JPH10238698A - ハイドレートによる都市ガス貯蔵サテライト基地 - Google Patents

ハイドレートによる都市ガス貯蔵サテライト基地

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JPH10238698A
JPH10238698A JP4378597A JP4378597A JPH10238698A JP H10238698 A JPH10238698 A JP H10238698A JP 4378597 A JP4378597 A JP 4378597A JP 4378597 A JP4378597 A JP 4378597A JP H10238698 A JPH10238698 A JP H10238698A
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JP
Japan
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hydrate
water
heat exchanger
lng
tank
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JP4378597A
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Shigeo Tomura
重男 戸村
Makoto Ozaki
誠 尾崎
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I H I PLANTEC KK
Original Assignee
I H I PLANTEC KK
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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 LNGサテライト基地に代つて、比較的安全
で且つガス貯蔵ホルダーより高密度でエネルギーを貯蔵
し得るハイドレートによる都市ガス貯蔵サテライト基地
を提供する。 【解決手段】 タンクローリ30等から受け入れるLN
Gの冷熱を回収して貯留された冷水上に氷粒を形成する
と共に受け入れで気化した天然ガスのハイドレートhを
生成すると共にこれを貯留するハイドレートタンク40
と、ハイドレートタンク40に貯留されたハイドレート
hを導入して天然ガスと水に分離する分離器50とを備
えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LNGをハイドレ
ート化して貯蔵するハイドレートによる都市ガス貯蔵サ
テライト基地に関するものである。
【0002】
【従来の技術】天然ガスを原料とする都市ガスの消費地
域で、原料の供給基地と配管で接続していない場合に、
原料確保の手段としてLNGサテライト基地を建設して
いる。
【0003】LNGを貯蔵する一次基地からタンクロー
リ車等でLNG(約−160℃の液体)をサテライト基
地に受け入れて液状のまま貯蔵し、必要に応じてLNG
を気化し、熱調後、地域の都市ガス分配導管網を経て、
消費者に送っている。
【0004】LNGとして貯蔵すると、大型の高圧ガス
貯蔵(通常約1MPa球形)に比べて容積が非常に小さ
くなり(1:50〜70)、敷地面積も少なくて済むの
で経済的に有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、市街地から
LNG基地が遠いと消費地迄の導管の布設が必要となる
ので、既設の都市ガス供給配管に近い場所に基地を設置
し、総投資金額を抑制することが一般的である。
【0006】LNGは、極低温の沸点成分からなるた
め、容器から仮りに漏洩した場合には、周囲から熱を奪
って激しく蒸発する。蒸発ガスに着火すると、その蒸発
が加速されるため、火炎が大きくなる。このため容器の
周囲を防液堤で囲み、漏洩液が広がることを防止してい
る。このような面から、地域の住民に接近して設置する
ことが嫌われるのが普通である。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、LNGサテライト基地に代って、比較的安全で且つ
ガス貯蔵ホルダーより高密度でエネルギーを貯蔵し得る
ハイドレートによる都市ガス貯蔵サテライト基地を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、タンクローリ等から受け入れるL
NGの冷熱を回収して貯留された冷水上に氷粒を形成す
ると共に受け入れで気化した天然ガスのハイドレートを
生成すると共にこれを貯留するハイドレートタンクと、
ハイドレートタンクに貯留されたハイドレートを導入し
て天然ガスと水に分離する分離器とを備えたハイドレー
トによる都市ガス貯蔵サテライト基地である。
【0009】請求項2の発明は、ハイドレートタンクか
ら分離器にいたるハイドレートを加熱してその冷熱を回
収すると共にその冷熱でハイドレートタンク内の冷水を
冷却するヒートポンプサイクルを備えた請求項1記載の
ハイドレートによる都市ガス貯蔵サテライト基地であ
る。
【0010】請求項3の発明は、ハイドレートタンク
は、その容器内に冷水が貯留されると共にその水面上に
製氷用熱交換器が設けられ、さらにその熱交換器の上部
に水噴射管が設けられて構成され、タンクローリ等から
のLNGは、LNG熱交換器を介してハイドレートタン
ク内の冷水中に供給され、LNG熱交換器で回収された
冷熱が上記製氷用熱交換器の冷熱源に用いられる請求項
2記載のハイドレートによる都市ガス貯蔵サテライト基
地である。
【0011】請求項4の発明は、ハイドレートタンク
は、その容器内に冷水が貯留されると共にその水面上に
製氷用熱交換器が設けられ、さらにその熱交換器の上部
に水噴射管が設けられて構成され、タンクローリ等から
のLNGは、製氷用熱交換器に供給された後、冷水中に
吹き込まれる請求項2記載のハイドレートによる都市ガ
ス貯蔵サテライト基地である。
【0012】以上において、メタンを主成分とし、エタ
ン、プロパン成分が混合している天然ガスが、圧力と温
度条件が整えば水と結合してハイドレート(水和物)を
作ることが知られている。
【0013】その時のハイドレート中の炭化水素分子と
水の結合割合はモル数及び重量比で次の通りである。
【0014】 モル比 重量比 メタン CH4 ・53/4H2 O CH4 :H2 O=1:6.45 エタン C2 6 ・72/3H2 O C2 6 :H2 O=1:4.6 プロパンC3 8 ・17H2 O C3 8 :H2 O=1:6.95 これらの成分から構成されるハイドレートは、温度が低
ければ低いほどその平衡圧力は低くなる。例えば、メタ
ン成分が90モル%の場合、273Kでの平衡圧力は約
1MPa以下となり、その時ハイドレート中の天然ガス
含有量は約13.6重量%である。この時のハイドレー
トの比重は1.03〜1.04である。従って、単位体
積当りの天然ガス貯蔵量は14kg/m3 となる。
【0015】これらの特性をべースにLNG貯蔵量10
0トン、各基地の特性を機略比較すると次のようにな
る。
【0016】LNGサテライト基地、ハイドレート貯蔵
基地について比較する。LNGサテライト基地を1とし
て割合で示す。
【0017】 LNGサテライト ハイドレート 単位貯蔵容量 1 2.50 当りの建設用地 漏洩時ガス蒸発量 大 小 プール火災 大 小 漏洩ガスの爆発&燃焼 激 弱 設備費 1 1.16 ハイドレートは多量の水分を保持し、分解燃焼時には水
が遊離し、燃焼熱を水の蒸発熱で奪うためとハイドレー
トの分解熱も比較的高い(180Kcal/kgNG)
ことにより激しい燃焼にはならない。
【0018】これらの性質を利用して本発明は、LNG
から冷熱を回収してハイドレートとすると共にこれを貯
蔵し、需要の多いときにそのハイドレートから冷熱を回
収して、再ガス化して天然ガスを供給するようにしたも
のである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。
【0020】図1において、30は、LNGローリで、
そのLNGローリ30のLNG払い出し口31がフレキ
シブルチューブ32を介してLNG受入ライン33に接
続される。LNG受入ライン33にはポンプ34が接続
され、そのポンプ34にバイパス弁35が並列に接続さ
れる。
【0021】このLNG受入ライン33には、LNG熱
交換器36が接続され、さらにハイドレートタンク40
が接続される。
【0022】ハイドレートタンク40は、内部に冷水が
貯留された容器41からなり、その容器41の上部に熱
交換器42が設けられ、その上部に噴射管43が設けら
れ、冷水の水面下にLNG受入ライン33に接続された
ガス分散管44が設けられて構成される。
【0023】容器41の頂部には、未反応のガス或いは
容器41内のガスを抜き出すオフガスライン45が接続
され、そのオフガスライン45に圧縮機46、三方切換
弁47が接続されると共に、その三方切換弁47にガス
分散管44の他端が接続されて、ガス分散管44から吹
き出された未反応の天然ガスがオフガスライン45よ
り、三方切換弁47を介して容器41内に再度循環され
るようになっている。ハイドレートタンク40の容器4
1の底部には、生成したハイドレートhを抜き出して分
離器50に供給すると共に容器41内の冷水を抜き取っ
て循環するための抜き取りライン52が接続され、その
抜き取りライン52に第1熱交換器54、ヒートポンプ
サイクル56に組み込まれた第2熱交換器57及び補助
熱交換器58が接続される。
【0024】この容器41と第1熱交換器54間の抜き
取りライン52には、バルブ59と流量制御弁60が接
続され、また容器41の中央部と抜き取りライン52に
は、水抜きライン61が接続され、そのライン61に流
量制御弁62、バルブ63が接続される。
【0025】抜き取りライン52には、その流量制御弁
60の上流側と水抜きライン61の下流側を結んでスラ
リポンプ64が並行に接続され、またバルブ59の下流
側抜き取りライン52と、流量制御弁62とバルブ63
間とを結んでバイパスバルブ66が接続される。また流
量制御弁62の上流側の水抜きライン61と抜き取りラ
イン52を結んで点線で示したポンプ67が適宜接続さ
れる。
【0026】ハイドレートタンク40の熱交換器42
は、ヒートポンプサイクル56に組み込まれる。すなわ
ち圧縮機70の吐出側より、第2熱交換器57、補助凝
縮器71、リキッドタンク72,減圧弁73、,熱交換
器42、蒸発圧力制御弁74が接続配管75にて順次接
続されて冷凍サイクルが構成される。
【0027】蒸発圧力制御弁74は、熱交換器42から
の蒸発冷媒の圧力を検出する圧力計76と容器41内の
冷水温度を検出する温度計77により制御される。
【0028】LNG熱交換器36とハイドレートタンク
40内の製氷用の熱交換器42とを結んで冷熱回収循環
ライン78が接続される。すなわちLNG熱交換器36
の冷媒液溜36aに循環ポンプ80が接続され、その循
環ポンプ80に逆止弁81を介して製氷用熱交換器42
の冷媒入口側接続配管75aに接続され、その冷媒入口
側接続配管75aにLNG受入時の制御弁82が接続さ
れ、熱交換器42の出口側接続配管75bとLNG熱交
換器36の冷媒入口とが冷媒配管83で接続される。ま
た循環ポンプ80と逆止弁81間には、冷媒をLNG熱
交換器36に戻す戻しライン84が接続され、そのライ
ン84にバイパス弁85が接続され、そのバイパス弁8
5が、熱交換器36に設けた液面検出計86にて循環ポ
ンプ80でミニマムフローが流れるようにして循環ポン
プ80を保護するようになっている。
【0029】冷熱回収循環ライン78には、熱交換器4
2からの冷媒温度を検出する温度計87と蒸発圧力を検
出する圧力計88が設けられ、これら温度計87と圧力
計88の検出値で制御弁82の開度が制御されるように
なっている。
【0030】分離器50の頂部には、天然ガスの出荷ラ
イン90が接続され底部には、分離器50内の水を、制
御弁91、第1熱交換器54を介して水噴射管43に流
す水ライン92が接続される。
【0031】三方切換弁47の他方のポートは、第2熱
交換器57と補助熱交換器58間の抜き取りライン52
にガスライン94を介して接続される。
【0032】この図1に示した装置の最初の起動は次の
ように行う。
【0033】ハイドレートタンク40の容器41に水
を、内蔵されている熱交換器42より低いレベル迄充填
する。
【0034】次に、スラリポンプ64(或いはポンプ6
7)を起動し、容器41内の水を、水抜きライン61、
抜き取りライン52、分離器50、水ライン92を介し
て水噴射管43から熱交換器42の上部から散水する。
【0035】散水開始後、ヒートポンプサイクル56の
圧縮機70を起動させ、冷媒(例:プロパン)を圧縮
し、第2熱交換器57、補助凝縮器71で凝縮させ、リ
キッドタンク72より減圧弁73で減圧した後、入口側
接続配管75aを通じて熱交換器42に導入する。
【0036】熱交換器42は、パネル状の熱交換器で、
パネル内に配列されているチューブ側に冷媒が入り、直
立しているパネル表面上を散水された水が流下する。チ
ューブ内では0℃以下(−5〜−10℃)の温度で冷媒
が蒸発し、パネル表面の水は冷媒の蒸発熱により冷却さ
れ氷結する。パネル表面には、氷が付着しないように氷
の剥離剤がコーティング(或は剥離性のある材質を使
用)してあるので、氷がパネル表面からハイドレートタ
ンク40内の水面上に自重で落下し堆積する(ハーベス
ト型製氷機)。但し、氷がハイドレートタンク40の水
面上に蓄積できる構造であれば、本構造の熱交換器42
に限定するものでなく、ハイドレートタンク40とは別
個装置で製氷してハイドレートタンク40に呼び込んで
も良い。
【0037】或る程度、ハイドレートタンク40内の水
面上に氷が推積し、温度計77によりハイドレートタン
ク40の下部の水温が約0℃になった時点で、ヒートポ
ンプサイクル56の圧縮機70は停止する。
【0038】また、制御弁82は出口側接続配管75b
に接続した温度計87により自動運転状態にする。
【0039】LNGローリー30からLNGを、ハイド
レートタンク40にポンプ34により加圧し、熱交換器
36を経由して受け入れる。LNGローリー30に搭載
されているポンプ或いは加圧器が、ハイドレートタンク
40の運転圧力より充分に高い場合はポンプ34を使用
しないで、バイパス弁35を通して受入することができ
る。
【0040】ハイドレートタンク40内の圧力はハイド
レート生成のために通常は10〜15kg/cm2 Gで
ある。
【0041】受け入れるLNGは、LNG熱交換器36
で、製氷用熱交換器42で蒸発した冷媒と熱交換し、L
NG熱交換器36内で、LNGは0℃に近い温度(−1
0〜−15℃)で気化する。
【0042】一方冷熱回収循環ライン78内の冷媒は熱
を奪われて凝縮する。LNG熱交換器36で気化した天
然ガスは、ハイドレートタンク40内の氷蓄積層の下部
の水層域に設置されているガス分散管44から水中に放
出される。このガス分散管44のノズルからの噴出は、
冷水と接触時間を長くするために、下向きに行い放出速
度を殺すように行う。
【0043】水中に分散されたガスは、約0℃に冷却さ
れた水と反応してハイドレートhを作る。この反応は発
熱反応で、天然ガスの場合、約180Kcal/kgで
あるため、水温を上昇させようとするが、水中に浮遊混
在している氷によって冷却(氷の融解熱:約80Kca
l/kg)されるので、約0℃に平衡した圧力(0.9
MPa)でハイドレートhが生成される。生成されたハ
イドレートhは前述したように、水よりも比重が重いた
め、水中を沈下しハイドレートタンク40の下部に椎積
する。
【0044】従つて、ヒートポンプサイクル56で、前
もって受け入れるLNG量のハイドレートhの生成熱に
近い熱量の氷をハイドレートタンク40内に製造してお
けば、ハイドレート(圧力=0.9MPa)を製造する
ことができる。
【0045】ヒートポンプサイクル56での氷の製造
は、電力料金の安い夜間に行い蓄冷するのが経済的に有
利である。
【0046】一方、LNG熱交換器36で凝縮した冷媒
は、循環ポンプ80で加圧され、温度制御用の制御弁8
2により製氷用熱交換器42で必要とする量の冷媒液を
流す。熱交換器42で必要とする以上の余分な冷媒はリ
キッドタンク72に送られ貯蔵される。
【0047】LNG熱交換器36で冷媒液面が極度に低
くなった場合は、循環ポンプ80の吐出側に設けられた
バイパス弁85により、ミニマムフローが流れるように
し、循環ポンプ80を保護する。
【0048】LNGの受入が完了した場合は、循環ポン
プ80は手動停止、或いは流量計(図示せず)等により
自動停止することができる。
【0049】比重差は、氷<水<ハイドレートの順であ
るので、ハイドレートタンク40内では一番底部にハイ
ドレートh、中間に水、上層に氷の三層によって構成さ
れることになる。
【0050】LNG(約−160℃)が気化(−10〜
−15℃)する熱量と、ハイドレートhの生成熱はほぼ
等しいので、両者は熱的にはバランスしている。しかし
装置内の機械による仕事量、或いは低温装置のために外
部からの入熱等により、少量の冷却熱量が必要となる。
このためにハイドレートhを分解し、都市ガスを再生す
る時の分解熱を利用して、補充用の冷媒を得る。
【0051】ハイドレートを分解して、都市ガスを得る
場合には、自圧(ガスの供給圧力が低い場合)或いは、
スラリーポンプ64により水抜き取りライン61よりバ
イパスバルブ66を介して、ハイドレートに一部水を混
合させながらハイドレートタンク40から取り出し、都
市ガス供給圧力以上にする。
【0052】水を混合(20%位)するのは、スラリー
により流動性を与えるために行う。加圧されたハイドレ
ートは第1熱交換器54、第2熱交換器57で加熱され
て分解される(例えば、分解圧を1MPaにした場合の
温度は約2℃である)。
【0053】この場合に図に示すように、ヒートポンプ
サイクル56によりハイドレートから冷熱を回収する。
即ち、圧縮機70で加圧された冷媒ガス(例えば、プロ
パンガス)は、第2熱交換器57で、ハイドレート分解
熱(吸熱)により熱を奪われて凝縮する。
【0054】一方ハイドレートは、補助熱交換器58で
完全に分解して天然ガスと水になり、分離器50に送ら
れガスと水とが分離される。分離した水は再使用のた
め、水ライン92より第1熱交換器54で出荷ハイドレ
ートによりプレクールされた後、ハイドレートタンク4
0の上部に返送される。
【0055】一方、第2熱交換器57内で得られた冷媒
の凝縮液はリキッドタンク72に送られ貯蔵される。
【0056】ヒートポンプサイクル56は、ハイドレー
トタンク40の氷の生成層を一定以上の量に保持するた
めの、補充用の役割であるので、ハイドレートタンク4
0の水面から決まった深さの冷水の温度を0℃に保つよ
うに温度計87、圧力計76にて制御弁74の開度を調
整し、循環冷媒の容量を制御して運転する。また、補助
凝縮器71は立ち上げ用のみに使用される。
【0057】圧縮機46は、ハイドレートタンク40内
での製氷時に水面に蓄積する氷が表面で融合して一面に
結氷しないように、オフガスライン45からタンク40
内のガスを吸い込み三方切換弁47より、ガス分散管4
4からガスを吹き込んで水及び水面を動揺させることで
結氷を防止するのに使用する。また、末反応ガスがガス
相に蓄積する場合に、水中吹き込み(減圧)に使用す
る。
【0058】次に、図2により本発明の他の実施の形態
を説明する。
【0059】図1においては、LNG熱交換器36を用
い、LNGの冷熱を、プロパンなどの冷媒で回収し、こ
れを製氷用熱交換器42に供給して、冷水を間接的に冷
却する例で説明したが、図2では、LNGを製氷用熱交
換器42に直接供給して冷水を直接冷却する例を示して
いる。
【0060】図2において、ハイドレートタンク40の
容器41内には、冷水面上に位置して製氷用熱交換器4
2aが設けられ、その熱交換器42aと並んでヒートポ
ンプサイクル56に組み込まれた製氷用補助熱交換器9
6が設けられる。
【0061】タンクローリ30のLNGは、LNG受入
ライン33に供給されるが、その受入ライン33が、ハ
イドレートタンク40の製氷用熱交換器42aに接続さ
れ、その製氷用熱交換器42aの出口側が、ガスライン
98を介してガス分散管44に接続される。
【0062】LNG受入ライン33には、流量制御弁1
00が接続され、その上流側に接続された流量計101
で、流量制御弁100が制御され、また流量計101に
は、スラリーポンプ64が運転を行っているかどうかが
入力されるようになっている。
【0063】ヒートポンプサイクル56に接続される製
氷用補助熱交換器96は、その入口側が入口側接続配管
75aにて減圧弁73、リキッドタンク72、補助凝縮
器71、第2熱交換器57を介して圧縮機70の吐出側
に、出口側が出口側接続配管75bにて制御弁74を介
し圧縮機70の吸込側に接続される。
【0064】以上において、運転開始時は、冷熱源がな
いので、図1の場合と同じようにヒートポンプサイクル
56の圧縮機70を起動し、同時にスラリーポンプ64
(或いはポンプ67)を起動して容器41内の水を、抜
き取りライン52、分離器50、水ライン92を介して
水噴射管43より噴射してハーベスト製氷を行う。この
運転により、ハイドレートタンク40の液面の上層に必
要量の蓄氷ができた後に、LNGローリー30からポン
プ34等によりLNGを製氷用熱交換器42aのチュー
ブ側に導入し、ポンプ64の運転により製氷用熱交換器
42の外表面に散水されている水を冷却して製氷する。
【0065】LNGは製氷用熱交換器42内で気化(−
5〜−10℃)し、そのガスがガスライン98より三方
切換弁47よりガス分散管44よりハイドレートタンク
40内の水層中に噴射されて、ハイドレートhを生成す
る。
【0066】LNG受入ライン33の流量計101とス
ラリポンプ64を制御ラインで結んでいるのは、散水が
必ずある時にLNGを受け入れるようにして、ガス分散
管44の噴出ノズルの凍結を防止する保護装置である。
【0067】この図2の実施の形態においても、LNG
の冷熱源で、製氷してハイドレートを生成し、ハイドレ
ートの分解時の熱をヒートポンプサイクル56で回収し
て冷水を冷却することで、LNGを有効に貯蔵できると
共にその再ガス化が簡単に行える。
【0068】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、LNGを
ハイドレートとして貯蔵すると共にそのLNGの冷熱を
回収してハイドレートを生成するため、危険性が少な
く、しかも低コストで貯蔵・再ガス化運転が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【図2】本発明の他の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
30 タンクローリー 40 ハイドレートタンク 50 分離器 56 ヒートポンプサイクル h ハイドレート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンクローリ等から受け入れるLNGの
    冷熱を回収して貯留された冷水上に氷粒を形成すると共
    に受け入れで気化した天然ガスのハイドレートを生成す
    ると共にこれを貯留するハイドレートタンクと、ハイド
    レートタンクに貯留されたハイドレートを導入して天然
    ガスと水に分離する分離器とを備えたことを特徴とする
    ハイドレートによる都市ガス貯蔵サテライト基地。
  2. 【請求項2】 ハイドレートタンクから分離器にいたる
    ハイドレートを加熱してその冷熱を回収すると共にその
    冷熱でハイドレートタンク内の冷水を冷却するヒートポ
    ンプサイクルを備えた請求項1記載のハイドレートによ
    る都市ガス貯蔵サテライト基地。
  3. 【請求項3】 ハイドレートタンクは、その容器内に冷
    水が貯留されると共にその水面上に製氷用熱交換器が設
    けられ、さらにその熱交換器の上部に水噴射管が設けら
    れて構成され、タンクローリ等からのLNGは、LNG
    熱交換器を介してハイドレートタンク内の冷水中に供給
    され、LNG熱交換器で回収された冷熱が上記製氷用熱
    交換器の冷熱源に用いられる請求項2記載のハイドレー
    トによる都市ガス貯蔵サテライト基地。
  4. 【請求項4】 ハイドレートタンクは、その容器内に冷
    水が貯留されると共にその水面上に製氷用熱交換器が設
    けられ、さらにその熱交換器の上部に水噴射管が設けら
    れて構成され、タンクローリ等からのLNGは、製氷用
    熱交換器に供給された後、冷水中に吹き込まれる請求項
    2記載のハイドレートによる都市ガス貯蔵サテライト基
    地。
JP4378597A 1997-02-27 1997-02-27 ハイドレートによる都市ガス貯蔵サテライト基地 Pending JPH10238698A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002161288A (ja) * 2000-11-29 2002-06-04 Kawasaki Heavy Ind Ltd ガスハイドレートの輸送・利用方法
JP2010012420A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Jfe Engineering Corp 第四級アンモニウム塩をゲスト分子として含む水和物を用いて気体を捕集し放出する方法及びそのための装置
CN115125043A (zh) * 2022-06-23 2022-09-30 西南石油大学 一种车载式天然气水合物回收装置及方法

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