JP3991493B2 - 反射防止膜積層体およびその製造方法 - Google Patents

反射防止膜積層体およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射防止膜積層体および反射防止膜積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
反射防止膜の形成材料として、熱硬化型ポリシロキサン組成物が知られており、特開平6−25599号公報や特開平7−331115号公報等に開示されている。また、フッ素系樹脂からなる反射防止膜も知られており、特開平6−136062号公報や特開平9−68603号公報等に開示されている。
【0003】
一方、反射防止膜を用いた用途として、特公平8−7378号公報に開示されているような透過型スクリーンを用いた投写型画像表示装置が知られている。図1に、この投写型画像表示装置10の正面図を示し、図2に投写型画像表示装置10の側面透視図を示す。これらの図面を参照しながら投写型画像表示装置10の構成の概略を説明すると、反射防止膜を表面に有する反射防止膜積層体16と、筐体18と、台座20と、投影機22と、反射板24とから構成されていた。そして、反射防止膜積層体16は、台座20を有する筐体18に対して、周囲からシーリング材(図示せず。)を用いて所定位置に固定されていた。また、この投写型画像表示装置10の動作を簡単に説明すると、投影機22から照射された映像26を、拡大しながら反射板24に入射させ、そこで矢印28で示す方向に反射させた後、さらに拡大して反射防止膜積層体16に入射させ、大画面の映像として視覚者に認識させるものである。
【0004】
しかしながら、図2に示すような投写型画像表示装置10の場合、反射防止膜積層体16と筐体18との間に断差があるため、反射防止膜積層体16を透過してくる映像を、斜め方向から見た場合に、反射防止膜積層体16と筐体18との境界線が目立つという問題が見られた。また、反射防止膜積層体16を筐体18に対して固定するためのシーリング材が、反射防止膜積層体16上にはみ出る場合があり、それが見栄えを悪くするという問題が見られた。さらに、反射防止膜積層体16の端部から外部光が入射した場合に、端部の角部において、いわゆるプリズム効果による干渉縞が発生し、映像認識画面を狭くする場合が見られた。そこで、反射防止膜積層体16における反射防止膜の表面縁部に沿って帯状に着色剤、例えば黒色塗料を塗布することが考えられる。また、このように黒色塗料を塗布することにより、認識される画像が引きしまって見えるという効果も期待される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように反射防止膜は、難付着性材料である熱硬化型ポリシロキサン組成物やフッ素含有ビニル系樹脂から形成されており、従来の反射防止膜積層体(投写型画像表示装置に用いられた場合、透光性板と称する場合がある。)100は、図9に示すような構造を有していた。具体的に、この反射防止膜積層体100は、基材130上に、ハードコート層132と、反射防止膜112とを順次に積層してなる構造である。したがって、難付着性材料からなる反射防止膜112上に着色剤を塗布した場合、容易にはじかれてしまい、着色層を均一に積層することが困難であった。また、仮に着色層を積層した場合にも、着色層が反射防止膜112の表面縁部に位置しているため、筐体等との摩擦により着色層が容易に剥がれてしまうという問題が見られた。
【0006】
そこで、本発明の発明者らは鋭意検討した結果、基材および反射防止膜からなる反射防止膜積層体において、基材と反射防止膜との間に着色層を設けることにより着色層を反射防止膜により実質的に保護するか、あるいは、基材の縁部に沿って反射防止膜を形成しない基材露出箇所を設けて、そこに着色層を設けることにより、上述した問題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は、画面を斜めから見た場合であっても、反射防止膜積層体と筐体との境界線や、反射防止膜積層体の固定用シーリング材のはみ出しが目立たず、反射防止膜積層体の端部におけるプリズム効果(干渉縞発生)を有効に防止することができる反射防止膜積層体およびそのような反射防止膜積層体が効率的に得られる製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様は、基材および反射防止膜からなる反射防止膜積層体であり、基材と反射防止膜との間であって、基材の縁部に沿って着色層を設けることを特徴とする。
このように着色層を設けることにより、反射防止膜積層体と筐体との境界が着色層上に存在し、反射防止膜積層体の固定用シーリング材がはみ出た場合にも着色層上に存在することになるため、これらが目立たなくなる。また、反射防止膜積層体の端部に外部から入射される光を遮断することができるため、プリズム効果(干渉縞の発生)を有効に防止することもできる。
なお、基材と反射防止膜との間に、ハードコート層を設けた場合には、ハードコート層と反射防止膜との間であって、ハードコート層の縁部に沿って着色層を設ける場合や、ハードコート層と反射防止膜との間、およびハードコート層と基材との間の両方であって、ハードコート層および基材の縁部に沿ってそれぞれ着色層を設ける場合も本発明に含むものである。
【0008】
また、本発明の反射防止膜積層体を構成するにあたり、着色層と反射防止膜との間に、全面的あるいは部分的に保護層を設けることが好ましい。
このように保護層を設けることにより、基材上に形成された着色層の上から、仮に溶剤系の反射防止膜用材料を塗布した場合にも、形成された着色層が溶剤により侵されることがない。
【0009】
また、本発明の反射防止膜積層体を構成するにあたり、保護層がハードコート層を兼ねることが好ましい。
このように保護層とハードコート層とが兼用されることにより、製造上の工程数を少なくすることができる。
【0010】
また、本発明の反射防止膜積層体を構成するにあたり、着色層が黒色塗料膜または黒色フィルムであることが好ましい。
このように黒色塗料膜または黒色フィルムを用いることにより、容易に着色層を形成することができるとともに、反射防止膜積層体と筐体との境界や固定用シーリング材のはみ出しがより目立たなくなり、さらには、外部から入射される光の遮断性を向上させることができる。
なお、黒色塗料膜または黒色フィルムにおける黒色とは、電気製品等で一般的に使用される暗色を意味しており、純粋な黒色以外に、グレーや黒味がかった色も含む。
【0011】
また、本発明の反射防止膜積層体を構成するにあたり、着色層が導電性であることが好ましい。
このように着色層が導電性であれば、反射防止膜積層体の静電気による帯電を有効に防止して、ほこりやちりの付着を防止することができる。
【0012】
また、本発明の反射防止膜積層体を構成するにあたり、着色層がパターン化されていることが好ましい。
このように着色層を、文字、図形、模様等の所定形状パターンとすることにより、反射防止膜積層体における装飾性や情報性をより向上させることができる。
【0013】
また、本発明の反射防止膜積層体に関する別の態様は、基材の縁部に沿って、基材露出箇所を残した状態で反射防止膜を設けるとともに、当該基材露出箇所に着色層を設けてある反射防止膜積層体である。
このように反射防止膜積層体を構成することによっても、反射防止膜積層体と筐体との境界線が着色層上に存在し、反射防止膜積層体の固定用シーリング材がはみ出た場合にも着色層上に存在することになるため、これらが目立たなくなる。また、反射防止膜積層体の端部に外部から入射される光を遮断することができるため、プリズム効果を有効に防止することもできる。
なお、基材と反射防止膜との間に、ハードコート層を設けた場合には、ハードコート層が露出し、そこに着色層を設けることになるが、このような場合も本発明に含むものである。
【0014】
また、本発明のさらに別の態様は、基材および反射防止膜からなる反射防止膜積層体の製造方法であり、基材の縁部に沿って着色層を設ける工程と、着色層の上方に反射防止膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
このように着色層と、反射防止膜とを設けることにより、反射防止膜積層体と筐体との境界線や反射防止膜積層体の固定用シーリング材のはみ出しが目立たず、プリズム効果を有効に防止することができる反射防止膜積層体を効率的に得ることができる。
【0015】
また、本発明の反射防止膜積層体の製造方法を実施するにあたり、着色層と反射防止膜との間に、保護層を全面的あるいは部分的に設ける工程を含むことが好ましい。
このように保護層を設けることにより、基材上に形成された着色層の上から、仮に溶剤系の反射防止膜用材料を塗布した場合にも、形成された着色層が溶剤により侵されることがない。
【0016】
また、本発明の反射防止膜積層体の製造方法に関する別の態様は、基材の縁部に沿って、基材を一部露出した状態で反射防止膜を形成する工程と、露出した基材上に着色層を設ける工程とを含むことを特徴とする反射防止膜積層体の製造方法である。
このように反射防止膜を設けた後に、反射防止膜が設けられていない基材箇所に着色層を設けることにより、仮に溶剤系の反射防止膜用材料を塗布した場合にも、反射防止膜用材料に含まれる溶剤により着色層が侵されることがない。さらに、着色層と反射防止膜との段差も問題とならないため、全体として平滑な反射防止膜積層体を製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の反射防止膜積層体に関する実施の形態(第1〜第2の実施形態)および反射防止膜積層体の製造方法に関する実施の形態(第3〜第5の実施形態)を、適宜図面を参照しながら具体的に説明する。
【0018】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態は、基材と反射防止膜との間であって、基材の縁部に沿って着色層が設けてある反射防止膜積層体である。したがって、着色層を設けることにより、反射防止膜積層体と筐体との境界線が着色層上に存在し、反射防止膜積層体の固定用シーリング材がはみ出た場合にも着色層上に存在することになるため、これらが目立たなくなる。また、反射防止膜積層体の端部に外部から入射される光を遮断することができるため、プリズム効果を有効に防止することもできる。
【0019】
なお、図4を参照して反射防止膜積層体16の構造をより詳細に説明すると、基材30上に、当該基材の両側縁部に沿って、帯状の着色層14がそれぞれ形成してあり、その上から、ハードコート層を兼ねた保護層32が形成してあり、最上層には、反射防止膜12が形成してあるものである。また、図3は、図4に示す反射防止膜積層体16の平面図であり、基材30の周辺を帯状の着色層14が囲んでおり、その着色層14が、反射防止膜12を透過して見えるものである。さらに、この反射防止膜積層体16の例では、着色層14を、基板30の四辺にそれぞれ設けているが、少なくとも一辺に設ければよく、対向する二辺のみに設けても良い。
以下、反射防止膜積層体16を構成する、基材30、反射防止膜12、着色層14およびハードコート層を兼ねた保護層32について、より詳細に説明する。
【0020】
(1)基材
第1の実施形態における基材は、ガラス、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂、ノルボルネン樹脂等からなる透明材料から構成されていることが好ましい。これらの透明材料であれば、光吸収率が小さい一方、所定の耐熱性や機械的強度を有しており、投写型画像表示装置に用いられた場合に大画面化が可能となる。
また、基材の厚さも特に制限されるものではないが、具体的に、1〜10mmの範囲内の値が好ましく、2〜8mmの範囲内の値がより好ましく、3〜5mmの範囲内の値がさらに好ましい。この理由は、基材の厚さが1mm未満となると、大画面にしたときに、機械的強度が低下する場合があるためであり、一方、基材の厚さが10mmを超えると、光吸収率が大きくなり、外部に取り出せる光量が少なくなる場合がある。
なお、投写型画像表示装置に用いられた場合、映像光の入射面に、レンティキュラ板やフルネル板を配設することも好ましい。このような構造とすることにより、垂直方向の適視視野角を大きくすることなく、水平方向の適視視野角を大きくすることができる。
【0021】
(2)反射防止膜
第1の実施形態における反射防止膜は、いずれの反射防止膜材料から形成されたものであっても良いが、例えば、加水分解性シラン化合物と、光酸発生剤と、脱水剤と、シリカ粒子と、フッ素含有重合体と、有機溶剤とからなる反射防止膜材料を使用することが好ましい。
このように加水分解性シラン化合物と、光酸発生剤とを組み合わせることにより、容易に光硬化させることができる。また、脱水剤を添加することにより、外部から侵入してくる水を、脱水剤が有効に吸収するために保存安定性が著しく向上し、一方、光硬化反応である縮合反応においては、生成した水を順次に脱水剤が有効に吸収するために光硬化反応を促進させることができる。また、シリカ粒子を添加することにより、反射防止膜の硬化収縮を低減することができ、また、反射防止膜の耐擦傷性を向上させることもできる。さらに、フッ素含有重合体を添加することにより、耐汚染性が良好となるばかりか、屈折率が低下して、反射防止効果を向上させることができる。
【0022】
また、反射防止膜の厚さは特に制限されるものではないが、例えば一層の場合、50〜1000nmの範囲内の値であることが好ましい。この理由は、厚さが50nm未満となると、反射防止効果や基材に対する密着力が低下する場合があるためであり、一方、厚さが1000nmを超えると、光干渉が生じて反射防止効果が低下する場合があるためである。したがって、反射防止膜が一層の場合、その厚さを50〜500nmの範囲内の値とするのがより好ましく、60〜200nmの範囲内の値とするのがさらに好ましい。
なお、反射防止膜を複数層設けて多層構造とする場合には、その厚さを反射防止膜が一層の場合の好ましい厚さに層数を掛けた値とするのが良い。例えば、反射防止膜を2層設ける場合には、合計した厚さを100〜2000nmの範囲内の値とするのが好ましい。
【0023】
また、反射防止膜における屈折率の値は低い程、優れた反射防止効果が得られるものの、具体的に、1.7(−)以下の値が好ましく、より好ましくは1.3〜1.6(−)の範囲内の値であり、1.3〜1.5(−)の範囲内の値であることがさらに好ましい。この理由は、屈折率が1.3(−)未満となると、使用可能な材料の種類が過度に制限される場合があるためであり、一方、屈折率が1.7(−)を超えると、反射防止効果が著しく低下する場合があるためである。
【0024】
(3)着色層
第1の実施形態における着色層を構成する材料は特に制限されるものではないが、例えば、熱硬化系樹脂や光硬化系樹脂の使用が好ましい。より具体的には、熱硬化系樹脂としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アミノ−アルキド系樹脂、メラミン系樹脂樹脂等からなり、室温(25℃)〜150℃の範囲内の温度で、10分〜24時間の加熱時間で硬化するものが好ましい。また、光硬化系樹脂としては、エポキシ−アクリル系樹脂、ポリエステル−アクリル系樹脂、ウレタン−アクリル系樹脂等からなり、露光量が100〜1000mJ/cm2で光硬化するものが好ましい。
また、着色層における色や形態は特に制限されるものではないが、黒色塗料または黒色フィルムであることが好ましい。このように黒色塗料から着色層を形成すると、任意の形状、例えば帯状や波型状に、しかも薄膜に積層することができる。また、黒色フィルムから着色層を形成すると、乾燥工程等が不要となり、迅速に施工することができる。さらに、着色層を黒色とするのは、一般に筐体色が黒色であることに一致させたものであり、反射防止膜積層体と筐体との境界線や固定用シーリング材のはみ出しがより目立たなくなり、また、外部から入射される光の遮断性も向上するためである。
【0025】
また、第1の実施形態における着色層は導電性であることが好ましい。例えば、着色層中に、カーボンブラック等の導電材料を含むことにより、外部のアース接地が容易となる。したがって、反射防止膜積層体の静電気による帯電を有効に防止して、ほこりやちりの付着を防止することができる。なお、反射防止膜積層体全体の帯電防止を図るためには、反射防止膜も導電性とすることが好ましい。
【0026】
さらに、第1の実施形態における着色層の厚さは特に制限されるものではないが、例えば1〜20μmの範囲内の値であることが好ましい。この理由は、厚さが1μm未満となると、着色性が低下する場合があるためであり、一方、厚さが20μmを超えると、反射防止膜積層体における平滑性が低下する場合があるためである。したがって、着色層の厚さを2〜15μmの範囲内の値とするのがより好ましく、3〜10μmの範囲内の値とするのがさらに好ましい。
その他、第1の実施形態における着色層はパターン化されていることも好ましい。着色層を、例えば、文字、図形、模様等の所定形状パターンとすることにより、反射防止膜積層体における装飾性や情報性をより向上させることができる。
【0027】
(4)保護層
第1の実施形態における保護層は、透明であって、下地としての着色層を十分に認識可能な層であり、かつ、着色層の上方から反射防止膜層を形成する際に、着色層の形態を所定形態に維持可能とする層であれば良い。なお、第1の実施形態における保護層は、全面的にハードコート層を兼ねており、ハードコート層としての効果、例えば耐久性の向上という効果を併せて得ることができる。
具体的には、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、グアナミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂等の樹脂であり、着色層を侵さない有機溶剤、例えば、イソプロパノールやブタノールに溶解可能な樹脂であれば良い。保護層がこのような樹脂から構成されていれば、溶剤系として塗布した場合にも、着色層の形態を所定形態に維持可能である。
また、保護層が、エポキシ系樹脂組成物、ウレタン系樹脂組成物、アクリル系樹脂組成物、シリコーン系樹脂組成物等の無溶剤タイプの光硬化性樹脂あるいは熱硬化性樹脂から構成されているのも好ましい。保護層がこのような無溶剤タイプの樹脂から構成されていれば、光硬化あるいは熱硬化して形成した場合にも着色層の形態を所定形態に維持可能である。
【0028】
また、保護層の厚さは特に制限されるものではないが、例えば1〜50μmの範囲内の値であることが好ましい。この理由は、厚さが1μm未満となると、着色剤保護効果が低下する場合があるためであり、一方、厚さが50μmを超えると、光干渉が生じて反射防止膜積層体における反射防止効果が低下する場合があるためである。したがって、保護層の厚さを2〜40μmの範囲内の値とするのがより好ましく、3〜30μmの範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0029】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、基材と反射防止膜との間であって、基材の縁部に沿って着色層が設けてあり、しかも着色層と反射防止膜との間に、ハードコート層とは別に、部分的に保護層が設けてある反射防止膜積層体である。
このように着色層上部のみを覆うように保護層を設けることにより、基材上に形成された着色層の上から、仮に溶剤系の反射防止膜用材料を塗布した場合にも、形成された着色層が溶剤により侵されることがなくなる。
【0030】
ここで、図5を参照しながら、部分的に保護層31が設けてある反射防止膜積層体16の構造をより詳細に説明する。まず、基材30上に、当該基材30の両側縁部に沿って、帯状の着色層14がそれぞれ形成してある。なお、この例では、着色層14の厚さ分だけ、基材30上の両側縁部に、窪みが設けてある。したがって、このように窪み内に着色層14を設けることにより、表面が平滑となり、結果として、その上に平滑に保護層31を形成することができる。また、着色層14の位置が正確に定まることになり、しかもこのように基材30上の両側縁部を切り欠くことにより、基材30端部のプリズム効果をさらに有効に防止することができる。
また、図5に示す反射防止膜積層体16の場合、帯状の着色層14の幅に合致させて、帯状の保護層31が設けてある。したがって、その上から、ハードコート層32を形成する場合にも、ハードコート層形成材料が含有する有機溶剤により着色層14が侵されることがない。そして、図5に示す反射防止膜積層体16の場合、反射防止膜積層体16の最上層に、反射防止膜12が形成してあり、優れた反射防止性が得られるものである。
【0031】
なお、第2の実施形態における保護層31は、透明であって、下地としての着色層14を十分に認識可能な層であり、かつ、着色層31の上方からハードコート層32や反射防止膜層12を形成する際に、着色層14の形態を所定形態に維持可能とする層であれば良い。具体的には、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、グアナミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂等の樹脂であるのが好ましい。また、保護層31の厚さは特に制限されるものではないが、例えば1〜50μmの範囲内の値であることが好ましい。この理由は、厚さが1μm未満となると、耐久性が向上しない場合があるためであり、一方、厚さが50μmを超えると、光干渉が生じて反射防止膜積層体における反射防止効果が低下する場合があるためである。したがって、ハードコート層32の厚さを2〜40μmの範囲内の値とするのがより好ましく、3〜30μmの範囲内の値とするのがさらに好ましい。
なお、第1および第2の実施形態を組み合わせた実施形態として、第1の実施形態のように、ハードコート層32が保護層31を兼ねており、しかも、第2の実施形態のように、着色層14が、基材30上の両側縁部に設けられた窪み内に埋設してあるのも好ましい。
【0032】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態は、基材および反射防止膜からなる反射防止膜積層体の製造方法であり、基材の縁部に沿って着色層を設ける工程と、着色層の上方に反射防止膜を形成する工程とを含むことを特徴としている。以下、図6を参照しながら、より詳細に反射防止膜積層体の製造方法を説明する。
【0033】
(1)着色層の形成工程
まず、ポリカーボネート等の透明材料からなる基材30を用意した後、基材30の縁部に沿って、帯状の着色層14を形成する工程である。かかる帯状の着色層14を形成するには、マスキングした状態で着色層用材料をはけ塗りしたり、スプレーコートしたり、ロールコートしたり、あるいは、スクリーン印刷することにより、容易に形成することができる。
また、着色層を形成するのに、黒色塗料等を用いた場合には、有機溶剤を乾燥したり、あるいは黒色塗料を硬化させるために、加熱することが好ましい。その場合、40〜120℃の範囲内の温度で、5〜120分の時間加熱することが好ましい。
【0034】
(2)ハードコート層の形成工程
次いで、着色層14が、基材30の縁部に沿って矩形状に形成され、その内側の画像表示面の該当箇所において基材30が露出した状態で、その上からハードコート層32を形成する工程である。
かかるハードコート層32の形成方法についても特に制限されるものではないが、例えば、はけ塗りしたり、スプレーコートしたり、ロールコートしたり、あるいは、デイップコートすることにより、大面積に、しかも均一な厚さにハードコート層32を形成することができる。
【0035】
(3)反射防止膜の形成工程
次いで、ハードコート層32の上に、反射防止膜12を形成する工程である。この反射防止膜12の形成方法は特に制限されるものではないが、例えば、ディップコータやスピンコータ、あるいはバーコータを用いて、反射防止膜用組成物を塗布することが好ましい。
また、反射防止膜用組成物を塗布後に、100〜150℃の温度で予備加熱(プリベイク)することが好ましい。このような条件で反射防止膜用組成物を予備加熱することにより、揮発部分を有効に除去することができ、反射防止膜用組成物を硬化させる前に、この成形品が型崩れすることがなくなる。
ただし、過度に加熱して耐熱性が低下しないように、110〜140℃の温度で加熱することがより好ましく、115〜130℃の温度で加熱することがより好ましい。さらに、加熱時間については、加熱温度を考慮して定めるのが好ましいが、100〜150℃の温度で予備加熱する場合、1〜20分の加熱時間とするのが好ましい。なお、加熱手段については特に制限されるものではなく、例えば、オーブンや赤外線ランプを用いることができる。
【0036】
また、反射防止膜用組成物が熱硬化性である場合には、予備加熱以上の温度、例えば、120〜180℃の温度で加熱することが好ましい。このように加熱することにより、ハードコート層32上に、密着力に優れた反射防止膜12を効率的に形成することができる。一方、反射防止膜用組成物が光硬化性である場合には、加熱した後、全面露光したり、あるいは、用途に応じてパターン露光することが好ましい。このように露光することにより、ハードコート層32上に、密着力に優れた反射防止膜12を効率的に形成することができる。
【0037】
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態は、第3の実施形態の変形例であり、図7に示すように、反射防止膜12が、基板側から高屈折率層34と、低屈折率層35とのニ層構造と構成されている点以外は、第3の実施形態と類似の構成である。このように高屈折率層34と、低屈折率層35とから反射防止膜12を構成することにより、より優れた反射防止性を得ることができる。
なお、着色層の形成工程およびハードコート層の形成工程については、第3の実施形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。また、反射防止膜の形成工程についても、高屈折率層34と、低屈折率層35とのための二段階の工程となるだけであり、これらの形成方法については、実質的に第3の実施形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
その他、第4の実施形態の変形例として、さらに優れた反射防止性を得ることができる点から、反射防止膜12を、基板側から低屈折率層、高屈折率層、低屈折率層と、三層構造あるいはそれ以上の多層構造とすることもより好ましい。
【0038】
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態は、基材の縁部に沿って、基材を一部露出した状態で反射防止膜を形成する工程と、基材が露出した箇所に着色層を設ける工程とを含む反射防止膜積層体の製造方法である。このように反射防止膜を製造することにより、反射防止膜が設けられていない基材箇所を利用して、着色層を設けることができる。したがって、反射防止膜により着色剤材料がはじかれたり、あるいは容易に剥離することがない。さらに、着色層と反射防止膜との段差も問題とならないため、全体として平滑な反射防止膜積層体を製造することができる。
以下、図8を参照しながら、より詳細に第5の実施形態における反射防止膜積層体の製造方法を説明する。
【0039】
(1)反射防止膜の形成工程
図8に示すように、基材30の縁部に沿って、一部基材が露出した状態で反射防止膜32を形成する工程である。かかる反射防止膜32の形成方法は、特に制限されるものではないが、基材30の縁部にマスキングテープ40を用いることにより、効率的に形成することができる。具体的には、マスキングテープ40により基材30の縁部を保護した状態で反射防止膜用形成材料13を塗布し、さらに反射防止膜用形成材料13を光硬化させた後、マスキングテープ40を除去することにより、基材露出箇所を残した状態で反射防止膜12を形成することができる。
なお、図8に示す内容とは異なるが、光硬化型の反射防止膜用形成材料を使用し、基材の縁部をマスキングした状態で露光した後、マスキングを剥がして未露光部を除去することによっても、より精度良く、基材露出箇所を残した状態で反射防止膜を形成することができる。
【0040】
(2)着色層の形成
次いで、図8に示すように、基材30の縁部であって、反射防止膜12が形成されずに基材の一部が露出した箇所に対して、着色層14を設ける工程である。かかる工程については、第3の実施形態と同様に行うことができるため、ここでの説明は省略する。
ただし、第5の実施形態では、着色層14を形成する前に、基材が露出した箇所に溝部やダム部を設けて置くのも好ましい。このように構成すると、着色層を厚く形成した場合にも、着色剤用材料が所定箇所から流出することを有効に防止することができる。
【0041】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明の範囲はこれら実施例の記載に限定されるものではない。また、実施例中、各成分の配合量は特に記載のない限り重量部を意味している。
【0042】
[実施例1]
[反射防止膜積層体の作成]
(1)着色層の形成
まず、50インチ投写型画像表示装置用のポリカーボネート板(厚さ2mm、帝人化成(株)製)を用意した。次いで、黒色塗料の主剤プラネットPX−1クロ(オリジン電気(株)製)と、黒色塗料の硬化剤ポリハード(オリジン電気(株)製)と、有機溶剤であるプラネットシンナー#722(オリジン電気(株)製)とを均一に混合した後、ポリカーボネート板に塗布した。すなわち、ポリカーボネート板の縁部に沿って、4辺にマスキングテープを貼り付け、ポリカーボネート板の露出部に対して、調整した黒色塗料をスプレーコートした。このポリカーボネート板を、オーブン内に収容し、温度70℃、時間30分の条件で加熱して、厚さ5μ、幅2cmの帯状の着色層を形成した。
【0043】
(2)保護層の形成
次いで、ハードコート材料の主剤サイメル303(三井サイテック(株)製)と、ハードコート材料の硬化触媒4050(三井サイテック(株)製)と、有機溶剤であるイソプロピルアルコールとを均一に混合した後、着色層を覆いながら、全面的にポリカーボネート板に、カーテンコート法を用いて塗布した。これをオーブン内に収容し、温度120℃、時間60分の条件で加熱して、厚さ10μのハードコート層を兼ねた保護層を形成した。なお、この時点で、保護層の上方から着色層を観察しても、特に形態変化や溶解は見られなかった。
【0044】
(3)反射防止膜の形成
次いで、保護層(ハードコート層)の上に反射防止膜用組成物から反射防止膜を形成し、反射防止膜積層体とした。
まず、撹拌機および蒸留装置を備えた容器内に、メチルトリメトキシシラン(MTMS、80.0g、0.558モル)と、電気伝導率が8×10-5S・cm-1のイオン交換水(16.0g、0.889モル)とを収容した後、温度60℃、6時間の条件で加熱撹拌することにより、メチルトリメトキシシランの加水分解を行った。次いで、容器内の温度を80℃に昇温させた後、メチルイソブチルケトン(以下、MIBKと略記)を滴下しながら、加水分解により副生したメタノールを蒸留除去した。そして、最終的に固形分を22重量%に調整し、(A)成分であるポリシロキサンを含有する溶液(以下、ポリシロキサン溶液1と称する。)を得た。得られたポリシロキサン溶液1について、GPCを用いてポリスチレン換算の重量平均分子量を測定したところ、1500という値が得られた。得られたポリシロキサン溶液1(固形分および溶剤の合計)100重量部あたり、光酸発生剤として、SI−100L(三新化学(株)製)を3重量部、脱水剤としてオルト蟻酸メチル(和光純薬工業(株)製)5重量部をそれぞれ添加して、光硬化性の反射防止膜用組成物を得た。
【0045】
次いで、得られた反射防止膜用組成物(溶液)に、MIBKとn−ブタノールとの等量混合溶媒を添加して、固形分濃度を3重量%にさらに調整した。この濃度調整した反射防止膜用組成物を、ポリカーボネート板上に、ディップコータを用いて塗膜を形成した。その後、室温(25℃)、2分の条件で乾燥して、厚さ0.1μmの塗膜を得た後、大気下、温度25℃、露光量が300mJ/cm2(照射時間3秒)となるように、高圧水銀ランプ(2kW)を用いて紫外線を照射し、ポリカーボネート板上に反射防止膜を形成した。
【0046】
[反射防止膜積層体の評価]
得られた反射防止膜積層体の反射率、透明性、屈折率、耐擦傷性、耐汚染性を評価するとともに、図1および図2に示すような投写型画像表示装置に組み込んで、画像認識性を評価した。
【0047】
(1)反射率の測定
光硬化性組成物をポリカーボネート板上にディップコートした後、前記コンベア式高圧水銀ランプを用いて、大気中で露光量が200mJ/cm2となるように紫外線を照射して、厚さ0.1μmの反射防止膜を含む積層体を形成した。得られた積層体(反射防止膜)の反射防止効果を分光反射率測定装置(大型試料室積分球付属装置150−09090を組み込んだ自記分光光度計U−3410、日立製作所(株)製)により、波長400〜800nmの範囲で反射率を測定して評価した。すなわち、アルミの蒸着膜における反射率を基準(100%)として、各波長における積層体(反射防止膜)の反射率を測定し、そのうち波長550nmにおける光の反射率から以下の基準で反射防止効果を評価した。その結果、反射率は1%以下の低い値であることを確認した。
【0048】
(2)透明性
分光光度計を用いて、得られた反射防止膜積層体における波長550nmの光透過率(T/%)を測定した。その結果、光透過率が99%以上の値であることを確認した。
【0049】
(3)屈折率
アッベ屈折率計を用いて、得られた反射防止膜積層体におけるNa−D線の屈折率を、測定温度25℃の条件で測定した。その結果、反射防止膜積層体の屈折率が1.42であることを確認した。
【0050】
(4)耐擦傷性
得られた反射防止膜積層体の表面を、ペーパー(キムワイプ、十条キンバリー(株)製)により、荷重1kg/cm2の条件でこすり、傷の発生具合や剥離具合を観察した。その結果、100回以上こすっても反射防止膜の剥離は観察されなかった。
【0051】
(5)耐汚染性
得られた反射防止膜積層体の表面に汚染物質(指紋および黒マジック)を付着させ、その清浄の容易差さで耐汚染性を評価した。その結果、いずれの汚染物質も、ペーパー(キムワイプ、十条キンバリー(株)製)を用いてひとふきにより清浄できることを確認した。
【0052】
(6)画像認識性
得られた反射防止膜積層体に所定映像を透過させて視覚したところ、画面を斜めから見た場合であっても、反射防止膜積層体と筐体との境界線や、反射防止膜積層体の固定用シーリング材のはみ出しが目立たず、反射防止膜積層体の端部におけるプリズム効果も特に観察されなかった。
【0053】
[実施例2]
[反射防止膜積層体の作成]
実施例1の保護層を、着色層の上に部分的に積層するとともに、実施例1の熱硬化型ハードコート材料のかわりに、光硬化型ハードコート材料を用いたほかは、実施例1と同様に、反射防止膜積層体を作成した。
具体的には、実施例1で使用した熱硬化型ハードコート材料を、保護層として着色層と実質的に同一面積となるように被覆した後、アクリルモノマーであるDPHA40重量部と、アロニックスTO−756(東亜合成(株)製)60重量部と、イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ社製)3重量部とからなる光硬化型ハードコート材料を塗布した。その後、高圧水銀ランプを用いて、露光量が500mJ/cm2となるように紫外線を照射し、厚さが5.0μmであるハードコート層を形成した。さらに、実施例1と同様に、反射防止膜を形成し、反射防止膜積層体とした。
【0054】
[反射防止膜積層体の評価]
実施例1と同様に、得られた反射防止膜積層体の反射率、透明性、屈折率、耐擦傷性、耐汚染性を評価するとともに、投写型画像表示装置に組み込んで、画像認識性を評価した。
その結果、実施例1と同等の反射率、透明性、屈折率、耐擦傷性、耐汚染性の結果が得られた。また、画像認識性についても、実施例1と同等の特性であった。
【0055】
【発明の効果】
本発明の反射防止膜積層体によれば、所定位置に着色層を設けることにより、画面を斜めから見た場合であっても、反射防止膜積層体と筐体との境界線や、反射防止膜積層体の固定用シーリング材のはみ出しが目立たず、さらには反射防止膜積層体の端部におけるプリズム効果を有効に防止することが可能となった。
【0056】
さらに、本発明の反射防止膜の製造方法によれば、反射防止膜積層体と筐体との境界線や、反射防止膜積層体の固定用シーリング材のはみ出しが目立たず、反射防止膜積層体の端部におけるプリズム効果を有効に防止することができる反射防止膜積層体を効率的に得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】投写型画像表示装置の正面図である。
【図2】投写型画像表示装置の側面透視図である。
【図3】第1の実施形態における反射防止膜積層体の平面図である。
【図4】第1の実施形態における反射防止膜積層体の断面図である。
【図5】第2の実施形態における反射防止膜積層体の断面図である。
【図6】第3の実施形態における反射防止膜積層体の製造工程図である。
【図7】第4の実施形態における反射止膜積層体の製造工程図である。
【図8】第5の実施形態における反射止膜積層体の製造工程図である。
【図9】従来の反射防止膜積層体の断面図である。
【符号の説明】
12 反射防止膜
14 着色層
16 反射防止膜積層体
18 筐体
20 台座
22 投影機
24 反射板
26 映像
28 反射光
30 基材
31 保護層
32 ハードコート層(保護層)
34 高屈折率層
35 低屈折率層

Claims (7)

  1. 基材および反射防止膜を含む反射防止膜積層体において、基材と反射防止膜との間であって、かつ、基材の縁部に沿って導電性を有する着色層を設けることを特徴とする反射防止膜積層体。
  2. 前記着色層と前記反射防止膜との間に、全面的あるいは部分的に保護層を設けることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜積層体。
  3. 前記保護層がハードコート層を兼ねていることを特徴とする請求項2に記載の反射防止膜積層体。
  4. 前記着色層が黒色塗料膜または黒色フィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の反射防止膜積層体。
  5. 前記着色層がパターン化されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の反射防止膜積層体。
  6. 基材および反射防止膜を含む反射防止膜積層体の製造方法において、
    基材の縁部に沿って導電性を有する着色層を設ける工程と、
    該基材の、着色層が設けられた側の、該着色層を含む面全体に反射防止膜を形成する工程と、を含むことを特徴とする反射防止膜積層体の製造方法。
  7. 前記着色層と前記反射防止膜との間に、保護層を全面的あるいは部分的に設ける工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の反射防止膜積層体の製造方法。
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