JP3992477B2 - 人工乳首および哺乳器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば乳幼児等が授乳等に際し、利用する人工乳首及び哺乳器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の人工乳首は、例えば哺乳瓶等に取り付けられ、乳幼児等がこの哺乳瓶等に収容されたミルク等を飲むために用いられている。
このような人工乳首は、図9に示すように構成されている。図9は人工乳首10の断面図であり、図10は人工乳首10の先端側から見た平面図である。
図9に示す人工乳首10は、シリコーンゴムで形成され、その内部にミルク等が哺乳瓶等から流入する部分である中空部Aを有している。
そして、このシリコーンゴムの部分は、乳首胴部11と、乳頭部12等から形成されている。
【0003】
この乳首胴部11は、上記哺乳瓶等に取り付けられるためのベース部11aと母親の乳房の一部に相当する乳首胴部本体11bとを有している。この乳頭部12には、ミルク等が噴出する開口12aが備えられている。
この開口12aは人工乳首11の成型後に、十字状やY字状、―字状のスリットを形成し、通常は閉じられているが、授乳時にミルク等が流出する開口12aとしており、ここでは図10に示すようにY字状に開口12aが形成されている。
このような人工乳首10が、図示しない哺乳瓶等に取り付けられ、この哺乳瓶に収容されたミルク等をこの人工乳首10を介して飲むことになる。
【0004】
このような人工乳首10を使用して、乳幼児が哺乳瓶中のミルク等を飲む場合、乳幼児は、自己の舌の蠕動様運動によって、人工乳首10の乳頭部12を、自己の上口蓋にある哺乳窩に対して押しつけることになる。
その後、舌が蠕動様運動で、口腔の奥側に繰り返し移動することで、ミルク等が、乳頭部12の開口12aより噴出する。
この時、閉じられていた開口12aのY字状スリットは、乳幼児の口腔にくわえられることや、蠕動様運動に伴う圧力の変化等により、乳幼児の口腔内にて乳頭部12が変形し、Y字が崩れて広がり開口することとなる。
この舌の蠕動様運動を繰り返すことで、乳幼児は哺乳瓶中のミルク等を飲むことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、舌の蠕動様運動は約0.7秒に1回と非常に早く繰り返されており、一回の授乳時間が10分程度であることを考慮すると、乳首胴部11や乳頭部12は非常に多くの変形を繰り返されることとなる。
特に、この乳頭部12の開口12aのY字状スリットは、毎回変形し、開口することになるため、Y字状スリットの3つの各端部に力が集中してしまい、繰り返して使用すると、各端部から引き裂けが生じてしまい、授乳中にミルク等が溢れ出してしまうという問題があった。
この問題を改善するため、図10に示すようにY字状スリットの3つの各端部に直径0.3mm程度の微細な孔12bを設け、力を分散させている人工乳首も提案されているが、完全に問題を防ぐことができなかった。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、繰り返し使用しても飲料流出口のスリットの引き裂けが発生しない人工乳首及び哺乳器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的は、請求項1の発明によれば、乳首胴部と、この乳首胴部から突出して形成されている乳頭部と、を有し、前記乳頭部の先端部には、スリットにて形成された飲料流出口が設けられている人工乳首であって、前記乳頭部が、硬度5度乃至25度の弾性体により形成され、前記先端部の内側であって、前記飲料流出口が形成されている部分及びその周囲には、他の乳頭部よりも肉厚が薄い薄肉部が形成され、前記薄肉部は、他の前記薄肉部よりさらに薄く、前記飲料流出口及びその近傍に形成されている第1の薄肉部と、前記第1の薄肉部の周囲に形成され、この第1の薄肉部より厚く形成されている第2の薄肉部と、を有し、前記第1の薄肉部と前記第2の薄肉部とが境界部によって明確に区別され得る構成となっており、前記人工乳首の中央縦断面において、前記薄肉部は略台形若しくは略ドーム状を成していることを特徴とする人工乳首により達成される。
【0008】
請求項1の構成によれば、前記乳頭部が、硬度5度乃至25度の弾性体により形成されるので、従来の人工乳首の例えばシリコーンの硬度である40度と比べ、より柔らかい硬度の前記乳頭部が形成される。このため前記スリットの端部における反発力が弱まり、これに対応して、復元するためにかかる力も弱まる。また、更に、前記スリットの端部以外の前記乳頭部についても反発力が弱まるため、前記スリットの端部に裂けが発生するほどの力が集中した際には、他の乳頭部に力が分散し易くなる。これらの作用により、繰り返し使用された際の前記飲料流出口のスリットにかかる力が低減されるため、繰り返して使用されても飲料流出口のスリットの引き裂けが発生し難い人工乳首となる。
また、硬度がこの範囲にあることにより、前記乳頭部が舌の蠕動様運動によって、確実に変形されるため、前記スリットにて形成された飲料流出口も確実に開口や閉止されることになる。
なお、ここで示す硬度とは、JIS−K6253(ISO7619)における
A型デュロメータによる硬度である。
また、前記構成によれば、前記先端部の内側であって、前記飲料流出口が形成されている部分及びその周囲には、他の乳頭部よりも肉厚が薄い薄肉部が形成されている。このため、従来の人工乳首に比べ、前記飲料流出口が確実に変形して飲料が流出しやすい。
また、前記薄肉部が前記飲料流出口及びその周囲に形成されているため、前記人工乳首の前記乳頭部が潰れる方向に変形した際に、前記スリットが変形すると共に肉厚が薄くなっている前記薄肉部でも容易に変形が生じる。したがって、前記飲料流出口にかかる力がこの前記薄肉部の変形で低減されるため、繰り返して使用してもスリットが破断し難い人工乳首となる。
また、前記構成によれば、前記第1の薄肉部と前記第2の薄肉部とが境界部によって明確に区別され得る構成となっているので、前記人工乳首の前記乳頭部が潰れる方向に変形した際に、前記スリットが変形すると共に肉厚が薄くなっている前記薄肉部の前記境界部にも変形が生じ易くなる。
したがって、前記飲料流出口にかかる力がこの前記境界部の変形で低減されるため、繰り返して使用してもスリットが破断し難い人工乳首となる。
また、前記構成によれば、前記薄肉部は略台形若しくは略ドーム状を成しているので、この略台形若しくは略ドーム状の少なくとも一部において前記境界部が形成され、繰り返して使用してもスリットが破断し難い人工乳首となる。
【0009】
好ましくは、請求項2の発明によれば、請求項1の構成において、前記飲料流出口に形成されたスリットは、十字状又は略Y字状若しくは一文字状に形成されていると共に、前記スリットの各端部には、小孔が形成され、前記小孔の径が前記スリットで形成される破断部の間隔より大に形成されることを特徴とする人工乳首である。
【0010】
請求項2の構成によれば、前記飲料流出口に形成されたスリットは、十字状又は略Y字状若しくは一文字状に形成されていると共に、前記スリットの各端部には、小孔が形成され、前記小孔の径が前記スリットで形成される破断部の間隔より大に形成される。このため、従来の人工乳首に比べ、前記スリットが確実に変形して飲料が流出しやすいとともに、スリットの破断部の太さの間隔よりも大きな径を有する小孔により力が分散されて、より引き裂けが発生し難い人工乳首となる。
好ましくは、請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2の構成において、前記第1の薄肉部により形成される先端薄肉部が、その中央部に設けられている飲料流出口を中心として円形状に配置されていることを特徴とする人工乳首である。
【0017】
前記目的は、請求項4の発明によれば、乳首胴部と、この乳首胴部から突出して形成されている乳頭部と、を有し、前記乳頭部の先端部には、スリットにて形成された飲料流出口が設けられている人工乳首と、少なくとも飲料を収容する容器本体と、を備える哺乳器であって、前記人工乳首の乳頭部が、硬度5度乃至25度の弾性体により形成され、前記先端部の内側であって、前記飲料流出口が形成されている部分及びその周囲には、他の乳頭部よりも肉厚が薄い薄肉部が形成され、前記薄肉部は、他の前記薄肉部よりさらに薄く、前記飲料流出口及びその近傍に形成されている第1の薄肉部と、前記第1の薄肉部の周囲に形成され、この第1の薄肉部より厚く形成されている第2の薄肉部と、を有し、前記第1の薄肉部と前記第2の薄肉部とが境界部によって明確に区別され得る構成となっており、前記人工乳首の中央縦断面において、前記薄肉部は略台形若しくは略ドーム状を成していることを特徴とする哺乳器により達成される。
【0018】
請求項4の構成によれば、前記人工乳首が、乳首胴部と、この乳首胴部から突出して形成されている乳頭部と、を有し、前記乳頭部の先端部には、スリットにて形成された飲料流出口が設けられ、前記人工乳首の乳頭部が、硬度5度乃至25度の弾性体により形成されている。
このため、前記人工乳首では、従来の人工乳首の例えばシリコーンの硬度である40度と比べ、より柔らかい硬度の前記乳頭部が形成され、飲料流出口のスリットにかかる力が低減されるため、繰り返して使用されても飲料流出口のスリットの引き裂けが発生し難い人工乳首を備える哺乳器となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態にかかる人工乳首100を示す概略断面図である。図示するように、人工乳首100は、母親の乳房に相当する略お碗状の乳首胴部110と、それに連なって設けられている、母親の乳首に相当する乳頭部120とを有している。
また、この乳首胴部110の図において下側には、哺乳瓶本体と接続するための鍔部であるベース部112が設けられている。前記乳首胴部110は、このベース部112から径が縮径するように連続して形成されている。
【0021】
更に、ベース部112には通気弁113が形成されており、通常は閉じられているが、乳幼児がミルク等を飲んだことに伴い、哺乳瓶本体内が陰圧となった場合に、圧力の変化に対応して開口することで、哺乳瓶本体内の圧力を哺乳瓶本体外と同等にすることができる。
【0022】
前記乳頭部120は、乳幼児の哺乳窩の大きさに対応して、直径13mm程度の略球状とされており、その先端には飲料流出口121が形成されている。図2は、図1の人工乳首100の概略拡大平面図である。
図2に示すように、この飲料流出口121には、例えばY字状のスリット131、132、133が、中心から3方向にそれぞれ0.3mmの長さで破断部が形成されている。
この飲料流出口121は、人工乳首100の乳首胴部110と乳頭部120とで形成されている飲料用空間Dと連通するようになっている。
【0023】
図3は図1の乳頭部120の先端部の断面の概略拡大図である。
図3に示すように、乳頭部120の先端部の内側であって、飲料流出口121が形成されている部分及びその周囲には、半径約3mmの長さで第1の薄肉部である第1の凹部140が、飲料用空間D側に設けられている。
そして、この凹部140により、図3に示すように先端薄肉部141が形成され、その中央部に飲料流出口121が設けられている。なお、この先端薄肉部141の肉厚は例えば0.6mmと成っている。
【0024】
前記第1の凹部140の周囲には、飲料流出口121を垂直に貫通する仮想の垂線S1に対し、約30度の角度で傾斜する仮想線S2に沿うように形成される第2の薄肉部である第2の凹部144が形成されている。
この第2の凹部144は、第1の凹部140より肉厚に形成されているため、これら第1の凹部140と第2の凹部144との間に明確に区別され得る境界部145が形成されている。
【0025】
これら第1の凹部140と第2の凹部144とで、図3に示すように全体の形状が略台形若しくは略ドーム状と成っている。
このような人工乳首100を、乳幼児がくわえ、図3における乳頭部120の径方向である、潰れ方向に圧力を加えた場合、上述の境界部145にも力が加わり、この境界部145が変形する。したがって、図2に示すように、前記先端薄肉部141の境界部145の内側に設けられたスリット131、132、133にかかる力を低減することができる構成となっている。
【0026】
飲料流出口121には、図2に示されているように、Y字状のスリット131、132、133が形成されているが、これらスリット131、132、133の各端部には、引き裂け防止用の小孔131a、132a、133aが形成されている。これら引き裂け防止用の小孔131a、132a、133aは、前記スリット131、132,133の破断部の間隔より大きな径、例えば直径0.3mm程度に形成されている。
これらのスリット131、132、133は、具体的には、人工乳首100を成型した後にカットすることで、スリット(切り込み)を形成している。
【0027】
また、飲料流出口121は、通常は閉じられているが、倒れた場合等でもこぼれないようになっており、乳幼児が口腔内に人工乳首100をくわえることや、蠕動様運動することによって、乳頭部120が変形した際に、開口して授乳時にミルク等が流出することとなる。
また、スリット131,132,133にて飲料流出口121を形成することにより、ミルクの粉体等が溶けずに残ってしまった場合等に、目詰まりを起こすことがない。
更に、スリット131,132,133がY字状とされることにより、どの方向からくわえても、開口される面積の変動幅が少なく、ミルク等の流量をほぼ一定とすることができる。
【0028】
また、引き裂け防止用の小孔131a、132a、133aは、上述のように直径0.3mm程度の微小な開口とされているため、倒れた場合等でも内容物であるミルク等は流出しづらいよう構成されている。
これら小孔131a、132a、133aは、乳頭部120が乳幼児の口腔内で変形され、スリット131、132、133を開口させた場合に、スリット131等の各端部に力がかかり、裂けてしまうことを防ぐために設けられており、後述する原材料にて人工乳首100を形成することと合わせ、各小孔131a等により裂ける方向にかかる力を分散させる働きをする。そして、この働きにより、各スリット131等がそれらの端部から裂けてしまうことを防いでいる。
【0029】
ところで、このシリコーンで形成された人工乳首100を、使用者が購入後に初めて使用する際に、飲料流出口121の各スリット131、132、133が、張り付いてしまい、開口しないことがある。
これは、シリコーンにて成型した人工乳首100に対し、飲料流出口121をカットすることで形成しているが、その後の工程等において、カットされた面が付着してしまうことがあるためである。
このため、各スリット131、132、133をカットした後に、平均粒子径が2から10μm程度の粉粒体をスリット131等の破断部に付着させておくことが好ましく、特に、乳幼児に使用することを考慮すると、無機粉粒体のうちのタルクが、安全性や衛生性の面から好ましい。
【0030】
この飲料用空間Dを形成している人工乳首100の斜線部分である壁面は、例えばシリコーンで形成されており、このシリコーンの硬度は5度乃至25度、望ましくは10度乃至20度である。そして、本実施の形態では15度のものを使用している。
この硬度15度は、JIS−K6253(ISO7619)におけるA型デュロメータによる硬度であり、従来の人工乳首で用いられているシリコーンの硬度である約40度と比べ格段に柔らかくなっている。
【0031】
このように柔らかいシリコーンを用いることで、人工乳首100を乳幼児が口腔内に含んだ際に哺乳窩に対して押しつけやすく、また、舌の蠕動様運動をスムーズに行いやすく、更に、舌の蠕動様運動に伴って図1の上方向に伸張しやすい等の変形をさせやすくなっているとともに、乳頭部120を確実に変形させられるため、各スリット131、132、133を開口させることができる。
更に、飲料流出口121が変形した際における各スリット131等の小孔131a等にかかる力を低減することができるため、繰り返し使用しても、より引き裂け等の破断が発生しづらい人工乳首100となっている。
【0032】
また、本実施の形態で用いられるシリコーンの硬度は5度乃至25度であり、硬度5度未満や硬度25度超のシリコーンは使用していない。
これは、硬度5度未満のシリコーンは、実質的に成型が困難であるだけでなく、柔らかすぎて乳幼児が蠕動様運動を行い難く、更に蠕動様運動によって乳頭部が潰れきってしまい、流路を塞いでしまうおそれがある。また、人工乳首100が装着される哺乳瓶の内部が内容量の減少に伴い陰圧となった際に、この人工乳首が内側に変型するおそれもあるためである。
更に、硬度5度未満のシリコーンは、乳幼児等の舌による蠕動様運動によって人工乳首が口腔内の奥へ引かれた際に、人工乳首が変型して哺乳瓶から外れる危険もあるためである。
【0033】
また、硬度25度超のシリコーンは、人工乳首としては硬すぎて人工乳首が変形しづらいだけでなく、乳幼児の蠕動様運動も妨げることとなるためである。
すなわち、乳幼児等の哺乳運動は、人工乳首を変形させながら、舌や口腔が動くものであるため、硬度30度超のシリコーンは、硬すぎて乳幼児等が人工乳首を変形させることができなくなるからである。
更に、後述するように、硬度25度超のシリコーンを使用すると、乳頭用開口部121の各スリットが裂けやすいという問題がある。
【0034】
また、人工乳首100を硬度が5度乃至25度のシリコーンで形成していることに伴い、Y字状などのスリットで形成されたベース部112の通気弁113の変形が行いやすくなり、より圧力の変化に対応して開口することができ、哺乳瓶本体内の圧力を哺乳瓶本体外と同等にすることができる。
また、人工乳首100の壁面に使用されているシリコーンは切断時伸びが700%であり、より飲料流出口121の各スリット131が引き裂けづらく、粘りを有した原材料となっている。
【0035】
以上のように構成されている人工乳首100の乳頭部の壁面は、乳頭弾性値が約2.0ニュートン(N)となる。この乳頭弾性値は、2.0ニュートン(N)に限らず、1.0ニュートン(N)乃至2.5ニュートン(N)の範囲であってもよい。
乳頭弾性値をこの範囲とすることにより、人工乳首100を乳幼児が口腔内に含んだ際に哺乳窩に対して押しつけやすく、また、舌の蠕動様運動をスムーズに行いやすく、更に、舌の蠕動様運動に伴って図1の上方向に伸張しやすい等の変形をさせやすくなっており、乳頭部120を確実に変形させられるため、各スリット131、132、133を開口させることができる。
【0036】
この乳頭弾性値を1.0ニュートン(N)未満に形成すると、人工乳首100の壁面が柔らかすぎて乳幼児が蠕動様運動を行い難く、更に蠕動様運動によって乳頭部120が潰れきってしまい、流路を塞いでしまうおそれがあり、人工乳首100が装着される哺乳瓶の内部が内容量の減少に伴い陰圧となった際に、この人工乳首が内側に変型するおそれもあるためである。
更に、乳頭弾性値を1.0ニュートン(N)未満に形成すると、乳幼児等の舌による蠕動様運動によって人工乳首が口腔内の奥へ引かれた際に、人工乳首が変型して哺乳瓶から外れる危険もあるためである。
【0037】
また、乳頭弾性値を2.5ニュートン(N)超とすると、人工乳首としては硬すぎて人工乳首が伸長できないだけでなく、乳幼児の蠕動様運動も妨げるからである。
すなわち、乳幼児等の哺乳運動は、人工乳首を変型させながら、口腔が動くものであるため、2.5ニュートン(N)超の乳頭弾性値では、硬すぎて乳幼児等が人工乳首を変型させることができなくなるからである。
更に、後述するように、乳頭弾性値が2.5ニュートン(N)超とすると、飲料流出口121の各スリット131等が裂けやすいという問題がある。
【0038】
このような乳頭弾性値は、乳頭弾性試験装置で試験される。すなわち、乳頭弾性値を測定する方法は、人工乳首100の例えば乳頭部120の最大外径が40%になるまで、乳頭部120を圧縮し、そのときの反発弾性を測定することにより行われる。
この測定に用いられる乳頭弾性試験装置の圧縮治具は、幅10mm,半径5mmの形状を有するものを使用する。そして、乳頭部120の圧縮は速さ100mm/分で行われる。
すなわち、測定機として例えば、島津製作所の島津オートグラフAGS−5NGを使用し、先ず、ベース部112を固定し、乳首部120が一方の圧縮治具に接触するように調整し、人工乳首100を固定する。
その後、もう一方の圧縮治具を動かし40%まで潰した状態にするまでの間における最大応力を測定している。
【0039】
以上のような、構成を有する人工乳首100は、飲料流出口121がスリット131、132、133で形成されていても、引き裂けが発生しづらいだけでなく、乳幼児の蠕動様運動を阻害しない人工乳首とされている。
【0040】
図4は、乳頭部120を図2における上下方向Y−Y’から圧縮した状態を示しており、図5は、乳頭部120を図2における左右方向X−X’から圧縮した状態を示している。
人工乳首100は上面から見た状態で正円形とされており、どの方向からでも口腔にくわえることができるため、様々な方向から力がかかることとなる。
【0041】
図4に示されるように、上下方向から力がかかり、乳頭部120が上下方向に潰れるように変形した場合には、Y字における下側となるスリット132が左右に広がるように開口し、スリット131、133は潰れて塞がることとなる。
この時、スリット132の端部に対して裂ける方向に力がかかることとなるが、その端部には小孔132aが配置されているので、より力が分散する。
また、人工乳首100の乳頭部120は、硬度5度乃至25度のシリコーンを使用しており、更に、乳頭部120には、飲料流出口121を中心として上述の先端薄肉部141が形成されるので、前記境界部145等で変形し易くなっている。したがって、図4に示すように上下方向に潰れるように変形した場合でも、小孔132aへの影響を少なくすることができ、スリット132の端部が裂けることがない。
【0042】
また、図5に示されるように、左右方向から力がかかり、乳頭部120が左右方向に潰れるように変形した場合には、Y字における上側となるスリット131、133が上下に広がるように開口し、スリット132は潰れて塞がることとなる。
この時、スリット131、133の端部には、裂ける方向に力がかかることとなるが、その端部には小孔131a、133aが配置されているので、より力が分散する。
また、人工乳首100の乳頭部120は、硬度5度乃至25度のシリコーンを使用しており、更に、乳頭部120には、飲料流出口121を中心として上述の先端薄肉部141が形成されるので、前記境界部145等で変形し易くなっている。したがって、図5に示すように左右方向に潰れるように変形した場合でも、小孔131a、133aへの影響を少なくすることができ、スリット131、133の端部が裂けることがない。
【0043】
この引き裂けにおける耐久性を確認するため、図2におけるX−X’方向及びY−Y’方向への圧縮試験を行ったところ、各スリット131等の端部に引き裂けは発生しなかった。
この圧縮試験としては、乳頭部120の最大径部142、142を2枚の平行な可動板で挟み、エアチャックを使用して、空気圧490kPa(キロパスカル)の力で、乳頭部120の最大径部142、142を、内側となる乳頭部内径部143、143が接触する状態まで2枚の可動板を移動させて、圧縮、復元をX−X’方向及びY−Y’方向について、それぞれ10万回行い、スリット131、132、133の端部に裂けが発生していないかを確認するものである。
【0044】
なお、約0.7秒に1回の蠕動様運動のサイクルに対応した形で、圧縮時に0.3秒、復元時に0.3秒保持した形で圧縮、復元を繰り返すサイクルとしている。
また、耐久回数は、3ヶ月程度の乳幼児に対して、3ヶ月の間、1日に人工乳首2個を取り替えながら使用することを想定し、1日に5回の授乳を行い、1回の授乳が15分で、1秒あたり1.5回の蠕動様運動を行うと仮定した場合に、人工乳首1個は約30万回の変形が行われることとなり、人工乳首100がどの方向からでもくわえることができる形状であり、3つの方向性を有するY字状のスリットを入れられていることに伴い、一方向あたり約30万回の1/3となる10万回の圧縮、復元をくわえることを規定している。
なお、12万回の圧縮や復元の試験を行い、更に厳しい確認も行ったが裂けは発生しなかった。
【0045】
以上のように構成されている人工乳首100は、図6に示されるように、ベース部112が固定具であるキャップ150を介して飲料である例えばミルクを収容している容器本体である哺乳瓶本体160に装着され、哺乳器200として構成される。
この哺乳器200の哺乳瓶160内のミルクは、哺乳瓶160の瓶口を経て人工乳首100の飲料用空間Dに導かれるように構成されている。
そして、飲料用空間Dに導かれたミルクは、乳頭部120の飲料流出口121より人工乳首100の外部に吐出されることになる。
このような人工乳首100は、母親が自己の母乳の代わりに、哺乳瓶160等を用いて、人工乳を乳幼児等に与える際に用いられるため、図1に示すように母親の乳房及び乳首に近似した形状となっている。
【0046】
なお、本実施の形態では、人工乳首100についてミルクを収容した哺乳瓶150に適用した例を示したが、本発明にかかる人工乳首100は、これに限らず乳幼児がジュース等の液状の飲料を哺乳瓶以外の容器で飲む際にも適用できることは、明らかである。
【0047】
(第1の変形例)
図7は、本発明の実施の形態に係る第1の変形例である人工乳首300における乳頭部220を拡大した平面図である。
本変形例に係る人工乳首300の構成は、上述の実施の形態に係る人工乳首100と共通する構成を多く含んでいるため、以下、相違点を中心に説明し、共通する構成等は同一符号等とし、説明を省略する。
【0048】
本変形例では、乳頭部320における飲料流出口321の形状が異なっている。
すなわち、飲料流出口321は、先端薄肉部341に略十字状にスリット331、332、333、334が形成されており、各スリット331等の端部にそれぞれ小孔331a、332a、333a、334aが設けられている。
このため、乳頭部320の変形に伴い、スリット331、332、333、334が開口して、ミルク等を摂取することができる。
このように十字状にスリットを形成する事により、1回の変形で開口する面積を大きくすることができる。
【0049】
(第2の変形例)
図8は、本発明の実施の形態に係る第2の変形例である人工乳首300における乳頭部420を拡大した平面図である。
本変形例に係る人工乳首400の構成は、上述の実施の形態に係る人工乳首100と共通するの構成を含んでいるため、以下、相違点を中心に説明し、共通する構成等は説明を省略する。
【0050】
本変形例では、乳頭部420における飲料流出口421の形状が異なっている。
飲料流出口421は、先端薄肉部341に略一文字状にスリット431が形成されており、その両端部にそれぞれ小孔431a、431bが設けられている。
このため、乳頭部420の変形に伴い、スリット431が開口して、ミルク等を摂取することができる。
特に、人工乳首400について乳首胴部を扁平とするなど、図8における左右方向が舌と上口蓋に接するように方向性を持たせたものとした場合、確実に開口させることができる。
【0051】
なお、上述の各実施の形態では、飲料流出口121、321、421のスリット131等を略Y字状や十字状、一文字状のものを示したが、この形態に限らず、スリットであれば、5本以上の放射線状のスリットや、卍状や渦巻状などのスリットが形成されていても良い。
また、上述の実施例等では、人工乳首100がキャップ150を介して哺乳瓶160に取り付けられる構成としたが、これに限らず、ベース部112が直接、哺乳瓶160の開口部に着脱できるように構成されていてもよい。
更に、前記各実施の形態の各構成は、その一部を省略したり、上述していな
い他の任意の組み合わせに変更することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、繰り返し使用しても飲料流出口のスリットの引き裂けが発生しない人工乳首及び哺乳器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる人工乳首を示す概略断面図である。
【図2】図1の人工乳首の概略拡大平面図である。
【図3】図1の乳頭部の先端部の断面の概略拡大図である。
【図4】乳頭部を図2における上下方向Y−Y’から圧縮した状態を示す図である。
【図5】乳頭部を図2における左右方向X−X’から圧縮した状態を示している。
【図6】本実施の形態に係る哺乳器を示す概略図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る第1の変形例である人工乳首における乳頭部を拡大した概略平面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る第2の変形例である人工乳首における乳頭部を拡大した平面図である。
【図9】従来の人工乳首を示す概略断面図である。
【図10】図9の人工乳首の先端側から見た平面図である。
【符号の説明】
100、300、400・・・人工乳首、110・・・乳首胴部、120,320,420・・・乳頭部、121,321、421・・・飲料流出口、113・・・通気弁、140・・・第1の凹部、141、341,441・・・先端薄肉部、131、132,133,331、332、333、334、431・・・スリット、131a、132a、133a、331a、332a、333a、334a、431a、431b・・・小孔、142・・・乳頭部の最大径部、143・・・乳頭部内径部、144・・・第2の凹部、145・・・境界部、150・・・キャップ、160・・・哺乳瓶、200・・・哺乳器、D・・・飲料用空間
Claims (4)
- 乳首胴部と、
この乳首胴部から突出して形成されている乳頭部と、を有し、
前記乳頭部の先端部には、スリットにて形成された飲料流出口が設けられている人工乳首であって、
前記乳頭部が、硬度5度乃至25度の弾性体により形成され、
前記先端部の内側であって、前記飲料流出口が形成されている部分及びその周囲には、他の乳頭部よりも肉厚が薄い薄肉部が形成され、
前記薄肉部は、他の前記薄肉部よりさらに薄く、前記飲料流出口及びその近傍に形成されている第1の薄肉部と、
前記第1の薄肉部の周囲に形成され、この第1の薄肉部より厚く形成されている第2の薄肉部と、を有し、
前記第1の薄肉部と前記第2の薄肉部とが境界部によって明確に区別され得る構成となっており、
前記人工乳首の中央縦断面において、前記薄肉部は略台形若しくは略ドーム状を成していることを特徴とする人工乳首。 - 前記飲料流出口に形成されたスリットは、十字状又は略Y字状若しくは一文字状に形成されていると共に、前記スリットの各端部には、小孔が形成され、
前記小孔の径が前記スリットで形成される破断部の間隔より大に形成されることを特徴とする請求項1に記載の人工乳首。 - 前記第1の薄肉部により形成される先端薄肉部が、その中央部に設けられている飲料流出口を中心として円形状に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の人工乳首。
- 乳首胴部と、
この乳首胴部から突出して形成されている乳頭部と、を有し、
前記乳頭部の先端部には、スリットにて形成された飲料流出口が設けられている人工乳首と、
少なくとも飲料を収容する容器本体と、を備える哺乳器であって、
前記人工乳首の乳頭部が、硬度5度乃至25度の弾性体により形成され、
前記先端部の内側であって、前記飲料流出口が形成されている部分及びその周囲には、他の乳頭部よりも肉厚が薄い薄肉部が形成され、
前記薄肉部は、他の前記薄肉部よりさらに薄く、前記飲料流出口及びその近傍に形成されている第1の薄肉部と、
前記第1の薄肉部の周囲に形成され、この第1の薄肉部より厚く形成されている第2の薄肉部と、を有し、
前記第1の薄肉部と前記第2の薄肉部とが境界部によって明確に区別され得る構成となっており、
前記人工乳首の中央縦断面において、前記薄肉部は略台形若しくは略ドーム状を成していることを特徴とする哺乳器。
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