JP3992773B2 - 天然ガスのハイドレートによるガス貯蔵設備 - Google Patents

天然ガスのハイドレートによるガス貯蔵設備 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然ガスをハイドレートとして貯蔵する天然ガスのハイドレートによるガス貯蔵設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遠距離輸送用都市ガス導管、或いは、地域の消費者に都市ガスを供給する主配管に沿って、都市ガスを安価に安定して供給するために、天然ガスの貯蔵基地を設置するのが一般的である。
【0003】
この例として、前者では米国に多く建設されているピークシェービング用LNG基地がその代表例である。これは季節の差でガス需要が非常に異なり、需要の多い季節(冬期)には導管で多量に需要地迄送らなければならなく、一方需要の少ない季節(夏期)には導管は低負荷で使用されることになる。
【0004】
このように、変動するガス需要の最高に合致した長距離配管を設置することは、非常にコスト高の原因になる。
【0005】
このため、図3に示すように、需要の少ない季節に遊びの多い高圧都市ガス導管(幹線)10を利用して、需要地域に近い場所に一時体積の小さいLNGタンク11を設置し、需要の少ない季節に液化装置12で導管10からの天然ガスを液化してLNGとしてLNGタンク11に貯蔵し、需要が多くなる季節にLNGタンク11内のLNGをポンプ13にて気化器14を通してガス化して、これを都市ガス分配配管網15に供給して、需要のピークに対処している。このように、長距離配管の有効利用を図ることにより、配管の建設投資を節約して、ガスコストの低減を行っている。
【0006】
一方、地域に都市ガスを安定供給を図ると共に、ピークシェービング用基地と同じように、ガス需要の少ない夜間に供給幹線を有効に利用するために、需要地域の近傍に図2に示すようにガスホルダー16を設置しているのが一般的である。
【0007】
図2において、16は、需要地に設置された球形,円筒形に形成されたガスホルダで、高圧都市ガス導管10に開閉バルブ17と圧力制御弁18を介して接続され、そのガスホルダー16にバルブ19を介して都市ガス供給管20が接続され、その供給管20からの都市ガスを圧力制御弁21,21を介して1〜2KGの中間圧力ガス供給管22に供給したり、その中間ガス供給管22より減圧弁23を介して一般家庭用等の低圧ガス供給管24に供給したりしている。またこの中間ガス供給管24にバルブ25を介して有水槽ガスホルダー26が接続され、そのガスホルダー26に貯蔵された都市ガスが減圧弁23を介して低圧ガス供給管24に供給するようにされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3に示したLNGのピークシェービング基地では、天然ガスの液化のために単位重量当り消費されるエネルギー(電気、etc)が非常に大きくなる。(液化装置:大型=約400W/kg,小型=90OW/kg)又、貯蔵液体が非常に低温(約−160℃)のため、貯蔵容器に使用する金属材料もステンレスorAlor9%Ni鋼等と高価なものとなる。容器も高い断熱性能を有する構造となり、コストアップの原因となっている。貯蔵容器は漏れた場合に液の拡散を防止し、気化ガスの量を抑制して、危険範囲を狭くするために、法規で容器を防液提で囲むことが義務づけられている。このため、設備の建設敷地も比較的広く必要とする。
【0009】
図2に示した消費地近傍に設置されるガスホルダー16は、通常約10kg/cm2 Gでガス状での貯蔵のため、単位容積当りの貯蔵密度が低いので、単位エネルギー当りの容積が大きくなり、比較的広い建設敷地を必要とする。又、期待される機能の点からガスホルダーは市街地或は近傍に設置されるため、危険性から設置場所の選定が非常に難しい状況にある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、これらピークシェービング用LNG貯蔵設備或いは消費地域近傍に設置されるガスホルダー等の問題点について、解決するもので、設置面積が少なく、しかも天然ガスを安全に貯蔵できる天然ガスのハイドレートによるガス貯蔵設備を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、冷水を貯留した容器内の冷水を抜き取ると共にこれを冷却して容器内の水面上に氷粒として供給し、氷粒が供給された冷水の水面下に天然ガスを供給し、水と結合させてハイドレートを生成すると共に生成したハイドレートを容器の底部に貯留するハイドレートタンクと、天然ガスのガス導管に接続されハイドレートタンク内に天然ガスを供給する導入ラインと、ハイドレートタンク内に貯留されたハイドレートを導入して天然ガスと水に分離する分離器と、分離器で分離された天然ガスを消費系に供給するガスラインと、分離器で分離された水をハイドレートタンクに戻す戻しラインとを備えた天然ガスのハイドレートによるガス貯蔵設備である。
【0012】
請求項2の発明は、ハイドレートタンクは、冷水を貯留した容器内の水面上に、冷凍機に組み込まれた熱交換器が設けられ、その熱交換器の上部に冷水の噴射管が設けられ、冷水の水面下に天然ガスのガス導管から導入ラインを介して接続されたガス分散管が設けられて構成され、そのハイドレートタンクに、容器内の冷水を抜き取ると共に噴射管から噴射する冷水循環ラインが接続され、その噴射管で噴射された冷水が熱交換器で冷却されて氷粒とされる請求項1記載の天然ガスのハイドレートによるガス貯蔵設備である。
【0013】
請求項3の発明は、ハイドレートタンクと分離器間に抜き取られたハイドレートを加熱分解する加熱手段が接続された請求項1又は2記載の天然ガスのハイドレートによるガス貯蔵設備である。
【0014】
以上において、メタンを主成分とし、エタン、プロパン成分が混合している天然ガスが、圧力と温度条件が整えば水と結合してハイドレート(水和物)を作ることが知られている。その時のハイドレート中の炭化水素分子と水の結合割合はモル数及び重量比で次の通りである。
【0015】
Figure 0003992773
これらの成分から構成されるハイドレートは、温度が低ければ低いほどその平衡圧力は低くなる。例えば、メタン成分が90モル%の場合、273Kでの平衡圧力は約1MPa以下となり、その時ハイドレート中の天然ガス含有量は約13.6重量%である。この時のハイドレートの比重は1.03〜1.04である。従つて、単位体積当りの天然ガス貯蔵量は140kg/m3 となる。
【0016】
これらの特性をべースにLNG貯蔵量1000トン、液化量100トン/Dの条件で各基地の特性を概略比較すると次のようになる。
【0017】
LNG液化貯蔵(ピークシェービング)基地、蓄冷型LNG液化貯蔵(ピークシェービング)基地、ガスホルダー基地、LNGサテライト基地、ハイドレート貯蔵基地について比較する。
【0018】
LNG液化基地を100として割合で示す。
【0019】
Figure 0003992773
ハイドレートは多量の水分を保持し、分解燃焼時には水が遊離し、燃焼熱を水の蒸発熱で奪うためとハイドレートの分解熱も比較的高い(180Kcal/kgNG)ことにより激しい燃焼にはならない。
【0020】
このように、天然ガスをハイドレートとして貯蔵することで、危険性が少なくしかも低コストな貯蔵が行える。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0022】
図1において、30はハイドレートタンクで、内部に冷水wが貯留された容器31からなり、その冷水wの水面上に冷凍機32に組み込まれた熱交換器33が設けられ、その熱交換器33の上部に冷水wの噴射管34が設けられ、冷水の水面下に天然ガスのガス導管10と接続されたガス分散管35が設けられて構成される。
【0023】
ハイドレートタンク30には、容器31内の冷水wを、ポンプ39にて抜き取ると共に噴射管34から噴射する冷水循環ライン36が接続される。この冷水循環ライン36は、容器31の略中央と下部に接続された冷水抜き取りライン37,38と、そのライン37,38に接続されたポンプ39と、そのポンプ39の吐出側と噴射管34を結ぶ戻しライン40とからなる。
【0024】
ガス分散管35は、ガス導管10と導入ライン45を介して接続されその導入ライン45に減圧弁46が接続される。またガス導管10が低圧力の場合、図示の点線で示すように昇圧用の圧縮機47を介して導入ライン45に導入する。
【0025】
このガス分散管35には、容器31内の冷水を抜き取ると共にガス分散管35に導入される天然ガスとを混合して噴射する冷水噴射ライン80が接続される。この冷水噴射ライン80は、その冷水抜き取り側が、容器31内のガス分散管35の上方の冷水wを抜き取るべく容器31に接続され、吐出側がガス分散管35に接続され、そのライン81には、ポンプ82が接続されると共にそのポンプ82の吸込側と吐出側にバルブ83,84が接続される。
【0026】
冷凍機32は、熱交換器33から戻り側接続配管49を介して接続された圧縮機50と、その圧縮機50の吐出側に接続された熱交換器(コンデンサ)51と、熱交換器51からの凝縮液を貯留するリキッドタンク52と、そのリキッドタンク52に接続された減圧弁53とからなり、その減圧弁53が、バルブ54,冷媒送り側接続配管55を介して熱交換器33に接続される。この冷凍機の冷媒は、プロパン等が用いられ、圧縮機50で圧縮された高温高圧の冷媒が熱交換器51に流れ、熱交換器51の冷却水管56を流れる冷却水で冷却されて凝縮(約30℃)し、減圧弁53で減圧されて、熱交換器33で0℃以下(−5〜−10℃)で蒸発して圧縮機50に戻るようになっている。
【0027】
熱交換器33の冷媒送り側接続配管55より分岐し、容器31内の底部を冷却すると共に熱交換器33に戻す冷却ライン58が接続される。
【0028】
ハイドレートタンク30の容器31の頂部には、未反応の天然ガスを圧縮機59で昇圧して導入ライン45に戻すオフガスライン57が接続される。
【0029】
容器31の底部には生成したハイドレートhを抜き取る抜き取りライン60が接続され、その抜き取りライン60に、バルブ62,スラリーポンプ63,ハイドレートhを加熱分解する第1熱交換器64と第2熱交換器65からなる加熱手段48が接続されると共に分解したハイドレートを天然ガスと水に分離する分離器61が接続される。
【0030】
また、冷水噴射ライン80と抜き取りライン60との吐出側はバルブ86を介して接続される。
【0031】
分離器61内で分離された天然ガスは、ガスライン70より、消費系に供給され、水は、ライン71よりバルブ72、第1熱交換器64を通り、戻しライン40を通し、噴射管34より容器31に戻される。
【0032】
熱交換器33の冷媒戻り側接続配管49と送り側接続配管55には、ハイドレートの冷熱を回収するヒートポンプ73が接続される。このヒートポンプ73は、圧縮機74と、第2熱交換器65と、リキッドタンク75と、減圧弁76からなり、また圧縮機74には、その吸込側と吐出側を結ぶバイパス弁77が接続される。リキッドタンク75には、冷凍機32の減圧弁53からの冷媒を回収するライン78が接続され、そのライン78に開閉弁79が接続される。
【0033】
次に、天然ガスをハイドレートとして貯蔵する操作を説明する。
【0034】
先ず、最初の起動は次のように行う。
【0035】
ハイドレートタンク30の容器31に水を、容器31内の熱交換器33より低いレベル迄充填する。次に、ポンプ39を起動し、冷水循環ライン36にて容器31内の水を熱交換器33の上部から散水する。散水開始後、冷凍機32の圧縮機50を起動させ、冷媒(例:プロパン)を接続配管55を通じて熱交換器33に導入する。熱交換器33はパネル状の熱交換器で、パネル内に配列されているチューブ側に冷媒が入り、直立しているパネル表面上を散水された水が流下する。チューブ内では0℃以下(−5〜−10℃)の温度で冷媒が蒸発し、パネル表面の水は冷媒の蒸発熱により冷却され氷結する。
【0036】
熱交換器33のパネル表面には、氷が付着しないように氷の剥離剤がコーディング(或いは剥離性のある材質を使用)してあるので、氷かパネル表面から容器31内の水面上に自重で落下し推積する(ハーベスト型製氷機)。但し、氷が容器31の水面上に蓄積できる構造であれば、本構造の熱交換器33でなくても良い。又、ハイドレートタンク30とは別個にして氷を容器31に呼び込んでも良い。
【0037】
或る程度、容器31内の水面上に氷が推積し、容器31の下部の水温が約0℃になった時点で、高圧都市ガス導管10から都市ガスを導入ライン45より容器31内のガス分散管35を通して導入する。
【0038】
水中に分散されたガスは、約0℃に冷却された水と反応してハイドレートを作る。この反応は発熱反応で、天然ガスの場合約180Kcal/kgであるため、水温を上昇させようとするが、水中に浮遊混在している氷によって冷却(氷の融解熱:約80Kcal/kg)されるので、約0℃に平衡した圧力(0.9MPa)でハイドレートが生成される。生成されたハイドレートhは前述したように、水よりも比重が重いため、水中を沈下し容器31の下部に推積する。
【0039】
従って、冷凍機32で、前もって製造したい量のハイドレートの生成熱に相当した熱量以上の氷を容器31内に製造しておけば、ハイドレート(圧力:0.9MPa)を製造することができる。
【0040】
冷凍機32での氷の製造は、電力料金の安い夜間に行い蓄冷するのが経済的に有利である。
【0041】
このハイドレートの生成タンクの利点は次の点にある。
【0042】
氷、水、ハイドレートの比重差を利用して、ハイドレートの生成熱(発熱反応)の冷却、及び生成物の分離を有効に行うことを図っている。即ち、これら三者の比重は、ハイドレート>水>氷の関係にあるので、三者が混在している場合には、氷が一番上層に浮き、中間層に水が存在し、下層にハイドレートが沈下推積する。
【0043】
従って、氷層の下面に天然ガスを送入すると、ハイドレートが氷間で生成され、生成熱は混在している氷の融解熱で冷却される。生成されたハイドレートは自重で容器31の下部に沈下し、水層から分離する。このように、ハイドレートの生成と分離が円滑に行うことを目的とした構造である。
【0044】
ハイドレートが生成されるに従い、蓄積されていた氷は減少する。
【0045】
仮りに下部に入熱がある場合はハイドレートが分解し、温度上昇を防止する。分解したハイドレートは、平衡圧力が氷点温度以上の場合には、天然ガスと水になる。ガスは中間層の水中を浮上し、上層の氷の層に接触し、生成熱を氷に奪われて再びハイドレートになる。
【0046】
未反応の天然ガスは、容器31頂部のオフガスライン57より圧縮機59で昇圧されて導入ライン45に戻されて再度吹き込まれる。
【0047】
容器31内のハイドレートhの堆積に応じて、冷水抜き取りライン37,38を切り替える。
【0048】
またハイドレートの生成熱を効果的に除去するために、冷水噴射ライン80のポンプ82で、氷の混合した水を導入、天然ガス導入ライン45よりガス分散管35に注入することにより達成される。
【0049】
このように、容器31内に天然ガスと水とからなるハイドレートhを貯蔵することで、LNGとして貯蔵する貯蔵温度より十分高く保冷が容易であり、かつ危険性が少なくしかも低コストな貯蔵が行える。
【0050】
次に、ハイドレートhを分解して、都市ガスを得る場合には、スラリーポンプ63により冷水噴射ライン80からバルブ86を介して一部水を混合させながら容器31から取り出し、都市ガス供給圧力以上に加圧する。水を混合(20%位)するのは、スラリーにより流動性を与えるために行う。
【0051】
加圧されたハイドレートは第1及び第2熱交換器64,65で加熱されて分解される(例えば、分解圧を2.1MPa(ata)にした場合の温度は約7℃である)。
【0052】
この場合に図に示すように、圧縮機74にて構成されるヒートボンプ73によりハイドレートを加熱する。すなわち、第2熱交換器65で、ハイドレートを、加圧された媒体ガス(例えば、プロパンガス)と熱交換させて媒体ガスを凝縮させることにより、その潜熱によりハイドレートを加熱する。潜熱を奪われたガスは、熱交換器65内で凝縮液体になり、ハイドレートは、分解してガスと水になり、分離器61に送られ天然ガスと水に分離される。
【0053】
分離した水は再使用のため、第1熱交換器64で、分離して出荷すべきハイドレートと熱交換してプレクールされた後、噴射管34より容器31に返送される。
【0054】
一方、第2熱交換器65内で得られた凝縮液体は、ハイドレートタンク30の熱交換器33に送られ、噴射管34から噴射される返送水と熱交換して蒸発(−5〜−10℃)し、冷媒戻り側接続配管49を介して圧縮機74に戻される。
【0055】
熱交換器33で、冷却された返送水は氷を生成して、容器31内の水面に落下して蓄積される。蓄積された氷は、前述したように天然ガスを導入して、ハイドレートの製造に使用される。この場合、第2熱交換器65でのハイドレート分解温度は7℃のため、第2熱交換器65で加熱に使用される媒体ガスの凝縮温度を13℃位に設定して、第2熱交換器65の伝熱面積を決めると、圧縮機74の所要動力はそれ程大きくならない。(例えば、ハイドレート100トン/hの場合の圧縮機74の所要動力はプロパンを媒体ガスとしたときで、約450KWとなる)。
【0056】
ハイドレートの製造は、導管10が遊んでいる都市ガス需要の少ない夜間に主に行われ、ガスの製造(ハイドレートの分解)はガス需要が多い昼間に行われるので、日中にハイドレートタンク30で作られた氷は夜間に使用される迄、蓄冷剤として役割を担うことになる。
【0057】
このシステム蓄冷される冷熱は、ハイドレート生成熱の65%位なので、ハイドレート生成時には、生成熱の35%位を除去するための冷凍機32が必要になる。
【0058】
この冷凍機32は、前述した立上げ(初期起動)時には、大きな動力を必要とするが、上述のように容器31内に氷を蓄冷できるので、ハイドレートの生成熱の35%位を除去する能力であれば十分使用できる。また、容器31内での製氷時に、水面に蓄積する氷が表面で融合して一面に結氷しないように、容器31内ガスをオフガスライン57から圧縮機59を介して吸い込み、これをガス分散管35から吹き込んで水及び水面を動揺させることにより、氷が一面に形成されることが防止され、細粒化された氷を製造できる。
【0059】
ハイドレートの製造は夜間に行われるので、冷凍機32に必要な電力は夜間料金が使用できるので、ランニングコストの節減ができる。
【0060】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、天然ガスをハイドレートとして貯蔵することで、危険性が少なくしかも低コストな貯蔵が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【図2】従来のLNGのピークシェービング基地を示す図である。
【図3】従来のガスホルダ基地を示す図である。
【符号の説明】
30 ハイドレートタンク
31 容器
32 冷凍機
33 熱交換器
35 ガス分散管
48 加熱手段
61 分離器
h ハイドレート
w 冷水

Claims (3)

  1. 冷水を貯留した容器内の冷水を抜き取ると共にこれを冷却して容器内の水面上に氷粒として供給し、氷粒が供給された冷水の水面下に天然ガスを供給し、水と結合させてハイドレートを生成すると共に生成したハイドレートを容器の底部に貯留するハイドレートタンクと、天然ガスのガス導管に接続されハイドレートタンク内に天然ガスを供給する導入ラインと、ハイドレートタンク内に貯留されたハイドレートを導入して天然ガスと水に分離する分離器と、分離器で分離された天然ガスを消費系に供給するガスラインと、分離器で分離された水をハイドレートタンクに戻す戻しラインとを備えたことを特徴とする天然ガスのハイドレートによるガス貯蔵設備。
  2. ハイドレートタンクは、冷水を貯留した容器内の水面上に冷凍機に組み込まれた熱交換器が設けられ、その熱交換器の上部に冷水の噴射管が設けられ、冷水の水面下に天然ガスのガス導管から導入ラインを介して接続されたガス分散管が設けられて構成され、そのハイドレートタンクに、容器内の冷水を抜き取ると共に噴射管から噴射する冷水循環ラインが接続され、その噴射管で噴射された冷水が熱交換器で冷却されて氷粒とされる請求項1記載の天然ガスのハイドレートによるガス貯蔵設備。
  3. ハイドレートタンクと分離器間に抜き取られたハイドレートを加熱分解する加熱手段が接続された請求項1又は2記載の天然ガスのハイドレートによるガス貯蔵設備。
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