JP3993622B2 - 多気筒往復動内燃機関のクランク配置角の決定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多気筒の往復動内燃機関において、その振動に最も影響の大きい各気筒のクランクスローの配置角(着火間隔)を、起振力として働く不平衡偶力が最小となるように定める方法に関する。
往復動内燃機関で生ずる振動の元となる起振力には不平衡力、外部偶力、内部偶力、トルク変動などがあり、振動には機関本体振動、クランク軸捩り振動など多くの種類が存在する。
多気筒の往復動内燃機関において、起振力は、その内燃機関における運動部分の慣性力と気筒内での爆発力が主因となって生ずるが、各気筒のクランクスローの配置角を変えると各気筒の起振力の方向が変わるので、内燃機関全体としての起振力はクランクスローの配置角によって大きな影響を受ける。
本発明者らは、先に、多気筒の往復動内燃機関において、クランクスローの配置角を不等間隔にすることによる不平衡力を許容される範囲内に抑えつつ、その気筒数の如何に関わらず、問題となる起振力を必要とされるレベルまで低減する最適なクランクスローの配置角を求めることを可能としたクランクスローの配置角の決定方法を提供した(特開2001−65443号)。
すなわち、そのクランクスローの配置角の決定方法は、多気筒往復動内燃機関(気筒数、すなわちクランクスロー数n)における各シリンダのk次の不平衡力Fj =Fk・exp(ikαj)(ここにFkはk次の不平衡力の大きさ、i=(-1)1/2、αj はj番目のクランクスローの配置角でj=1,2,・・・,n)を各シリンダ間の距離Lで重み付けして加算した形で表され起振力として働くk次の不平衡偶力M(k) = FkL[s1 s2 ・・・ sn][exp(ik・α1) exp(ik・α2) ・・・ exp(ik・αn)]t =FkL・fkに対し、m次の不平衡力F(m) = Fm[1 1 ・・・ 1][exp(im・α1) exp(im・α2)・・・ exp(im・αn)]t= Fm・gm(ここにmは許容内に収めたい不平衡力の次数(複数可)で例えば1及び2、sj はj番目のクランクスローのクランク軸方向の無次元座標であり、座標は基準クランクスローから正負の値で表現し、sj <0もありうる。j番目が基準クランクスローになるときsj =0、tは転置行列を示す表示)の無次元の係数であるgm={[1 1 ・・・ 1][exp(im・α1) exp(im・α2)・・・ exp(im・αn)]t}を許容値におさめるという制約条件のもとで前記不平衡偶力M(m)の無次元の係数である fk ={[s1 s2 ・・・ sn][exp(ik・α1) exp(ik・α2)・・・ exp(ik・αn)]t}を最小化するクランク配置角αjを求めるものである(αj は各シリンダ間の相対的配置角度故、うち1個は固定)。
一方、これまで、7気筒、9気筒の内燃機関は、不平衡力による振動発生を恐れるため採用が敬遠されて7気筒の替わりに8気筒、9気筒の替わりに10気筒を採用するというような不経済な運用も行なわれていた。また、8、10気筒等の相対的に振動力が小さい機関であっても、更なる低振動化が要求される場合は、バランサ等の付加装置により振動を低減する必要があった。
また、客船など、振動低減のために内燃機関を船体に対して弾性(防振)支持してある場合は、不平衡力により発生する偶力の影響が大きく作用して内燃機関の振動が大きく現れ、その内燃機関に連結される配管などが損傷を受け易くなるので、前記した非線形最適化条件に叶った振動の少ないクランクスローの配置角をもつ内燃機関の提供が望まれていた。
しかしながら、上記非線形最適化条件に叶った不等間隔クランク配置を持つ内燃機関を提供することはそう容易なことではない。
本発明は、多気筒の往復動内燃機関における各シリンダの不平衡力を各シリンダの距離で重み付けして加算した形で表されるk次の不平衡偶力M(k) = FkL[s1 s2 ・・・ sn][exp(ik・α1) exp(ik・α2) ・・・ exp(ik・αn)]t=FkL・fkにおける無次元の係数fk ={[s1 s2 ・・・ sn][exp(ik・α1) exp(ik・α2) ・・・ exp(ik・αn)]t}を最小化するクランクスローの配置角(着火間隔)αjを見出すことによって起振力として働く不平衡偶力を最小化しうるクランクスローの配置角の実用的な決定方法を提供することを課題としている。
本発明は、前記した課題を解決するため、クランクスロー配置角を決めて多気筒往復動内燃機関(クランクスロー数n)における各シリンダのクランクスロー配置(点火間隔)を定めるための方法であって、前記クランクスロー配置角を決める方法は、
次の|g m |をゼロとする、あるいは、限りなくゼロに近づける、若しくは内燃機関が設置される周辺の環境が許容する有限値以下とする拘束条件を定める段階と、
前記拘束条件の下で次の|f k |の偶数乗を最小化するクランクスロー置角αjを直交座標系表現で求める段階と、
を有し、前記クランクスロー配置角は起振力として働く不平衡偶力を最小化するよう定められること特徴とする多気筒往復動内燃機関のクランク配置角の決定方法を提供する。
ここに、|g m |は、多気筒往復動内燃機関(クランクスロー数がn個)における各シリンダのm次の不平衡力F j =F m ・exp(i m α j ) (ここにF m はm次の不平衡力の大きさ、i=(-1) 1/2 、α j はj番目のクランクスローの配置角でj=1,2,・・・,n)を加算した形で表され機関全体に対する起振力として働くm次の不平衡力の和F (m) = F m [1 1 ・・・ 1][exp(im・α 1 ) exp(im・α 2 ) ・・・ exp(im・α n )] t = F m ・g m (ここにmは許容内におさめたい不平衡力の次数(複数可)で例えば1及び2、tは転置行列であることを示す)をF m で除して得られる不平衡力の無次元の係数の絶対値であって|g m |= abs{[1 1 ・・・ 1][exp(im・α 1 ) exp(im・α 2 ) ・・・ exp(im・α n )] t }で表され、
|f k |は、各クランクスローのk次の不平衡力を各シリンダ間の距離Lで重み付けした不平衡偶力の和M (k) =F k L[s 1 s 2 ・・・ s n ][exp(ik・α 1 ) exp(ik・α 2 )・・・ exp(ik・α n )] t =F k L・f k (ここにs j はj番目のクランクスローのクランク軸方向の無次元座標)をF k Lで除した不平衡偶力の無次元の係数の絶対値であって|f k |= abs{[s 1 s 2 ・・・ s n ][exp(ik・α 1 ) exp(ik・α 2 ) ・・・ exp(ik・α n )] t }で表される。
本発明によるクランクスロー配置角の決定方法においては、先に提案した起振力として働く不平衡力の無次元の係数fkについては、実用上はf1のみを対象とすることができる。なぜならば、f2も同時に最小化することは拘束がきつ過ぎて解の自由度がなくなる方向だからであり、また、f2 については、後述する実施の形態に見るとおり、等着火間隔の場合よりも減るか、増えても僅かであって影響は殆どないことが判っているので、等間隔着火に比べて大きく増大していなければ可とするチェック項目に留めてよい。なお、内部偶力についても同様である。
また、不平衡力と不平衡偶力を考える上で、一般に3次以上は非常に小さく無視可能である。
また、上記目的関数f1 は、このままでは解を探索する上で適切ではないので、これを|f1|2 に置き換える。以上により、SQP法やNewton−Raphson法などの非線形計画法の逐次求解ルーチンにより、上記の決定方法で解を得ることができる。
一方、exp(ik・αj)の複素ベクトルによる極座標系では|f1|2 を最小化するαjを得るための連立方程式の定式化が非常に困難で、かつ、求解繰り返し計算の収束がままならぬことが多く、解が捉え切れない場合がある。そこで、β|f1|2p+γ|f2|2q(ここにβは上式を最小最適化するに当たり|f1|2p にかかる重み係数(>0)、γは上式を最小最適化するに当たり|f2|2q にかかる重み係数(>0)p、qは整数)を最小最適化するクランクスロー配置角を求めるという直交座標系に翻訳して定式化することにより、最小化するαj を求めることができる。なお、|f1|2 は|f1|4 や|f1|6 などの偶数乗でもよい。また、上式において3次以上の係数を考慮する場合は、式を
Figure 0003993622
(“^”はべき乗を表す。βkは|fk|^(2pk)にかかる重み係数。pkは整数。

Figure 0003993622
はk次までの和を表す)とすれば良い。
本発明によれば、上記した非線型最適化問題を多気筒について解いて最適解を得ることができ、起振力として働く不平衡偶力が最小化されたクランク配置角をもつ多気筒内燃機関を提供することができる。なお、本手法は外部偶力を最小化する場合だけではなく、同様の表記が可能な起振力(内部偶力、H・X型振動起振力等)を最小化する場合にも適用できる。
本発明によれば、起振力として働く不平衡偶力が最小化された4サイクル7気筒もしくはV型14気筒内燃機関及び2サイクル直列8気筒内燃機関として、例えば次のクランク配置角をもつものが提供される。なお、以下の数値は β|f1|2p+γ|f2 |2qにおけるβ=1、p=1、γ=0という最もオーソドックスな例を与えている。また、s1、s2 、・・・sn についてはs1=1とし、snまで等差数列とした。これは1次、2次の不平衡力を殆ど0とすることから設定してよいが、もし1次若しくは2次の不平衡力を内燃機関が設置される周辺の環境が許容する有限値とした条件で上式を最小化する場合はこの限りではない。
基準クランクスローに対する他のクランクスローの配置角が+100.26°±0.5°、-166.09°±0.5°、-112.16°±0.5°、-72.98°±0.5°、+132.89°±0.5°、+23.96°±0.5°である4サイクル7気筒内燃機関。
同様に、基準クランクスローに対する他のクランクスローの配置角が+99.52°±0.5°、-154.44°±0.5°、-96.46°±0.5°、+166.30°±0.5°、-44.28°±0.5°、+64.18°±0.5°である4サイクル7気筒内燃機関。
なお、これらのクランクの配置角は、V型に気筒が配置された14気筒内燃機関のうち、ひとつのクランクスローに向かい合うVバンクの気筒の両側のピストン/連接棒が取り付けられているものについても同一の起振力低減効果を発揮する。
また、本発明によれば、起振力として働く不平衡偶力が最小化された4サイクル9気筒内燃機関として、例えば次のクランクの配置角をもつものが提供される。基準クランクスローに対する他のクランクスローの配置角を+119.71°±0.5°、-15 8.45°±0.5°、-118.35°±0.5°、+83.19°±0.5°、-78.36°±0.5°、-36.42°±0.5°、+42.67°±0.5°、+163.67°±0.5°に配置した4サイクル9気筒内燃機関。
同様に、基準クランクスローに対する他のクランクスローの配置角を+80.87°±2°、-80.73°±2°、+154.77°±2°、-155.08°±2°、-123.36°±2°、+121.73°±2°、-39.13°±2°、+37.62°±2°に配置した4サイクル9気筒内燃機関。
更に、基準クランクスローに対する他のクランクスローの配置角を-117.69°±3°、+82.24°±3°、+163.15°±3°、+126.45°±3°、-74.85°±3°、-31.61°±3°、-152.00°±3°、+49.40°±3°に配置した4サイクル9気筒内燃機関。
更にまた、基準クランクスローに対する他のクランクスローの配置角を-117.16°±0.5°、+83.11°±0.5°、+165.20°±0.5°、+120.44°±0.5°、-77.68°±0.5°、-35.46°±0.5°、-158.64°±0.5°、+44.46°±0.5°に配置した4サイクル9気筒内燃機関。
なお、これらのクランク角配置は、V型に気筒が配置された18気筒内燃機関のうち、ひとつのクランクスローに向かい合うVバンクの気筒の両側のピストン/連接棒が取り付けられているものについても同一の起振力低減効果を発揮する。
また、本発明によれば、起振力として働く不平衡偶力が最小化された2サイクル8気筒内燃機関として、次のクランクの配置角をもつものが提供される。基準クランクスローに対する他のクランクスローの配置角を-144.71°±0.5°、+92.74°±0.5°、+129.03°±0.5°、-84.22°±0.5°、-47.94°±0.5°、-170.49°±0.5°、+44.81°±0.5°に配置した2サイクル8気筒内燃機関。
同様に、基準クランクスローに対する他のクランクスローの配置角を+87.67°±0.5°、-95.70°±0.5°、+172.35°±0.5°、-132.50°±0.5°、+135.55°±0.5°、-47.82°±0.5°、+39.85°±0.5°に配置した2サイクル8気筒内燃機関。
更に、基準クランクスローに対する他のクランクスローの配置角を+92.80°±0.5°、-140.66°±0.5°、-83.55°±0.5°、+133.09°±0.5°、-169.79°±0.5°、-43.25°±0.5°、+49.54°±0.5°に配置した2サイクル8気筒内燃機関。但し、上記の各配置において、各クランクスローの目標角度に対するずれの総和は0とする。
本発明の方法を適用して得られる多気筒内燃機関は、弾性支持された場合に、その不平衡力により発生する偶力の影響を低減する上で優れた効果を発揮することができる。
以下、本発明によるクランクスロー配置角の決定方法の実施例について具体的に説明する。
着火順序を1−2−3−5−7−6−4とした4サイクル7気筒内燃機関について、不平衡力を微少に抑えつつ1次の不平衡偶力を最小とするクランクスローの配置角を求めた。その結果の例を等間隔配置の場合との比較のもとに表1に示してある。表1に見られるように、内部偶力の係数を等間隔配置の場合と同程度に抑えながらも、1次不平衡偶力を著しく低減した不等間隔配置が得られている。
Figure 0003993622
着火順序を1−2−3−6−7−5−4とした4サイクル7気筒内燃機関について、不平衡力を微少に抑えつつ1次の不平衡偶力を最小とするクランクスローの配置角を求めた。その結果の例を等間隔配置の場合との比較のもとに表2に示してある。表2に見られるように、内部偶力の係数を等間隔配置の場合と同程度に抑えながらも、1次の不平衡偶力を著しく低減した不等間隔配置が得られている。
Figure 0003993622
次に、着火順序を1−5−9−4−7−8−2−3−6とした4サイクル9気筒内燃機関について、不平衡力を微少に抑えつつ1次の不平衡偶力を最小とするクランクスローの配置角を求めた。その結果の例を等間隔配置の場合との比較のもとに表3に示してある。表3に見られるように、内部偶力の係数を等間隔配置の場合と同程度に抑えながらも、1次の不平衡偶力を著しく低減した不等間隔配置が得られている。
Figure 0003993622
着火順序を1−2−4−6−8−9−7−5−3とした4サイクル9気筒内燃機関について、不平衡力を微少に抑えつつ1次の不平衡偶力を最小とするクランクスローの配置角を求めた。その結果の例を等間隔配置の場合との比較のもとに表4に示してある。表4に見られるように、内部偶力の係数を等間隔配置の場合と同程度に抑えながらも、1次の不平衡偶力を著しく低減した不等間隔配置が得られている。
Figure 0003993622
着火順序を1−3−4−2−7−9−5−8−6とした4サイクル9気筒内燃機関について、不平衡力を微少に抑えつつ1次の不平衡偶力を最小とするクランクスローの配置角を求めた。その結果の例を等間隔配置の場合との比較のもとに表5に示してある。表5に見られるように、内部偶力の係数を等間隔配置の場合と同程度に抑えながらも、1次の不平衡偶力を著しく低減した不等間隔配置が得られている。
Figure 0003993622
着火順序を1−3−4−2−7−9−5−8−6とした4サイクル9気筒内燃機関について、不平衡力を微少に抑えつつ1次の不平衡偶力を最小とするクランクスローの配置角を求めた。その結果の例を等間隔配置の場合との比較のもとに表6に示してある。表6に見られるように、内部偶力の係数を等間隔配置の場合と同程度に抑えながらも、1次の不平衡偶力を著しく低減した不等間隔配置が得られている。
Figure 0003993622
着火順序を1−8−3−4−7−2−5−6とした2サイクル8気筒内燃機関について、不平衡力を微少に抑えつつ1次の不平衡偶力を最小とするクランクスローの配置角を求めた。その結果の例を等間隔配置の場合との比較のもとに表7に示してある。表7に見られるように、内部偶力の係数を等間隔配置の場合と同程度に抑えながらも、1次の不平衡偶力を著しく低減した不等間隔配置が得られている。
Figure 0003993622
着火順序を1−8−2−6−4−5−3−7とした2サイクル8気筒内燃機関について、不平衡力を微少に抑えつつ1次の不平衡偶力を最小とするクランクスローの配置角を求めた。その結果の例を等間隔配置の場合との比較のもとに表8に示してある。表8に見られるように、内部偶力の係数を等間隔配置の場合と同程度に抑えながらも、1次の不平衡偶力を著しく低減した不等間隔配置が得られている。
Figure 0003993622
着火順序を1−8−2−5−6−3−4−7とした2サイクル8気筒内燃機関について、不平衡力を微少に抑えつつ1次の不平衡偶力を最小とするクランクスローの配置角を求めた。その結果の例を等間隔配置の場合との比較のもとに表9に示してある。表9に見られるように、内部偶力の係数を等間隔配置の場合と同程度に抑えながらも、1次及び2次の不平衡偶力を著しく低減した不等間隔配置が得られている。
Figure 0003993622
以上、本発明の実施例について具体的に示したが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではなく、実施例1〜3及び6〜9で得られた角度については±0.5°の範囲であればほぼ満足できる程度に起振力として働く不平衡偶力を低減した多気筒内燃機関となっている。
また、実施例4で得られた角度については±2°の範囲であればほぼ満足できる程度に起振力として働く不平衡偶力を低減した多気筒内燃機関となっており、実施例5で得られた角度については±3°の範囲であればほぼ満足できる程度に起振力として働く不平衡偶力を低減した多気筒内燃機関となっている。

Claims (2)

  1. クランクスロー配置角を決めて多気筒往復動内燃機関における各シリンダのクランクスロー配置(点火間隔)を定めるための方法であって、前記クランクスロー配置角を決める方法は、
    次の|g m |をゼロとする、あるいは、限りなくゼロに近づける、若しくは内燃機関が設置される周辺の環境が許容する有限値以下とする拘束条件を定める段階と、
    前記拘束条件の下で次の|f k |の偶数乗を最小化するクランクスロー置角αjを直交座標系表現で求める段階と、
    を有し、前記クランクスロー配置角は起振力として働く不平衡偶力を最小化するよう定められること特徴とする多気筒往復動内燃機関のクランク配置角の決定方法。
    ここに、|g m |は、多気筒往復動内燃機関(クランクスロー数がn個)における各シリンダのm次の不平衡力F j =F m ・exp(i m α j ) (ここにF m はm次の不平衡力の大きさ、i=(-1) 1/2 、α j はj番目のクランクスローの配置角でj=1,2,・・・,n)を加算した形で表され機関全体に対する起振力として働くm次の不平衡力の和F (m) = F m [1 1 ・・・ 1][exp(im・α 1 ) exp(im・α 2 ) ・・・ exp(im・α n )] t = F m ・g m (ここにmは許容内におさめたい不平衡力の次数(複数可)で例えば1及び2、tは転置行列であることを示す)をF m で除して得られる不平衡力の無次元の係数の絶対値であって|g m |= abs{[1 1 ・・・ 1][exp(im・α 1 ) exp(im・α 2 ) ・・・ exp(im・α n )] t }で表され、
    |f k |は、各クランクスローのk次の不平衡力を各シリンダ間の距離Lで重み付けした不平衡偶力の和M (k) =F k L[s 1 s 2 ・・・ s n ][exp(ik・α 1 ) exp(ik・α 2 )・・・ exp(ik・α n )] t =F k L・f k (ここにs j はj番目のクランクスローのクランク軸方向の無次元座標)をF k Lで除した不平衡偶力の無次元の係数の絶対値であって|f k |= abs{[s 1 s 2 ・・・ s n ][exp(ik・α 1 ) exp(ik・α 2 ) ・・・ exp(ik・α n )] t }で表される。
  2. 請求項1に記載のクランク配置角の決定方法において、前記係数fkの絶対値の偶数乗に代えて前記係数fkの絶対値の偶数乗を各次数毎に重み付けした和である下記係数を最小化するクランクスローの配置角αjを直交座標系表現で求めることを特徴とする多気筒往復動内燃機関のクランク配置角の決定方法。
    Figure 0003993622
    ここに“^”はべき乗、βkはk次の重み付けの係数、pkはk次のべきで整数、
    Figure 0003993622
    はk次までの和を示す。
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