JPH10337199A - 核酸染色剤、それを用いた二本鎖核酸の検出方法及び標的核酸の検出試薬 - Google Patents

核酸染色剤、それを用いた二本鎖核酸の検出方法及び標的核酸の検出試薬

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JPH10337199A
JPH10337199A JP14753497A JP14753497A JPH10337199A JP H10337199 A JPH10337199 A JP H10337199A JP 14753497 A JP14753497 A JP 14753497A JP 14753497 A JP14753497 A JP 14753497A JP H10337199 A JPH10337199 A JP H10337199A
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stranded nucleic
fluorescence
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Yasumasa Fukushima
康正 福島
Hiroshi Nakajima
中島  宏
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二本鎖核酸と相互作用することによって蛍光
特性が変化する核酸染色剤及びそれを用いた二本鎖核酸
の検出方法を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で示される4−(2−
ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ)−3−ヒドロキシ−1
−ナフタレンスルホン酸塩又はその誘導体を含有してな
ることを特徴とする核酸染色剤。 【化1】 (なお、式中のR1 は水酸基、アルキル基、フェニル
基、アミノ基、アニルノ基を表し、R2 はSO3 Na、
SO3 K、SO3 Liを表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウイルス、微生物、
動植物、ヒト等の核酸の特定の塩基配列を光学的手段を
用いて検出、同定、もしくは各種塩基配列における変異
の有無の検出に有用な核酸染色剤及びそれを用いた遺伝
子診断、有用遺伝子のクローニング、未知遺伝子の探索
等における二本鎖核酸の検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】核酸の分析技術の発達により種々の変異
遺伝子が多く見いだされ、遺伝子の変異はタンパク質の
変異を起こし、それによってさまざまな疾病が引き起こ
されていることが明らかになってきた。現在これらの疾
病は酵素によるアッセイや抗体による免疫的な方法によ
って診断、発見されることが主流であるが、早期発見及
び早期治療という観点から、遺伝子上での変異を早期に
発見することのできる遺伝子診断の重要性が指摘されて
いる。また、遺伝子診断は、感染した細菌の同定にも多
く利用されている。
【0003】細菌感染症における原因細菌の遺伝子の検
出及び同定の分野においては、DNA−DNAハイブリ
ダイゼーション法又はDNA−RNAハイブリダイゼー
ション法を用いる試みがなされている。この方法は、細
菌の核酸の特定部分に着目して、その部分の塩基配列が
対象とする被検核酸サンプル中に存在するか否かをハイ
ブリダイゼーション法によって測定することによってサ
ンプル中に問題となる細菌が存在するか否かを判定する
方法である。
【0004】ハイブリダイゼーション法の典型的な手順
としては、被検核酸を変性して不溶性担体に結合し、こ
れを酵素やラジオアイソトープで標識された標的核酸と
相補的な塩基配列を有するプローブとインキュベートし
てハイブリッド体を形成させ、その後、不溶性担体を洗
浄して標的配列と結合していないプローブを洗い流し、
酵素反応やラジオアイソトープ等により標的核酸量を定
量する操作である。
【0005】しかし、上記のような不溶性担体を用いた
ハイブリダイゼーション法では、未反応プローブの除去
(B/F分離)が必要であり、その操作は極めて煩雑で
ある。さらに、プローブがこの不溶性担体に吸着してし
まうため、不溶性担体上のハイブリッド体の標識物質を
測定する段階でこの不溶性担体に吸着したプローブに由
来する信号が測定結果に紛れ込み、試料中の標的核酸の
有無及びその量の測定結果に誤差が生じ、正しい判定が
困難であるという問題がある。
【0006】そこで、これらの問題を回避する方法とし
て、溶液中でのハイブリダイゼーション法、いわゆる均
一系での方法の開発が望まれている。この、均一系での
最大の課題は、標的核酸に結合しているプローブと結合
していないプローブを識別する必要があることである。
【0007】B/F分離を行わずにハイブリッド体を検
出する方法としては、蛍光偏光解消法を利用した方法が
提案されている(特開平2−75958号公報、特開平
2−295496号公報)。この方法は、蛍光色素標識
されたプローブを用い、一本鎖核酸の蛍光偏光とハイブ
リッド体の蛍光偏光の違いにより標的核酸の有無を判定
する方法であり、その原理は、プローブに結合した蛍光
色素が二本鎖になったことにより運動しにくくなり、蛍
光異方性が増大することを利用している。しかし、この
方法では検体中にタンパク質等の夾雑物が含まれている
と、プローブがそれらに非特異的に吸着し、ハイブリッ
ド体検出のバックグランドを上昇させる原因となるた
め、あらかじめこれらの夾雑物を完全に除去するという
煩雑な操作が必要となる。
【0008】また、光励起エネルギーの移動を利用した
ハイブリッド体の検出法が提案されている(Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA, 85, 8790-8794 )。この方法は、
エネルギー供与体化合物とエネルギー受容体化合物とか
ら構成されており、プローブが標的核酸にハイブリッド
した時、両化合物が近接に存在するためエネルギー供与
体から励起エネルギーが受容体に移動することで、エネ
ルギー供与体の励起寿命及び蛍光強度の減少又は受容体
の蛍光強度の増加が観測される。これらの現象を利用す
ることによりハイブリダイゼーションの有無を溶液のま
ま測定でき、一連の煩雑な操作を省くことができる画期
的な方法であるが、感度が既存の方法に比べて数オーダ
ー低く、実用化には到っていないのが現状である。
【0009】さらに、インターカレーター性蛍光色素を
用いたハイブリッド体の検出方法が提案されている(特
開平8−211050号公報)。この方法は、色素がハ
イブリッド体にインターカレーションしたときの蛍光特
性の変化を測定することによりハイブリッド体を検出す
る方法である。また、特開平9−40661号公報に
は、ピリリウム塩又はその類似塩をインターカレーター
性色素として利用することができることが開示されてい
る。
【発明が解決しようとする課題】
【0010】しかし、これらの色素は、二本鎖核酸の有
無に対する蛍光強度の変化が小さいという問題点があっ
た。本発明は、二本鎖核酸の有無に対する蛍光特性の変
化、特に蛍光強度の変化が大きい核酸染色剤を提供する
ことを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な核酸染色剤を提供するために鋭意検討の結果、4−
(2−ヒドロキシ−1−ナルチルアゾ)−3−ヒドロキ
シ−1−ナフタレンスルホン酸塩及びその誘導体は核酸
と相互作用することによりその蛍光強度及び蛍光波長が
変化するということを見出し、本発明に到達した。
【0012】すなわち、第1の発明は、下記一般式
(1)で示される4−(2−ヒドロキシ−1−ナルチル
アゾ)−3−ヒドロキシ−1−ナフタレンスルホン酸塩
又はその誘導体(以下、蛍光性化合物と記載する)を含
有してなることを特徴とする核酸染色剤を要旨とするも
のである。
【0013】
【化4】
【0014】(なお、式中のR1 は水酸基、アルキル
基、フェニル基、アミノ基、アニルノ基を表し、R2
SO3 Na、SO3 K、SO3 Liを表す。)
【0015】また、第2の発明は、蛍光性化合物が二本
鎖核酸と相互作用することによって生じる蛍光特性の変
化を測定することを特徴とする二本鎖核酸の検出方法を
要旨とするものである。さらに第3の発明は、標的核酸
に相補的な核酸配列を有する一本鎖ヌクレオチドからな
るプローブと、蛍光性化合物を含有してなることを特徴
とする標的核酸の検出試薬を要旨とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる蛍光性化合物は、上記一般式(1)
で示されるものである。上記一般式中のR1 としては、
電子供与基である水酸基、アルキル基、アミノ基、フェ
ニル基、アニリノ基が挙げられ、R2 としては、電子吸
引基であるスルホン酸ナトリウム、スルホン酸カリウ
ム、スルホン酸リチウムが挙げられる。
【0017】本発明の核酸染色剤は、上記の蛍光性化合
物をそのまま用いてもよく、また、適当な溶媒や分散剤
に溶解又は分散させてもよい。このような溶媒及び分散
剤としては、水、アセトニトリル、ジメチルスルホキシ
ド、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液等の各種緩衝液等が挙げ
られる。このときの蛍光性化合物の濃度としては、1×
10-7〜1×10-5Mが好ましい。また、本発明の核酸
染色剤は、上記の蛍光性化合物が標的核酸を検出するた
めのプローブに結合した形であってもよい。
【0018】プローブとしては、標的核酸中の特定の塩
基配列に対して完全に相補的な核酸配列を有することが
好ましいが、一部の塩基が相補的配列でなくても標的核
酸との結合に支障がなければ問題はない。特定の塩基配
列は、標的核酸中の10〜30塩基からなる核酸配列で
あり、この配列が他の核酸と識別可能な配列であること
が好ましい。
【0019】蛍光性化合物とプローブとの結合は、プロ
ーブに蛍光性化合物を直接結合させてもよく、適当な分
子長のリンカーを介して結合させてもよい。リンカーと
しては、ハイブリッド体形成及び蛍光性化合物と二本鎖
核酸との相互作用を妨げない分子であれば特に限定され
るものではないが、結合操作の容易性等の観点から、両
末端に官能基を有する2官能性炭化水素を用いることが
好適である。
【0020】蛍光性化合物とプローブとの結合部位とし
ては、同じくハイブリッド体形成及び蛍光性化合物と二
本鎖核酸との相互作用を妨げない部位であれば特に限定
されるものではなく、プローブの5’末端、3’末端又
は中央部分のいずれであってもよい。ただし、プローブ
を共存させた状態でPCR法等の遺伝子増幅を実施する
場合には、DNA合成酵素による核酸の伸長反応を阻害
しないように蛍光性化合物をプローブの5’末端に結合
させることが好ましい。
【0021】次に、本発明の二本鎖核酸の検出方法につ
いて説明する。本発明の二本鎖核酸の検出方法は、上記
の蛍光性化合物を核酸染色剤として用い、蛍光性化合物
が二本鎖核酸と相互作用することにより生じる蛍光特性
の変化を測定することによって行う。なお、蛍光性化合
物と二本鎖核酸との相互作用とは、蛍光性化合物が二本
鎖核酸にインターカレートしている状態であると思われ
るが、特に本発明でいう相互作用は、インターカレーシ
ョンに限定されるものではない。
【0022】本発明においては、二本鎖核酸と相互作用
する前の蛍光性化合物は親水性の高い水分子に囲まれた
状況にあるが、二本鎖核酸と相互作用すると、その化合
物は疎水性の高い核酸塩基に囲まれた状況となるため、
蛍光特性が変化する。このため、この蛍光特性の変化を
例えば、特定波長における蛍光強度の変化や極大最大波
長の変化等によって測定することにより、二本鎖核酸を
検出、定量することができるのである。
【0023】本発明の検出方法は、プローブを用いたハ
イブリダイゼーション法において、プローブと標的核酸
のハイブリッド体を検出するのに利用することができ
る。この場合、予め蛍光性化合物をプローブに結合させ
ておいてこれを標的核酸とハイブリダイズさせて検出す
ることもできるし、蛍光性化合物の結合していないプロ
ーブをまず標的核酸とハイブリダイズさせ、これに蛍光
性化合物を添加して検出することもできる。また、本発
明の検出方法は、プローブあるいは試料を固定した状態
及び溶液中でのハイブリダイゼーションに適応すること
ができる。
【0024】二本鎖核酸に添加する蛍光性化合物の量と
しては、二本鎖核酸に対して蛍光性化合物が過剰となる
ことが好ましく、1×10-7〜1×10-5Mとなるよう
に添加することが好ましい。
【0025】蛍光特性の変化の測定方法としては、二本
鎖核酸と共存させない状態で測定した蛍光性化合物の蛍
光スペクトルと二本鎖核酸と共存させた状態で測定した
蛍光性物質の蛍光スペクトルから蛍光極大波長を比較す
ることにより、又は両スペクトルの蛍光極大波長におけ
る両スペクトルの蛍光強度を比較することによって蛍光
特性の変化を測定すればよい。
【0026】また、本発明の標的核酸の検出試薬は、プ
ローブと蛍光性化合物を含有してなるものであり、蛍光
性化合物はプローブに結合した形でもよく、結合してい
ない形でもよい。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 下記構造式で示されるパラチングロムブラック(以下、
PCB6BNと記載する:Aldrich 社製)を核酸染色剤
として用い、溶液中の二本鎖核酸の測定を行った。な
お、二本鎖核酸としては、市販のもの(Calf thymus DN
A 、ベーリンガー社製)を用いた。まず、50mMのNa
Clを含む5mMのTrisHCl 緩衝液(pH7.5)に10
0mMの濃度となるようにPCB6BNを溶解し、励起波
長550nmにおける蛍光スペクトルを蛍光分光計FP−
777(日本分製社製)を用いて測定した(図1の点
線)。次に、二本鎖核酸の塩基対濃度がPCB6BN濃
度の25倍となるように、2本鎖核酸を添加し、その蛍
光スペクトルを同様の励起波長で測定した(図1の実
線)。図1は、二本鎖核酸の存在下及び非存在下でのP
CB6BNの蛍光スペクトルを示す図であり、縦軸に蛍
光強度を、横軸に蛍光波長を示している。図1からわか
るように、二本鎖核酸の非存在下でのPCB6BNの蛍
光極大波長は623nmであるが、二本鎖核酸が存在する
時の蛍光極大波長は603nmであり、PCB6BNが2
本鎖核酸と相互作用することにより、蛍光波長が20nm
移動した。また、二本鎖核酸が存在する時の603nmの
蛍光強度は、存在しない時のそれの約30倍であった。
このことから、蛍光波長603nmの蛍光強度を測定する
ことによって二本鎖核酸を検出することが可能であるこ
とがわかる。
【0028】
【化5】
【0029】実施例2 1本鎖M13mp18DNA(宝酒造社製)と部分的に
相補的な塩基配列を有する配列番号1に示す20量体オ
リゴヌクレオチドをアプライドバイオシステムズ社製3
91DNA自動合成機を用いて合成した。CPG担体か
らの切り出し、脱保護、高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)による精製はアプライドバイオシステムズ
社指定の方法により行った。このオリゴヌクレオチドの
5’末端に、グレンリサーチ社製の試薬5’チオールモ
ディファイアーC6を用いてチオールリンカーを結合さ
せた。
【0030】得られたオリゴヌクレオチド(260nmに
おける吸光度が5)を100mMのTrisHCl 緩衝液(pH
7.5)50μlに溶解し、これに1Mの硝酸銀溶液を
7.5μl加えて攪拌後、室温で40分放置した。さら
に、1Mのジチオスレイトール(DTT)溶液を10μ
l加えて攪拌後、室温で30分放置した。遠心分離によ
り沈殿物を除き、高速液体クロマトグラフィーでプロー
ブを精製した。これに0.01MのDTTを20μl加
え、攪拌後、アルゴン置換を行った。(溶液1)
【0031】1g(2.4mmol)のPCB6BNと0.
15g(2.5mmol)の水酸化カリウムを10mlのグリ
コールモノメチルエーテルに溶解し、そこに0.47g
(2.6mmol)の1,3−ジヨードプロパンを加え、5
時間加熱還流した。これに10mlの水を加えてよく振り
混ぜた後、水層を除去した。これにヘキサンを加えて析
出した固体を濾過して集めた(収量0.67g) この析出した固体の15mgをジメチルホルムアミド2
00μl、1Mのリン酸緩衝液(pH10.0)300
μl及び水500μlを加え、その後アルゴン置換を行
った。(溶液2)
【0032】この溶液2に溶液1を容量で2:1となる
ように混合し、室温で2時間放置した後、セファデック
スG−25(ファルマシア社製)を用いたゲル濾過に供
し、取得物を乾燥後、高速液体クロマトグラフィーで精
製することにより下記構造式で示されるPCB6BNの
結合したプローブを得た。なお、高速液体クロマトグラ
フィー操作において使用した緩衝液は、0.1MのTris
HCl (pH7.5)/50重量%アセトニトリルであ
り、セファデックスG−25のゲル濾過操作に用いた緩
衝液は、0.1MのTrisHCl (pH7.5)/5重量%
アセトニトリルである。
【0033】
【化6】
【0034】実施例3 実施例2で作製したPCB6BN結合プローブを用いて
M13mp18DNAの検出を行った。M13mp18
DNA(宝酒造社製)200pmolとPCB6BN結合プ
ローブ200pmolを50mMのNaClを含む5mMのTris
HCl 緩衝液(pH7.5)1mlに溶解し、90℃まで加
熱後、放冷して徐々に室温(約20℃)までもどしてM
13mp18DNAにプローブをハイブリダイズさせ
た。このハイブリッド体の励起波長550nmにおける蛍
光スペクトルを測定した。また、M13mp18DNA
を添加しない以外は同様にして蛍光スペクトルを測定し
た。この結果、プローブだけの溶液では蛍光極大波長が
622nmであったのに対し、ハイブリッド体の場合で
は、蛍光極大波長は603nmであり、また、ハイブリッ
ド体の場合の蛍光強度はブローブだけの場合の蛍光強度
の約3倍であった。これらの結果から、試料中にPCB
6BN結合プローブを添加することにより特定核酸の検
出を行うことが可能であることがわかる。
【0035】実施例4 実施例2で作製したPCB6BN結合プローブ200pm
olに、M13mp18DNA(宝酒造社製)を0.0
1、0.02、0.05、0.1、0.2、0.5、
1.0又は2.0当量添加し、実施例1と同様にして励
起波長550nm、蛍光波長603nmの蛍光強度を測定し
た。その結果を図2に示す。図2は、PCB6BN結合
プローブを用いてM13mp18DNAを定量したとき
の結果を示す図であり、縦軸に蛍光強度を、横軸にプロ
ーブの量を示している。 図2より、試料中の標的核酸
の量に比例して蛍光強度が増加していることがわかる。
従って、試料にPCB6BN結合プローブを添加し、そ
の蛍光強度を測定することにより試料中の特定核酸の定
量を行うことができることがわかる。
【0036】
【発明の効果】本発明の核酸染色剤は、二本鎖核酸と相
互作用することにより、蛍光強度及び蛍光波長が変化す
るため、均一系での標的核酸の検出及び定量に利用する
ことができる。また、本発明の二本鎖核酸の検出方法に
よれば、標識プローブの除去操作を行うことなしに、標
的核酸の存在の有無及び量を決定することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】二本鎖核酸の存在下及び非存在下でのPCB6
BNの蛍光スペクトルを示す図である。
【図2】PCB6BN誘導体で標識されたプローブを用
いて標的核酸を定量したときの結果を示す図である。
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GTTTTCCCAG TCACGACGTT
20
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07C 245/08 C07C 245/08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示される4−(2−
    ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ)−3−ヒドロキシ−1
    −ナフタレンスルホン酸塩又はその誘導体を含有してな
    ることを特徴とする核酸染色剤。 【化1】 (なお、式中のR1 は水酸基、アルキル基、フェニル
    基、アミノ基、アニルノ基を表し、R2 はSO3 Na、
    SO3 K、SO3 Liを表す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(1)で示される4−(2−
    ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ)−3−ヒドロキシ−1
    −ナフタレンスルホン酸塩又はその誘導体が二本鎖核酸
    と相互作用することによって生じる蛍光特性の変化を測
    定することを特徴とする二本鎖核酸の検出方法。 【化2】 (なお、式中のR1 は水酸基、アルキル基、フェニル
    基、アミノ基、アニルノ基を表し、R2 はSO3 Na、
    SO3 K、SO3 Liを表す。)
  3. 【請求項3】 標的核酸に相補的な核酸配列を有する一
    本鎖ヌクレオチドからなるプローブと、下記一般式
    (1)で示される4−(2−ヒドロキシ−1−ナフチル
    アゾ)−3−ヒドロキシ−1−ナフタレンスルホン酸塩
    又はその誘導体を含有してなることを特徴とする標的核
    酸の検出試薬。 【化3】 (なお、式中のR1 は水酸基、アルキル基、フェニル
    基、アミノ基、アニルノ基を表し、R2 はSO3 Na、
    SO3 K、SO3 Liを表す。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007326846A (ja) * 2006-05-11 2007-12-20 Institute Of Physical & Chemical Research アゾベンゼン誘導体、蛍光性粒子およびその製造方法
CN103611929A (zh) * 2013-12-05 2014-03-05 中国科学院化学研究所 一种荧光标记金纳米颗粒的方法

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