JP2006056308A - インフレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 カーテンエアバッグシステム等に適したインフレータの提供。
【解決手段】 点火手段室30とインフレータハウジング20内とを連通する第1通路37が第1破裂板38で閉塞されており、第1破裂板38と棒状部材24は一体化されている。点火器36の作動により、第1破裂板38が破壊され、押圧された棒状部材24の矢尻部24cが第2破裂板48を破壊して、加圧ガスがガス排出口46から放出され、エアバッグを膨張させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 点火手段室30とインフレータハウジング20内とを連通する第1通路37が第1破裂板38で閉塞されており、第1破裂板38と棒状部材24は一体化されている。点火器36の作動により、第1破裂板38が破壊され、押圧された棒状部材24の矢尻部24cが第2破裂板48を破壊して、加圧ガスがガス排出口46から放出され、エアバッグを膨張させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、エアバッグシステムに用いるインフレータに関する。
衝突事故の際に乗員を保護するエアバッグシステムに用いられるインフレータには、エアバッグの膨張ガス源として加圧ガスのみを用いたものがある。このタイプインフレータでは、インフレータのガス出口にエアバッグを取り付けるときの作業性を考慮すると、点火器から延ばされたリードワイヤが邪魔にならないように、ガス出口と点火器の位置が離れている方が好ましい。
特許文献1(特に図2)には、ガス出口と点火器の位置が離れたインフレータが開示されている。リザーバー18内には、バッグを膨張させるガスが封入されており、リザーバ18からのガスの出口は破裂板74で閉塞されている。破裂板74に対向する位置にロッド76が配置されており、スクイブ58の作動でプロペラントチャージ64が燃焼し、昇圧して破裂板40を破ると同時にロッド76を押し、破裂板74を破る。これにより、リザーバ18のガスが、排出口92から外部へ排出される。バッグはマニホールド8を介して、ガス発生器に接続されている。
特許文献1のインフレータは、点火器とガス排出口がハウジングの軸方向に正反対に位置しており、エアバッグを取り付ける際に点火器から延びるリードワイヤが邪魔にならないため、取付が容易になる。
USP 6,554,315
特許文献1のインフレータは、プロペラントチャージ64を着火させることから、加圧ガスを温める機構が働くため、バッグ内に排出されたガスが断熱膨張で冷却されやすく、バッグ内の十分な圧力及び膨張時間を確保しにくいという改善点がある。
本発明の課題は、エアバッグ内に放出されるガス温度をできるだけ低くすることができ、特に比較的長い時間(数秒以上程度)バッグを膨張保持することが要求されるサイドやカーテンエアバッグシステムに適したインフレータを提供する。
本発明は、課題の解決手段として、
筒状のインフレータハウジングと、筒状のインフレータハウジングの一端に接続された点火手段室と、筒状のインフレータハウジングの他端に接続されたディフューザ部とを有しており、
点火手段室が点火器を有し、外部との連通孔を有しておらず、インフレータハウジング内部と点火手段室の間が第1破裂板で閉塞されており、
ディフューザ部のみがガス排出口を有し、インフレータハウジング内部とディフューザ部の間が第2破裂板で閉塞されており、
筒状のインフレータハウジングの内部に加圧ガスが高圧充填されており、
筒状のインフレータハウジング内に、第1破裂板から第2破裂板まで、第2破裂板を破壊するための破壊エネルギーを導く手段が設けられおり、点火手段室に収容された点火器の作動により、最初に第1破裂板が破壊され、遅れて第2破裂板が破壊されるインフレータを提供する。
筒状のインフレータハウジングと、筒状のインフレータハウジングの一端に接続された点火手段室と、筒状のインフレータハウジングの他端に接続されたディフューザ部とを有しており、
点火手段室が点火器を有し、外部との連通孔を有しておらず、インフレータハウジング内部と点火手段室の間が第1破裂板で閉塞されており、
ディフューザ部のみがガス排出口を有し、インフレータハウジング内部とディフューザ部の間が第2破裂板で閉塞されており、
筒状のインフレータハウジングの内部に加圧ガスが高圧充填されており、
筒状のインフレータハウジング内に、第1破裂板から第2破裂板まで、第2破裂板を破壊するための破壊エネルギーを導く手段が設けられおり、点火手段室に収容された点火器の作動により、最初に第1破裂板が破壊され、遅れて第2破裂板が破壊されるインフレータを提供する。
筒状のインフレータハウジング内は、インフレータハウジングと2枚の破裂板により、気密状態に維持されており、内部には、ヘリウム(970m/sec)、ネオン(435m/sec)、アルゴン(319m/sec)等の不活性ガス、窒素ガス(337m/sec)、アルゴン(337m/sec)、二酸化炭素ガス等のガスが高圧充填されている。音速は、0℃,1013.25hPaでの最速値を示す。
点火手段室は外部との連通孔を有しておらず、第1破裂板を介してインフレータハウジング内部とのみ接しているから、作動後に第1破裂板が破壊されたとき、インフレータハウジング内部とのみ連通することになる。
ディフューザ部はガス排出口を有しており、作動前はこのガス排出口を介して、ディフューザ部のみが外気と連通している。作動後には、第2破裂板が破壊されるため、インフレータハウジング内部と連通することになる。
破壊エネルギーを導く手段は、点火手段室内の点火器の作動により発生した破壊エネルギーにより第1破裂板が破壊された後に、更に破壊エネルギーを第2破裂板まで導いて第2破裂板を破壊する手段である。
点火器及び破壊エネルギーを導く手段の作用により、第1破裂板、第2破裂板の順に破壊されるため、インフレータハウジング内の加圧ガスは、ディフューザ部のガス排出口から一方向の流れで排出され、エアバッグを膨張させる。
本発明では、点火器とディフューザ部(ガス排出口)がインフレータハウジングの両端に位置しているため、ディフューザ部にエアバッグを取り付けるとき、点火器から延びるリードワイヤが邪魔になることがない。
本発明のインフレータにおいては、破壊エネルギーを導く手段が棒状部材であり、棒状部材は、一端が第1破裂板に接して、又は第1破裂板近傍に配置され、他端が第2破裂板に接して、又は第2破裂板近傍に配置されているものにすることができる。なお、棒状部材のうち第2破裂板に近接して、又は接している側の端部は矢尻状に形成されていてもよい。
点火器の作動によるエネルギーを受けて第1破裂板が破裂したとき、一端部から大きな圧力を受けた棒状部材が激しく軸方向に移動して、他端部が第2破裂板に衝突して破壊し、ガス排出口への排出経路を開放するものである。
破壊エネルギーを導く手段となる棒状部材は、他端部が確実に第2破裂板に衝突するように、第2破裂板側に配置した支持部材により、第2破裂板の中心部と棒状部材他端部の中心が一致するように支持しても良い。
破壊エネルギーを導く手段となる棒状部材は、第1破裂板側の端部が圧力を受けやすいように、例えば、第1破裂板と同じ大きさ程度の円盤状にしてもよい。
破壊エネルギーを導く手段となる棒状部材は、第2破裂板を破った後、そのまま直進してディフューザ部の底面に衝突することも考えられるが、その場合には、ディフューザ部の底面をやや厚めにする方法、棒状部材の第2破裂板に近い位置にストッパ部(例えば、円盤状の突起)を設けておき、第2破裂板を破壊した後にストッパ部と上記した支持部材がぶつかって直進が阻止されるようにしても良い。
本発明のインフレータにおいては、破壊エネルギーを導く手段である棒状部材が、一端が第1破裂板と結合されたものにすることができる。
このようにすることで、第1破裂板と棒状部材を同時に固定することができ、棒状部材の位置決めも容易になる。第1破裂板と第2破裂板を同軸上に固定しておけば、棒状部材他端部の先端と第2破裂板の中心が一致することになる。
本発明のインフレータにおいては、破壊エネルギーを導く手段がチューブ部材であり、チューブ部材は、一端が第1破裂板に接して、又は第1破裂板近傍に配置され、他端が第2破裂板に接して、又は第2破裂板近傍に配置されているものにすることができる。
点火器の作動によるエネルギーを受けて第1破裂板が破裂したとき、破壊エネルギーはチューブ部材内を通って第2破裂板まで直進し、第2破裂板に衝突して破壊し、ガス排出口への排出経路を開放するものである。
第1破裂板側のチューブ部材の開口径は、第1破裂板と同じ程度か、少し大きい程度にすることで、破壊された第1破裂板を通って直進する破壊エネルギーの全てをチューブ部材内に取り込むことができるので好ましい。
破壊エネルギーを導く手段としてチューブ部材を用いた場合も、上記した棒状部材と同様に支持部材で第2破裂板側を支持しても良い。
本発明のインフレータにおいては、破壊エネルギーを導く手段であるチューブ部材が、第1破裂板側から第2破裂板側に向かって径が縮小されたものにすることができる。
チューブ部材の第1破裂板側の径は、上記したように第1破裂板と同じ程度か、少し大きい程度にしておき、チューブ部材の第2破裂板側の径はより小さくして、破壊エネルギーが第2破裂板の中心部に集中的に衝突し易くなるようにすれば、より破壊され易くなる。径の変化の程度及び状態は制限されないが、第1破裂板側から第2破裂板側に向かって、少しずつ小さくなるようにすることが好ましい。
本発明においては、破壊エネルギーを導く手段が、チューブ部材と矢尻部材の組み合わせであり、第2破裂板側のチューブ部材内に矢尻部材が挿入されているものが好ましい。
チューブ部材を通る破壊エネルギーが矢尻部材を押圧し、押圧された矢尻部材が激しく衝突して第2破裂板を破壊し、ガス排出口への排出経路を開放するものである。
本発明のインフレータにおいては、チューブ状部材の第2破裂板側の端部において、矢尻部材がチューブ状部材から飛び出すことを防止するためのストッパが設けられているものにすることができる。
このようなストッパを設けることで、チューブ内から飛び出した矢尻により、ディフューザ部が損傷を受けたり、ガス排出口が閉塞されたりすることが防止される。
本発明のインフレータは、特にサイドエアバッグ用インフレータ、カーテンエアバッグ用インフレータとして適しているが、その他の公知のインフレータにも適用できる。
本発明のインフレータは、点火器とガス排出口がハウジングの軸方向に正反対に位置しており、エアバッグを取り付ける際に点火器から延びるリードワイヤが邪魔にならないため、取付が容易になる。更に本発明のインフレータは、作動時において、エアバッグの十分な圧力及び膨張時間を確保することができる。
以下、図面により、本発明の実施形態を説明する。以下において、「軸方向」又は「半径方向」というときは、インフレータハウジングを基準とする方向である。
(1)第1の実施形態
図1により説明する。図1は、インフレータの軸方向への断面図である。
図1により説明する。図1は、インフレータの軸方向への断面図である。
インフレータ10は、鋼鉄等の耐圧性の高い金属からなる筒状のインフレータハウジング20と、一端に接続された点火手段室30と、他端に接続されたディフューザ部40とを有している。点火手段室30、ディフューザ部40は、ステンレス、アルミニウム製等でよい。
図1では、インフレータハウジング20、点火手段室30、ディフューザ部40は別部材となっているが、これらの全体を1つの部材で形成し(例えば、インフレータハウジングで全体の外殻を形成する)、各部を隔壁及び破裂板で分離してもよい。
インフレータハウジング20の内部空間22内は気密状態に保持されており、アルゴン、ヘリウム、窒素等が高圧充填(約35,000〜70,000kPa)されている。加圧ガスは、0℃、1013.25hPaにおける音速が400m/sec以上のものが好ましい。
インフレータハウジング20は、既存のガスボンベを利用することができる。図1のインフレータ10では、インフレータハウジング20の一端に点火手段室30を接続し、他端にディフューザ部40を接続し、破裂板を設けて気密状態が維持できるようにした後、細孔に嵌入したシールピン23の隙間から加圧ガスを充填し、その後、シールピン23の部分でインフレータハウジング20に溶接している。
点火手段室30は、点火手段室ハウジング32により外殻が形成されている。点火手段室ハウジング32の内部には、点火薬を備えた点火器36が収容固定されており、点火手段室30はインフレータ10の外部とは連通していない。点火器36は、コネクタ及びリードワイヤ(図1のインフレータハウジング20の軸方向に伸ばされる)を介して電源(自動車のバッテリー)に接続される。
インフレータハウジング20(内部空間22)と点火手段室30の間の第1通路37には、ステンレス製の第1破裂板38が設けられている。第1通路37は第1破裂板38で閉塞されているため、点火手段室30内は常圧である。第1破裂板38は、その周縁部が、点火手段室ハウジング32内表面が半径方向に突出した部分33に溶接固定されている。
ディフューザ部40は、ディフュザーハウジング42により外殻が形成されており、内部には第2通路44が設けられ、ディフューザハウジング42には、加圧ガスを外部に噴出させるための複数のガス排出口46が設けられている。複数のガス排出口46は、均等配置されており、半径方向に開口されている。
インフレータハウジング20(内部空間22)と第2通路44の間には、ステンレス製の第2破裂板48が設けられている。第2通路44は、第2破裂板48で閉塞されているため、ディフューザ部40内は常圧である。第2破裂板48は、その周縁部が、ディフューザハウジング42に溶接固定されている。
インフレータハウジング20と点火手段室30、インフレータハウジング20とディフューザ40とは、図1に示すとおり、溶接により接続されている。
インフレータハウジング20内には、第1破裂板38から第2破裂板48までの間に、第2破裂板48を破壊するための破壊エネルギーを導く手段として棒状部材24が設けられている。
棒状部材24は、円盤部24a、軸部24b、矢尻部24cからなり、円盤部24aは第1破裂板38と一体化されている。この場合、円盤部24aが第1破裂板38を兼ねるようにしたものでもよい。矢尻部24cは、第2破裂板48に接していも良いし、間隔をおくように位置していてもよい。
このように円盤部24aと第1破裂板38を一つのものにすることで、第1破裂板38の固定により棒状部材24も固定することができ、同時に棒状部材24の位置決め(矢尻部24cの位置決め)もすることができる。
インフレータハウジング20内のディフューザ部40に近い位置には、棒状部材24を所定位置に維持するためのガイド部材50が設けられている。
ガイド部材50は、図5に示すものであり、環状部51と、環状部51から中心方向に延ばされた4枚の支持部52a〜52dとを有しており、4枚の支持部52a〜52dで囲まれた空間53に棒状部材24の先端部(矢尻部24c)を挿入して支持する。この略円形空間53内に矢尻部24cを位置させることにより、矢尻部24cを第2破裂板48に正対させることができる。また、環状部51と隣接する支持部により形成された4つの扇形空間54は、加圧ガスの排出経路となる。
なお、棒状部材24がディフューザ部40の底面に衝突することを防止するため、棒状部材24の所定位置(第2破裂板48を破壊でき、かつディフューザ部40の底面への衝突を防止できる位置)に半径方向に延びる円盤を取り付けることができる。この円盤は、略円形空間53よりも大きく、扇形空間54を閉塞することのない大きさに調整する。
次に、図1に示すインフレータ10の動作について説明する。点火器36の作動により、第1破裂板38が破壊されたとき、破壊エネルギー(主として、点火薬の燃焼により生じた圧力)により棒状部材24の円盤部24aが押圧される。図1では、円盤部24aが第1破裂板38と一体化されているので、破壊エネルギーにより、棒状部材24は軸方向に強い力で押されることになる。
その結果、矢尻部24cが衝突して、第2破裂板48が破壊される。このとき、ガイド部材50の作用により、矢尻部24cは確実に第2破裂板に衝突することになる。
その後、内部空間22内に高圧充填されている加圧ガスは、ディフューザ部40内に流入し、ガス排出口46から排出され、エアバッグを膨張させる。
インフレータ10は、点火器36が一端部のみに設けられ、ガス排出口46が点火器36と反対側に設けられているので、ガス排出口46にエアバッグを取り付ける際に、点火器36と電源(バッテリー)を接続するリードワイヤが作業の邪魔になることがない。
また、インフレータ10は、作動時において特に熱を発生させるものではなく、加圧ガス温度を低く維持できるものであるため、エアバッグ内に排出されたガスが体積収縮することによる圧力の低下を抑制することができ、乗員の安全確保に十分な圧力を維持できる(具体的には、5秒以上エアバッグを膨張展開できる)。
(2)第2の実施形態
図2により説明する。図2は、インフレータの軸方向への断面図である。図2のインフレータ100は、図1のインフレータ10とは第2破裂板48を破壊するための破壊エネルギーを導く手段が異なるものであるため、異なる点についてのみ説明する。
図2により説明する。図2は、インフレータの軸方向への断面図である。図2のインフレータ100は、図1のインフレータ10とは第2破裂板48を破壊するための破壊エネルギーを導く手段が異なるものであるため、異なる点についてのみ説明する。
図2では、破壊エネルギーを導く手段としてチューブ部材110が用いられている。チューブ部材110自体は側面には孔がないものであるが、チューブ部材110内にも加圧ガスが存在しており、インフレータハウジング20内と等圧となっている。このようにチューブ部材110内外は等圧であるため、チューブ部材110の肉厚を薄くすることができる。
チューブ部材110は、点火手段室30側の内径が第1破裂板38の外径(点火手段室ハウジング32に溶接固定されている部分を含む)よりも大きくなるように設定されており、ディフューザ部40側の内径が第2破裂板48の外径(ディフューザハウジング42に溶接固定されている部分を除く)よりも小さくなるように設定されている。
チューブ部材110の点火手段室30側にはフランジ部111が設けられており、このフランジ部111が点火手段室ハウジング32とインフレータハウジング20の内壁面に当接されている。そして、フランジ部111を含む外径とインフレータハウジング20の内径が同一径であるので、チューブ部材110はインフレータハウジング20内に圧入することにより、同時に位置決めもすることができる。
チューブ部材110のディフューザ部40側の開口部112は、第2破裂板48との間に間隙が生じるように調整されている。この間隙は、インフレータハウジング20内の加圧ガスのガス排出口46への排出経路となる。
次に、図2に示すインフレータ100の動作について説明する。点火器36の作動により、第1破裂板38が破壊されたとき、破壊エネルギー(主として、点火薬の燃焼により生じた圧力)の全部がチューブ部材110内に流入し、反対出口から排出されて、第2破裂板48が破壊される。このとき、ガイド部材50の作用により、破壊エネルギーは確実に第2破裂板48に衝突することになる。
その後、内部空間22内に高圧充填されている加圧ガスは、ディフューザ部40内に流入し、ガス排出口46から排出され、エアバッグを膨張させる。
インフレータ100は、点火器36が一端部のみに設けられ、ガス排出口46が点火器36と反対側に設けられているので、ガス排出口46にエアバッグを取り付ける際に、点火器36と電源(バッテリー)を接続するリードワイヤが作業の邪魔になることがない。
また、インフレータ100は、作動時において特に熱を発生させるものではなく、加圧ガス温度を低く維持できるものであるため、エアバッグ内に排出されたガスが体積収縮することによる圧力の低下を抑制することができ、乗員の安全確保に十分な圧力を維持できる(具体的には、5秒以上エアバッグを膨張展開できる)。
(3)第3の実施形態
図3により説明する。図3は、インフレータの軸方向への断面図である。図3のインフレータ200は、図1のインフレータ10とは第2破裂板48を破壊するための破壊エネルギーを導く手段が異なるものであるため、異なる点についてのみ説明する。
図3により説明する。図3は、インフレータの軸方向への断面図である。図3のインフレータ200は、図1のインフレータ10とは第2破裂板48を破壊するための破壊エネルギーを導く手段が異なるものであるため、異なる点についてのみ説明する。
図3では、破壊エネルギーを導く手段としてチューブ部材210と矢尻部材220の組み合わせが用いられている。
チューブ部材210は、点火手段室30側の内径が第1破裂板38の外径(点火手段室ハウジング32に溶接固定されている部分を含む)よりも大きくなるように設定されている。
チューブ部材210の点火手段室30側にはフランジ部211が設けられており、このフランジ部211が点火手段室ハウジング32とインフレータハウジング20の内壁面に当接されている。そして、フランジ部211を含む外径とインフレータハウジング20の内径が同一径であるので、チューブ部材210はインフレータハウジング20内に圧入することにより、同時に位置決めもすることができる。
チューブ部材210の点火手段室30側には複数の通気孔212が設けられ、ディフューザ部40側には複数の通気孔213が設けられているので、チューブ部材210内にも加圧ガスが存在しており、インフレータハウジング20と等圧になっている。
通気孔213は、インフレータ200の作動時において、チューブ部材210、矢尻部材220、内側フランジ214で囲まれた空間に存在する加圧ガスが矢尻部材220の移動時における抵抗にならないように、加圧ガスをチューブ部材210の外へ排出する機能を持つ。このため、通気孔213はチューブ部材210のできるだけ第2破裂板48側の端部に形成されていることが好ましい。
点火手段室ハウジング32には、筒状突起32aが突設されており、点火器36の作動により生じた破壊エネルギーが複数の通気孔212から逃げることを防止している。
チューブ部材210のディフューザ部40側には、矢尻部材220が挿入されている。矢尻部材220は、一部がチューブ部材210内に位置しており、残部がチューブ部材210外に位置している。矢尻部材220と第2破裂板48との間には間隙が設けられているが、当接されていてもよい。
矢尻部材220は、円盤部221とそこから垂設された矢尻部222とからなっており、円盤部221とチューブ部材210の開口部に設けられた内側フランジ214の組み合わせが、矢尻部材220がチューブ部材210から完全に飛び出ることを防止するためのストッパとなる。
次に、図3に示すインフレータ200の動作について説明する。点火器36の作動により、第1破裂板38が破壊されたとき、破壊エネルギー(主として、点火薬の燃焼により生じた圧力)の全部がチューブ部材210内に流入し、反対端部に位置する矢尻部材220を押圧する。
押圧された矢尻部材220の矢尻部222が衝突して、第2破裂板48が破壊される。このとき、ガイド部材50の作用により、破壊エネルギーは確実に第2破裂板48に衝突することになる。更に、矢尻部材220の円盤部221が内側フランジ213に当たるため、矢尻部材220がチューブ部材210から飛び出して、ガスの排出経路を塞いだりすることが防止される。
その後、内部空間22内に高圧充填されている加圧ガスは、ディフューザ部40内に流入し、ガス排出口46から排出され、エアバッグを膨張させる。
インフレータ200は、点火器36が一端部のみに設けられ、ガス排出口46が点火器36と反対側に設けられているので、ガス排出口46にエアバッグを取り付ける際に、点火器36と電源(バッテリー)を接続するリードワイヤが作業の邪魔になることがない。
また、インフレータ200は、作動時において特に熱を発生させるものではなく、加圧ガス温度を低く維持できるものであるため、エアバッグ内に排出されたガスが体積収縮することによる圧力の低下を抑制することができ、乗員の安全確保に十分な圧力を維持できる(具体的には、5秒以上エアバッグを膨張展開できる)。
(4)第4の実施形態
図4により説明する。図4は、インフレータの軸方向への断面図である。図4のインフレータ300は、図2のインフレータ100とは第2破裂板48を破壊するための破壊エネルギーを導く手段が異なるものであるため、異なる点についてのみ説明する。
図4により説明する。図4は、インフレータの軸方向への断面図である。図4のインフレータ300は、図2のインフレータ100とは第2破裂板48を破壊するための破壊エネルギーを導く手段が異なるものであるため、異なる点についてのみ説明する。
図4では、破壊エネルギーを導く手段としてチューブ部材310が用いられている。チューブ部材310自体は側面には孔がないものであるが、チューブ部材310内にも加圧ガスが存在しており、インフレータハウジング20内と等圧となっている。
チューブ部材310は、点火手段室30側近傍に段差部311が設けられ、点火手段室30側の開口部にはフランジ部312が設けられており、フランジ部312が点火手段室ハウジング32及びインフレータハウジング20に当接されている。そして、チューブ部材310の点火手段室30側には、箱状のブースターハウジング320が配置されている。
ブースターハウジング320には、第1破裂板28に面する壁に一つの開口部321が設けられており、開口部321が設けられた壁に対向する壁には複数の通気孔322が設けられている。開口部321は、第1破裂板28(点火手段室ハウジング32に溶接固定されている部分を除く)が破壊されやすいように、第1破裂板28と同等以上の大きさに設定されており、シール部材でシールされている。通気孔322はシールされていないので、ブースターハウジング320内はインフレータハウジング20内と等圧になっている。
ブースターハウジング320内には、所要量の固形ブースター323が充填されている。固形ブースター323は、通気孔322から出ないように通気孔322の径よりも大きくなるように調整されている。
固形ブースター323は、点火器36の作動により生じる破壊エネルギーを増幅するものであり、第2破裂板38を確実に破壊すると共に、加圧ガス温度を上昇させることがないように充填量を調整する。
次に、図4に示すインフレータ300の動作について説明する。点火器36の作動により、第1破裂板38が破壊されたとき、破壊エネルギーは開口部321からブースターハウジング320内に流入し、固形ブースター323が着火燃焼され、破壊エネルギーが増幅される。
増幅された破壊エネルギーは、チューブ部材110内を通って反対出口から排出され、第2破裂板48が破壊される。このとき、ガイド部材50の作用により、破壊エネルギーは確実に第2破裂板48に衝突することになる。
その後、内部空間22内に高圧充填されている加圧ガスは、ディフューザ部40内に流入し、ガス排出口46から排出され、エアバッグを膨張させる。
インフレータ300は、点火器36が一端部のみに設けられ、ガス排出口46が点火器36と反対側に設けられているので、ガス排出口46にエアバッグを取り付ける際に、点火器36と電源(バッテリー)を接続するリードワイヤが作業の邪魔になることがない。
また、ブースターハウジング320を有するインフレータ300は、第1〜第3の実施形態のインフレータに比べて、インフレータハウジング20が長いものに適しており、そのような長いインフレータハウジング20を有するインフレータであっても、確実に第2破裂板38を破壊できると共に、加圧ガス温度の上昇を抑制できるため、エアバッグ内に排出されたガスが体積収縮することによる圧力の低下を抑制でき、乗員の安全確保に十分な圧力を維持できる(具体的には、5秒以上エアバッグを膨張展開できる)。
本発明の各実施形態のインフレータをサイドエアバッグ用のインフレータとして適用する場合は、例えばエアバッグとインフレータを車両のシート内に配置し、エアバッグから延ばされた導入管(又はエアバッグの導入口)にインフレータのガス排出口を接続する。また、カーテンエアバッグ用のインフレータとして適用する場合は、車両の側面(Aピラー、Bピラー、Cピラー、又は車両側面の窓の天井近傍)にインフレータを配置し、カーテンエアバッグの導入口(又は導入管)にインフレータのガス排出口を接続する。
10、100、200、300 インフレータハウジング
20 インフレータハウジング
24 棒状部材
30 点火手段室
32 点火手段室ハウジング
36 点火器
37 第1通路
38 第1破裂板
40 ディフューザ部
42 ディフューザハウジング
44 第2通路
46 ガス排出口
48 第2破裂板
50 ガイド部材
110、210、310 チューブ部材
20 インフレータハウジング
24 棒状部材
30 点火手段室
32 点火手段室ハウジング
36 点火器
37 第1通路
38 第1破裂板
40 ディフューザ部
42 ディフューザハウジング
44 第2通路
46 ガス排出口
48 第2破裂板
50 ガイド部材
110、210、310 チューブ部材
Claims (8)
- 筒状のインフレータハウジングと、筒状のインフレータハウジングの一端に接続された点火手段室と、筒状のインフレータハウジングの他端に接続されたディフューザ部とを有しており、
点火手段室が点火器を有し、外部との連通孔を有しておらず、インフレータハウジング内部と点火手段室の間が第1破裂板で閉塞されており、
ディフューザ部のみがガス排出口を有し、インフレータハウジング内部とディフューザ部の間が第2破裂板で閉塞されており、
筒状のインフレータハウジングの内部に加圧ガスが高圧充填されており、
筒状のインフレータハウジング内に、第1破裂板から第2破裂板まで、第2破裂板を破壊するための破壊エネルギーを導く手段が設けられおり、点火手段室に収容された点火器の作動により、最初に第1破裂板が破壊され、遅れて第2破裂板が破壊される、インフレータ。 - 破壊エネルギーを導く手段が棒状部材であり、棒状部材は、一端が第1破裂板に接して、又は第1破裂板近傍に配置され、他端が第2破裂板に接して、又は第2破裂板近傍に配置されているものである、請求項1記載のインフレータ。
- 破壊エネルギーを導く手段である棒状部材が、一端が第1破裂板と結合されたものである、請求項2記載のインフレータ。
- 破壊エネルギーを導く手段がチューブ部材であり、チューブ部材は、一端が第1破裂板に接して、又は第1破裂板近傍に配置され、他端が第2破裂板に接して、又は第2破裂板近傍に配置されているものである、請求項1記載のインフレータ。
- 破壊エネルギーを導く手段であるチューブ部材が、第1破裂板側から第2破裂板側に向かって径が縮小されたものである、請求項4記載のインフレータ。
- 破壊エネルギーを導く手段が、チューブ部材と矢尻部材の組み合わせであり、第2破裂板側のチューブ部材内に矢尻部材が挿入されている、請求項4又は5記載のインフレータ。
- チューブ状部材の第2破裂板側の端部において、矢尻部材がチューブ状部材から飛び出すことを防止するためのストッパが設けられている、請求項6記載のインフレータ。
- 筒状のインフレータハウジング内の第2破裂板側において、破壊エネルギーを導く手段の支持部材が配置されている、請求項1〜7のいずれかに記載のインフレータ。
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