JP3993337B2 - ガスハイドレートの製造装置および製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はガスハイドレートの製造装置および製法に関し、さらに詳しくは天然ガスのようなメタンを主成分とするガスと水からメタンハイドレート(またはガスハイドレート)を工業的に製造するガスハイドレートの製造装置および製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、クリーンなエネルギー源や各種構成原料として天然ガス等のメタンを主成分とするガスが注目され、その貯蔵または輸送に利用する目的で天然ガス等をガスハイドレートにする研究が行われている。メタンハイドレートは、水とメタンとからなるもので、その生成には例えば温度303°Kで約80MPa以上という高圧を必要とする。しかもメタンハイドレートは、その構造上不安定な物質であり、例えばメタンハイドレートの水/メタン比(水和数)は、分子レベルの構造に対するガス分子の占有率により決定される水和数(理論上メタン分子1に対し水分子5.75)と、マクロな非結合水を含む水/メタン比のみかけの水和数を有している。
従来、メタンハイドレートは、圧力容器を用いてメタンと水を高圧、低温下で反応させる方法が行われているが、この方法はあくまでも実験室的な方法であり、工業的に連続して製造する方法は知られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、水と天然ガスのようなメタンを主成分とするガスからメタンハイドレートを工業的に連続して製造することができる装置および製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願で特許請求される発明は以下の通りである。
(1)冷却手段を有する筒状容器と、該筒状容器内に、メタンを主成分とするガスを原料兼駆動媒体として、水または不凍液を噴射するエジェクターと、前記筒状容器内で水とメタンとの反応によって生成したメタンハイドレートを外部へ排出する手段とを有するガスハイドレートの製造装置。
(2)前記生成メタンハイドレートの排出手段は、前記筒状容器の側部に水または不凍液の排出口と、該排出口に生成メタンハイドレートをかき寄せる手段である(1)記載のガスハイドレートの製造装置。
(3)(1)または(2)記載の装置を用い、エジェクターに供給する原料ガスの温度および圧力を1〜4℃、1〜21気圧(ゲージ圧)、水または不凍液の温度および圧力を1〜4℃、0〜20気圧(ゲージ圧)、および筒状容器内の温度、圧力を1〜4℃、0〜20気圧(ゲージ圧)とし、メタンと水との配合割合を重量比で1:4〜10としてメタンハイドレートを合成することを特徴とするガスハイドレートの製造法。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面により詳細に説明する。
図1は、本発明のメタンハイドレートの製造装置の一実施例を示す説明図である。
【0006】
図1において、この装置は、冷却手段として冷却ジャケット3を有する筒状容器1と、該筒状容器の上部に設けられたエジェクター28と、該エジェクターに駆動媒体兼原料ガスとしてメタンを主成分とするガス源8から前記エジェクター28へ該ガスを供給するライン25と、該ガスにより同伴される水または不凍液をエジェクター28に供給するライン21と、該筒状容器1内に貯留される水または不凍液5と、該水または不凍液の一部を抜き出し、ポンプ31を介して前記エジェクター28へ循環させるライン4と、筒状容器1内の原料ガスを圧縮機26により昇圧して前記エジェクター28に再循環させるライン30と、該筒状容器1の側部に設けられたメタンハイドレート9を含む水または不凍液の排出口7と、生成したメタンハイドレート9を排出口7へ移動させる手段であるかき寄せ機14とからなる。なお、図中、6は冷媒の供給ライン、2は冷媒の出口ラインである。
【0007】
図1の装置において、筒状容器1は圧力容器からなり、容器内の圧力および温度は、メタンハイドレートが生成する反応温度および圧力、1〜4℃、0〜20気圧(ゲージ圧、以下同じ)に保持される。エジェクター28としては、原料ガスが駆動媒体である水または不凍液によって均一に噴射できるものであればよく、例えば水または不凍液を供給する配管径が10mmの場合、のど部の径が1mmのものが用いられる。エジェクター28に供給させる原料ガスと水の配合割合は、重量比で約1:4〜10が好ましい。
筒状容器1内の温度および圧力は、前記の所定の値に制御されるが、図中、これらの制御手段は省略されている。不凍液としては、エチレングリコール等の不凍液のように水を含有する不凍液であればどのようなものでもよい。
【0008】
原料ガスとして天然ガスをボンベ8からライン25を介してエジェクター28に供給し、水または不凍液と共に筒状容器1内に噴射し、例えば1〜4℃、圧力0〜20気圧(ゲージ圧)で水とメタンを反応させる。筒状容器内のガスはライン27から抜き出し、圧縮機26で加圧し(ライン圧力1〜21気圧)、ライン25からエジェクター28に再循環する。消費された天然ガスはボンベ8から適宜補充される。水または不凍液は底部の抜き出しライン4から抜き出され、ポンプ31により昇圧され、ライン21からエジェクター28に循環される。生成したメタンハイドレートは、容器内を下方に落下し、水または不凍液5の表層部に浮遊し、図1の場合と同様にかき寄せ機14により捕集され、排出口7から排出される。
以下、本発明の具体的な実施例を述べる。
【0009】
【実施例】
実施例1
図1に示す装置(筒状容器の容量15リットル)の天然ガス供給ライン25を天然ガスボンベ8に連結して天然ガスを供給し、一方、水または不凍液5を配管21から供給し、天然ガスと水との供給割合を1:4〜10として、配管21に連結されたエジェクター28からこれらを筒状容器1内に供給し、圧力を大気圧〜20気圧、温度を0〜5℃として水とメタンとを反応させ、メタンハイドレートを連続的に製造した。筒状容器内の水5は、ライン4、ポンプ31およびライン21を介してエジェクター28に循環使用し、天然ガスはライン27、圧縮機26、およびライン30、25を介してエジェクター28に循環使用された。以下の表1にエジェクターの仕様、製造条件および結果を示す。
【0010】
【表1】
表1に示すように、メタンハイドレートを高収率で連続的に製造することができた。
【0011】
【発明の効果】
本発明によれば、メタンを主成分とするガスと水または不凍液とを連続的に反応させ、メタンハイドレートを工業的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメタンハイドレートの製造装置の一実施例を示す説明図。
【符号の説明】
1…筒状容器、2…冷媒出口、3…冷却ジャケット、4…水または不凍液抜き出しライン、5…水または不凍液、6…冷媒入口、7…メタンハイドレート排出口、8…天然ガスボンベ、9…メタンハイドレート結晶、14…かき寄せ機、21…水または不凍液供給ライン、25…天然ガス供給ライン、26…圧縮機、27…天然ガス抜き出しライン、28…エジェクター、30…ガス循環ライン、31…ポンプ。
Claims (3)
- 冷却手段を有する筒状容器と、該筒状容器内にメタンを主成分とするガスを原料兼駆動媒体として、水または不凍液を噴射するエジェクターと、前記筒状容器内で水とメタンとの反応によって生成したメタンハイドレートを外部へ排出する手段とを有するガスハイドレートの製造装置。
- 前記生成メタンハイドレートの排出手段は、前記筒状容器の側部に水または不凍液の排出口と、該排出口に生成メタンハイドレートをかき寄せる手段である請求項1記載のガスハイドレートの製造装置。
- 請求項1または2記載の装置を用い、エジェクターに供給する原料ガスの温度および圧力を1〜4℃、1〜21気圧(ゲージ圧)、水または不凍液の温度および圧力を1〜4℃、0〜20気圧(ゲージ圧)、および筒状容器内の温度、圧力を1〜4℃、0〜20気圧(ゲージ圧)とし、メタンと水との配合割合を重量比で1:4〜10としてメタンハイドレートを生成することを特徴とするガスハイドレートの製造法。
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