JP6000234B2 - 導電体、電波吸収体、塗膜被覆電波吸収体および電波障害の防止方法 - Google Patents
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Description
例えば、放送分野ではラジオ電波やテレビ電波などが利用され、通信分野では、無線LAN(Local Area Network)、ETC(Electronic Toll Collection System)、携帯電話などの無線を用いたデジタルデータ通信などに電波が利用されている。
車、電車、船舶、航空機などの運送分野では、無線の通信機器などに各種波長の電波が利用されている。特に、船舶などでは、海上の船舶などを捕捉するレーダー、海中の魚影などを捕捉するレーダーなどで電波が利用されている。
電波吸収体とは、入射した電波のエネルギーのほとんどを電波吸収体の内部で熱エネルギーに変換する材料の事をいう。電波吸収体の種類には、用いられる吸収材料により、磁性電波吸収体、抵抗皮膜を用いた電波吸収体および誘電性電波吸収体に大別される。
抵抗皮膜の電気的な特性は、誘導性または容量性サセプタンスを有しない抵抗皮膜である。そのため、抵抗皮膜の空気中の表面抵抗率367.6Ω/□に合わせて、スペーサーの厚みがλ/4に制限されるため、λ/4型電波吸収体は設計自由度が低い。
また、上記電波吸収材は、木材チップにカーボン粉末および/または炭素繊維を混入して成形した炭素系成形体による誘電損失特性と、これに複合化した金属系網体による遮蔽減衰特性とが相乗的に作用して高度のシールド効果を発揮する。さらには、保持材として軽量で成形性の良好な木材チップを使用して強固に形成した炭素系成形体の組織をさらに金属系網体が強化する。そのため、上記電波吸収材は、全体としての材料は優れた機械的強度と合成を有する組織を呈するが、金属系の網体を用いたり、強化剤としてのチップを用いたりする必要があるため、重量やコストが嵩む。
本発明に係る導電体は、線径が0.1〜1.0mmの単繊維または複合繊維を、メッシュサイズが1.7〜16メッシュとなるように織ることにより形成されたメッシュ基材に、固着剤を用いて、炭素繊維を該炭素繊維の量がメッシュ基材の単位面積当たり10〜20g/m2となるように固着してなり、JIS K 7194に従って測定した表面抵抗率が100〜1,000Ω/□である。
本発明に係る導電体は、前記炭素繊維、前記固着剤および有機溶剤を混合し、得られた混合液に前記メッシュ基材を浸漬し、必要により、該混合液中で該メッシュ基材を繰り返し浸漬させることにより、該メッシュ基材中に固着材を含浸させると共に、該メッシュ基材に炭素繊維を均一に付着させ、次いで浸漬後のメッシュ基材を10〜60℃で乾燥させて得られる導電体であることが、コストや本発明に係る導電体を用いた電波吸収体の電波吸収性能などの観点から好ましい。
本発明に係る電波吸収体は、上記導電体の両面をそれぞれ200〜2000μmの電波透過層で挟んでなるサンドイッチ単位構造1層又は2層以上からなり、周波数5〜30GHzの範囲で、10dB以上の電波の反射減衰量のピークを有する。
本発明に係る電波吸収体において、前記樹脂層の樹脂は、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂およびアクリル樹脂から選択される少なくとも1種であることが、電波吸収特性の観点から好ましい。
本発明に係る塗膜被覆電波吸収体は、
基材上に、下塗り塗膜層(i)と、上記電波吸収体からなる電波吸収体層(ii)と、
中塗り塗膜層(iii-1)および上塗り塗膜層(iii-2)から選択される少なくとも1層(iii)と、
がこの順で積層[下塗り塗膜層(i)/電波吸収体層(ii)/{中塗り塗膜層(iii-1) (iii-1)および/または上塗り塗膜層(iii-2)}]され、
前記下塗り塗膜層(i)が、エポキシ系塗料、または、ウレタン系塗料から形成される乾燥膜厚30〜200μmの塗膜層であり、
前記中塗り塗膜層(iii-1)が、エポキシ系塗料、または、ウレタン系塗料から形成される乾燥膜厚20〜100μmの塗膜層であり、
前記上塗り塗膜層(iii-2)が、ふっ素系塗料、ウレタン系塗料、アクリル系塗料、または、シリコン変性アクリル系塗料から形成される乾燥膜厚20〜50μmの塗膜層であることを特徴とする。
さらに、本発明に係る導電体は、電波吸収性能に優れる電波吸収体を提供する上で、電波透過層と組み合わせればよく、フェライトなどのような重量の嵩む材料を使用しなくても電波吸収性能に優れる電波吸収体を提供できるので、電波吸収体の軽量化が可能である。
本発明に係る電波障害の防止方法によれば、GHz帯の電波によって生じる電波障害を、効率よく防止することができる。
1.導電体
本発明に係る導電体は、線径が0.1〜1.0mmの単繊維または複合繊維を、メッシュサイズが1.7〜16メッシュとなるように織ることにより形成されたメッシュ基材に、固着剤を用いて、特定の炭素繊維を特定量固着してなり、JIS K 7194に従って測定した表面抵抗率が100〜1,000Ω/□である。
上記メッシュ基材は、線径が0.1〜1.0mmの繊維を、メッシュサイズが1.7〜16メッシュとなるように織ることにより形成される。
ここで、メッシュサイズとは、メッシュ基材の目の細かさを表す単位であり、1インチ(25.4mm)あたりの目の数を表す。
メッシュ基材を構成する繊維(但し後述の炭素繊維は除く)は、本発明の目的を損なわない限り特に制限されないが、本発明に係る導電体を用いた電波吸収体の電波吸収性能の観点からは、非導電性材料からなる繊維であることが好ましい。
上述のメッシュ基材を構成する単繊維または複合繊維の線径は、マイクロメータを用いて測定できる。単繊維または複合繊維の各1本について長さ方向に10点測定し、その平均値を線径とする。
メッシュ基材を構成する単繊維または複合繊維の線径は、メッシュ基材の強度、可撓性等の観点から0.1〜1.0mmに調整されていればよい。
メッシュ基材は、メッシュ基材を構成する複数の繊維が、互いに異なる方向に交差してメッシュ状に織られていればよく、例えばたて糸とよこ糸の他に斜め方向の繊維を交差させて三方向の繊維によってメッシュ状にされていてもよい。また、たて糸とよこ糸とを交互に交差させる例に限らず、例えば、メッシュ基材を構成する繊維のたて糸とよこ糸とを交互にすることなく交差させた構成であってもよく、交差させて接着剤で接着する(積層体とする)などして構成してもよい。たて糸とよこ糸とが直交せず、斜めに交差する構成としてもよい。また、メッシュ基材としては、平織、綾織、平畳織、綾畳織、絡み織などで織られたものを適宜用いることができる。
複合繊維を、メッシュサイズが1.7〜16メッシュとなるように織ることにより形成されている。メッシュサイズが上記大きさであると、炭素繊維を後述の方法によりメッシュ基材に容易に付着させることができ、電波吸収特性上も良好な性能が得られる点から好ましい。
炭素繊維は、上記メッシュ基材を構成する繊維とは異なる繊維であり、導電性を有し、メッシュ基材に導電性を付与する機能を有するが、後述の固着剤により上記メッシュ基材に固着されている。
また、炭素繊維のアスペクト比は、本発明に係る導電体を用いた電波吸収体の電波吸収性能の観点から、5〜15であることが好ましい。
前記炭素繊維は、メッシュ基材に固着されており、本発明に係る導電体を用いた電波吸収体の電波吸収性能の観点からは、炭素繊維のメッシュ基材の単位面積当たりの量は10〜20g/m2が好ましい。
固着剤は、上記炭素繊維を上記メッシュ基材に固着させる役割を果たす。
固着剤は、導電体の製造時には、炭素繊維が分散している分散液中の有機溶剤に溶解させるか、または分散液より分離した炭素繊維、有機溶剤と混合して用いるため、混合液にメッシュ基材を浸漬することにより、混合液を該有機溶剤中の炭素繊維と共にメッシュ基材中に入り込ませて(含浸)、上記炭素繊維を上記メッシュ基材(を構成している繊維の表面)に固着させることができるものであれば、特に制限されない。固着剤はシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびアルミネート系カップリング剤から選択される少なくとも1種であることが、上記炭素繊維を上記メッシュ基材に適度な力で固着できる観点から好ましい。
シランカップリング剤(D)は、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基およびグリシジル基からなる群から選ばれた少なくとも1種の反応性官能基を含有してなり、好ましくはアミノ基を含有するシランカップリング剤であることが好ましい。
KBM−403(信越化学工業(株)製、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、A−187(日本ユニカー(株)製、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン);
KBM−402(信越化学工業(株)製、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン)、AZ−6137(日本ユニカー(株)製、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン);
KBE−403(信越化学工業(株)製、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン)などが挙げられる。
固着剤の量は、炭素繊維をメッシュ基材に適度な力で固着できる観点から、炭素繊維100重量部に対して、30〜70重量部であることが好ましく、40〜60重量部であることがより好ましく、45〜55重量部であることがさらに好ましい。
本発明に係る導電体には、本発明の目的を損なわない限り、上記メッシュ基材、炭素繊維、固着剤以外の材料、例えば、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリシロキサン樹脂、シリコン樹脂、アマイドワックス、ベントナイトなどから選択される少なくとも1種以上が含まれていてもよい。
但し、本発明に係る導電体を用いた電波吸収体の電波吸収性能の観点から、強磁性材料(例えば、フェライトなど)は含まないことが望ましい。
以下に詳述するように、本発明に係る導電体は、電波吸収体用として好適である。
本発明に係る導電体の製造方法は、固着剤を介して炭素繊維をメッシュ基材に、より具体的には、メッシュ基材を構成している繊維の表面に、固着できる方法であれば特に制限されないが、前記炭素繊維および前記固着剤を有機溶剤に分散し、得られた分散液に前記メッシュ基材を浸漬し、次いで浸漬後のメッシュ基材を10〜60℃で乾燥させて、本発明に係る導電体を得る方法が、工程の簡易さ、メッシュ基材に固着する炭素繊維の量の調整の容易さなどの観点から好ましい。
有機溶剤としては、固着剤を溶解可能なものであれば特に限定されず、例えば、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、キシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソプロピルアルコール、N-ブチルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(市販品としては、例えば、アルコソルブPM、KHネオケム(株)製)、ブチルセロソルブなどが挙げられ、これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、上記一連の工程において、圧力条件は常圧下(約0.101MPa)で行えばよい。
なお、本発明では、メッシュ基材と分散液との接触方法は上記方法に限定されず、結果として、メッシュ基材を構成している繊維(メッシュ繊維)の表面に分散液が良好に接触し、該メッシュ繊維の表面に炭素繊維が固着剤を介して満遍なく一様に付着する限りその接触順序や接触方法は特に限定されず、メッシュ基材に分散液を流下・散布してもよい。
但し、本発明に係る導電体を用いた電波吸収体の電波吸収性能の観点から、強磁性材料(例えば、フェライトなど)は含まないことが望ましい。
本発明に係る電波吸収体は、上記導電体の両面をそれぞれ200〜2000μm厚の電波透過層で挟んでなるサンドイッチ単位構造1層又は2層以上からなり、周波数5〜30GHzの範囲で、10dB以上の電波の反射減衰量のピークを有する。
電波透過層は、電波を透過する層であれば特に制限されないが、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリシロキサン樹脂、シリコン樹脂などから選択される少なくとも1種を含む樹脂層であることが好ましい。電波吸収体の電波吸収性能や、電波を吸収する周波数帯等の観点からは、電波透過層は、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂およびアクリル樹脂から選択される少なくとも1種を含む樹脂層であることが好ましい。
電波吸収体の外観や設置の容易さなどの観点からは、電波透過層は、塗膜から形成されたものであることが好ましい。
充填材が上記顔料である場合、顔料としては、炭酸カルシウム、ウォラストナイト、シリカ、硫酸バリウム、タルク、マイカ、カリ長石、ソーダ長石、クレー、珪藻土、微粉シリカ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。難燃性の観点からは、これら顔料の中でも、炭酸カルシウム、ウォラストナイト、シリカ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムが好ましい。
これら顔料は1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
電波透過層が中空材を含む場合、各電波透過層において、電波透過層100重量部中5〜30重量部となる量で含まれることが電波吸収性能の観点から好ましい。また、電波透過層中の樹脂成分100重量部に対して、5〜40重量部となる量で含まれることが電波吸収性能の観点から好ましい。電波吸収体としては、電波透過層全層100重量%中5〜30重量部となる量で含まれることが電波吸収性能の観点から好ましい。また、電波透過層全層中の樹脂成分合計量100重量部に対して、5〜40重量部となる量で含まれることが電波吸収性能の観点から好ましい。
難燃材としては、炭酸カルシウム(市販品としては、例えば、タンカルスーパーSS、丸尾カルシウム社製)、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの導電性を有さない材料が挙げられ、難燃性の観点から、炭酸カルシウムがより好ましい。
電波透過層が難燃材を含む場合、各電波透過層において、電波透過層100重量部中5〜10重量部となる量で含まれることが難燃性の観点から好ましい。また、電波透過層中の樹脂成分100重量部に対して、5〜15重量部となる量で含まれることが難燃性の観点から好ましい。電波吸収体としては、電波透過層全層100重量部中5〜10重量部となる量で含まれることが難燃性の観点から好ましい。また、電波透過層全層中の樹脂成分合計量100重量部に対して、5〜10重量部となる量で含まれることが難燃性の観点から好ましい。
電波透過層の各層の厚みは、電波吸収体の電波吸収性能や、電波を吸収する周波数帯等の観点からは、200〜2000μmであることが好ましく、600〜1000μmであることがより好ましい。
サンドイッチ単位構造の合計厚みは、電波吸収体の電波吸収性能や、電波を吸収する周波数帯等の観点からは、500〜15000μmであることが好ましい。
本発明に係る電波吸収体は、導電体と電波透過層との間に相互作用が生じ、優れた電波吸収特性を発揮する。
電波吸収体の電波の反射減衰量は大きいほどよいが、経済性を考慮して10dB以上、好ましくは15dB以上、より好ましくは20dB以上とすれば、十分に実用的な効果を認める事ができる。
本発明に係る電波吸収体は、船舶、航空機、自動車、鉄塔、橋梁および高層建造物から選択される一種以上に好適に用いることができる。
本発明に係る電波吸収体の製造方法は、本発明の目的を損なわない限り特に制限されないが、例えば、電波透過層の樹脂成分となる樹脂を前述したような従来公知の溶媒(または分散媒)中に溶解(又は分散)してなる塗料を基材上または基材に既に設けられている塗膜(既存の旧塗膜でも良い)上に塗布し、その表面に前記導電体を載置(セット)した後、さらに前記塗料を前記導電体全体が該塗料で被覆されるように塗布後、常温〜加熱下(例:10〜60℃)で乾燥してサンドイッチ単位構造の積層体を形成する工程を少なくとも1回行って電波吸収体を得る方法が、施工性や耐久性の観点から好ましい。
電波透過層の樹脂成分となる樹脂の塗料中の含有量は、塗料100重量部中60〜100重量部となるように調整することが、所望膜厚の平滑な電波透過層を迅速かつ効率よく形成できるなど、塗装効率性などの観点から好ましい。
塗料の調製や塗料の基材への塗布は、従来法に従って行えばよい。後述する塗膜被覆電波吸収体の製造方法の項目で詳述する方法も、適宜適用できる。
但し、電波吸収体の電波吸収性能の観点から、上記塗料は、強磁性材料(例えば、フェライトなど)は含まないことが望ましい。
本発明に係る塗膜被覆電波吸収体は、基材上に、下塗り塗膜層(i)と、上記電波吸収体からなる電波吸収体層(ii)と、
中塗り塗膜層(iii-1)および上塗り塗膜層(iii-2)から選択される少なくとも1層(iii)と、
がこの順で積層[下塗り塗膜層(i)/電波吸収体層(ii)/{中塗り塗膜層(iii-1) (iii-1)および/または上塗り塗膜層(iii-2)}]されてなる。
中塗り塗膜層は、エポキシ系塗料、または、ウレタン系塗料から形成される乾燥膜厚20〜100μmの塗膜層である。
本発明に係る塗膜被覆電波吸収体は、上記電波吸収体を含むので、優れた電波吸収特性を発揮することができる。
以下、塗膜被覆電波吸収体の施工について工程に沿って順に説明する。
基材は、電波塔などの電波発信源と、テレビなどの受信機との間にあって、通常、それ単独ではゴーストなどの電波障害を生じる原因となり、電波吸収体をその基材表面に設け電波障害を低減・除去すべき対象である。
電波吸収体を設ける対象が鉄鋼構造物などの鋼材である場合は、塗膜被覆電波吸収体を構成する下塗り塗膜層を鉄鋼構造物の表面に形成する前に、予め下地処理を行っておくことが好ましい。
下塗り塗膜層は、基材表面に形成され、基材と電波吸収体層を強固に接着する役割と下地処理後の一次防錆性を有している。
下塗り塗料としては、基材との接着性が良好なエポキシ樹脂系プライマー塗料が好ましい。
上記下塗り塗膜層の上には、上記電波吸収体からなる電波吸収体層が設けられ、次いで下記の中塗り塗膜層および上塗り塗膜層から選択される少なくとも1層が設けられる。
中塗り塗膜層は、基材上の電波吸収体層の隠蔽と、上塗り塗膜層(iii−2)との接着性向上を目的として電波吸収体層の表面に形成される。
上塗り塗膜層は、通常、中塗り塗膜層表面に設けられるが、電波吸収体層の表面に(中塗り塗膜層を介することなく、)直接設けてもよい。
用可能であり、中塗り塗料に応じて適宜選択される。
このような上塗り塗料には、これら樹脂と共に、着色顔料、体質顔料、充填剤、抗菌剤、防腐剤、防黴剤、耐候安定剤、シリカ等の艶消し材、骨材等が含有されていても良い。
上塗り塗膜層の乾燥膜厚は、特に限定されないが、20〜100μmであることが、電波吸収体層との密着性に優れ、耐候性に優れる重防食被膜を得ることができる。
上記電波吸収体層、下塗り塗膜層、中塗り塗膜層および上塗り塗膜層の内の少なくとも1層には、難燃材が含まれていてもよい。
塗膜被覆電波吸収体が難燃剤を含むことで、難燃性(耐火性)を獲得することができ、従来の可燃性塗料では不向きであった、船舶、航空機、構造物へ好適に用いることができる。
通常、難燃材を含むと、誘電率に変化が生じて電波吸収性能に影響が出るが、本発明に係る塗膜被覆電波吸収体は、上記難燃材を含んでいても、電波透過層中に導電体を含まない構造であるので、電波吸収特性は維持され、しかも塗膜物性にも影響を与えない。
本発明に係る塗膜被覆電波吸収体は、船舶、航空機、自動車、鉄塔、橋梁、高層建造物などの基材に好適に用いることができる。
塗膜被覆電波吸収体を製造する方法は、本発明の目的を損なわない限り特に制限されないが、例えば、上記下塗り塗料を基材に塗布、乾燥して下塗り塗膜層を形成し、次いで、上記電波吸収体を現場施工により作成し、あるいは予め作成された電波吸収体を下塗り塗膜層表面に積層・施工し、次いで、その電波吸収体層表面に上記中塗り塗料を塗布、乾燥して中塗り塗膜層を形成し、次いで、上記上塗り塗料を塗布、乾燥して上塗り塗膜層を形成して、塗膜被覆電波吸収体を製造する方法が挙げられる。
本発明に係る電波障害の防止方法としては、以下の方法が挙げられる。
(i)偽像および誤作動から選択される少なくとも1つの電波障害を生じる原因となる電波反射体に、上記電波吸収体または上記塗膜被覆電波吸収体を設置する方法。
どの方法を選択するかは、目的に応じて決定すればよいが、いずれの方法においても、周波数5〜30GHzの範囲で、10dB以上の電磁波の吸収ピークを有する電波吸収体または塗膜被覆電波吸収体が用いられているので、周波数5〜30GHzの範囲の範囲にある電波を効率よく吸収して、上記電波障害を防止することができる。
(i)導電体の両面を挟んでいる電波透過層の各厚みを調整すること、
(ii)サンドイッチ単位構造層の層数を調整すること、
(iii) 波透過層が顔料を含む樹脂層である場合、顔料の粒径を調整すること、
(iv)電波透過層が中空材を含む樹脂層である場合、中空材のメジアン径を調整すること。
本発明に係る電波吸収体が10dB以上の反射減衰量を実現できる周波数帯は5〜30GHzの範囲であるので、マイクロ波に対して非常に有効である。
また、本発明に係る電波吸収体または塗膜被覆電波吸収体の厚みを測定する方法としては、電磁膜厚計を用いる方法(電磁式)および渦電流式膜厚計を用いる方法(渦電流式)が挙げられ、0.1μmの精度で測定することができる。
なお、下記において、温度条件や圧力条件について特に記載されていない操作は、温度条件は常温(通常25℃)付近、圧力条件は常圧(通常0.1013MPa)で行ったものである。
また、下記において、炭素繊維のアスペクト比は、各炭素繊維の「平均長さ(μm)/平均直径(μm)」として算出した。
<導電体の製造>
使用した原材料は下記表1に記載の通りである。
得られた分散液を浸漬用容器に採り、分散液中にメッシュ基材を浸漬した。
得られた導電体の表面抵抗率をJIS K 7194に従って測定した
結果を表2(「表2−1」、「表2−2」を総括的に「表2」という。以下同じ。)に示す。
実施例1において、メッシュ基材に固着させる炭素繊維の種類や量、メッシュ基材の種類、固着剤の種類や量材料の種類、および導電体の種類を表2に記載したように替えた以外は、実施例1と同様に導電体を製造した。
結果を表2に示す。
<電波吸収体の製造1(電波透過層がポリプロピレン樹脂シートである態様)>
実施例1で製造した導電体を2枚のポリプロピレン(PP)樹脂シートで挟んで、電波透過層/導電体/電波透過層からなるサンドイッチ構造を有する積層体(合計厚み600μm)を作製した。
次いで、金属板(アルミ板)の表面上に、上記サンドイッチ構造を有する積層体を3つ積層して設け、電波吸収体が載置された金属板を作製した(電波吸収体=上記サンドイッチ構造を有する積層体、図1も参照)。
なお、図中のグラフでは、縦軸が電波の反射量(refrection)で表されているため、図中のピークがマイナス値(反射量が減衰したことを表す表現)となっているが、この正の値が反射減衰量となる。例えば、反射量が−25.5dBであれば、反射減衰量は25.5dBである(以下同様)。
実施例11において、導電体を構成する材料の種類や量または導電体を構成するメッシュ基材の線径などを表3に示した通りに変えた以外は、実施例11と同様に、電波吸収体が載置された金属板を作製し、電波吸収特性を評価した。
結果を表3に示す。
実施例11において、表3に示すように導電体を用いずに電波吸収体を作成した以外は、実施例11と同様に、電波吸収体が載置された金属板を作製し、電波吸収特性を評価した。
結果を表3に示す。
実施例11において、金属板(アルミ板)の表面上に、設ける電波吸収体の層構成を表3に記載した通りに変えた以外は、実施例11と同様に、電波吸収体が載置された金属板を作製し、電波吸収特性を評価した。
結果を表3に示す。
<電波吸収体の製造2(電波透過層が塗膜である態様)>
まず、下記のとおり主剤成分および硬化剤成分を調製し、得られた主剤成分と硬化剤成分とを混合することによりエポキシ樹脂系塗料(塗料X)を得た。
5Lの金属容器に、下記表4に示した原材料を表4(ここで、表4−1および表4−2を総括的に表4という。以下同じ。)に示した配合量で配合し、ハイスピードディスパーを用いて上記配合物を2時間分散処理した。得られた分散液を40メッシュのろ過網を用いたろ過に供して、主剤成分(ろ液)を調製した。
5Lの金属容器に、下記表4に示した原材料を表4に示した配合量で配合し、ハイスピードディスパーで2時間分散処理した。得られた分散液を40メッシュのろ過網を用いたろ過に供し、硬化剤成分(ろ液)を調製した。
結果を表5(ここで、表5−1〜表5−8を総括的に図5という。以下同じ。)、図8に示す。
実施例39において、導電体を表5に示したものに変えた以外は、実施例39と同様に、金属板上に電波吸収体を作製し、得られた電波吸収体の電波吸収特性を評価した。
結果を表5に示す。
実施例39において、表5に示すように、導電体を用いなかった以外は、実施例39と同様に、金属板上に電波吸収体を作製し、得られた電波吸収体の電波吸収特性を評価した。
結果を表5に示す。
実施例39において、塗料Xと導電体の合計厚みや塗料Xと導電体との積層体の数を変えた以外は、実施例39と同様に、金属板上に電波吸収体を作製し、得られた電波吸収体の電波吸収特性を評価した。
結果を表5に示す。
実施例39において、塗料Xに表5に示される中空材を主剤成分100重量部に対して28.6重量部添加した(金属板(アルミ板)の表面上に塗装する塗料X、導電体の全面が被覆されるように塗装する塗料Xの双方に添加)以外は、実施例39と同様に、金属板上に電波吸収体を作製し、得られた電波吸収体の電波吸収特性を評価した(塗料Xに中空材を添加して得られる塗料を塗料Yという)。
結果を表5に示す。
ON2150:パーライト、平均粒径100μm、見かけ密度0.08g/cm3、真密度0.45g/cm3、KD Ceratech社製。
ON4150:パーライト、平均粒径65μm、見かけ密度0.09g/cm3、真密度0.6g/cm3、KD Ceratech社製。
ON5150:パーライト、平均粒径55μm、見かけ密度0.11g/cm3、真密度0.7g/cm3、KD Ceratech社製。
実施例54において、塗料Xに難燃剤として炭酸カルシウム(商品名:タンカルスーパーSS、丸尾カルシウム社製)を主剤成分100重量部に対して14.3重量部、中空材を主剤成分28.6重量部添加した(金属板(アルミ板)の表面上に塗装する塗料X、導電体の全面が被覆されるように塗装する塗料Xの双方に添加)以外は、実施例54と同様に、金属板上に電波吸収体を作製し、得られた電波吸収体の電波吸収特性を評価した(塗料Y(すなわち塗料X+中空材)に難燃剤を添加して得られる塗料を塗料Zという)。
結果を表5に示す。
以下に、上記実施例および比較例の結果を参照して考察を述べるが、実施例および比較例の結果から考察できることは以下に限られるものではない。
実施例54〜56の結果から、塗料Xに、中空材を添加し、中空材のメジアン径(D50)を変えることで、反射減衰量が10dB以上であるピークを示す周波数帯や反射減衰量を調整できることが分かる(表5参照)。
本発明に係る導電体を電波吸収体は、設計自由度が高く、設置場所に過度の制限がなく、GHz帯における電波吸収性能に優れ、電波吸収体を利用する分野で大きな役割を果たすことが見込める。
Claims (17)
- 線径が0.1〜1.0mmの単繊維または複合繊維を、メッシュサイズが1.7〜16メッシュとなるように織ることにより形成されたメッシュ基材に、固着剤を用いて、炭素繊維を該炭素繊維の量がメッシュ基材の単位面積当たり10〜20g/m2となるように固着してなり、
JIS K 7194に従って測定した表面抵抗率が100〜1,000Ω/□である導電体。 - 前記炭素繊維は、
無作為に選択した25本の炭素繊維の走査型電子顕微鏡(SEM)により測定した平均直径が1〜10μmであり、
無作為に選択した25本の炭素繊維の走査型電子顕微鏡(SEM)により測定した平均長さが10〜100μmである請求項1記載の導電体。 - 前記メッシュ基材を構成する繊維が、ガラス繊維、セラミック繊維、プラスチック繊維、植物繊維および動物繊維から選択される少なくとも1種の材料からなる請求項1または2記載の導電体。
- 前記固着剤が、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびアルミネート系カップリング剤から選択される少なくとも1種のカップリング剤である請求項1〜3のいずれかに記載の導電体。
- 前記固着剤の量が、炭素繊維100重量部に対して、30〜70重量部である請求項1〜4のいずれかに記載の導電体。
- 前記炭素繊維、前記固着剤および有機溶剤を混合し、得られた混合液に前記メッシュ基材を浸漬し、次いで浸漬後のメッシュ基材を10〜60℃で乾燥させて得られる請求項1〜5のいずれかに記載の導電体。
- 電波吸収体に用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の導電体。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の導電体の両面をそれぞれ200〜2000μm厚の電波透過層で挟んでなるサンドイッチ単位構造1層又は2層以上からなり、周波数5〜30GHzの範囲で、10dB以上の電波の反射減衰量のピークを有する電波吸収体。
- 前記電波透過層が、樹脂を含む樹脂層である請求項8記載の電波吸収体。
- 前記樹脂層の樹脂が、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリシロキサン樹脂およびシリコン樹脂から選択される少なくとも1種である請求項9に記載の電波吸収体。
- 前記樹脂層が、顔料(中空顔料を除く)および中空材から選択される少なくとも1種の充填材を含む請求項9または10記載の電波吸収体。
- 前記顔料が、炭酸カルシウム、ウォラストナイト、シリカおよび水酸化マグネシウムから選択される少なくとも1種であり、
前記中空材がセラミックバルーン、ガラスバルーン、シラスバルーン、樹脂バルーンから選択される少なくとも1種である請求項10記載の電波吸収体。 - 前記中空材のJIS Z 8819に従って測定したメジアン径(D50)が、3〜100μmである請求項11または12に記載の電波吸収体。
- 前記顔料および前記中空材から選択される少なくとも1種の充填材および前記樹脂を混合してなる塗料を基材の表面または基材に設けられた塗膜の表面に塗布し、前記導電体を載置した後、さらに前記塗料を前記導電体全体が該塗料で被覆されるように塗布する操作を少なくとも1回行って少なくとも1つのサンドイッチ単位構造を含む積層体を形成し、該積層体を10〜60℃で乾燥する工程を少なくとも1回行って得られる請求項11〜13のいずれかに記載の電波吸収体。
- 船舶、航空機、自動車、鉄塔、橋梁および高層建造物から選択される少なくとも1種以上に用いることを特徴とする請求項8〜14のいずれかに記載の電波吸収体。
- 基材上に、下塗り塗膜層(i)と、請求項8〜15のいずれかに記載の電波吸収体からなる電波吸収体層(ii)と、
中塗り塗膜層(iii-1)および上塗り塗膜層(iii-2)から選択される少なくとも1層(iii)と、
がこの順で積層[下塗り塗膜層(i)/電波吸収体層(ii)/{中塗り塗膜層(iii-1)および/または上塗り塗膜層(iii-2)}]され、
前記下塗り塗膜層(i)が、エポキシ系塗料、または、ウレタン系塗料から形成される乾燥膜厚30〜200μmの塗膜層であり、
前記中塗り塗膜層(iii-1)が、エポキシ系塗料、または、ウレタン系塗料から形成される乾燥膜厚20〜100μmの塗膜層であり、
前記上塗り塗膜層(iii-2)が、ふっ素系塗料、ウレタン系塗料、アクリル系塗料、または、シリコン変性アクリル系塗料から形成される乾燥膜厚20〜50μmの塗膜層であることを特徴とする塗膜被覆電波吸収体。 - 偽像および誤作動から選択される少なくとも1つの電波障害を生じる原因となる電波反射体に、請求項8〜15のいずれかに記載の電波吸収体または請求項16に記載の塗膜被覆電波吸収体を設置するか、
または、
前記電波反射体と電波受信装置との間に、請求項8〜15のいずれかに記載の電波吸収体または請求項16に記載の塗膜被覆電波吸収体を設置することを特徴とする電波障害の防止方法。
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