JP3994015B2 - オレフィン重合用触媒およびこの触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒およびこの触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、オレフィン重合用触媒および該オレフィン重合用触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法に関し、さらに詳しくは、従来オレフィン重合触媒成分として用いられてきた有機アルミニウムオキシ化合物または有機ホウ素化合物を含まないオレフィン重合触媒および該オレフィン重合触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【発明の技術的背景】
近年、例えば以下の文献に代表されるようにB、N、O、P、SおよびSeからなる群より選ばれる1種以上の原子を2つ以上含む遷移金属化合物またはランタノイド化合物が高いオレフィン重合活性を示す触媒として注目されている。
1) Brookhart et al.,J.Am.Chem.Soc.,117,6414(1995).
2) Brookhart et al.,J.Am.Chem.Soc.,118,267(1996).
3) Brookhart et al.,J.Am.Chem.Soc.,118,11664(1996).
4) Brookhart et al.,J.Am.Chem.Soc.,120,4049(1998).
5) Gibson et al.,Chem.Commun.,849(1998).
6) McConville et al.,Macromolecules,29,5241(1996).
7) Jordan et al.,Organometallics,16,3282(1997).
8) Collins et al.,Organometallics,18,2731(1999).
9) Eisen et al.,Organometallics,17,3155(1998).
10) Eisen et al.,J.Am.Chem.Soc.,120,8640(1998).
11) Jordan et al.,J.Am.Chem.Soc.,119,8125(1997).
12) Hakala et al.,Macromol.Rapid Commun.18,635-638(1997).
しかしながら現在公知の方法では、これらの触媒は高価な有機アルミニウムオキシ化合物または有機ホウ素化合物と組み合わせて用いなければ高いオレフィン重合活性を示すことができない。また、高価な有機アルミニウムオキシ化合物または有機ホウ素化合物と組み合わせて高いオレフィン重合活性を発現させた場合でもその活性は短時間しか持続しないので、例えば30分間以上という通常の工業生産で採用されているような長時間の重合においては高い活性でのオレフィン重合を継続することはできない。
【0003】
このため、高価な有機アルミニウムオキシ化合物または有機ホウ素化合物と組み合わせて用いなくても高いオレフィン重合活性を発現すること、さらには、例えば30分間以上というような通常の工業生産で採用されている長時間の重合においても高い活性を持続することが可能な触媒が望まれている。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、上記のような技術的背景に鑑みてなされたものであって、高価な有機アルミニウムオキシ化合物または有機ホウ素化合物と組み合わせて用いなくても高いオレフィン重合活性を示し、かつ長時間の重合においても高い活性を持続することが可能な触媒およびこのような触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法を提供することを目的としている。
【0005】
【発明の概要】
本発明に係るオレフィン重合触媒は、
(A)ホウ素、窒素、酸素、リン、イオウおよびセレンからなる群より選ばれる原子を2つ以上含む遷移金属化合物またはランタノイド化合物
(B)ルイス酸
(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物
および
(D)上記(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物と反応して該(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物を上記化合物(A)に対して不活性化しうる不活性化化合物
から得られることを特徴としている。
【0009】
このようなオレフィン重合触媒としては、例えば
上記(A)遷移金属化合物またはランタノイド化合物と、(B)ルイス酸と、(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物と、(D)不活性化化合物との接触物であって、(A)遷移金属化合物またはランタノイド化合物と(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物とを接触させる前に、(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物と(D)不活性化化合物とを接触させて得られたもの、
(A)ホウ素、窒素、酸素、リン、イオウおよびセレンからなる群より選ばれる原子を2つ以上含む遷移金属化合物またはランタノイド化合物、
および
(B)ルイス酸と、(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物と、(D)不活性化化合物との接触物
からなるものがある。
【0010】
上記(B)ルイス酸としては、例えば下記(b-1)ないし(b-4)
(b-1)CdCl2型またはCdI2型の層状結晶構造を有するイオン結合性化合物
(b-2)粘土・粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物
(b-3)ヘテロポリ化合物
(b-4)ハロゲン化ランタノイド化合物
から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
【0011】
上記ルイス酸(B)として具体的には、例えばマグネシウムのハロゲン化合物、マンガンのハロゲン化合物、鉄のハロゲン化合物、コバルトのハロゲン化合物およびニッケルのハロゲン化合物から選ばれる少なくとも1種のハロゲン化合物が挙げられる。
このような(B)ルイス酸は、液状物から析出されたものであることが好ましい。
【0012】
上記(D)不活性化化合物としては、例えば有機アルミニウム化合物、ハロゲン化チタン化合物およびハロゲン化シラン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
本発明に係るオレフィン重合体の製造方法は、上記いずれかのオレフィン重合触媒、および必要に応じて(E)有機アルミニウム化合物の存在下にオレフィンを単独重合または共重合させることを特徴としている。
【0013】
このようなオレフィン重合触媒およびオレフィン重合体の製造方法は、高いオレフィン重合活性を示し、かつ、長時間の重合においても高い活性を持続することが可能である。
【0014】
【発明の具体的な説明】
以下、本発明に係るオレフィン重合触媒およびこの触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法について具体的に説明する。
なお、本明細書において「重合」という語は、単独重合だけでなく、共重合をも包含した意味で用いられることがあり、「重合体」という語は、単独重合体だけでなく、共重合体をも包含した意味で用いられることがある。
【0015】
オレフィン重合用触媒
本発明に係るオレフィン重合触媒は、
(A)ホウ素、窒素、酸素、リン、イオウおよびセレンからなる群より選ばれる原子を2つ以上含む遷移金属化合物またはランタノイド化合物
および
(B)ルイス酸
を含んでいる。
【0016】
本発明の他の態様に係るオレフィン重合触媒は、
(A)ホウ素、窒素、酸素、リン、イオウおよびセレンからなる群より選ばれる原子を2つ以上含む遷移金属化合物またはランタノイド化合物
(B)ルイス酸
および
(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物
を含んでいる。
【0017】
また本発明の他の態様に係るオレフィン重合触媒は、
(A)ホウ素、窒素、酸素、リン、イオウおよびセレンからなる群より選ばれる原子を2つ以上含む遷移金属化合物またはランタノイド化合物、
(B)ルイス酸、
(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物
および
(D)上記(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物と反応して該(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物を上記化合物(A)に対して不活性化しうる不活性化化合物
とから得られる。
【0018】
まず、本発明に係るオレフィン重合触媒を形成する各触媒成分について説明する。
(A)ホウ素、窒素、酸素、リン、イオウおよびセレンからなる群より選ばれる原子を2つ以上含む遷移金属化合物またはランタノイド化合物
本発明で用いられる(A)ホウ素、窒素、酸素、リン、イオウおよびセレンからなる群より選ばれる原子を2つ以上含む遷移金属化合物またはランタノイド化合物としては、例えば下記化合物(a-1)ないし(a-27)などが挙げられる。これらの遷移金属化合物またはランタノイド化合物は1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0019】
化合物( a-1
本発明では(A)成分として、下記一般式(I)〜(III)で表される化合物(a-1)を用いることができる。
【0020】
【化30】
Figure 0003994015
【0021】
(なお、ここでN……M1、N……M2およびN……M3は、一般的には配位していることを示すが、本発明においては配位していてもしていなくてもよい。)
式(I)中のM1、式(II)中のM2および式(II)中のM3は互いに同一でも異なっていてもよく、周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子(第3族にはランタノイドも含まれる。)を示し、好ましくは第3〜6族および第8〜10族の遷移金属原子であり、より好ましくは第4族、第5族または第6族の遷移金属原子であり、特に好ましくは第4族または第5族の金属原子である。具体的には、スカンジウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、コバルト、ロジウム、イットリウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム、鉄、ルテニウム、ニッケル、パラジウムなどであり、好ましくはスカンジウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、鉄、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウムなどであり、より好ましくは、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデンなどであり、特に好ましくはチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタルである。
【0022】
式(I)中のm、式(II)中のm’および式(III)中のm''は互いに同一でも異なっていてもよく、1〜6の整数であり、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。
式(I)中のk、式(II)中のk’および式(III)中のk''は互いに同一でも異なっていてもよく、1〜6の整数であり、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。
【0023】
式(I)中のAは酸素原子、イオウ原子、セレン原子、または置換基−R6を有する窒素原子(−N(R6)−)を示し、好ましくは酸素原子または窒素原子である。
式(I)中のDは窒素原子、リン原子、または置換基−R7を有する炭素原子(−C(R7)−)を示し、好ましくは置換基−R7を有する炭素原子である。
【0024】
式(I)中のR1〜R7は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0025】
式(II)中のGは酸素原子、イオウ原子、セレン原子、または、置換基−R12を有する窒素原子(−N(R12)−)を示し、好ましくは酸素原子である。
式(II)中のEはいずれもNに結合する−R13および−R14、または=C(R15)R16を示す。
式(II)中のR8〜R16は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0026】
式(III)中のJは窒素原子、リン原子、または置換基−R18を有する炭素原子(−C(R18)=)を示し、好ましくは置換基−R18を有する炭素原子である。
式(III)中のTは窒素原子またはリン原子を示し、好ましくは窒素原子である。
【0027】
式(III)中のLは窒素原子、リン原子、または置換基−R19を有する炭素原子(−C(R19)=)を示し、好ましくは置換基−R19を有する炭素原子である。
式(III)中のQは、窒素原子、リン原子、または置換基−R20を有する炭素原子(−C(R20)=)を示し、好ましくは置換基−R20を有する炭素原子である
式(III)中のRは、窒素原子、リン原子、または置換基−R21を有する炭素原子(−C(R21)=)を示し、好ましくは置換基−R21を有する炭素原子である
式(III)中のR17〜R21は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0028】
式(I)においてmが2以上の場合には、R1同士、R2同士、R3同士、R4同士、R5同士、R6同士、R7同士は、互いに同一でも異なっていてもよい。また、mが2以上の場合にはR1〜R7で示される基のうち2個の基が連結されていてもよい。
式(II)においてm’が2以上の場合にはR8同士、R9同士、R10同士、R11同士、R12同士、R13同士、R14同士、R15同士、R16同士は、互いに同一でも異なっていてもよい。またm’が2以上の場合には、R8〜R16で示される基のうち2個の基が連結されていてもよい。
【0029】
式(III)においてm''が2以上の場合にはR17同士、R18同士、R19同士、R20同士、R21同士は、互いに同一でも異なっていてもよい。またm''が2以上の場合にはR17〜R21で示される基のうち2個の基が連結されていてもよい。
式(I)中のR1〜R7、式(II)中のR8〜R16、式(III)中のR17〜R21が示すハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
【0030】
式(I)中のR1〜R7、式(II)中のR8〜R16、式(III)中のR17〜R21が示す炭化水素基として具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ネオペンチル、n-ヘキシルなどの炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基;
ビニル、アリル、イソプロペニルなどの炭素原子数が2〜30、好ましくは2〜20の直鎖状または分岐状のアルケニル基;
エチニル、プロパルギルなど炭素原子数が2〜30、好ましくは2〜20の直鎖状または分岐状のアルキニル基;
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチルなどの炭素原子数が3〜30、好ましくは3〜20の環状飽和炭化水素基;シクロペンタジエニル、インデニル、フルオレニルなどの炭素原子数5〜30の環状不飽和炭化水素基;
フェニル、ベンジル、ナフチル、ビフェニリル、ターフェニリル、フェナントリル、アントリルなどの炭素原子数が6〜30、好ましくは6〜20のアリール基;
メチルフェニル、イソプロピルフェニル、t-ブチルフェニル、ジメチルフェニル、ジイソプロピルフェニル、ジ-t-ブチルフェニル、トリメチルフェニル、トリイソプロピルフェニル、トリ-t-ブチルフェニルなどのアルキル置換アリール基などが挙げられる。
【0031】
上記炭化水素基は、水素原子がハロゲンで置換されていてもよく、例えば、トリフルオロメチル、ペンタフルオロフェニル、クロロフェニルなどの炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20のハロゲン化炭化水素基が挙げられる。
また、上記炭化水素基は、他の炭化水素基で置換されていてもよく、例えばベンジル、クミルなどのアリール基置換アルキル基などが挙げられる。
【0032】
さらにまた上記炭化水素基は、ヘテロ環式化合物残基;アルコキシ基、アリーロキシ基、エステル基、エーテル基、アシル基、カルボキシル基、カルボナート基、ヒドロキシ基、ペルオキシ基、カルボン酸無水物基などの酸素含有基;アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアン酸エステル基、アミジノ基、ジアゾ基、アミノ基がアンモニウム塩となったものなどの窒素含有基;ボランジイル基、ボラントリイル基、ジボラニル基などのホウ素含有基;メルカプト基、チオエステル基、ジチオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、チオアシル基、チオエーテル基、チオシアン酸エステル基、イソチオシアン酸エステル基、スルホンエステル基、スルホンアミド基、チオカルボキシル基、ジチオカルボキシル基、スルホ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルフェニル基などのイオウ含有基;ホスフィド基、ホスホリル基、チオホスホリル基、ホスファト基などのリン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基などで置換されていてもよい。
【0033】
このように炭化水素基は、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基などで置換されていてもよいが、この場合、酸素含有基などの置換基は、その基を特徴づける原子団が、式(I)のNまたはD中の炭素原子、式(II)のE中の炭素原子、式(III)のJ、L、Q、TまたはR中の炭素原子に直接結合しないことが望ましい。
【0034】
これらのうち、特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ネオペンチル、n-ヘキシルなどの炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基;フェニル、ナフチル、ビフェニリル、ターフェニリル、フェナントリル、アントリルなどの炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20のアリール基;これらのアリール基にハロゲン原子、炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20のアリール基またはアリーロキシ基などの置換基が1〜5個置換した置換アリール基などが好ましい。
【0035】
1〜R7は、これらのうちの2個以上の基、好ましくは隣接する基が互いに連結して環を形成することもでき、R8〜R16は、これらのうちの2個以上の基、好ましくは隣接する基が互いに連結して環を形成することもでき、R17〜R21は、これらのうちの2個以上の基、好ましくは隣接する基が互いに連結して環を形成することもできる。このような環としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環、アセナフテン環、インデン環などの縮環基、および上記縮環基上の水素原子がメチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル基で置換された基などが挙げられる。
【0036】
式(I)中のR1〜R7、式(II)中のR8〜R16、式(III)中のR17〜R21が示す酸素含有基は、基中に酸素原子を1〜5個含有する基であり、下記ヘテロ環化合物残基は含まれない。また、窒素原子、イオウ原子、リン原子、ハロゲン原子またはケイ素原子を含み、かつこれらの原子と酸素原子とが直接結合している基も酸素含有基には含まれない。酸素含有基として具体的には、例えばアルコキシ基、アリーロキシ基、エステル基、エーテル基、アシル基、カルボキシル基、カルボナート基、ヒドロキシ基、ペルオキシ基、カルボン酸無水物基などが挙げられ、アルコキシ基、アリーロキシ基、アセトキシ基、カルボニル基、ヒドロキシ基などが好ましい。なお酸素含有基が炭素原子を含む場合は、炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20の範囲にあることが望ましい。
【0037】
式(I)中のR1〜R7、式(II)中のR8〜R16、式(III)中のR17〜R21が示す窒素含有基は、基中に窒素原子を1〜5個含有する基であり、下記ヘテロ環化合物残基は含まれない。窒素含有基として具体的には、例えばアミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアノ基、シアン酸エステル基、アミジノ基、ジアゾ基、アミノ基がアンモニウム塩となったものなどが挙げられ、アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、ニトロ基、シアノ基が好ましい。なお、窒素含有基が炭素原子を含む場合は、炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20の範囲にあることが望ましい。
【0038】
式(I)中のR1〜R7、式(II)中のR8〜R16、式(III)中のR17〜R21が示すホウ素含有基は、基中に1〜5個のホウ素原子を含む基であり、下記ヘテロ環化合物残基は含まれない。ホウ素含有基として具体的には、例えばボランジイル基、ボラントリイル基、ジボラニル基などのホウ素含有基が挙げられ、炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20の炭化水素基が1〜2個置換したボリル基または1〜3個置換したボレート基が好ましい。炭化水素基が2個以上置換している場合には、各炭化水素は同一でも異なっていてもよい。
【0039】
式(I)中のR1〜R7、式(II)中のR8〜R16、式(III)中のR17〜R21が示すイオウ含有基は、基中にイオウ原子を1〜5個含有する基であり、下記ヘテロ環化合物残基は含まれない。イオウ含有基として具体的には、例えばメルカプト基、チオエステル基、ジチオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、チオアシル基、チオエーテル基、チオシアン酸エステル基、イソチオシアン酸エステル基、スルホンエステル基、スルホンアミド基、チオカルボキシル基、ジチオカルボキシル基、スルホ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルフェニル基、スルフォネート基、スルフィネート基などが挙げられ、スルフォネート基、スルフィネート基、アルキルチオ基、アリールチオ基が好ましい。なおイオウ含有基が炭素原子を含む場合は、炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20の範囲にあることが望ましい。
【0040】
式(I)中のR1〜R7、式(II)中のR8〜R16、式(III)中のR17〜R21が示すリン含有基は、基中に1〜5のリン原子を含有する基であり、下記ヘテロ環化合物残基は含まれない。リン含有基として具体的には、例えばホスフィノ基、ホスホリル基、ホスホチオイル基、ホスホノ基などが挙げられる。
式(I)中のR1〜R7、式(II)中のR8〜R16、式(III)中のR17〜R21が示すヘテロ環式化合物残基は、基の中にヘテロ原子を1〜5個含む環状の基であり、ヘテロ原子としてはO、N、S、P、Bなどが挙げられる。環としては例えば4〜7員環の単環および多環、好ましくは5〜6員環の単環および多環が挙げられる。具体的には、例えばピロール、ピリジン、ピリミジン、キノリン、トリアジンなどの含窒素化合物の残基;フラン、ピランなどの含酸素化合物の残基;チオフェンなどの含イオウ化合物の残基など、およびこれらの残基に、炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20のアルキル基、炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20のアルコキシ基などの置換基がさらに置換した基などが挙げられる。
【0041】
式(I)中のR1〜R7、式(II)中のR8〜R16、式(III)中のR17〜R21が示すケイ素含有基は、基中に1〜5のケイ素原子を含有する基であり、例えば炭化水素置換シリル基などのシリル基、炭化水素置換シロキシ基などのシロキシ基が挙げられる。具体的には、メチルシリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、エチルシリル、ジエチルシリル、トリエチルシリル、ジフェニルメチルシリル、トリフェニルシリル、ジメチルフェニルシリル、ジメチル-t-ブチルシリル、ジメチル(ペンタフルオロフェニル)シリルなどが挙げられる。これらの中では、メチルシリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、エチルシリル、ジエチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、トリフェニルシリルなどが好ましく、特にトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリフェニルシリル、ジメチルフェニルシリルが好ましい。炭化水素置換シロキシ基として具体的には、トリメチルシロキシなどが挙げられる。なおケイ素含有基が炭素原子を含む場合は、炭素原子数が1〜30、好ましくは1〜20の範囲にあることが望ましい。
【0042】
式(I)中のR1〜R7、式(II)中のR8〜R16、式(III)中のR17〜R21が示すゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記ケイ素含有基のケイ素をゲルマニウムおよびスズに置換したものが挙げられる。
次に上記で説明した式(I)中のR1〜R7、式(II)中のR8〜R16、式(III)中のR17〜R21の例について、より具体的に説明する。
【0043】
酸素含有基のうち、アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシなどが、アリーロキシ基としては、フェノキシ、2,6-ジメチルフェノキシ、2,4,6-トリメチルフェノキシなどが、アシル基としては、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、p-クロロベンゾイル、p-メトキシベンソイルなどが、エステル基としては、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ、メトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、p-クロロフェノキシカルボニルなどが好ましく例示される。
【0044】
窒素含有基のうち、アミノ基としては、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノなどのアルキルアミノ基;フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチルフェニルアミノなどのアリールアミノ基またはアルキルアリールアミノ基などが、イミノ基としては、メチルイミノ、エチルイミノ、プロピルイミノ、ブチルイミノ、フェニルイミノなどが、アミド基としては、アセトアミド、N-メチルアセトアミド、N-メチルベンズアミドなどが、イミド基としては、アセトイミド、ベンズイミドなどが好ましく例示される。
【0045】
イオウ含有基のうち、アルキルチオ基としては、メチルチオ、エチルチオなどが、アリールチオ基としては、フェニルチオ、メチルフェニルチオ、ナルチルチオなどが、チオエステル基としては、アセチルチオ、ベンゾイルチオ、メチルチオカルボニル、フェニルチオカルボニルなどが、スルホンエステル基としては、スルホン酸メチル、スルホン酸エチル、スルホン酸フェニルなどが、スルホンアミド基としては、フェニルスルホンアミド、N-メチルスルホンアミド、N-メチル-p-トルエンスルホンアミドなどが好ましく挙げられる。
【0046】
スルフォネート基としては、メチルスルフォネート、トリフルオロメタンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジルスルフォネート、p-トルエンスルフォネート、トリメチルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼンスルフォネート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペンタフルオロベンゼンスルフォネートなどが、スルフィネート基としてはメチルスルフィネート、フェニルスルフィネート、ベンジルスルフィネート、p-トルエンスルフィネート、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオロベンゼンスルフィネートなどが挙げられる。
【0047】
リン含有基のうち、ホスフィノ基としては、ジメチルフォスフィノ、ジフェニルフォスフィノなどが挙げられ、ホスホリル基としては、メチルホスホリル、イソプロピルホスホリル、フェニルホスホリルなどが挙げられ、ホスホチオイル基としては、メチルホスホチオイル、イソプロピルホスホチオイル、フェニルホスホチオイルなどが挙げられ、ホスホノ基としては、リン酸ジメチル、リン酸ジイソプロピル、リン酸ジフェニルなどのリン酸エステル基、リン酸基などが挙げられる。
【0048】
式(I)中のnは、M1の価数を満たす数であり、具体的には0〜5、好ましくは0〜4、より好ましくは0〜3の整数である。
式(II)中のnは、M2の価数を満たす数であり、具体的には0〜5、好ましくは0〜4、より好ましくは0〜3の整数である。
式(III)中のnは、M3の価数を満たす数であり、具体的には0〜5、好ましくは0〜4、より好ましくは0〜3の整数である。
【0049】
なお、式(I)中のX1が酸素原子以外の原子または基である場合には、nは、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(II)中のX2が酸素原子以外の原子または基である場合には、nは、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(III)中のX3が酸素原子以外の原子または基である場合には、nは、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
【0050】
式(I)において、X1は水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、アルミニウム含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基より任意に選ばれる原子または基を示し、
式(II)において、X2は水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、アルミニウム含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基より任意に選ばれる原子または基を示し、
式(III)において、X3は水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、アルミニウム含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基より任意に選ばれる原子または基を示す。
【0051】
なお式(I)においてnが2以上の場合には、X1で示される複数の基は互いに同一であっても異なっていてもよく、式(II)においてnが2以上の場合には、X2で示される複数の基は互いに同一であっても異なっていてもよく、式(III)においてnが2以上の場合には、X3で示される複数の基は互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0052】
また式(I)においてnが2以上の場合には、X1で示される複数の基は互いに結合して環を形成していてもよく、式(II)においてnが2以上の場合には、X2で示される複数の基は互いに結合して環を形成していてもよく、式(III)においてnが2以上の場合には、X3で示される複数の基は互いに結合して環を形成していてもよい。
【0053】
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示すハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示す炭化水素基としては、上記式(I)中のR1〜R7で例示したものと同様のものが挙げられる。具体的には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシルなどのアルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル、アダマンチルなどの炭素原子数が3〜30のシクロアルキル基;ビニル、プロペニル、シクロヘキセニルなどのアルケニル基;ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなどのアリールアルキル基;フェニル、トリル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ビフェニリル、ナフチル、メチルナフチル、アントリル、フェナントリルなどのアリール基などが挙げられる。また、この炭化水素基には、ハロゲン化炭化水素、具体的には炭素原子数1〜20の炭化水素基の少なくとも一つの水素がハロゲンに置換した基も含まれる。
【0054】
これらのうち、炭素原子数が1〜20のものが好ましい。
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示す酸素含有基としては、上記R1〜R21で例示したものと同様のものが挙げられ、具体的には、ヒドロキシ基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどのアルコキシ基;フェノキシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナフトキシなどのアリーロキシ基;フェニルメトキシ、フェニルエトキシなどのアリールアルコキシ基;アセトキシ基;カルボニル基などが挙げられる。
【0055】
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示す窒素含有基として具体的には、上記R1〜R21で例示したものと同様のものが挙げられ、具体的には、アミノ基;メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノなどのアルキルアミノ基;フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチルフェニルアミノなどのアリールアミノ基またはアルキルアリールアミノ基などが挙げられる。
【0056】
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示すホウ素含有基として具体的には、BR4(Rは水素、アルキル基、置換基を有してもよいアリール基、ハロゲン原子などを示す)が挙げられる。
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示すイオウ含有基としては、上記R1〜R21で例示したものと同様のものが挙げられ、具体的には、メチルスルフォネート、トリフルオロメタンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジルスルフォネート、p-トルエンスルフォネート、トリメチルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼンスルフォネート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペンタフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネート基;メチルスルフィネート、フェニルスルフィネート、ベンジルスルフィネート、p-トルエンスルフィネート、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基;アルキルチオ基;アリールチオ基などが挙げられる。
【0057】
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示すリン含有基として具体的には、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン基;トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィンなどのトリアリールホスフィン基;メチルホスファイト、エチルホスファイト、フェニルホスファイトなどのホスファイト基(ホスフィド基);ホスホン酸基;ホスフィン酸基などが挙げられる。
【0058】
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示すハロゲン含有基として具体的には、PF6、BF4などのフッ素含有基、ClO4、SbCl6などの塩素含有基、IO4などのヨウ素含有基が挙げられる。
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示すヘテロ環式化合物残基としては、上記R1〜R21で例示したものと同様のものが挙げられる。
【0059】
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示すケイ素含有基として具体的には、上記R1〜R21で例示したものと同様のものが挙げられ、具体的には、フェニルシリル、ジフェニルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリプロピルシリル、トリシクロヘキシルシリル、トリフェニルシリル、メチルジフェニルシリル、トリトリルシリル、トリナフチルシリルなどの炭化水素置換シリル基;トリメチルシリルエーテルなどの炭化水素置換シリルエーテル基;トリメチルシリルメチルなどのケイ素置換アルキル基;トリメチルシリルフェニルなどのケイ素置換アリール基などが挙げられる。
【0060】
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示すアルミニウム含有基として具体的には、AlR4(Rは水素、アルキル基、置換基を有してもよいアリール基、ハロゲン原子などを示す)が挙げられる。
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示すゲルマニウム含有基として具体的には、上記R1〜R21で例示したものと同様のものが挙げられる。
【0061】
式(I)中のX1、式(II)中のX2、式(III)中のX3が示すスズ含有基として具体的には、上記R1〜R21で例示したものと同様のものが挙げられる。
以下に、上記一般式(I)、(II)または(III)で表される遷移金属化合物の具体的な例を示す。
なお、下記具体例においてMは遷移金属原子であり、例えばSc(III)、Ti(III)、Ti(IV)、Zr(III)、Zr(IV)、Hf(IV)、V(III)、V(IV)、V(V)、Nb(V)、Ta(V)、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Rh(II)、Rh(III)、Rh(IV)、Cr(III)、Ni(II)、Pd(II)を示す。これらのなかでは、Ti(IV)、Zr(IV)、Hf(IV)、V(III)、V(IV)、V(V)、Nb(V)、Ta(V)が好ましく、特にTi(IV)、Zr(IV)、Hf(IV)が好ましい。
【0062】
また下記具体例においてXは、例えばCl、Brなどのハロゲン、または酸素原子、またはメチルなどのアルキル基を示す。また、Xが複数ある場合は、これらは同じであっても、異なっていてもよい。
nは金属Mの価数により決定される。例えば、2種のモノアニオン種が金属に結合している場合、2価金属ではn=0、3価金属ではn=1、4価金属ではn=2、5価金属ではn=3になり、例えば金属がV(III)の場合はn=1であり、Ti(IV)、Zr(IV)、V(IV)の場合はn=2であり、V(V)の場合はn=3であり、例えば、1種のモノアニオン種が金属に結合し、かつ1つの酸素原子が二重結合を介して金属に結合している場合、3価金属ではn=0、4価金属ではn=1、5価金属ではn=2になり、例えば金属がV(III)の場合はn=0であり、Ti(IV)またはZr(IV)またはV(IV)の場合はn=1であり、V(V)の場合はn=2であり、例えば、2種のモノアニオン種が金属に結合し、かつ1つの酸素原子が二重結合を介して金属に結合している場合、4価金属ではn=0、5価金属ではn=1になり、例えば金属がTi(IV)またはZr(IV)またはV(IV)の場合はn=0であり、V(V)の場合はn=1であり、例えば1種のモノアニオン種が金属に結合し、かつ1つの酸素原子が単結合を介して金属に結合している場合、2価金属ではn=0、3価金属ではn=1、4価金属ではn=2、5価金属ではn=3になり、例えば金属がV(III)の場合はn=1であり、Ti(IV)またはZr(IV)またはV(IV)の場合はn=2であり、V(V)の場合はn=3である。
【0063】
以下に、上記一般式(I)、(II)または(III)で表される遷移金属化合物の具体的な例を示す。
【0064】
【化31】
Figure 0003994015
【0065】
【化32】
Figure 0003994015
【0066】
【化33】
Figure 0003994015
【0067】
【化34】
Figure 0003994015
【0068】
【化35】
Figure 0003994015
【0069】
【化36】
Figure 0003994015
【0070】
【化37】
Figure 0003994015
【0071】
【化38】
Figure 0003994015
【0072】
【化39】
Figure 0003994015
【0073】
【化40】
Figure 0003994015
【0074】
【化41】
Figure 0003994015
【0075】
【化42】
Figure 0003994015
【0076】
【化43】
Figure 0003994015
【0077】
【化44】
Figure 0003994015
【0078】
【化45】
Figure 0003994015
【0079】
【化46】
Figure 0003994015
【0080】
【化47】
Figure 0003994015
【0081】
【化48】
Figure 0003994015
【0082】
【化49】
Figure 0003994015
【0083】
【化50】
Figure 0003994015
【0084】
【化51】
Figure 0003994015
【0085】
【化52】
Figure 0003994015
【0086】
【化53】
Figure 0003994015
【0087】
【化54】
Figure 0003994015
【0088】
【化55】
Figure 0003994015
【0089】
【化56】
Figure 0003994015
【0090】
【化57】
Figure 0003994015
【0091】
【化58】
Figure 0003994015
【0092】
【化59】
Figure 0003994015
【0093】
【化60】
Figure 0003994015
【0094】
【化61】
Figure 0003994015
【0095】
【化62】
Figure 0003994015
【0096】
【化63】
Figure 0003994015
【0097】
【化64】
Figure 0003994015
【0098】
【化65】
Figure 0003994015
【0099】
【化66】
Figure 0003994015
【0100】
【化67】
Figure 0003994015
【0101】
【化68】
Figure 0003994015
【0102】
【化69】
Figure 0003994015
【0103】
【化70】
Figure 0003994015
【0104】
【化71】
Figure 0003994015
【0105】
【化72】
Figure 0003994015
【0106】
【化73】
Figure 0003994015
【0107】
【化74】
Figure 0003994015
【0108】
【化75】
Figure 0003994015
【0109】
【化76】
Figure 0003994015
【0110】
【化77】
Figure 0003994015
【0111】
【化78】
Figure 0003994015
【0112】
【化79】
Figure 0003994015
【0113】
【化80】
Figure 0003994015
【0114】
【化81】
Figure 0003994015
【0115】
【化82】
Figure 0003994015
【0116】
【化83】
Figure 0003994015
【0117】
【化84】
Figure 0003994015
【0118】
【化85】
Figure 0003994015
【0119】
【化86】
Figure 0003994015
【0120】
【化87】
Figure 0003994015
【0121】
【化88】
Figure 0003994015
【0122】
【化89】
Figure 0003994015
【0123】
【化90】
Figure 0003994015
【0124】
【化91】
Figure 0003994015
【0125】
【化92】
Figure 0003994015
【0126】
【化93】
Figure 0003994015
【0127】
【化94】
Figure 0003994015
【0128】
【化95】
Figure 0003994015
【0129】
【化96】
Figure 0003994015
【0130】
【化97】
Figure 0003994015
【0131】
【化98】
Figure 0003994015
【0132】
【化99】
Figure 0003994015
【0133】
【化100】
Figure 0003994015
【0134】
【化101】
Figure 0003994015
【0135】
【化102】
Figure 0003994015
【0136】
【化103】
Figure 0003994015
【0137】
なお上記化合物の例示中、Meはメチル基、Etはエチル基、iPrはイソプロピル基、tBuはt-ブチル基、Phはフェニル基、Adaは1-アダマンチル基を示す。
化合物( a-2
本発明では(A)成分として、下記一般式(IVa)で表される化合物(a-2)を用いることができる。
【0138】
【化104】
Figure 0003994015
【0139】
式(IVa)中、Mは周期表第3〜7族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第4、5族から選ばれる遷移金属原子を示す。具体的には、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタルなどが挙げられ、好ましくはチタン、ジルコニウム、バナジウムである。
式(IVa)中、R1〜R6は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して芳香族環、脂肪族環または窒素原子、イオウ原子、酸素原子などのヘテロ原子を含む炭化水素環などの環を形成していてもよい。このうちR5およびR6は、炭化水素基であることが好ましく、アルキル基置換アリール基であることがより好ましい。
【0140】
式(IVa)中のR1〜R6が示すハロゲン原子、炭化水素基としては、上記式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様のハロゲン原子、炭化水素基が挙げられる。
式(IVa)中のR1〜R6が示す炭化水素基は、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基などで置換されていてもよいが、この場合、酸素含有基などの置換基は、その基を特徴づける原子団が、式(IVa)のNに直接結合しないことが望ましい。
【0141】
これらのうち、特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ネオペンチル、n-ヘキシルなどの炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基;フェニル、ナフチル、ビフェニリル、ターフェニリル、フェナントリル、アントリルなどの炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20のアリール基;これらのアリール基にハロゲン原子、炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20のアリール基またはアリーロキシ基などの置換基が1〜5個置換した置換アリール基などが好ましい。
【0142】
式(IVa)中のR1〜R6は、これらのうちの2個以上の基、好ましくは隣接する基が互いに連結して芳香族環、脂肪族環または窒素原子、イオウ原子、酸素原子などを含む炭化水素環を形成していてもよく、これらの環はさらに置換基を有していてもよく、特にR3とR4は連結して芳香族環を形成することが好ましい。
式(IVa)中のR1〜R6が示す酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様の基が挙げられる。
【0143】
また式(IVa)中のR1〜R6のより具体的な例としては、上記式(I)中のR1〜R7のより具体的な例として示したものと同様の基が挙げられる。
式(IVa)中、nはMの価数を満たす数を示し、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(IVa)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示す。
【0144】
式(IVa)中のXが示す、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0145】
これらのうち炭化水素基としては、炭素原子数が1〜20のものが好ましい。
なお、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
上記一般式(IVa)で表される化合物(a-2)は、下記一般式(IVa')で表される化合物であることが好ましい。
【0146】
【化105】
Figure 0003994015
【0147】
式(IVa')中、Mは周期表第4、5族から選ばれる遷移金属原子を示し、具体的にはチタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタルが挙げられる。
式(IVa')中、R7〜R13は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。このうちR12およびR13は、炭化水素基であることが好ましく、o-アルキル基置換アリール基であることがより好ましい。
【0148】
式(IVa')中、R7〜R13が示すハロゲン原子、炭化水素基としては、上記一般式(I)中のR1〜R7と同様の原子または基が挙げられる。
炭化水素基は、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基などで置換されていてもよいが、この場合、酸素含有基などの置換基は、その基を特徴づける原子団が、式(IVa')のNに直接結合しないことが望ましい
式(IVa')中、R7〜R13が示す酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記一般式(I)中のR1〜R7と同様の基が挙げられる。
【0149】
また式(IVa')中のR7〜R13のより具体的な例としては、上記式(I)中のR1〜R7のより具体的な例として示したものと同様の基が挙げられる。
式(IVa')中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(IVa')中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、アルミニウム含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示す。
【0150】
式(IVa')中のXが示す、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0151】
なお、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
以下に、上記一般式(IVa)で表される化合物の具体例を示す。
【0152】
【化106】
Figure 0003994015
【0153】
なお、上記例示中、iPrはイソプロピル基を、tBuはt-ブチル基を、Phはフェニル基を示す。
化合物( a-3
本発明では(A)成分として、下記一般式(IVb)で表される化合物(a-3)を用いることができる。
【0154】
【化107】
Figure 0003994015
【0155】
式(IVb)中、Mは周期表第8〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第8、9族から選ばれる遷移金属原子を示す。具体的には、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、銅などが挙げられ、好ましくは鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウムなどであり、より好ましくは鉄またはコバルトである。
【0156】
式(IVb)中、R1〜R6は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して芳香族環、脂肪族環または窒素原子、イオウ原子、酸素原子などのヘテロ原子を含む炭化水素環などの環を形成していてもよい。このうちR5およびR6は、炭化水素基であることが好ましく、アルキル基置換アリール基であることがより好ましい。
【0157】
式(IVb)中のR1〜R6が示すハロゲン原子、炭化水素基としては、上記式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様のハロゲン原子、炭化水素基が挙げられる。
式(IVb)中のR1〜R6が示す炭化水素基は、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基などで置換されていてもよいが、この場合、酸素含有基などの置換基は、その基を特徴づける原子団が、式(IVb)のNに直接結合しないことが望ましい。
【0158】
これらのうち、特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ネオペンチル、n-ヘキシルなどの炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基;フェニル、ナフチル、ビフェニリル、ターフェニリル、フェナントリル、アントリルなどの炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20のアリール基;これらのアリール基にハロゲン原子、炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20のアリール基またはアリーロキシ基などの置換基が1〜5個置換した置換アリール基などが好ましい。
【0159】
式(IVb)中のR1〜R6は、これらのうちの2個以上の基、好ましくは隣接する基が互いに連結して芳香族環、脂肪族環または窒素原子、イオウ原子、酸素原子などを含む炭化水素環を形成していてもよく、これらの環はさらに置換基を有していてもよく、特にR3とR4は連結して芳香族環を形成することが好ましい。
式(IVb)中のR1〜R6が示す酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様の基が挙げられる。
【0160】
また式(IVb)中のR1〜R6のより具体的な例としては、上記式(I)中のR1〜R7のより具体的な例として示したものと同様の基が挙げられる。
式(IVb)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(IVb)中のXは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示す。
【0161】
式(IVb)中のXが示す、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0162】
これらのうち炭化水素基としては、炭素原子数が1〜20のものが好ましい。
なお、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
上記一般式(IVb)で表される化合物(a-3)は、下記一般式(IVb')で表される化合物であることが好ましい。
【0163】
【化108】
Figure 0003994015
【0164】
式(IVb')中、Mは周期表第8、9族から選ばれる遷移金属原子を示し、具体的には鉄またはコバルトが挙げられる。
式(IVb')中、R7〜R13は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。このうちR12およびR13は、炭化水素基であることが好ましく、o-アルキル基置換アリール基であることがより好ましい。
【0165】
式(IVb')中、R7〜R13が示すハロゲン原子、炭化水素基としては、上記一般式(I)中のR1〜R7と同様の原子または基が挙げられる。
炭化水素基は、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基などで置換されていてもよいが、この場合、酸素含有基などの置換基は、その基を特徴づける原子団が、式(IVb’)のNに直接結合しないことが望ましい
式(IVb')中、R7〜R13が示す酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記一般式(I)中のR1〜R7と同様の基が挙げられる。
【0166】
また式(IVb')中のR7〜R13のより具体的な例としては、上記式(I)中のR1〜R7のより具体的な例として示したものと同様の基が挙げられる。
式(IVb')中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(IVb')中Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、アルミニウム含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示す。
【0167】
式(IVb')中のXが示す、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0168】
なお、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
以下に、上記一般式(IVb)で表される化合物の具体例を示す。
【0169】
【化109】
Figure 0003994015
【0170】
なお、上記例示中、iPrはイソプロピル基を、tBuはt-ブチル基を、Phはフェニル基を示す。
本発明では、上記のような化合物において、鉄をロジウム、コバルトなどの鉄以外の周期表第8〜11族から選ばれる金属に置き換えた遷移金属化合物を例示することもできる。
【0171】
化合物( a-4
本発明では(A)成分として、下記一般式(IVc)で表される化合物(a-4)を用いることができる。
【0172】
【化110】
Figure 0003994015
【0173】
式(IVc)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第4、5族および第8、9族から選ばれる遷移金属原子を示す。具体的には、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、銅などが挙げられ、好ましくはチタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウムなどであり、より好ましくはチタン、ジルコニウム、バナジウム、鉄またはコバルトである。
【0174】
式(IVc)中、mは、1〜6の整数であり、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。
式(IVc)中、R1〜R6は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して芳香族環、脂肪族環または窒素原子、イオウ原子、酸素原子などのヘテロ原子を含む炭化水素環などの環を形成していてもよい。このうちR5およびR6は、炭化水素基であることが好ましく、アルキル基置換アリール基であることがより好ましい。
【0175】
式(IVc)中のR1〜R6が示すハロゲン原子、炭化水素基としては、上記式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様のハロゲン原子、炭化水素基が挙げられる。
式(IVc)中のR1〜R6が示す炭化水素基は、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基などで置換されていてもよいが、この場合、酸素含有基などの置換基は、その基を特徴づける原子団が、式(IVc)のNに直接結合しないことが望ましい。
【0176】
これらのうち、特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ネオペンチル、n-ヘキシルなどの炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基;フェニル、ナフチル、ビフェニリル、ターフェニリル、フェナントリル、アントリルなどの炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20のアリール基;これらのアリール基にハロゲン原子、炭素原子数1〜30、好ましくは1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20のアリール基またはアリーロキシ基などの置換基が1〜5個置換した置換アリール基などが好ましい。
【0177】
式(IVc)中のR1〜R6は、これらのうちの2個以上の基、好ましくは隣接する基が互いに連結して芳香族環、脂肪族環または窒素原子、イオウ原子、酸素原子などを含む炭化水素環を形成していてもよく、これらの環はさらに置換基を有していてもよく、特にR3とR4は連結して芳香族環を形成することが好ましい。
式(IVc)中のR1〜R6が示す酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様の基が挙げられる。
【0178】
また式(IVc)中のR1〜R6のより具体的な例としては、上記式(I)中のR1〜R7のより具体的な例として示したものと同様の基が挙げられる。
式(IVc)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
nが1の場合には、Xは酸素原子であり、nが2以上の場合には、Xの少なくとも一つは酸素原子であり、その他は水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示す。
【0179】
式(IVc)中のXが示す、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0180】
これらのうち炭化水素基としては、炭素原子数が1〜20のものが好ましい。
なお、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
上記一般式(IVc)で表される化合物(a-4)は、下記一般式(IVc')で表される化合物であることが好ましい。
【0181】
【化111】
Figure 0003994015
【0182】
式(IVc')中、Mは周期表第4、5族および第8、9族から選ばれる遷移金属原子を示し、具体的にはチタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、鉄またはコバルトが挙げられる。
式(IVc')中、mは、1〜6の整数であり、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。
【0183】
式(IVc')中、R7〜R13は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。このうちR12およびR13は、炭化水素基であることが好ましく、o-アルキル基置換アリール基であることがより好ましい。
【0184】
式(IVc')中、R7〜R13が示すハロゲン原子、炭化水素基としては、上記一般式(I)中のR1〜R7と同様の原子または基が挙げられる。
炭化水素基は、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基などで置換されていてもよいが、この場合、酸素含有基などの置換基は、その基を特徴づける原子団が、式(IVc')のNに直接結合しないことが望ましい。
【0185】
式(IVc')中、R7〜R13が示す酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記一般式(I)中のR1〜R7と同様の基が挙げられる。
また式(IVc')中のR7〜R13のより具体的な例としては、上記式(I)中のR1〜R7のより具体的な例として示したものと同様の基が挙げられる。
【0186】
式(IVc')中、nは、Mの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
nが1の場合には、Xは酸素原子であり、nが2以上の場合には、Xの少なくとも一つは酸素原子であり、その他は水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、アルミニウム含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示す。
【0187】
式(IVc')中のXが示す、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基およびスズ含有基としては、上記式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0188】
なお、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
化合物( a-5
本発明では(A)成分として、下記一般式(V)で表される化合物(a-5)を用いることができる。
【0189】
【化112】
Figure 0003994015
【0190】
式(V)中、Mは周期表第3〜6族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは4族原子であり、具体的にはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムである。
式(V)中、RおよびR'は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基もしくは有機シリル基または、窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基を示し、好ましくは炭化水素基である。
【0191】
式(V)中、R、R'が示す炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基が挙げられ、R、R'が示す有機シリル基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したケイ素含有基が挙げられ、R、R'が示す窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した窒素含有基、酸素含有基、イオウ含有基およびヘテロ環式化合物残基のうち窒素、酸素、リン、イオウまたはケイ素を有する残基が挙げられる。
【0192】
式(V)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(V)中、Xは互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基または窒素含有基を示し、X同士が互いに結合して環を形成してもよい。
【0193】
式(V)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0194】
以下に上記一般式(V)で表される化合物の具体例を示す。
【0195】
【化113】
Figure 0003994015
【0196】
なお、上記例示中、nBuはn-ブチル基を、Meはメチル基を、iPrはイソプロピル基を、Phはフェニル基を示す。
化合物( a-6
本発明では(A)成分として、下記一般式(VI)で表される化合物(a-6)を用いることができる。
【0197】
【化114】
Figure 0003994015
【0198】
式(VI)中、Mは、周期表第4族および第5族から選ばれる遷移金属原子を示し、具体的にはチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタルである。
式(VI)中、R1〜R10は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基もしくは有機シリル基または窒素、酸素、リン、イオウ、ケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を含む置換基で置換された炭化水素基を示し、好ましくは水素または炭化水素を示す。R1〜R10で表される基は、それぞれが互いに連結して環を形成していてもよい。
【0199】
式(VI)中、R1〜R10が示す炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基が挙げられ、R1〜R10が示す有機シリル基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したケイ素含有基が挙げられ、R1〜R10が示す窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基で置換された炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した窒素含有基、酸素含有基、イオウ含有基またはヘテロ環式化合物残基のうち窒素、酸素、リン、イオウもしくはケイ素を有する残基で置換された炭化水素基が挙げられる。
【0200】
式(VI)中、nはMの価数を満たす数を示し、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(VI)中、Xは水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基を示し、好ましくはハロゲン原子を示す。nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一であっても、異なっていてもよい。
【0201】
式(VI)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0202】
式(VI)中、Yは周期表第15族および16族から選ばれる原子を示す。具体的には、窒素、リン、砒素、アンチモン、酸素、イオウまたはセレン原子を示し、好ましくは窒素または酸素原子を示す
以下に、上記一般式(VI)で表される化合物の具体例を示す。
【0203】
【化115】
Figure 0003994015
【0204】
なお、上記例示中、Phはフェニル基を示す。
化合物( a-7
本発明では(A)成分として、下記一般式(VII)または(VIII)で表される化合物(a-7)を用いることができる。
【0205】
【化116】
Figure 0003994015
【0206】
式(VII)および(VIII)中、Mは周期表第4族および第5族から選ばれる遷移金属原子を示し、具体的にはチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブまたはタンタルである。
式(VII)中のR1〜R6および式(VIII)中のR7〜R10は、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、水素、炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数〜50のハロゲン化炭化水素基もしくは有機シリル基または窒素、酸素、リン、イオウ、ケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を含む置換基で置換された炭化水素基を示し、好ましくは水素または炭化水素を示す。式(VII)中のR1〜R6、式(VIII)中のR7〜R10で表される基から選ばれる少なくとも2個の基は、それぞれが互いに連結して環を形成していてもよい。
【0207】
式(VII)中のR1〜R6、式(VIII)中のR7〜R10が示す炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基が挙げられ、式(VII)中のR1〜R6、式(VIII)中のR7〜R10が示す有機シリル基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したケイ素含有基が挙げられ、式(VII)中のR1〜R6、式(VIII)中のR7〜R10が示す窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基で置換された炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した窒素含有基、酸素含有基、イオウ含有基または、ヘテロ環式化合物残基のうち窒素、酸素、リン、イオウもしくはケイ素を有する残基で置換された炭化水素基が挙げられる。
【0208】
式(VII)および(VIII)中、mは、1〜6の整数を示し、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数を示す。
式(VII)および(VIII)中、nはMの価数を満たす数を示し、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(VII)および(VIII)中、Xは水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基を示し、好ましくはハロゲン原子を示す。nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一であっても、異なっていてもよい。
【0209】
式(VII)および(VIII)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0210】
式(VII)および(VIII)中、Yは周期表第15族または16族の原子を示し、好ましくは15族の原子を示す。具体的には、窒素、リン、砒素、アンチモン、酸素、イオウまたはセレン原子を示し、好ましくは酸素原子である。
以下に、上記一般式(VII)または(VIII)で表される化合物の具体例を示す。
【0211】
【化117】
Figure 0003994015
【0212】
なお、上記例示中、Meはメチル基を示す。
化合物( a-8
本発明では(A)成分として、下記一般式(IX)で表される化合物(a-8)を用いることができる。
【0213】
【化118】
Figure 0003994015
【0214】
式(IX)中、Mは周期表第3〜6族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第4族の遷移金属を示す。具体的にはスカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデンまたはタングステンであり、好ましくチタン、ジルコニウムまたはハフニウムである。
【0215】
式(IX)中、RおよびR'は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基または有機シリル基または、窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基を示し、好ましくは炭化水素基である。炭化水素基はアルキル基置換アリール基であることがより好ましい。
【0216】
式(IX)中、RおよびR'が示す炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基が挙げられ、RおよびR'が示す有機シリル基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したケイ素含有基が挙げられ、RおよびR'が示す窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した窒素含有基、酸素含有基、イオウ含有基およびヘテロ環式化合物残基のうち窒素、酸素、リン、イオウまたはケイ素を有する残基が挙げられる。
【0217】
式(IX)中、mは、0〜2の整数であり、好ましくは2である。
式(IX)中、nは、1〜5の整数であり、好ましくは1〜3の整数である。
式(IX)中、Aは、周期表第13〜16族から選ばれる原子を示し、好ましくは周期表第14族の原子を示す。具体的には、ホウ素、炭素、窒素、酸素、ケイ素、リン、イオウ、ゲルマニウム、セレン、スズなどが挙げられ、好ましくは炭素またはケイ素である。nが2以上の場合には、複数のAは、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0218】
式(IX)中、Eは、炭素、水素、酸素、ハロゲン、窒素、イオウ、リン、ホウ素およびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基であり、好ましくは水素、または炭素原子である。Eで示される基が複数存在する場合は、Eで示される複数の基は、互いに同一でも異なっていてもよく、またEで示される2個以上の基が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0219】
式(IX)中のEが示す炭素、水素、酸素、ハロゲン、窒素、イオウ、リン、ホウ素およびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基などが挙げられる。
【0220】
式(IX)中、pは、0〜4の整数であり、好ましくは2である。
式(IX)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭素原子数が1〜20の炭化水素基、炭素原子数が1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基または窒素含有機を示す。なおpが2以上の場合には、Xで示される複数の基は、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0221】
式(IX)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0222】
以下に、上記一般式(IX)で表される化合物の具体例を示す。
【0223】
【化119】
Figure 0003994015
【0224】
【化120】
Figure 0003994015
【0225】
【化121】
Figure 0003994015
【0226】
【化122】
Figure 0003994015
【0227】
化合物( a-9
また、本発明では(A)成分として、下記一般式(X)で表される化合物(a-9)を用いることができる。
【0228】
【化123】
Figure 0003994015
【0229】
式(X)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは周期表第3族〜第6族から選ばれる遷移金属原子であり、より好ましくは周期表第4族の遷移金属原子である。具体的にはスカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデンまたはタングステンであり、より好ましくはチタン、ジルコニウム、ハフニウムである。
【0230】
式(X)中、Aは、周期表第14〜16族から選ばれる原子を示し、好ましくは第15、16族から選ばれる原子を示す。具体的にはNR9、PR10、O、Sが好ましい。
式(X)中、mは0〜3の整数であり、nは0、1の整数であり、pは1〜3の整数であり、qはMの価数を満たす数であり、mが0のとき、nは0であり、pは2であることが好ましい。
【0231】
式(X)中、R1〜R10は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基または窒素含有基を示し、これらのうち2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。
式(X)中のR1〜R10が示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基が挙げられる。
【0232】
式(X)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭素原子数が1〜20の炭化水素基、炭素原子数が1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基または窒素含有機を示す。なおqが2以上の場合には、Xで示される複数の基は、互いに同一でも異なっていてもよい。
式(X)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0233】
式(X)中のmが1〜3のとき、YはAとボラータベンゼン環を架橋する基であり、炭素、ケイ素またはゲルマニウムを表す。
以下に、上記一般式(X)で表される化合物の具体例を示す。
【0234】
【化124】
Figure 0003994015
【0235】
なお、上記例示中、iPrはイソプロピル基を、tBuはtert-ブチル基を、Phはフェニル基を示す。
化合物( a-10
本発明では(A)成分として、下記一般式(XIa)で表される化合物(a-10)を用いることができる。
【0236】
【化125】
Figure 0003994015
【0237】
式(XIa)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは周期表第3〜6族の遷移金属原子であり、より好ましくは周期表第4、5族の遷移金属原子であり、特に好ましくは周期表第4族の遷移金属原子である。具体的にはスカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデンまたはタングステンであり、より好ましくはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムである。
【0238】
式(XIa)中、AおよびA'は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素または、酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有する炭化水素基または、酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有するハロゲン化炭化水素基であり、好ましくは炭化水素であり、より好ましくはアルキル基置換アリール基である。
【0239】
式(XIa)中のAおよびA'が示す炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基が挙げられ、AおよびA'が示す酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有する炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有する炭化水素基が挙げられ、AおよびA'が示す酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有するハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有するハロゲン化炭化水素基が挙げられる。
【0240】
式(XIa)中、Dは存在しても存在していなくてもよく、存在する場合はAとA'とを架橋する結合基を示し、存在していない場合はAとA'とは−O−M−O−のみを介して結合している。
式(XIa)中のDとして具体的には、単結合、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素、酸素原子、イオウ原子またはR12Zで表される基である。R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の炭化水素基、少なくとも1個以上のヘテロ原子を含む炭素原子数1〜20の炭化水素基であり、互いに結合して環を形成してもよく、Zは炭素原子、窒素原子、イオウ原子、リン原子またはケイ素原子を示す。
【0241】
式(XIa)中、nはMの価数を満たす数を示し、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(XIa)中、Xは水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基または窒素含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0242】
式(XIa)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0243】
以下に、上記一般式(XIa)で表される化合物の具体例を示す。
【0244】
【化126】
Figure 0003994015
【0245】
なお、上記例示中、tBuはtert-ブチル基を、Meはメチル基を示す。
化合物( a-11
本発明では(A)成分として、下記一般式(XIb)で表される化合物(a-11)を用いることができる。
【0246】
【化127】
Figure 0003994015
【0247】
式(XIb)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは周期表第3〜6族の遷移金属原子であり、より好ましくは周期表第4、5族の遷移金属原子であり、特に好ましくは周期表第4族の遷移金属原子である。具体的にはスカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデンまたはタングステンであり、より好ましくはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムである。
【0248】
式(XIb)中、mは、1〜6の整数であり、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。
式(XIb)中、AおよびA'は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素または、酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有する炭化水素基または、酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有するハロゲン化炭化水素基であり、好ましくは炭化水素であり、より好ましくはアルキル基置換アリール基である。
【0249】
式(XIb)中のAおよびA'が示す炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基が挙げられ、AおよびA'が示す酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有する炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有する炭化水素基が挙げられ、AおよびA'が示す酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有するハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した酸素含有基、イオウ含有基もしくはケイ素含有基を有するハロゲン化炭化水素基が挙げられる。
【0250】
式(XIb)中、Dは存在しても存在していなくてもよく、存在する場合はAとA'とを架橋する結合基を示し、存在していない場合はAとA'とは−O−M−O−のみを介して結合している。Dとして具体的には、単結合、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素、酸素原子、イオウ原子またはR12Zで表される基である。R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜20の炭化水素基、少なくとも1個以上のヘテロ原子を含む炭素原子数1〜20の炭化水素基であり、互いに結合して環を形成してもよく、Zは炭素原子、窒素原子、イオウ原子、リン原子、ケイ素原子を示す。
【0251】
式(XIb)中、nは、Mの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(XIb)中のnが1の場合には、Xは酸素原子であり、nが2以上の場合には、Xの少なくとも一つは酸素原子であり、その他は水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基または窒素含有基を示し、Xで示される基が複数存在する場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0252】
式(XIb)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0253】
化合物( a-12
本発明では(A)成分として、下記一般式(XII)で表される化合物(a-12)を用いることができる。
【0254】
【化128】
Figure 0003994015
【0255】
式(XII)中、Mは周期表第3〜11族の遷移金属原子を示し、好ましくは周期表第3〜6族の遷移金属原子であり、より好ましくは周期表第4族の遷移金属原子である。具体的にはスカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデンまたはタングステンであり、より好ましくはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムである。
【0256】
Yは互いに同一でも異なっていてもよく、周期表第13〜15族の原子を示し具体的には炭素、ケイ素、ゲルマニウム、窒素、リン、酸素、イオウまたはセレンを示す。なお、Yのうちの少なくとも1つは炭素以外の原子である。
式(XII)中、mは1〜6の整数であり、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3である。
【0257】
式(XII)中、R1〜R5は、その結合するYが周期表第14族から選ばれる原子であるときに存在し、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、有機シリル基、または窒素、酸素、リン、イオウ、ケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を含む置換基で置換された炭化水素基を示し、これらのうち2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0258】
式(XII)中のR1〜R5が示す炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基が挙げられ、R1〜R5が示す有機シリル基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したケイ素含有基が挙げられ、R1〜R5が示す窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した窒素含有基、酸素含有基、イオウ含有基およびヘテロ環式化合物残基のうち窒素、酸素、リン、イオウまたはケイ素を有する残基が挙げられる。
【0259】
式(XII)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(XII)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基または窒素含有基を示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0260】
式(XII)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R6として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0261】
以下に、上記一般式(XII)で表される化合物の具体例を示す。
【0262】
【化129】
Figure 0003994015
【0263】
なお、上記例示中、tBuはtert-ブチル基を、Meはメチル基を示す。
化合物( a-13
本発明では(A)成分として、下記一般式(XIII)で表される化合物(a-13)を用いることができる。
【0264】
【化130】
Figure 0003994015
【0265】
式(XIII)中、Mは周期表3〜11族遷移金属化合物を示し、好ましくは4〜5族の遷移金属原子である。具体的にはチタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタルが例示される。
式(XIII)中、mは1〜6の整数であり、好ましくは1〜3である。
式(XIII)中、Rは互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基を示し、これらのうち2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0266】
式(XIII)中、nはMの価数を満たす数を示し、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(XIII)中、Xはnが1の場合には、酸素原子であり、nが2以上の場合には、Xの少なくとも一つは酸素原子であり、その他は水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基または窒素含有基を示す。なお、Xで示される基が複数存在する場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0267】
式(XIII)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0268】
式(XIII)中、Yは存在してもしていなくてもよく、存在する場合は周期表第15、16族の原子であり、具体的にはO、S、Se、NRである。
以下に、これらの化合物の具体的な構造例を示すが、この限りではない。
【0269】
【化131】
Figure 0003994015
【0270】
化合物( a-14
本発明では(A)成分として、下記一般式(XIVa)で表される化合物(a-14)を用いることができる。
【0271】
【化132】
Figure 0003994015
【0272】
式(XIVa)中、Mは周期表第3〜7族および第11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第4、5族から選ばれる遷移金属原子を示す。
式(XIVa)中、R1〜R4は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基、有機シリル基または、窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を含む置換基で置換された炭化水素基を示す。R1〜R4で表される基は、これらのうちの2個以上、好ましくは隣接する基が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0273】
式(XIVa)中のR1〜R4が示す炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基が挙げられ、R1〜R4が示す有機シリル基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したケイ素含有基が挙げられ、R1〜R4が示す窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した窒素含有基、酸素含有基、イオウ含有基およびヘテロ環式化合物残基のうち窒素、酸素、リン、イオウまたはケイ素を有する残基が挙げられる。
【0274】
式(XIVa)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には0〜4の整数を示す。
式(XIVa)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基を示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一であっても、異なっていてもよい。
【0275】
式(XIVa)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0276】
化合物( a-15
本発明では(A)成分として、下記一般式(XIVb)で表される化合物(a-15)を用いることができる。
【0277】
【化133】
Figure 0003994015
【0278】
式(XIVb)中、Mは周期表第8〜10族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくはニッケル、パラジウムまたは白金である。
式(XIVb)中、R1〜R4は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基、有機シリル基または、窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を含む置換基で置換された炭化水素基を示す。R1〜R4で表される基は、これらのうちの2個以上、好ましくは隣接する基が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0279】
式(XIVb)中のR1〜R4が示す炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基が挙げられ、R1〜R4が示す有機シリル基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したケイ素含有基が挙げられ、R1〜R4が示す窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した窒素含有基、酸素含有基、イオウ含有基およびヘテロ環式化合物残基のうち窒素、酸素、リン、イオウまたはケイ素を有する残基が挙げられる。
【0280】
式(XIVb)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には0〜4の整数を示す。
式(XIVb)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基を示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一であっても、異なっていてもよい。
【0281】
式(XIVb)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0282】
以下に、これらの化合物の具体的な構造例を示す。
【0283】
【化134】
Figure 0003994015
【0284】
【化135】
Figure 0003994015
【0285】
【化136】
Figure 0003994015
【0286】
化合物( a-16
本発明では(A)成分として、下記一般式(XIVc)で表される化合物(a-16)を用いることができる。
【0287】
【化137】
Figure 0003994015
【0288】
式(XIVc)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくはニッケル、パラジウムまたは白金である。
式(XIVc)中、mは、1〜6の整数であり、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。
式(XIVc)中、R1〜R4は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基、有機シリル基または、窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を含む置換基で置換された炭化水素基を示す。R1〜R4で表される基は、これらのうちの2個以上、好ましくは隣接する基が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0289】
式(XIVc)中のR1〜R4が示す炭素原子数1〜50の炭化水素基、炭素原子数1〜50のハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基が挙げられ、R1〜R4が示す有機シリル基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したケイ素含有基が挙げられ、R1〜R4が示す窒素、酸素、リン、イオウおよびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した窒素含有基、酸素含有基、イオウ含有基およびヘテロ環式化合物残基のうち窒素、酸素、リン、イオウまたはケイ素を有する残基が挙げられる。
【0290】
式(XIVc)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(XIVc)中、Xはnが1の場合には酸素原子であり、nが2以上の場合には、Xの少なくとも一つは酸素原子であり、その他は水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基を示し、Xで示される基が複数存在する場合には、Xで示される複数の基は互いに同一であっても、異なっていてもよい。
【0291】
式(XIVc)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基としては、例えば上記一般式(IVa)中のR1〜R6として例示したハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基および窒素含有基が挙げられる。
【0292】
化合物( a-17
本発明では(A)成分として、下記一般式(XV)で表される化合物(a-17)を用いることができる。
【0293】
【化138】
Figure 0003994015
【0294】
式(XV)中、Y1およびY3は互いに同一でも異なっていてもよく、周期表第15族から選ばれる原子を示す。
式(XV)中、Y2は周期表第16族から選ばれる原子を示す。
式(XV)中、R1〜R8は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基またはケイ素含有基を示し、これらのうち2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0295】
式(XV)中のR1〜R8が示す炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基が挙げられ、R1〜R8が示すハロゲン原子、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したハロゲン原子、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基が挙げられる。
【0296】
化合物( a-18
本発明では(A)成分として、下記一般式(XVI)で表される化合物(a-18)を用いることができる。
【0297】
【化139】
Figure 0003994015
【0298】
式(XVI)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第3〜6族および第8〜10族の遷移金属原子であり、より好ましくは第4族、第5族または第6族の遷移金属原子であり、特に好ましくは第4族または第5族の金属原子である。
式(XVI)中、mは1〜6の整数を示し、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。
【0299】
式(XVI)中、Aは酸素原子、イオウ原子、セレン原子または、結合基−R5を有する窒素原子(−N(R5)−)を示す。
式(XVI)中、Dは−C(R6)(R7)−、−Si(R8)(R9)−、−P(O)(R10)−、−P(R11)−、−SO−または−S−を示す。
式(XVI)中、ZはいずれもNに結合する−R12および−R13、=C(R14)R15または=NR16を示す。
【0300】
式(XVI)中、R1〜R16は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、また、mが2以上の場合にはR1〜R16で示される基のうち2個の基が連結されていてもよい。
【0301】
式(XVI)中のR1〜R16が示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
式(XVI)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
【0302】
式(XVI)中、Xは水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0303】
式(XVI)中のXが示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0304】
化合物( a-19
本発明では(A)成分として、下記一般式(XVII)または(XVIII)で表される化合物(a-19)を用いることができる。
【0305】
【化140】
Figure 0003994015
【0306】
式(XVII)および(XVIII)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第3〜6族および第8〜10族の遷移金属原子であり、より好ましくは第4族、第5族または第6族の遷移金属原子であり、特に好ましくは第4族または第5族の金属原子である。
式(XVII)中、mは1〜3の整数を示す。
【0307】
式(XVIII)中、m'は1〜6の整数を示し、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。
式(XVII)および(XVIII)中、Eは窒素原子または置換基−R5を有する炭素原子(−C(R5)=)を示す。
式(XVII)および(XVIII)中、Gは酸素原子、イオウ原子、セレン原子または置換基−R6を有する窒素原子(−N(R6)−)を示す。
【0308】
式(XVII)および(XVIII)中、R1〜R6は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、また、式(XVII)においてmが2以上の場合にはR1〜R6で示される基のうち2個の基が連結されていてもよく、式(XVIII)においてm'が2以上の場合にはR1〜R6で示される基のうち2個の基が連結されていてもよい。
【0309】
式(XVII)および(XVIII)中のR1〜R6が示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0310】
式(XVII)および(XVIII)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(XVII)および(XVIII)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、式(XVII)および式(XVIII)においてnが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、Xで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0311】
式(XVII)および(XVIII)中のXが示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0312】
化合物( a-20
本発明では(A)成分として、下記一般式(XIX)で表される化合物(a-20)を用いることができる。
【0313】
【化141】
Figure 0003994015
【0314】
式(XIX)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第3〜6族および第8〜10族の遷移金属原子であり、より好ましくは第4族、第5族または第6族の遷移金属原子であり、特に好ましくは第4族または第5族の金属原子である。
式(XIX)中、mは1〜6の整数を示し、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。
【0315】
式(XIX)中、Aは、酸素原子、イオウ原子、セレン原子または、置換基−R5を有する窒素原子(−N(R5)−)を示す。
式(XIX)中、Bは、いずれもNに結合する−R6および−R7、=C(R8)R9または=NR10を示す。
式(XIX)中、R1〜R10は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、また、mが2以上のときは、一つの配位子に含まれるR1〜R10のうちの1個の基と、他の配位子に含まれるR1〜R10のうちの1個の基とが結合されていていもよく、R1同士、R2同士、R3同士、R4同士、R5同士、R6同士、R7同士、R8同士、R9同士、R10同士は互いに同一でも異なっていてもよい。
【0316】
式(XIX)中のR1〜R10が示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
式(XIX)中、nは、Mの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
【0317】
式(XIX)中、Xは水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0318】
式(XIX)中のXが示すハロゲン原子、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0319】
化合物( a-21
本発明では(A)成分として、下記一般式(XXa)または(XXIa)で表される化合物(a-21)を用いることができる。
【0320】
【化142】
Figure 0003994015
【0321】
式(XXa)および(XXIa)中、Mは周期表第3、4族から選ばれる遷移金属原子を示す。
式(XXa)および(XXIa)中、A1は酸素原子、イオウ原子または炭化水素置換窒素原子を示す。
式(XXa)および(XXIa)中、A2は炭化水素置換酸素原子、炭化水素置換イオウ原子または炭化水素置換窒素原子を示す。
【0322】
式(XXa)および(XXIa)中、Eは酸素原子またはイオウ原子を示す。
式(XXa)および(XXIa)中、mは1〜2の整数を示す。
式(XXa)および(XXIa)中、R1〜R5は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭化水素基、炭化水素置換シリル基を示す。
式(XXa)および(XXIa)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には0〜5、好ましくは0〜4、より好ましくは0〜3の整数である。
【0323】
式(XXa)および(XXIa)中、Xは水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0324】
式(XXa)および(XXIa)中のXが示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0325】
化合物( a-22
本発明では(A)成分として、下記一般式(XXb)または(XXIb)で表される化合物(a-22)を用いることができる。
【0326】
【化143】
Figure 0003994015
【0327】
式(XXb)および(XXIb)中、Mは周期表第5〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは周期表第8〜10族の遷移金属原子である。
式(XXb)および(XXIb)中、A1は酸素原子、イオウ原子または炭化水素置換窒素原子を示す。
式(XXb)および(XXIb)中、A2は炭化水素置換酸素原子または炭化水素置換イオウ原子または炭化水素置換窒素原子を示し、
式(XXb)および(XXIb)中、Eは酸素原子またはイオウ原子を示す。
【0328】
式(XXb)および(XXIb)中、mは1〜2の整数を示す。
式(XXb)および(XXIb)中、R1〜R5は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭化水素基、炭化水素置換シリル基を示す。
式(XXb)および(XXIb)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
【0329】
式(XXb)および(XXIb)中、Xは水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0330】
式(XXb)および(XXIb)中のXが示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
化合物( a-23
本発明では(A)成分として、下記一般式(XXII)、(XXIII)、(XXIV)または(XXV)で表される化合物(a-23)を用いることができる。
【0331】
【化144】
Figure 0003994015
【0332】
式(XXII)、(XXIII)、(XXIV)および(XXV)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第3〜6族および第8〜10族の遷移金属原子であり、より好ましくは第4族、第5族または第6族の遷移金属原子であり、特に好ましくは第4族または第5族の金属原子である。
式(XXII)、(XXIII)、(XXIV)および(XXV)中、Aは酸素原子、イオウ原子、セレン原子または窒素原子を示す。Aは、金属Mとの結合様式に応じて置換基R6を有することもできる。
【0333】
式(XXII)、(XXIII)、(XXIV)および(XXV)中、Dは−C(R7)(R8)−、−Si(R9)(R10)−、−CO−、−SO2−、−SO−または−P(O)(OR11)−を示す。
式(XXII)、(XXIII)、(XXIV)および(XXV)中、mは1〜6の整数を示し、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。
【0334】
式(XXII)、(XXIII)、(XXIV)および(XXV)中、R1〜R11はそれぞれが互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。また、mが2以上のときは、R1同士、R2同士、R3同士、R4同士、R5同士、R6同士、R7同士、R8同士、R9同士、R10同士、R11同士は互いに同一でも異なっていてもよく、いずれか1つの配位子に含まれるR1〜R11で示される基のうちの少なくとも1個の基と、他の配位子に含まれるR1〜R11で示される基のうちの少なくとも1個の基とが連結されていてもよい。
【0335】
式(XXII)、(XXIII)、(XXIV)および(XXV)中のR1〜R11が示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0336】
式(XXII)、(XXIII)、(XXIV)および(XXV)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(XXII)、(XXIII)、(XXIV)および(XXV)中、Xは水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0337】
式(XXII)、(XXIII)、(XXIV)および(XXV)中のXが示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0338】
化合物( a-24
本発明では(A)成分として、下記一般式(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)または(XXIX)で表される化合物(a-24)を用いることができる。
【0339】
【化145】
Figure 0003994015
【0340】
式(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)および(XXIX)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第3〜6族および第8〜10族の遷移金属原子であり、より好ましくは第4族、第5族または第6族の遷移金属原子であり、特に好ましくは第4族または第5族の金属原子である。
式(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)および(XXIX)中、mは1〜6の整数を示し、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。
【0341】
式(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)および(XXIX)中、Aは酸素原子、イオウ原子、セレン原子または窒素原子を示す。またAは金属Mとの結合様式に応じて置換基R5を有することもできる。
式(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)および(XXIX)中、Bは、それぞれNと結合する基−R6および−R7、=NR8または=CR910を示す。
【0342】
式(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)および(XXIX)中、R1〜R10は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。また、mが2以上のときは、R1〜R10で示される基のうち2個の基が連結されていてもよく、またR1〜R10のそれぞれ同士は、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0343】
式(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)および(XXIX)中のR1〜R10が示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0344】
式(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)および(XXIX)中、nはMの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)および(XXIX)中、Xは水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0345】
式(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)および(XXIX)中のXが示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0346】
化合物( a-25
本発明では(A)成分として、下記一般式(XXX)で表される化合物(a-25)も用いることができる
【0347】
【化146】
Figure 0003994015
【0348】
式(XXX)中、Mは周期表第3〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第3〜6族および第8〜10族の遷移金属原子であり、より好ましくは第4族、第5族または第6族の遷移金属原子であり、特に好ましくは第4族または第5族の金属原子である。
式(XXX)中、A1およびA2は互いに同一でも異なっていてもよく、窒素原子またはリン原子を示す。
【0349】
式(XXX)中、Q1〜Q6は互いに同一でも異なっていてもよく、窒素原子、リン原子または置換基−R2を有する炭素原子(−C(R2)=)を示し、Q1〜Q6のうちに置換基−R2を有する炭素原子が複数ある場合、それらのR2同士は互いに同一でも異なっていてもよい。
式(XXX)中、R1およびR2は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、これらは互いに連結して環を形成していてもよい。
【0350】
式(XXX)中のR1、R2が示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
式(XXX)中、mは1〜6の整数であり、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特に好ましくは1〜2の整数である。mが2以上のときは、1つの配位子に含まれるR1、R2のいずれかと、他の配位子に含まれるR1、R2のいずれかとが結合していてもよく、またR1同士、R2同士は互いに同一でも異なっていてもよい。
【0351】
式(XXX)中、nは、Mの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(XXX)中、Xは水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0352】
式(XXX)中のXが示すハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0353】
化合物( a-26
また、本発明では(A)成分として、下記一般式(XXXIa)または(XXXIIa)で表される化合物(a-26)を用いることができる。
【0354】
【化147】
Figure 0003994015
【0355】
式(XXXIa)および(XXXIIa)中、Mは周期表第3〜7族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第4、5族から選ばれる遷移金属原子を示す。
式(XXXIa)および(XXXIIa)中、R1〜R6は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基またはリン含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0356】
式(XXXIa)および(XXXIIa)中、R1〜R6が示す炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基が挙げられる。
【0357】
式(XXXIa)および(XXXIIa)中、nは、Mの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(XXXIa)および(XXXIIa)中、Xは互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示す。なお、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0358】
式(XXXIa)および(XXXIIa)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0359】
化合物( a-27
また、本発明では(A)成分として、下記一般式(XXXIb)または(XXXIIb)で表される化合物(a-27)を用いることができる。
【0360】
【化148】
Figure 0003994015
【0361】
式(XXXIb)および(XXXIIb)中、Mは周期表第8〜11族から選ばれる遷移金属原子を示し、好ましくは第8、9族から選ばれる遷移金属原子を示す。
式(XXXIb)および(XXXIIb)中、R1〜R6は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基またはリン含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよい。
【0362】
式(XXXIb)および(XXXIIb)中のR1〜R6が示す炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基としては、例えば上記一般式(I)中のR1〜R7として例示した炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、窒素含有基、リン含有基が挙げられる。
【0363】
式(XXXIb)および(XXXIIb)中、nは、Mの価数を満たす数であり、具体的には1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の整数である。
式(XXXIb)および(XXXIIb)中、Xは互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基を示す。なお、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。
【0364】
式(XXXIb)および(XXXIIb)中のXが示すハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基またはスズ含有基としては、例えば上記一般式(I)中のX1として例示したものと同様の原子または基が挙げられる。
【0365】
(B)ルイス酸
本発明で用いられるルイス酸(B)は、少なくとも1つの電子対を受け取る能力を有する化合物であって上記(A)遷移金属化合物と反応してイオン対を形成することが可能な化合物であり、例えば(b-1)CdCl2型またはCdI2型の層状結晶構造を有するイオン結合性化合物(以下「イオン結合性化合物」ということがある。)、(b-2)粘土・粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物、(b-3)ヘテロポリ化合物、(b-4)ハロゲン化ランタノイド化合物などが挙げられる。さらに、加熱などの処理を施して、ルイス酸点を発生させたSiO2、Al23、天然または合成ゼオライトなど、およびこれらを含む複合物または混合物も挙げることができる。
【0366】
なおルイス酸(B)には従来オレフィン重合触媒の助触媒成分として知られている有機アルミニウムオキシ化合物(アルミノキサン、アルモキサンともいう。)および特開平1-501950号公報、特開平1-502036号公報、特開平3-179005号公報、特開平3-179006号公報、特開平3-207703号公報、特開平3-207704号公報、USP-5321106号などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物、カルボラン化合物などの有機ホウ素化合物は含まれない。
【0367】
また本発明では、これらルイス酸(B)は1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
b-1 )イオン結合性化合物
イオン結合性化合物(b-1)は、CdI2型またはCdCl2型の層状結晶構造を有する化合物である。
【0368】
一般に、強い極性の陽イオンと分極されやすい陰イオンからなる塩の多くは、陽イオンの層が陰イオン層で挟まれ、そのサンドイッチの間には余分な陽イオンの無い層状構造を形成している。本発明で用いられるイオン結合性化合物(b-1)は、層状構造を有する化合物に分類される。これらの化合物は、種々の文献に記載された公知の結晶構造であって、例えば「化学大辞典1」(共立出版(株)、初版1962年2月28日発行)、「現代無機化学講座▲2▼無機化学各論(前編)」(内海誓一郎著、(株)技報堂、初版昭和40年7月20日発行)などに記載されている。
【0369】
CdI2型結晶構造を有する化合物として具体的には、例えばCdBr2、FeBr2、CoBr2、NiBr2、CdI2、MgI2、CaI2、ZnI2、PbI2、MnI2、FeI2、CoI2、Mg(OH)2、Ca(OH)2、Cd(OH)2、Mn(OH)2、Fe(OH)2、Co(OH)2、Ni(OH)2、ZrS4、SnS4、TiS4、PtS4などが挙げられる。
【0370】
CdCl2型結晶構造を有する化合物として具体的には、例えばCdCl2、MnCl2、FeCl2、CoCl2、NiI2、NiCl2、MgCl2、ZnBr2、CrCl3などが挙げられる。
これらのうち好ましくは、CdBr2、FeBr2、CoBr2、NiBr2、CdI2、MgI2、CaI2、ZnI2、PbI2、MnI2、FeI2、CoI2、CdCl2、MnCl2、FeCl2、CoCl2、NiI2、NiCl2、MgCl2、ZnBr2であり、より好ましくは、MnCl2、FeCl2、CoCl2、NiCl2、MgCl2である。
【0371】
上記のようなイオン結合性化合物(b-1)は、最終的に触媒中に含まれていればよく、必ずしもイオン結合性化合物(b-1)自体を用いなければならないわけではない。従って触媒の調製時に、イオン結合性化合物(b-1)を形成しうる化合物を用いてイオン結合性化合物(b-1)を形成させて最終的に触媒中に存在させるようにしてもよい。つまり、CdI2型またはCdCl2型の結晶構造のいずれにも属さない化合物を用いて、触媒の調製の途中で、該化合物とハロゲン含有化合物または水酸基含有化合物と接触反応させ、最終的に得られる触媒中においてイオン結合性化合物(b-1)としてもよい。
【0372】
例えば、MgCl2またはMgI2を形成させて最終的に触媒成分中に存在させる場合には、これらを形成しうる化合物として、還元能を有するマグネシウム化合物および還元能を有しないマグネシウム化合物を出発物質として用いることができる。
還元能を有するマグネシウム化合物としては、例えば下式で表される有機マグネシウム化合物が挙げられる。
【0373】
nMgR2-n
式中、nは0≦n<2であり、Rは水素または炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜21のアリール基または炭素原子数5〜20のシクロアルキル基であり、nが0である場合2個のRは同一でも異なっていてもよい。Xはハロゲンである。
【0374】
このような還元能を有する有機マグネシウム化合物として具体的には、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジデシルマグネシウム、オクチルブチルマグネシウム、エチルブチルマグネシウムなどのジアルキルマグネシウム化合物;エチル塩化マグネシウム、プロピル塩化マグネシウム、ブチル塩化マグネシウム、ヘキシル塩化マグネシウム、アミル塩化マグネシウムなどのアルキルマグネシウムハライド;ブチルエトキシマグネシウム、エチルブトキシマグネシウム、オクチルブトキシマグネシウムなどのアルキルマグネシウムアルコキシド;その他ブチルマグネシウムハイドライドなどが挙げられる。
【0375】
還元能を有しないマグネシウム化合物の具体的な例としては、メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシウムなどのアルコキシマグネシウムハライド;フェノキシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネシウムなどのアリロキシマグネシウムハライド;エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、n-オクトキシマグネシウム、2-エチルヘキソキシマグネシウムなどのアルコキシマグネシウム;ジフェノキシマグネシウム、メチルフェノキシマグネシウムなどのアリロキシマグネシウム;ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのマグネシウムのカルボン酸塩などが挙げられる。
【0376】
その他マグネシウム金属、水素化マグネシウムなどを用いることもできる。
これら還元能を有さないマグネシウム化合物は、上述した還元能を有するマグネシウム化合物から誘導した化合物、または触媒の調製時に誘導した化合物であってもよい。還元能を有さないマグネシウム化合物を、還元能を有するマグネシウム化合物から誘導するには、例えば、還元能を有するマグネシウム化合物を、ポリシロキサン化合物、ハロゲン含有シラン化合物、ハロゲン含有アルミニウム化合物、エステル、アルコール、ハロゲン含有化合物、またはOH基や活性な炭素−酸素結合を有する化合物と接触させればよい。
【0377】
なお上記の還元能を有するマグネシウム化合物および還元能を有さないマグネシウム化合物は、例えばアルミニウム、亜鉛、ホウ素、ベリリウム、ナトリウム、カリウムなどの他の有機金属化合物との錯化合物、複化合物を形成していてもよく、または混合物であってもよい。さらに、マグネシウム化合物は単独であってもよく、上記の化合物を2種以上組み合わせてもよく、また液状状態で用いても固体状態で用いてもよい。還元能を有するマグネシウム化合物または還元能を有さないマグネシウム化合物が固体である場合、後述する酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)などを用いて液状状態にすることができる。
【0378】
また、マグネシウム化合物以外のイオン結合性化合物(b-1)についても、これらを形成しうる化合物(以下、「出発化合物」という。)として、上記と同様に、還元能を有する化合物および還元能を有しない化合物を出発化合物として用いることができる。
これら出発化合物として具体的には、例えばジメチルカドミウム、ジエチルカドミウム、ジプロピルカドミウム、ジブチルカドミウム、ジアミルカドミウム、ジヘキシルカドミウム、ジデシルカドミウム、オクチルブチルカドミウム、エチルブチルカドミウム、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジプロピル亜鉛、ジブチル亜鉛、ジアミル亜鉛、ジヘキシル亜鉛、ジデシル亜鉛、オクチルブチル亜鉛、エチルブチル亜鉛、テトラメチル鉛、テトラエチル鉛、テトラプロピル鉛、テトラブチル鉛、テトラアミル鉛、テトラヘキシル鉛、テトラデシル鉛、トリオクチルブチル鉛、ジエチルジブチル鉛などのアルキル金属化合物;
メチル塩化カドミウム、エチル塩化カドミウム、プロピル塩化カドミウム、ブチル塩化カドミウム、アミル塩化カドミウム、ヘキシル塩化カドミウム、デシル塩化カドミウム、メチル塩化亜鉛、エチル塩化亜鉛、プロピル塩化亜鉛、ブチル塩化亜鉛、アミル塩化亜鉛、ヘキシル塩化亜鉛、デシル塩化亜鉛、トリメチル塩化鉛、ジメチルジクロロ鉛、メチルトリクロロ鉛、トリエチル塩化鉛、ジエチルジクロロ鉛、エチルトリクロロ鉛、トリプロピル塩化鉛、トリブチル塩化鉛、トリアミル塩化鉛、トリヘキシル塩化鉛、トリデシル塩化鉛、ジオクチルブチル塩化鉛、ジエチルブチル塩化鉛などのアルキル金属ハライド化合物;
ジフェニルカドミウム、ジフェニル亜鉛、テトラフェニル鉛、トリフェニルメチル鉛、ジフェニルジエチル鉛、α-ナフチルカルシウムなどのフェニル金属化合物;
フェニル塩化カドミウム、フェニル塩化亜鉛、トリフェニル塩化鉛、ジフェニルメチル塩化亜鉛、ジフェニルジクロロ鉛などのフェニルハライド化合物;
フッ化カドミウム、フッ化鉄(II)、フッ化鉄(III)、フッ化コバルト(II)、フッ化コバルト(III)、フッ化ニッケル、フッ化カルシウム、フッ化亜鉛、フッ化鉛、フッ化マンガン(II)、フッ化マンガン(III)などのフッ化金属化合物;
メトキシ鉄(II)、メトキシ鉄(III)、エトキシ鉄(II)、エトキシ鉄(III)、n-プロポキシ鉄(II)、n-プロポキシ鉄(III)、イソプロポキシ鉄(II)、イソプロポキシ鉄(III)、n-ブトキシ鉄(II)、n-ブトキシ鉄(III)、tert-ブトキシ鉄(II)、tert-ブトキシ鉄(III)、2-エチルヘキソキシ鉄(II)、2-エチルヘキソキシ鉄(III)、N,N-ジメチルアミノメトキシ鉄(II)、N,N-ジメチルアミノメトキシ鉄(III)、メトキシコバルト、エトキシコバルト、n-プロポキシコバルト、イソプロポキシコバルト、n-ブトキシコバルト、t-ブトキシコバルト、2-エチルヘキソキシコバルト、N,N-ジメチルアミノメトキシコバルト、メトキシニッケル、エトキシニッケル、n-プロポキシニッケル、イソプロポキシニッケル、n-ブトキシニッケル、tert-ブトキシニッケル、2-エチルヘキソキシニッケル、N,N-ジメチルアミノメトキシニッケル、メトキシカルシウム、エトキシカルシウム、n-プロポキシカルシウム、イソプロポキシカルシウム、n-ブトキシカルシウム、tert-ブトキシカルシウム、2-エチルヘキソキシカルシウム、N,N-ジメチルアミノメトキシカルシウム、メトキシ亜鉛、エトキシ亜鉛、n-プロポキシ亜鉛、イソプロポキシ亜鉛、n-ブトキシ亜鉛、tert-ブトキシ亜鉛、2-エチルヘキソキシ亜鉛、N,N-ジメチルアミノメトキシ亜鉛、メトキシマンガン、エトキシマンガン、n-プロポキシマンガン、イソプロポキシマンガン、n-ブトキシマンガン、tert-ブトキシマンガン、2-エチルヘキソキシマンガン、N,N-ジメチルアミノメトキシマンガンなどのアルコキシ金属化合物;
メトキシ鉄(II)クロライド、ジメトキシ鉄(III)クロライド、メトキシ鉄(III)ジクロライド、エトキシ鉄(II)クロライド、ジエトキシ鉄(III)クロライド、エトキシ鉄(III)ジクロライド、n-プロポキシ鉄(II)クロライド、ジ-n-プロポキシ鉄(III)クロライド、イソプロポキシ鉄(II)クロライド、ジイソプロポキシ鉄(III)クロライド、n-ブトキシ鉄(II)クロライド、ジ-n-ブトキシ鉄(III)クロライド、tert-ブトキシ鉄(II)クロライド、ジ-tert-ブトキシ鉄(III)クロライド、2-エチルヘキソキシ鉄(II)クロライド、ジ-2-エチルヘキソキシ鉄(III)クロライド、N,N-ジメチルアミノメトキシ鉄(II)クロライド、ビス(N,N-ジメチルアミノメトキシ)鉄(III)クロライド、N,N-ジメチルアミノメトキシ鉄(III)ジクロライド、メトキシ塩化コバルト、エトキシ塩化コバルト、n-プロポキシ塩化コバルト、イソプロポキシ塩化コバルト、n-ブトキシ塩化コバルト、tert-ブトキシ塩化コバルト、2-エチルヘキソキシ塩化コバルト、N,N-ジメチルアミノメトキシコバルトクロライド、メトキシ塩化ニッケル、エトキシ塩化ニッケル、n-プロポキシ塩化ニッケル、イソプロポキシ塩化ニッケル、n-ブトキシ塩化ニッケル、tert-ブトキシ塩化ニッケル、2-エチルヘキソキシ塩化ニッケル、N,N-ジメチルアミノメトキシニッケルクロライド、メトキシ塩化カルシウム、エトキシ塩化カルシウム、n-プロポキシ塩化カルシウム、イソプロポキシ塩化カルシウム、n-ブトキシ塩化カルシウム、tert-ブトキシ塩化カルシウム、2-エチルヘキソキシ塩化カルシウム、N,N-ジメチルアミノメトキシカルシウムクロライド、メトキシ塩化亜鉛、エトキシ塩化亜鉛、n-プロポキシ塩化亜鉛、イソプロポキシ塩化亜鉛、n-ブトキシ塩化亜鉛、tert-ブトキシ塩化亜鉛、2-エチルヘキソキシ塩化亜鉛、N,N-ジメチルアミノメトキシ亜鉛クロライド、メトキシ塩化マンガン、エトキシ塩化マンガン、n-プロポキシ塩化マンガン、イソプロポキシ塩化マンガン、n-ブトキシ塩化マンガン、tert-ブトキシ塩化マンガン、2-エチルヘキソキシ塩化マンガン、N,N-ジメチルアミノメトキシマンガンクロライドなどのアルコキシ金属ハライド化合物;
フェノキシ鉄(II)、フェノキシ鉄(III)、メチルフェノキシ鉄(II)、メチル−ビス(フェノキシ)鉄(III)、ジメチル(フェノキシ)鉄(III)、ビス(フェノキシ)コバルト、メチルフェノキシコバルト、ビス(フェノキシ)ニッケル、メチルフェノキシニッケル、ビス(フェノキシ)カルシウム、メチルフェノキシカルシウム、ビス(フェノキシ)亜鉛、メチルフェノキシ亜鉛、ビス(フェノキシ)マンガン、メチルフェノキシマンガンなどのアリーロキシ金属化合物;
フェノキシ鉄(II)クロライド、ビス(フェノキシ)鉄(III)クロライド、フェノキシ鉄(III)ジクロライド、メチルフェノキシ鉄(III)クロライド、フェノキシコバルトクロライド、フェノキシニッケルクロライド、フェノキシカルシウムクロライド、フェノキシ亜鉛クロライド、フェノキシマンガンクロライドなどのアリーロキシ金属ハライド化合物;
ギ酸カドミウム、酢酸カドミウム、プロピオン酸カドミウム、アクリル酸カドミウム、2-エチルヘキサン酸カドミウム、デカン酸カドミウム、ラウリン酸カドミウム、ステアリン酸カドミウム、シクロヘキシル酪酸カドミウム、シュウ酸カドミウム、安息香酸カドミウム、フタル酸カドミウム、ギ酸鉄(III)、酢酸鉄(II)、酢酸鉄(III)、プロピオン酸鉄(II)、プロピオン酸鉄(III)、アクリル酸鉄(II)、アクリル酸鉄(III)、2-エチルヘキサン酸鉄(II)、2-エチルヘキサン酸鉄(III)、デカン酸鉄(II)、デカン酸鉄(III)、ラウリン酸鉄(II)、ラウリン酸鉄(III)、ステアリン酸鉄(II)、ステアリン酸鉄(III)、シクロヘキシル酪酸鉄(II)、シクロヘキシル酪酸鉄(III)、シュウ酸鉄(II)、シュウ酸鉄(III)、安息香酸鉄(II)、安息香酸鉄(III)、フタル酸鉄(II)、ギ酸コバルト、酢酸コバルト、プロピオン酸コバルト、アクリル酸コバルト、2-エチルヘキサン酸コバルト、デカン酸コバルト、ラウリン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、シクロヘキシル酪酸コバルト、シュウ酸コバルト、安息香酸コバルト、フタル酸コバルト、アジピン酸コバルト、ギ酸ニッケル、酢酸ニッケル、プロピオン酸ニッケル、アクリル酸ニッケル、2-エチルヘキサン酸ニッケル、デカン酸ニッケル、ラウリン酸ニッケル、ステアリン酸ニッケル、シクロヘキシル酪酸ニッケル、シュウ酸ニッケル、安息香酸ニッケル、フタル酸ニッケル、アジピン酸ニッケル、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、アクリル酸カルシウム、2-エチルヘキサン酸カルシウム、デカン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、シクロヘキシル酪酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、安息香酸カルシウム、フタル酸カルシウム、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、プロピオン酸亜鉛、アクリル酸亜鉛、2-エチルヘキサン酸亜鉛、デカン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、シクロヘキシル酪酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、安息香酸亜鉛、フタル酸亜鉛、ギ酸鉛、酢酸鉛、プロピオン酸鉛、アクリル酸鉛、2-エチルヘキサン酸鉛、デカン酸鉛、ラウリン酸鉛、ステアリン酸鉛、シクロヘキシル酪酸鉛、シュウ酸鉛、安息香酸鉛、フタル酸鉛、ギ酸マンガン、酢酸マンガン、プロピオン酸マンガン、アクリル酸マンガン、2−エチルヘキサン酸マンガン、デカン酸マンガン、ラウリン酸マンガン、ステアリン酸マンガン、シクロヘキシル酪酸マンガン、シュウ酸マンガン、安息香酸マンガン、フタル酸マンガンなどの金属カルボン酸塩;
水素化カルシウム、次亜塩素酸カルシウム、水素化鉛、トリフェニル鉛ハイドライド、トリス(1-ピロリル)鉛ハイドライド、トリシクロヘキシル鉛ハイドライド、トリス(1-ナフチル)鉛ハイドライドなどの金属ハイドライド化合物;
その他、カドミウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、鉄(III)アセチルアセトナート、コバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナート、ニッケル(II)アセチルアセトナート、カルシウムアセチルアセトナート、亜鉛アセチルアセトナート、鉛(II)アセチルアセトナート、マンガン(II)アセチルアセトナート、フェロセン、コバルトセン、ニケロセン、マンガノセン、デカメチルフェロセン、デカメチルコバルトセン、デカメチルニケロセン、デカメチルマンガノセンなども用いることができる。
【0379】
これらのうち、還元能を有さない出発化合物は、マグネシウム化合物の場合と同様に、還元能を有する出発化合物から誘導した化合物、または触媒の調製時に誘導した化合物であってもよい。還元能を有さない出発化合物を、還元能を有する出発化合物から誘導するには、例えば、還元能を有する出発化合物を、ポリシロキサン化合物、ハロゲン含有シラン化合物、ハロゲン含有アルミニウム化合物、エステル、アルコール、ハロゲン含有化合物、またはOH基や活性な炭素−酸素結合を有する化合物と接触させればよい。また、上記の還元能を有する出発化合物および還元能を有さない出発化合物は、例えばアルミニウム、亜鉛、ホウ素、ベリリウム、ナトリウム、カリウムなどの他の有機金属化合物との錯化合物、複化合物を形成していてもよく、または混合物であってもよい。さらに、出発化合物は単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよく、また液状状態で用いても固体状態で用いてもよい。マグネシウム化合物の場合と同様に、出発化合物が固体である場合、後述する酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)などを用いて液状状態にすることがでる。
【0380】
本発明では、イオン結合性化合物(b-1)を固体状態で用いる場合、微結晶サイズが小さいことが好ましい。微結晶サイズを小さくする方法としては、例えば、液状状態から析出させる方法や、ボールミル、振動ミルにより機械的に粉砕する方法などが挙げられる。
イオン結合性化合物(b-1)を液状状態から析出させる方法としては、例えば(B)成分としてマグネシウム化合物、(C)成分としてアルコール類、カルボン酸類またはアミン類、(D)成分として有機アルミニウム化合物類を用い、炭化水素溶媒中で(B)成分と(C)成分とを接触させて錯体を形成させ液状状態とし、次いで該錯体と(D)成分とを接触させてイオン結合性化合物(b-1)を析出させる方法がある。
【0381】
例えば、塩化マグネシウムを固体状態で用いる場合、塩化マグネシウムの微結晶サイズが、好ましくは250オングストローム以下、より好ましくは150オングストローム以下である。塩化マグネシウムの微結晶サイズが250オングストロームより小さい場合には、高い重合活性が得られ易い傾向がある。
微結晶サイズの測定は、X線回折装置により、塩化マグネシウムの(110)面の半価幅を測定し、かつ既知のScherrerの式(式中、0.9は定数Kに帰着する。)を適用することにより求めることができる。なお、Scherrerの式を用いた微結晶サイズの測定方法は、「カリティX線回折要論(松村源太郎訳)アグネ社刊」に詳しい。
【0382】
b-2 )粘土・粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物
粘土は、通常粘土鉱物を主成分として構成される。またイオン交換性層状化合物は、イオン結合などによって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造を有する化合物であり、含有するイオンが交換可能なものである。
【0383】
なお粘土・粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物は、合成品を用いてもよく、天然に産出する鉱物を用いてもよい。
一般に、粘土鉱物の大部分はシリカ四面体が二次元的に連続した四面体シートと、アルミナ八面体やマグネシア八面体などが二次元状に連続した八面体シートが組み合わされて構成される。その際に、一枚の四面体シートと一枚の八面体シートが組み合う1:1層を形成する場合と、二枚の四面体シートが頂点を向かい合わせて一枚の八面体シートを挟んで組み合う2:1層を形成する場合とがある。1:1層が繰り返して積み重なることによって作られる粘土鉱物を1:1型鉱物、2:1層の積み重なりを基本とする粘土鉱物を2:1型鉱物と呼ぶ。また、1:1型鉱物または2:1型鉱物が、それぞれ他の1:1型鉱物または2:1型鉱物と組み合わされて構成される粘土鉱物を混合層鉱物と呼ぶ。そして、一部のシリカ四面体のSi4+がAl3+に、アルミナ八面体Al3+がMg2+に、マグネシア八面体のMg2+がLi+に同型置換されることにより層内部の正電荷が不足し、層全体として負電荷を帯びている。この負電荷を補償するために層間にカチオンを有するが、この層間カチオンは他のカチオンとイオン交換が可能である。従って、大部分の粘土鉱物はイオン交換性層状化合物である。
【0384】
粘土・粘土鉱物として具体的には、例えばイオン交換性層状化合物として1:
1型鉱物に分類されるカオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アノーキサイトなどのカオリン鉱物類;クリソタイル、リザーダイト、アンチゴライトなどの蛇紋石類;ペコラアイト、ネポーアイト、グリーナライト、カリオピライト、アメサイト、Alリザーダイト、バーチェリン、ブリンドリアイト、ケリアイト、クロンステダイトなどの蛇紋石類縁鉱物類、
イオン交換性層状化合物として2:1型鉱物に分類されるパイロフィライト、タルク、ケロライト、ウィレムスアイト、ピメライト、ミネソタアイトなどのパイロフィライト−タルク鉱物類;イライト、セリサイト、海緑石、セラドナイト、トベライトなどの雲母粘土鉱物類;Mg緑泥石、FeMg緑泥石、Fe緑泥石、ニマイト、ペナンタイト、ドンバサイト、スドーアイト、クッケアイトなどの緑泥石類;バーミキュライトなどのバーミキュライト鉱物類;モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイトなどのスメクタイト類、
イオン交換性層状化合物として混合層鉱物に分類されるイライト/モンモリロナイト、セリサイト/モンモリロナイト、海緑石/スメクタイト、レクトライトなどの雲母/スメクタイト混合層鉱物類、スドーアイト/モンモリロナイト、ドンバサイト/モンモリロナイト、トスダイトなどの緑泥石/スメクタイト混合層鉱物類、雲母/緑泥石混合層鉱物類、雲母/緑泥石/スメクタイト混合層鉱物類、ハイドロバイオタイトなどの黒雲母/バーミキュライト混合層鉱物類、コレンサイトなどの緑泥石/バーミキュライト混合層鉱物類などが挙げられる。
【0385】
人工合成物としては、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライトなどが挙げられる。
また、イオン交換性層状化合物に属さない粘土・粘土鉱物としては、2:1リボン型鉱物に分類され繊維状の形態を示す、セピオライト、パリゴルスカイトなどが挙げられ、非晶質ないし低結晶質鉱物に分類されるアロフェン、イモゴライトなどが挙げられる。
【0386】
さらに、モンモリロナイト含量が低いためベントナイトと呼ばれる粘土、モンモリロナイトに他の成分が多く含まれる木節粘土、ガイロメ粘土などが挙げられる。
この他、粘土・粘土鉱物でないイオン交換性層状化合物として、六方細密パッキング型、アンチモン型などの層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物などが挙げられる。
【0387】
その具体例を示すと、α-Zr(HAsO4)2・H2O、α-Zr(HPO4)2、α-Zr(KPO4)2・3H2O、α-Ti(HPO4)2、α-Ti(HAsO4)2・H2O、α-Sn(HPO4)2・H2O、γ-Zr(HPO4)2、γ-Ti(HPO4 ) 2、γ-Ti(NH4PO4)2・H2Oなどの多価金属の結晶性酸性塩などが挙げられる。
これらのうち好ましくは粘土・粘土鉱物であり、より好ましくはモンモリロナイト、パイロフィライト、バーミキュライト、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライトであり、特に好ましくはモンモリロナイト、パイロフィライト、合成雲母である。
【0388】
これらは、特に処理を行うことなくそのまま使用してもよいし、ボールミル、篩い分けなどの処理を行った後に使用してもよい。
粘土・粘土鉱物には、化学処理を施すことも好ましい。化学処理としては、表面に付着している不純物を除去する表面処理、粘土の結晶構造に影響を与える処理など、いずれも使用できる。化学処理として具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理などが挙げられる。酸処理は、表面の不純物を取り除くほか、結晶構造中のAl、Fe、Mgなどの陽イオンを溶出させることによって表面積を増大させる。アルカリ処理では粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構造の変化をもたらす。また、塩類処理、有機物処理では、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体などを形成し、表面積や層間距離を変えることができる。
【0389】
上記の前処理を行う際には、例えば含有される交換可能な金属イオンを以下に示す塩類および/または酸により解離した陽イオンとイオン交換することが好ましい。イオン交換に使用する塩類としては、周期表1〜14族原子からなる群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンと、ハロゲン原子、無機酸および有機酸からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または原子団より誘導される陰イオンとからなる化合物であり、さらに好ましくは、周期表第2〜14族原子からなる群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンと、
Cl、Br、I、F、PO4、SO4、NO3、CO3、C24、ClO4、OOCCH3、CH3COCHCOCH3、OCl2、O(NO3)2、O(ClO4)2、O(SO4)2、OH、O2Cl2、OCl3、OOCHおよびOOCCH2CH3からなる群より選ばれた少なくとも1種の陰イオンとから成る化合物である。また、これら塩類は2種以上同時に使用してもよい。
【0390】
上記のイオン交換に使用する酸は任意のものを使用できるが、好ましくは塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸から選択され、これらは2種以上を併用してもよい。塩類処理と酸処理を組み合わせて行ってもよく、具体的には塩類処理を行った後に酸処理を行う方法、酸処理を行った後に塩類処理を行う方法、塩類処理と酸処理を同時に行う方法、塩類処理を行った後に塩類処理と酸処理を同時に行う方法などが挙げられる。
【0391】
イオン交換性層状化合物は、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと交換することにより、層間が拡大した状態の層状化合物であってもよい。このような嵩高いイオンは、層状構造を支える支柱的な役割を担っており、通常、ピラーと呼ばれる。また、このように層状化合物の層間に別の物質を導入することをインターカレーションという。インターカレーションするゲスト化合物としては、TiCl4、ZrCl4などの陽イオン性無機化合物、Ti(OR)4、Zr(OR)4、PO(OR)3、B(OR)3などの金属アルコキシド(Rは炭化水素基など)、[Al134(OH)24]7+、[Zr4(OH)14]2+、[Fe3O(OCOCH3)6]+ などの金属水酸化物イオンなどが挙げられる。これらの化合物は単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。また、これらの化合物をインターカレーションする際に、Si(OR)4、Al(OR)3、Ge(OR)4(Rは炭化水素基など。)などの金属アルコキシドなどを加水分解して得た重合物、SiO2などのコロイド状無機化合物などを共存させることもできる。また、ピラーとしては、上記金属水酸化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱脱水することにより生成する酸化物などが挙げられる。
【0392】
このような処理をした、粘土・粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物は、水銀圧入法で測定した半径20オングストローム以上の細孔容積が0.1cc/g以上のものが好ましく、0.3〜5cc/gのものが特に好ましい。ここで、細孔容積は、水銀ポロシメーターを用いた水銀圧入法により、細孔半径20〜3×104オングストロームの範囲について測定される。半径20オングストローム以上の細孔容積が0.1cc/gより大きいものを担体として用いた場合には、高い重合活性が得られ易い傾向がある。
【0393】
粘土・粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物は通常、吸着水および層間水を含む。ここで、吸着水とはイオン交換性層状化合物または粘土・粘土鉱物の表面または結晶破面に吸着された水であり、層間水とは、結晶の層間に存在する水である。本発明においては、上記のような吸着水および層間水を除去してから使用することが好ましい。脱水方法は、特に制限されないが、加熱脱水、気体流通下の加熱脱水、減圧下の加熱脱水および有機溶媒との共沸脱水などの方法が使用できる。加熱温度は、吸着水および層間水が残存しないような温度範囲とされ、通常100℃以上、好ましくは150℃以上であるが構造破壊を生ずるような高温条件は好ましくない。加熱時間は少なくとも0.5時間以上、好ましくは1時間以上であり、その際脱水乾燥した後の重量減少は、温度200℃、圧力1mmHgの条件下で2時間吸引した場合の値として3重量%以下であることが好ましい。
【0394】
b-3 )ヘテロポリ化合物
ヘテロポリ化合物(b-3)は、ケイ素、リン、チタン、ゲルマニウム、ヒ素または錫から選ばれる原子と、バナジウム、ニオブ、モリブデンおよびタングステンから選ばれる1種または2種以上の原子とを含む化合物である。
ヘテロポリ化合物(b-3)として具体的には、リンバナジン酸、ゲルマノバナジン酸、ヒ素バナジン酸、リンニオブ酸、ゲルマノニオブ酸、シリコノモリブデン酸、シリコノタングステン酸、リンモリブデン酸、チタンモリブデン酸、ゲルマノモリブデン酸、ヒ素モリブデン酸、錫モリブデン酸、リンタングステン酸、ゲルマノタングステン酸、錫タングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンタングストバナジンン酸、ゲルマノタングストバナジンン酸、リンモリブドタングストバナジン酸、ゲルマノモリブドタングストバナジン酸、リンモリブドタングステン酸、リンモリブドニオブ酸、およびこれらの酸の塩、例えば周期表第1族または第2族の元素、具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどとの塩、およびジメチルアニリニウム塩、トリフェニルエチル塩などの有機塩を使用できる。
【0395】
これらのうち好ましくは、シリコノモリブデン酸、シリコノタングステン酸、リンモリブデン酸、ゲルマノモリブデン酸、リンタングステン酸、ゲルマノタングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンタングストバナジンン酸、ゲルマノタングストバナジンン酸、リンモリブドタングストバナジン酸、ゲルマノモリブドタングストバナジン酸、リンモリブドタングステン酸、リンモリブドニオブ酸の無機塩および有機塩であり、より好ましくは、これらの有機塩である。さらに好ましくは、これらのジメチルアニリニウム塩、およびトリフェニルエチル塩である。
【0396】
b-4 )ハロゲン化ランタノイド化合物
ハロゲン化ランタノイド化合物として具体的には、例えば、
塩化ランタン、塩化セリウム、塩化プラセオジム、塩化ネオジム、塩化プロメチウム、塩化サマリウム、塩化ユウロピウム、塩化ガドリニウム、塩化テルビウム、塩化ジスプロシウム、塩化ホルミウム、塩化エルビウム、塩化ツリウム、塩化イッテルビウム、塩化ルテチウムなどの塩化ランタノイド化合物;
臭化ランタン、臭化セリウム、臭化プラセオジム、臭化ネオジム、臭化プロメチウム、臭化サマリウム、臭化ユウロピウム、臭化ガドリニウム、臭化テルビウム、臭化ジスプロシウム、臭化ホルミウム、臭化エルビウム、臭化ツリウム、臭化イッテルビウム、臭化ルテチウムなどの臭化ランタノイド化合物;
ヨウ化ランタン、ヨウ化セリウム、ヨウ化プラセオジム、ヨウ化ネオジム、ヨウ化プロメチウム、ヨウ化サマリウム、ヨウ化ユウロピウム、ヨウ化ガドリニウム、ヨウ化テルビウム、ヨウ化ジスプロシウム、ヨウ化ホルミウム、ヨウ化エルビウム、ヨウ化ツリウム、ヨウ化イッテルビウム、ヨウ化ルテチウムなどのヨウ化ランタノイド化合物;
フッ化ランタン、フッ化セリウム、フッ化プラセオジム、フッ化ネオジム、フッ化プロメチウム、フッ化サマリウム、フッ化ユウロピウム、フッ化ガドリニウム、フッ化テルビウム、フッ化ジスプロシウム、フッ化ホルミウム、フッ化エルビウム、フッ化ツリウム、フッ化イッテルビウム、フッ化ルテチウムなどのフッ化ランタノイド化合物などが挙げられる。
【0397】
上記のようなハロゲン化ランタノイド化合物(b-4)は、最終的に触媒成分中に含まれていればよく、従って触媒成分の調製時に、成分(b-4)を形成しうる化合物を用いて最終的に触媒成分中にハロゲン化ランタノイド化合物(b-4)を形成させて存在させてもよく、必ずしも成分(b-4)自体を用いなければならないわけではない。つまり上記ハロゲン化ランタノイド化合物(b-4)に属さない化合物を用いて、触媒成分の調製の途中で、該化合物とハロゲン化ランタノイド化合物(b-4)に属さないハロゲン含有化合物とを接触反応させ、最終的に得られる触媒成分中において、ハロゲン化ランタノイド化合物(b-4)とすることができる。
【0398】
これら(B)成分のうち、好ましくはイオン結合性化合物(b-1)、粘土・粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物(b-2)、およびヘテロポリ化合物(b-3)であり、より好ましくはイオン結合性化合物(b-1)および粘土・粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物(b-2)であり、特に好ましくはイオン結合性化合物(b-1)である。
【0399】
(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物
酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)としては、アルコール類、フェノール類、アルデヒド類、カルボン酸類、ケトン類、有機酸ハライド、有機酸または無機酸のエステル類、エーテル類、エポキシド類、酸無水物類、酸素含有イオウ化合物類、酸素含有リン化合物類、および下記一般式(c-1)で表されるポリエーテル類、下記一般式(c-2)で表されるジエーテル類などの酸素含有化合物、
【0400】
【化149】
Figure 0003994015
【0401】
(式中、nは2≦n≦10の整数であり、R1〜R26は炭素、水素、酸素、ハロゲン、窒素、イオウ、リン、ホウ素およびケイ素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する置換基であり、任意のR1〜R26、好ましくはR1〜R2nは共同してベンゼン環以外の環を形成していてもよく、主鎖中に炭素以外の原子が含まれていてもよい。)
【0402】
【化150】
Figure 0003994015
【0403】
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜6のアルキル基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、2-エチルヘキシルなどを示す。XおよびYは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜6のアルキル基またはハロゲン原子を示す。mは0≦m≦4の整数であり、nは0≦n≦4の整数である。)
アンモニア類、アミン類、アミノ基含有化合物類、酸アミド類、酸イミド類、ニトリル類、ピリジン類、ニトロ化合物類などの窒素含有化合物が挙げられる。
【0404】
また、酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)として、上記酸素含有化合物、窒素含有化合物以外のアルコキシ基含有化合物類、カルボニル基含有化合物類またはアミノ基含有化合物類を用いることもできる。
酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)としてより具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、2-エチルヘキサノール、オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコール、イソプロピルアルコール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素原子数1〜18のアルコール類やトリクロロメタノールやトリクロロエタノール、トリクロロヘキサノールなどの炭素原子数1〜18のハロゲン含有アルコール類;
フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ノニルフェノール、クミルフェノール、ナフトールなどの低級アルキル基を有してもよい炭素原子数6〜20のフェノール類;
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなどの炭素原子数2〜15のアルデヒド類;
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、安息香酸、トルイル酸、フタル酸、テレフタル酸などの炭素原子数1〜20のカルボン酸類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキノンなどの炭素原子数3〜15のケトン類;
アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素原子数2〜15の酸ハライド類;
ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、トリクロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、クマリン、フタリド、炭酸エチレンなどの有機酸エステル類;
メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテルなどの炭素原子数2〜20のエーテル類;
エチレンオキシド、プロピレンオキシド、エピクロロヒドリンなどのエポキシド類、無水酢酸、無水フタル酸、無水安息香酸などの酸無水物類;
ジフェニルスルホン、フェニルメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジフェニルスルホキシド、ジメチルスルファイト、グリコールスルファイト、1,3-ブチレングリコールスルファイト、1,2-プロピレングリコールスルファイト、ジメチルスルフェート、ジエチルスルフェート、ジプロピルスルフェート、エチレンスルフェート、1,3-プロパンジオールサイクリックスルフェート、エチルクロロスルホネート、1,3-プロパンスルトン、1,4-ブタンスルトン、メチルメタンスルホネート、メチルp-トルエンスルホネート、メチルベンゼンスルホネート、スルフリルアセテート、アセチルメタンスルホネート、スルファミド、N,N-ジメチルスルファミド、N,N,N',N'-テトラエチルスルファミド、ジメチルスルファモイルクロリド、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N-メチルベンゼンスルホンアミド、メチルアニリンスルホンアミド、N,N-ジメチルメタンスルホンアミドなどの酸素含有イオウ化合物類;
トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリ2-エチルヘキシルホスファイト、ペンタメトキシホスホラン、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ2-エチルヘキシルホスフェート、ジエチルクロロホスファイト、ジメチルクロロホスフェート、ジメチルジエトキシホスフィン、ジメチルメチルホスホネート、ジエチルメチルホスホネート、メチルジクロロホスファイト、エチルホスホロジクロリド、メチルジクロロホスフェート、エチルジエチルホスフィネート、ジメチルアセチルホスフィンなどの酸素含有リン化合物類;
2,2-ジイソブチル-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル-2-イソブチル-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン、2,2-ジシクロヘキシル-1,3-ジメトキシプロパン、2,2-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,3-ジメトキシプロパン、2-シクロヘキシル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、2-イソプロピル-2-s-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、2,2-ジフェニル-1,3-ジメトキシプロパン、2-シクロペンチル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、9,9-ビス(メトキシメチル)フルオレン、9,9-ビス(エトキシメチル)フルオレン、9-メトキシ-9-エトキシメチルフルオレン、9,9-ビス(メトキシメチル)-2,7-ジメチルフルオレン、9,9-ビス(メトキシメチル)-2,6-ジイソプロピルフルオレン、9,9-ビス(メトキシメチル)-3,6-ジイソブチルフルオレン、9,9-ビス(メトキシメチル)-2-イソブチル-7-イソプロピルフルオレン、9,9-ビス(メトキシメチル)-2,7-ジクロロフルオレン、9,9-ビス(メトキシメチル)-2-クロロ-7-イソプロピルフルオレンなどのジエーテル類;
トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリベンジルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類、酢酸N,N-ジメチルアミド、安息香酸N,N-ジエチルアミド、トルイル酸N,N-ジメチルアミドなどの酸アミド類、フタルイミド、スクシンイミドなどの酸イミド類;
アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリルなどのニトリル類;
ピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、ジメチルピリジンなどのピリジン類、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン、ニトロトルエンなどのニトロ化合物などが挙げられる。
【0405】
また、上記酸素含有化合物、窒素含有化合物以外のアルコキシ基含有化合物類、カルボニル基含有化合物類またはアミノ基含有化合物類としては、例えば下記一般式(c-3)または(c-4)で表される骨格を有する化合物が挙げられる。
1m1n11 3-(m1+n1) …(c-3)
2m2n22 4-(m2+n2) …(c-4)
式中、M1はAlまたはBを示し、M2はGe、Si、TiまたはSnを示す。
【0406】
1およびR2は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜12の炭化水素基を示す。
Aは−OR3、−COR4、−OCOR5または−NR67を示し、R3〜R7は炭素原子数1〜12の置換または無置換の炭化水素基を示す。炭化水素基R3〜R7が置換されている場合の置換基は、N、O、Sなどの異原子を含み、例えばC−O−C、COOR、−C−N−C−などの置換基を有する。また、R6とR7はそれぞれ互いに連結されて環状構造を形成していてもよい。
【0407】
1〜R7が示す炭素原子数1〜12の炭化水素基としては、例えばアルキル基、シクロアルキル基、アルキレン基、アリール基、アラルキル基などが挙げられ、具体的にはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、2-エチルヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビニル、フェニル、トリル、ベンジルなどが挙げられる。
【0408】
Xはハロゲンを示す。
m1は1以上3以下の整数、m2は1以上4以下の整数、n1は0以上2以下の整数、n2は0以上3以下の整数である。
このようなアルコキシ基含有化合物、カルボニル基含有化合物、アミノ基含有化合物としては、具体的には以下のような化合物が用いられる。
【0409】
トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリ2-エチルヘキソキシアルミニウム、トリフェノキシアルミニウム、メチルアルミニウムビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)、ジエチルアルミニウムエトキシド、トリスアセチルアセトナトアルミニウム、アルミニウムトリアクリレート、アルミニウムトリアセテート、アルミニウムトリメタクリレートなどの酸素含有アルミニウム化合物;
トリス(ジメチルアミノ)アルミニウム、トリス(ジエチルアミノ)アルミニウム、トリス(ジプロピルアミノ)アルミニウム、トリス(ジブチルアミノ)アルミニウム、ビス(ジメチルアミノ)アルミニウムクロリド、ビス(ジメチルアミノ)アルミニウムブロミド、ビス(ジエチルアミノ)アルミニウムクロリド、ビス(ジプロピルアミノ)アルミニウムクロリド、ビス(ジメチルアミノ)メチルアルミニウム、ビス(ジメチルアミノ)エチルアルミニウム、ビス(ジメチルアミノ)プロピルアルミニウム、ビス(ジメチルアミノ)イソブチルアルミニウム、ビス(ジメチルアミノ)フェニルアルミニウム、ジメチルアミノアルミニウムジクロリド、ジエチルアミノアルミニウムジクロリド、ジメチルアミノジメチルアルミニウム、ジメチルアミノジエチルアルミニウム、ジメチルアミノジプロピルアルミニウム、ジメチルアミノジイソブチルアルミニウム、ジメチルアミノジオクチルアルミニウム、ジメチルアミノジフェニルアルミニウムなどの窒素含有アルミニウム化合物;
トリメチルボレート、トリエチルボレート、トリイソプロピルボレート、トリ2-エチルヘキシルボレート、トリフェニルボレート、ジイソプロポキシメチルボラン、ブチルジイソプロポキシボラン、ジイソプロポキシフェニルボラン、ジエチルメトキシボランなどの酸素含有ホウ素化合物;
トリス(ジメチルアミノ)ボラン、トリス(ジエチルアミノ)ボラン、トリス(ジプロピルアミノ)ボラン、ビス(ジメチルアミノ)クロロボラン、ビス(ジメチルアミノ)ブロモボラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルボラン、ビス(ジメチルアミノ)エチルボラン、ビス(ジメチルアミノ)プロピルボラン、ビス(ジメチルアミノ)ブチルボラン、ビス(ジメチルアミノ)フェニルボラン、ジメチルアミノジクロロボラン、ジメチルアミノジブロモボラン、ジメチルアミノジメチルボラン、ジメチルアミノジエチルボラン、ジメチルアミノジプロピルボラン、ジメチルアミノジイソブチルボラン、ジメチルアミノジフェニルボランなどの窒素含有ホウ素化合物;
テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラ2-エチルヘキソキシチタン、テトラフェノキシチタン、テトラベンジロキシチタン、トリイソプロポキシクロロチタン、トリイソプロポキシヨードチタン、ジエトキシジクロロチタン、ジイソプロポキシジクロロチタン、チタンテトラメタクリレートなどの酸素含有チタン化合物;
テトラキス(ジメチルアミノ)チタン、テトラキス(ジエチルアミノ)チタン、トリス(ジメチルアミノ)クロロチタン、トリス(ジメチルアミノ)ブロモチタン、トリス(ジエチルアミノ)クロロチタン、ビス(ジメチルアミノ)ジクロロチタン、ビス(ジエチルアミノ)ジクロロチタン、ジメチルアミノトリクロロチタン、ジエチルアミノトリクロロチタンなどの窒素含有チタン化合物;
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラ2-エチルヘキソキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラベンジロキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、t-ブチルトリエトキシシラン、n-ブチルトリエトキシシラン、iso-ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリアリロキシ(allyloxy)シラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、ヘキセニルトリメトキシシラン、2-メチルシクロペンチルトリメトキシシラン、2,3-ジメチルシクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2-ノルボルナントリメトキシシラン、2-ノルボルナントリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、t-ブチルメチルジメトキシシラン、t-ブチルメチルジエトキシシラン、t-アミルメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビスo-トリルジメトキシシラン、ビスm-トリルジメトキシシラン、ビスp-トリルジメトキシシラン、ビスp-トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、2-ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ビス(2-メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(2,3-ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルフェノキシシラン、トリシクロペンチルメトキシシラン、トリシクロペンチルエトキシシラン、ジシクロペンチルメチルメトキシシラン、ジシクロペンチルエチルメトキシシラン、ジシクロペンチルメチルエトキシシラン、シクロペンチルジメチルメトキシシラン、シクロペンチルジエチルメトキシシラン、シクロペンチルジメチルエトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、ビニルトリス(β-メトキシエトキシシラン)、ジメチルテトラエトキシジシロキサン、トリメトキシクロロシラン、トリエトキシクロロシラン、トリプロポキシクロロシラン、トリブトキシクロロシラン、トリ2-エチルヘキソキシクロロシラン、トリフェノキシクロロシラン、トリメトキシブロモシラン、トリエトキシブロモシラン、トリプロポキシブロモシラン、トリブトキシブロモシラン、トリ2-エチルヘキソキシブロモシラン、トリフェノキシブロモシラン、ジベンジロキシジクロロシラン、フェノキシトリクロロシラン、シリコンアセテート、シリコンベンゾエート、シリコン2-エチルヘキサノエート、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、フェニルメチルジアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、トリメチルアセトキシシラン、アセチルトリフェニルシラン、ベンゾイルトリフェニルシラン、アセチルトリメチルシランなどの酸素含有シラン化合物;
テトラキス(ジメチルアミノ)シラン、テトラキス(ジエチルアミノ)シラン、トリス(ジメチルアミノ)クロロシラン、トリス(ジエチルアミノ)クロロシラン、トリス(ジメチルアミノ)メチルシラン、トリス(ジメチルアミノ)エチルシラン、トリス(ジメチルアミノ)フェニルシラン、ビス(ジメチルアミノ)ジクロロシラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルクロロシラン、ビス(ジメチルアミノ)フェニルクロロシラン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)ジメチルシラン、ジメチルアミノトリクロロシラン、ジエチルアミノトリクロロシラン、ジメチルアミノトリメチルシラン、ジメチルアミノメチルジクロロシラン、トリメチルシリルピロールなどの窒素含有シラン化合物;
テトラメトキシゲルマン、テトラエトキシゲルマン、テトラプロポキシゲルマン、テトラブトキシゲルマン、テトラ2-エチルヘキソキシゲルマン、テトラフェノキシゲルマン、メチルトリエトキシゲルマン、エチルトリエトキシゲルマン、ジエチルジエトキシゲルマン、トリエチルメトキシゲルマン、ブチルジアセトキシゲルマン、トリブチルアセトキシゲルマン、トリエチルメタクリロキシゲルマントリフェニルアセチルゲルマンなどの酸素含有ゲルマニウム化合物;
テトラキス(ジメチルアミノ)ゲルマン、テトラキス(ジエチルアミノ)ゲルマン、トリス(ジメチルアミノ)クロロゲルマン、トリス(ジメチルアミノ)メチルゲルマン、トリス(ジメチルアミノ)エチルゲルマン、ビス(ジメチルアミノ)ジクロロゲルマン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルゲルマン、ビス(ジメチルアミノ)ジエチルゲルマン、ジメチルアミノトリクロロゲルマン、ジエチルアミノトリクロロゲルマン、ジメチルアミノトリメチルゲルマン、ジメチルアミノトリエチルゲルマン、ジメチルアミノトリフェニルゲルマンなどの窒素含有ゲルマニウム化合物;
ビスアセチルアセトナトジクロロ錫、ジブチルジメトキシ錫、ジブチルジブトキシ錫、トリブチルメトキシ錫、トリブチルエトキシ錫、錫アセテート、錫メタクリレート、ブチルトリス2-エチルヘキサノエート錫、ジメチルジアセトキシ錫、ジブチルジアセトキシ錫、トリプロピルアセトキシ錫、トリブチルアセトキシ錫などの酸素含有錫化合物;
テトラキス(ジメチルアミノ)錫、テトラキス(ジエチルアミノ)錫、トリス(ジメチルアミノ)クロロ錫、トリス(ジメチルアミノ)ブロモ錫、トリス(ジメチルアミノ)メチル錫、ビス(ジメチルアミノ)ジクロロ錫、ビス(ジメチルアミノ)ジメチル錫、ビス(ジメチルアミノ)ジエチル錫、ジメチルアミノトリクロロ錫、ジメチルアミノトリメチル錫、ジメチルアミノトリエチル錫、ジエチルアミノトリメチル錫、ジメチルアミノトリブチル錫、トリフェニルピペリジノ錫などの窒素含有錫化合物などが挙げられる。
【0410】
上記のような酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)は、最終的に触媒成分中に含まれていればよく、必ずしも酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)自体を用いなければならないわけではない。従って触媒の調製時に、酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)を形成しうる化合物を用いて酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)を形成させて最終的に触媒成分中に存在させるようにしてもよい。つまり、上記酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)に属さない化合物を用いて、触媒の調製の途中で、該化合物と上記酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)以外の酸素含有化合物または窒素含有化合物と接触反応させ、最終的に得られる触媒成分中において、酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)としてもよい。
【0411】
これらの酸素含有化合物、窒素含有化合物うち好ましくは、炭素原子数1〜18のアルコール類、炭素原子数1〜18のハロゲン含有アルコール類、低級アルキル基を有してもよい炭素原子数6〜20のフェノール類、炭素原子数2〜15のアルデヒド類、炭素原子数1〜20のカルボン酸類、炭素原子数3〜15のケトン類、炭素原子数2〜15の酸ハライド類、有機酸エステル類、炭素原子数2〜20のエーテル類、エポキシド類、酸無水物類、ジエーテル類、酸素含有アルミニウム化合物、酸素含有ホウ素化合物、酸素含有チタン化合物、酸素含有シラン化合物、アミン類、酸アミド類、酸イミド類、窒素含有アルミニウム化合物、窒素含有ホウ素化合物、窒素含有チタン化合物、窒素含有シラン化合物、およびこれらを形成しうる化合物が挙げられ、
より好ましくは、炭素原子数1〜18のアルコール類、炭素原子数1〜18のハロゲン含有アルコール類、炭素原子数2〜15のアルデヒド類、炭素原子数1〜20のカルボン酸類、炭素原子数3〜15のケトン類、炭素原子数2〜15の酸ハライド類、有機酸エステル類、炭素原子数2〜20のエーテル類、ジエーテル類、酸素含有アルミニウム化合物、酸素含有チタン化合物、酸素含有シラン化合物、アミン類、窒素含有アルミニウム化合物、窒素含有チタン化合物、窒素含有シラン化合物、およびこれらを形成しうる化合物が挙げられ、
さらに好ましくは、炭素原子数1〜18のアルコール類、炭素原子数1〜18のハロゲン含有アルコール類、炭素原子数1〜20のカルボン酸類、有機酸エステル類、ジエーテル類、酸素含有アルミニウム化合物、酸素含有チタン化合物、酸素含有シラン化合物、アミン類が挙げられる。
【0412】
(D)酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)と反応して、酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)を遷移金属化合物(A)に対して不活性化しうる不活性化化合物
(D)不活性化化合物としては、有機アルミニウム化合物類、ハロゲン化ホウ素化合物類、ハロゲン化リン化合物類、ハロゲン化イオウ化合物類、ハロゲン化チタン化合物類、ハロゲン化シラン化合物類、ハロゲン化ゲルマニウム化合物類、ハロゲン化錫化合物類などが挙げられる。但し、不活性化化合物(D)を用いる際には、該(D)は酸素含有化合物または窒素含有化合物(C)と同一ではない。
【0413】
このような有機アルミニウム化合物類としては、例えば下記式で表される。
a n AlX3-n
(式中、Raは炭素原子数1〜12の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子または水素原子であり、nは1〜3である。)
炭素原子数1〜12の炭化水素基は、例えばアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基などである。
【0414】
このような有機アルミニウム化合物としては、具体的には以下のような化合物が挙げられる。
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;
イソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム;
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド;
メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;
メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライド;
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライドなどが挙げられる。
【0415】
また下記式で表される有機アルミニウム化合物を用いることもできる。
a n AlY3-n
上記式において、Raは上記と同様であり、Yは−ORb基、−OSiRc 3基、−OAlRd 2基、−NRe 2基、−SiRf 3基または−N(Rg)AlRh 2基であり、nは1〜2であり、Rb、Rc、RdおよびRhはメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などであり、Reは水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、トリメチルシリル基などであり、RfおよびRgはメチル基、エチル基などである。
【0416】
このような有機アルミニウム化合物としては、具体的には、以下のような化合物が用いられる。
(i)Ra nAl(ORb3-n で表される化合物、例えば
ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウム-2-エチルヘキソキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド。
(ii)Ra nAl(OSiRc 33-n で表される化合物、例えば
Et2Al(OSiMe3)、(iso-Bu)2Al(OSiMe3)、(iso-Bu)2Al(OSiEt3) など。
(iii)Ra nAl(OAlRd 23-n で表される化合物、例えば
Et2AlOAlEt2、(iso-Bu)2AlOAl(iso-Bu)2 など。
(iv)Ra nAl(NRe 23-n で表される化合物、例えば
Me2AlNEt2、Et2AlNHMe、Me2AlNHEt、Et2AlN(Me3Si)2、(iso-Bu)2AlN(Me3Si)2 など、
(v)Ra nAl(SiRf 33-n で表される化合物、例えば
(iso-Bu)2AlSiMe3など。
(vi)Ra nAl〔N(Rg)−AlRh 23-n で表される化合物、例えば
Et2AlN(Me)−AlEt2、(iso-Bu)2AlN(Et)Al(iso-Bu)2 など。
【0417】
また、有機アルミニウム化合物類として、第I族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物である下記一般式で表される化合物を用いることができる。
1AlRj 4
(但し、M1はLi、Na、Kであり、Rjは炭素原子数1〜15の炭化水素基である)
具体的には、LiAl(C25)4、LiAl(C715)4などが挙げられる。
【0418】
また、ハロゲン化ホウ素化合物類、ハロゲン化リン化合物類、ハロゲン化イオウ化合物類、ハロゲン化ゲルマニウム化合物類、ハロゲン化シラン化合物類、ハロゲン化チタン化合物類、ハロゲン化錫化合物類としては、具体的には以下の化合物などが用いられる。
三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素などのハロゲン化ホウ素化合物;
三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リン、五塩化リン、五臭化リン、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、メチルジクロロホスフィン、エチルジクロロホスフィン、プロピルジクロロホスフィン、ブチルジクロロホスフィン、シクロヘキシルジクロロホスフィン、フェニルジクロロホスフィン、メチルジクロロホスフィンオキシド、エチルジクロロホスフィンオキシド、ブチルジクロロホスフィンオキシド、シクロヘキシルジクロロホスフィンオキシド、フェニルジクロロホスフィンオキシド、メチルフェニルクロロホスフィンオキシド、ジブロモトリフェニルホスホラン、テトラエチルホスホニウムクロリド、ジメチルジフェニルホスホニウムヨージド、エチルトリフェニルホスホニウムクロリド、アリルトリフェニルホスホニウムクロリド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、アリルトリフェニルホスホニウムブロミド、ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミドなどのハロゲン化リン化合物;
二塩化イオウ、塩化チオニル、塩化スルフリル、臭化チオニルなどのハロゲン化イオウ化合物;
四フッ化チタン、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン、メトキシトリクロロチタン、エトキシトリクロロチタン、ブトキシトリクロロチタン、エトキシトリブロモチタン、ブトキシトリブロモチタン、ジメトキシジクロロチタン、ジエトキシジクロロチタン、ジブトキシジクロロチタン、ジエトキシジブロモチタン、トリメトキシクロロチタン、トリエトキシクロロチタン、トリブトキシクロロチタン、トリエトキシブロモチタンなどのハロゲン化チタン化合物;
四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四ヨウ化ケイ素、メトキシトリクロロシラン、エトキシトリクロロシラン、ブトキシトリクロロシラン、エトキシトリブロモシラン、ブトキシトリブロモシラン、ジメトキシジクロロシラン、ジエトキシジクロロシラン、ジブトキシジクロロシラン、ジエトキシジブロモシラン、トリメトキシクロロシラン、トリエトキシクロロシラン、トリブトキシクロロシラン、トリエトキシブロモシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジブチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、トリブチルクロロシラン、トリフェニルクロロシランなどのハロゲン化シラン化合物;
四フッ化ゲルマニウム、四塩化ゲルマニウム、四ヨウ化ゲルマニウム、メトキシトリクロロゲルマニウム、エトキシトリクロロゲルマニウム、ブトキシトリクロロゲルマニウム、エトキシトリブロモゲルマニウム、ブトキシトリブロモゲルマニウム、ジメトキシジクロロゲルマニウム、ジエトキシジクロロゲルマニウム、ジブトキシジクロロゲルマニウム、ジエトキシジブロモゲルマニウム、トリメトキシクロロゲルマニウム、トリエトキシクロロゲルマニウム、トリブトキシクロロゲルマニウム、トリエトキシブロモゲルマニウムなどのハロゲン化ゲルマニウム化合物;
四フッ化錫、四塩化錫、四臭化錫、四ヨウ化錫、メトキシトリクロロ錫、エトキシトリクロロ錫、ブトキシトリクロロ錫、エトキシトリブロモ錫、ブトキシトリブロモ錫、ジメトキシジクロロ錫、ジエトキシジクロロ錫、ジブトキシジクロロ錫、ジエトキシジブロモ錫、トリメトキシクロロ錫、トリエトキシクロロ錫、トリブトキシクロロ錫、トリエトキシブロモ錫、メチルトリクロロ錫、エチルトリクロロ錫、ブチルトリクロロ錫、フェニルトリクロロ錫、ジメチルジクロロ錫、ジエチルジクロロ錫、ジブチルジクロロ錫、ジフェニルジクロロ錫、トリメチルクロロ錫、トリエチルクロロ錫、トリブチルクロロ錫、トリフェニルクロロ錫などのハロゲン化錫化合物。
【0419】
これらの化合物は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。また、炭化水素、ハロゲン化炭化水素に希釈してもよい。
これら(D)成分の具体例のうち、
好ましくは、トリアルキルアルミニム類、アルケニルアルミニウム類、ジアルキルアルミニウムハライド類、アルキルアルミニウムセスキハライド類、アルキルアルミニウムジハライド類、アルキルアルミニウムハイドライド類、アルキルアルミニウムアルコキシド類、(iso-Bu)2Al(OSiMe3)、(iso-Bu)2Al(OSiEt3)、Et2AlOAlEt2、(iso-Bu)2AlOAl(iso-Bu)2、LiAl(C25)4、ハロゲン化シラン化合物類、およびハロゲン化チタン化合物類であり、
より好ましくは、トリアルキルアルミニム類、アルケニルアルミニウム類、ジアルキルアルミニウムハライド類、アルキルアルミニウムセスキハライド類、アルキルアルミニウムジハライド類、アルキルアルミニウムハイドライド類、アルキルアルミニウムアルコキシド類が挙げられる。
【0420】
次に本発明に係るオレフィン重合触媒を形成する各触媒成分の好ましい組合せを以下に例示する。
上記一般式(I)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(I)」)と、CdI2型またはCdCl2型の層状結晶構造を有するイオン結合性化合物(b-1)から選ばれる少なくとも1種のルイス酸 (以下単に「(b-1)」)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-1)、および酸素含有化合物または窒素含有化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下単に「(C)」)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-1)、(C)、および(C)と反応して、(C)を化合物(I)に対して不活性化しうる不活性化化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下単に「(D)」)の組合せ。
・化合物(I)と、粘土・粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物(b-2)から選ばれる少なくとも1種のルイス酸(以下単に「(b-2)」)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(I)と、ヘテロポリ化合物(b-3)から選ばれる少なくとも1種のルイス酸(以下単に「(b-3)」)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(I)と、ハロゲン化ランタノイド化合物(b-4)から選ばれる少なくとも1種のルイス酸(以下単に「(b-4)」)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(II)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(II)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(III)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(III)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(IVa)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(IVa)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(IVb)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(IVb)」)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVb)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVb)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVb)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVb)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(IVb)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVb)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVb)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(IVb)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVb)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(IVc)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(IVc)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(V)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(V)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(V)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(V)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(V)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(V)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(V)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(V)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(V)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(V)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(V)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(V)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(V)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(VI)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(VI)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(VII)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(VII)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(VII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(VII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(VII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(VII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(VII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(VII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VII)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(VII)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(VII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(VIII)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(VIII)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(VIII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(VIII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VIII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(VIII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(VIII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VIII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(VIII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(VIII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VIII)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(VIII)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(VIII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(IX)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(IX)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(IX)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(IX)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IX)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(IX)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(IX)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IX)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(IX)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(IX)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IX)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(IX)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(IX)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(X)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(X)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XIa)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XIa)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XIb)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XIb)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XII)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XII)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XIII)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XIII)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XIVa)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XIVa)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XIVb)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XIVb)」)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVb)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVb)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVb)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVb)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XIVb)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVb)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVb)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XIVb)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVb)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XIVc)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XIVc)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XV)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XV)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XV)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XV)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XV)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XV)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XV)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XV)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XV)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XV)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XV)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XV)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XV)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XVI)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XVI)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XVI)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVI)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XVI)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XVI)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVI)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XVI)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XVI)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVI)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XVI)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XVI)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVI)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XVII)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XVII)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XVII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XVII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XVII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XVII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XVII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XVII)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XVII)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XVIII)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XVIII)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XVIII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVIII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XVIII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XVIII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVIII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XVIII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XVIII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVIII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XVIII)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XVIII)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XVIII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XIX)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XIX)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XIX)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIX)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIX)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XIX)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIX)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIX)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XIX)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIX)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIX)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XIX)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIX)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXa)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXa)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXa)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXa)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXa)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXa)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXa)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXa)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXa)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXa)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXa)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXb)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXb)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXIa)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXIa)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXIa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIa)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXIa)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIa)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIa)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXIa)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIa)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIa)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXIa)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIa)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXIb)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXIb)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXII)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXII)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXII)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXII)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXIII)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXIII)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXIII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXIII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXIII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIII)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXIII)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXIV)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXIV)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXIV)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIV)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIV)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXIV)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIV)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIV)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXIV)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIV)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIV)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXIV)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIV)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXV)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXV)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXV)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXV)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXV)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXV)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXV)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXV)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXV)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXV)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXV)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXV)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXV)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXVI)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXVI)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXVI)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVI)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXVI)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXVI)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVI)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXVI)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXVI)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVI)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXVI)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXVI)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVI)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXVII)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXVII)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXVII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXVII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXVII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXVII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXVII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXVII)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXVII)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXVIII)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXVIII)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXVIII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVIII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXVIII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXVIII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVIII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXVIII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXVIII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVIII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXVIII)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXVIII)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXVIII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXIX)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXIX)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXIX)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIX)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIX)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXIX)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIX)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIX)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXIX)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIX)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIX)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXIX)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIX)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXX)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXX)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXX)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXX)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXX)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXX)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXX)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXX)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXX)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXX)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXX)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXX)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXX)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXXIa)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXXIa)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXXIa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIa)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXXIa)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIa)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIa)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXXIa)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIa)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIa)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXXIa)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIa)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXXIb)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXXIb)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXXIb)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIb)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIb)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXXIb)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIb)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIb)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXXIb)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIb)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIb)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXXIb)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIb)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXXIIa)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXXIIa)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXXIIa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIIa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIIa)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXXIIa)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIIa)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIIa)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXXIIa)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIIa)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIIa)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXXIIa)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIIa)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・上記一般式(XXXIIb)で示される遷移金属化合物(以下単に「化合物(XXXIIb)」)と、(b-1)の組合せ。
・化合物(XXXIIb)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIIb)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIIb)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXXIIb)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIIb)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIIb)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXXIIb)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIIb)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXXIIb)と、(b-4)の組合せ。
・化合物(XXXIIb)と、(b-4)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXXIIb)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
【0421】
また、より好ましい組合せとしては、
・化合物(I)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(X)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVa)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIVc)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXb)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-3)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-3)、および(C)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-3)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XXIb)と、(b-4)、(C)、および(D)の組合せ。
が挙げられ、特に好ましい組合せとしては、
・化合物(I)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(I)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(II)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(III)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVa)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(IVc)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(VI)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIa)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIb)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-1)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-1)、(C)、および(D)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-2)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-2)、および(C)の組合せ。
・化合物(XIII)と、(b-2)、(C)、および(D)の組合せ。
が挙げられる。
【0422】
また、本発明に係るオレフィン重合用触媒は、必要に応じて後述するような無機または有機化合物を支持体として用いることもできる。
このうち無機化合物としては、無機酸化物、無機水酸化物、無機塩化物およびその他の無機塩、例えば硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、硝酸塩、ケイ酸塩などが挙げられる。
【0423】
このうち、好ましい例としては、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、クロミア、マグネシア、酸化ホウ素、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化バリウム、シリカヒドロゲル、シリカキセロゲル、シリカエアロゲル、およびそれらの混合物であるタルク、シリカ/クロミア、シリカ/クロミア/チタニア、シリカ/アルミナ、シリカ/チタニア、シリカ/マグネシア、シリカ/マグネシア/チタニア、リン酸アルミニウムゲルなどの無機酸化物が挙げられる。なお、これらの無機酸化物はNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al2(SO43、BaSO4、KNO3、Mg(NO32、Al(NO33、Na2O、K2OおよびLi2Oなどの炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酸化物成分を含有していても差し支えない。
【0424】
また、本発明で用いられる無機化合物としては、カルボシロキサン、フォスファジン、シロキサン、およびポリマー/シリカ複合体などの無機化合物の重合体も挙げられる。
上述した無機化合物支持体のなかでも、特に好ましいものはシリカ、チタニア、アルミナ、タルク、シリカ/クロミア、シリカ/クロミア/チタニア、シリカ/アルミナ、シリカ/チタニアなどの単一または混合の無機酸化物である。また、これらの無機酸化物は、周期表第2族の金属を含む塩化物との複合物として用いることもできる。具体的には、シリカ/塩化マグネシウム複合体(グレース・デビソン社製、商品名Sylopol 5510およびSylopol 5550)などが挙げられる。
【0425】
本発明で支持体として用いられる有機化合物としては、例えば官能化ポリエチレンや官能化ポリプロピレン、官能化されたエチレン/α―オレフィン共重合体、ポリスチレン、官能化ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル等が挙げられる。
オレフィン重合触媒の調製工程
次に本発明に係るオレフィン重合触媒の調製方法について説明する。図1に、本発明に係るオレフィン重合触媒の調製工程を示す。
【0426】
本発明に係るオレフィン重合触媒の調製の際、各成分の使用法、添加順序は任意に選ぶことができる。具体的には以下のような方法が例示される。
(1)(A)上記一般式(I)ないし(XXXII)のいずれかで示される遷移金属化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下単に「(A)成分」という。)と、(B)ルイス酸(以下単に「(B)成分」という。)とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(2)(A)成分と(B)成分とを予め接触させた接触物を、重合器に添加することにより調製する方法。
(3)(A)成分と(B)成分を予め接触させた接触物と、(B)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。この場合、(B)成分は、同一でも異なっていてもよい。
(4)(A)成分、(B)成分および(C)酸素含有化合物または窒素含有化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下単に「(C)成分」という。)とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(5)(A)成分と(B)成分を予め接触させた接触物と、(C)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(6)(A)成分と(C)成分を予め接触させた接触物と、(B)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(7)(B)成分と(C)成分を予め接触させた接触物と、(A)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(8)(A)成分と(B)成分を予め接触させた接触物と、(B)成分と(C)成分を予め接触させた接触物とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。この場合、(B)成分は、同一でも異なっていてもよい。
(9)(A)成分と(C)成分を予め接触させた接触物と、(B)成分と(C)成分を予め接触させた接触物とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。この場合、(C)成分は、同一でも異なっていてもよい。
(10)(A)成分、(B)成分および(C)成分を予め接触させた接触物を、重合器に添加することにより調製する方法。
(11)(A)成分、(B)成分および(C)成分を予め接触させた接触物と、(B)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。この場合、(B)成分は、同一でも異なっていてもよい。
(12)(A)成分、(B)成分および(C)成分を予め接触させた接触物と、(C)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。この場合、(C)成分は、同一でも異なっていてもよい。
(13)(A)成分、(B)成分および(C)成分を予め接触させた接触物と、(B)成分と(C)成分を予め接触させた接触物とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。この場合、(B)成分および(C)成分は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
(14)(A)成分、(B)成分、(C)成分、および(D)不活性化化合物(以下単に「(D)成分」という。)とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(15)(A)成分と(B)成分を予め接触させた接触物と、(C)成分および(D)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(16)(B)成分と(C)成分を予め接触させた接触物と、(A)成分および(D)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(17)(C)成分と(D)成分を予め接触させた接触物と、(A)成分および(B)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(18)(A)成分と(C)成分を予め接触させた接触物と、(B)成分および(D)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(19)(A)成分と(D)成分を予め接触させた接触物と、(B)成分および(C)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(20)(B)成分と(D)成分を予め接触させた接触物と、(A)成分および(C)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(21)(A)成分と(B)成分を予め接触させた接触物と、(C)成分と(D)成分を予め接触させた接触物とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(22)(A)成分と(C)成分を予め接触させた接触物と、(B)成分と(D)成分を予め接触させた接触物とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(23)(A)成分と(D)成分を予め接触させた接触物と、(B)成分と(C)成分を予め接触させた接触物とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(24)(A)成分、(B)成分および(C)成分を予め接触させた接触物と、(D)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(25)(A)成分、(B)成分および(D)成分を予め接触させた接触物と、(C)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(26)(B)成分、(C)成分および(D)成分を予め接触させた接触物と、(A)成分とを任意の順序で重合器に添加することにより調製する方法。
(27)(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を予め接触させた接触物を、重合器に添加することにより調製する方法。
【0427】
これらのうち、好ましくは(C)成分と(D)成分の接触が、少なくとも(A)成分と(C)成分が接触する以前に接触している調製方法が挙げられる。また、(B)成分が、少なくとも一回は液状化される調製方法も好ましい。
本発明では、(B)成分が(b-1)イオン結合性化合物であり、(C)成分がアルコール類、フェノール類、アルデヒド類、カルボン酸類、ケトン類、有機酸ハライド、有機酸または無機酸のエステル類、エーテル類、エポキシド類、酸無水物類、酸素含有イオウ化合物類または酸素含有リン化合物類であって、(B)成分と(C)成分と(D)成分とを接触させて得られた接触物と、(A)成分とを接触させることが好ましい態様の一つである。
【0428】
本発明では、上記のような方法で調製されたオレフィン重合触媒はオレフィンが予備重合されていてもよい。
オレフィン重合体の製造方法
本発明に係るオレフィン重合体の製造方法では、上記のようなオレフィン重合触媒、および必要に応じて
(E)有機アルミニウム化合物の存在下に、オレフィンを重合または共重合することによりオレフィン重合体を得る。
【0429】
(E)有機アルミニウム化合物
本発明で用いられる(E)有機アルミニウム化合物は、下記の一般式で表わされる化合物である。
3-m AlX
(ここで、Rは炭素原子数1〜20、好ましくは1〜12の炭化水素残基を、Xは水素またはハロゲンを、mは0≦m≦2の数を、それぞれ示す)
このような化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、などのアルキルアルミニウムハライド;ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライドなどが挙げられる。
【0430】
これら(E)成分の具体例のうち、好ましくは、トリアルキルアルミニウム、およびアルキルアルミニウムハライドであり、より好ましくは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライドである。
【0431】
本発明では、重合は溶解重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できる。
液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物などを挙げることができ、オレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
【0432】
上記のようなオレフィン重合触媒を用いて、オレフィンの重合を行うに際して、(A)成分は、反応容積1リットル当り、(A)成分中の遷移金属原子またはランタノイド原子として、通常10-11〜10ミリモル、好ましくは10-9〜1ミリモルとなるような量で用いられる。
(B)成分1g当たり、(A)成分は通常10-4〜100ミリモル、好ましくは10-3〜50ミリモルとなるような量で用いられる。
【0433】
(E)成分は必要に応じて使用することができるが、使用する際には、(A)成分中の遷移金属原子(M)とのモル比〔(E)/M〕が、通常0.001〜100000、好ましくは0.005〜50000となるような量で用いられる。
また、このようなオレフィン重合触媒を用いたオレフィンの重合温度は、通常−50〜+200℃、好ましくは0〜170℃の範囲である。重合圧力は、通常常圧〜100kg/cm2、好ましくは常圧〜50kg/cm2の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
【0434】
得られるオレフィン重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによって調節することができる。さらに、使用する(E)成分の違いにより調節することもできる。
本発明において重合されるオレフィンとしては、炭素原子数が2〜30、好ましくは2〜20の直鎖状または分岐状のα-オレフィン、例えばエチレン、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン;
炭素原子数が3〜30、好ましくは3〜20の環状オレフィン、例えばシクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2-メチル1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン;
極性モノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ(2,2,1)-5-ヘプテン-2,3-ジカルボン酸無水物などのα,β-不飽和カルボン酸、およびこれらのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのα,β-不飽和カルボン酸金属塩;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチルなどのα,β-不飽和カルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステルなどの不飽和グリシジルエステルなどが挙げられる。また、ビニルシクロヘキサン、ジエンまたはポリエンなどを用いることもできる。ジエンまたはポリエンとしては、炭素原子数4〜30、好ましくは4〜20であり2個以上の二重結合を有する環状又は鎖状の化合物が用いられる。具体的には、ブタジエン、イソプレン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ペンタジエン、1,4-ペンタジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-ヘキサジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-オクタジエン、1,4-オクタジエン、1,5-オクタジエン、1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン;7-メチル-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン、5,9-ジメチル-1,4,8-デカトリエン;さらに芳香族ビニル化合物、例えばスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメチルスチレン、o-エチルスチレン、m-エチルスチレン、p-エチルスチレンなどのモノまたはポリアルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o-クロロスチレン、p-クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの官能基含有スチレン誘導体;3-フェニルプロピレン、4-フェニルプロピレン、α-メチルスチレンなどが挙げられる。
【0435】
本発明に係るオレフィン重合触媒は、高い重合活性を示し、また分子量分布の狭い重合体を得ることができる。さらに、2種以上のオレフィンを共重合したときに、組成分布が狭いオレフィン共重合体を得ることができる。
また、本発明に係るオレフィン重合触媒は、α-オレフィンと共役ジエンとの共重合に用いることもできる。
【0436】
ここで用いられるα-オレフィンとしては、上記と同様の炭素原子数が2〜30、好ましくは2〜20の直鎖状または分岐状のα-オレフィンが挙げられる。なかでもエチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテンが好ましく、エチレン、プロピレンが特に好ましい。これらのα-オレフィンは、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0437】
また共役ジエンとしては、例えば1,3-ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3-シクロヘキサジエン、1,3-ペンタジエン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-オクタジエンなどの炭素原子数が4〜30、好ましくは4〜20の脂肪族共役ジエンが挙げられる。これらの共役ジエンは、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0438】
本発明では、α-オレフィンと共役ジエンとを共重合させるに際して、さらに非共役ジエンまたはポリエンを用いることができ、非共役ジエンまたはポリエンとしては、1,4-ペンタジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-ヘキサジエン、1,4-オクタジエン、1,5-オクタジエン、1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン、5,9-ジメチル-1,4,8-デカトリエンなどが挙げられる。
【0439】
また、本発明に係るオレフィン重合触媒は、α-オレフィンと末端不飽和結合を有するポリマーとの共重合に用いることもできる。
ここで用いられる末端不飽和結合を有するポリマーとしては、数平均分子量(Mn)の値が100〜5,000,000の直鎖状または分岐状の末端不飽和結合を有するポリマーが挙げられる。なかでも好ましくは、Mnの値が500〜1,000,000、さらに好ましくは1,000〜500,000の直鎖状または分岐状の末端不飽和結合を有するポリマーが挙げられる。
【0440】
本発明で得られるオレフィン重合体には、必要に応じて耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、核剤、顔料、染料、無機または有機充填剤などを配合することもできる。
【0441】
【発明の効果】
本発明に係るオレフィン重合触媒は、高価な有機アルミニウムオキシ化合物または有機ホウ素化合物と組み合わせて用いなくても高い活性でオレフィン重合させることができる。また、高価な有機アルミニウムオキシ化合物または有機ホウ素化合物を用いていないので安価である。さらに、長時間の重合においても高い活性を持続してオレフィン重合させることができる。
【0442】
本発明に係るオレフィン重合体の製造方法は、このようなオレフィン重合触媒の存在下に、オレフィンを重合させているため、分子量分布が狭いオレフィン重合体を高収率で製造することができる。
【0443】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
下記の実施例において(共)重合体の分子量分布は、(共)重合体の重量平均分子量分布(Mw)の、数平均分子量(Mn)に対する比により、「ウォーターズ(Waters)」モデル「Alliance GPC 2000」ゲル浸透クロマトグラフ(高温サイズ排除クロマトグラフ)により得られる分子量分布曲線から計算した。なお操作条件は、下記の通りである:
移動相:o−ジクロロベンゼン
移動相流速:1ml/min.
2本の「TSK−GEL」(登録商標)モデル「GMH6−HT」カラムと、2本の「TSK−GEL」(登録商標)モデル「GMH6−HTL」カラム
温度:140℃
試料濃度:30mg/20ml(0.15%(w/v))
注入容量:500μリットル
クロマトグラフと一体の屈折計により検出
「リギデックス(Rigidex)」6070EAの商標名でビーピーケミカルズ(BP Chemicals)S.N.C.により販売されている高密度ポリエチレンを使用して校正:Mw=65,000およびMw/Mn=4、かつ高密度ポリエチレン:Mw=210,000およびMw/Mn=17.5
【0444】
【実施例1】
[成分(B1)の調製]
無水塩化マグネシウム 95.2g(1.0モル)、デカン 442mlおよび2-エチルヘキシルアルコール 390.6g(3.0モル)を130℃で2時間反応を行い均一溶液(成分(B1))を得た。
【0445】
[成分(B1-1)の調製]
精製トルエン15ml中に、成分(B1)1.0ml(マグネシウム原子換算で1ミリモル)、トリエチルアルミニウム 3.0ミリモルを装入し、5分間接触反応させて、成分(B1-1)を得た。
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、50℃に加温し、エチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B1-1)を全量装入し、さらに3分後、下記成分(A1) 3.12ミリグラム(チタン原子換算で0.005ミリモル)を加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 2.75gを得た。
【0446】
重合活性は1,100g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンのデカリン中135℃で求めた極限粘度(以下「[η]と略記する。)は4.05dl/gであった。またGPCにより測定したこのポリエチレンのMwは2.41×105であり、Mw/Mn比は2.18であった。
【0447】
【化151】
Figure 0003994015
【0448】
【実施例1−1】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、50℃に加温し、エチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、実施例1と同様にして調製した成分(B1-1)を全量装入し、さらに3分後、下記成分(A1-117)3.68ミリグラム(チタン原子換算で0.005ミリモル)を加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン5.59gを得た。
【0449】
重合活性は2240g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は6.10dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは3.25×105であり、Mw/Mn比は2.26であった。
【0450】
【化152】
Figure 0003994015
【0451】
【実施例1−2】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、50℃に加温し、エチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、実施例1と同様にして調製した成分(B1-1)を全量装入し、さらに3分後、下記成分(A1-72) 3.48ミリグラム(チタン原子換算で0.005ミリモル)を加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 7.81gを得た。
【0452】
重合活性は3120g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は8.64dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは4.97×105であり、Mw/Mn比は2.71であった。
【0453】
【化153】
Figure 0003994015
【0454】
【実施例1−3】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、50℃に加温し、エチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、実施例1と同様にして調製した成分(B1-1)を全量装入し、さらに3分後、下記成分(A1-51)4.48ミリグラム(チタン原子換算で0.005ミリモル)を加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 2.21gを得た。
【0455】
重合活性は880g/mmol−Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は6.28dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは3.43×105であり、Mw/Mn比は2.60であった。
【0456】
【化154】
Figure 0003994015
【0457】
【比較例1】
充分に窒素換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、50℃に加温し、エチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。
次いで、あらかじめ精製トルエン 15ml中で5分間接触反応させた、2−エチルヘキシルアルコール 390.6mg(3.0ミリモル)と、トリエチルアルミニウム 3.0ミリモルの接触反応液を装入し、さらに3分後、実施例1で用いた成分(A1)3.12ミリグラム(チタン原子換算で0.005ミリモル)を加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入したが、ポリマーは得られなかった。
【0458】
【実施例2】
[成分(B1-2)の調製]
精製トルエン 15ml中に、実施例1と同様にして調製した成分(B1)1.0ml(マグネシウム原子換算で1ミリモル)、トリエチルアルミニウム 4.0ミリモルを装入し、5分間接触反応させて、成分(B1-2)を得た。
【0459】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン250mlを入れ、50℃に加温し、エチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B1-2)を全量装入し、さらに3分後、下記成分(A2) 3.33ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.005ミリモル)を加えて重合を開始した。
【0460】
常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン12.3gを得た。
重合活性は4,920g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は1.45dl/gであった。
【0461】
【化155】
Figure 0003994015
【0462】
【実施例2−1】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、50℃に加温し、エチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、実施例2と同様にして調製した成分(B1-2)を全量装入し、さらに3分後、下記成分(A2-84) 3.76ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.005ミリモル)を加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 11.19gを得た。
【0463】
重合活性は4,480g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は3.32dl/gであった。
【0464】
【化156】
Figure 0003994015
【0465】
【実施例2−2】
[成分(B1-3)の調製]
実施例2において、成分(B1-2)の調製時に用いた、トリエチルアルミニウムの代わりに、トリイソブチルアルミニウム 4.0ミリモルを用いた以外は、同様にして、成分(B1-3)を調製した。
【0466】
[重合]
実施例2において、成分(B1-2)の代わりに、成分(B1-3)を用いた以外は、実施例2と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 14.92gを得た。
重合活性は5,970g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は2.04dl/gであった。
【0467】
【比較例2】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、50℃に加温し、エチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、トリエチルアルミニウム 1.0ミリモルを装入し、さらに3分後、実施例2で用いた成分(A2)3.33ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.005ミリモル)を加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入したが、ポリマーは得られなかった。
【0468】
【実施例3−1】
[成分(B1−4)の調製]
精製トルエン15ml中に、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.4ml(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)、トリメチルアルミニウム 1.2ミリモルを装入し、5分間接触反応させて、成分(B1-4)を得た。
【0469】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのステンレススチール(以下「SUS」ともいう。)製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、予め調製しておいた成分(B1-4)を全量(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)装入し、さらに3分後、成分(A1)1.25ミリグラム(チタン原子換算で0.002ミリモル)を加えて重合を開始した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 5.46gを得た。
【0470】
重合活性は5,500g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は17.6dl/gであった。
【0471】
【実施例3−2】
[重合]
実施例3−1において、成分(B1-4)の代わりに、実施例1と同様に調製した成分(B1-1)をマグネシウム原子換算で0.4ミリモル用いた以外は、実施例3−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン9.00gを得た。
【0472】
重合活性は9,000g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は9.47dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは5.35×105であり、Mw/Mn比は2.66であった。
【0473】
【実施例3−3】
[成分(B1-5)の調製]
実施例3−1において、成分(B1-4)の調製時、トリメチルアルミニウムの代わりに、トリイソブチルアルミニウム 1.2ミリモルを用いた以外は、同様にして、成分(B1-5)を調製した。
【0474】
[重合]
実施例3−1において、成分(B1-4)の代わりに、成分(B1-5)を用いた以外は、実施例3−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン12.1gを得た。
重合活性は12,100g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は9.96dl/gであった。
【0475】
【実施例3−4】
[成分(B1-6)の調製]
実施例3−1において、成分(B1-4)の調製時に、トリメチルアルミニウムの替わりに、トリノルマルオクチルアルミニウム1.2ミリモルを用いた以外は、同様にして成分(B1-6)を調製した。
【0476】
[重合]
実施例3−1において、成分(B1-4)の代わりに、成分(B1-6)を用いた以外は、実施例3−1と同様にして重合を行い、ポリエチレン0.20gを得た。
重合活性は200g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は、10.3dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは4.35×105であり、Mw/Mn比は1.95であった。
【0477】
【実施例3−5】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリイソブチルアルミニウム1.2ミリモル、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.4ml(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)、次いで、成分(A1)1.25ミリグラム(チタン原子換算で0.002ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 14.30gを得た。
【0478】
重合活性は14,300g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は9.31dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは5.68×105であり、Mw/Mn比は2.46であった。
【0479】
【実施例3−6】
[成分(B2)の調製]
精製トルエン15ml中に、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.4ml(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)に、2−エチルヘキシルアルコール 78.1ミリグラム(0.6ミリモル)を装入し、5分間接触攪拌させて成分(B2)を得た。
【0480】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリイソブチルアルミニウム1.8ミリモル、予め調製しておいた成分(B2)を全量(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)装入し、次いで、成分(A1)1.25ミリグラム(チタン原子換算で0.002ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 21.75gを得た。
【0481】
重合活性は21,800g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は9.55dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは5.52×105であり、Mw/Mn比は2.50であった。
【0482】
【実施例3−7】
[成分(B3)の調製]
精製トルエン15ml中に、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.4ml(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)に、2-エチルヘキシルアルコール 156.2ミリグラム(1.2ミリモル)を装入し、5分間接触攪拌させて成分(B3)を得た。
【0483】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリイソブチルアルミニウム2.4ミリモル、予め調製しておいた成分(B3)を全量(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)装入し、次いで、成分(A1)1.25ミリグラム(チタン原子換算で0.002ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 29.28gを得た。
【0484】
重合活性は29,300g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は9.43dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは5.39×105であり、Mw/Mn比は2.38であった。
【0485】
【実施例3−8】
[成分(B4)の調製]
精製トルエン15ml中に、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.4ml(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)に、2−エチルヘキシルアルコール 312.5ミリグラム(2.4ミリモル)を装入し、5分間接触攪拌させて成分(B4)を得た。
【0486】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリイソブチルアルミニウム 3.6ミリモル、予め調製しておいた成分(B4)を全量(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)装入し、次いで、成分(A1)1.25ミリグラム(チタン原子換算で0.002ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 15.47gを得た。
【0487】
重合活性は15,500g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は9.41dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは5.13×105であり、Mw/Mn比は2.39であった。
【0488】
【実施例3−9】
[成分(B5)の調製]
精製トルエン15ml中に、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.4ml(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)に、2−エチルヘキシルアルコール 468.7ミリグラム(3.6ミリモル)を装入し、5分間接触攪拌させて成分(B5)を得た。
【0489】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリイソブチルアルミニウム 4.8ミリモル、予め調製しておいた成分(B5)を全量(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)装入し、次いで、成分(A1)1.25ミリグラム(チタン原子換算で0.002ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 13.17gを得た。
【0490】
重合活性は13,200g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は8.95dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは5.20×105であり、Mw/Mn比は2.47であった。
【0491】
【実施例3−10】
[成分(B6)の調製]
無水塩化マグネシウム 9.86g(0.10モル)、デカン 50ml、2−エチルヘキサン酸 64.89g(0.45モル)を140℃で4時間反応を行い均一溶液(成分(B6))を得た。
【0492】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリイソブチルアルミニウム 1.8ミリモル、予め調製しておいた成分(B6)0.48ml(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)装入し、次いで、成分(A1)1.25ミリグラム(チタン原子換算で0.002ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 0.23gを得た。
【0493】
重合活性は230g/mmol-Ti・hrであり、このポリエチレンの[η]は6.59dl/gであった。
【0494】
【実施例3−11】
[成分(B7)の調製]
無水塩化マンガン 0.75g(6.05ミリモル)、トルエン 45ml、エタノール 3.2ml(55.2ミリモル)を室温で24時間攪拌混合し、均一溶液とし、成分(B7)を得た。
【0495】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン 500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリイソブチルアルミニウム 3.6ミリモル、予め調製しておいた成分(B7)3.31ml(マンガン原子換算で0.4ミリモル)装入し、次いで、成分(A1)1.25ミリグラム(チタン原子換算で0.002ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 0.85gを得た。
【0496】
重合活性は850g/mmol-Ti・hrであった。
【0497】
【実施例3−12】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、50℃、エチレン雰囲気にて、ジエチルアルミニウムクロライド1.2ミリモル、トリエチルアルミニウム1.2ミリモル、および、実施例3−7と同様にして調製した成分(B3)(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)を装入し、次いで、成分(A1)0.156ミリグラム(チタン原子換算で0.25マイクロモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、50℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 16.44gを得た。
【0498】
重合活性は131,500g/mmol-Ti・hrであった。
【0499】
【実施例3−13】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、75℃、エチレン雰囲気にて、ジエチルアルミニウムクロライド1.2ミリモル、トリエチルアルミニウム1.2ミリモル、および、実施例3−7と同様にして調製した成分(B3)(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)を装入し、次いで、成分(A1)0.078ミリグラム(チタン原子換算で0.125マイクロモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、75℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 29.94gを得た。
【0500】
重合活性は479,000g/mmol-Ti・hrであった。
【0501】
【比較例3】
[成分(B1-0)の調製]
精製トルエン15ml中に、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.4ml(マグネシウム原子換算で0.4ミリモル)、トリエチルアルミニウム 0.6ミリモルを装入し、5分間接触反応させて成分(B1-0)を得た。
【0502】
[重合]
実施例3−1において、成分(B1-4)の代わりに、成分(B1-0)を用いた以外は、実施例3−1と同様にして重合を行った。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入したが、ポリマーは得られなかった。
【0503】
【比較例4】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、50℃、エチレン雰囲気にて、アルミニウム原子換算で1.25ミリモルのメチルアルミノキサン(アルベマーレ社製、10wt%トルエン溶液品)を装入し、次いで、成分(A1)0.312ミリグラム(チタン原子換算で0.5マイクロモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、50℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 11.16gを得た。
【0504】
重合活性は44,600g/mmol-Ti・hrであった。
【0505】
【比較例5】
[重合]
比較例4において、メチルアルミノキサンと成分(A1)の装入温度、および、重合温度を75℃に変更した以外は、比較例4と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 8.96gを得た。
【0506】
重合活性は35,800g/mmol-Ti・hrであった。
【0507】
【実施例4−1】
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリイソブチルアルミニウム 2.5ミリモル、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、成分(A2)0.667ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.001ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 12.34gを得た。
【0508】
重合活性は24,700g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は3.68dl/gであった。
【0509】
【実施例4−2】
実施例4−1において、トリイソブチルアルミニウム、成分(B1)、成分(A2)の装入温度、および重合温度を変更し、50℃とした以外は、実施例4−1と同様にして重合を行った、その結果ポリエチレン28.11gを得た。
重合活性は56,200g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は5.33dl/gであった。
【0510】
【実施例4−3】
実施例4−1において、トリイソブチルアルミニウム、成分(B1)、成分(A2)の装入温度、および重合温度を変更し、75℃とした以外は、実施例4−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン16.63gを得た。
重合活性は33,300g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は3.14dl/gであった。
【0511】
【実施例4−4】
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン 500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、50℃に昇温し、エチレン雰囲気にて、トリイソブチルアルミニウム 1.9ミリモル、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、成分(A2-84)0.753ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.001ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、50℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 24.58gを得た。
【0512】
重合活性は49,200g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は11.9dl/gであった。
【0513】
【実施例4−5】
実施例4−4において、トリイソブチルアルミニウム、成分(B1)、成分(A2−84)の装入温度、および重合温度を変更し、75℃とした以外は、実施例4−4と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 17.67gを得た。
【0514】
重合活性は35,300g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は7.25dl/gであった。
【0515】
【実施例4−6】
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、50℃に昇温し、エチレン雰囲気にて、トリイソブチルアルミニウム 1.9ミリモル、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、下記成分(A2-116)0.767ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.001ミリモル)を、この順に装入した。
【0516】
エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、50℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 44.22gを得た。
【0517】
重合活性は176,900g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は24.2dl/gであった。
【0518】
【化157】
Figure 0003994015
【0519】
【実施例4−7】
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、75℃に昇温し、エチレン雰囲気にて、トリイソブチルアルミニウム 1.9ミリモル、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、成分(A2-116)0.384ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.0005ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、15分間重合を行った。重合中は、75℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 33.25gを得た。
【0520】
重合活性は266,000g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は15.8dl/gであった。
【0521】
【実施例5−1】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、攪拌回転数1200rpmにて、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、トリクロロ酢酸エチル 0.25ミリモル、トリエチルアルミニウム 1.5ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライド 0.25ミリモル、さらに、下記成分(A7-1)1.317ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を、この順に、30秒間隔で装入し、重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 15.23gを得た。
【0522】
重合活性は22,200g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は26.5dl/gであった。
【0523】
【化158】
Figure 0003994015
【0524】
【実施例5−2】
実施例5−1において、成分(A7-1)の代わりに、下記成分(A7-2)1.414ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例5−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 13.80gを得た。
【0525】
重合活性は20,100g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は30.6dl/gであった。
【0526】
【化159】
Figure 0003994015
【0527】
【実施例5−3】
実施例5−1において、成分(A7-1)の代わりに、下記成分(A7-3)1.317ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例5−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 5.95gを得た。
【0528】
重合活性は8,650g/mmol-V・hrであった。
【0529】
【化160】
Figure 0003994015
【0530】
【実施例5−4】
実施例5−1において、成分(A7-1)の代わりに、下記成分(A7-4)1.934ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例5−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 15.65gを得た。
【0531】
重合活性は22,800g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は31.5dl/gであった。
【0532】
【化161】
Figure 0003994015
【0533】
【実施例5−5】
実施例5−1において、成分(A7-1)の代わりに、下記成分(A7-5)1.168ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例5−1と同様にして重合を行い、ポリエチレン 13.61gを得た。
【0534】
重合活性は19,800g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は26.7dl/gであった。
【0535】
【化162】
Figure 0003994015
【0536】
【実施例5−6】
実施例5−1において、成分(A7-1)の代わりに、下記成分(A7-6)0.883ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例5−1と同様にして重合を行い、ポリエチレン 10.46gを得た。
【0537】
重合活性は15,200g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は34.4dl/gであった。
【0538】
【化163】
Figure 0003994015
【0539】
【実施例5−7】
実施例5−1において、成分(A7-1)の代わりに、下記成分(A7-7)0.900ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例5−1と同様にして重合を行い、ポリエチレン 10.67gを得た。
【0540】
重合活性は15,500g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は31.0dl/gであった。
【0541】
【化164】
Figure 0003994015
【0542】
【実施例5−8】
実施例5−1において、成分(A7−1)の代わりに、下記成分(A7−8)0.902ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例5−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 13.49gを得た。
【0543】
重合活性は19,600g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は33.9dl/gであった。
【0544】
【化165】
Figure 0003994015
【0545】
【実施例5−9】
実施例5−1において、成分(A7-1)の代わりに、下記成分(A7-9)1.015ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例5−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 3.06gを得た。
【0546】
重合活性は4,460g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は39.4dl/gであった。
【0547】
【化166】
Figure 0003994015
【0548】
【実施例5−10】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製デカン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 150リットル/hr、プロピレン 50リットル/hrの混合ガスで液相および気相を飽和させた。
【0549】
その後、攪拌回転数1200rpmにて、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、トリクロロ酢酸エチ ル0.25ミリモル、トリエチルアルミニウム 1.5ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライド 0.5ミリモル、さらに、成分(A7-1)1.317ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を、この順に、30秒間隔で装入し、共重合を開始した。常圧のエチレン・プロピレン混合ガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノール・アセトン混合溶媒に投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてエチレン・プロピレン共重合体 2.37gを得た。
【0550】
重合活性は3,450g/mmol-V・hrであり、IRにより測定したプロピレン含量は12.0モル%であり、この共重合体の[η]は5.36dl/gであった。
【0551】
【実施例5−11】
実施例5−10において、供給するオレフィンガスの流量比を変更し、エチレン100リットル/hr、プロピレン100リットル/hrとした以外は、実施例5−10と同様にして重合を行った。その結果、エチレン・プロピレン共重合体 0.93gを得た。
【0552】
重合活性は1,350g/mmol-V・hrであり、この共重合体の[η]は3.04dl/gであった。
【0553】
【比較例6】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、ジエチルアルミニウムクロライド 0.1ミリモル、次いで、トリクロロ酢酸エチル 0.5ミリモル、実施例5−1で用いた成分(A7-1)0.239ミリグラム(バナジウム原子換算で0.0005ミリモル)を、この順に、30秒間隔で装入し、重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、5分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 0.228gを得た。
【0554】
重合活性は5,470g/mmol-V・hrであった。
【0555】
【実施例6−1】
[成分(B1-7-1)の調製]
充分に窒素置換した内容積200mlのフラスコに、実施例1と同様にして調製した成分(B1)25ml(マグネシウム原子換算で25ミリモル)、および精製デカン 100mlを装入し、攪拌下、液温を15℃に保持しながら、精製デカンで希釈したトリエチルアルミニウム 26ミリモルを、30分間にわたって滴下装入した。その後、液温を2時間かけて80℃に昇温し、1時間反応させた。次いで、80℃を保持しながら、再び、精製デカン希釈のトリエチルアルミニウム 49ミリモルを、30分間にわたって滴下装入し、その後さらに1時間加熱反応した。反応終了後、濾過にて固体部を採取し、トルエンにて充分洗浄した。
【0556】
以上の操作によって調製した成分(B1-7-1)の一部を乾燥し、組成を調べたところ、マグネシウムが17.0重量%であり、アルミニウムが2.7重量%であり、2−エチルヘキソキシ基が23.4重量%であり、塩素が49.0重量%であった。
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン 400mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、50℃に昇温し、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム0.2ミリモル、上記で調製した成分(B1-7-1)をマグネシウム原子換算で1.6ミリモル、実施例2で用いた成分(A2)5.335ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.008ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、20分間重合を行った。重合中は、50℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 10.2gを得た。
【0557】
重合活性は3,830g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は3.1dl/gであった。
【0558】
【実施例6−2】
[成分(B1-7-2)の調製]
充分に窒素置換した内容積200mlのフラスコに、実施例1と同様にして調製した成分(B1)25ml(マグネシウム原子換算で25ミリモル)、および精製デカン 100mlを装入し、攪拌下、液温を15℃に保持しながら、精製デカンで希釈したトリエチルアルミニウム 100ミリモルを、30分間にわたって滴下装入した。その後、液温を2時間かけて80℃に昇温し、2時間30分間反応させた。反応終了後、濾過にて固体部を採取し、トルエンにて充分洗浄した。
【0559】
以上の操作によって調製した成分(B1-7-2)の一部を乾燥し、組成を調べたところ、マグネシウムが22.0重量%であり、アルミニウムが1.0重量%であり、2−エチルヘキソキシ基が3.6重量%であり、塩素が66.0重量%であった。
[重合]
実施例6−1において成分(B1-7-1)の代わりに、上記で調製した成分(B1-7-2)を用いた以外は、実施例6−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 9.8gを得た。
【0560】
重合活性は3,680g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は7.1dl/gであった。
【0561】
【実施例6−3】
[成分(B1-7-3)の調製]
充分に窒素置換した内容積200mlのフラスコに、実施例1と同様にして調製した成分(B1)18.8ml(マグネシウム原子換算で18.8ミリモル)、および精製デカン 26mlを装入し、攪拌下、液温を15℃に保持しながら、精製デカンで希釈したトリエチルアルミニウム 75ミリモルを滴下装入し、5分間接触反応させた。
【0562】
その後、別途用意した50℃精製デカン中に、攪拌下、全量添加し、10分間50℃にて加熱反応した。反応終了後、濾過にて固体部を採取し、トルエンにて充分洗浄した。
以上の操作によって調製した成分(B1-7-3)の一部を乾燥し、組成を調べたところ、マグネシウムが19.0重量%、アルミニウムが2.1重量%、2−エチルヘキソキシ基が13.7重量%、塩素が56.0重量%であった。
【0563】
[重合]
実施例6−1において成分(B1-7-1)の代わりに、上記で調製した成分(B1-7-3)を用いた以外は、実施例6−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 20.8gを得た。
重合活性は7,800g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は4.74dl/gであった。
【0564】
【実施例6−4】
[成分(B1-7-4)の調製]
充分に窒素置換した内容積200mlのフラスコに、実施例1と同様にして調製した成分(B1)18.8ml(マグネシウム原子換算で18.8ミリモル)、および精製デカン 26mlを装入し、攪拌下、液温を15℃に保持しながら、精製デカンで希釈したトリエチルアルミニウム 75ミリモルを滴下装入し、5分間接触反応した。
【0565】
その後、別途用意した80℃精製デカン中に、攪拌下、全量添加し、10分間80℃にて加熱反応した。反応終了後、濾過にて固体部を採取し、トルエンにて充分洗浄した。
以上の操作によって調製した成分(B1-7-4)の一部を乾燥し、組成を調べたところ、マグネシウムが21.0重量%であり、アルミニウムが1.6重量%であり、2−エチルヘキソキシ基が8.0重量%であり、塩素が61.0重量%であった。
【0566】
[重合]
実施例6−1において成分(B1-7-1)の代わりに、上記で調製した成分(B1-7-4)を用いた以外は、実施例6−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 19.3gを得た。
重合活性は7,240g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は5.5dl/gであった。
【0567】
【実施例6−5】
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン 400mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、50℃に昇温し、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム0.2ミリモル、実施例6−3と同様にして調製した成分(B1-7-3)をマグネシウム原子換算で1.6ミリモル、成分(A2-84)6.024ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.008ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、20分間重合を行った。重合中は、50℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 20.7gを得た。
【0568】
重合活性は7,760g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は8.8dl/gであった。
【0569】
【実施例6−6】
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン400mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、50℃に昇温し、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム0.2ミリモル、実施例6−4と同様にして調製した成分(B1-7-4)をマグネシウム原子換算で1.6ミリモル、成分(A2-84)6.024ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.008ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、20分間重合を行った。重合中は、50℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 17.1gを得た。
【0570】
重合活性は6,410g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は9.3dl/gであった。
【0571】
【実施例6−7】
実施例6−5において、成分(B1-7-3)の添加量をマグネシウム原子換算で0.8ミリモルに変更し、成分(A2-84)の代わりに、成分(A2-116)を3.068ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.004ミリモル)用いた以外は、実施例6−5と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 44.5gを得た。
【0572】
重合活性は33,400g/mmol-Zr・hrであった。
【0573】
【実施例6−8】
実施例6−6において、成分(B1-7-4)の添加量をマグネシウム原子換算で0.8ミリモルに変更し、成分(A2-84)の代わりに、成分(A2-116)3.068ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.004ミリモル)とした以外は、実施例6−6と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 41.7gを得た。
【0574】
重合活性は31,300g/mmol-Zr・hrであった。
【0575】
【実施例6−9】
実施例6−5において、成分(B1-7-3)の添加量をマグネシウム原子換算で0.8ミリモルに変更し、成分(A2-84)の代わりに、下記成分(A2-138)を3.693ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.004ミリモル)用いた以外は、実施例6−5と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 60.4gを得た。
【0576】
重合活性は45,300g/mmol-Zr・hrであった。
【0577】
【化167】
Figure 0003994015
【0578】
【実施例6−10】
実施例6−6において、成分(B1-7-4)の添加量をマグネシウム原子換算で0.8ミリモルに変更し、成分(A2-84)の代わりに、成分(A2-138)を3.693ミリグラム(ジルコニウム原子換算で0.004ミリモル)用いた以外は、実施例6−6と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 60.7gを得た。
【0579】
重合活性は45,500g/mmol-Zr・hrであった。
【0580】
【実施例7−1】
[成分(B1-8)の調製]
実施例1と同様にして調製した成分(B1)に無水フタル酸 22.2gを添加し、130℃にて1時間撹拌混合を行い、無水フタル酸を溶解させた。得られた均一溶液を室温に冷却した後、−20℃に保持した四塩化チタン80ml中にこの均一溶液30mlを45分間にわたって滴下装入した。液温を3時間かけて20℃に昇温し、20℃に達したところで濾過した。固体部をデカンで洗浄後、110mlのトルエンに再懸濁させ、得られた懸濁液を110℃に昇温した。110℃に到達する直前にテトラエトキシシラン 2.8mlを添加し、110℃で2時間加熱した。反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、110℃のデカンにて溶液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄した。
【0581】
以上の操作によって調製した成分(B1-8)の一部を乾燥し、組成を調べたところ、チタンが0.2重量%であり、マグネシウムが23.0重量%であり、塩素が66.0重量%であり、エトキシ基が0.4重量%であった。
[固体状触媒成分の調製]
上記で得られた成分(B1-8)0.45gを充分窒素置換したシュレンク管に入れ、10mlの塩化メチレンに懸濁させた。予め別のシュレンク管に、実施例2で用いた成分(A2)22.5ミリグラムを塩化メチレン 10mlに溶解させたものを調製し、この溶液全量を成分(B1-8)のスラリー中に攪拌下室温で滴下した。このシュレンク管内容物を室温で2時間接触攪拌させた後、塩化メチレンを減圧留去し、得られた固体生成物をトルエン 15mlにて再懸濁し、グラスフィルターで固体部を濾別した。得られた固体生成物はトルエンにて溶液中に遊離のジルコニウム化合物が検出されなくなるまで充分洗浄した。
【0582】
以上の操作によって調製した固体状触媒成分はデカンスラリーとして保存したが、この内の一部を触媒組成を調べる目的で乾燥した。このようにして得られた固体状触媒成分の組成は、ジルコニウムが0.84重量%、チタンが0.12重量%、マグネシウムが21.0重量%であった。
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム 0.5ミリモルおよび上記のようにして調製した固体状触媒成分をジルコニウム原子換算で0.0025ミリモル含むデカンスラリー2.48mlを加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、25℃で30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 0.61gを得た。
【0583】
重合活性は490g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は1.68dl/gであった。
【0584】
【実施例7−2】
[固体状触媒成分の調製]
実施例7−1と同様にして調製した成分(B1-8)0.40gを充分窒素置換したシュレンク管に入れ、10mlの塩化メチレンに懸濁させた。予め別のシュレンク管に、成分(A2-84)23.0ミリグラムを塩化メチレン 10mlに溶解させたものを調製し、この溶液全量を成分(B1-8)のスラリー中に攪拌下室温で滴下した。このシュレンク管内容物を室温で2時間接触攪拌させた後、塩化メチレンを減圧留去し、得られた固体生成物をトルエン15mlにて再懸濁し、グラスフィルターで固体部を濾別した。得られた固体生成物はトルエンにて溶液中に遊離のジルコニウム化合物が検出されなくなるまで充分洗浄した。
【0585】
以上の操作によって調製した固体状触媒成分はデカンスラリーとして保存したが、この内の一部を触媒組成を調べる目的で乾燥した。このようにして得られた固体状触媒成分の組成は、ジルコニウムが1.70重量%、チタンが0.27重量%、マグネシウムが21.0重量%であった。
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム 0.5ミリモルおよび上記のようにして調製した固体状触媒成分をジルコニウム原子換算で0.0025ミリモル含むデカンスラリー 1.56mlを加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、25℃で30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 1.20gを得た。
【0586】
重合活性は960g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は3.85dl/gであった。
【0587】
【実施例7−3】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム 0.5ミリモルおよび実施例7−1と同様にして調製した固体状触媒成分をジルコニウム原子換算で0.0025ミリモル含むデカンスラリー 2.48mlを加えて重合を開始した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 27.26gを得た。
【0588】
重合活性は21,800g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、1.38dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは0.89×105であり、Mw/Mn比は24.53であった。
【0589】
【実施例7−4】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム 0.5ミリモルおよび実施例7−2で調製した固体状触媒成分をジルコニウム原子換算で0.0025ミリモル含むデカンスラリー 1.56mlを加えて重合を開始した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 18.81gを得た。
【0590】
その結果、重合活性は15,000g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は5.28dl/gであった。またGPC測定より測定したこのポリエチレンのMwは4.67×105であり、Mw/Mn比は126.58であった。
【0591】
【実施例8−1】
[成分(B8-1)の調製]
窒素雰囲気下で精製トルエン 3.5ml、トリエチルアルミニウム 2.59ml、および2−エチルヘキシルアルコール 2.91mlを、50℃で0.5時間加熱反応を行った。この接触反応物の全量、および無水塩化マグネシウム 20gを、充分に窒素置換した、直径15mmのSUS製ボール 2.8kgの入った内容積800mlのSUS製粉砕用ポットに装入した。ポットを水冷却により室温に保ちながら、バイブロミル装置で8時間粉砕した。得られた粉砕物をヘキサンで2回洗浄し、デカンスラリーとした。
【0592】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム 0.15ミリモル、上記で調製した成分(B8-1)をマグネシウム原子換算で10.54ミリモル、成分(A1)1.559ミリグラム(チタン原子換算で0.0025ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 3.47gを得た。
【0593】
重合活性は2,780g/mmol-Ti・hrであった。
【0594】
【実施例8−2】
[成分(B8-1-1)の調製]
精製トルエン10ml中に、実施例8−1と同様にして調製した成分(B8-1)をマグネシウム原子換算で10.54ミリモル、成分(A1)1.559ミリグラム(チタン原子換算で0.0025ミリモル)を装入し、15分間接触反応させた。
【0595】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム 0.15ミリモル、上記で調製した成分(B8-1-1)を全量装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 5.54gを得た。
【0596】
重合活性は4,430g/mmol-Ti・hrであった。
【0597】
【実施例8−3】
[成分(B8-2)の調製]
窒素雰囲気下で精製トルエン 1.3ml、トリイソブチルアルミニウム 4.80ml、および2−エチルヘキシルアルコール 2.91mlを、50℃で0.5時間加熱反応を行った。この接触反応物の全量、および無水塩化マグネシウム 20gを、充分に窒素置換した、直径15mmのSUS製ボール2.8kgの入った内容積800mlのSUS製粉砕用ポットに装入した。ポットを水冷却により室温に保ちながら、バイブロミル装置で8時間粉砕した。得られた粉砕物をヘキサンで2回洗浄し、デカンスラリー(成分(B8-2))とした。
【0598】
[重合]
実施例8−1において、成分(B8-1)の代わりに、上記で調製した成分(B8-2)をマグネシウム原子換算で13.45ミリモル用いた以外は実施例8−1と同様にして重合を行い、ポリエチレン 4.88gを得た。
重合活性は3,900g/mmol-Ti・hrであった。
【0599】
【実施例8−4】
[成分(B8-2-1)の調製]
精製トルエン10ml中に、実施例8−3で用いた成分(B8-2)をマグネシウム原子換算で13.45ミリモル、実施例1で用いた成分(A1)1.559ミリグラム(チタン原子換算で0.0025ミリモル)を装入し、15分間接触反応させて成分(B8-2-1)を得た。
【0600】
[重合]
実施例8−2において、成分(B8-1-1)の代わりに、上記で調製した成分(B8-2-1)を全量用いた以外は実施例8−2と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 7.26gを得た。
重合活性は5,810g/mmol-Ti・hrであった。
【0601】
【実施例8−5】
実施例8−3において、重合温度を50℃に変更した以外は、実施例8−3と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 17.15gを得た。
重合活性は13,700g/mmol-Ti・hrであった。
【0602】
【実施例8−6】
実施例8−4において、重合温度を50℃に変更した以外は、実施例8−4と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 14.26gを得た。
重合活性は11,400g/mmol-Ti・hrであった。
【0603】
【実施例9−1】
[成分(B20-1)の合成]
200mlナスフラスコにH3[PMo1240]・nH2O(n=28.84)5.00g(2.13mmol)を入れ、アセトン50mlに溶解させた。別途、トリフェニルメタンクロライド(Ph3CCl)1.78g(6.40mmol)をアセトン20mlに溶解させた。H3[PMo1240]・nH2O溶液を攪拌しながら、これに室温でPh3CCl溶液をゆっくり滴下し、2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、アセトンを減圧留去し、100mlのトルエンで5回洗浄した後、更に100mlのヘキサンで2回洗浄した。洗浄後、減圧下100℃で4時間乾燥し、成分(B20-1)を得た。乾燥後の成分(B20-1)の収量は、3.30gであった。
【0604】
[成分(B20-1-0)の調製]
30mlシュレンク管に精製トルエン10ml、成分(B20-1)51.0mg(0.02mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-1-0)を調製した。
【0605】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-1-0)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 3.74gを得た。
【0606】
重合活性は750g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、1.63dl/gであった。
【0607】
【実施例9−2】
[成分(B20-1-1)の調製]
30mlシュレンク管に実施例9−1と同様にして調製した成分(B20-1)12.8mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-1-1)を調製した。
【0608】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-1-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 5.11gを得た。
【0609】
重合活性は2,040g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、7.66dl/gであった。
【0610】
【実施例9−3】
[成分(B20-1-1-1)の調製]
30mlシュレンク管に実施例9−1と同様にして調製した成分(B20-1)12.8mg(0.005mmol)を採取し、これに2−エチルヘキサノール1.56mg(0.015ミリモル)、およびトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-1-1-1)を調製した。
【0611】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-1-1-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 6.65gを得た。
【0612】
重合活性は2,660g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、7.80dl/gであった。
【0613】
【実施例9−4】
[成分(B21-1)の合成]
200mlナスフラスコにH3[PMo9340]・nH2O(n=28.62)3.00g(1.15mmol)を入れ、アセトン30mlに溶解させた。別途、Ph3CCl 0.96g(3.46mmol)をアセトン20mlに溶解させた。H3[PMo9340]・nH2O溶液を攪拌しながら、これに室温でPh3CCl溶液をゆっくり滴下し、2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、アセトンを減圧留去し、100mlのトルエンで5回洗浄した後、更に100mlのヘキサンで2回洗浄した。洗浄後、減圧下100℃で4時間乾燥し、成分(B21-1)を得た。乾燥後の成分(B21-1)の収量は、1.79gであった。
【0614】
[成分(B21-1-1)の調製]
30mlシュレンク管に成分(B21-1)14.01mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B21-1-1)を調製した。
【0615】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B21-1-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 5.87gを得た。
【0616】
重合活性は2,350g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、6.80dl/gであった。
【0617】
【実施例9−5】
[成分(B22-1)の合成]
200mlナスフラスコにH3[PMo6640]・nH2O(n=28.43)3.00g(1.05mmol)を入れ、アセトン 30mlに溶解させた。別途、Ph3CCl 0.88g(3.14mmol)をアセトン 20mlに溶解させた。H3[PMo6640]・nH2O溶液を攪拌しながら、これに室温でPh3CCl溶液をゆっくり滴下し、2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、アセトンを減圧留去し、100mlのトルエンで5回洗浄した後、さらに100mlのヘキサンで2回洗浄した。洗浄後、減圧下100℃で4時間乾燥し、成分(B22-1)を得た。乾燥後の成分(B22-1)の収量は、1.62gであった。
【0618】
[成分(B22-1-1)の調製]
30mlシュレンク管に成分(B22-1)12.8mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B22-1-1)を調製した。
【0619】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B22-1-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 5.54gを得た。
【0620】
重合活性は2,220g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、6.56dl/gであった。
【0621】
【実施例9−6】
[成分(B23-1)の合成]
200mlナスフラスコにH3[PMo3940]・nH2O(n=29.17)3.00g(0.96mmol)を入れ、アセトン 30mlに溶解させた。別途、Ph3CCl 0.80g(2.86mmol)をアセトン 20mlに溶解させた。H3[PMo3940]・nH2O溶液を攪拌しながら、これに室温でPh3CCl溶液をゆっくり滴下し、2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、アセトンを減圧留去し、100mlのトルエンで5回洗浄した後、さらに100mlのヘキサンで2回洗浄した。洗浄後、減圧下100℃で4時間乾燥し、成分(B23-1)を得た。乾燥後の成分(B23-1)の収量は、1.84gであった。
【0622】
[成分(B23-1-1)の調製]
30mlシュレンク管に成分(B23-1)16.7mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B23-1-1)を調製した。
【0623】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B23-1-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 7.62gを得た。
【0624】
重合活性は3,050g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、6.69dl/gであった。
【0625】
【実施例9−7】
[成分(B24-1)の合成]
200mlナスフラスコにH3[PW1240]・nH2O(n=26.06)5.00g(1.49mmol)を入れ、アセトン 50mlに溶解させた。別途、Ph3CCl 1.25g(4.47mmol)をアセトン 20mlに溶解させた。H3[PW1240]・nH2O溶液を攪拌しながら、これに室温でPh3CCl溶液をゆっくり滴下し、2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、アセトンを減圧留去し、100mlのトルエンで5回洗浄した後、さらに100mlのヘキサンで2回洗浄した。洗浄後、減圧下100℃で4時間乾燥し、成分(B24-1)を得た。乾燥後の成分(B24-1)の収量は、3.45gであった。
【0626】
[成分(B24-1-1)の調製]
30mlシュレンク管に成分(B24-1)18.0mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B24-1-1)を調製した。
【0627】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B24-1-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 7.80gを得た。
【0628】
重合活性は3,120g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、6.34dl/gであった。
【0629】
【実施例9−8】
[成分(B25-1)の合成]
200mlナスフラスコにH4[SiW1240]・nH2O(n=24.20)5.00g(1.51mmol)を入れ、アセトン 50mlに溶解させた。別途、Ph3CCl 1.68g(6.04mmol)をアセトン 20mlに溶解させた。H4[SiW1240]・nH2O溶液を攪拌しながら、これに室温でPh3CCl溶液をゆっくり滴下し、2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、アセトンを減圧留去し、100mlのトルエンで5回洗浄した後、更に100mlのヘキサンで2回洗浄した。洗浄後、減圧下100℃で4時間乾燥し、成分(B25-1)を得た。乾燥後の成分(B25-1)の収量は、3.55gであった。
【0630】
[成分(B25-1-1)の調製]
30mlシュレンク管に成分(B25-1)19.2mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B25-1-1)を調製した。
【0631】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B25-1-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 3.63gを得た。
【0632】
重合活性は1,450g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は6.17dl/gであった。
【0633】
【実施例9−9】
[成分(B26-1)の合成]
200mlナスフラスコにH4[SiMo1240]・nH2O(n=28.23)5.00g(2.14mmol)を入れ、アセトン 50mlに溶解させた。別途、Ph3CCl 2.39g(8.56mmol)をアセトン 20mlに溶解させた。H4[SiMo1240]・nH2O溶液を攪拌しながら、これに室温でPh3CCl溶液をゆっくり滴下し、2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、アセトンを減圧留去し、100mlのトルエンで5回洗浄した後、さらに100mlのヘキサンで2回洗浄した。洗浄後、減圧下100℃で4時間乾燥し、成分(B26-1)を得た。乾燥後の成分(B26-1)の収量は、3.85gであった。
【0634】
[成分(B26-1-1)の調製]
30mlシュレンク管に成分(B26-1)14.0mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B26-1-1)を調製した。
【0635】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B26-1-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 4.74gを得た。
【0636】
重合活性は1,900g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、6.73dl/gであった。
【0637】
【実施例9−10】
[成分(B27-1)の合成]
200mlナスフラスコにH4[PVMo1140]・nH2O(n=29.35)3.00g(1.30mmol)を入れ、アセトン 30mlに溶解させた。別途、Ph3CCl 1.45g(5.20mmol)をアセトン 20mlに溶解させた。H4[PVMo1140]・nH2O溶液を攪拌しながら、これに室温でPh3CCl溶液をゆっくり滴下し、2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、アセトンを減圧留去し、100mlのトルエンで5回洗浄した後、更に100mlのヘキサンで2回洗浄した。洗浄後、減圧下100℃で4時間乾燥し、成分(B27-1)を得た。乾燥後の成分(B27-1)の収量は、2.09gであった。
【0638】
[成分(B27-1-1)の調製]
30mlシュレンク管に成分(B27-1)13.8mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B27-1-1)を調製した。
【0639】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B27-1-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 3.57gを得た。
【0640】
重合活性は1,430g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、6.87dl/gであった。
【0641】
【実施例9−11】
[成分(B20-1-2)の調製]
30mlシュレンク管に実施例9−1と同様にして調製した成分(B20-1)12.8mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2 -116 のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-1-2)を調製した。
【0642】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-1-2)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 7.37gを得た。
【0643】
重合活性は2,950g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、7.37dl/gであった。
【0644】
【実施例9−12】
[成分(B20-1-3)の調製]
30mlシュレンク管に実施例9−1と同様にして調製した成分(B20-1)12.8mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した下記成分(A2-171)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-1-3)を調製した。
【0645】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-1-3)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、3分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 4.55gを得た。
【0646】
重合活性は9,100g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、0.35dl/gであった。
【0647】
【化168】
Figure 0003994015
【0648】
【実施例9−13】
[成分(B24-1-2)の調製]
30mlシュレンク管に実施例9−7と同様にして調製した成分(B24-1)18.0mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、別途調製した成分(A2-171)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B24-1-2)を調製した。
【0649】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B24-1-2)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、3分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン3.85gを得た。
【0650】
重合活性は7,700g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、0.29dl/gであった。
【0651】
【実施例9−14】
[成分(B20-2)の調製]
100mlシュレンク管に日本無機化学製Na3[PMo1240]・nH2O 5.00gを入れ、減圧下150℃で2時間乾燥し、成分(B20-2)を得た。
[成分(B20-2-1)の調製]
30mlシュレンク管に成分(B20-2)9.5mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。更に、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-2-1)を調製した。
【0652】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-2-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 4.77gを得た。
【0653】
重合活性は1,900g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、7.70dl/gであった。
【0654】
【実施例9−15】
[成分(B20-3)の合成]
充分に窒素置換した100mlシュレンク管に成分(B20-2)1.00g(0.53mmol)を入れ、アセトン 80mlに溶解させた。別途、N,N−ジメチルアニリン塩酸塩 0.27g(1.73mmol)をアセトン 20mlに溶解させた。成分(B20-2)溶液を攪拌しながら、窒素雰囲気下、室温でN,N−ジメチルアニリン塩酸塩溶液をゆっくり滴下し、2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、アセトンを減圧留去し、100mlのトルエンで5回洗浄した後、さらに100mlのヘキサンで2回洗浄した。洗浄後、減圧下100℃で4時間乾燥し、成分(B20-3)を得た。乾燥後の成分(B20-3)の収量は、0.54gであった。
【0655】
[成分(B20-3-1)の調製]
30mlシュレンク管に成分(B20-3)10.9mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。更に、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-3-1)を調製した。
【0656】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-3-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 6.19gを得た。
【0657】
重合活性は2,500g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、6.64dl/gであった。
【0658】
【実施例9−16】
[成分(B20-1-1-2)の調製]
150℃、5時間窒素流通下で焼成したSiO2(富士シリシア製 P10)127.5mgを充分に窒素置換した30mlシュレンク管▲1▼に採取した。別途、充分に窒素置換した30mlシュレンク管▲2▼に成分(B20-1)12.8mg(0.005mmol)を採取し、1.0mol/リットル トリエチルアルミニウムヘキサン溶液1.0ml(1.0mmol)をこれに加え10分間超音波を照射したものをシュレンク管▲1▼に加えた。ヘキサンを除去した後、1.0mol/リットル トリエチルアルミニウムトルエン溶液1.0ml(1.0mmol)をシュレンク管▲1▼に加え、さらに、調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加えて5分間攪拌し成分(B20-1-1-2)を得た。
【0659】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-1-1-2)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 7.95gを得た。
【0660】
重合活性は3,180g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、21.5dl/gであった。
【0661】
【実施例9−17】
[成分(B20-1-1a)の調製]
30mlシュレンク管に実施例9−1と同様にして調製した成分(B20-1)6.4mg(0.0025mmol)を採取し、1.0mol/リットル トリエチルアルミニウムトルエン溶液0.5ml(0.5mmol)をこれに加え10分間超音波を照射した。更に、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)5ml(0.005mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-1-1a)を調製した。
【0662】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのオートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて成分(B20-1-1a)を全量加えて重合を開始した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、20分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン17.64gを得た。
【0663】
重合活性は10,600g/mmol-Zr・hrであった。
【0664】
【比較例7】
[重合]
成分(B20-1)を加えず重合時間を30分にした以外は、実施例1と同様に行った。反応生成物を大量のメタノールに投入したがポリマーは得られなかった。
【0665】
【比較例8】
[重合]
成分(B20-1)を加えず重合時間を30分にした以外は、実施例2と同様に行った。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 2.10gを得た。
【0666】
重合活性は430g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、9.97dl/gであった。
【0667】
【比較例9】
[成分(B20-0-1)の調製]
30mlシュレンク管に乾燥したPh3CClmg(0.015mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。更に、別途調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-0-1)を調製した。
【0668】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-0-1)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 1.67gを得た。
【0669】
重合活性は670g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、9.89dl/gであった。
【0670】
【実施例10−1】
[成分(B30-1)の調製]
(1)粘土鉱物の化学処理
1N塩酸水溶液100mlにモンモリロナイト(Aldrich社製、Montmorillonite K10)7.65gを分散させ、90℃で2時間処理した。処理後、固体成分を充分に水洗した。次に、得られた固体成分をAl2(SO43・14〜18H2O7.25gを溶解させた蒸留水150mlに分散させ、室温で30分間攪拌しろ過した。この操作を2回繰り返した後、固体成分を蒸留水で洗浄し、乾燥(減圧下常温で10時間)、脱水(減圧下200℃で2時間加熱)を行った。
(2)有機アルミニウム処理
(1)で得られた化学処理モンモリロナイト 2gを採取し、脱水トルエン 20mlを加えてトルエンスラリーとした。これに、トリエチアルミニウムのトルエン溶液(1.0mol/リットル)4.6mlを加え、室温で1時間接触させた後、固体成分をトルエンで充分に洗浄し、トルエン 50mlを加え、有機アルミニウム処理モンモリロナイト(成分(B30-1))のトルエンスラリーを調製した。
【0671】
[成分(B30-1-1)の調製]
(2)で得られた成分(B30-1)34mgに、トリエチアルミニウムのトルエン溶液(1.0mol/リットル)0.2mlを加え、さらに実施例4−6と同様にして調製した成分(A2-116)のトルエン溶液(0.007mmol/リットル)0.71mlを添加し30分間接触させることで触媒成分(成分(B30-1-1))を調製した。
【0672】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、50℃、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム 0.25mmol、成分(B30-1-1)を全量装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、50℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 43.45gを得た。
【0673】
重合活性は173,800g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、19.7dl/gであった。
【0674】
【実施例10−2】
[成分(B31−1)の調製]
実施例10−1の[成分(B30−1)の調製]において、モンモリロナイト(Aldrich社製、Montmorillonite K10)の代わりに、合成雲母(コープケミカル社、ソマシフME−100)を用いた以外は、実施例10−1と同様に処理することで、有機アルミニウム処理合成雲母(成分(B31-1))のトルエンスラリーを調製した。
【0675】
[成分(B31-1-1)の調製]
上記で得られた成分(B31-1)34mgに、トリエチアルミニウムのトルエン溶液(1.0mol/リットル)0.2mlを加え、さらに成分(A2-116)のトルエン溶液(0.007mmol/リットル)0.71mlを添加し、30分間接触させることで触媒成分(成分(B31-1-1))を調製した。
【0676】
[重合]
実施例10−1で用いた成分(B30-1-1)の代わりに、成分(B31-1-1)を用いた以外は、実施例10−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン51.29gを得た。
重合活性は205,200g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は14.2dl/gであった。
【0677】
【実施例10−3】
[成分(B32−1)の調製]
実施例10−1の[成分(B30−1)の調製]において、モンモリロナイト(Aldrich社製、Montmorillonite K10)の代わりに、モンモリロナイト(クニミネ工業社製、クニピアF)を用いた以外は、実施例10−1と同様に処理することで、有機アルミニウム処理モンモリロナイト(成分(B32-1))のトルエンスラリーを調製した。
【0678】
[成分(B32-1-1)の調製]
上記で得られた成分(B32-1)34mgに、トリエチアルミニウムのトルエン溶液(1.0mol/リットル)0.2mlを加え、さらに成分(A2-116)のトルエン溶液(0.007mmol/リットル)0.71mlを添加し、30分間接触させることで触媒成分(成分(B32-1-1))を調製した。
【0679】
[重合]
実施例10−1において、成分(B30-1-1)の代わりに、成分(B32-1-1)を用いた以外は、実施例10−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 26.92gを得た。
重合活性は107,700g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、13.2dl/gであった。
【0680】
【実施例10−4】
[成分(B33−1)の調製]
実施例10−1の[成分(B30−1)の調製]において、モンモリロナイト(Aldrich社製、Montmorillonite K10)の代わりに、パイロフィライト(丸尾カルシウム株式会社製、HAクレー)を用いた以外は、実施例10−1と同様に処理することで、有機アルミニウム処理パイロフィライト(成分(B33-1))のトルエンスラリーを調製した。
【0681】
[成分(B33-1-1)の調製]
上記で得られた成分(B33-1)34mgに、トリエチアルミニウムのトルエン溶液(1.0mol/リットル)0.2mlを加え、さらに成分(A2-116)のトルエン溶液(0.007mmol/リットル)0.71mlを添加し、30分間接触させることで触媒成分(成分(B33-1-1))を調製した。
【0682】
[重合]
実施例10−1において、成分(B30-1-1)の代わりに、成分(B33-1-1)を用いた以外は、実施例10−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 45.98gを得た。
重合活性は184,000g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、14.4dl/gであった。
【0683】
【実施例10−5】
[成分(B34-1)の調製]
実施例10−1の[成分(B30−1)の調製]において行ったAl2(SO43・14〜18H2O処理を行わない以外は実施例10−1と同様に処理することで、有機アルミニウム処理モンモリロナイト(成分(B34-1))のトルエンスラリーを調製した。
【0684】
[成分(B34-1-1)の調製]
上記で得られた成分(B34-1)34mgに、トリエチアルミニウムのトルエン溶液(1.0mol/リットル)0.2mlを加え、さらに成分(A2-116)のトルエン溶液(0.007mmol/リットル)0.71mlを添加し、30分間接触させることで触媒成分(成分(B34-1-1))を調製した。
【0685】
[重合]
実施例10−1において用いた成分(B30-1-1)の代わりに、成分(B34-1-1)を用いた以外は、実施例10−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 30.91gを得た。
重合活性は124,000g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、18.5dl/gであった。
【0686】
【実施例11−1】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン250mlを入れ、50℃に加温し、エチレン100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、実施例2と同様にして調製した成分(B1-2)を全量装入し、さらに3分後、下記成分(A4)2.62ミリグラム(鉄原子換算で0.005ミリモル)を加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 6.12gを得た。
【0687】
重合活性は2,450g/mmol-Fe・hrであり、このポリエチレンの[η]は、1.80dl/gであった。
【0688】
【化169】
Figure 0003994015
【0689】
【比較例10】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン250mlを入れ、50℃に加温し、エチレン100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、トリエチルアルミニウム1.0ミリモルを装入し、次いで実施例11−1で用いた成分(A4)2.62ミリグラム(鉄原子換算で0.005ミリモル)を加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 1.48gを得た。
【0690】
重合活性は590g/mmol-Fe・hrであり、このポリエチレンの[η]は、0.27dl/gであった。
【0691】
【実施例11−2】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、攪拌回転数1200rpmにて、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、トリクロロ酢酸エチル 0.25ミリモル、トリエチルアルミニウム 1.5ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライド 0.25ミリモル、さらに、下記成分(A8-1)1.074ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を、この順に、30秒間隔で装入し、重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 2.14gを得た。
【0692】
重合活性は3,120g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、46.5dl/gであった。
【0693】
【化170】
Figure 0003994015
【0694】
【実施例11−3】
実施例11−2において、成分(A8-1)の代わりに、下記成分(A8-2)1.366ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例11−2と同様にして重合を行い、ポリエチレン 2.24gを得た。
【0695】
重合活性は3,260g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、28.1dl/gであった。
【0696】
【化171】
Figure 0003994015
【0697】
【実施例11−4】
実施例11−2において、成分(A8-1)の代わりに、下記成分(A8-3)1.383ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例11−2と同様にして重合を行い、ポリエチレン 0.605gを得た。
【0698】
重合活性は880g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、34.1dl/gであった。
【0699】
【化172】
Figure 0003994015
【0700】
【実施例11−5】
実施例11−2において、成分(A8-1)の代わりに、下記成分(A8-4)1.570ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例11−2と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン1.27gを得た。
【0701】
重合活性は1,850g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、30.2dl/gであった。
【0702】
【化173】
Figure 0003994015
【0703】
【実施例11−6】
実施例11−2において、成分(A8-1)の代わりに、下記成分(A8-5)1.250ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例11−2と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 4.08gを得た。
【0704】
重合活性は5,930g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、31.5dl/gであった。
【0705】
【化174】
Figure 0003994015
【0706】
【実施例11−7】
実施例11−2において、成分(A8-1)の代わりに、下記成分(A8-6)1.218ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例11−2と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 1.46gを得た。
【0707】
重合活性は2,120g/mmol-V・hrであった。
【0708】
【化175】
Figure 0003994015
【0709】
【実施例11−8】
実施例11−2において、成分(A8-1)の代わりに、下記成分(A8-7)1.317ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例11−2と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 1.15gを得た。
【0710】
重合活性は1,670g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、27.9dl/gであった。
【0711】
【化176】
Figure 0003994015
【0712】
【実施例11−9】
実施例11−2において、成分(A8-1)の代わりに、下記成分(A8-8)1.152ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例11−2と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 15.38gを得た。
【0713】
重合活性は22,400g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、27.9dl/gであった。
【0714】
【化177】
Figure 0003994015
【0715】
【実施例11−10】
実施例11−2において、成分(A8-1)の代わりに、下記成分(A8-9)1.767ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例11−2と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 2.16gを得た。
【0716】
重合活性は3,140g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、30.4dl/gであった。
【0717】
【化178】
Figure 0003994015
【0718】
【実施例12−1】
[成分(B1-7-5)の調製]
充分に窒素置換した内容積200mlのフラスコに、実施例1で調製した成分(B1)18.8ml(マグネシウム原子換算で18.8ミリモル)、および精製デカン 26mlを装入し、攪拌下、液温を15℃に保持しながら、精製デカンで希釈したトリエチルアルミニウム 75ミリモルを滴下装入し、5分間接触反応した。
【0719】
その後、別途用意した110℃精製デカン中に、攪拌下、全量添加し、10分間110℃にて加熱反応した。反応終了後、濾過にて固体部を採取し、トルエンにて充分洗浄した。
以上の操作によって調製した成分(B1-7-5)の一部を乾燥し、組成を調べたところ、マグネシウムが22.0重量%であり、アルミニウムが1.4重量%であり、2−エチルヘキソキシ基が4.0重量%であり、塩素が64.0重量%であった。
【0720】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン400mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、50℃に昇温し、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム 0.2ミリモル、上記で調製した成分(B1-7-5)をマグネシウム原子換算で0.6ミリモル、実施例11−1で用いた成分(A4)1.573ミリグラム(鉄原子換算で0.003ミリモル)を、この順に装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、20分間重合を行った。重合中は、50℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 58.5gを得た。
【0721】
重合活性は58,500g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、2.98dl/gであった。
【0722】
【実施例13−1】
[固体状触媒成分の調製]
実施例7−1と同様にして調製した成分(B1-8)0.42gを充分窒素置換したシュレンク管に入れ、10mlの塩化メチレンに懸濁させた。別のシュレンク管に、成分(A4)16.4ミリグラムを塩化メチレン 10mlに溶解させたものを調製し、この溶液全量を成分(B1-8)のスラリー中に攪拌下室温で滴下した。このシュレンク管内容物を室温で2時間接触攪拌させた後、塩化メチレンを減圧留去し、得られた固体生成物をトルエン 15mlにて再懸濁し、グラスフィルターで固体部を濾別した。得られた固体生成物はトルエンにて溶液中に遊離の鉄化合物が検出されなくなるまで充分洗浄した。
【0723】
以上の操作によって調製した固体状触媒成分はデカンスラリーとして保存したが、この内の一部を触媒組成を調べる目的で乾燥した。このようにして得られた固体状触媒成分の組成は、鉄が1.06重量%であり、チタンが0.28重量%であり、マグネシウムが21.0重量%であった。
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム 0.5ミリモルおよび上記のようにして調製した固体状触媒成分を鉄原子換算で0.0025ミリモル含むデカンスラリー 1.36mlを加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、25℃で30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 4.28gを得た。
【0724】
重合活性は3,424g/mmol-Fe・hrであり、このポリエチレンの[η]は、1.42dl/gであった。
【0725】
【実施例13−2】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのオートクレーブに精製トルエン 500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、25℃、エチレン雰囲気にて、トリエチルアルミニウム 0.5ミリモルおよび実施例13−1と同様にして調製した固体状触媒成分を鉄原子換算で0.0025 ミリモル含むデカンスラリー 1.36mlを加えて重合を開始した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、25℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 36.7gを得た。
【0726】
重合活性は73,400g/mmol-Fe・hrであり、このポリエチレンの[η]は、1.42dl/gであった。またGPCにより測定したこのポリエチレンのMwは0.64×105であり、Mw/Mn比は4.09であった。
【0727】
【実施例14−1】
[成分(B20-1-4)の調製]
30mlシュレンク管に精製トルエン10ml、実施例9−1と同様にして調製した成分(B20-1)から51.0mg(0.02mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、成分(A4)のトルエン溶液(1M)10ml(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-1-4)を調製した。
【0728】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン250mlを入れ、室温、エチレン100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-1-4)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 12.5gを得た。
【0729】
重合活性は2,500g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、2.99dl/gであった。
【0730】
【実施例14−2】
[成分(B20-1-5)の調製]
30mlシュレンク管に成分(B20-1)12.8mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、下記成分(A5)6.2mg(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-1-5)を調製した。
【0731】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-1-5)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 0.46gを得た。
【0732】
重合活性は180g/mmol-Zr・hrであった。
【0733】
【化179】
Figure 0003994015
【0734】
【実施例14−3】
[成分(B20-1-6)の調製]
30mlシュレンク管に成分(B20-1)12.8mg(0.005mmol)を採取し、これにトリエチルアルミニウムトルエン溶液(1M)1.0ml(1.0mmol)を加えた。さらに、下記成分(A6)5.0mg(0.01mmol)を加え5分間攪拌して成分(B20-1-6)を調製した。
【0735】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに精製トルエン 250mlを入れ、室温、エチレン 100リットル/hで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、成分(B20-1-6)を全量加えて重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のメタノールを添加して重合を止めた。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 2.43gを得た。
【0736】
重合活性は1,000g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、2.61dl/gであった。
【0737】
【化180】
Figure 0003994015
【0738】
【比較例11】
成分(B20-1)を用いない以外は実施例14−2と同様に行った。その結果、反応生成物を大量のメタノールに投入したが、ポリマーは得られなかった。
【0739】
【比較例12】
成分(B20-1)を用いない以外は実施例14−3と同様に行った。その結果、反応生成物を大量のメタノールに投入したが、ポリマーは得られなかった。
【0740】
【実施例15−1】
[成分(B30-1-2)の調製]
実施例10−1と同様にして調製した成分(B30-1)114.9mgを採取し、これに成分(A8-5)1.250ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を脱水トルエン9ml中で15分間接触させた。次に、トリクロロ酢酸エチル 0.25mmol、ジエチルアルミニウムクロライド 0.25mmolの順で接触させることにより、成分(B30-1-2)を調製した。
【0741】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン 500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、75℃、エチレン雰囲気にて、上記で調製した成分(B30-1-2)を全量装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、75℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 3.77gを得た。
【0742】
重合活性は2,700g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、4.31dl/gであった。
【0743】
【実施例15−2】
実施例15−1において用いた成分(A8-5)の代わりに、成分(A8-8)1.152ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、触媒成分の調製、重合ともに実施例15−1と同様に行った。その結果、ポリエチレン 2.37gを得た。
【0744】
重合活性は1,700g/mmol-V・hrであった。
【0745】
【実施例16−1】
[触媒成分の予備接触]
精製トルエン10ml、実施例1と同様にして調製した成分(B1)1.0ml(マグネシウム原子換算で1ミリモル)、トリクロロ酢酸エチル 0.5ミリモルの混合溶液中に、トリエチルアルミニウム 3.0ミリモルを装入し、3分間接触反応させた。次いでジエチルアルミニウムクロライド 0.5ミリモルを加え、2分間接触反応させた後に、下記成分(A3-1)2.527ミリグラム(バナジウム原子換算で0.0055ミリモル)を装入し、さらに5分間接触反応させた。
【0746】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、攪拌回転数600rpmにて、上記で調製した触媒成分の予備接触物を全量装入し、重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 9.68gを得た。
【0747】
重合活性は7,040g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、28.1dl/gであった。
【0748】
【化181】
Figure 0003994015
【0749】
【実施例16−2】
[触媒成分の予備接触]
精製トルエン 10ml中に、実施例1と同様にして調製した成分(B1)1.0ml(マグネシウム原子換算で1ミリモル)、およびトリエチルアルミニウム 3.0ミリモルを加え、3分間接触反応させた。次いでジエチルアルミニウムクロライド 0.5ミリモルを加え、2分間接触反応させた後に、成分(A3-1)2.527ミリグラム(バナジウム原子換算で0.0055ミリモル)を装入し、さらに5分間接触反応させた。
【0750】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、攪拌回転数600rpmにて、トリクロロ酢酸エチル 0.5ミリモル、上記で調製した触媒成分の予備接触物を全量装入し、重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 9.92gを得た。
【0751】
重合活性は7,210g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、18.7dl/gであった。
【0752】
【実施例16−3】
[触媒成分の予備接触]
精製トルエン10ml、実施例1と同様にして調製した成分(B1)1.0ml(マグネシウム原子換算で1ミリモル)、トリクロロ酢酸エチル 0.5ミリモルの混合溶液中に、トリエチルアルミニウム 3.0ミリモルを装入し、3分間接触反応させた。次いで成分(A3-1)2.527ミリグラム(バナジウム原子換算で0.0055ミリモル)を装入し、2分間接触反応させた後に、ジエチルアルミニウムクロライド 0.5ミリモルを加え、さらに5分間接触反応させた。
【0753】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、攪拌回転数600rpmにて、上記で調製した触媒成分の予備接触物を全量装入し、重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 9.83gを得た。
【0754】
重合活性は7,150g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、19.5dl/gであった。
【0755】
【実施例16−4】
[触媒成分の予備接触]
精製トルエン5ml中に、ジエチルアルミニウムクロライド 0.25ミリモル、および成分(A3-1)1.263ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を加え、3分間接触反応させた。
【0756】
[重合]
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、攪拌回転数600rpmにて、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、トリエチルアルミニウム 1.5ミリモル、トリクロロ酢酸エチル 0.25ミリモル、さらに、上記で調製した触媒成分の予備接触物の全量を、この順に、30秒間隔で装入し、重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 7.81gを得た。
【0757】
重合活性は11,360g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、24.3dl/gであった。
【0758】
【実施例17−1】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、攪拌回転数600rpmにて、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、トリクロロ酢酸エチル 0.25ミリモル、トリエチルアルミニウム 1.5ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライド 0.25ミリモル、さらに、成分(A3-1)1.263 ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を、この順に、30秒間隔で装入し、重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 10.96gを得た。
【0759】
重合活性は15,900g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、24.5dl/gであった。
【0760】
【実施例17−2】
実施例17−1において、各成分の装入順序を、トリエチルアルミニウム、次いで、ジエチルアルミニウムクロライド、成分(B1)、トリクロロ酢酸エチル、最後に、成分(A3-1)とした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン9.98gを得た。
【0761】
重合活性は14,520g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、31.1dl/gであった。
【0762】
【実施例17−3】
実施例17−1において、各成分の装入順序を、成分(B1)、次いで、トリエチルアルミニウム、トリクロロ酢酸エチル、ジエチルアルミニウムクロライド、最後に、成分(A3-1)とした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 9.91gを得た。
【0763】
重合活性は14,410g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、27.4l/gであった。
【0764】
【実施例17−4】
実施例17−1において、各成分の装入順序を、成分(B1)、次いで、トリクロロ酢酸エチル、ジエチルアルミニウムクロライド、トリエチルアルミニウム、最後に、成分(A3-1)とした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 8.28gを得た。
【0765】
重合活性は12,040g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、50.7dl/gであった。
【0766】
【実施例17−5】
実施例17−1において、各成分の装入順序を、成分(B1)、次いで、トリエチルアルミニウム、成分(A3-1)、トリクロロ酢酸エチル、最後に、ジエチルアルミニウムクロライドとした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 7.96gを得た。
【0767】
重合活性は11,580g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、41.5dl/gであった。
【0768】
【実施例17−6】
実施例17−1において、各成分の装入順序を、成分(B1)、次いで、ジエチルアルミニウムクロライド、トリエチルアルミニウム、成分(A3-1)、最後に、トリクロロ酢酸エチルとした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。
【0769】
その結果、ポリエチレン 7.96gを得た。重合活性は、実施例17−5に等しい値を示した。しかし、得られたポリエチレンの[η]は実施例17−5とは異なり、31.7dl/gであった。
【0770】
【実施例17−7】
実施例17−1において、各成分の装入順序を、成分(B1)、次いで、トリエチルアルミニウム、トリクロロ酢酸エチル、成分(A3-1)、最後に、ジエチルアルミニウムクロライドとした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 7.81gを得た。
【0771】
重合活性は11,360g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、21.6dl/gであった。
【0772】
【実施例17−8】
実施例17−1において、各成分の装入順序を、成分(B1)、次いで、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、成分(A3-1)、最後に、トリクロロ酢酸エチルとした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 7.37gを得た。
【0773】
重合活性は10,720g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、23.2dl/gであった。
【0774】
【実施例17−9】
実施例17−1において、各成分の装入順序を、成分(B1)、次いで、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、トリクロロ酢酸エチル、最後に、成分(A3-1)とした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 6.66gを得た。
【0775】
重合活性は9,690g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、25.7dl/gであった。
【0776】
【実施例17−10】
実施例17−1において、各成分の装入順序を、成分(B1)、次いで、トリエチルアルミニウム、成分(A3-1)、ジエチルアルミニウムクロライド、最後に、トリクロロ酢酸エチルとした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 6.53gを得た。
【0777】
重合活性は9,500g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、24.3dl/gであった。
【0778】
【実施例17−11】
実施例17−1において、各成分の装入順序を、成分(B1)、次いで、ジエチルアルミニウムクロライド、トリエチルアルミニウム、トリクロロ酢酸エチル、最後に、成分(A3-1)とした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 4.98gを得た。
【0779】
重合活性は7,240g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、59.0dl/gであった。
【0780】
【比較例13】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、攪拌回転数600rpmにて、トリクロロ酢酸エチル 0.5ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライド 0.5ミリモル、さらに、成分(A3-1)2.527ミリグラム(バナジウム原子換算で0.0055ミリモル)を、この順に、30秒間隔で装入し、重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 2.30gを得た。
【0781】
重合活性は1,670g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、11.3dl/gであった。
【0782】
【実施例17−12】
実施例17−1において、トリクロロ酢酸エチル、およびジエチルアルミニウムクロライドの添加量を変更し、トリクロロ酢酸エチルを0.125ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライドを0.125ミリモルとした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 6.04gを得た。
【0783】
重合活性は8,790g/mmol-V・hrであった。
【0784】
【実施例17−13】
実施例17−1において、トリクロロ酢酸エチル、およびジエチルアルミニウムクロライドの添加量を変更し、トリクロロ酢酸エチルを0.75ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライドを0.75ミリモルとした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 8.04gを得た。
【0785】
重合活性は11,690g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、19.1dl/gであった。
【0786】
【実施例17−14】
実施例17−1において、ジエチルアルミニウムクロライドの添加量のみを変更し、ジエチルアルミニウムクロライドを0.75ミリモルとした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 6.07gを得た。
【0787】
重合活性は8,830g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、25.1dl/gであった。
【0788】
【実施例17−15】
実施例17−5において、トリクロロ酢酸エチル、およびジエチルアルミニウムクロライドの添加量を変更し、トリクロロ酢酸エチルを0.125ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライドを0.125ミリモルとした以外は、実施例17−5と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 10.67gを得た。
【0789】
重合活性は15,520g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、26.0dl/gであった。
【0790】
【実施例17−16】
実施例17−5において、トリクロロ酢酸エチル、およびジエチルアルミニウムクロライドの添加量を変更し、トリクロロ酢酸エチルを0.75ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライドを0.75ミリモルとした以外は、実施例17−5と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 8.22gを得た。
【0791】
重合活性は11,960g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、25.7dl/gであった。
【0792】
【実施例17−17】
実施例17−5において、ジエチルアルミニウムクロライドの添加量のみを変更し、ジエチルアルミニウムクロライドを0.75ミリモルとした以外は、実施例17−5と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 6.01gを得た。
【0793】
重合活性は8,740g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、22.1dl/gであった。
【0794】
【実施例17−18】
実施例17−3において、攪拌回転数のみを変更し、1200rpmとした以外は、実施例17−3と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 14.94gを得た。
重合活性は21,700g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、28.3dl/gであった。
【0795】
【実施例17−19】
実施例17−5において、攪拌回転数のみを変更し、1200rpmとした以外は、実施例17−5と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 12.04gを得た。
重合活性は17,500g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、25.5dl/gであった。
【0796】
【実施例17−20】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 100リットル/hrで液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、攪拌回転数1200rpmにて、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、トリクロロ酢酸エチル 0.25ミリモル、トリエチルアルミニウム 1.5ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライド0.25ミリモル、さらに、成分(A3-1)1.263ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を、この順に、30秒間隔で装入し、重合を開始した。常圧のエチレンガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 16.49gを得た。
【0797】
重合活性は24,000g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、31.6dl/gであった。
【0798】
【実施例17−21】
実施例17−20において、重合温度を50℃とした以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 20.28gを得た。重合活性は29,500g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、46.6dl/gであった。
【0799】
【実施例17−22】
実施例17−20において、触媒成分として用いたジエチルアルミニウムクロライドの代わりに、エチルアルミニウムジクロライド 0.25ミリモルとした以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン12.31gを得た。
【0800】
重合活性は17,900g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、27.8dl/gであった。
【0801】
【実施例17−23】
実施例17−20において、触媒成分として用いたジエチルアルミニウムクロライドの代わりに、エチルアルミニウムセスキクロライド 0.25ミリモル(アルミニウム原子換算で0.5ミリモル)とした以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 10.65gを得た。
【0802】
重合活性は15,500g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、28.7dl/gであった。
【0803】
【実施例17−24】
実施例17−1において、各成分の添加量を変更し、成分(B1)を1.0ml(マグネシウム原子換算で1.0ミリモル)、トリクロロ酢酸エチルを0.5ミリモル、トリエチルアルミニウムを3.0ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライドを0.5ミリモル、成分(A3-1)を2.527ミリグラム(バナジウム原子換算で0.0055ミリモル)とした以外は、実施例17−1と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン11.27gを得た。
【0804】
重合活性は8200g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、20.0dl/gであった。
【0805】
【実施例17−25】
実施例17−20において、各成分の添加量を変更し、成分(B1)を0.2ml(マグネシウム原子換算で0.2ミリモル)、トリクロロ酢酸エチルを0.1ミリモル、トリエチルアルミニウムを0.9ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライドを0.1ミリモル、成分(A3-1)を0.505ミリグラム(バナジウム原子換算で1.1マイクロモル)とした以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 12.96gを得た。
【0806】
重合活性は47,100g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、31.2dl/gであった。
【0807】
【実施例17−26】
実施例17−20において、各成分の添加量を変更し、成分(B1)を0.1ml(マグネシウム原子換算で0.1ミリモル)、トリクロロ酢酸エチルを0.05ミリモル、トリエチルアルミニウムを0.45ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライドを0.05ミリモル、成分(A3-1)を0.2527ミリグラム(バナジウム原子換算で0.55マイクロモル)とした以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 6.59gを得た。
【0808】
重合活性は47,900g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、38.2dl/gであった。
【0809】
【実施例17−27】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 100リットル/hr、水素 25リットル/hrの混合ガスで液相および気相を飽和させた。
【0810】
その後、攪拌回転数600rpmにて、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、トリクロロ酢酸エチル 0.25ミリモル、トリエチルアルミニウム 1.5ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライド 0.25ミリモル、さらに、成分(A3-1)1.263ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を、この順に、30秒間隔で装入し、重合を開始した。常圧のエチレン・水素混合ガス雰囲気下、30分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 0.12gを得た。
【0811】
重合活性は90g/mmol-V・hrであり、GPCにより測定したこのポリエチレンのMwは1.95×104であり、Mw/Mn比は2.50であった。
【0812】
【実施例17−28】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、精製トルエン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 50リットル/hr、プロピレン 50リットル/hrの混合ガスで液相および気相を飽和させた。
【0813】
その後、攪拌回転数1200rpmにて、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.2ml(マグネシウム原子換算で0.2ミリモル)、次いで、トリクロロ酢酸エチル 0.1ミリモル、トリエチルアルミニウム 0.9ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライド 0.1ミリモル、さらに、成分(A3-1)0.505ミリグラム(バナジウム原子換算で1.1マイクロモル)を、この順に、30秒間隔で装入し、共重合を開始した。常圧のエチレン・プロピレン混合ガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノール・アセトン混合溶媒に投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてエチレン・プロピレン共重合体0.71gを得た。
【0814】
重合活性は2,580g/mmol-V・hrであり、IRにより測定したプロピレン含量は19.0モル%であり、この共重合体の[η]は5.19dl/gであった。
【0815】
【実施例17−29】
実施例17−20において、重合溶媒として用いたトルエンの代わりに、デカン 250mlとした以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 14.78gを得た。
重合活性は21,500g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、39.5dl/gであった。
【0816】
【実施例17−30】
充分に窒素置換した内容積500mlのパドル翼攪拌機付きガラス製オートクレーブに、デカン 250mlを入れ、75℃に加温し、攪拌下にエチレン 95リットル/hr、プロピレン 5リットル/hrの混合ガスで液相および気相を飽和させた。
【0817】
その後、攪拌回転数1200rpmにて、、実施例1と同様にして調製した成分(B1)0.5ml(マグネシウム原子換算で0.5ミリモル)、次いで、トリクロロ酢酸エチル 0.25ミリモル、トリエチルアルミニウム 1.5ミリモル、ジエチルアルミニウムクロライド 0.25ミリモル、さらに、成分(A3-1)1.263ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を、この順に、30秒間隔で装入し、共重合を開始した。常圧のエチレン・プロピレン混合ガス雰囲気下、15分間重合させた後、少量のイソブチルアルコールを添加して重合を停止した。反応生成物を大量のメタノール・アセトン混合溶媒に投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてエチレン・プロピレン共重合体 5.42gを得た。
【0818】
重合活性は7,880g/mmol-V・hrであり、IRにより測定したプロピレン含量は0.8モル%であり、この共重合体の[η]は21.6dl/gであった。
【0819】
【実施例17−31】
実施例17−30において、供給するオレフィンガスの流量比を変更し、エチレン 80リットル/hr、プロピレン 20リットル/hrとした以外は、実施例2−30と同様にして重合を行った。その結果、エチレン・プロピレン共重合体 2.01gを得た。
【0820】
重合活性は2,920g/mmol-V・hrであり、IRにより測定したプロピレン含量は9.9モル%であり、この共重合体の[η]は9.14dl/gであった。
【0821】
【実施例17−32】
実施例17−20において、成分(A3-1)の代わりに、下記成分(A3-2)1.434ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 14.62gを得た。
【0822】
重合活性は21,300g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、32.1dl/gであった。
【0823】
【化182】
Figure 0003994015
【0824】
【実施例17−33】
実施例17−20において、成分(A3-1)の代わりに、成分(A3-3)1.297ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 13.31gを得た。
【0825】
重合活性は19,400g/mmol-V・hrであった。
【0826】
【化183】
Figure 0003994015
【0827】
【実施例17−34】
実施例17−20において、成分(A3-1)の代わりに、成分(A3-4)1.071ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン 11.01gを得た。
【0828】
重合活性は16,000g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、29.2dl/gであった。
【0829】
【化184】
Figure 0003994015
【0830】
【実施例17−35】
実施例17−20において、成分(A3-1)の代わりに、成分(A3-5)0.8295ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン7.80gを得た。
【0831】
重合活性は11,300g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、37.5dl/gであった。
【0832】
【化185】
Figure 0003994015
【0833】
【実施例17−36】
実施例17−20において、成分(A3-1)の代わりに、成分(A3-6)0.9039ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン12.00gを得た。
【0834】
重合活性は17,500g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、28.7dl/gであった。
【0835】
【化186】
Figure 0003994015
【0836】
【実施例17−37】
実施例17−20において、成分(A3-1)の代わりに、成分(A3-7)0.8443ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン12.40gを得た。
【0837】
重合活性は18,000g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、29.5dl/gであった。
【0838】
【化187】
Figure 0003994015
【0839】
【実施例17−38】
実施例17−20において、成分(A3-1)の代わりに、成分(A3-8)0.8625ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン12.22gを得た。
【0840】
重合活性は17,800g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は35.5dl/gであった。
【0841】
【化188】
Figure 0003994015
【0842】
【実施例17−39】
実施例17−20において、成分(A3-1)の代わりに、成分(A3-9)0.7870ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を用いた以外は、実施例17−20と同様にして重合を行った。その結果、ポリエチレン11.43gを得た。
【0843】
重合活性は16,600g/mmol-V・hrであり、このポリエチレンの[η]は、35.2dl/gであった。
【0844】
【化189】
Figure 0003994015
【0845】
【実施例18−1】
[成分(B30-1-3)の調製]
実施例10−1と同様にして調製した成分(B30-1)114.9mg採取し、これに成分(A3-1)1.263ミリグラム(バナジウム原子換算で0.00275ミリモル)を脱水トルエン 9ml中で15分間接触させた。次に、トリクロロ酢酸エチル 0.25mmol、ジエチルアルミニウムクロライド 0.25mmolの順で接触させることにより、成分(B30-1-3)を調製した。
【0846】
[重合]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製トルエン500mlを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。その後、75℃、エチレン雰囲気にて、上記で調製した成分(B30-1-3)を全量装入した。エチレン圧を0.78MPa・Gとし、30分間重合を行った。重合中は、75℃、エチレン圧0.78MPa・Gを保持した。重合終了後、反応生成物を大量のメタノールに投入してポリマーを全量析出後、塩酸を加えてグラスフィルターで濾取した。得られたポリマーを10時間、真空乾燥させてポリエチレン 29.25gを得た。
【0847】
重合活性は21,300g/mmol-Zr・hrであり、このポリエチレンの[η]は、10.3dl/gであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオレフィン重合用触媒の調製工程の一例を示す説明図である。

Claims (4)

  1. (A)下記一般式(I)、( II )、( III )、( IVa )、( IV b)、( VI )、( IX )、( XIa )、( XIII )または( XIVb で示される遷移金属化合物と、
    (B)マグネシウムのハロゲン化合物、マンガンのハロゲン化合物から選ばれる少なくとも1種の、CdCl2型またはCdI2型の層状結晶構造を有するイオン結合性化合物およびケイ素、リン、チタン、ゲルマニウム、ヒ素または錫から選ばれる原子と、バナジウム、ニオブ、モリブデンおよびタングステンから選ばれる1種または2種以上の原子とを含むヘテロポリ化合物から選ばれた少なくとも1種のルイス酸と(C)アルコールとを炭化水素溶媒中で接触させて錯体を形成させ液状状態とし、次いで(D)トリアルキルアルミニウム、アルケニルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジハライド、アルキルアルミニウムハイドライド、アルキルアルミニウムアルコキシドから選ばれる上記(C)アルコールと反応して該(C)アルコールを上記化合物(A)に対して不活性化しうる不活性化化合物とを接触させることにより得られる析出物と
    からなることを特徴とするオレフィン重合用触媒;
    Figure 0003994015
    (式(I)中、M1は周期表第4、5族から選ばれる遷移金属原子を示し、
    kは1〜の整数を示し、
    mは、1〜の整数を示し、
    Aは酸素原子を示し、
    Dは、置換基−R 7 を有する炭素原子を示し、
    1〜R5、R7は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはヘテロ原子がNであるヘテロ環式化合物残基示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、また、mが2以上の場合には、R1同士、R2同士、R3同士、R4同士、R5同士、R7同士は互いに同一でも異なっていてもよく、またいずれか一つの配位子に含まれる 1 と、他の配位子に含まれる 1 とで結合基または単結合を形成してもよく、また 1 に含まれるヘテロ原子はM1に配位または結合していてもよく、
    nは、M1の価数を満たす数であり、
    1は、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子または炭化水素基示し、nが2以上の場合には、X1で示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またX1で示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。)
    Figure 0003994015
    (式(II)中、M2は周期表第5族から選ばれる遷移金属原子を示し、
    k'は1〜の整数を示し、
    m'は、1〜の整数を示し、
    Gは、酸素原子を示し、
    Eは、それぞれがNの結合する−R13および−R14、または=C(R15)R16を示し、
    8 〜R 11 、R 13 〜R 16 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく(但し、R8とR13またはR8とR14が連結して芳香環を形成するものは除く)、また、m'が2以上のときは、8同士、R9同士、R10同士、R11同士、R13同士、R14同士、R15同士、R16同士は互いに同一でも異なっていてもよく、
    nは、M2の価数を満たす数であり、
    2は、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子または炭化水素基示し、nが2以上の場合には、X2で示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またX2で示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。)
    Figure 0003994015
    (式(III)中、M3は周期表第5族から選ばれる遷移金属原子を示し、
    k''は1〜の整数を示し、
    m''は、1〜の整数を示し、
    Jは、置換基−R 18 を有する炭素原子を示し、
    Tは、窒素原子を示し、
    Lは、置換基−R 19 を有する炭素原子を示し、
    Qは、置換基−R 20 を有する炭素原子を示し、
    Rは、置換基−R 21 を有する炭素原子を示し、
    17〜R21は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、m''が2以上の場合には、17同士、R18同士、R19同士、R20同士、R21同士は互いに同一でも異なっていてもよく、
    nは、M3の価数を満たす数であり、
    3は、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子または炭化水素基示し、nが2以上の場合には、X3で示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またX3で示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。)
    Figure 0003994015
    (式(IVa)中、Mは周期表第5族から選ばれる遷移金属原子を示し、
    1〜R6は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して芳香族環、脂肪族環またはヘテロ原子を含む炭化水素環を形成していてもよく、これらの環はさらに置換基を有していてもよく、
    nはMの価数を満たす数であり、
    Xは、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。)
    Figure 0003994015
    (式(IVb)中、Mは周期表第8族から選ばれる遷移金属原子を示し、
    1〜R6は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して芳香族環、脂肪族環またはヘテロ原子を含む炭化水素環を形成していてもよく、これらの環はさらに置換基を有していてもよく、
    nはMの価数を満たす数であり、
    Xは、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。)
    Figure 0003994015
    (式(VI)中、Mは周期表第5族の遷移金属原子を示し、
    1〜R10は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示し、R1〜R10で表される基は、それぞれが互いに連結して環を形成していてもよく、
    nはMの価数を満たす数であり、
    Xは水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基示し、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一であっても異なっていてもよく、
    Yは窒素原子を示す。)
    Figure 0003994015
    (式(IX)中、Mは周期表第5族から選ばれる遷移金属原子を示し、
    RおよびR'は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示し、
    mは、0〜2の整数を示し、
    nは、1〜の整数を示し、
    Aは、炭素原子を示し、
    Eは、炭素、水素および酸素から選ばれる少なくとも1種の元素を有する置換基であり、Eで示される基が複数存在する場合には、Eで示される複数の基は、互いに同一でも異なっていてもよく、またEで示される2個以上の基が互いに連結して環を形成していてもよく、
    pは、Mの価数を満たす数であり、
    Xは、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基示し、pが2以上の場合には、Xで示される複数の基は、互いに同一でも異なっていてもよい。)
    Figure 0003994015
    (式(XIa)中、Mは周期表第4、5族から選ばれる遷移金属原子を示し、
    AおよびA'は互いに同一でも異なっていてもよく、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素であり、
    Dは、存在しても存在していなくてもよく、存在する場合はAとA'を架橋する基を示し、イオウ原子であり、AとA’は直接結合していてもよく、
    nは、Mの価数を満たす数であり、
    Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基から選ばれ、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。)
    Figure 0003994015
    (式(XIII)中、Mは周期表第5族の遷移金属化合物を示し、
    mは1〜の整数を示し、
    Rは互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示し、これらのうち2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、
    nはMの価数を満たす数であり、
    Xは、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよく、
    Yは存在してもしていなくてもよく、存在する場合は周期表第15、16族の原子である。)
    Figure 0003994015
    (式(XIVb)中、Mは周期表第10族の遷移金属原子を示し、
    1〜R4は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示し、R1〜R4で表される基は、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、
    nは、Mの価数を満たす数であり、
    Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基から選ばれ、nが2以上の場合には、Xで示される複数の基は互いに同一であっても、異なっていてもよい。)
  2. 請求項1に記載のオレフィン重合用触媒、および必要に応じて(E)有機アルミニウム化合物の存在下にオレフィンを単独重合または共重合させることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
  3. (A)請求項1に記載の一般式(I)、( II )、( III )、( IVa )、( IV b)、( VI )、( IX )、( XIa )、( XIII )または( XIVb で示される遷移金属化合物と、
    (b−3)シリコノモリブデン酸、シリコノタングステン酸、リンモリブデン酸、ゲルマノモリブデン酸、リンタングステン酸、ゲルマノタングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンタングストバナジンン酸、ゲルマノタングストバナジンン酸、リンモリブドタングストバナジン酸、ゲルマノモリブドタングストバナジン酸、リンモリブドタングステン酸、リンモリブドニオブ酸の有機塩から選ばれるヘテロポリ化合物と、
    (E)有機アルミニウム化合物と
    を接触させることにより得られることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  4. 請求項2に記載のオレフィン重合用触媒の存在下にオレフィンを単独重合または共重合させることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
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