JP3993486B2 - 電波吸収体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波吸収体に関する。
【0002】
【従来の技術】
所定の波長の電波を吸収するよう意図された電波吸収体は、例えば、高速道路などの料金所の天井などに設けられている。これは、最近、導入され始めている料金自動収受システム(ETCシステム)において、不要電波(例えば、中心周波数5.8GHz)による機器の誤動作を低減するためである。そのためには、不要電波の吸収特性、特に斜入射特性(高角度から入射する電波の吸収)が良好であることが求められ、その基準の一つとしてJH(日本道路公団)が発行している「ETC対策工法書」に記載されている電波吸収体に関するスペック(以後、「JHスペック」とよぶ)がある。
【0003】
典型的な電波吸収体としては、「λ/4型電波吸収体」が公知である。これは、金属板で裏打ちした誘電体の表面に所定の表面抵抗率をもつ抵抗被膜を設けた構造であって、前記誘電体の厚さを、吸収すべき電波の波長λg(該誘電体内での電波の波長)の1/4とすることを特徴とする(特開平8−307088号公報参照)。λ/4型電波吸収体を用いる場合、電波吸収特性の改良は、電波吸収体、特に誘電体の材料を最適化することによりなされるのが一般的であった。
【0004】
しかし、λ/4型電波吸収体の改良によるのみでは、電波吸収体に現在要求される、および今後要求されるであろう種々の課題を達成するのは困難である。その一例として透明電波吸収体の電波吸収特性(特に斜入射特性)の向上の課題がある。すなわち、ETCシステムにおいて、タンクローリーや大型トラックの荷台等で反射する電波も電波吸収体に吸収させて、隣の道路を走行する車の機器の誤動作をより軽減することが計画されているが、そのためには、料金所の天井のみならず、隣接する走行レーン間を電波吸収体で区切ることが望ましいとされている。この場合、通行するドライバーに圧迫感を与えないようにするとともに視認性を確保するため、電波吸収体は光学的に透明であることが要求されている。すなわち、上述のJHスペックを満足する(つまり、良好な電波吸収特性を示す)透明な電波吸収体という課題が提示されているのであるが、λ/4型電波吸収体で当該課題を達成しようとする場合、その設計裕度は非常に狭いものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、誘電体の材料への依存性を減じて電波吸収特性を制御し得るような構成の電波吸収体を提供すること、特に、そのような構成によって、透明であり、かつ、斜入射特性の良好な電波吸収体を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述のλ/4型電波吸収体とは全く異なる概念に基く、後述する構成の電波吸収体が、誘電体の材料以外の要素で電波吸収特性を制御し得ることを見出し、さらに、種々な条件から斜入射特性が特に良好な数値範囲を膨大な試行錯誤を経て見出して以下の特徴を有する本発明を完成した。
(1)第1の抵抗膜(表面抵抗率r1)と、第1の誘電体層(厚さd1、誘電率ε1)と、第2の抵抗膜(表面抵抗率r2)と、第2の誘電体層(厚さd2、誘電率ε2)とがこの順で一体的に積層された電波吸収体であって、
吸収を意図する電波が入射する方向に上記第2の誘電体層が配置され
上記第2の誘電体層の電波入射面に電波吸収特性及び透明性を低下させず紫外線を吸収する耐候性膜が配置されており、
吸収を意図する電波の中心波長をλとするとき、r1が0.01Ω/□〜40Ω/□であり、かつ、下記〔1〕〜〔11〕の少なくとも一つを満たす電波吸収体。
〔1〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.280λ〜0.300λであり、かつ、r2が320Ω/□〜620Ω/□である。
〔2〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.300λ〜0.310λであり、かつ、r2が280Ω/□〜510Ω/□である。
〔3〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.310λ〜0.325λであり、かつ、r2が240Ω/□〜430Ω/□である。
〔4〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.325λ〜0.350λであり、かつ、r2が210Ω/□〜360Ω/□である。
〔5〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.350λ〜0.375λであり、かつ、r2が165Ω/□〜270Ω/□である。
〔6〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.375λ〜0.400λであり、かつ、r2が150Ω/□〜240Ω/□である。
〔7〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.400λ〜0.425λであり、かつ、r2が135Ω/□〜215Ω/□である。
〔8〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.425λ〜0.600λであり、かつ、r2が105Ω/□〜190Ω/□である。
〔9〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.600λ〜0.650λであり、かつ、r2が135Ω/□〜200Ω/□である。
〔10〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.650λ〜0.680λであり、かつ、r2が150Ω/□〜220Ω/□である。
〔11〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.680λ〜0.710λであり、かつ、r2が190Ω/□〜255Ω/□である。
(2)上記d1、ε1およびλが、
d1×√(ε1)が0.15λ〜0.21λなる関係を満たす上記(1)に記載の電波吸収体。
(3)上記中心波長λが50mm〜52mmである上記(1)または(2)に記載の電波吸収体。
)上記電波吸収体が可視光を透過するものである上記(1)〜()のいずれかに記載の電波吸収体。
【0007】
本明細書において、例えば、√(ε1)のような表記は丸カッコ内の式(この例では「ε1」)の平方根を示す。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の電波吸収体の模式図である。本発明の電波吸収体は、各々後述する、第1の抵抗膜1と、第1の誘電体層2と、第2の抵抗膜3と、第2の誘電体層4とをこの順に有し、前記抵抗膜1、3の表面抵抗率および前記誘電体層2、4の厚さ、誘電率が後述の条件を満たすことを特徴とする。本発明の電波吸収体は、通常、吸収を意図する電波が入射する方向に前記第2の誘電体層4を向けるように配置される。すなわち、第2の誘電体層4の第2の抵抗膜3の反対側の面が、電波の入射を意図する面となる。本発明の電波吸収体が吸収を意図する電波としては、上記ETCシステムの通信用の電波のように、周波数分布が比較的シャープなものを想定している(当該電波の中心波長をλとする)が、そのような電波に限定されるわけではない。
【0009】
従来のλ/4型電波吸収体と比較したとき、第2の誘電体層4を有することが本発明の特徴である。この誘電体層4を有することにより、第1および第2の誘電体層2、4の厚さを変えても電波吸収特性が発現し、かつ、第1、第2の抵抗膜1、3の抵抗値および誘電体層2、4の誘電率や厚さを調整することで、電波吸収特性、特に斜入射特性を制御することができるようになった。このことにより、所望の電波吸収特性を実現するために変更し得る物性値が、従来のλ/4型電波吸収体(誘電体層の誘電率しか変更の余地がなかった)に比べて増加するので、材料等に制約がある場合であっても、その他の物性値(抵抗膜1、3の抵抗値等)の調整により所望の電波吸収特性をより容易に実現することができる。
【0010】
このように、第2の誘電体層4を設けることにより、誘電体層2、4の厚さ(電気長)をλ/4以外の値に変更しても電波吸収特性が発現する理由は詳細には把握されていないが、概ね以下に記す伝送線路理論に基くものと推察される。
【0011】
単層型電波吸収体の場合、吸収体前面から背面を見込んだ入力インピーダンスZinは次式で与えられる。
【0012】
【数1】
Figure 0003993486
【0013】
ここで、伝播定数および各層の特性インピーダンスはTE波、TM波の両偏波に対して、それぞれ、
【0014】
【数2】
Figure 0003993486
【0015】
で与えられる。
また、得られた入力インピーダンスを用いて、反射係数および電波吸収量は、(3)、(4)式より計算することができる。
【0016】
【数3】
Figure 0003993486
【0017】
吸収層が2層以上の多層型吸収体の場合、2層目の入力インピーダンスは1層目前面から背面を見込んだ入力インピーダンスを終端負荷((1)式におけるZLに相当)として与えることにより算出できる。同様の計算を順次繰返し、吸収体の表面から見込んだ入力インピーダンスを算出することで、多層型電波吸収体の吸収量を求めることができる。
【0018】
本発明の電波吸収体の第1の抵抗膜1および第2の抵抗膜3は、後述の抵抗値を有するものであれば特に限定はなく、通常、金属酸化物薄膜または金属メッシュ等からなる。前記抵抗膜1、3は、所定の抵抗値を有するのであれば、電波吸収体全体の透明性を確保することが好ましい。
【0019】
前記抵抗膜1の表面抵抗率r1は、0.01Ω/□〜40Ω/□であることが必要である。表面抵抗率(単位Ω/□)は、JIS K 7194に規定される単位面積あたりの抵抗である。
【0020】
図3は、表面抵抗率r1と電波の透過減衰量との関係を示すグラフである。r1が大きいほど電波が電波吸収体を通り抜け易い(透過減衰量が小さい)ことが分かる。十分な透過減衰を得る点から、r1は40Ω/□以下であることが必要である。実用可能な材料を得易いという観点から、r1の下限は0.01Ω/□である。
【0021】
図4は、各電波吸収体について、縦軸に第2の抵抗膜3の表面抵抗率r2を、横軸に第1および第2の誘電体層2、4の電気長の和(d1’+d2’)をとった図である。d1’、d2’はそれぞれ、d1×√(ε1)、d2×√(ε2)である。本発明者らの膨大な数にのぼる試行錯誤の結果、r1が上記範囲内(0.01Ω/□〜40Ω/□)である場合には、図4における矩形の領域のr2、(d1’+d2’)という限られた条件を満たす場合に限り、後述するJHスペックを満たすことが見出された。この図から明らかなように、r2、d1、d2、ε1、ε2は次の〔1〕〜〔11〕の少なくとも一つを満たす必要がある。
下記〔1〕〜〔11〕の少なくとも一つを満たす電波吸収体。
〔1〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.280λ〜0.300λであり、かつ、r2が320Ω/□〜620Ω/□である。
〔2〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.300λ〜0.310λであり、かつ、r2が280Ω/□〜510Ω/□である。
〔3〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.310λ〜0.325λであり、かつ、r2が240Ω/□〜430Ω/□である。
〔4〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.325λ〜0.350λであり、かつ、r2が210Ω/□〜360Ω/□である。
〔5〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.350λ〜0.375λであり、かつ、r2が165Ω/□〜270Ω/□である。
〔6〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.375λ〜0.400λであり、かつ、r2が150Ω/□〜240Ω/□である。
〔7〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.400λ〜0.425λであり、かつ、r2が135Ω/□〜215Ω/□である。
〔8〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.425λ〜0.600λであり、かつ、r2が105Ω/□〜190Ω/□である。
〔9〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.600λ〜0.650λであり、かつ、r2が135Ω/□〜200Ω/□である。
〔10〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.650λ〜0.680λであり、かつ、r2が150Ω/□〜220Ω/□である。
〔11〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.680λ〜0.710λであり、かつ、r2が190Ω/□〜255Ω/□である。
【0022】
製造条件が広く取れるので、製品歩留まりが良いという理由により、上記の範囲の中でも、より好ましい範囲は上記〔8〕の領域である。
【0023】
ε1およびε2については、上記条件の範囲内では特に限定はないが、ε1、ε2のいずれも2.0〜5.0であることが好ましい。ε1、ε2の好ましい下限が2.0であるのは、ε1、ε2が大きい方がd1、d2を小さくすることができ電波吸収体を小型化できるという理由によるものであり、さらに低コストで透明な材料を得易いという理由から当該下限は2.7(具体例;ポリカーボネート、アクリル)であるのがより好ましい。ε1、ε2の好ましい上限が5.0であるのは、ε1、ε2が大きすぎると、d1、d2が小さくなりすぎて電波吸収体の強度が弱くなるという理由によるものであり、さらに低コストで透明な材料を得易いという理由から当該上限は3.2(具体例;ポリエチレンテレフタレート)であるのがより好ましい。
【0024】
また、電波吸収体全体の厚さを小さくするという観点から、d1×√(ε1)は、0.15λ〜0.21λであるのが好ましい。
【0025】
次に、本発明の電波吸収体の各膜・層について具体的に説明する。第1および第2の抵抗膜1、3は上記の条件を満たせば、材料等に特に制限はない。通常は、電波吸収体全体が可視光線に対して透明となるように、透明の金属酸化物または金属メッシュ等が好ましく用いられる。金属酸化物の場合、スパッタリング、蒸着法などで例示される公知の方法で製造することができる。金属酸化物の薄膜としては酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ等の薄膜が例示される。金属メッシュとしては、樹脂繊維の外周に金属をメッキしたものを編んだり、樹脂繊維を編んだものに金属メッキを施したり、金属箔をパンチングで打抜きするなどの方法により製造することができるほか、セーレン社製4Xシリーズ、4Fシリーズなどとして市販されているものを用いることもできる。これらの中でも、金網で素線径0.2mm以下、メッシュが50以下の金属メッシュ(すなわち、目の粗いもの)が好ましい。
【0026】
上記抵抗膜1、3の具体的な形成方法としては、例えば、後述する第1の誘電体層2の両面に直接スパッタリングで金属酸化物の薄膜を形成して各面をそれぞれ第1の抵抗膜1、第2の抵抗膜3とする方法や、PETフィルム上にスパッタリングで金属酸化物の薄膜を形成し、そのPETフィルムを接着剤または粘着剤で第1の誘電体層2へ貼り付ける方法などがあるが、特に限定されない。PETフィルム等を接着剤または粘着剤で貼り付ける場合には、該フィルム、接着剤や粘着剤も各誘電体層の一部(その際は、誘電体層の誘電率は合成実効誘電率として考える必要がある)となる。
【0027】
第1および第2の抵抗膜1、3の抵抗値r1、r2は、従来公知の方法によって容易に制御することができる。例えば、酸化インジウムスズのスパッタリングによって前記抵抗膜1、3を形成する場合には、スパッタリングの時間、雰囲気等で膜厚を調整することで当業者であれば容易に所望のr1、r2を有する抵抗膜1、3を得ることができる。別の例として、前記抵抗膜1、3が金属メッシュである場合には、樹脂繊維へ金属メッキをする場合の電流密度、時間等でメッキ厚を調整することで、当業者であれば容易に所望のr1、r2を有する抵抗膜1、3を得ることができる。さらに、金網、ステンレス、黄銅の極細線を織って抵抗膜1、3を形成する場合は、当該織りの密度、極細線の材料等によっても、r1、r2を制御することができる。
【0028】
次に、第1、第2の誘電体層2、4について説明する。第2の誘電体層4を設けることにより、各誘電体層の厚さを上述の範囲内で自由に設定することができ、それにより電波吸収体の電波吸収特性の制御手段が多様化することは上述したとおりである。
【0029】
第1および第2の誘電体層2、4の材料、製法等は特に限定はなく、該誘電体層2、4は従来公知の材料を用いて従来公知の製法によって得てもよい。上記好ましい誘電率を有する誘電体層としては、ポリカーボネート樹脂(以下、PCともいう)、アクリル樹脂(以下、ACともいう)、ポリエステル樹脂(以下、PETともいう)、塩化ビニル樹脂(以下、PVCともいう)、ポリメタクリル酸メチル樹脂(以下、PMMAともいう)からなる層が例示される。これらのうち、耐候性、耐衝撃性の点からポリカーボネート樹脂が好ましい。
【0030】
本発明の電波吸収体には上述の第1および第2の抵抗膜1、3ならびに第1および第2の誘電体層2、4の他に、電波の入射を意図する面を保護するための耐候性膜(ポリカーボネート(例;旭硝子社製、ニューSG等)等)、上記各層や膜を保護するための保護膜等をさらに有していてもよい。
【0031】
本発明の電波吸収体を屋外に設置する場合(ETCシステムにおける料金所に設置する場合等)には、上記のうちでも耐候性膜(図示せず)を設けることが好ましい。耐候性膜の材料としては、紫外線を吸収し得る物質であれば特に限定はなく、例えば、光安定剤、紫外線吸収剤などが配合された透明な塗料を電波の入射を意図する面に塗布すればよい。耐候性膜の厚さは電波吸収特性、透明性を低下させない程度の厚さであればよい。
【0032】
本発明の電波吸収体は、不要電波を吸収するあらゆる用途に適用することが可能であり、上述したようなETCシステム(中心波長;50mm〜52mm(5.8GHz周波数帯))における料金所への設置や電波反射を制御しなければならない照明下への設置等が例示されるがそれらに限られない。
【0033】
本発明の応用として、第1の抵抗膜1を中心に、第1の抵抗膜1の両側にそれぞれ第1の誘電体層2、第2の抵抗膜3および第2の誘電体層4を積層させることで、両面から入射してくる電波を良好に吸収することができる電波吸収体を得ることができる(図2参照)。
【0034】
本発明の電波吸収体で、ETCシステムにおける料金所全体を囲む際には、該電波吸収体は可視光を透過する(透明である)ものであることが、ドライバーに圧迫感を与えない点から好ましい。透明な電波吸収体を得るためには、上述した各抵抗膜、誘電体層に透明な材料を用いることで容易に実現できる。従来は、誘電体層の誘電率を所定の値にすることが電波吸収特性の制御にとって必須であったために、該誘電体層の材料の選定において、透明性という観点は最優先できなかったが、本発明では、抵抗膜1、3の表面抵抗率(r1、r2)および誘電体層2、4の厚さ(d1、d2)等によって電波吸収特性を制御できるので、誘電体層の材料の選定に際して、透明性を優先できる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例を示すことにより本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例の記載により何ら限定されるものではない。各実施例、比較例にて得られた電波吸収体はいずれも可視光を透過するものであった。
【0036】
[実施例1]
第1の誘電体層であるポリカーボネートの両面にスパッタリングにより第1および第2の抵抗膜としての酸化インジウムスズ薄膜(ITO膜)を形成した。各抵抗膜の表面抵抗率は、ロレスタEP(ダイアインスツルメンツ社製)を用いて、室温で測定した。第2の抵抗膜側に、第1の誘電体層と同様のポリカーボネートを貼り付けて、第2の誘電体層とした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.9mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は2.1mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は430Ω/□)からなる電波吸収体を製造した。したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.220λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.287λである。
【0037】
[実施例2]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.9mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は2.1mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は620Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.220λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.287λである。
【0038】
[実施例3]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、第1の抵抗膜として金属メッシュ膜(セーレン社製、Su−4X13530)を用い、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.9mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ膜、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は2.1mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は320Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.220λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.287λである。
【0039】
[実施例4]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.5mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は3.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は350Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.208λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.303λである。
【0040】
[実施例5]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.5mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は3.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は510Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.208λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.303λである。
【0041】
[実施例6]
実施例3と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.5mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ膜、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は3.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は280Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.208λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.303λである。
【0042】
[実施例7]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.0mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は4.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は320Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.192λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.319λである。
【0043】
[実施例8]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.0mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は4.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は430Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.192λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.319λである。
【0044】
[実施例9]
実施例3と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.0mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ膜、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は4.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は240Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.192λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.319λである。
【0045】
[実施例10]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は5.8mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は4.7mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は270Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.185λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.335λである。
【0046】
[実施例11]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は5.8mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は4.7mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は360Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.185λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.335λである。
【0047】
[実施例12]
実施例3と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は5.8mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ膜、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は4.7mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は210Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.185λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.335λである。
【0048】
[実施例13]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は5.4mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は6.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は210Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.172λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.364λである。
【0049】
[実施例14]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は5.4mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は6.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は270Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.172λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.364λである。
【0050】
[実施例15]
実施例3と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は5.4mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ膜、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は6.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は165Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.172λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.364λである。
【0051】
[実施例16]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は5.7mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は6.4mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は190Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.182λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.387λである。
【0052】
[実施例17]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は5.7mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は6.4mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は240Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.182λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.387λである。
【0053】
[実施例18]
実施例3と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は5.7mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ膜、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は6.4mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は150Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.182λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.387λである。
【0054】
[実施例19]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.0mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は6.9mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は170Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.192λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.412λである。
【0055】
[実施例20]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.0mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は6.9mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は215Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.192λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.412λである。
【0056】
[実施例21]
実施例3と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.0mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ膜、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は6.9mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は135Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.192λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.412λである。
【0057】
[実施例22]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は7.8mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は8.3mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は160Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.249λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.514λである。
なお、この電波吸収体の第2の誘電体層の第2の抵抗膜と反対側の面に、耐候性膜としてのポリカーボネート(旭硝子社製、ニューSG)を設けた。
【0058】
[実施例23]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は7.8mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は8.3mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は190Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.249λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.514λである。
【0059】
[実施例24]
実施例3と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は7.8mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ膜、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は8.3mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は110Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.249λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.514λである。
【0060】
[実施例25]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は10.0mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は9.6mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は160Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.319λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.626λである。
【0061】
[実施例26]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は10.0mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は9.6mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は200Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.319λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.626λである。
【0062】
[実施例27]
実施例3と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は10.0mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ膜、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は9.6mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は135Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.319λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.626λである。
【0063】
[実施例28]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は10.7mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は10.1mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は180Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.342λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.664λである。
【0064】
[実施例29]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は10.7mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は10.1mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は220Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.342λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.664λである。
【0065】
[実施例30]
実施例3と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は10.7mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ膜、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は10.1mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は150Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.342λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.664λである。
【0066】
[実施例31]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は10.9mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は10.9mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は220Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.348λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.696λである。
【0067】
[実施例32]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は10.9mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は10.9mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は255Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.348λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.696λである。
【0068】
[実施例33]
実施例3と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は10.9mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ膜、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は10.9mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は190Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.348λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.696λである。
【0069】
[実施例34]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層としてアクリル樹脂を用い、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(アクリル、ε1は2.85、d1は7.6mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(アクリル、ε2は2.85、d2は8.1mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は140Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.248λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.512λである。
【0070】
[実施例35]
実施例34と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(アクリル、ε1は2.85、d1は7.6mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は40Ω/□)、
第2の誘電体層(アクリル、ε2は2.85、d2は8.1mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は140Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.248λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.512λである。
【0071】
[実施例36]
実施例34と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、第1の抵抗膜として金属メッシュ膜(セーレン社製、Su−4X13530)を用い、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(アクリル、ε1は2.85、d1は7.6mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(アクリル、ε2は2.85、d2は8.1mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は105Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.248λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.512λである。
【0072】
[比較例1]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.0mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は10Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は2.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は360Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.192λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.256λである。
【0073】
[比較例2]
実施例36と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(アクリル、ε1は2.85、d1は6.5mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(アクリル、ε2は2.85、d2は7.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は200Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.212λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.441λである。
【0074】
[比較例3]
実施例36と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(アクリル、ε1は2.85、d1は6.5mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(アクリル、ε2は2.85、d2は7.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は80Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.212λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.441λである。
【0075】
[比較例4]
実施例36と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(アクリル、ε1は2.85、d1は11.5mm)、
第1の抵抗膜(金属メッシュ、r1は0.14Ω/□)、
第2の誘電体層(アクリル、ε2は2.85、d2は11.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は220Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.375λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.734λである。
【0076】
[比較例5]
従来のλ/4型電波吸収体を製造した。厚さ7.82mmのポリカーボネート樹脂(誘電率;2.73)の両面にスパッタリングにより第1および第2の抵抗膜としての酸化インジウムスズ薄膜(ITO膜)を形成したものを電波吸収体とした(すなわち、本発明の第2の誘電体層に相当する層を設けなかった)。r1は10Ω/□、r2は377Ω/□とした。表面抵抗率は、ロレスタEP(ダイアインスツルメンツ社製)を用いて、室温で測定した。λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.250λとなる。
【0077】
[比較例6]
実施例1と同様にして電波吸収体を製造した。ただし、各誘電体層、抵抗膜は以下のとおりにした。すなわち、
第1の誘電体層(ポリカーボネート、ε1は2.73、d1は6.0mm)、
第1の抵抗膜(ITO膜、r1は50Ω/□)、
第2の誘電体層(ポリカーボネート、ε2は2.73、d2は4.0mm)、
第2の抵抗膜(ITO膜、r2は330Ω/□)とした。
したがって、λが51.6mmのとき、d1×√(ε1)は0.192λであり、d1×√(ε1)+d2×√(ε2)は0.319λである。
【0078】
[評価]
上記各実施例、比較例にて製造した電波吸収体に対し、5.8GHz帯(中心波長λ;50〜52mm)の円偏波アンテナ(キーコム社製CPA−5.8A)を用いて、アーチ法により、斜入射角度が0°より大きく60°以下の範囲で反射減衰量を測定した。図5〜図46はそれぞれ、実施例1〜比較例6の電波吸収体についての結果である。図中、「JHスペック」とは上述の日本道路公団が定めるETCシステムにおける基準である。各実施例の電波吸収体は前記JHスペックを満足しているが、比較例1〜5は該スペックを満足しなかった。比較例6は該スペックを満たしていたが、後述の表のとおり、透過減衰量が小さすぎて実使用には不適であった。
【0079】
ここで、JHスペックは以下のとおりである。
電波の入射角度をθとしたとき、
0°<θ≦47.5°の場合、反射減衰量が25dB以上、
47.5°<θ≦50°の場合、反射減衰量が15dB以上、
50°<θ≦55°の場合、反射減衰量が10dB以上。
【0080】
また、各実施例、比較例について、以下のようにして透過減衰量を測定した。すなわち、標準利得ホーンアンテナ(EMCO社製、Model 3160−06)2個を、地上1.6mの位置で3m隔てて対向させ、一方のアンテナに標準信号発生器から周波数5.8GHzの電波を供給し、他方のアンテナの受信レベルV0を測定した。次に各実施例、比較例の透明電波吸収体(500mm×1000mm)を対向するアンテナの中間に、アンテナ軸と直角に設置したときの受信レベルV1を測定した。このときの透明電波吸収体の透過減衰量を、V0−V1として求めた。
このようにして求めた透過減衰量は、下記表1のとおりであった。
【0081】
【表1】
Figure 0003993486
【0082】
【発明の効果】
本発明の電波吸収体は従来のλ/4型電波吸収体とは全く異なり、誘電体層の誘電率のみならず、抵抗膜の抵抗値および誘電体層の厚さ等によっても電波吸収特性を制御できる。そのため、所望の電波吸収特性を発現し得る誘電体層の材料の選択の幅が大きく広がる。その結果、例えば、斜入射特性が良好であり、かつ、透明である電波吸収体といった、電波吸収特性とそれ以外の特性とを両立した電波吸収体を製造するのが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電波吸収体の模式図である。
【図2】本発明の電波吸収体の応用例の模式図である。
【図3】表面抵抗率r1と電波の透過減衰量との関係を示す図である。
【図4】各電波吸収体について、縦軸に第2の抵抗膜3の表面抵抗率r2を、横軸に第1および第2の誘電体層2、4の電気長の和(d1’+d2’)をとった図である。
【図5】実施例1の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図6】実施例2の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図7】実施例3の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図8】実施例4の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図9】実施例5の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図10】実施例6の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図11】実施例7の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図12】実施例8の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図13】実施例9の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図14】実施例10の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図15】実施例11の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図16】実施例12の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図17】実施例13の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図18】実施例14の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図19】実施例15の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図20】実施例16の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図21】実施例17の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図22】実施例18の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図23】実施例19の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図24】実施例20の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図25】実施例21の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図26】実施例22の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図27】実施例23の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図28】実施例24の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図29】実施例25の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図30】実施例26の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図31】実施例27の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図32】実施例28の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図33】実施例29の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図34】実施例30の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図35】実施例31の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図36】実施例32の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図37】実施例33の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図38】実施例34の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図39】実施例35の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図40】実施例36の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図41】比較例1の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図42】比較例2の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図43】比較例3の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図44】比較例4の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図45】比較例5の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【図46】比較例6の電波吸収体の入射角度に対する反射減衰量をプロットした図である。
【符号の説明】
1 第1の抵抗膜
2 第1の誘電体層
3 第2の抵抗膜
4 第2の誘電体層

Claims (3)

  1. 第1の抵抗膜(表面抵抗率r1)と、第1の誘電体層(厚さd1、誘電率ε1)と、第2の抵抗膜(表面抵抗率r2)と、第2の誘電体層(厚さd2、誘電率ε2)とがこの順で一体的に積層された電波吸収体であって、
    吸収を意図する電波が入射する方向に前記第2の誘電体層が配置され、
    前記第2の誘電体層の電波入射面に電波吸収特性及び透明性を低下させず紫外線を吸収する耐候性膜が配置されており、
    吸収を意図する電波の中心波長λが50mm〜52mmであるとき、r1が0.01Ω/□〜40Ω/□であり、かつ、下記〔1〕〜〔11〕の少なくとも一つを満たす電波吸収体。
    〔1〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.280λ〜0.300λであり、かつ、r2が320Ω/□〜620Ω/□である。
    〔2〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.300λ〜0.310λであり、かつ、r2が280Ω/□〜510Ω/□である。
    〔3〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.310λ〜0.325λであり、かつ、r2が240Ω/□〜430Ω/□である。
    〔4〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.325λ〜0.350λであり、かつ、r2が210Ω/□〜360Ω/□である。
    〔5〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.350λ〜0.375λであり、かつ、r2が165Ω/□〜270Ω/□である。
    〔6〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.375λ〜0.400λであり、かつ、r2が150Ω/□〜240Ω/□である。
    〔7〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.400λ〜0.425λであり、かつ、r2が135Ω/□〜215Ω/□である。
    〔8〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.425λ〜0.600λであり、かつ、r2が105Ω/□〜190Ω/□である。
    〔9〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.600λ〜0.650λであり、かつ、r2が135Ω/□〜200Ω/□である。
    〔10〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.650λ〜0.680λであり、かつ、r2が150Ω/□〜220Ω/□である。
    〔11〕d1×√(ε1)+d2×√(ε2)が0.680λ〜0.710λであり、かつ、r2が190Ω/□〜255Ω/□である。
  2. 上記d1、ε1およびλが、
    d1×√(ε1)が0.15λ〜0.21λなる関係を満たす請求項1に記載の電波吸収体。
  3. 上記電波吸収体が可視光を透過するものである請求項1又は2に記載の電波吸収体。
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