JP3993431B2 - インフレータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種車両等に搭載される、主として車両が横方向から衝撃を受けたときに乗員を保護するためのインフレータ及びそれを用いたエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
自動車両の膨張式安全システム用のインフレータには、運転席、助手席等の車両内の座席位置等に応じて最適な乗員保護ができるよう、運転席のエアバッグ用インフレータ、助手席のエアバッグ用インフレータ、サイドエアバッグ用インフレータ、カーテン用インフレータ、ニーボルスター用インフレータ、インフレータブルシートベルト用インフレータ、チューブラーシステム用インフレータ、プリテンショナー用インフレータ等の各種インフレータが知られている。これらのインフレータの中でカーテン用インフレータは、車両が横方向からの衝撃を受けたときに、瞬時に車両の窓側に厚さが数cm程度のカーテン状のエアバックを膨張展開させるものである。
【0003】
上記のカーテン用インフレータは勿論、各種インフレータは、車両自体の軽量化の要請から小型軽量化が求められており、更に車両内への取り付け易さ、作動時における安全性の向上も合わせて求められている。
【0004】
なお、関連する先行技術として、USP5,527,066号明細書には、ヘリウムと水素を併用し、フレキシブル容器を膨張させる装置が開示されており、同5,782,486号明細書には、加圧された不活性ガスを用いたエアバッグ用のガス流装置が開示されており、同3,680,886号明細書には、窒素又はヘリウムでエアバッグを膨張させるエアバッグ装置が開示されており、同5,803,493号明細書には、加圧ガスとガス発生剤を併用したエアバッグ用サイドインフレータハウジングが開示されており、登録実用新案公報第3031246号には、加圧ガスとしてアルゴンや窒素を用いた加圧ガスインフレータが開示されている。
【0005】
本発明は、小型軽量化を達成できると共に、エアバッグ装置に組み込む際の容易さ、車両内への取り付け易さ、作動時や運搬時等における安全性が向上されたインフレータ及びそれを用いたエアバッグ装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のインフレータは、側面衝突に対するカーテン用インフレータ及びサイドインフレータのいずれとしても適用できるものであるが、以下においては、カーテン用インフレータとして適用した場合に基づいて説明する。
【0007】
本発明は、上記課題の解決手段として、加圧媒質が充填され、一端側に開口部を持つインフレータハウジングと、インフレータハウジングの開口部側に固着され、作動時に開口部から流出する加圧媒質を外部に放出するためのガス排出口を備えたディフュザー部とを有し、インフレータハウジングの開口部とディフュザー部との間の加圧媒質の流出経路が破裂板で閉塞され、更にディフューザー部には前記破裂板の破壊手段が備えられているインフレータであり、作動時における加圧媒質の流出方向が、インフレータハウジングの軸方向と同一方向であるインフレータを提供する。
【0008】
このように、加圧媒質の流出方向とインフレータハウジングの軸方向を同一にすることにより、インフレータの取り付け方向と、カーテン状エアバッグの膨張方向が一致するため、車両内への取り付け作業が容易となる。
【0009】
更に本発明は、上記課題の他の解決手段として、加圧媒質が充填され、一端側に開口部を持つインフレータハウジングと、インフレータハウジングの開口部側に固着され、作動時に開口部から流出する加圧媒質を外部に放出するためのガス排出口を備えたディフュザー部とを有し、インフレータハウジングの開口部とディフュザー部との間の加圧媒質の流出経路が破裂板で閉塞され、更にディフューザー部には前記破裂板の破壊手段が備えられているインフレータであり、更に前記ガス排出口において接続されたガス排出ポートを有しており、ガス排出口から流出した加圧媒質がガス排出ポートを経由してガス排出ポートの開口部から流出するインフレータを提供する。
【0010】
この発明において、ガス排出ポートの開口部(加圧媒質の流出口)の形成位置及び方向は制限されないので、インフレータのガス排出口にガス流出ポートを取り付け、そこを経由して加圧媒質が流出するようにすることで、インフレータハウジングにカーテン状エアバッグを取り付ける場合に比べて取り付け作業が容易となり、加圧媒質の流出方向も自由に制御することができる。
【0011】
上記ガス排出ポートは、ガス排出ポートの軸方向とインフレータハウジングの軸方向とが平行になるように取り付けられている構造にすることができる。
【0012】
また本発明は、上記課題の他の解決手段として、加圧媒質が充填され、一端側に開口部を持つインフレータハウジングと、インフレータハウジングの開口部側に固着され、作動時に開口部から流出する加圧媒質を外部に放出するためのガス排出口を備えたディフュザー部とを有し、インフレータハウジングの開口部とディフュザー部との間の加圧媒質の流出経路が破裂板で閉塞され、更にディフューザー部には前記破裂板の破壊手段が備えられているインフレータであり、更に前記ガス排出口において接続されたガス排出ポートを有しており、
ガス排出ポートが、インフレータハウジングの開口部の中心線の延長線上に取り付けられており、ガス排出口から流出した加圧媒質がガス排出ポートを経由してガス排出ポートの開口部から流出するインフレータを提供する。
【0013】
このような構造にすることで、加圧媒質の流出がより円滑になされ、インフレータの幅方向(半径方向)の寸法をより小さくできる。
【0014】
上記発明においては、作動時において、加圧媒質が流出方向を変えることなく、インフレータハウジングの開口部、ディフュザー部の内部空間及びガス排出ポートを経由して、ガス排出ポートの開口部から流出する。
【0015】
上記発明においては、ディフュザー部に備えられた破裂板の破壊手段が、ディフュザー部の内部空間に向かい、かつ破裂板の中心線に対して斜め方向に配置することができる。ここで「斜め方向」とは、破裂板の中心線に対して、破壊手段の中心軸が斜めに交わっていることを意味する。
【0016】
更に、ディフュザー部に備えられた破裂板の破壊手段の中心軸と、破裂板の中心線とのなす角度(θ)が、鋭角であることが好ましく、10〜90°未満であることがより好ましく、40〜50°であることが更に好ましい。角度θが鋭角であると、インフレータの幅方向の寸法を小さく保つことができると共に、破裂板を確実に破壊できるので、加圧媒質の流出を阻害することもない。
【0017】
このように破壊手段と破裂板の配置状態を調整することにより、幅方向の寸法を大きくすることなく、作動時において破裂板を確実に破壊することができる。
【0018】
更に上記発明においては、ディフュザー部に備えられた破裂板の破壊手段が、ディフュザー部の内部空間に向かい、かつ破裂板の中心線に対して直交するように配置することができる。このとき、破裂板が、ディフュザー部の内部空間において加圧媒質の流出経路を閉塞すると共に、その一部が破壊手段と対向していることが望ましい。更に、破裂板が、一端が閉塞され、他端が開口した筒状のものであり、閉塞端と周面において加圧媒質の流出経路を閉塞し、周面の一部が破壊手段と対向していることが望ましい。
【0019】
このように破壊手段と破裂板の配置状態を調整し、かつ前記配置状態を考慮して破裂板の形状を変化させることにより、幅方向への寸法を大きくすることなく、作動前においては加圧媒質の流出経路を完全に閉塞し、作動時においては破裂板を確実に破壊することができる。
【0020】
更に、上記ガス排出ポートは、一端が閉塞され、他端に開口部を有する筒状部材からなり、前記開口部から加圧媒質が流出する構造にすることができる。
【0021】
このようなガス排出ポートを用いた場合、ガス排出ポートからの加圧媒質の流出方向とインフレータハウジングの軸方向が同一になるので、インフレータの取り付け方向と、カーテン状エアバッグの膨張方向が一致するため、車両内への取り付けが容易となる。
【0022】
上記した各発明のインフレータにおいて、流出する加圧媒質中の異物を除くためのフィルタが、ガス排出口の内側若しくは外側に設けられているか、又はガス排出口自体がフィルタにより形成されている構造にすることができる。
【0023】
更に上記した各発明のインフレータにおいて、流出する加圧媒質中の異物を除くためのフィルタが、ガス排出ポート内に設けられている構造にすることができる。
【0024】
更に上記した各発明のインフレータにおいて、流出する加圧媒質中の異物を除くためのフィルタが、ガス排出ポートの開口部に設けられている構造にすることができる。
【0025】
インフレータは、作動時において破裂板が破裂することで加圧媒質の流出が始まるが、その破裂の際に破片が生じる可能性があり、そしてその破片は加圧媒質と共に流出して、カーテン状エアバッグ内にまで到達し、エアバッグを損傷させる恐れがある。よって、上記のようにフィルタを配置することにより、前記破片のエアバッグ内への流入を防止することができる。
【0026】
上記した発明のインフレータにおいて、ガス排出ポートを取り付けた構造のものにした場合、ガス排出ポートの開口部に、加圧媒質を周方向に放出するためのアダプターが着脱自在に取り付けられている構造にすることができる。
【0027】
このような構造にした場合、車両搭載前の保管時や運搬時等に火災が起こったようなとき、破壊手段が作動して破裂板が破損するという不測の事態が生じても、アダプターの作用により、加圧媒質は周方向に放出される。よって、一方向に噴出されたときのように、加圧媒質の噴出によってインフレータ自体がロケット状態で飛び出すことが防止される。
【0028】
また本発明は、上記課題の解決手段として、加圧媒質が充填され、一端側に開口部を持つインフレータハウジングと、インフレータハウジングの開口部側に固着され、作動時に開口部から流出する加圧媒質を外部に放出するためのガス排出口を備えたディフュザー部とを有し、インフレータハウジングの開口部とディフュザー部との間の加圧媒質の流出経路が破裂板で閉塞され、更にディフューザー部には前記破裂板の破壊手段が備えられているインフレータであり、作動時における加圧媒質の流出流量をガス排出口又はガス排出口に設けたフィルタにより制御するインフレータを提供する。
【0029】
ここで、ガス排出口にフィルタを設ける場合は、ガス排出口の内側若しくは外側に設ける場合のほか、ガス排出口自体がフィルタにより形成されている場合も含む。
【0030】
上記発明において、フィルタが環状のもので、ディフュザー部のガス排出口を内側から覆い、加圧媒質に含まれる異物を捕集できるように配置されたもので、更に環状のフィルタとガス排出口の間に、ガス排出口の開口面積よりも大きな半径方向の断面積を有する環状空間が形成されており、作動時における加圧媒質の流出流量をガス排出口により制御するものにすることができる。
【0031】
環状のフィルタは、ガス排出口から異物(破裂板の破壊片等)が流出することを防止するためのものであるので、環状のフィルタの半径方向の断面積はガス排出口の開口面積よりも大きくなるように設定されている。このため、加圧媒質がフィルタを経由して流出するとき、ガス排出口に面したフィルタ部分のみ即ち、フィルタの一部分に集中して加圧媒質が流出して行くことになり、効率的な濾過ができず、その結果、異物もフィルタの一部分のみに集中することになり、その部分のフィルタが目詰まりして加圧媒質の流出流量が低下する恐れがある。よって、ガス排出口の開口面積よりも大きな断面積を有する環状空間を設けることにより、前記のような事態が発生することを防止できる。そして、環状空間を設けた上で、加圧媒質の流出流量をガス排出口で制御することにより、フィルタの目詰まりによる流出流量の低下防止効果が更に高められる。
【0032】
環状のフィルタは、異物の除去効果の観点からは、環状のフィルタの半径方向の断面積が、環状空間の半径方向の断面積よりも大きいことが必要であり、パンチングメタル、平織金網又はそれらに類する多孔部材が1又は2層以上積層されたものが好ましい。
【0033】
更に本発明は、上記課題の他の解決手段として、加圧媒質が充填され、一端側に開口部を持つインフレータハウジングと、インフレータハウジングの開口部側に固着され、作動時に開口部から流出する加圧媒質を外部に放出するためのガス排出口を備えたディフュザー部とを有し、インフレータハウジングの開口部とディフュザー部との間の加圧媒質の流出経路が破裂板で閉塞され、更にディフューザー部には前記破裂板の破壊手段が備えられているインフレータであり、更に前記ガス排出口において接続されたガス排出ポートを有し、ガス排出口から流出した加圧媒質がガス排出ポートを経由してガス排出ポートの開口部から流出するものであり、作動時における加圧媒質の流出流量をガス排出ポートの開口部又はガス排出ポート内に設けられたフィルタにより制御するインフレータを提供する。
【0034】
このように、作動時における加圧媒質の流出流量(単位時間当たりの流出量)をガス排出口又はガス排出ポートの開口部で制御することにより、破裂板の破壊状態によって、加圧媒質の流出流量が影響を受けることを防止できる。このような加圧媒質の流出流量の制御は、例えば、ガス排出口の圧力損失(開口面積)又はフィルタの圧力損失により行うことができる。
【0035】
更に本発明は、上記課題の解決手段として、加圧媒質が充填され、一端側に開口部を持つインフレータハウジングと、インフレータハウジングの開口部側に固着され、作動時に開口部から流出する加圧媒質を外部に放出するためのガス排出口を備えたディフュザー部とを有し、インフレータハウジングの開口部とディフュザー部との間の加圧媒質の流出経路が破裂板で閉塞され、更にディフューザー部には前記破裂板の破壊手段が備えられているインフレータであり、作動時における加圧媒質の流出流量を前記加圧媒質の流出経路により制御するインフレータを提供する。この発明においてもディフュザー部のガス排出口に接続された開口部を有するガス排出ポートを取り付け、ガス排出口から流出した加圧媒質がガス排出ポートを経由してガス排出ポートの開口部から排出されるようにすることができる。
【0036】
このように、作動時における加圧媒質の流出流量(単位時間当たりの流出量)を加圧媒質の流出経路で制御することにより、破裂板の破壊状態によって、加圧媒質の流出流量が影響を受けることを防止できる。このような加圧媒質の流出流量の制御は、例えば、加圧媒質の流出経路の圧力損失(開口面積)により行うことができる。
【0037】
上記各発明において、ガス排出ポートは、側面にのみ2以上の開口部を有し、前記2以上の開口部の内の少なくとも2つの開口部が、互いに幅方向に対称となる位置乃至はそれに近似する位置に配置されており、前記ガス排出ポート内部の開口部が設けられた位置には複数の流出孔を有するスクリーンが配置されているものにすることができる。ここで、ガス排出ポートの開口部が2つのときは幅方向に対称となる位置等に設けるが、開口部が3つ又は4つ以上のときは、それらが周方向に等間隔に配置されるようにすることが望ましい。
【0038】
スクリーンは、パンチングメタル、平織金網又はそれらに類する多孔部材が1又は2層以上積層された筒状のものにすることができ、スクリーンの軸方向とガス排出ポートの軸方向が一致するように配置されていることが好ましい。
【0039】
上記のとおり、ガス排出ポートにおける開口部の形成位置を調整することにより、下記の作用効果が得られる。
(第1の作用効果)
インフレータの運搬・保管時において火災等が発生し、インフレータが誤作動するという不測の事態が生じたとき、ガス排出ポートの側面に設けられた開口部が1つのみ又は近接した位置にのみに設けられていると、そこから噴出した加圧媒質により、インフレータがロケットのように勢いよく飛び出して非常に危険である。しかし、上記のとおり、少なくとも2つの開口部を、互いに幅方向(ガス排出ポートが筒状のときは半径方向)に対称となる位置乃至はそれに近似する位置に配置することにより、前記のような異常事態の発生が防止される。
(第2の作用効果)
ガス排出ポートの側面に開口部が設けられているため、スクリーンは、少なくとも開口部に面した箇所がスクリーンとして機能すれば良いので、開口部の位置とスクリーンの流出孔の位置を合わせた特別な部材を調製する必要がなく、市販のパンチングメタル、平織金網等をそのまま適用できるので、材料が安価である。
(第3の作用効果)
ガス排出ポートに設けた開口部は大きなもので良いため、加工時の寸法精度を上げる必要がないので、加工が容易となる。
【0040】
上記各発明において、ガス排出ポートが、インフレータとエアバッグとを接続するとき、側面に設けられた2以上の開口部からエアバッグを接続する部分までの間の外表面に、周方向に連続して又は間隔をおいて凸部を有しているものにすることができる。このとき、前記凸部は、開口部に近接して設けられていることが望ましい。
【0041】
ガス排出ポートにおいて、上記した凸部を設けることにより、次のとおり、エアバッグ装置が作動したときにエアバッグの円滑な膨張性を確保できるという作用効果が得られる。インフレータとエアバッグとを接続するとき、少なくとも開口部が包み込まれるようにしてエアバッグをガス排出ポートに被せた後、又は少なくとも開口部までが入るにようにしてガス排出ポートをエアバッグに挿入した後、締め付け手段で両方を固定一体化する。この場合、ガス排出ポートが同一径のフラットな形状のものであると、エアバッグがガス排出ポートの側面に設けた開口部にぴったりと接触した状態になり、エアバッグの内表面と開口部との間に加圧媒質が通るための隙間がなくなる。このため、インフレータの作動時、特に作動初期において、側面開口部から噴出した加圧媒質の円滑な流れが阻害され、エアバッグの膨張性が損なわれる恐れがある。しかし、上記の通りの凸部を設けることで、エアバッグの内表面と側面開口部との間に加圧媒質の通過経路となるべき隙間を確保できるので、前記のような問題が生じることが防止される。
【0042】
また本発明は、上記課題の解決手段として、エアバッグと上記した凸部を有するガス排出ポートを有するインフレータとの接続において、エアバッグの開口部に取り付けられた筒状の口金内にガス排出ポートが挿入され、前記口金とガス排出ポートとが接続されたとき、前記口金の内表面と、ガス排出ポートの凸部に至るまでの挿入部分の外表面との間に間隙が存在しており、前記口金における幅方向断面積と、ガス排出ポートの凸部に至るまでの挿入部分における幅方向断面積との差で定義される前記間隙の断面積が、ガス排出ポートに配置されたスクリーン流出孔の総開口面積よりも大きいものであるインフレータ、及び前記間隙の断面積が、ディフュザー部に配置されたガス排出口の総開口面積よりも大きいものであるインフレータを提供する。
【0043】
このようにして間隙の断面積を、ガス排出ポートに配置されたスクリーン流出孔の総開口面積又はディフュザー部に配置されたガス排出口の総開口面積よりも大きくすることで、スクリーン又はガス排出口で加圧媒質の流出流量の制御をすることができる。
【0044】
上記各発明において、凸部に雄ネジが設けられ、口金の一部又は全部、好ましくは口金の一部(凸部の雄ネジと螺合される部分のみ)に雌ネジが設けられていることが望ましく、上記した作用効果及び加圧媒質の流出流量の制御をなすため、口金の内表面と、ガス排出ポートの凸部に至るまでの挿入部分の外表面との間に存在する間隙の幅は1〜5mmが好ましい。
【0045】
上記各発明においては、破裂板はインフレータハウジングの開口部側又はディフュザー部側に取り付けることができる。
【0046】
また本発明は、衝撃センサ及びコントロールユニットからなる作動信号出力手段と、ケース内に上記のインフレータとエアバックが収容されたモジュールケースとを備えたエアバック装置を提供する。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1は、本発明のインフレータ10の長さ方向への断面図、図2は、図1のインフレータに取り付ける付属部品となるアダプターの断面図、図3は、他実施形態のインフレータ10の長さ方向への断面図、図4、5は、他実施形態のインフレータ10の長さ方向への部分断面図である。
【0048】
まず、図1の実施形態について説明する。インフレータハウジング12は、一端側に開口部14を有し、他端側は閉塞されており、内部空間16には、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス、窒素ガスからなる加圧媒質が最大圧70,000kPa程度で充填されている。インフレータハウジング12は幅方向の断面が円形であり、開口部14も同様に円形である。
【0049】
インフレータハウジング12は、既存のガスボンベを利用することができ、パイプをスエージ加工又はスピニング加工して製造することもできる。図1のインフレータ10は、インフレータハウジング12の開口部14から加圧媒質を充填する。図3のインフレータ10は、インフレータハウジング12にディフュザー部20を接続した後、細孔に嵌入したシールピン13の隙間から充填し、その後、シールピン13の部分でインフレータハウジング12を溶接して完全に閉塞する。
【0050】
インフレータハウジング12の開口部14側には、ディフュザー部20が接続されている。ディフュザー部20は、ディフュザーハウジング23により外殻が形成されており、その周面には加圧媒質を外部に流出させるためのガス排出口22を有している。
【0051】
インフレータハウジング12とディフュザー部20は、溶接により接続してもよいし、インフレータハウジング12端部外周面に雄ネジ部を設け、ディフュザー部20の端部内周面に雌ネジ部を設けて、雄ネジ部と雌ネジ部において螺じ合わせて接続してもよい。
【0052】
インフレータハウジング12の開口部14は、椀状の破裂板19で閉塞されており、作動前においては、インフレータハウジング12の内部空間16は高圧の気密状態に維持されている。一方、ディフュザー部20のガス排出口22は閉塞されていない。
【0053】
ディフュザー部20には、破裂板19の破壊手段として、点火薬を備えた点火器26が設けられている。この点火器26は、ディフュザーハウジング23に嵌め込まれてディフュザー部20に取り付けられている。30はコネクタ、32は電源と接続するためのリード線である。
【0054】
ディフュザー部20にはガス排出ポート40が接続されており、これらは、ディフュザー部20のガス排出口22とガス排出ポート40の連通孔42を合わせた後、溶接部44で溶接することで接続されている。
【0055】
ガス排出ポート40は、インフレータハウジング12の中心軸(図1中の一点鎖線)と、ガス排出ポート40の中心軸(図1中の一点鎖線)が平行になるように取り付けられている。
【0056】
ガス排出ポート40は、一端側が閉塞され、他端側には開口部46が形成された筒状部材からなるものであり、開口部46の近傍には異物を除去するためのフィルタ48が設けられている。このフィルタ48としては、例えば金網又は金網の積層体を用いることができる。フィルタ48の設置場所は、流出する加圧媒質中の異物を除去できれば特に限定されるものではなく、例えば、加圧媒質の通過経路49側から連通孔42を覆うようにして設けることもできる。
【0057】
ガス排出ポート40の開口部46側には、保管及び運搬時において、着脱自在にアダプター50を取り付けることができる。このアダプター50は円盤状又は円柱状部材であり、図2に示すとおり、内部にガス排出ポート40の開口部側の端部を嵌入できる凹部52と、凹部52よりも小さな径の凹部54を有しており、凹部54には外周面まで貫通した複数の噴射口56が設けられている。なお、このアダプター50は、ガス排出ポート40との結合力を高めるため、ゴム、プラスチック等の弾性部材で形成できるほか、図示していないネジ等の締め付け具を設けることができる。
【0058】
なお、本実施形態では、ガス排出口22の開口面積を好ましくは5〜500mm2、より好ましくは10〜250mm2、更に好ましくは12〜113mm2に設定することで、加圧媒質の流出流量が制御されている。なお、フィルタの圧力損失の測定方法は、特許第2926040号公報の19欄17行〜20欄43行にかけての記載、図8、図9に基づいて測定することができる。
【0059】
次に、図3に示した他の実施形態について説明する。図3に示したインフレータ10は、破裂板19の取付部位が異なることと、加圧媒質の充填方法が異なる(シールピン13がある)ことの他は、図1に示すインフレータ10と同一構造のものである。
【0060】
図1に示すインフレータ10においては、破裂板19はインフレータハウジング12の開口部14側に取り付けられているが、図3に示すインフレータ10においては、破裂板19はディフュザー部20の開口部21の周縁部に取り付けられている。インフレータハウジング12の開口部14とディフュザー部20の開口部21とは、互いに当接するようにして配置することもできるが、図3に示すように、開口部14と破裂板19との間に間隙が形成されるようにして配置することが望ましい。間隙の大きさは、ディフュザー部20の開口部21からディフュザーハウジング23の先端部23aまでの長さを適宜設定することで調節できる。このとき先端部23aは、インフレータハウジング12の膨張部15に当接させることで、溶接による接合が容易になる。
【0061】
次に、図1〜図3に示すインフレータ10の動作を説明する。車両搭載時、インフレータ10は、衝撃センサ及びコントロールユニットからなる作動信号出力手段と、ケース内に前記のインフレータ10とカーテン状のエアバッグが収容されたモジュールケース等と組み合わせたシステムとして設置される。カーテン状エアバッグは、ガス排出ポート40の開口部46において接続されている。
【0062】
まず、車両が衝撃を受けた場合、前記システムの衝撃センサからの信号を受け、点火器26が作動し、点火薬が着火燃焼することで破裂板19が破壊される。
【0063】
破裂板19の破壊によって開口部14が開放されるため、内部空間16内の加圧媒質はガス排出口22から流出し、連通孔42を通ってガス排出ポート40内に流入し、フィルタ48を経て、開口部46から流出して、カーテン状エアバッグを膨張させる。
【0064】
この一連の動作において、ガス排出ポート40の開口部46から加圧媒質が流出するとき、加圧媒質の流出方向はガス排出ポート40の中心軸方向となり、この流出方向はインフレータハウジング12の中心軸方向と一致する。よって、ガス排出ポート40の開口部46に接続されたカーテン状エアバッグは、加圧媒質の流出方向と同一方向に膨張展開する。
【0065】
更に破裂板19が破裂したときに破片が生じた場合は、フィルタ48により取り除かれ、カーテン状エアバッグ内部への流出が防止される。
【0066】
また、車両搭載前の保管時や運搬時等に火災が起こったようなとき、点火器26が誤作動し、破裂板19が破裂してしまった場合、加圧媒質がガス排出ポート40の開口部46から流出すると、カーテン状インフレータ10は加圧媒質の流出を推進力としてロケット状態で飛び出してしまい、非常に危険である。しかし、ガス排出ポート40の開口部46にアダプター50を取り付けておけば、加圧媒質はアダプター50の複数の噴出口56から周方向に流出するため、万一の場合の危険も回避できる。
【0067】
次に、図4に示す他の実施形態について説明する。図1、図3と同一番号は、同一のものを示す。なお、図4に示すインフレータ10にも、図2に示すアダプター50を取り付けることができる。
【0068】
図4のインフレータ10は、ガス排出ポート40が、インフレータハウジング12の開口部14の中心線の延長線上に取り付けられている。このため、作動時において破裂板19が破壊された後、加圧媒質は流出方向を変えることなく、インフレータハウジング12の開口部14、ディフュザー部20の内部空間20a及びガス排出ポート40(加圧媒質の通過経路49)を経由して、ガス排出ポート40の開口部46から流出する。
【0069】
ディフュザー部20に備えられた破裂板19の破壊手段である点火器26は、ディフュザー部20の内部空間20aに向かい、かつ破裂板19の中心線(これは、開口部14の中心線、加圧媒質の流れ方向、ディフュザー部20の内部空間20aの中心軸、ガス排出ポート40の中心軸と一致する。)に対して、点火器26の中心軸が斜めになるように配置されている。そして、点火器26の中心軸と、破裂板の中心線とのなす角度(θ)は鋭角であることが好ましく、10〜90°未満であることがより好ましく、40〜50°であることが更に好ましい。
【0070】
次に、図4に示すインフレータ10の動作を説明する。車両が衝撃を受けた場合、衝撃センサからの信号を受け、点火器26が作動し、点火薬が着火燃焼することで破裂板19が破壊される。このとき、点火器26と破裂板19とは、角度θの関係で配置されているため、破壊は確実になされる。
【0071】
このような破裂板19の破壊によって開口部14が開放されるため、内部空間16内の加圧媒質は、ディフュザー部20の内部空間20aを通り、フィルタ48と通過経路49を経て、開口部46から流出し、カーテン状エアバッグを膨張させる。
【0072】
この一連の動作において、加圧媒質の流出方向は変化することがなく、ガス排出ポート40の開口部46に接続されたカーテン状エアバッグは、加圧媒質の流出方向と同一方向に膨張展開する。
【0073】
次に、図5に示す他の実施形態について説明する。図1、図3と同一番号は、同一のものを示す。なお、図5に示すインフレータ10にも、図2に示すアダプター50を取り付けることができる。
【0074】
図5のインフレータ10も図4のインフレータ10と同様に、ガス排出ポート40が、インフレータハウジング12の開口部14の中心線の延長線上に取り付けられている。このため、作動時において破裂板19が破壊された後、加圧媒質は流出方向を変えることなく、インフレータハウジング12の開口部14、ディフュザー部20の内部空間20a及びガス排出ポート40(加圧媒質の通過経路49)を経由して、ガス排出ポート40の開口部46から流出する。
【0075】
ディフュザー部20に備えられた破裂板19の破壊手段である点火器26は、ディフュザー部20の内部空間20aに向かい、かつ破裂板19の中心線に対して直交するように配置されている。
【0076】
破裂板19は、ディフュザー部20の内部空間20a内に配置された、一端が閉塞され、他端が開口した筒状のものであり、閉塞端19aと周面19bにおいて加圧媒質の流出経路となる内部空間20aを閉塞している。そして、周面19bの一部が、点火孔27を介して点火器26と正対している。ここで、円筒状破裂板19の外径の寸法(d1)と、ディフュザー部20の内部空間20aの内径の寸法(d2)とは、一致乃至はd1の方がd2よりも僅かに大きめ(d1>d2)に形成されている。d1>d2にすることで、開口部14を確実に閉塞し、加圧媒質の流出を防止できる。
【0077】
更には、d1の方がd2よりも小さな場合でも、破裂板19のツバ(破裂板19の開口部周縁)の部分を当接したディフュザー部20に溶接固定することで、確実にシールすることができる。勿論、d1の方がd2よりも大きい場合も、同様にして溶接することができる。溶接法としては、レーザ溶接、抵抗溶接、電子ビーム溶接等を適用できる。
【0078】
次に、図5に示すインフレータ10の動作を説明する。車両が衝撃を受けた場合、衝撃センサからの信号を受け、点火器26が作動し、点火薬が着火燃焼すると、火炎は点火孔27から噴出し、正対する破裂板19の周面19bの一部を破壊する。この破壊によって、破裂板19は、閉塞端19a側がフィルタ48方向に捲れるように変形する。
【0079】
このような破裂板19の破壊によって、開口部14が開放されるため、内部空間16内の加圧媒質は、ディフュザー部20の内部空間20aを通って、フィルタ48と通過経路49を経て、開口部46から流出し、カーテン状エアバッグを膨張させる。
【0080】
この一連の動作において、加圧媒質の流出方向は変化することがなく、ガス排出ポート40の開口部46に接続されたカーテン状エアバッグは、加圧媒質の流出方向と同一方向に膨張展開する。
【0081】
次に、図6に示す他の実施形態について説明する。図6は、本発明のインフレータ100の長さ方向への断面図である。
【0082】
インフレータハウジング112は、一端側には開口部114を有し、他端側は閉塞されており、内部空間116には、不活性ガスからなる加圧媒質が最大圧35,000kPaで充填されている。インフレータハウジング112は幅方向の断面が円形であり、開口部114も同様に円形である。インフレータハウジング112は、スエージ加工法又はスピンニング加工により、図1のものと同様にして製造し、加圧媒質を充填する。140は細孔が溶接によって閉塞された状態を示す。
【0083】
インフレータハウジング112の開口部114側には、接合部118において、ディフュザー部120が溶接によって固着されている。ディフュザー部120は、作動時に開口部114から流出する加圧媒質を外部に放出するための複数のガス排出口122を有し、更に複数のガス排出口122を内側から覆うように設けられた平織金網等からなる環状フィルタ124を有している。複数のガス排出口122と環状フィルタ124との間には、環状空間123が設けられており、加圧媒質は、環状フィルタ124と環状空間123を通って、ガス排出口122から外部に放出される。図示するとおり、環状フィルタ124の幅は環状空間123の幅よりも大きく、環状空間123の半径方向の断面積はガス排出口122の総開口面積よりも大きくされているので、加圧媒質の流出流量はガス排出口122により制御される。
【0084】
インフレータハウジング112の開口部114は、破裂板119で閉塞されており、作動前においては、インフレータハウジング112の内部空間116は高圧の気密状態に維持されている。一方、ガス排出口122は閉塞されずに外部と通気状態にある。
【0085】
ディフュザー部120には、破裂板119の破壊手段として、点火薬を備えた点火器126が設けられている。この点火器126は、カラー128に嵌め込まれてディフュザー部120に取り付けられ、ディフュザー部120の端部129をかしめることで固定されている。130は点火器126に通電するための導電性ピン、131はOリング、破線で示した132は、車両搭載時に電源と接続するためのコネクタである。
【0086】
このインフレータ100が作動したとき、加圧媒質はフィルタ124のほぼ全面から環状空間123に流出され、ガス排出口122から排出される。このため、破裂板119の破裂片は環状フィルタ124のほぼ全面で捕捉されるので、加圧媒質の流出流量が低下することが防止されると共に、加圧媒質がフィルタ全体を通過するので、フィルタ効果(濾過効果)が向上する。
【0087】
次に、図7に示す他の実施形態について説明する。図7は、本発明のインフレータ200の長さ方向への部分断面図である。
【0088】
インフレータハウジング212は、一端側に開口部214を有し、他端側は閉塞されており、内部空間216には、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス、窒素ガスからなる加圧媒質が最大圧70,000kPa程度で充填されている。インフレータハウジング212は幅方向の断面が円形であり、開口部14も同様に円形である。インフレータハウジング212は、図1のものと同様にして製造し、加圧媒質を充填する。
【0089】
インフレータハウジング212の開口部214側には、ディフュザー部220が接続されており、ディフュザー部220は、加圧媒質を外部に流出させるための第1ガス排出口222を有している。インフレータハウジング212とディフュザー部220は、溶接又は螺じ合わせにより接続できる。
【0090】
インフレータハウジング212の開口部214と、ディフュザー部220との間の加圧媒質の流出経路218は、椀状の破裂板219で閉塞されており、作動前においては、インフレータハウジング212の内部空間216は高圧の気密状態に維持されている。図7では、破裂板219はディフュザー部220側に取り付けられているが、インフレータ212の開口部214側に取り付けてもよい。一方、ディフュザー部220の第1ガス排出口222は閉塞されていない。
【0091】
ディフュザー部220には、破裂板219の破壊手段として、点火薬を備えた点火器226が設けられている。この点火器226は、インフレータハウジング212とディフュザー部220とを接続した後に取り付けられており、ディフュザー部220の一端開口部から破裂板に向かう方向に嵌入され、嵌入後において、ディフュザー部220の一端開口部の周縁228をかしめることで固定されている。230はコネクタである。
【0092】
ディフュザー部220にはガス排出ポート240が連結されており、これらはディフュザー部220の第1ガス排出口222内に、ガス排出ポート240の加圧媒質の流入部242が圧入されることで連結されている。このとき、ガス排出ポート240の流入部242の径は、ディフュザー部220の第1ガス排出口222の径よりも僅かに小さい程度に設定されている。
【0093】
ガス排出ポート240は、一端が閉塞され(閉塞端面262)、他端が開口し、フランジ部263を有している本体部240aと、アダプター部240bとからなり、これらは、本体部240aのフランジ部263をアダプター部240b内部に噛み合わせるか、又は嵌め込んだ後、アダプター240bの端部をかしめることで接続されているが、その他にも抵抗溶接を適用して接続しても良い。なお、ガス排出ポート240は、本体部240aとアダプター部240bとが一体になった構造にすることもできる。
【0094】
アダプター部240bとディフュザー部220は、溶接部235において抵抗溶接により連結されている。このとき、アダプター部240b(流入部242)とディフュザー部220とを抵抗溶接した後、本体部240aを接続しても良いし、本体部240aとアダプター部240bとを接続した後、アダプター部240bとディフュザー部220とを抵抗溶接しても良い。
【0095】
本体部240aの側面には複数の開口部(第2ガス排出口)260が設けられており、その内部には、加圧媒質を通過させて異物を除去するための複数の流出孔249を有するスクリーン248が配置されている。流出孔249の孔径は、0.5〜2.0mmの数値範囲から選択できる。
【0096】
複数の開口部260は、それらの内の少なくとも2つが、互いに幅方向に対称となる位置乃至はそれに近似する位置に配置されている。開口部260は、例えば6個設けることができ、それらは周方向に等間隔に配置されるようにする。
【0097】
スクリーン248は、パンチングメタル、平織金網又はそれらに類するものを1層又は複数積層した筒状のものを用いることができ、スクリーン248の軸方向とガス排出ポート240(本体部240a)の軸方向が一致するように配置されている。流出孔249は、スクリーン248の全面に設けられているが、実質的には開口部260に面したもののみが加圧媒質を排出して異物除去作用を示すことになる。
【0098】
スクリーン248は、例えば次の方法で固定することができる。本体部240a内部に、本体部240aの内径と同程度の径を有する筒状のパンチングメタル等を挿入配置した後、本体部240a側面の外側から内側方向に3箇所程度の凸部を設けるエンボス加工をし、これらの凸部により支持固定することができる。また、パンチングメタル等をきつく巻いて本体部240aの内径より十分小さめの径を有する筒状とすることで、きつめに巻いたパンチングメタル等が半径方向に膨出して本体部240aの内壁を押圧する作用を利用して、固定することもできる。
【0099】
本体部240aのアダプター240bに近い側には、周方向に連続して又は間隔をおいて(望ましくは連続して)設けられた凸部264と溝部(凹部)261が設けられている。
【0100】
凸部264は、頂面は平面となっており、必要に応じてネジ部(雄ネジ部又は雌ネジ部)を設けることができるもので、開口部260と近接して設けられている。この凸部264は、インフレータ200をガス排出ポート240においてエアバッグと接続する際に有用となる。凸部264の半径方向への高さ及び軸方向への長さは、エアバッグとの接続性(接続強度、作業性等)を考慮して決定できる。
【0101】
溝部261は、エアバッグ装置を組み立てる際、エアバッグを本体部240aに被せた後、溝部261の部分で締め付けることができるので、両方を強固に結合させ、エアバッグの脱落を防止するように作用する。溝部261の半径方向への深さは、エアバッグとの接続性(接続強度、作業性等)を考慮して決定できる。
【0102】
インフレータ200では、加圧媒質の流出経路218の径(開口面積)、第1ガス排出口222の径(総開口面積)、第2ガス排出口260の径(総開口面積)、スクリーン248の流出孔249の総開口面積等の大小関係を調整することにより、所望の部分により加圧媒質の流出流量を制御することができる。例えば、加圧媒質の流出経路218の開口面積を最も小さくすれば、加圧媒質の流出流量を流出経路218で制御することができる。
【0103】
次に、図7により、エアバッグとインフレータ200とを接続する際に適した形態について説明する。
【0104】
ガス排出ポート240に設けられた凸部264の頂面には雄ネジ部が設けられており、一方エアバッグ開口部には、内表面に雌ネジ部(雄ネジ部とほぼ同じ数のネジ山からなっている)を有する口金が取り付けられている。この口金の雌ネジ部と凸部64の雄ネジ部とを螺子合わせることで、両方が接続される。そして、凸部264の端(溝部261に近い方の端)から開口部260の端(閉塞端面262に近い方の端)までの距離L1と、口金の長さL2とは同一に設定されている。このため、エアバッグをガス排出ポート240に取り付けたとき、開口部260と口金の内表面との間には、加圧媒質の流出経路となる間隙(好ましくは1〜5mm、より好ましくは1.2〜3mm)が確保されるので、エアバッグの膨張が迅速かつ確実になされる。なお、上記のとおり、作動初期における加圧媒質の噴出さえ円滑になされれば、その後の加圧媒質の通過経路は確保されるため、L1>L2であっても良い。
【0105】
口金における幅方向断面積と、ガス排出ポート本体部240aの凸部に至るまでの挿入部分における幅方向断面積との差で定義される間隙の断面積(図8中のAの部分の面積)は、ガス排出ポート240に配置されたスクリーン248の流出孔249の総開口面積、又はディフュザー部220に配置された第1ガス排出口222の総開口面積よりも大きくすることが望ましい。このような関係にすることで、スクリーン248又は第1ガス排出口222により、加圧媒質の流出流量を制御できる。ガス排出口222の開口面積は15〜30mm2の範囲から選択することができ、流出孔249の総開口面積は30〜60mm2の範囲から選択することができる。
【0106】
本発明のインフレータをサイドインフレータとして適用する場合は、ガス排出ポートは不要となり、ガス排出口の部分に直接又は適当なアダプターを介してエアバッグを接続する。
【0107】
【発明の効果】
本発明のインフレータは、作動時における加圧媒質の流出方向とインフレータハウジングの軸方向とが一致しているので、インフレータハウジングの軸方向と同一方向にカーテン状エアバッグを膨張展開させることができる。よって、カーテン状エアバッグを膨張展開させたい方向と、インフレータハウジングの軸方向が一致するようにインフレータを取り付ければよいため、取り付け作業が容易となる。更に、本発明のインフレータは、作動時や運搬時における安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインフレータの長さ方向への断面図。
【図2】 本発明のインフレータに取り付けるアダプターの直径方向への断面図。
【図3】 本発明のインフレータの他実施形態の長さ方向への断面図。
【図4】 本発明のインフレータの他実施形態の長さ方向への部分断面図。
【図5】 本発明のインフレータの他実施形態の長さ方向への部分断面図。
【図6】 本発明のインフレータの他実施形態の長さ方向への断面図。
【図7】 本発明のインフレータの他実施形態の長さ方向への断面図。
【図8】 図7のインフレータとエアバッグとの接続状態を説明するための概略断面図。
【符号の説明】
10 インフレータ
12 インフレータハウジング
14 開口部
19 破裂板
20 ディフュザー部
22 ガス排出口
26 点火器
40 ガス排出ポート
42 連通孔
48 フィルタ
Claims (13)
- 加圧媒質が充填され、一端側に開口部を持つインフレータハウジングと、インフレータハウジングの開口部側に固着され、作動時に開口部から流出する加圧媒質を外部に放出するためのガス排出口を備えたディフュザー部とを有し、インフレータハウジングの開口部とディフュザー部との間の加圧媒質の流出経路が破裂板で閉塞され、更にディフューザー部には前記破裂板の破壊手段が備えられており、
更に前記ガス排出口において接続されたガス排出ポートを有しており、ガス排出口から流出した加圧媒質がガス排出ポートを経由してガス排出ポートの開口部から流出するインフレータであり、
前記ガス排出ポートが、インフレータとエアバッグとを接続するとき、側面に設けられた2以上の開口部からエアバッグを接続する部分までの間の外表面に、周方向に連続して又は間隔をおいて凸部を有しており、
前記エアバッグと前記インフレータとの接続において、エアバッグの開口部に取り付けられた筒状の口金内にガス排出ポートが挿入され、前記口金とガス排出ポートとが接続されたとき、
前記口金の内表面と、ガス排出ポートの凸部に至るまでの挿入部分の外表面との間に間隙が存在しており、前記口金における幅方向断面積と、ガス排出ポートの凸部に至るまでの挿入部分における幅方向断面積との差で定義される前記間隙の断面積が、ディフュザー部に配置されたガス排出口の総開口面積よりも大きいものであるインフレータ。 - 前記ガス排出ポートの凸部に雄ネジが設けられ、前記口金の一部又は全部に雌ネジが設けられ、口金とガス排出ポートの凸部が螺子合わされて接続されている請求項1記載のインフレータ。
- ガス排出ポートが、ガス排出ポートの軸方向とインフレータハウジングの軸方向とが平行になるように取り付けられている請求項1又は2記載のインフレータ。
- 流出する加圧媒質中の異物を除くためのフィルタが、ガス排出ポート内に設けられている請求項1〜3のいずれか1記載のインフレータ。
- 流出する加圧媒質中の異物を除くためのフィルタが、ガス排出ポートの開口部に設けられている請求項1〜4のいずれか1記載のインフレータ。
- 加圧媒質が充填され、一端側に開口部を持つインフレータハウジングと、インフレータハウジングの開口部側に固着され、作動時に開口部から流出する加圧媒質を外部に放出するためのガス排出口を備えたディフュザー部とを有し、インフレータハウジングの開口部とディフュザー部との間の加圧媒質の流出経路が破裂板で閉塞され、更にディフューザー部には前記破裂板の破壊手段が備えられており、
更にディフュザー部のガス排出口に接続された開口部を有するガス排出ポートを有しており、ガス排出口から流出した加圧媒質がガス排出ポートを経由してガス排出ポートの開口部から排出され、作動時における加圧媒質の流出流量を前記加圧媒質の流出経路により制御するインフレータであり、
前記ガス排出ポートが、インフレータとエアバッグとを接続するとき、側面に設けられた2以上の開口部からエアバッグを接続する部分までの間の外表面に、周方向に連続して又は間隔をおいて凸部を有しており、
前記エアバッグと前記インフレータとの接続において、エアバッグの開口部に取り付けられた筒状の口金内にガス排出ポートが挿入され、前記口金とガス排出ポートとが接続されたとき、
前記口金の内表面と、ガス排出ポートの凸部に至るまでの挿入部分の外表面との間に間 隙が存在しており、前記口金における幅方向断面積と、ガス排出ポートの凸部に至るまでの挿入部分における幅方向断面積との差で定義される前記間隙の断面積が、ディフュザー部に配置されたガス排出口の総開口面積よりも大きいものであるインフレータ。 - 前記ガス排出ポートは、2以上の開口部の内の少なくとも2つの開口部が、互いに幅方向に対称となる位置乃至はそれに近似する位置に配置されており、前記ガス排出ポート内部の開口部が設けられた位置には複数の流出孔を有するスクリーンが配置されているものである請求項1〜6のいずれか1記載のインフレータ。
- スクリーンが、パンチングメタル、平織金網又はそれらに類する多孔部材が1又は2層以上積層された筒状のものである請求項7記載のインフレータ。
- スクリーンが、スクリーンの軸方向とガス排出ポートの軸方向が一致するように配置されている請求項7又は8記載のインフレータ。
- 前記ガス排出ポートの凸部に雄ネジが設けられ、前記口金の一部又は全部に雌ネジが設けられ、口金とガス排出ポートの凸部が螺子合わされて接続されている請求項6〜9のいずれか1記載のインフレータ。
- 口金の内表面と、ガス排出ポートの凸部に至るまでの挿入部分の外表面との間に存在する間隙の幅が1〜5mmである請求項1〜10のいずれか1記載のインフレータ。
- 破裂板が、インフレータハウジングの開口部側又はディフュザー部側に取り付けられている請求項1〜11のいずれか1記載のインフレータ。
- 衝撃センサ及びコントロールユニットからなる作動信号出力手段と、ケース内に請求項1〜12のいずれか1記載のインフレータとエアバックが収容されたモジュールケースとを備えたエアバック装置。
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