JP3992079B2 - 核酸分析用プローブおよび検出方法 - Google Patents

核酸分析用プローブおよび検出方法 Download PDF

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Description

技術分野
放射性同位体を使用しない、高感度、高選択的塩基配列認識性を有する核酸分析用プローブとそれを用いた検出方法を提供するものである。
背景技術
遺伝子工学において、細胞やウイルスから特定の遺伝子や核酸を検出する目的で用いられている核酸ハイブリダイゼーション法と呼ばれている技術は、その目的や対象とする遺伝子、また検出方法などにより多くの方法が開発され利用されている。
特にハイブリダイズした目的物を同定し、さらに定量する方法についても種々の方法が開発されている。一般的に、この検出法においては、被検出核酸とハイブリダイズするポリヌクレオチドを核酸検出用プローブとして用い、かつ、その一部分をラベルすることが必要となる。例えば、最も高感度な検出法のひとつであり、よく用いられている方法として放射性同位体を用いる方法がある。また、非放射性ラベル化法としては蛍光物質のラベル化、酵素のラベル化等があり、さらにラベル基どうしの相互作用に基づく現象を観測する方法もある。
前記従来のハイブリダイゼーション法においては、目的核酸(ターゲット、またはターゲットポリヌクレオチド)に対し、一種類の核酸検出用プローブとしての相補的ポリヌクレオチドであって、前記の方法でラベルされたものをターゲットに比べて過剰に使用してハイブリダイゼーションを行わせ、検出の前にこれら過剰な核酸検出用プローブポリヌクレオチドを洗浄等により除去する必要があり、その結果、操作が煩雑になり、迅速性に欠けることになる。
最近の傾向として、放射性同位体を使用しないが実用的な感度(検出限界)性能と、かつ高い認識(1塩基の差を認識可能とする)性能とを有し、上記のようにハイブリダイズ後の過剰のプローブを洗浄除去する必要もなくそのまま測定可能な現象を利用する検出法の開発が特に望まれている。
この目的を部分的にも達成するために、すでにいくつかの方法が知られている。過剰プローブの除去操作を必要としないで検出を可能とする方法であって、検出するべき現象として、ラベル基としての2つの色素団のエキシマー形成に基づく現象を利用した例として、USP5,332,659がある。この中では、1本鎖中に2以上の蛍光ラベル化をあらかじめ設けた1種類のポリヌクレオチド検出用プローブを用い、これがターゲットの核酸とハイブリダイゼーションする時に起こるエキシマー蛍光の強度変化を観測することにより該ターゲット核酸を検出する方法が開示されている。
さらに、オリゴヌクレオチドをプローブとするハイブリダイゼーションにより長い目的核酸を検出する場合、本発明の目的である誤認識をより少なく、または1塩基差の高い認識性(ポイントミューテーション認識)をもたらすためには、1種のプローブよりは1組の2種以上の複数のプローブをひとつのターゲットに対して用いる方が好ましいことは明らかである。
発明の開示
この観点に基づき、複数、例えば2本のポリヌクレオイド検出用プローブにそれぞれ設けられたラベル基同士が、ターゲットの核酸とハイブリダイゼーションする時に生じる現象を測定することにより該ターゲット核酸を検出する方法が知られている。ラベル基としては、1組のエネルギードナー(D)/アクセプター(A)を用い、各々は別個のオリゴヌクレオチドに結合している。また、同じエネルギー移動を利用しているが、一方が酵素ラベル化されているものも知られている。すなわち、EP0229943A2では、D/Aに基づくラベル化方法が開示されているが、D/A間のエネルギー移動に基づくスペクトル変化は、本質的にD−A間の位置にそれほど敏感でなく、かつ、ドナーとアクセプターの蛍光スペクトルの重なりが大きく、1塩基の差を正確に認識することは極めて難しい方法である。さらにEP0070685B1では、本質的に熱的に安定でない酵素でラベル化されているために、しばしば熱的処理を必要とするハイブリダイゼーションには不向きである。また、この方法においてはエネルギードナーはプローブ中にはなく、酵素の基質として測定溶液中に混在させたルミノール等の発光物質である。これらは溶液中で拡散するために該酵素とアクセプター間の位置を特定できるほど敏感ではなく、1塩基の差を正確に認識することが要求されるハイブリダイゼーション法には不向きである。
本発明は、上記の従来方法の問題点に鑑み、非放射性であり、ハイブリダイゼーションに基づく核酸検出用プローブであって、高感度で、しかも1塩基の差を認識可能とする方法を提供するものである。さらに、該ハイブリダイゼーション操作後、過剰に共存する該プローブを洗浄除去することなく、そのまま該プローブとハイブリダイズしたコンプレックスを特異的に検出可能とするものである。
すなわち、本発明に係る前記プローブの構成は、目的核酸の連続する特定の塩基配列部分と完全に相補的にハイブリダイズする1組の2個以上からなるオリゴヌクレオチドプローブであって、各プローブの5′または3′末端に、各プローブが該目的核酸とハイブリダイズした際に、エキシマーを形成可能となるように適当な空間的配置をとる発色団基でラベル化されたものである。
本発明に係る上記プローブの構成は、以下に述べるように従来公知の方法からは全く予想されず、さらに、該構成に基づく効果においても全く予想されないものである。すなわち、1塩基の差をも認識可能とする目的で、1組の2個以上の複数のラベル化プローブからなるものであり、しかも検出するべき該ラベル基同士の現象は、該ラベル基同士が別々のプローブに存在するにも拘らず、極めて効果的にエキシマー蛍光を誘起し、よって、その蛍光は容易に観測されることになる。いいかえると、もともと別のプローブ上の単一の発色団が、目的核酸とのハイブリダイズにより初めて隣接するプローブ上の発色団と該エキシマー蛍光を効率的に形成するような空間配置をとり、これに基づき目的核酸が極めて高い認識性をもって検出可能となることはまったく予想出来ないものである。
以下本発明の構成と、それに基づく本発明の効果について説明する。
(1)誤認識の問題
従来公知のハイブリダイゼーション法に基づく目的核酸の検出において、該プローブが1本の場合で、特に、目的核酸が長い場合においては、ターゲット核酸と部分的にある程度の相補性がある偽の核酸にもハイブリダイゼーションが可能となり(図1のFalse Hybridization(Falseハイブリダイゼーション))、従って誤認識を生じる結果となる。この一般的な問題を避ける1つの方法としては、プローブを1本鎖ではなく、1組の2つ以上の複数のプローブをそれぞれラベル化し(図2)、2つとも正しくターゲット核酸にハイブリダイゼーションする場合(図2のTrue Hybridization(Trueハイブリダイゼーション))にのみ2つのラベル化基間に特異的現象が生じることを利用することである。すなわち誤認識の場合においては、この特異的現象が生じない(図2のFalse Hybridization(Falseハイブリダイゼーション))。この方法は、必ずしも2本のプローブに限定されるわけではなく,必要な場合には、それ以上の数のプローブを同時に使用することも可能である(図3)。この場合においては、それぞれのラベル化基間から生じる特異的現象をすべて同時に観測できる場合にのみ正しく認識していることとなり、誤認識を著しく減少させることが可能である。
(2)ラベル化基の選択可能性
さらに、利用され得るラベル化基については、できるだけ広い種類を選択できることが望ましい。さらに、同時に該ラベル化基が、ターゲット核酸とハイブリダイゼーションすることを妨げるものは利用できないし、ラベル化基が、ハイブリダイゼーションの際、疎水性相互作用等に基づき核酸塩基対形成側にインターカーレイションすることも避けなければならない。従来公知である2つ以上のラベル化基を1本鎖のプローブ中間部分に設ける態様はこれらの条件を満足させる分子デザインを作ることはかなり困難になる。それに反して、別々の1組の複数のプローブからなる本発明に係るプローブおいては、該制限は緩和され得る。すなわち、各プローブの末端にラベル化基を1つ付加的に設けるだけでよいため、従来公知の多様な結合様式が利用でき、さらに、測定するべき特異的現象を広く選択することが可能であり、あらかじめ該現象の測定のために最適化学構造をデザインすることも可能となる。例えばリンカーの化学構造の選択可能性、リンカーの長さの最適化可能性、ラベル化基の化学的安定性、温度安定性、保存性等をかなり自由に選択できる。
(3)検出感度
さらに、一般的にハイブリダイゼーション法に要求されることとしては、検出感度を上げるために、バックグラウンドノイズを出来る限り減少させることが必要である。ラベル体を持つ1種のプローブを用いる場合、ハイブリダイゼーションしていないプローブ自体も測定されるべき現象を本来的(inherently)に生じており、ハイブリダイゼーションによりその程度が変化することを検出の基礎としているものである。従って、上記ノイズを減少させるためには、ターゲット核酸と正しくハイブリダイゼーションする場合にのみ特異的現象が観測され得ることが望ましく、1組複数本のプローブの同時ハイブリダイゼーションに基づく特異的蛍光を発する方法はこの点で好ましいといえる。
さらに1組の複数本のプローブに基づく方法においては、1つのプローブ毎にハイブリダイゼーションを行い、不純物、ハイブリダイゼーションしていないターゲット核酸、混在プローブ等を洗浄処理等により除去しさらにバックグラウンドを極限まで下げることも可能である。
(4)1塩基の差の認識性
また、検出対象の特定の位置の1塩基のみが異なる(1塩基変異)核酸を区別したい場合、1本鎖によるプローブでは、選択的に検出することは難しい。それに反して、この変異した核酸塩基をはさむように1組2本のプローブをハイブリダイゼーションさせ、隣接する末端ラベル基が接近した場合にのみ特異現象を生じる方法では、1塩基の差異を検出することが可能となる。数オングストロームオーダーで特異的現象の形成が決定されることが知られているエキシマー蛍光はこの特異現象として好適であり、エキシマー蛍光現象を利用することでこの1塩基程度の空間的な差(数オングストローム)を鋭敏に認識することが可能となる。
一方、エネルギー移動現象(A/D)を利用する場合や酵素反応および化学発光を利用する場合においては、空間的に認識可能な範囲は上記のエキシマーに比較してけた違いに大きく、数十から数百オングストロームの範囲にもおよぶ。
従って、本発明の目的の1つである、1塩基の差を認識できる検出方法においては、エキシマー形成を利用することが最も好ましいものである。
以上から、1組の2本のプローブであって、それぞれにラベル化基を設け、正しくハイブリダイゼーションする場合にのみ、特異的現象を生じ得る構成を有するプローブを用いる方法が、従来法の有するいくつかの問題点を大きく改善することは明らかである。
【図面の簡単な説明】
図1は、1本鎖の核酸検出用プローブを用いた場合のハイブリダイゼーションを示す図であり、真のターゲット核酸と偽のターゲット核酸それぞれハイブリダイゼーションする際に生じ得る誤認識の様子を示す図である。
図2は、本発明に係る1組2種類の核酸検出用プローブを用いた場合のハイブリダイゼーションを示す図であり、偽のターゲット核酸にその1本がハイブリダイゼーションしても誤認識を生じないことを示す図である。
図3は、非常に長いターゲット核酸を、誤認識の可能性を小さくするために3種類以上の1組の核酸検出用プローブを用いて検出する態様を示すものである。
図4は、種々の濃度の目的オリゴヌクレオチドと、2種類の核酸検出プローブとの混合溶液の蛍光スペクトルの変化を示す図である。
図5は、種々の濃度の目的オリゴヌクレオチドと、2種類の核酸検出プローブとの混合溶液の蛍光スペクトルにおける相対的なエキシマー蛍光強度(495nmでの)の変化を示す図である。
図6は、リンカーの長さが及ぼす影響を示す図である。pyrenealkyl iodoacetamide-introduced 16-mer probeのエキシマー形成に及ぼす影響。ここで、PIA, N-(1-pyrene)iodoacetamide;PMIA, N-(1-pyrenemethyl)iodoacetamide;PEIA, N-(1-pyreneethyl)iodoacetamide;PPIA, N-(1-pyrenepropyl)iodoacetamideを示す。
図7は、点変異したことにより2つのプローブ間にハイブリダイゼーションしない塩基があるターゲット核酸を、本発明に係るプローブを用いて検出することが可能であることを示すものである。Pyrenemethyl iodoacetamide-introduced 16-merとpyrene butyric acid hydrazide-introduced 16-merを用いた。32-merターゲットは配列が連続している。
図8は、2つのプローブの間に、塩基対を形成しない塩基がある場合にはエキシマー蛍光が著しく減少することを示し、本発明が、点変異核酸の検出に使用可能であることを示すものである。
図9は、(化合物4)の構造を示す図である。
図10は、(化合物5)の構造を示す図である。
図11は、(化合物6)の構造を示す図である。
発明を実施するための最良の形態
本発明に係る核酸分析用プローブは、q個の塩基配列を有するポリヌクレオチドを検出するための2種類の核酸分析用プローブ1および核酸分析用プローブ2であって、第1の核酸分析用プローブ1の塩基配列が、該ポリヌクレオチドの5′末端から連続したr個(rは1以上(qー1)以下の整数を表わす)の塩基配列に対する相補的塩基配列であり、さらに上記プローブ1の5′末端から鎖状置換基を介して発色基分子を有し、さらに第2の核酸分析用プローブ2の塩基配列が、q個の塩基配列を有するポリヌクレオチドの5′末端から(r+1)番目とq番目の間の塩基配列に対する相補的塩基配列であり、さらに上記核酸分析用プローブ2の3′末端から鎖状置換基を介して発色基分子を有しているものである。この1組のプローブは2本プローブである必要はなく、それ以上の複数個の組からなるものでもよい。この場合でも、1組2本のプローブが基本的構成であり、この構成に基づく作用および効果はおなじである。従って以下においては、1組2本のプローブを例として説明する。
本発明に係る上記核酸分析用プローブ1およびプローブ2と目的とするポリヌクレオチドとがハイブリダイゼーションする際に、上記プローブ1の発色基または、上記プローブ2の発色基による蛍光よりも長波長側に蛍光を有することを特徴とするものである。
さらに本発明に係る核酸分析用プローブは、上述した蛍光が、本発明に係る上記核酸分析用プローブ1およびプローブ2と、目的のポリヌクレオチドとがハイブリダイゼーションの際に、上記プローブ1の発色基と、上記プローブ2の発色基とのエキシマー形成によるエキシマー蛍光であることを特徴とするものである。
さらに本発明に係る核酸分析用プローブは上記発色基としてピレン、ナフタレン、アントラセン、ペリレン、スチルベン、ベンゼン、トルエン、フェニルアントラセン、ジフェニルアントラセン、ベンツピレン、ベンツアントラセン、テトラセン、フェナントレン、ペンタセン、トリフェニレン、クリセンからなる群より選ばれることを特徴とするものである。
また本発明に係る核酸分析用プローブは上記発色基がピレンであることを特徴とするものである。
さらに本発明に係る核酸分析用プローブは、核酸分析用プローブ1の5′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基の長さ、および上記核酸分析用プローブ2の3′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基の長さが、3オングストローム以上であって20オングストローム以下であることを特徴とするものである。
また本発明に係る核酸分析用プローブは、上記核酸分析用プローブ1の5′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基の長さ、および上記核酸分析用プローブ2の3′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基の長さが、5オングストローム以上であって20オングストローム以下であることを特徴とするものである。
さらに本発明に係る核酸分析用プローブは上記核酸分析用プローブ1の5′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基、または上記核酸分析用プローブ2の3′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基が、発色基−(CH2)n−(X)k−(CH2)m−Y−(5′末端ヌクレオチド)で表される置換基であることを特徴とするものである。ここでXは、CONH,NHCO,COO,OCO,O,S,NH、からなる群より選ばれ、YはO,S,NH、(PO-)Sからなる群より選ばれるものであり、さらにnまたはmは0から5までの整数を表し、kは0または1を表すものである。
また本発明に係る核酸検出方法は、q個の塩基配列を有するポリヌクレオチドを、2種類の核酸分析用プローブ1および核酸分析用プローブ2とのハイブリダイゼーションにより検出する方法であって、該ポリヌクレオチドと、該ポリヌクレオチドの5′末端から連続したr個(rは1以上(qー1)以下の整数を表わす)の塩基配列に対する相補的塩基配列を有し、さらに上記プローブ1の5′末端ヌクレオチドから鎖状置換基を介して発色基分子を有する第1の核酸分析用プローブ1と、該ポリヌクレオチドの5′末端から(r+1)番目とq番目の間の塩基配列に対する相補的塩基配列を有し、さらに上記核酸分析用プローブ2の3′末端ヌクレオチドから鎖状置換基を介して発色基分子を有する第2の核酸分析用プローブ2とを混合するステップと、上記混合によるハイブリダイゼーションの際に、上記プローブ1の発色基または、上記プローブ2の発色基による蛍光よりも長波長側の蛍光を測定するステップを有することを特徴とするものである。
さらに本発明に係る核酸検出方法は、上記の蛍光が、上記核酸分析用プローブ1およびプローブ2と、該ポリヌクレオチドとがハイブリダイゼーションの際に、上記プローブ1の発色基と、上記プローブ2の発色基とのエキシマー形成によるエキシマー蛍光であることを特徴とするものである。
さらに本発明に係る核酸検出方法は、上記発色基がピレン、アントラセン、ナフタレン、ペリレン、スチルベン、ベンゼン、トルエン、フェニルアントラセン、ジフェニルアントラセン、ベンツピレン、ベンツアントラセン、テトラセン、フェナントレン、ペンタセン、トリフェニレン、クリセンからなる群より選ばれることを特徴とするものである。
さらに本発明に係る核酸検出方法は、上記発色基がピレンであることを特徴とするものである。
さらに本発明に係る核酸検出方法は、上記核酸分析用プローブ1の5′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基の長さ、および上記核酸分析用プローブ2の3′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基の長さが、3オングストローム以上であって20オングストローム以下であることを特徴とするものである。
また本発明に係る核酸検出方法は、上記核酸分析用プローブ1の5′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基の長さ、および上記核酸分析用プローブ2の3′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基の長さが、5オングストローム以上であって20オングストローム以下であることを特徴とするものである。
さらに本発明に係る核酸検出方法は、上記核酸分析用プローブ1の5′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基、または上記核酸分析用プローブ2の3′末端ヌクレオチドと上記発色基を結合する上記鎖状置換基が、発色基−(CH2)n−(X)k−(CH2)m−Y−(5′末端ヌクレオチド)で表される置換基であることを特徴とするものである。ここでXは、CONH,NHCO,COO,OCO,O,S,NHからなる群より選ばれ、YはO,S,NHからなる群より選ばれるものを表し、nまたはmは0から5までの整数を表し、kは0または1を表す。
より詳しくは、本発明に係る核酸検出用プローブはポリヌクレオチドであって、検出目的のポリヌクレオチドを2種類の本発明に係る核酸検出用プローブ1および2でハイブリダイゼーションすることにより塩基配列を厳密に認識するものである。
さらに本発明に係る2種類のプローブポリヌクレオチドは5′および3′にそれぞれピレン等のエキシマー(またはエクサイプレックス)形成可能な発色基分子を有するものであり、目的ポリヌクレオチドと本発明に係るプローブのポリヌクレオチドが相補的にハイブリダイゼーションすることにより、上記発色基分子が空間的に近接した位置関係をとることとなり、発色基の単量体に固有な蛍光の減少に伴って長波長側にシフトした蛍光が観測可能となる。
さらに2つの発色基が空間的に都合のよい位置関係となる場合には強いエキシマー、またはエキサイプレックス形成が可能となり、発色基の単量体に固有な蛍光の著しい減少に伴って長波長側にシフトした強いエキシマーまたはエクサイプレックス蛍光が観測可能となる。
そこで目的のポリヌクレオチドの同定および検出は、上記長波長側にシフトした蛍光またはエキシマー、またはエクサイプレックス蛍光を測定することにより可能となる。または、モノマー蛍光の減少を測定することにより可能となる。
以下本発明においての好ましい実施の態様について説明する。
(目的核酸(ターゲット核酸、目的ポリヌクレオチド))
本発明に係る核酸検出用プローブを用いて検出可能な目的核酸については、特に制限なく、通常公知の方法によりハイブリダイゼーションしうる、例えば、DNA,RNA(tRNA,mRNA,rRNA),合成オリゴヌクレオチド、合成ポリヌクレオチド、合成デオキシオリゴヌクレオチド、合成デオキシポリヌクレオチド等またはデオキシリボヌクレオチドとリボヌクレオチドのヘテロポリマー等が好適に可能である。さらに該目的核酸の塩基配列は特定部分があらかじめ知られていることが必要であり、この塩基配列情報に基づき、該核酸に完全に相補性のあるプローブを用意し、ハイブリダイズすることになる。
前記目的のために、ターゲット核酸の塩基配列を知る方法としては、公知の塩基配列決定方法が使用できる(例えば、サンガー法(dideoxy-mediated chain-temination method for DNA sequencing)。
(核酸検出用プローブ)
本発明に係る核酸分析用プローブとしてのポリヌクレオチドは、2種類のポリヌクレオチド1組で検出目的たるポリヌクレオチドの特定部分に完全に相補的にハイブリダイゼーションするものである。
すなわち、本発明に係る2種類のポリヌクレオチドは、図2に示されるようにプローブ1とプローブ2がその目的となるポリヌクレオチドの塩基配列と完全に相補的にハイブリダイゼーションする塩基配列を有するようにそれぞれの塩基配列を有するものである。
目的核酸の特定部分の5′末端から任意の数のプローブ1の塩基配列数を決めることが可能であり、プローブ2の塩基配列は従って自動的に決められることになる。
しかしながらどちらか一方のプローブの塩基数はあまりに短い場合には、十分な相補的塩基配列の認識が困難となる。従って好ましい塩基数には、範囲があり、プローブ2またはプローブ1の塩基配列の数はそれゆえ、ともに8個以上であることが望ましい。
さらに、本発明においては、プローブ1または2に必要な塩基配列の合成法については特に制限されず、一般のヌクレオチド修飾法(例えば、Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals,5th ed, 1992-1994, by R.P.Haugland, Molecular Probes,Incに記載の方法)、または自動合成法(例えば、Oligonucleotides and Analogues A Practical Approach, ed by F.Eckstein, IRL Pressに記載の方法)等が使用可能である。また天然のオリゴヌクレオチドに色素体を導入してから用いることも可能である。
得られるポリヌクレオチドの精製は例えば逆相高速液体クロマトグラフ法等により可能である。
(鎖状置換基(リンカー))
さらに、本発明に係るこれらの2種類のプローブとしてのポリヌクレオチドは5′または3′末端部分にラベル化基(発色基分子、クロモフォ、発蛍光団)を設けるために、適当な長さの鎖状置換基(リンカー)を介して前記プローブ塩基配列部分と結合されている。
これら2つのプローブポリヌクレオチドが目的のポリヌクレオチドにハイブリダイゼーションする際に、空間的にそれぞれのプローブポリヌクレオチドからの2つの発色基分子がリンカーにより近接した位置が可能となるように配置される。
従って、5′または3′末端から発色基までの長さは、本発明においては、極めて重要であり、リンカーの種類、長さにより調節が可能である。特に、本発明においてはリンカーの長さが検出感度におおきく影響することが発明者等の知見により明らかである。図6には、リンカーの長さに依存して、ピレン−ピレンに基づくエキシマー形成が大きく影響されることが示されている。従って本発明においては、リンカーの長さは最適化のための目安であって、鎖状置換基(リンカー)の長さとは、プローブのポリヌクレオチドから発色基分子までのC−C,C−O,C−N,N−N、C−S、P−O、等の一重共有結合をすべて同じ長さ(1.4オングストローム)とした場合に、結合の数から積算したものを意味する。
例えば、5′末端ヌクレオチドの5′炭素から、以下の鎖状置換基(リンカー)(5′ーC)−O−P−S−CH2−CONH−CH2−発色基分子で発色基と結合した場合は、1.4x8=11.2オングストロームとなるものである。
また、例えば、3′末端ヌクレオチドの3′炭素から、以下の鎖状置換基(リンカー)(3′ーC)−NH−NH−CO−CH2−CH2−CH2−CH2−発色基分子で発色基と結合した場合は、1.4x8=11.2オングストロームとなるものである。
すでに図6で示されたように発色基分子が空間的に相互に接近し、分子間の相互作用が認められるためには、上記のリンカーがあまり短くても、あまり長くても効果的な空間配置を取りにくいと考えられる。
例えば本発明者等の知見によれば、発色基としてピレニル基の場合、5′または3′炭素から少なくとも3オングストローム離れた空間に位置することが好ましく、さらに5オングストローム以上20オングストローム以下であることが好ましいことが見いだされた。
さらに、上記鎖状置換基(リンカー)が3オングストローム以下の場合は、発色基同士の近接は立体的に不可能となり、この場合はエキシマー等の形成、エキシマー蛍光等は実質上起こりえないと考えられる。
またCPK分子模型による検討も有効であり、上記の長さとしては約3オングストローム以上であることが好ましく、さらに20オングストローム以下であることが好ましいことが推定される。さらに好ましくは5オングストローム以上、15オングストローム以下である。より詳しくは、実際本発明者等の知見によれば、ピレニル基が発色基の場合5〜10オングストロームが好適な範囲であることを、エキシマー蛍光を実測して見いだした。すなわち本発明においては、5′または3′炭素にピレニルメチル基をエーテル結合により結合した場合(4.2オングストローム)は含まれない。
本発明においては、上記の長さのリンカーが得られる限り、リンカーの種類、合成法は特に制限されない。たとえばメチレン基、アミド基、エステル基、エーテル基、チオリン酸エステル、またはそれらの組合わせが好適に使用可能である。化学安定性、熱的安定性、ラベル化基としての好適性等を総合して適当なリンカー結合様式を決定するのは、当業者にとって容易な選択事項である。
(発色基、ラベル化基、クロモフォア、発蛍光団)
本発明において使用可能な発色基(またはラベル化基)とは少なくともその一部に発色団を含むものを意味し、望ましくはエキシマーまたはエクサイプレックスを形成しやすいものであれば特に制限されない。一般的な合成方法により、種々の種類の発色基が導入可能である。
特に発色団としてはピレン、ナフタレン、アントラセン、ペリレン、スチルベン、ベンゼン、トルエン、フェニルアントラセン、ジフェニルアントラセン、ベンツピレン、ベンツアントラセン、テトラセン、フェナントレン、ペンタセン、トリフェニレン、クリセンからなる群より選ばれることを特徴とするもので芳香族性の発色団が好適に使用可能であり、さらに好ましくはピレン骨格を有する発色基が使用可能である。
本発明において好ましくは2種類のプローブの発色基は同一である。すなわち、本発明においてはいわゆるドナー:アクセプター型ではない。
後に説明するように本発明にかかる長波長にシフトした蛍光は従って電子移動型のものではない。すなわち、本発明においては、同一発色基分子によるエキシマーまたはエクサイプレックス形成によるエキシマーまたはエクサイプレックス蛍光を観測可能とするものであり、上で説明したハイブリダイゼーションに基づく2つの発色基が空間的に接近して上記の蛍光を生じるものであり、従って正しくターゲット核酸にハイブリダイゼーションしたもののみが検出可能となる。
従って,たとえ過剰の本発明に係るプローブが共存する場合であっても、発色基単量体自体に由来する蛍光に干渉されることなく、ハイブリダイゼーションしたもののみを検出することが可能となる。
(ハイブリダイゼーション)
本発明に係る2つの核酸検出プローブのポリヌクレオチドを用いて、目的ポリヌクレオチドとハイブリダイゼーションさせる方法は特に制限されない。
通常のハイブリダイゼーションの条件を好適に使用できる(例えば、Molecular Cloning A Laboratory manual 2nd. ed, J.Sambrook et al., Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989に記載の方法)。
例えば、25℃において、2つのプローブとターゲット核酸とを溶液中で混合することにより、好適にハイブリダイゼーションさせることが可能である。他には、さらに高温(例えば、融解温度より10℃低い温度)で反応させて、その後、アニールさせて室温に戻すことでハイブリダイゼーションさせてもよい。
さらに、本発明においては、ハイブリダイゼーション後に、洗浄その他の手段を使用することなく、目的ポリヌクレオチドの同定または定量が可能である。
検出方法としては、本明においては、ハイブリダイゼーションさせた後の蛍光を測定するための手段であれば、特に制限されない。例えば、市販の蛍光光度計により、好適に測定可能である。
図4等に示されるように、発色基自体(この場合はピレン)の蛍光(ピーク波長は380nm)の他に、長波長側にシフトしたエキシマー蛍光(ピーク波長は約500nm)が測定可能となる。もちろんハイブリダイゼーションする前においてはこのエキシマ−ピークは全く観測されない。従って、ハイブリダイゼーションしたターゲットの定量は全く容易であり、正確な検量線を作製することにより、図5にしめされるごとく、蛍光強度を測定することにより、ターゲット核酸濃度を検量できる。通常の蛍光光度計を使用した図5の実験データは、本発明の検出限界を示すものでなく、蛍光光度計の感度向上により、さらに高感度に検出することが可能であり、当業者にとって、この測定系の最適化は容易に選択可能な事項である。しかしながら、図6からは少なくとも数nM程度の検出が可能であることが示される。
特に、この本発明に係る分析用プローブは過剰に使用してもよく、ハイブリダイズしていない過剰のプローブの発色基に基づく蛍光には全く干渉されずに、上記の操作をおこなうことが可能である。
(点変異核酸の検出)
本発明に係る検出の原理は、上で説明したように、2つのプローブが正しくターゲット核酸にハイブリダイゼーションすることにより、強いエキシマー蛍光が生じ、それを測定することによりターゲット核酸を検出定量するものである。従って、ラベル化基が結合している2つのプローブ末端の間には、塩基対を形成しえない核酸塩基が存在してもその部分をプローブの塩基配列から除いてデザインしたプローブを用いることにより、それらの塩基配列のみが異なるターゲット核酸、すなわち点変異核酸の高感度高選択的検出方法に使用可能となるものである。この可能性は、図7において示されているように、2つのプローブの間に1または2個程度の核酸塩基が存在すると,本発明では,エキシマー蛍光の著しい減少を起こし,その結果から点変異の同定を観測することが可能になる(図8)。
以下実施例に従って本発明を詳しく説明する。しかしながら、本発明はこの実施例に制限されるものではない。
以下で説明するプローブ2(化合物3)の3′末端ヌクレオチドについてはリボヌクレオチドを使用したが、その他はすべてデオキシリボヌクレオチドを使用した。
(オリゴヌクレオチドの合成)
検出対象モデルとして選んだオリゴヌクレオチド32-merは次のような配列を有する:5′-AGAGGGCACGGATACCGCGAGGTGGAGCGAAT-3′(化合物1)。この対象の5′末端から16個までの塩基配列に対し相補的塩基配列をもつヌクレオチドを核酸検出用プローブ1として用いた:3′-TCTCCCGTGCCTATGG-5′(化合物2)。さらにオリゴヌクレオチド32-mer(化合物1)の5′末端より17番目から32番目までの塩基配列に対し相補的塩基配列をもつヌクレオチドを核酸検出用プローブ2として用いた:3′-(C)GCTCCACCTCGCTTA-5′(化合物3)(ただし、(C)のみリボヌクレオチド)。これらは何れも、固相フォスフォラミダイド合成(SOLID STATE PHOSPHORAMIDITE TECHNIQUE)法に従ってミリポアリミッテド社製自動合成機を使用して合成した。
そこで得られた、オリゴヌクレオチド32-mer(化合物1)および2種類のプローブオリゴヌクレオチド16-mer(化合物2)、(化合物3)は、それぞれ逆相高速液体クロマトグラフィー(カラム:PepRPCTM 4m HR5/5 Fharmacia Fine Chemicals社製、溶出溶媒系アセトニトリル/0.1Mアンモニウムアセテート混合溶媒のグラジエント、検出波長260nm)により分離精製した。
さらに、それぞれをゲルろ過により脱塩し、凍結乾燥によって濃縮乾固した。
(核酸検出用プローブ1(3′−TCTCCCGTGCCTATGG-5′)(化合物2)の5′末端へのピレン発色基の導入)
上記で得られたプローブ1(化合物2)のオリゴヌクレオチド(分子量4904.21,吸光係数ε139.9mmol-1・liter・cm-1)にピレン基をCzworkowski等の方法(Czworkowski.J.,et.al.,Biochemistry, 30, 4821ページ、1991)に準じて以下の手順で導入した。
すなわち、
(i)2mgの(化合物2)に、20mM MgCl2と0.2M KClを含む140mM Tris-HCl(pH7.6)からなる溶液2.5mlと、水2.135mlと、500mMヂチオスレイトール0.05mlと、100mMアデノシンー5′ーOー(3′ーチオトリフォスフェイト)(リチウム塩、ベーリンガーマンハイム社)0.5mlと、T4ポリヌクレオチドカイネース溶液(polynucleotide kinase solution,タカラ社)0.04mlとを混合し、遮光して36℃で3時間放置する。
(ii)さらに2.5mlの2M NaClと2.5mlの水を添加後、体積比で1:1のクロロホルム/メタノール混合液を加え遠心分離を行い水相を回収した。
(iii)得られた水相に10mlのクロロフォルムを添加し、遠心分離後水相を回収した。エタノールにより沈殿させデオキシオリゴヌクレオチドを濃縮し、0.5mM NaClと10mMメルカプトエタノールを含む25mM HEPES/NaOH(pH7.4)で平衡化したセファデックスG−25(Sephadex G-25,ファルマシアファインケミカルス社)カラムを用いて溶媒の交換を行った。
(iv)エタノール沈殿操作と遠心濃縮操作によってデオキシオリゴヌクレオチドを乾固させた後、以下の溶媒を順次添加する。すなわち、50mMビシン(Bicine)/KOH(pH8.4)4mlと,ジメチルフォルムアミド(dimethylformamide,DMF)5mlと,N-(1-ピレニルメチル)ヨウ化アセトアミド(N-(1-pyrenylmethyl)iodoacetamide,モレキュラープローブ社)のDMF溶液1.0mlを加え室温で4時間攪拌した。
(v)過剰の反応液をエタノール沈殿操作により除き、遠心濃縮により(化合物4)を得た。図9に(化合物4)の構造を示す。
(vi)さらに精製するためにODS逆相高速液体クロマトグラフィーを用いた。カラムは、TSKgel OligoDNA RP(東ソー)カラム(21.5mmx15cm)を使用した。
溶出には、アセトニトリルと0.1M酢酸アンモニウムの混合液を用い、次の様な濃度勾配で溶出した(溶出速度は1ml/min、温度は室温)。5:95で最初5分間の後、175分間で5:95から40:60へグラジエント。
(vii)得られたサンプルを室温で遠心濃縮し、最終品は、3.0mM EDTAと0.1M NaClを含む0.01M Tris-HCl緩衝液(pH7.5)に溶解し、ー85℃で凍結保存した。
(核酸検出用プローブ2(3′-(C)GCTCCACCTCGCTTA-5′)(化合物3)の3′末端へのピレン発色基の導入−その1)
上記で得られたプローブ2のオリゴヌクレオチド(化合物3)(分子量4849.18,吸光係数ε136.4mmol-1・liter・cm-1)にピレン基を、Reins,Cantor等の方法(Koenig,P.,Reins,S.A.,Cantor,C.R.(1977),"Pyrene Derivatives as Fluorescent Probes of Conformation Near the 3′Termini of Polyribonucleotides", Biopolymers 16, 2231-2242)を改良して以下のように導入した。
(i)45.5μgのオリゴヌクレオチド(化合物3)を0.5mlの0.05Mアセテート緩衝液(pH5.6)に溶解する。
(ii)110mg NaIO4と7.5M尿素を含む0.05M酢酸緩衝液(pH5.6)を2.0ml添加し、室温で、遮光して45分間放置する。
(iii)さらにKClを0.5ml添加し、4℃に放置し過剰のNaIO4を沈殿させる。
(iv)遠心分離で沈殿を除いた後、エタノール沈殿操作によってオリゴヌクレオチドを沈殿させる。
(v)沈殿を3mM EDTAを含む0.05M酢酸緩衝液(pH5.6)の少量に溶解した後、同一緩衝液で平衡化したセファデックスG−25カラムで脱塩操作を行った。
(vi)280nmの吸光度を目安にオリゴヌクレオチド分画を集め、エタノール沈殿操作を用いて濃縮する。
(vii)沈殿に3.0mlの0.05Mアセテート緩衝液(pH5.6)を添加し、さらに3mgの1ーピレン酪酸ヒドラジド(1-pyrenebutyric acid hydrazide)を溶解させたジメチルスルフォキシド(DMSO)3.0mlを添加し、37℃で遮光して2時間放置した。
(viii)さらに0.3mlの2M KClを添加した後、過剰のエタノールを添加してオリゴヌクレオチドを沈殿させた。
(ix)遠心分離後、沈殿に3.0mM EDTAナトリウム塩と0.1M KClを含む0.01M Tris-HCl(pH7.5)緩衝液1.0mlを添加し沈殿を再溶解させた。
(x)最後に、NaBH3CN(sodium cyanoborohydride)を添加し、還元反応を室温下で1時間行った。添加量は、プローブに対して約320倍モルであった。
(xi)その後エタノール沈殿操作を数回繰り返し、遠心分離後の上澄のビレンに由来する蛍光が完全になくなることを確認した後、最終沈殿を遠心エバポレイションにより乾燥固化させ(化合物5)を得た。図10に(化合物5)の構造を示す。
(xii)精製は、ODS逆相高速液体クロマトグラフィにより行った。カラムはTSKgel OligoDNA RP(東ソー社製)(21.5mmx15cm)を使用した。溶媒はアセトニトリルと0.1M酢酸アンモニウムの混合溶液によるグラジエントを用いた。
(xiii)得られた(化合物5)は室温で遠心濃縮し、3.0mM EDTAナトリウム塩と0.1M NaClを含む0.01M Tris-HCl緩衝液(pH7.6)に溶解し、ー85℃で凍結保存した。
(核酸検出用プローブ2(3′-(C)GCTCCACCTCGCTTA-5′)(化合物3)の3′末端へのピレン発色基の導入−その2)
また、核酸検出用プローブ2(化合物3)の3′末端へのピレン発色基の導入には、次の方法も用いた。本法は、B.P.Gottikh等の方法(Gottikh,B.P.,Krayevsky,A.A., Tarussova,N.B., Tsilevich,T.L.,Tetrahedron, 26, 4419-4433(1970))を一部変更して使用した。ここでは本法をCDI(carbonyldiimidazol)法と呼ぶ。
(i)DMF中1.2MのCDI溶液を調製する。
(ii)この溶液0.1mlに0.1mlの0.4M 1-Pyrenebutanoic acidのDMF溶液を添加し、室温下にて、約30分反応させる。
(iii)400nnmol/0.5ml濃度の16-mer水溶液を上記溶液に添加し、室温下、暗黒条件にて3時間インキュベートする。
(iv)遠心エバポレータを用いて溶媒を除く。
(v)この残渣を水、クロロホルムを順次添加し、溶媒抽出を行う。
(vi)水分画を取得し、再度クロロホルムを添加して溶媒抽出を行う。
(vii)取得した水分画の溶媒を遠心エバポレータを用いて除去する。
(viii)精製は、少量の水を添加し、これをODS逆相高速液体クロマトグラフを用いて行った。カラムは、TSKgel OligoDNA RP(東ソー)カラム(21.5mmx15cm)を使用した。溶出にはアセトニトリルと0.1M酢酸アンモニウムの混合液を用い、次の濃度勾配で溶出した(溶出速度は1ml/min、温度は室温)。5:95で最初5分間の後、175分間で5:95から40:60へグラジエント。
(ix)得られた標品(Pyrenebutanoic acid-introduced 16-mer)(化合物6)は、0.1Mphosphate buffer(pH7)に溶解させて、-85℃にて保存する。図11に(化合物6)の構造を示す。
(基本ハイブリダイゼーション操作)
20%(体積比)ジメチルフォルムアミド(DMF)と0.2M NaClを含む10mMリン酸緩衝液(pH7.0)に、目的のオリゴヌクレオチド(化合物1)、プローブオリゴヌクレオチド(化合物4)および(化合物5)をそれぞれ約66nMを混合し、25℃でハイブリダイゼーションを行った。なお、この溶液の温度に対する核酸の吸光度(A260),つまり深色効果をモニタすることにより、ハイブリダイゼーションは温度25℃以下であれば完全に相補塩基対を形成していることを見いだした。
(エキシマー形成の確認)
上記基本ハイブリダイゼーション条件下で蛍光スペクトルを測定した。図4に示されているように、ピレンモノマーに特徴的な蛍光が400nm附近に観測され、同時に500nm附近にブロードな蛍光帯が観測された。この500nm附近のブロードな蛍光帯は、上記3種類のオリゴヌクレオチドが存在する場合にのみ観測されること、及び、従来から知られているピレンエキシマーの蛍光スペクトルに類似することなどから、ピレンの2量体に起因するエキシマー蛍光によるものと考えられる(Birks,J.B.Christophorous,L.G.(1963),Spectrochim.Acta 19,401-410)。
以上の495nmの蛍光帯がエキシマー蛍光に起因するならばその強度はピレン自体の蛍光の減少を伴うはずであり、実際目的オリゴヌクレオチドの濃度変化により、上記の2つの蛍光帯の強度比が相補的に変化することが見いだされた(図4)。
以上の結果から、500nm附近の蛍光帯はエキシマー蛍光であると結論づけられた。
(ターゲット核酸の定量分析の可能性)
図5は、過剰の核酸検出用のプローブ(化合物4)と(化合物5)の等量混合物溶液中に、種々の濃度の目的のターゲットオリゴヌクレオチドを添加した場合の500nm附近の蛍光帯の相対強度を示したものであり、このような検量線を用いることにより、目的のオリゴヌクレオチドを定量することが可能となる。
(リンカーの長さに基づくエキシマー蛍光強度依存性)
図6は対象となるターゲット核酸たる32-merに対して等モルのpyrenebutyric acid-introduced 16-merプローブとpyrenealkyl iodoacetamide-introduced 16-merをハイブリダイゼーションさせた時の蛍光スペクトルを示すものである。ここでいうpyrenealkyl iodoacetamideとは、pyrenemethyl iodoacetamideのリンカー部分(つまり、アルキル鎖部分)の長さが違うものである。ただし、合成方法はpyrenemethyl iodoacetamideの場合と全く同じである。
図6から明らかなように、ひとつのプローブが同一(この場合、pyrene butanoic acid-introduced 16-mer)でも、もうひとつのプローブのリンカー部分の長さを1メチレン鎖分変化させただけで有意にエキシマー蛍光の量子収率に影響がでる。この実験条件下では、pyrenemethyl iodoacetamide-introduced 16-merが最も高い量子収率を示し、リンカーがそれより長くても短くても良くないことが分る。
このことは、Deoxyribose 5′末端のCから11.4オングストロームがリンカーの長さの最適値と推定される。最も短いPIAの場合で9.8オングストローム、最も長いPPIAで14.0オングストロームである。
(点変異ターゲット核酸検出)
さらに、本発明者等は、以上に説明した本発明に係る2つのプローブが、対象核酸に対して完全に連続していない場合のハイブリダイゼーションについて検討を行った。すなわち、図7に示されるように、ハイブリッド形成時、2つのプローブの間隔が対象核酸に対して1〜2ヌクレオチド空いてしまうと(図8)エキシマー形成が著しく抑制されることを確認した。すなわち、対象核酸に対し2つのプローブが連続して配列している必要がエキシマー形成には重要であることが分かる。
この事実は、点変異した部分を真ん中に置くように2つのプローブをデザインしてハイブリダイゼーションを行わせることで野生型と点変異型遺伝子を均一溶液中で区別して同定できることを意味している。
ここでは、前に述べた32-merのちょうど真ん中にthimine deoxyribonucleotideを1〜2個付加したもの(つまり33と34mer)を対象としている。これによって、ハイブリダイゼーション形成時に互いに隣接する末端(ひとつのプローブの5′末端ともうひとつの3′末端)間の距離が大きくなると考えられる(図8参照)。そして、その結果、エキシマー形成に最適な立体配座がとれなくなると考えられる。
産業上の利用可能性
従って本発明により、非放射性であり、ハイブリダイゼーションに基づく核酸検出用プローブであって、高感度で、しかも1塩基の差を認識可能とする方法が提供され、さらに、該ハイブリダイゼーション操作後、過剰に共存する該プローブを洗浄除去することなく、そのまま該プローブとハイブリダイズしたコンプレックスを特異的に検出可能とするものである。

Claims (6)

  1. q個の塩基配列を有するターゲットポリヌクレオチドを検出するための第1の核酸分析用プローブ1及び第2の核酸分析用プローブ2を有する核酸分析用プローブセットであって、
    第1の核酸分析用プローブ1の塩基配列が、前記ターゲットポリヌクレオチドの5′末端から連続したr個(rは1以上(q−1)以下の整数を表わす)の塩基配列に対する相補的塩基配列であり、さらに該プローブ1の5′末端には鎖状置換基を介して発色基を有し、
    第2の核酸分析用プローブ2の塩基配列が、前記ターゲットポリヌクレオチドの5′末端より(r+1)番目とq番目の間の塩基配列に対する相補的塩基配列であり、さらに該核酸分析用プローブ2の3′末端から鎖状置換基を介して発色基を有し、
    前記鎖状置換基の長さが、9.8オングストローム以上であって15.0オングストローム以下であり、
    前記プローブ1およびプローブ2と前記ターゲットポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションに基づいて誘起される蛍光が、前記プローブ1の発色基と、前記プローブ2の発色基とのエクサイプレックス形成に基づくエクサイプレックス蛍光であることを特徴とする核酸分析用プローブセット。
  2. q個の塩基配列を有するターゲットポリヌクレオチドを検出するための第1の核酸分析用プローブ1及び第2の核酸分析用プローブ2を有する核酸分析用プローブセットであって、
    第1の核酸分析用プローブ1の塩基配列が、前記ターゲットポリヌクレオチドの5′末端から連続したr個(rは1以上(q−1)以下の整数を表わす)の塩基配列に対する相補的塩基配列であり、さらに該プローブ1の5′末端には鎖状置換基を介して発色基を有し、
    第2の核酸分析用プローブ2の塩基配列が、前記ターゲットポリヌクレオチドの5′末端より(r+1)番目とq番目の間の塩基配列に対する相補的塩基配列であり、さらに該核酸分析用プローブ2の3′末端から鎖状置換基を介して発色基を有し、
    前記鎖状置換基の長さが、9.8オングストローム以上であって15.0オングストローム以下であり、
    前記プローブ1及びプローブ2と前記ターゲットポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションに基づいて誘起される蛍光が、前記プローブ1の発色基と、前記プローブ2の発色基とのエキシマー形成に基づくエキシマー蛍光であることを特徴とする核酸分析用プローブセット。
  3. 前記鎖状置換基の長さが、9.8オングストローム以上であって14.0オングストローム以下であることを特徴とする請求項1に記載の核酸分析用プローブセット。
  4. 前記プローブ1及び/又はプローブ2に結合されている発色基がピレン、ナフタレン、アントラセン、ペリレン、スチルベン、ベンゼン、トルエン、フェニルアントラセン、ジフェニルアントラセン、ベンツピレン、ベンツアントラセン、テトラセン、フェナントレン、ペンタセン、トリフェニレン、クリセンからなる群より選ばれる少なくとも1つの発色基であることを特徴とする請求項1又は3に記載の核酸分析用プローブセット。
  5. 前記発色基がピレンであることを特徴とする請求項4に記載の核酸分析用プローブセット。
  6. q個の塩基配列を有するターゲットポリヌクレオチドを、請求項1,3−5のいずれか一項に記載の核酸分析用プローブセットとのハイブリダイセーションに基づいて検出する方法であって、
    該ターゲットポリヌクレオチドと、前記核酸分析用プローブセットとを混合するステップと、
    前記混合による核酸分析用プローブセットと、該ターゲットポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションに基づいて誘起される蛍光を測定するステップと、
    を少なくとも含むことを特徴とするターゲットポリヌクレオチド検出方法。
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