JP3992544B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置に係わり、特に、交流発電機から出力された交流電力を直流電力に変換する交流−直流変換器に用いて好適な半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用オルタネータには、その交流出力を整流して直流出力に変換する整流素子が用いられている。このときに用いられる整流素子としては、半導体チップを金属ケース内に収納し、半導体チップの周辺を絶縁樹脂で封止したものがあり、その一例として、特開平7−221235号公報に開示の半導体装置、特開平4−229639号公報に開示の半導体装置、特開平10−215552号公報に開示の半導体装置等が知られている。
【0003】
この場合、前記特開平7−221235号公報に開示の半導体装置は、金属ケースと半導体チップとの間に銅−鉄合金−銅の3層構造の金属板を介在させ、それらを接合部材によって接合しているもので、3層構造の金属板の線膨張係数を金属ケースと半導体チップの各線膨張係数の中間の値に選択したものである。この半導体装置は、熱衝撃が多数回反復して加わる厳しい環境下の使用であっても、3層構造の金属板を介在させたことにより、半導体チップに加わる機械的応力を緩和して半導体チップの割れを防止するとともに、接合部材に加わるひずみを低減させ、長期間にわたって電気的特性の劣化が生じない半導体装置を得ているものである。
【0004】
また、前記特開平4−229639号公報に開示の半導体装置は、金属ケース内に収納した半導体チップをエポキシ系絶縁部材によって封止した構造に係わるものである。この半導体装置は、成型後のエポキシ系絶縁部材の収縮を利用し、半導体チップと金属ケースとの接合面に対して垂直方向の圧力を加えることにより、金属ケースと半導体チップとを接合する接合部材にクラックが生じても、必要な通電経路を確保することが可能になるものである。
【0005】
さらに、前記特開平10−215552号公報に開示の半導体装置は、金属ケース内に収納した半導体チップの周囲に絶縁部材を大気圧を超える高圧下において充填し、その後モールド成型し、絶縁部材に残留圧縮応力を生じさせる構造に係わるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
自動車用オルタネータに用いられる半導体装置は、その搭載個所が自動車のエンジンルール内であるため、高熱環境と自動車側の電気負荷の変動により、発電機の発熱量の増大等の影響を受ける度合いが極めて高くなる。また、自動車自体も、夏冬の温度差によって発生する広範囲な温度変動を繰り返しを受ける等の厳しい環境下で使用されるものであるため、自動車用オルタネータに用いられる半導体装置は、良好な放熱性と熱疲労に強いことが要求される。
【0007】
ところで、半導体装置は、熱衝撃を多数回反復して受けると、半導体装置の構成部材の線膨張率の差に起因するひずみが半田等の接合部材に加わり、この接合部材にクラックが発生する。接合部材にクラックが発生すると、通電経路を形成している接合部材の断面積が減少し、その電気抵抗が増大するようになるので、接合部材の発熱が増加し、かつ、接合部材を通じた放熱量も低下して、半導体チップの温度が異常上昇する。その結果、接合部材が溶融したり、半導体チップが耐熱限界に達して整流機能が消失したりし、故障状態になる。
【0008】
前記特開平5−191956号公報に開示の半導体装置は、半導体チップに加わる機械的応力を緩和し、半導体チップの割れを防止してひずみの低減を図るものであるが、3層構造の金属板のような中間部材を追加使用することにより、熱抵抗が増大して温度上昇を招くとともに、使用部品点数の増加と、組立作業性の悪化により、大幅なコストアップにつながるようになる。
【0009】
また、前記特開平4−229639号公報に開示の半導体装置は、通電経路を確保することにより、電気抵抗の増大や放熱量の低下を抑制し、半導体チップの温度の異常上昇をある程度抑制することができるものであるが、ここで用いているエポキシ系絶縁部材は、成型後のエポキシ系絶縁部材の収縮を利用して圧力を金属ケースに作用させるだけのものであって、本来的に、線膨張率の差に起因する接合部材のひずみを低減することができるものでないので、寿命向上に少し寄与するが、接合部材のひずみの発生を防ぐことはできないものである。
【0010】
さらに、特開平10−215552号公報に開示の半導体装置は、接合部材のひずみ発生を防ぐことができるもので、高温(140℃以上)においても絶縁部材の弾性率の低下を防止することができるものであるが、大気圧を超える高圧下において充填した絶縁部材が樹脂のように剛性が大きくなっていることから、絶縁部材の劣化の度合いが高く、絶縁部材自身の寿命が短くなり、また、半導体チップが放熱フィンの高さより高いところに位置するので、熱抵抗が大きくなり放熱フィンの放熱効果が低下する。
【0011】
本発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたもので、その目的は、金属ケースと半導体チップとを接合部材で電気的接合した際に、線膨張率の差に起因する半導体チップのクラックを防止し、接合部材のひずみを低減して、熱疲労寿命を向上させることが可能な半導体装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明による半導体装置は、金属ケースの内面に第1接合部材によって第1主面が接合された半導体チップと、半導体チップの第2主面に第2接合部材によって接合されたリード部と、金属ケースの内部の空間内に充填された接合部材封止用絶縁部材と、金属ケースが圧入された放熱板と備えるものであって、半導体チップは、その側面が第1及び第2主面に対して直角をなし、第1接合部材は、その側面が半導体チップの第1主面との接合面から金属ケースの内面との接合面に到るまで直線的に外側方向に拡大した形状を有し、第1接合部材の厚さをt、金属ケースの内面との接合面における第1接合部材の外側方向への拡がりをwとしたとき、それらの比(w/t)が1以下になるように形成した第1手段を備える。
【0013】
一般に、この種の半導体装置においては、金属ケースの線膨張率が半導体チップの線膨張率に比べて大きいため、第1接合部材における金属ケース側の領域は金属ケースの変形に伴って変形するが、第1接合部材における半導体チップ側の領域は半導体チップによりその変形が抑えられ、第1接合部材の端部に大きなひずみが発生する。
【0014】
前記第1手段によれば、第1接合部材を形成する際に、側面が半導体チップの第1主面との接合面から金属ケースの内面との接合面に到るまで直線的に外側方向に拡大した形状を有し、第1接合部材の厚さをt、金属ケースの内面との接合面における第1接合部材の外側方向への拡がりをwとしたとき、それらの比(w/t)が1以下になるような末広がりに形成しているので、第1接合部材の金属ケース側の領域に生じる変形が第1接合部材の半導体チップ側に直接伝わらなくなり、第1接合部材の半導体チップ側端部に発生するひずみが軽減され、それにより半導体チップにクラックが発生するのを回避することができ、各部の熱疲労寿命を向上させることができる。
【0015】
また、前記目的を達成するために、本発明による半導体装置は、金属ケースの内面に第1接合部材によって第1主面が接合された半導体チップと、半導体チップの第2主面に第2接合部材によって接合されたリード部と、金属ケースの内部の空間内に充填された接合部材封止用絶縁部材と、金属ケースが圧入された放熱板と備えるものであって、半導体チップは、その側面が第1及び第2主面に対して直角をなし、第1接合部材は、その側面が、半導体チップの第1主面との接合面と金属ケースの内面との接合面との中間点まで半導体チップの側面に沿って延びるとともに、中間点から金属ケースの内面との接合面に到るまで直線的に外側方向に拡大した形状を有し、第1接合部材の厚さをt、金属ケースの内面との接合面から0.38tの位置における第1接合部材の外側方向への拡がりをw’としたとき、それらの比(w’/t)が2以下になるように形成した第2手段を備える。
【0016】
前記第2手段によれば、第1接合部材を形成する際に、側面が、半導体チップの第1主面との接合面と金属ケースの内面との接合面との中間点まで半導体チップの側面に沿って延びるとともに、中間点から金属ケースの内面との接合面に到るまで直線的に外側方向に拡大した形状を有し、第1接合部材の厚さをt、金属ケースの内面との接合面から0.38tの位置における第1接合部材の外側方向への拡がりをw’としたとき、それらの比(w’/t)が2以下になるような末広がりに形成しているので、前記第1手段の場合と同様に、第1接合部材の金属ケース側の領域に生じる変形が第1接合部材の半導体チップ側に直接伝わらなくなり、第1接合部材の半導体チップ側端部に発生するひずみが軽減され、それにより半導体チップにクラックが発生するのを回避することができ、各部の熱疲労寿命を向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図1、図2は、本発明による半導体装置の第1の実施の形態を示すもので、図1はその要部構成部分の断面図であり、図2はその上面図である。
【0019】
図1及び図2に示されるように、この第1の実施の形態による半導体装置は、第1主面1(1)と第2主面1(2)と側面1(3)とを有する半導体チップ1と、底面2(1)と開口面2(2)と側面2(3)とを有し、ジルコニウムを含有した銅材によって形成された金属ケース2と、接合面を有する接合部3(1)と接合部3(1)から延びるリード線3(2)とを有するリード部3と、側面4(1)を有し、半導体チップ1の第1主面1(1)と金属ケース2の底面2(1)とを接合する半田等の第1接合部材4と、半導体チップ1の第2主面1(2)とリード部3の接合部3(1)とを接合する半田等の第2接合部材5と、金属ケース2の内側空間部に充填され、半導体チップ1の側面1(3)や第1接合部材4の側面4(1)及び第2接合部材5の側面(図番なし)等を封止する軟質系ゴム材の絶縁部材6と、金属ケース2の側面2(3)の外周部に嵌合された放熱フィン7とを備える。この場合、半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5、リード部3の接合部3(1)は、いずれも横断面部分が円形に構成されており、それに併せて、金属ケース2及び放熱フィン7も円筒状に構成されている。
【0020】
また、半導体チップ1は、その側面1(3)が第1主面1(1)や第2主面1(2)に対して直角になるように形成される。第1接合部材4は、その側面4(1)が半導体チップ1の第1主面1(1)との接合面から金属ケース2の底面2(1)との接合面に到るまで直線的に外側方向に拡大した末広がりの形状にしたもので、第1接合部材4の厚さをt、金属ケース2の底面2(1)との接合面における第1接合部材4の外側方向への拡がりをwとしたとき、厚さtと拡がりwとの比(w/t)が1以下の値、例えば0.8になる(以下、このような形状を第1拡がり形状という)ように形成している。
【0021】
ところで、第1接合部材4の側面4(1)を第1拡がり形状にする際は、半導体チップ1の第1主面1(1)と金属ケース2との底面2(1)とを接合する第1接合部材4の熱処理時に、第1接合部材4の拡がりに適合した治具を使用することにより、第1接合部材4の拡がりが第1拡がり形状になるように規制している。
【0022】
一般に、線膨張率の大きい金属ケース2と線膨張率の小さい半導体チップ1とを第1接合部材4によって接合したとき、半導体チップ1と金属ケース2の線膨張率の差に基づいて、第1接合部材4の端部に大きなひずみが発生する。
【0023】
これに対して、前記構成を有する第1の実施の形態の半導体装置は、半導体チップ1と金属ケース2とを接合する第1接合部材4の側面4(1)の形状を前述のような形状のものにしているので、第1接合部材4の端部に発生する大きなひずみが軽減されるようになり、その結果、半導体チップ1に加わる応力が低下し、半導体チップ1にクラックが発生するのを回避することができ、第1接合部材4等の熱疲労寿命を向上させることができる。
【0024】
ここで、図3は、半導体チップと金属ケースとを接合する第1接合部材の厚さtと拡がりwとの比(w/t)に対する半導体チップに加わる応力の関係を示す特性図である。
【0025】
図3において、横軸は厚さtと拡がりwとの比(w/t)であり、縦軸は半導体チップに加わる応力である。
【0026】
図3に示されるように、従来のこの種の半導体装置は、半導体チップと金属ケースとを接合するのに使用している第1接合部材についてその側面形状が何等規制されていなかったため、厚さtに対して拡がりwが大きくなり、通常、それらの比(w/t)が4以上であり、そのために半導体チップに加わる応力が4倍以上になっている。
【0027】
これに対して、第1の実施の形態の半導体装置は、半導体チップ1と金属ケース2とを接合する第1接合部材4の側面4(1)を第1拡がり形状にし、厚さtと拡がりwとの比(w/t)を0.8になるようにしたので、半導体チップ1に加わる応力が2倍以下になり、従来のものに比べて半導体チップ1に加わる応力を半分以下にすることができるものである。
【0028】
なお、第1の実施の形態の半導体装置においては、第1接合部材4の側面4(1)の形状として、厚さtと拡がりwとの比(w/t)が0.8になるように選んでいるが、本発明における厚さtと拡がりwとの比(w/t)は0.8に選んだ例に限られるものでなく、半導体チップ1に加わる応力が2倍以下になる比(w/t)の範囲内、例えば1以下であれば、他の数値に選んでもよい。
【0029】
また、図4は、本発明による半導体装置の第1の実施の形態の他の構成例を示す上面図である。
【0030】
図4において、図2に示された構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0031】
図4に示されるように、この構成例は、リード部3の接合部3(1)は横断面部分が円形に構成され、金属ケース2及び放熱フィン7は円筒状に構成されているが、半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5は、いずれも横断面部分が四角形に構成されている。そして、第1接合部材4は、四角形の4つの側面4(1)の中の1つの相対する側面4(1)が第1拡がり形状になっている。
【0032】
また、前記構成例において、横断面部分が四角形の半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5を用いる代わりに、横断面部分が六角形または八角形の半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5を用いてもよい。この場合に、第1接合部材4は、六角形の6つの側面4(1)の中の1つまたは2つの相対する側面4(1)、または、八角形の8つの側面4(1)の中の1つ乃至3つのいずれかの相対する側面4(1)が第1拡がり形状になっている。
【0033】
さらに、図5は、本発明による半導体装置の第1の実施の形態のさらに他の構成例を示す上面図である。
【0034】
図5において、図2に示された構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0035】
図5に示されるように、この構成例は、前記構成例と同じように、リード部3の接合部3(1)は横断面部分が円形に構成され、金属ケース2及び放熱フィン7は円筒状に構成されているが、半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5は、いずれも横断面部分が四角形に構成されている。これに対して、第1接合部材4は、各コーナ部分を除いて、四角形の4つの全部の側面4(1)が第1拡がり形状になっている。
【0036】
なお、第1接合部材4は、各コーナ部分を含めて、四角形の側面全体が第1拡が形状になっていてもよい。
【0037】
また、前記構成例において、横断面部分が四角形の半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5を用いる代わりに、横断面部分が六角形または八角形の半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5を用いてもよい。この場合、第1接合部材4は、各コーナ部分を除いて、六角形の6つの側面4(1)、または、八角形の8つの側面4(1)が第1拡がり形状になっている。
【0038】
なお、第1接合部材4は、各コーナ部分を含めて、六角形または八角形の側面全体が第1拡がり形状になっていてもよい。
【0039】
次に、図6は、本発明による半導体装置の第2の実施の形態を示すもので、その要部構成部分の断面図である。
【0040】
図6において、図1に示された構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0041】
図6に示されるように、この第2の実施の形態の半導体装置は、図1に図示された第1の実施の形態の半導体装置と比べて、半導体チップ1と金属ケース2とを接合する第1接合部材4の側面4(1)の形状を異にするだけで、その他の構成は第1の実施の形態の半導体装置と同じである。
【0042】
すなわち、第1接合部材4は、その側面4(1)が、半導体チップ1の第1主面1(1)との接合面と金属ケース2の底面2(1)との接合面との中間点まで半導体チップ1の側面に沿って延びるとともに、中間点から金属ケース2の底面2(1)との接合面に到るまで直線的に外側方向に拡大した末広がりの形状にしたもので、第1接合部材4の厚さをt、金属ケース2の底面2(1)との接合面から0.38tの位置における第1接合部材4の外側方向への拡がりをw’としたとき、それらの比(w’/t)が2以下の値、例えば1.5になる(以下、この形状を第2拡がり形状という)ように形成している。
【0043】
この場合においても、第1接合部材4の側面4(1)を第2拡がり形状にする際は、半導体チップ1の第1主面1(1)と金属ケース2の底面2(1)とを接合する第1接合部材4の熱処理時に、第1接合部材4の拡がりに適合した治具を使用することにより、第1接合部材4の拡がりが第2拡がり形状になるように規制している。
【0044】
前記構成による第2の実施の形態の半導体装置は、第1の実施の形態の半導体装置と同様に、半導体チップ1と金属ケース2とを接合する第1接合部材4の側面4(1)を第2拡がり形状にしているので、第1接合部材4の端部に発生する大きなひずみが軽減されるようになり、その結果、半導体チップ1に加わる応力が低下し、半導体チップ1にクラックが発生するのを回避することができ、第1接合部材4等の熱疲労寿命を向上させることができる。
【0045】
ここで、図7は、第2の実施の形態の半導体装置において、半導体チップ1と金属ケース2とを接合する第1接合部材4の厚さtと拡がりw’との比(w’/t)に対する半導体チップ1に加わる応力の関係を示す特性図である。
【0046】
図7において、横軸は厚さtと拡がりw’との比(w’/t)であり、縦軸は半導体チップ1に加わる応力である。
【0047】
図7に示されるように、半導体チップ1に加わる応力は、厚さtと拡がりw’との比(w’/t)が大きくなるに従って順次増大するが、比(w’/t)が2を超えると急激に増大する。この場合、第2の実施の形態の半導体装置は、半導体チップ1と金属ケース2とを接合する第1接合部材4の側面4(1)を第2拡がり形状にし、厚さtと拡がりw’との比(w’/t)を1.5になるようにしたので、半導体チップ1に加わる応力が2倍以下になり、従来のものに比べて半導体チップ1に加わる応力を半分以下にすることができるものである。
【0048】
なお、第2の実施の形態の半導体装置においては、第1接合部材4の側面4(1)の第2拡がり形状を得る際に、厚さtと拡がりw’との比(w’/t)が1.5になるように選んでいるが、本発明における厚さtと拡がりw’との比(w’/t)は、1.5に選んだ例に限られるものでなく、半導体チップ1に加わる応力が2倍以下になる比(w’/t)の範囲内、すなわち2以下であれば、他の数値に選んでもよい。
【0049】
この場合、第2の実施の形態の半導体装置は、次に列挙するような構成のものにしてもよい。
【0050】
その第1は、図2に示される構成例のように、半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5、リード部3の接合部3(1)のそれぞれの横断面部分が円形になるように構成し、第1接合部材4の全周の側面4(1)を第2拡がり形状にしたものである。
【0051】
その第2は、図4に示される構成例のように、半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5のそれぞれの横断面部分が四角形になるように構成し、第1接合部材4の4つの側面4(1)の中の1つの相対する側面4(1)だけを第2拡がり形状にしたものである。この他にも、半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5のそれぞれの横断面部分が六角形または八角形になるように構成し、第1接合部材4における六角形の6つの側面4(1)の中の1つまたは2つの相対する側面4(1)、または、八角形の8つの側面4(1)の中の1つ乃至3つのいずれかの相対する側面4(1)を第2拡がり形状にしたものである。
【0052】
その第3は、図5に示される構成例のように、半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5のそれぞれの横断面部分が四角形になるように構成し、第1接合部材4は、各コーナ部分を除いてあるいは含めて、四角形の4つの全部の側面4(1)を第2拡がり形状にしたものである。この他にも、半導体チップ1、第1接合部材4、第2接合部材5のそれぞれの横断面部分が六角形または八角形になるように構成し、第1接合部材4は、各コーナ部分を除いてあるいは含めて、六角形の6つの全部の側面4(1)、または、八角形の8つの全部の側面4(1)を第2拡がり形状にしたものである。
【0053】
以上述べたいずれの半導体装置においても、第1接合部材4の側面4(1)に第1拡がり形状または第2拡がり形状を形成したことにより、第1接合部材4の半導体チップ1側端部に発生するひずみが軽減され、半導体チップ1にクラックが発生するのを回避することができるようになる。
【0054】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、第1接合部材を、その側面が半導体チップの第1主面との接合面から金属ケースの内面との接合面に到るまで直線的に外側方向に拡大した形状を有し、第1接合部材の厚さをt、金属ケースの内面との接合面における第1接合部材の外側方向への拡がりをwとしたとき、それらの比(w/t)が1以下になるように形成した末広がりの構成にし、第1接合部材における半導体チップの第1主面との接合面積に比べ、金属ケースの内面との接合面積の方が大きくなるので、厳しい温度変化により第1接合部材の膨張、収縮が繰り返されたとしても、第1接合部材に対する半導体チップ側と金属ケース側の線膨張率の差を実質的に小さくすることができ、それにより半導体チップのクラックの発生を回避し、第1接合部材に発生するひずみを低減して、熱疲労寿命を向上させることができるという効果がある。
【0055】
また、本発明によれば、第1接合部材を、その側面が、半導体チップの第1主面との接合面と金属ケースの内面との接合面との中間点まで半導体チップの側面に沿って延びるとともに、中間点から金属ケースの内面との接合面に到るまで直線的に外側方向に拡大した形状を有し、第1接合部材の厚さをt、金属ケースの内面との接合面から0.38tの位置における第1接合部材の外側方向への拡がりをw’としたとき、それらの比(w’/t)が2以下になるように形成した末広がりの構成にし、前記第1手段の場合と同様に、第1接合部材における半導体チップの第1主面との接合面積に比べ、金属ケースの内面との接合面積の方が大きくなるので、厳しい温度変化により第1接合部材の膨張、収縮が繰り返されたとしても、第1接合部材に対する半導体チップ側と金属ケース側の線膨張率の差を実質的に小さくすることができ、それにより半導体チップのクラックの発生を回避し、第1接合部材に発生するひずみを低減して、熱疲労寿命を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体装置の第1の実施の形態を示すもので、その要部構成部分を示す断面図である。
【図2】本発明による半導体装置の第1の実施の形態を示すもので、その上面構成を示す上面図である。
【図3】半導体チップと金属ケースとを接合する第1接合部材の厚さtと拡がりwとの比(w/t)に対する半導体チップに加わる応力の関係を示す特性図である。
【図4】本発明による半導体装置の第1の実施の形態の他の上面構成例を示す上面図である。
【図5】本発明による半導体装置の第1の実施の形態のさらに他の上面構成例を示す上面図である。
【図6】本発明による半導体装置の第2の実施の形態を示すもので、その要部構成部分を示す断面図である。
【図7】第2の実施の形態の半導体装置において、半導体チップと金属ケースとを接合する第1接合部材の厚さtと拡がりw’との比(w’/t)に対する半導体チップに加わる応力の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 半導体チップ
1(1) 第1主面
1(2) 第2主面
1(3) 側面
2 金属ケース
2(1) 底面
2(2) 開口面
2(3) 側面
3 リード部
3(1) 接合部
3(2) リード線
4 第1接合部材
4(1) 側面
5 第2接合部材
6 絶縁部材
7 放熱フィン
Claims (4)
- 金属ケースの内面に第1接合部材によって第1主面が接合された半導体チップと、前記半導体チップの第2主面に第2接合部材によって接合されたリード部と、前記金属ケースの内部の空間内に充填された接合部材封止用絶縁部材と、前記金属ケースが圧入された放熱板とを備える半導体装置において、前記半導体チップは、その側面が前記第1及び第2主面に対して直角をなし、前記第1接合部材は、その側面が、前記半導体チップの第1主面との接合面と前記金属ケースの内面との接合面との中間点まで前記半導体チップの側面に沿って延びるとともに、中間点から前記金属ケースの内面との接合面に到るまで直線的に外側方向に拡大した形状を有し、前記第1接合部材の厚さをt、前記金属ケースの内面との接合面から0.38tの位置における前記第1接合部材の外側方向への拡がりをw’としたとき、それらの比(w’/t)が2以下になるように形成したことを特徴とする半導体装置。
- 前記半導体チップ及び前記第1接合部材は、横断面形状が円形であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記半導体チップ及び前記第1接合部材は、横断面形状が四角形、六角形、八角形のいずれかであり、前記第1接合部材の少なくとも1つの相対する側面が請求項1に記載のような形状になっていることを特徴とする半導体装置。
- 前記半導体チップ及び前記第1接合部材は、横断面形状が四角形、六角形、八角形のいずれかであり、前記第1接合部材の各コーナ部分を除いた全側面が請求項1に記載のような形状になっていることを特徴とする半導体装置。
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