JP3993712B2 - パイプ挿入装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換器用フィンが複数枚集積されて形成される集積フィンの透孔内に金属製パイプを挿入するパイプ挿入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
クーラー等の熱交換に用いる熱交換器用フィン10(以下、単にフィンという)は、図16に示すように、帯状の板状体11に穿設された透孔12の周縁を囲むように、カラー14が板状体11の一方側に突出して形成されて成るカラー付き透孔15が、板状体11の長手方向に沿って形成されたものである。
かかるフィン10が用いられた熱交換器は、図17に示すように、フィン10が複数枚重ねられて集積された集積フィン30の連通した透孔内に銅等の熱伝導度の高い金属からなる金属製パイプ35が挿入されて形成される。
また、連通した透孔20内に挿入された金属製パイプ35と、透孔20の内壁との間には間隙が存在している。このため、金属製パイプ35内に拡管ビレット19を挿入して金属製パイプ35を拡管し、透孔20と金属製パイプ35を一体化して熱交換率を向上させている。
ところで、上述したような集積フィン10の連通した透孔20内への金属製パイプ35の挿入は人手によって行われており、挿入する金属製パイプ35も予め熱交換器の大きさに合わせて所定長さに切断しておかなければならなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、集積フィン30への金属製パイプ35の挿入が人手によって行われていたために、挿入作業に手間がかかり、熱交換器全体の製造コストがかさむといった課題がある。
また、金属製パイプ35は、予め熱交換器の大きさに合わせて所定長さに切断しておかなければならなかったので切断工程を別途設けなければならず熱交換器の製造効率が悪いといった課題があると共に、切断された所定長さの金属製パイプをストックしておくスペースも必要となるといった課題もある。
【0004】
そこで、本発明は上記課題を解決するために、予め金属製パイプを切断していなくとも、長尺な金属製パイプを集積フィンの連通した透孔内に人手によらず自動的に挿入することができ、しかも挿入後に金属製パイプを所定長さに切断することができるパイプ挿入装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために次のような構成を備える。すなわち、本発明にかかるパイプ挿入装置によれば、板状体に穿設された複数の透孔の各周縁を囲むカラーが立設されている複数枚の熱交換器用フィンが、前記透孔が連通するように集積されると共に該複数の透孔のうち一部の透孔内に集積フィンを束ねるための仮差しピンが挿入されて形成される集積フィンに、該透孔の各々に所定長さの金属製パイプを挿入するパイプ挿入装置であって、前記集積フィンを移送する移送装置と、長尺な金属製パイプを前記集積フィンの各透孔の一方側から送り込む送り手段と、送り込まれた金属製パイプが所定長さに達したとき、該金属製パイプを切断するカッターとを有する第1の送り込み装置と、集積フィンを挟んで前記第1の送り込み装置に対向する位置に設けられ、前記透孔内への挿入方向に前後動可能に装着されたガイドピンホルダに取り付けられ、対応する前記透孔の他方側から挿入されるガイドピンと、該ガイドピンの各々を対応する前記集積フィンの透孔の挿入方向に前記ガイドピンホルダを駆動する駆動手段と、該駆動手段により前記ガイドピンの各々の先端部が前記透孔を貫通して集積フィンの一方側に突出し、前記駆動手段が停止して駆動手段によるガイドピンの挿入が終了されたとき、前記ガイドピンホルダがガイドピンの軸線方向に沿ってフリー走行可能となるように、前記ガイドピンホルダと前記駆動手段とを切り離す接断手段と、前記透孔の各々に挿入された前記ガイドピンが、透孔の一方側から前記第1の送り込み装置によって送り込まれる前記金属製パイプの先端部に当接し、該金属製パイプによって押動されて透孔内から押し出されたガイドピンの後退距離を測定する測定手段とを有し、該測定手段によって測定された前記ガイドピンの後退距離によって前記金属製パイプの透孔内への挿入長を測定し、該金属製パイプの透孔内への挿入長が所定長さに達したとき、前記第1の送り込み装置の送り操作を停止させると共に、前記第1の送り込み装置のカッターにより前記金属製パイプを切断させる第1のガイド装置と、前記第1の送り込み装置と前記第1のガイド装置よりも前記移送装置の移送方向下流側に設けられ、前記第1の送り込み装置と前記第1のガイド装置とによって前記仮差しピンが挿入された透孔を除く透孔の各々に、長尺な金属製パイプを送り込んで所定長さに切断した後の集積フィンから前記仮差しピンを抜き取る抜き取り装置と、前記抜き取り装置よりも前記移送装置の移送方向下流側に設けられ、長尺な金属製パイプを、前記仮差しピンが抜き取られた透孔および前記第1の送り込み装置と第1のガイド装置とによって金属製パイプが挿入されていない透孔の一方側から送り込む送り手段と、送り込まれた金属製パイプが所定長さに達したとき、該金属製パイプを切断するカッターとを有する第2の送り込み装置と、集積フィンを挟んで前記第2の送り込み装置に対向する位置に設けられ、前記透孔内への挿入方向に前後動可能に装着されたガイドピンホルダに取り付けられ、対応する前記透孔の他方側から挿入されるガイドピンと、該ガイドピンの各々を対応する前記集積フィンの透孔の挿入方向に前記ガイドピンホルダを駆動する駆動手段と、該駆動手段により前記ガイドピンの各々の先端部が前記透孔を貫通して集積フィンの一方側に突出し、前記駆動手段が停止して駆動手段によるガイドピンの挿入が終了されたとき、前記ガイドピンホルダがガイドピンの軸線方向に沿ってフリー走行可能となるように、前記ガイドピンホルダと前記駆動手段とを切り離す接断手段と、前記透孔の各々に挿入された前記ガイドピンが、透孔の一方側から前記第2の送り込み装置によって送り込まれる前記金属製パイプの先端部に当接し、該金属製パイプによって押動されて透孔内から押し出されたガイドピンの後退距離を測定する測定手段とを有し、該測定手段によって測定された前記ガイドピンの後退距離によって前記金属製パイプの透孔内への挿入長を測定し、該金属製パイプの透孔内への挿入長が所定長さに達したとき、前記第2の送り込み装置の送り操作を停止させると共に、前記第2の送り込み装置のカッターにより前記金属製パイプを切断させる第2のガイド装置とを具備することを特徴としている。
かかる本発明によれば、集積フィンへ長尺な金属製パイプを人手によらず自動的に挿入することができ、しかも金属製パイプは長尺なまま挿入して挿入後に所定長さに切断するので、予め金属製パイプを所定長さに切断しておく必要がなく、熱交換器全体の製造コストを削減できる。
また、熱交換器用フィンを集積して集積フィンを形成する場合に、集積フィンが崩れてバラバラにならないように仮差しピンによって互いの熱交換器用フィンを保持するようにしている集積フィンであっても、良好に金属製パイプを人手によらずに自動的に挿入することができる。
【0006】
また、前記透孔に挿入可能な径を有する前記ガイドピンよりも大径であって、且つ前記透孔内に挿入可能な径を有すると共に、前記仮差しピンが挿入されていない空の透孔内に挿入され、前記ガイドピンが透孔内に挿入される際に集積フィンの整列を行う整列ピンを前記第1のガイド装置に設けたことを特徴としてもよい。
この構成によれば、きれいに整列した集積フィン内にガイドピンを挿入することができ 、集積フィンのゆがみやねじれを取り除いてきれいに整列した熱交換器を製造することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
まず、図1に熱交換器用フィンを積み重ねて集積した集積フィンの斜視図を示す。
従来の技術で説明したように、集積フィン30は熱交換器用フィン10が複数枚積み重ねられて形成される。
また、本実施形態による積み重ねられた熱交換器用フィン10は、連通した透孔20内に仮差しピン32が挿入されて1つのまとまった集積フィン30に形成される。仮差しピン32は、透孔20を拡径等させずに抜き差し可能となる程度に透孔20の内径よりも細径の円柱状の部材である。
仮差しピン32は、熱交換器用フィン10に形成されている複数の透孔20のうち少なくとも2か所には挿入されるとよい。もし仮差しピン32が熱交換器用フィン10に形成されている複数の透孔20のうちの1か所のみに挿入されるとすると、熱交換器用フィン10が1本の仮差しピン32を軸線として複数の熱交換器用フィン10の一部が回動したりして熱交換器用フィン10がきれいに整列しないからである。
【0008】
続いて、上述した集積フィン30の透孔20内に金属製パイプを挿入するパイプ挿入装置31の全体構造について説明する。
図2にパイプ挿入装置全体の平面図を、図3にパイプ挿入装置全体の側面図を示す。なお、図3では各送り込み装置、各ガイド装置を省略して図示している。
本実施形態でのパイプ挿入装置31は、集積フィン30に複数個形成されている透孔20の各々に金属製パイプを挿入する際に、1度に全ての透孔20内に金属製パイプを挿入するのではなく、2回に分けて複数の透孔20内全てに金属製パイプを挿入するものである。
すなわち、金属製パイプは、2台の送り込み装置33,38によって長尺なまま集積フィン30の透孔20内に送り込まれる。また、2台の送り込み装置33,38に対して集積フィン30を挟んで対向する位置には、金属製パイプの送り込みをそれぞれガイドすると共に透孔20内に送り込まれた金属製パイプの長さを測定することができる2台のガイド装置34,40とが設けられている。
【0009】
パイプ挿入装置31には、ローラコンベヤ等から成る移送装置42が設けられ、集積フィン30を矢印A方向に移送する。
2台の送り込み装置のうち送り込み装置33は他の送り込み装置38よりも移送方向上流側に設けられ、集積フィン30の複数の透孔20のうちの一部に金属製パイプを挿入する。送り込み装置33よりも移送方向下流側の送り込み装置38は、送り込み装置33によって金属製パイプが挿入されなかった透孔20内に金属製パイプを挿入する。
金属製パイプは、長尺な状態で各送り込み装置33,38の後方側にロール状に巻回されてパイプリール44として設置されている。各送り込み装置33,38は、長尺な金属製パイプを、各々の後方に複数個ずつ設けられているパイプリール44から引き出し、集積フィン30に挿入するものである。
【0010】
2台のガイド装置34,40のうちガイド装置34は、集積フィン30を挟んで送り込み装置33に対向する位置に設けられている。また、ガイド装置34よりも移送方向下流側には他のガイド装置40が設けられている。ガイド装置40は、集積フィン30を挟んで送り込み装置38に対向する位置に設けられている。
また、送り込み装置33と送り込み装置38の間には、仮差しピン32を集積フィン30から抜き取る抜き取り装置36が設けられている。同様に、ガイド装置34とガイド装置40との間、すなわち、抜き取り装置36の移送装置42に対して対向する位置には、抜き取り装置36と同じ構造を有する抜き取り装置37が設けられている。
【0011】
移送装置42は、矢印A方向に向かって回転する複数のローラ41と、ローラ41上に設けられてローラ41の回転により矢印A方向に移動するパレット46とを有している。パレット46には集積フィン30が載置される。すなわち、集積フィン30は、パレット46によって金属製パイプ送り込み装置31内を上流側端部52から下流側端部50まで移送されるのである。
また、移送装置42は、図3に示すように上下2段にわたって設けられている。このような2段の移送装置42のうち上段42aは、集積フィン30を下流方向に移送するために設けられ、これに対して下段42bは、下流側端部50まで移送されたパレット46を再度上流側へ回送するために設けられている。
上段42aと下段42bとは、下流側端部50および上流側端部52において昇降装置54,55によって接続されている。下流側端部50に存する昇降装置54は、上段42aの下流側端部50にパレット46が到着した際にパレット46を乗せたまま下降しパレット46を下段42bに送り込む。また、下段42bによって下流から上流へ運ばれたパレット46は、上流側端部52に位置する昇降装置55によって上段42aへ上昇する。このようにして、パレット46は移送装置42によってパイプ挿入装置31内を循環することができる。
【0012】
なお、金属製パイプが挿入された集積フィン30は、熱交換器を製造する際の次工程である拡管工程へ搬送される。拡管工程は、透孔20内に挿入された金属製パイプ内に拡管ビレットを挿入して拡管する工程である。
全ての透孔20内に金属製パイプが挿入された集積フィン30の図示しない拡管工程への搬送は、搬送機56によって行われる。搬送機56は、送り込み装置38およびガイド装置40よりも下流側に設けられており、パレット46から集積フィン30を持ち上げて次工程側へ移動させるチャック装置58を有している。
【0013】
以下、パイプ挿入装置31を構成する各構成装置毎の構造を詳細に説明する。
図4は、送り込み装置33の平面図、図5は送り込み装置33の側面図である。なお、下流側の送り込み装置38は、送り込み装置33と同一の構造を有しているので説明は省略する。
送り込み装置33は、集積フィン30の移送方向Aに対して直交する方向に、複数本の長尺な金属製パイプ35を送り込む装置である。図4、図5では、集積フィン30が存する移送装置42へ向かう方向を前方側、リール44が配置されている方向を後方側とし、金属製パイプ35は、後方側から前方側へ送り込まれるものとする。
送り込み装置33の後方側には、送り込み装置33において集積フィン30の複数の透孔20内に挿入すべき本数分の、パイプリール44が設置されている。
金属製パイプ35は、パイプリール44から引き出されて送り込み装置33の後方側に設けられているガイド60に進入する。ガイド60内には、複数のローラ62が設けられている。金属製パイプ35は、各ローラ62間に挟まれ、送り込み装置33内へガイドされて進入される。
【0014】
ガイド60の前方側には、金属製パイプ3535の水平方向の曲がりを直す整直装置64が設けられている。整直装置64内には、上下方向を軸線として回転するローラ63が幅方向に複数個整列されて成るローラ列65が、前後方向に複数列にわたって設けられている。各ローラ63には、隣り合うローラ63との間で金属製パイプ35を挟み込むことができるようにローラ63の周方向に沿って凹部63aが形成されている。金属製パイプ35は、幅方向の隣り合うローラの凹部63a間に進入するので、整直装置64を通過することで幅方向の曲がりが矯正される。
【0015】
整直装置64の前方側には、金属製パイプ35の上下方向の曲がりを直す整直装置66が配置されている。整直装置66内には、幅方向を軸線として回転するローラ68が幅方向に金属製パイプ35の数だけ配置されたローラ軸69が、2本を1組として金属製パイプ35を挟んで上下に対向して設けられている。このような2本1組としたローラ軸69は前後方向に3列にわたって設けられている。なお、ローラ68にはローラ68の周方向に沿って凹部68aが形成されている。金属製パイプ35は、上下に隣り合うローラの凹部68a間に進入するので、整直装置64を通過することで上下方向の曲がりが矯正される。
【0016】
整直装置66の前方側には、金属製パイプ35をクランプするクランプ装置71が設けられている。クランプ71は、後述する送り装置70によって金属製パイプ35が集積フィン30内に挿入されているときはクランプを解除し、挿入が停止しているときには金属製パイプ35をクランプしている。
送り装置70内には、各金属製パイプ35を上下間で挟み込んで回転する送りベルト72が設けられている。送り装置70が駆動することによって、金属製パイプ35が各リールから引き出され、集積フィン30の透孔20内挿入されるのである。
送り込み装置33の前方方向の端部には、カッター74が設けられている。カッター74は、回転式の刃(図示せず)を有しておりモータ76が刃を回転させることによって金属製パイプ35を切断する。
【0017】
次に、ガイド装置34の構造について、図6〜 図9に基づいて説明する。なお、下流側のガイド装置40は、ガイド装置34から整列ピン82(図8)を取り除いたところ以外は同一の構造を有しているので説明は省略する。
図6はガイド装置34の平面図、図7はガイド装置34の側面図であり、図8と図9は、図6と図7の範囲aに示した部位の拡大図である。
ガイド装置34は、集積フィン30の移送方向Aに対して直交する方向に、ガイドピン80を突出入させる装置である。ここでは、集積フィン30が存する移送装置42へ向かう方向を前方側として、ガイドピン80を後方側から前方側へ送り込んだところを図示している。
【0018】
図8に示すように、ガイドピン80は送り込み装置33によって送り込まれる複数本の金属製パイプ35にそれぞれ対応するように横方向(図6〜図9の前後方向に対して)わたって複数本設けられ、送り込み装置33によって集積フィン30の透孔20内に挿入された金属製パイプ35の先端に当接して、金属製パイプ35の送り込みをガイドしつつ、その透孔内に挿入された金属製パイプ35の長さを設定するものである。
なお、ガイド装置34には、ガイドピン80以外に集積フィン30の透孔20内に挿入されるピンとして整列ピン82が設けられている。整列ピン82は、仮差しピン32が挿入されていない空の透孔20であって且つ送り込み装置33によって金属製パイプ35が送りこまれない透孔20内に挿入される。整列ピン82は、ガイドピン80よりも大径であって、且つ透孔20内にぎりぎり挿入可能な径を有している。このため、整列ピン82を設けることにより、ガイドピン80の透孔20への挿入の際に複数枚重ねられた熱交換器用フィンの各透孔が真っ直ぐ連通するようにすることができガイドピン80の挿入が容易となると共に、集積フィンを正確に整列させることができる。
整列ピン82は、隣り合うガイドピン80同士の間に設けられる。
【0019】
ガイドピン80は、集積フィン30の透孔20の内径よりも小径に形成され、透孔20内を自在に往復動可能である。本実施形態では、送り込み装置33によって送り込まれる金属製パイプ35の本数と同じ本数である5本のガイドピン80を挿入するように設けられている。また、各ガイドピン80は後部でガイドピンホルダ83に固定されている。
ガイドピン80を保持しているガイドピンホルダ83は、ボールネジ86によって前後方向に進退動可能なブラケット88にマグネット90によって吸着されて設けられている。ブラケット88には、ボールネジ86に螺合するナット部94が設けられており、ボールネジ86の軸線を中心とした回転によってボールネジ86の軸線方向(前後方向)に移動することができる。
【0020】
本実施形態ではマグネット90が、ガイドピンホルダ83とボールネジ86によって駆動するブラケット88との間を切り離し可能にした接断手段である。なお、接断手段としてはマグネットに限られず、エアシリンダー等を用いたものであってもよい。
ブラケット88の前方側には、センサ89が取り付けられている。センサ89の例としては近接スイッチ等を用いることができる。センサ89はマグネット90によって切り離されたガイドピンホルダ83が再度近づいた際に、このガイドピンホルダ83の接近を検出する。
また、ボールネジ86は、前後方向に沿って延び、前後方向の両端部が軸受け92,92によってフレーム78上に取付られている。ボールネジ86は、前方側の端部がサーボモータ76に接続されており、サーボモータ76の駆動により回転する。このように、ボールネジ86とサーボモータ76がガイドピンホルダ83を前方へ駆動させる駆動手段である。
【0021】
ガイドピンホルダ83の下方に位置するフレーム78の上面には、前後方向に沿って延びる複数本のガイドレール96が設置されている。ガイドピンホルダ83の下面側は、このガイドレール96に嵌入するような前後方向に沿った凹溝(図示せず)が形成され、ガイドピンホルダ83はガイドレール96にガイドされて前後方向に直動することができるのである。
また、ガイドピンホルダ83より前方には、ガイドレール96上を前後方向に移動可能であってガイドピン80の下方を支持するガイドピン受け98が設けられている。ガイドピン受け98にはガイドピン80の軸線方向に直交する向きに回転軸を有する複数のガイドローラ99が設けられ、このガイドローラ99上にガイドピン80が載置される。また、ガイドピン受け98もガイドレール96上を前後方向に移動可能に設けられている。
このように、ガイドピン受け98を設けたことにより、長尺なガイドピン80であっても途中で折れ曲がったりすることを防ぐと共に、ガイドピン80の前後方向への進退動のガイドを行うことができる。
【0022】
整列ピン82を保持している整列ピンホルダ84は、ガイドピンホルダ83よりも前方側のガイドレール96上に設けられている。整列ピンホルダ84は、ガイドレール96に沿って、エアシリンダー100を駆動源として前後方向に移動可能である。すなわち、ボールネジ86によって駆動されるガイドピンホルダ83の前後動とは無関係に動作することができる。
また、整列ピンホルダ84より前方のガイドレール96上には、整列ピン82の下方を支持する整列ピン受け102が設けられている。整列ピン受け102には、整列ピン82の軸線方向に直交する向きに回転軸を有するガイドローラ103が設けられており、このガイドローラ103上に整列ピンが載置される。このように整列ピン受け102を設けたことにより、長尺な整列ピン82であっても途中で折れ曲がったりすることを防ぐことができる共に、前後方向への移動をガイドすることができる。
【0023】
続いて、図10〜図11に基づいて、抜き取り装置37について説明する。図10は抜き取り装置37の側面図、図11は抜き取り装置37の正面図である。
なお、ここでは、集積フィン30が存する移送装置42へ向かう方向を前方としている。
104は、仮差しピン32の端部を把持することによって透孔20内から抜き取るクランプ装置である。クランプ装置104には、抜き取る仮差しピン32の本数に応じて、仮差しピン32を把持することができるように2本のアームから成る把持部106が設けられている。
クランプ装置104は、前後方向に延びるレール108から下方につり下げられて前後方向に移動可能である。クランプ装置104は、レール108上を前方に移動して位置y1 に達したとき仮差しピン32を掴むことができ、レール108上を後退して位置y2 に達したとき、集積フィン30から仮差しピン32を完全に引き抜いた状態になるように設けられている。
【0024】
クランプ装置104の下方には、集積フィン30から抜き出した仮差しピン32をクランプ装置104から受け取る仮置き台107が設けられている。
仮置き台107は、上下方向に伸縮するエアシリンダーのロッド110の上端に取り付けられており、上面に仮差しピン32が載置されても左右に転がらないよう凹凸107aが形成されている。このような仮置き台107は、位置y1 から位置y2 の間にわたって少なくとも2か所以上に設けられており、クランプ装置104によって集積フィン30から抜き出された仮差しピン32をクランプ装置104から受け取ることができる。
クランプ装置104の下方には、幅方向の一方側に傾く傾斜面112が配置されている。傾斜面112の傾いた側の下方側には、集積フィン30から抜き出した仮差しピン32を集める集積装置113が設けられている。
なお、傾斜面112は前後方向にわたって2か所に分断されており、分断された隙間内にも上述した仮置き台107が設置されている。
【0025】
以下、上述してきた送り込み装置、ガイド装置および抜き取り装置を用いた、金属製パイプの集積フィンへの挿入動作について説明する。
まず、図12〜図15に基づいて、上述してきた送り込み装置33およびガイド装置34による金属製パイプ35の挿入動作について説明する。ここでは、ガイドピン受け98および整列ピン受け102は省略して図示する。
最初に、集積フィン30が移送装置42上のパレット46に載置されて、送り込み装置33とガイド装置34とに挟まれた第1の挿入位置b(図2)に到着すると、パレット46および集積フィン30が図示しない固定手段によって固定される。
すると、図12に示すように、サーボモータ76の駆動によりボールネジ86が回転して原位置x3 (図7)に位置していたブラケット88が集積フィン30方向(矢印B方向)に移動する。ブラケット88の矢印B方向への移動によりブラケット88に吸着されているガイドピンホルダ83も矢印B方向へ移動する。これにより、ガイドピン80が集積フィン30の透孔20内へ他方側から挿入される。
【0026】
また、ガイド装置34の整列ピン82を作動させるエアシリンダ100(図12では省略している)は、ガイドピン80を作動させるサーボモータ76の駆動とほぼ同時に駆動して整列ピンホルダ84を矢印B方向に移動させる。すなわち、整列ピンホルダ84はガイドレール96に沿って整列ピン82を押し出し、集積フィン30の透孔20内へ他方側から挿入する。整列ピン82を、ガイドピン80の挿入されない透孔20内に挿入することによって、集積フィン30の集積を正確に揃えることができる。
ガイドピン80の先端が集積フィン30の透孔20を貫通して、送り込み装置33側へ突出すると、サーボモータ76を停止させてガイドピン80の挿入を終了する。これと同時に、ブラケット88は、マグネット90によるガイドピンホルダ83との吸着を解除する。これにより、ガイドピンホルダ83は、ガイドレール96上をフリー走行することができる。
また、ガイドピンホルダ83を切り離したブラケット88は、サーボモータ73が逆回転することで第1の所定位置x1 まで後退する。この所定位置x1 は予め設定しておく。
なお、図13〜図15では整列ピン82、整列ピンホルダ84は省略している。
【0027】
続いて、ガイド装置34でのガイドピン80の挿入が終了すると、送り込み装置33では送り装置70が作動する。送り装置70が作動することにより、長尺な金属製パイプ35が、ガイドピン80が突出している透孔20に送り込まれる。すると、金属製パイプ35の先端部35aはガイドピン80の先端部80aに接する。
このとき、ガイドピンホルダ83はブラケット88から切り離されてフリーに移動可能であるため、金属製パイプ35の先端部35aが当接したガイドピン80は金属製パイプ35に押動されて矢印C方向に移動する。
なお、ガイドピン80が透孔20内に挿入された時点で整列ピン82は必要なくなるので、ガイド装置34でのガイドピン80の挿入が終了するとエアシリンダー100を作動させて整列ピンホルダ84を矢印C方向へ後退させ、整列ピン82を集積フィン30の透孔20内から抜き出す。
【0028】
そして、図14に示すように、金属製パイプ35によって押動されて矢印C方向に移動しているガイドピンホルダ83が第1の所定位置x1 に達すると、ブラケット88のセンサ89がガイドピンホルダ83を検出する。するとセンサ89は図示しない制御部を介して送り込み装置33のカッター74へ切断信号を出力する。この切断信号を受けてカッター74は金属製パイプ35を切断するのである。すなわち、ガイドピン80の後退距離を測定する測定手段とは、フリー走行するガイドピンホルダ83と、ガイドピンホルダ83の所定位置x1 への到着を検出するセンサ89と、所定位置x1 にセンサ89を配置させておくためのブラケット88と、ブラケット88を所定位置x1 に移動させるサーボモータ76とを含めた概念である。
このように、ガイドピン80の後退した距離により金属製パイプ35の挿入長さを設定することができるので、金属製パイプ35を所定長さLに切断したい場合には、ガイドピンホルダ83の後退距離(つまり、ガイドピン80の停止位置から所定位置x1 までの距離)を、所定長さLからガイドピン80を透孔20へ挿入した際の先端部80aの停止位置(本例では集積フィン30の一端側端部)からカッター74内の切断位置までの距離l1 を引いた長さであるL−l1 に設定するのである。
このように、ガイドピン80の後退した距離から挿入された金属製パイプ35の所定長さを設定するので、集積フィン30内に送り込まれる長尺な金属製パイプ35の長さを直接測定するよりも、正確に計測することができる。
【0029】
挿入された金属製パイプ35が所定長さLに切断した後、ブラケット88はガイドピンホルダ83を切り離したままで第2の所定位置x2 まで後退する。
そして、さらに長尺な金属製パイプ35の先端35cが、所定長さLに切断された金属製パイプ35の後端35bを押圧して、さらに切断された金属製パイプ35の挿入を続ける。これは、挿入された金属製パイプ35の集積フィン30の両端から突出する端部の長さを揃えるためである。
そして、矢印C方向に移動しているガイドピンホルダ83が、ブラケット88が停止している第2の所定位置x2 に達すると、ブラケット88のセンサ89がガイドピンホルダ83を検出する。センサ89はガイドピンホルダ83を検出すると、図示しない制御部を介して送り込み装置33内の送り装置70に停止信号を出力する。このため、送り装置70は停止して送り込み装置33による金属製パイプ35の挿入が終了する。
この第2の所定位置x2 は、集積フィン30内に挿入された金属製パイプ35の両端部35a,35bの集積フィン30から突出させる長さにより設定される。
【0030】
なお、金属製パイプ35の挿入が終了したら、送り込み装置33側では、送り装置70は長尺な部分の先端部35cを矢印B方向に引き込むために逆回転する。一方、ガイド装置34側では、第2の所定位置x2 においてガイドピンホルダ83にブラケット88が当接すると、マグネット90がオンに成り、ブラケット88とガイドピンホルダ83とが連結する。この後、ガイドピン80はブラケット88に伴って、ボールネジ86の駆動により矢印C方向の原位置x3 (図7)まで後退するのである。
【0031】
続いて、抜き取り装置の動作について説明する。
上述した送り込み装置33およびガイド装置34により一部の透孔20内に金属製パイプ35が挿入された集積フィン30は、移送装置42上のパレット46に載置されて、抜き取り位置c(図2)に到着すると、パレット46および集積フィン30が図示しない固定手段により固定される。
すると、クランプ装置104がレール108に沿って前方(図10)に移動する。
クランプ装置104は、位置y1 に到達したら把持部106により集積フィン30の透孔20内から突出している仮差しピン32の端部を把持する。そして、仮差しピン32の端部を把持したクランプ装置104は、レール108に沿って後方(図10)に移動することによって仮差しピン32を集積フィン30から抜き取るのである。
クランプ装置104が位置y2 にまで後退すると、クランプ装置104の下方から仮置き台107が仮差しピン32に接する程度の位置z(図10、図11)まで上昇する。
【0032】
仮置き台107が位置zまで上昇すると、クランプ装置104の把持部106が仮差しピン32の把持を解除し、仮差しピン32を仮置き台107上に載置する。
仮差しピン32が仮置き台107上に載置されると、エアシリンダーが作動して仮置き台107を下降させる。仮置き台107が下降を続けると、仮置き台107が傾斜面112を通過してさらに下降する際に、前後方向の仮置き台107にわたって載置されている仮差しピン32は傾斜面112を通過できずに傾斜面112上に残され、仮置き台107のみが下降する。
このようにして傾斜面112上に残された仮差しピン32は、傾斜面112の傾斜に沿って転がり落ちていき、集積装置113内に落下する。
こうして集積フィン30から抜き取られた仮差しピン32は、集積部113に集積される。
【0033】
仮差しピン32が抜き取られた集積フィン30は、移送装置42上のパレット46に載置されて移送され、第2の挿入位置d(図2)に到着する。すると、パレット46および集積フィン30が図示しない固定手段により固定される。
ここでは、送り込み装置38およびガイド装置40によって、集積フィン30の複数の透孔20のうち、仮差しピン32が挿入されていた透孔20および上流側の送り込み装置33およびガイド装置34によって金属製パイプ35が挿入されなかった透孔20内に金属製パイプ35を挿入するのである。
【0034】
ここでの金属製パイプ35の挿入動作については、図12〜図15に基づいて説明した動作と同様であるのでここでの説明は省略する。
ただし、この送り込み装置38およびガイド装置40によって、集積フィン30のすべての透孔20内に金属製パイプ35が挿入されるので、整列ピンを挿入させることができる余地はなく、また既に複数本の金属製パイプが透孔内に挿入されており集積フィンは正確に整列しているので、このガイド装置40には整列ピンは設けられていない。
送り込み装置38およびガイド装置40により、金属製パイプ35の集積フィン30の透孔20内への挿入が終了する。
そして、送り込み装置38およびガイド装置40によって全ての透孔20内に金属製パイプ35が挿入された集積フィン30は、搬送機56(図3)によって次工程である拡管工程に搬送される。
【0035】
なお、上述してきた実施形態では、集積フィンは透孔内に挿入されている仮差しピンによって1つにまとめられているものであって、金属製パイプの挿入は、2段階に分けて行われるものであった。
しかし、集積フィンは、仮差しピンが挿入されることによってまとめられているものに限られることはない。このような集積フィンに金属製パイプを挿入する場合にあっては、金属製パイプの挿入を2段階に分ける必要がなく、また仮差しピンの抜き取り装置も必要なく、送り込み装置およびガイド装置は各1台ずつもうけられていればよいので装置の小型化を図ることができる(図示せず)。
【0036】
以上本発明につき好適な実施例を挙げて種々説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係るパイプ挿入装置によれば、集積フィンへ長尺な金属製パイプを人手によらず自動的に挿入することができるので、人手による手間を省いて熱交換器の製造時間の短縮を図り、熱交換器全体の製造コストを削減できる。
しかも金属製パイプは長尺なまま挿入して挿入後に所定長さに切断するので、予め金属製パイプを所定長さに切断しておく必要がなく、切断工程を別途設けなくともよいので、全体として製造工程の短縮化を図ることができると共に、切断された所定長さの金属製パイプをストックしておくスペースも必要なくなるといった著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 集積フィンを説明するための集積フィンの斜視図である。
【図2】 本発明にかかる金属製パイプの送り込み装置全体の平面図である。
【図3】 金属製パイプの送り込み装置全体の側面図である。
【図4】 送り込み装置の平面図である。
【図5】 送り込み装置の側面図である。
【図6】 ガイド装置の平面図である。
【図7】 ガイド装置の側面図である。
【図8】 ガイド装置のブラケット付近を部分的に拡大した側面図である。
【図9】 ガイド装置のブラケット付近を部分的に拡大した平面図である。
【図10】 抜き取り装置の側面図である。
【図11】 抜き取り装置の正面図である。
【図12】 ガイドピンを集積フィンに挿入しているところを示す説明図である。
【図13】 長尺な金属製パイプによって集積フィンに挿入されたガイドピンを押動しているところを示す説明図である。
【図14】 集積フィン内に挿入した長尺な金属製パイプを所定長さに切断しているところを示す説明図である。
【図15】 集積フィンへの金属製パイプの挿入が終了したところを示す説明図である。
【図16】 集積フィンを形成する熱交換器用フィンを示す説明図である。
【図17】 集積フィンに金属製パイプを挿入して拡管を行っているところを示す説明図である。
【符号の説明】
20 透孔
30 集積フィン
31 パイプ挿入装置
32 仮差しピン
33、38 送り込み装置
34、40 ガイド装置
35 金属製パイプ
36 抜き取り装置
42 移送装置
74 カッター
80 ガイドピン
82 整列ピン
83 ガイドピンホルダ
84 整列ピンホルダ
86 ボールネジ
89 センサ
90 マグネット
96 ガイドレール

Claims (2)

  1. 板状体に穿設された複数の透孔の各周縁を囲むカラーが立設されている複数枚の熱交換器用フィンが、前記透孔が連通するように集積されると共に該複数の透孔のうち一部の透孔内に集積フィンを束ねるための仮差しピンが挿入されて形成される集積フィンに、該透孔の各々に所定長さの金属製パイプを挿入するパイプ挿入装置であって、
    前記集積フィンを移送する移送装置と、
    長尺な金属製パイプを前記集積フィンの各透孔の一方側から送り込む送り手段と、送り込まれた金属製パイプが所定長さに達したとき、該金属製パイプを切断するカッターとを有する第1の送り込み装置と、
    集積フィンを挟んで前記第1の送り込み装置に対向する位置に設けられ、前記透孔内への挿入方向に前後動可能に装着されたガイドピンホルダに取り付けられ、対応する前記透孔の他方側から挿入されるガイドピンと、該ガイドピンの各々を対応する前記集積フィンの透孔の挿入方向に前記ガイドピンホルダを駆動する駆動手段と、該駆動手段により前記ガイドピンの各々の先端部が前記透孔を貫通して集積フィンの一方側に突出し、前記駆動手段が停止して駆動手段によるガイドピンの挿入が終了されたとき、前記ガイドピンホルダがガイドピンの軸線方向に沿ってフリー走行可能となるように、前記ガイドピンホルダと前記駆動手段とを切り離す接断手段と、前記透孔の各々に挿入された前記ガイドピンが、透孔の一方側から前記第1の送り込み装置によって送り込まれる前記金属製パイプの先端部に当接し、該金属製パイプによって押動されて透孔内から押し出されたガイドピンの後退距離を測定する測定手段とを有し、該測定手段によって測定された前記ガイドピンの後退距離によって前記金属製パイプの透孔内への挿入長を測定し、該金属製パイプの透孔内への挿入長が所定長さに達したとき、前記第1の送り込み装置の送り操作を停止させると共に、前記第1の送り込み装置のカッターにより前記金属製パイプを切断させる第1のガイド装置と、
    前記第1の送り込み装置と前記第1のガイド装置よりも前記移送装置の移送方向下流側に設けられ、前記第1の送り込み装置と前記第1のガイド装置とによって金属製パイプが挿入された後の集積フィンから前記仮差しピンを抜き取る抜き取り装置と、
    該抜き取り装置よりも前記移送装置の移送方向下流側に設けられ、長尺な金属製パイプを、前記仮差しピンが抜き取られた透孔および前記第1の送り込み装置と第1のガイド装置とによって金属製パイプが挿入されていない透孔の一方側から送り込む送り手段と、送り込まれた金属製パイプが所定長さに達したとき、該金属製パイプを切断するカッターとを有する第2の送り込み装置と、
    集積フィンを挟んで前記第2の送り込み装置に対向する位置に設けられ、前記透孔内への挿入方向に前後動可能に装着されたガイドピンホルダに取り付けられ、対応する前記透孔の他方側から挿入されるガイドピンと、該ガイドピンの各々を対応する前記集積フィンの透孔の挿入方向に前記ガイドピンホルダを駆動する駆動手段と、該駆動手段により前記ガイドピンの各々の先端部が前記透孔を貫通して集積フィンの一方側に突出し、前記駆動手段が停止して駆動手段によるガイドピンの挿入が終了されたとき、前記ガイドピンホルダがガイドピンの軸線方向に沿ってフリー走行可能となるように、前記ガイドピンホルダと前記駆動手段とを切り離す接断手段と、前記透孔の各々に挿入された前記ガイドピンが、透孔の一方側から前記第2の送り込み装置によって送り込まれる前記金属製パイプの先端部に当接し、該金属製パイプによって押動されて透孔内から押し出されたガイドピンの後退距離を測定する測定手段とを有し、該測定手段によって測定された前記ガイドピンの後退距離によって前記金属製パイプの透孔内への挿入長を測定し、該金属製パイプの透孔内への挿入長が所定長さに達したとき、前記第2の送り込み装置の送り操作を停止させると共に、前記第2の送り込み装置のカッターにより前記金属製パイプを切断させる第2のガイド装置とを具備することを特徴とするパイプ挿入装置。
  2. 前記透孔に挿入可能な径を有する前記ガイドピンよりも大径であって、且つ前記透孔内に挿入可能な径を有すると共に、前記仮差しピンが挿入されていない空の透孔内に挿入され、前記ガイドピンが透孔内に挿入される際に集積フィンの整列を行う整列ピンを前記第1のガイド装置に設けたことを特徴とする請求項1記載のパイプ挿入装置。
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