JP3993162B2 - 光ファイバケーブル - Google Patents

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本発明は、架空または地下に布設されている配線系ケーブルから一般加入者宅内へ引き込み配線するために使用される光ファイバケーブルに関する。
架空または地下に布設された配線系ケーブルから一般加入者宅内へ引き込み配線するための、いわゆる光ドロップケーブルとして、単心光ファイバ心線の両側または片側に鋼線あるいはFRP(ガラス繊維強化プラスチック)などからなる抗張力体を配置し、これらをポリエチレンなどの樹脂で一括被覆したもの(地下光ドロップケーブル)、あるいは、かかるケーブルにさらに支持線を沿わせ一体化したもの(架空光ドロップケーブル)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図6に、架空光ドロップケーブルの一例を示す。同図に示すように、この光ドロップケーブルは、単心光ファイバ心線1を挟んでその上下に抗張力体2、2を配置し、さらにその上に支持線3を配置し、これらの外周にポリエチレンなどの樹脂を一括押出被覆して外被4を設けた構造を有する。このケーブルの支持線3と抗張力体2の間には、ケーブルを支持線部5とケーブル部6に分割する首部(連結部)7が設けられており、また、ケーブル部6の外被4の両側部、単心光ファイバ心線1が位置する部分には、引き裂き用のノッチ8、8が設けられている。
このような光ドロップケーブルにおいては、支持線3が設けられているため、架空布設が可能であり、また、光ファイバ心線1を挟んで抗張力体2が配置されているため、温度変化による光ファイバの伝送損失の増加を防ぐことができる。また、首部7が設けられているため、ケーブルを加入者宅内へ引き込んだ後、ケーブル部8を支持線部5から容易に分離させて屋内配線することができる。支持線部5は、通常、住宅壁面に固定される。さらに、引き裂き用のノッチ8が設けられているため、ケーブル端末処理などの際に外被4をケーブルの幅方向に引き裂いて内部の光ファイバ心線1を容易に取り出すことができる。
ところで、このような従来の光ファイバケーブルにおいては、上記の如く心線の取り出し性に優れるとはいえ、単心光ファイバ心線1の外径が非常に細い(通常、250μm)ため、光ファイバ心線1を取り出す際に不用意に曲げなどを加えると簡単に折れてしまうという問題があった。このため、作業者は細心の注意を払って心線を取り出す必要があり、大きな負担となっていた。
そこで、この問題に対処して、図7に示すような、光ファイバ心線1の周囲に抗張力繊維層9を設け、その外側に樹脂被覆層10を設けた外径1mm〜2mm程度の光ファイバコード11を、光ファイバ心線1に代えて使用することが検討されている。
光ファイバコード11は機械的強度も大きく、外被4から取り出す際に不用意な曲げを加えても簡単に折れることはなくなる。しかも、この取り出した光ファイバコード11を架設された配線系ケーブルや屋内の光接続機器などと接続する際には、光ファイバ心線1とその周囲に設けられた抗張力繊維層9および樹脂被覆層10とが密着していないため、光ファイバあるいは光ファイバ心線1を容易に露出させることができ(光ファイバを露出させる場合には、まず抗張力繊維層9および樹脂被覆層10を除去した後、ハンドストリッパのような被覆除去工具を用いて、光ファイバ心線1の被覆を除去すればよい。)、従来からの接続方法、すなわち、コネクタや融着による方法、メカニカル接続法と称する方法などを容易に適用することができる。
なお、ハンドストリッパは上下に2枚の刃を備えた被覆除去工具で、2枚の刃の刃先には半円状の凹みが設けられており、光ファイバを傷付けずに被覆にのみ食い込ませることができるようになっている。図8は、このハンドストリッパ12を用いた光ファイバ心線1の被覆1aの除去作業を模式的に示したもので、ハンドストリッパ12の2枚の刃を光ファイバ心線1の被覆1aに上下両方向より食い込ませ、この状態で、2枚の刃を光ファイバ心線1の長さ方向(図面、矢印方向)に移動させることにより、被覆1aを切断除去することができる。図8中、1bは光ファイバを示している。
このように、光ファイバコード11を用いた光ファイバケーブルは優れた特徴を有している。しかしながら、光ファイバコード11は、構造上、環状に巻いた状態を長期間保持すると、曲がりグセがつきやすいという難点があった。曲がりグセがつくと、ケーブルの製造やクロージャ内での光ファイバの再接続作業などに支障をきたすようになる。
特開2001−337255号公報
本発明は上記従来技術の課題に対処してなされたもので、光ファイバ心線を取り出す際に不用意な曲げなどを加えても光ファイバ心線が折れたりすることがなく、また、光ファイバの接続に際して従来からの接続方法を容易に適用することができ、さらに、従来の光ファイバコードを用いた場合のような曲がりグセの問題が生ずることもない光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願の請求項1に記載の発明の光ファイバケーブルは、外径がほぼ0.25mm以下の単心光ファイバ心線と、この光ファイバ心線に並行に配置された抗張力体と、これらの外周に一括して押出被覆された外被とを備えた光ファイバケーブルであって、前記単心光ファイバ心線上に、滑剤としてエルカ酸アミドおよび/またはオレイン酸アミドを0.5重量%〜3重量%含有する曲げ弾性率(ASTM D 790)が80MPa〜450MPaのポリエーテル・ポリブチレンテレフタレート系熱可塑性エラストマからなる厚さ50μm〜400μmの被覆が設けられていることを特徴とするものである。
本発明の光ファイバケーブルによれば、光ファイバ心線は特定の高分子材料からなる被覆で被覆された状態で外被から取り出されるため、光ファイバ心線を取り出す際の折れを防止することができる。また、特定の高分子材料からなる被覆は光ファイバ心線上に適度な密着力をもって設けられているため、ハンドストリッパなどの被覆除去工具を用いて容易に除去することができる。したがって、光ファイバの接続に際して従来からの接続方法を容易に適用することができる。そのうえ、特定の高分子材料からなる被覆が設けられた光ファイバ心線は、環状に巻いた状態を長期間保持しても曲がりグセがつくようなことがないため、ケーブルの製造やクロージャ内での光ファイバの再接続作業などにおける作業性の低下も防止される。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の光ファイバケーブルの第1の実施形態を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の光ファイバケーブル201は、支持線部21とケーブル部22とこれらを連結する連結部23を有する。支持線部21は、鋼線などからなる支持線24と、その外周に設けられた外被25とから構成されている。また、ケーブル部22は、1本の単心光ファイバ心線26と、その上に設けられた脂肪酸アミド系滑剤を0.5%〜3重量%含有する曲げ弾性率(ASTM D 790)が80MPa〜450MPaの高分子材料からなる被覆27と、この被覆された光ファイバ心線26の上下に間隔をおいて並行に配置された鋼線、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)、高抗張力繊維(ケブラー(商標)などのアラミド繊維、ポリエステル繊維など)などからなる抗張力体28と、これらの外側に設けられた外被29とから構成されている。
そして、支持線部21の外被25、ケーブル部22の外被29および連結部23は、ポリエチレンやポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂の一括押出により形成されている。また、ケーブル部22の外被29の両側部のほぼ中央、単心光ファイバ心線26が位置する部分には、引き裂き用のノッチ29aが設けられており、ケーブル接続作業の際に、これらの引き裂き用ノッチ29aを起点に外被29を引き裂くことにより、被覆された単心光ファイバ心線26を容易に取り出すことができるようになっている。
上記単心光ファイバ心線26は、特に限定されるものではなく、光ファイバの外周にシリコーン樹脂や紫外線硬化型樹脂などを被覆したもの、その外周にさらにナイロン樹脂を被覆したもの(通常、ナイロン心線と称する)などが挙げられる。
また、このような単心光ファイバ心線26上に設けられる被覆27を構成する高分子材料としては、脂肪族ポリアミド(ナイロン)、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体)、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂や、ポリブチレンナフタレート系熱可塑性エラストマ、ポリブチレンテレフタレート系熱可塑性エラストマなどのポリエステル系熱可塑性エラストマなどが挙げられるが、なかでも、押出成型の容易性や、布設後の熱履歴による曲げグセなどの観点から、ポリエステル系熱可塑性エラストマが好適である。
また、脂肪族アミド系滑剤としては、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリルオレイルアミドおよびビスオレイン酸アミドなどが挙げられ、なかでも、エルカ酸アミド、オレイン酸アミドが好ましく、特に、オレイン酸アミドが好ましい。これらの滑剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
被覆27の厚さは、あまり薄くすると、光ファイバ心線26に対する保護効果が不十分となり、逆に、あまり厚くすると、ケーブル部22全体の外径が大きくなってしまう(外被29の厚さを薄くすれば、ケーブル部22全体の外径を小さくすることができるが、外被29の強度が低下する。)。このような観点から、被覆27の厚さは、これを構成する材料の種類や光ファイバ心線26の種類などにもよるが、一般には、50μm〜400μmの範囲で設けられ、75μm〜375μmの範囲であるとより好ましく、125μm〜330μmの範囲であるとよりいっそう好ましい。なお、被覆27には、単心光ファイバ心線26を相互に識別するために着色剤を配合してもよい。
このように構成される光ファイバケーブル201においては、単心光ファイバ心線26上に、脂肪酸アミド系滑剤を0.5%〜3重量%含有する曲げ弾性率(ASTM D 790)が80MPa〜450MPaの高分子材料からなる被覆27を設けたことにより、単心光ファイバ心線26を被覆27とともに外被29から取り出すことができるため、単心光ファイバ心線26を取り出す際に不用意な曲げなどを加えても単心光ファイバ心線26が折れたりするようなことがなくなる。これにより、作業者も負担も軽減される。また、このように取り出した後に光ファイバを架設された配線系ケーブルや屋内の光接続機器などと接続する際には、ハンドストリッパのような被覆除去工具を用いて被覆27のみ、あるいは被覆27と光ファイバ心線26の被覆とを、適宜選択的に除去することができる。このため、従来からの接続方法、すなわち、コネクタや融着による方法、メカニカル接続法と称する方法などを容易に適用して接続することができる。さらに、被覆27を備えた単心光ファイバ心線26は、従来の光ファイバコードのように、環状に巻いた状態を長期間保持しても曲がりグセがつくことがない。このため、ケーブルの製造やクロージャ内での光ファイバの再接続作業などに支障をきたすこともない。
本発明において、被覆27を構成する高分子材料の曲げ弾性率(ASTM D 790)が80MPa未満では、外被29に対する密着力が大きくなり、単心光ファイバ心線26の取り出し性が低下する。また、被覆27を除去した際に、その端面にバリが発生する。逆に、曲げ弾性率が450MPaを超えると、被覆27と単心光ファイバ心線26との密着性が低下して、温度伸縮により単心光ファイバ心線26の突き出しが発生し、伝送損失が増大する。曲げ弾性率(ASTM D 790)の好ましい範囲は150MPa〜400MPaである。
また、脂肪族アミド系滑剤の含有量が0.5重量%未満では、被覆27と単心光ファイバ心線26の被覆との密着力が過大となり、被覆27のみを選択的に除去することが困難になり、メカニカル接続法の適用が困難になる。なお、メカニカル接続法は、光ファイバ心線26同士を突き合わせ、機械的に接続するもので、融着やコネクタ接続に比べ、安価でかつ簡便な接続法として知られている。一方、脂肪族アミド系滑剤の含有量が3重量%を超えると、被覆27と単心光ファイバ心線26の被覆との密着力が小さくなりすぎて、被覆27からの単心光ファイバ心線26の突き出しが発生し、伝送損失が増大するおそれがある。また、被覆27を押出被覆する際に、押出しスクリュー内でスリップが発生し、樹脂の吐出が不安定となって、外径変動が発生するおそれがある。脂肪族アミド系滑剤の含有量の好ましい範囲は1.5重量%〜2重量%である。
図2は、本実施形態の光ファイバケーブル201の配線例を模式的に示したものである。図2において、架設された配線系ケーブル31にクロージャ32内で接続された光ファイバケーブル201は、加入者宅33の軒下まで屋外配線され、そこで支持線部21が分離されて、ケーブル部22のみが加入者宅33内に引き込まれ光接続機器34などに接続される。支持線部21は、加入者宅33の住宅の壁面に固定される。配線系ケーブル31や光接続機器34などとの接続に際しては、ケーブル部22内部の光ファイバ心線26が被覆27を備えた状態で取り出され、被覆27あるいは被覆27と光ファイバ心線26の被覆が適宜除去され、接続が行われる。光ファイバ心線26は被覆27を備えた状態で取り出されるため、不用意な曲げを加えても折れたりするようなことがなく、また、被覆の除去も選択的にかつ容易に行うことができるため、従来からの接続法を用いて容易に接続することができる。
次に本発明の他の実施の形態について説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る断面図であり、図1に共通する部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態に係る光ファイバケーブル202は、一般に地下に配線されるいわゆる地下ドロップケーブルとして使用されるものであり、支持線部21および連結部23を持たない点を除いて、図1に示す第1の実施形態と同様に構成されている。
すなわち、1本の単心光ファイバ心線26と、その上に設けられた脂肪酸アミド系滑剤を0.5%〜3重量%含有する曲げ弾性率(ASTM D 790)が80MPa〜450MPaの高分子材料からなる被覆27と、この被覆された光ファイバ心線26の上下に間隔をおいて並行に配置された鋼線、FRP、高抗張力繊維などからなる抗張力体28と、これらの外側に設けられたポリエチレンやポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂からなる外被29から構成されている。そして、外被29の両側部のほぼ中央、単心光ファイバ心線26が位置する部分には、引き裂き用のノッチ29aが設けられている。
このように構成される光ファイバケーブル202においても、第1の実施形態の場合と同様、単心光ファイバ心線26を被覆27とともに外被29から取り出すことができるため、単心光ファイバ心線26を取り出す際に不用意な曲げなどを加えても単心光ファイバ心線26が折れたりするようなことがなくなり、作業者の負担が軽減される。また、このように取り出した後に光ファイバを架設された配線系ケーブルや屋内の光接続機器などと接続する際には、ハンドストリッパのような被覆除去工具を用いて被覆27のみ、あるいは被覆27と光ファイバ心線26の被覆とを、適宜選択的に除去することができるため、従来からの接続方法、すなわち、コネクタや融着による方法、メカニカル接続法と称する方法などを容易に適用して接続することができる。さらに、被覆27を備えた単心光ファイバ心線26は、従来の光ファイバコードのように、環状に巻いた状態を長期間保持しても曲がりグセがつくことがないため、ケーブルの製造やクロージャ内での光ファイバの再接続作業などに支障をきたすこともない。
なお、本発明においては、例えば図4、図5に示すように、単心光ファイバ心線26の数が2本あるいはそれ以上であってもよい。図4に示す光ファイバケーブル203は、第1の実施形態において、単心光ファイバ心線26を2本配置し、それぞれに被覆27を施したものであり、また、図5に示す光ファイバケーブル204は、第2の実施形態において、単心光ファイバ心線26を2本配置し、それぞれに被覆27を施したものである。
また、以上説明した例では、いずれも抗張力体28を2本、単心光ファイバ心線26を挟んでその上下に間隔をおいて並行に配置しているが、単心光ファイバ心線26の上下のいずれか一方にのみ配置するようにしてもよい。
本発明は、単心光ファイバ心線26が、外径がほぼ0.25mm以下のものである場合に、特に顕著な効果が得られる。
次に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1〜6
図1に示す構造の光ファイバケーブルを製造した。単心光ファイバ心線26には、外径250μmの単心紫外線硬化型樹脂被覆光ファイバ心線を用い、ケーブル部22の抗張力体28には、外径0.4mmのFRPロッドを用い、支持線24には、外径1.2mmの単鋼線を用いた。
まず、単心光ファイバ心線26の外周に、第1の押出し機により、滑剤としてオレイン酸アミドまたはエルカ酸アミドを表1に示す割合で添加したハイトレル4767−R07またはハイトレル6347L−01(以上、いずれもポリエーテル・ポリブチレンテレフタレートブロック共重合体の商品名、東レ・デュポン社製)を押出被覆し、外径0.9mmの被覆27を形成した。次いで、この被覆27を形成した単心光ファイバ心線26と、2本の抗張力体28と、支持線24とを、図1に示すように平行に並べた状態で第2の押出し機に導入し、その外周にノンハロゲン難燃ポリエチレン(日本ユニカー社製 商品名 NUC9739)を一括押出被覆して、全体の幅が約2mm、同高さが約5mmの光ファイバケーブルを製造した。
比較例1〜7
被覆27の形成材料を表1に示すように変えた以外は上記実施例と同様にして光ファイバケーブルを製造した。被覆27の材料には、実施例で用いたものに加え、ハイトレル4047およびハイトレル7247L−01(以上、いずれもポリエーテル・ポリブチレンテレフタレートブロック共重合体の商品名、東レ・デュポン社製)を使用した。
上記各実施例および各比較例で得られた光ファイバケーブルについて、ヒートサイクル試験(-40℃〜+85℃、10サイクル)を行い、最大伝送損失増加量を調べた。また、実際に被覆された単心光ファイバ心線26の外被29からの取り出しを試み、その取り出し性を評価した。さらに、この取り出した被覆27を備えた単心光ファイバ心線26について、曲がりグセ、被覆27からの単心光ファイバ心線26の突き出し量、被覆27の除去性を調べた。これらの結果を被覆27を構成する材料の曲げ弾性率(ASTM D 790)とともに表1に併せ示す。
なお、曲がりグセの傾向は、被覆27を備えた単心光ファイバ心線26を直径60mmの環状に巻き付けた状態で-30℃に6時間、次いで70℃に6時間保持した後、20℃に戻し、曲がりグセのつき具合を調べて評価した。また、単心光ファイバ心線26の突き出し量は、
被覆27を備えた単心光ファイバ心線26を-30℃〜70℃の温度範囲にて10サイクル保持し、次いで120℃で24時間のエージングを行った後に、マイクロスコープにより測定した。さらに、被覆除去性はelauss社製のハンドストリッパNO−NIK(φ0.254mm)(商品名)を用い、除去長40mm、引張速度500mm/minの条件で被覆27の除去を試み、評価した。
Figure 0003993162
上記の結果から明らかなように、本発明に係る光ファイバケーブルは、伝送特性が良好で、被覆光ファイバ心線26の取り出し性も良好であった。また、被覆光ファイバ心線26について調べた曲がりグセ、光ファイバ心線の突き出し量、被覆除去性についても良好な結果が得られた。
本発明の光ファイバケーブルの第1の実施形態を示す断面図。 第1の実施形態の光ファイバケーブルの配線例を模式的に示す図。 本発明の光ファイバケーブルの第2の実施形態を示す断面図。 本発明の光ファイバケーブルの他の実施形態を示す断面図。 本発明の光ファイバケーブルの他の実施形態を示す断面図。 従来の光ファイバケーブルの一例を示す断面図。 光ファイバコードの構成を示す断面図。 光ファイバの被覆の除去作業を説明する図。
符号の説明
21…支持線部、22…ケーブル部、23…連結部、24…支持線、25、29…外被、26…単心光ファイバ心線、27…被覆、28…抗張力体、201〜204…光ファイバケーブル

Claims (1)

  1. 外径がほぼ0.25mm以下の単心光ファイバ心線と、この光ファイバ心線に並行に配置された抗張力体と、これらの外周に一括して押出被覆された外被とを備えた光ファイバケーブルであって、
    前記単心光ファイバ心線上に、滑剤としてエルカ酸アミドおよび/またはオレイン酸アミドを0.5重量%〜3重量%含有する曲げ弾性率(ASTM D 790)が80MPa〜450MPaのポリエーテル・ポリブチレンテレフタレート系熱可塑性エラストマからなる厚さ50μm〜400μmの被覆が設けられていることを特徴とする光ファイバケーブル。
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