JP3989627B2 - 光ゲート装置、該装置の製造方法及び該装置を備えたシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光ゲート装置、該装置の製造方法及び該装置を備えたシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来知られている光ゲート装置として、マッハツェンダ干渉計(MZI)型光ゲートがある。この光ゲートは、位相シフトを与えるための第1及び第2の非線形光学媒質を含むマッハツェンダ干渉計を例えば光導波路基板上に集積化して構成される。連続波(CW)光としてのプロープ光が等分配されて第1及び第2の非線形光学媒質に供給される。このとき、等分配されたプローブ光の干渉により出力光が得られないように干渉計の光路長が設定されている。
【0003】
第1及び第2の非線形光学媒質の一方には更に光信号が供給される。光信号及びプローブ光のパワーを適切に設定することによって、光信号に同期する変換光信号がこの光ゲートから出力される。変換光信号はプローブ光と同じ波長を有している。
【0004】
第1及び第2の非線形光学媒質の各々として半導体光アンプ(SOA)を用いることが提案されている。例えば、波長1.5μm帯において、両端面を無反射化処理したInGaAs−SOAを各非線形光学媒質として用い、これらをInP/GaInAsP基板上に集積化したものが作製されている。
【0005】
従来知られている他の光ゲート装置として、非線形光ループミラー(NOLM)がある。NOLMは、方向性結合される第1及び第2の光路を含む第1の光カプラと、第1及び第2の光路を接続するループ光路と、ループ光路に方向性結合される第3の光路を含む第2の光カプラとを備えている。
【0006】
ループ光路の一部または全体を非線形光学媒質から構成するとともに、第1及び第3の光路にそれぞれプローブ光及び光信号を供給することによって、変換光信号が第2の光路から出力される。
【0007】
NOLMにおける非線形光学媒質としては光ファイバが一般的である。特に、非線形光学媒質としてSOAを用いたNOLMはSLALOM(Semiconductor Laser Amplifier in a Loop Mirror)と称される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
MZI型光ゲートは小型集積化の点で優れているが、その製造技術が確立されていないという問題がある。
【0009】
非線形光学媒質としてSOAを有する光ゲートにあっては、SOAで付加される増幅された自然放出光(ASE)雑音の影響により信号対雑音比(SNR)等の基本特性に影響を与えるという問題がある。
【0010】
一方、NOLMの場合には、所要の非線形光学効果を得るために長いファイバを必要とするので、波長分散による信号速度制限が生じる他、入力光信号の偏波状態に対する依存性やループ内での偏波変動に対する対策が難しいといった課題がある。
【0011】
そこで、本発明の目的は、比較的短い光ファイバを非線形光学媒質として使用することを可能にする光ゲート装置、該装置の製造方法及び該装置を備えたシステムを提供することである。
【0014】
本発明の他の側面によると、方向性結合される第1及び第2の光路を含む第1の光カプラと、第1及び第2の光路を接続するループ光路を形成するための非線形光学媒質と、ループ光路に方向性結合される第3の光路を含む第2の光カプラとを備えた装置の第1乃至第3の製造方法が提供される。
【0015】
第1の製造方法は、(a)光ファイバをカットして複数の区間に分割するステップと、(b)上記非線形光学媒質を用いた3次非線形効果による変換帯域が最大になるように上記複数の区間を並べ替えてつなぎ合わせることにより上記非線形光学媒質を得るステップとを備えている。
【0016】
第2の製造方法は、(a)光ファイバをカットして複数の区間に分割するステップと、(b)上記複数の区間の各々の分散値を測定するステップと、(c)上記非線形光学媒質を用いた3次非線形効果による所要の変換帯域を得るのに十分小さい分散値を有する区間だけを選んでつなぎ合わせることにより上記非線形光学媒質を得るステップとを備えている。
【0017】
第3の製造方法は、(a)光ファイバの零分散波長の偏差を測定するステップと、(b)上記偏差が予め定められた範囲を超えている場合に上記光ファイバをカットし、カットされた各ファイバの零分散波長の偏差が上記範囲内に入るようにするステップと、(c)実質的に等しい零分散波長を有する上記光ファイバ又は上記カットされたファイバを選んでつなぎ合わせることにより上記非線形光学媒質を得るステップとを備えている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施の形態を詳細に説明する。全図を通して実質的に同一の部分には同一の符号が付されている。
【0020】
図1を参照すると、MZI型光ゲート(従来技術)の構成が示されている。この光ゲートは、位相シフトを与えるための2つの非線形光学媒質NL−1及びNL−2を含むマッハツェンダ干渉計を有している。波長λprobeを有するプローブ光が非線形光学媒質NL−1及びNL−2に均等に入力されている。プローブ光は連続波(CW)光あるいは光パルスであり得る。ここでは、プローブ光はCW光であるとする。
【0021】
波長λsigを有する光信号が非線形光学媒質NL−1及びNL−2に非対称に入力される。ここでは、光信号は光パルスによって与えられ、光信号は一方の非線形光学媒質NL−1だけに入力されている。
【0022】
図では、プローブ光及び光信号は同じ向きで入力されているが、これらが互いに対向するように入力されていてもよい。
光信号が入力されているときにおける非線形光学媒質NL−1及びNL−2でのプローブ光の非線形位相シフトがそれぞれφ1及びφ2となるように設定される。マッハツェンダ干渉計の適切な光路長の設定によって、この光ゲートから出力される変換光信号の強度は[1−cos(φ1−φ2)]/2に比例する。変換光信号の波長はプローブ光の波長に等しい。即ちλprobeである。
【0023】
いま、非線形効果として光カー効果(プローブ光及び光信号による相互位相変調(XPM))を用いるとすると、位相シフトφは(γPL)2 に比例する。ここで、γは各非線形光学媒質の非線形係数、Pは各非線形光学媒質内における光パワー、Lは各非線形光学媒質における光カー効果の相互作用長である。
【0024】
このように、位相シフトφは光パワーPの二乗に比例するので、図1に示される光ゲートの入出力特性は図2に示されるようになる。
図2において、縦軸は変換光信号のパワーPout、横軸は入力光信号のパワーPsigである。横軸には入力パワーに対応する位相シフトが目盛られている。位相シフトが2nπ(nは整数)になるところで変換光信号のパワーPoutは極小値を取る。その結果、入力光信号及びプローブ光のパワーを適切に設定することによって、入力光信号を変換光信号に変換することができる。このとき、波長はλsigからλprobe(λprobe≠λsig)に変換されることになる。
【0025】
MZI型光ゲートを用いた波長変換においては、[1−cos(φ1−φ2)]/2に比例する形で変換が行なわれるので、特に入力光信号の雑音の抑圧が可能になる。
【0026】
図3を参照すると、NOLM(従来技術)の構成が示されている。このNOLMは、方向性結合される第1及び第2の光路2及び4を含む第1の光カプラ6と、第1及び第2の光路2及び4を接続するループ光路8と、ループ光路8に方向性結合される第3の光路10を含む第2の光カプラ12とを備えている。
【0027】
ループ光路8の一部または全部は非線形光学媒質NLによって提供されている。第1の光カプラ6のカップリング比は1:1に設定される。
このNOLMの動作を簡単に説明すると、波長λprobeを有するプローブ光が光カプラ6の第1の光路2に入力され、波長λsigを有する光信号が光カプラ12の第3の光路10に入力されたときに、波長λprobeを有する変換光信号が光カプラ6の第2の光路4から出力されるというものである。
【0028】
プローブ光は、光カプラ6によりパワーが等しい2成分に分けられ、これら2成分は、ループ光路8をそれぞれ時計回り及び反時計回りに伝搬し、非線形光学媒質NLにより共に等しい位相シフトφを受けた後、光カプラ6により合成される。光カプラ6における合成に際して、2成分のパワーは等しく位相も一致しているので、合成により得られた光はあたかもミラーにより反射されるがごとく第1の光路2から出力され、ポート4からは出力されない。
【0029】
ループ光路8の途中から光カプラ12により光信号が入力されると、この光信号はループ光路8の一方向(図では時計回り)にだけ伝搬し、この方向に伝搬する光に対しては、オンパルスが通るときだけ非線形光学媒質NLの非線形屈折率が変化する。従って、プローブ光の2成分が光カプラ6で合成されるに際して、光信号のオフパルスと同期した部分のプローブ光の2成分の位相は一致するが、光信号のオンパルスと同期した部分のプローブ光の2成分の位相は異なる。その位相差をΔφとすると、光カプラ6の第2の光路4には{1−cos(Δφ)}/2に比例する出力が得られる。
【0030】
今、位相差がπになるように入力光信号のパワーを設定すれば、オンパルスのときに合成された2成分が第2の光路4だけから出力されるようなスイッチ動作が可能になる。このようにして、波長λsigの光信号から波長λprobeの変換光信号への変換が行なわれる。この場合に雑音の抑圧が可能であることは、図1に示されるMZI型光ゲートと同様である。
【0031】
図4は本発明によるNOLMの第1実施形態を示す図である。本発明によると、ループ光路8は非線形光学媒質としての光ファイバによって提供される。その光ファイバは、例えば、その光ファイバが偏波面保存能力を有する程度にその光ファイバの長さを短くするのに十分大きな非線形係数を有している。特に、この実施形態では、ループ光路8を構成する光ファイバは、高非線形分散シフトファイバ(HNL−DSF)によって提供されている。それにより、超高速・超広帯域波長変換や雑音抑圧機能を用いた光2R中継等の光信号処理を実現可能にしている。ここで、「2R」はリシェイピング(波形等化)及びリアンプリフィケイション(振幅再生)の2つの機能を意味している。
【0032】
図4に示される実施形態における光信号によるスイッチング動作は図3により説明した通りであるのでその説明を省略する。
光通信システムにおける光信号処理に適用可能な非線形光学効果としては、主に、2次非線形光学媒質中の三光波混合あるいは、3次非線形光学媒質中の自己位相変調(SPM)、相互位相変調(XPM)及び四光波混合(FWM)等の光カー効果が考えられる。2次非線形光学媒質としては、InGaAs及びLiNbO3 等がある。3次非線形光学媒質としては、半導体光アンプ(SOA)及び発振状態にある分布帰還レーザダイオード(DFB−LD)等の半導体媒質あるいは光ファイバが考えられる。
【0033】
本発明では、特に光ファイバ内の光カー効果を用いる。光ファイバとしては単一モードファイバが適しており、特に波長分散が比較的小さい分散シフトファイバ(DSF)が望ましい。
【0034】
一般に、光ファイバの3次非線形係数γは、
γ=ωn2 /cAeff ・・・・・(1)
で表される。ここに、ωは光角周波数、cは真空中の光速を表し、n2 及びAeff は光ファイバの非線形屈折率及び有効コア断面積をそれぞれ表す。
【0035】
従来のDSFの非線形係数はγ=2.6W-1km-1程度と小さいので、十分な変換効率を得るためには数km〜10km以上の長さが必要である。より短尺のDSFで十分な変換効率を実現することができるとすれば、零分散波長を高精度に管理することが可能となり、高速・高帯域変換を実現することができる。
【0036】
一般に、光ファイバの3次非線形効果を高めるためには、(1)式において非線形屈折率n2 を大きくし、あるいは有効コア断面積Aeff に対応するモードフィールド径(MFD)を小さくして光強度を高くするのが有効である。
【0037】
非線形屈折率n2 を大きくするためには、例えば、クラッドにフッ素等をドープしあるいはコアに高濃度のGeO2 をドープすればよい。コアにGeO2 を25〜30mol%ドープすることによって、非線形屈折率n2 として5×10-20 m2 /W以上の大きな値が得られている(通常のシリカファイバでは約3.2×10-20 m2 /W)。
【0038】
一方、MFDを小さくすることは、コア及びクラッド間の比屈折率差Δあるいはコア形状の設計により可能である。このようなDSFの設計は分散補償ファイバ(DCF)の場合と同様である。例えば、コアにGeO2 を25〜30mol%ドープし、且つ、比屈折率差Δを2.5〜3.0%に設定することによって、4μmよりも小さなMFDが得られている。そして、非線形屈折率n2 を大きくすることとMFDを小さくすることとの総合効果として、15W-1km-1以上の大きな非線形係数γを有する光ファイバ(HNL−DSF)が得られている。
【0039】
他に重要な要素として、上述のように大きな非線形係数γを有するHNL−DSFが、用いる波長帯で零分散を持つことである。この点に関しても各パラメータを以下のように設定することにより満足することができる。通常のDCFにおいては、一般にMFDを一定にした条件で比屈折率差Δを大きくすると、分散値は正常分散領域で大きくなる。一方、コア径を大きくすると分散は減少し、逆にコア径を小さくすると分散は大きくなる。従って、用いる波長帯においてMFDをある値に設定した状態で、コア径を大きくしていくと分散を0とすることが可能である。
【0040】
長さLの光ファイバ中での光カー効果による位相シフトは、γPP Lに比例する。ここに、PP は平均ポンプ光パワーである。従って、非線形係数γが15W-1km-1のファイバは通常のDSFに比べて2.6/15≒1/5.7程度の長さで同じ変換効率を達成可能である。上述のように通常のDSFでは10km程度の長さが必要であるが、このように大きな非線形係数γを有するHNL−DSFにあっては、1〜2km程度の長さで同様の効果が得られることになる。実用上は、ファイバが短くなる分損失も小さくなるので、同じ効率を得るために更にファイバを短くすることができる。このように短いファイバにおいては、零分散波長の制御性がよくなり、以下に説明するように極めて広帯域の変換が可能になる。更に、数kmのファイバ長であれば、定偏波化が可能になり偏波面保存能力が確保されているので、HNL−DSFの本発明への適用は、高い変換効率及び広い変換帯域を達成し且つ偏波依存性を排除する上で極めて有効である。
【0041】
光ファイバを用いて光カー効果、特にXPMを有効に発生させて、光信号から変換光信号への変換効率を高めるためには、プローブ光と光信号との間の位相整合をとる必要がある。図5によりこれを説明する。
【0042】
図5は図4に示される第1実施形態における位相整合の説明図である。ここでは、光路2に供給される波長λprobeのプローブ光及び光路10に供給される波長λsigの光信号の各々が光パルスであると仮定する。プローブ光としての光パルスは、光カプラ6においてループ光路8を時計回りに伝搬する第1プローブパルスと反時計回りに伝搬する第2プローブパルスとに分岐される。また、光信号としての光パルスは、光カプラ12を通って信号パルスとしてループ光路8内に時計回りに導入される。
【0043】
ループ光路8における位相整合条件は、ループ光路8内を共に時計回りに伝搬する信号パルス及び第1プローブパルスのタイミングの一致性により与えられる。もし、信号パルス及び第1プローブパルスのタイミングが一致しない場合には、XPMによる光カーシフトが制限され、有効なスイッチ動作あるいはゲート動作が困難になる。
【0044】
信号パルス及び第1プローブパルスの波長は異なるので、ループ光路8における信号パルス及び第1プローブパルスの群速度は異なり、結果としてループ光路8の長さに比例するタイミングずれが生じる。これを回避するためには、信号パルス及び第1プローブパルスの群速度が一致するような波長配置を選択することが望ましい。
【0045】
タイミングずれを最小限に抑えるための最も有効な波長配置は、信号パルスの波長及び第1プローブパルスの波長をループ光路8の零分散波長に対して実質的に対称に位置させることにより得られる。零分散波長に近い広い帯域に渡って、波長分散はほぼ直線的に変化しており、上述の波長配置により信号パルス及び第1プローブパルスの群速度を一致させて、良好な位相整合条件を得ることができる。
【0046】
このように、本発明のある側面によると、ループ光路の零分散波長をλ0 とするときに、λsig+λprobe=2λ0 とすることによって、位相整合条件を得ることができ、光信号から変換光信号への変換効率を高めることができる。
【0047】
しかし、このような波長配置をとっても、零分散波長自体がファイバ長手方向に変動していると、群速度間にずれが生じ、これが変換帯域及び変換可能な信号速度に制限を与える。このように、ファイバによる変換帯域は分散により制限されることになる。長手方向の分散が完全に制御され、例えば全長(正確には非線形長)に渡り唯一の零分散波長を有するファイバが作られたとすれば、プローブ光の波長と光信号の波長とをこの零分散波長に関して対称な位置に配置することにより事実上無限大の(分散の波長依存性が直線状である範囲で制限のない程広い)変換帯域が得られることになる。しかし、実際には、零分散波長が長手方向にばらつくため、位相整合条件が理想状態からずれ、これにより帯域が制限される。
【0048】
広帯域化を実現するための第1の方法は、HNL−DSFを用いることである。HNL−DSFを用いた場合には、1〜2km程度の長さで十分な変換が可能になるので、分散の制御性がよくなり、広帯域特性を得やすい。その際、特に光カー効果の発生効率が高い入力端付近の零分散波長のばらつきを小さく抑えることができれば、最も効率よく帯域を拡大可能である。更に、ファイバを複数の小区間に分割し、零分散波長が似ている区間同士をスプライス等により繋ぎ合わせていく(当初のファイバ端から数えた順番とは違う順番で)ことにより、全長における平均分散は同じであるにも係わらず、広い変換帯域を得ることができる。
【0049】
あるいは又、十分広い変換帯域を得るのに必要な程度に高精度な分散制御が可能な長さ(例えば数100m以下)のファイバを予め多数用意しておき、所要の零分散波長のものを組み合わせてスプライスして、所要の変換効率を得るのに必要な長さのファイバを作ることも可能である。
【0050】
このようにして変換帯域を拡大する場合には、光強度の高い入力端(例えば非線形光学媒質の両端)付近に零分散波長のばらつきの少ない部分を集めるのが有効である。また、必要に応じて順次分割数を増やしたり、入力端から離れた位置で比較的分散の大きな部分では、分散の正負を交互に配置する等により小区間を適切に組み合わせることによって、更に変換帯域を拡大することができる。
【0051】
光ファイバを分割するに際して各区間をどの程度短くすれば十分か否かの目安としては、例えば、非線形長を基準にすればよい。非線形長に比べて十分短いファイバ内でのFWMにおいては、位相整合はそのファイバの平均分散値に依存すると考えることができる。一例として、非線形係数γが2.6W-1km-1のファイバで30mW程度のポンプ光パワーを用いたFWMにおいては、非線形長は12.8km程度になるから、その1/10程度、即ち1km程度が1つの目安となる。他の例としては、非線形係数γが15W-1km-1のファイバで30mW程度のポンプ光パワーを用いたFWMにおいては、非線形長は2.2km程度になるから、その1/10程度、即ち200mが1つの目安となろう。いずれにしても、非線形長に比べて十分短いファイバの平均零分散波長を測定し、ほぼ同じ値のものを組み合わせて所要の変換効率のファイバを構成すれば、広い変換帯域を得ることができる。
【0052】
このように、本発明によると、光ゲートの機能を得るために非線形光学媒質を有するNOLMを製造するための第1の方法が提供される。この方法では、まず、光ファイバがカットされて複数の区間に分割され、次いで、非線形光学媒質を用いた3次非線形効果による変換帯域が最大になるように複数の区間が並べ換えられて繋ぎ合わされることにより非線形光学媒質が得られる。この非線形光学媒質を用いてNOLMを構成し、プローブ光を用いて光信号を変換光信号に変換したときに、広い変換帯域を得ることができる。
【0053】
望ましくは、複数の区間の各々の分散値が測定され、非線形光学媒質の入出力端に近い側に比較的零分散波長のばらつきが小さい区間が配置されるように複数の区間が並べ換えられる。これにより、光パワーが高い部分で効果的に位相整合条件を得ることができるので、変換帯域が効果的に拡大される。
【0054】
望ましくは、複数の区間の少なくとも一部は分散値の正負が交互になるように繋ぎ合わされる。これにより、光ファイバの各部分の平均分散を小さく抑えることができるので、変換帯域の効果的な拡大が可能になる。
【0055】
また、本発明によると、光ゲートの機能を得るために非線形光学媒質を有するNOLMを製造するための第2の方法が提供される。この方法では、まず、光ファイバがカットされて複数の区間に分割され、次いで、複数の区間の各々の分散値が測定され、その後、非線形光学媒質を用いた3次非線形効果による所要の変換帯域を得るのに十分小さい分散値を有する区間だけが選ばれて繋ぎ合わされることにより非線形光学媒質が得られる。この非線形光学媒質を用いてNOLMを構成し、プローブ光を用いて光信号を変換光信号に変換することによって、広い変換帯域を得ることができる。
【0056】
本発明による第1及び第2の方法の各々においては、最初に光ファイバがカットされて複数の区間に分割されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、次のように必要に応じて光ファイバを切断することもできる。
【0057】
即ち、本発明によると、光ゲートの機能を得るために非線形光学媒質を有するNOLMを製造するための第3の方法が提供される。この方法では、まず、光ファイバの零分散波長の偏差が測定され、次いで、測定された偏差が予め定められた範囲を超えている場合に光ファイバがカットされ、カットされた各ファイバの零分散波長の偏差が予め定められた範囲内に入るようにされ、その後、実質的に等しい零分散波長を有する光ファイバ又はカットされたファイバが選ばれて、選ばれたファイバを繋ぎ合わせることにより非線形光学媒質が得られる。この非線形光学媒質を用いてNOLMを構成し、プローブ光を用いて光信号を変換光信号に変換することによって、広い変換帯域を得ることができる。
【0058】
零分散波長の測定は、例えば、零分散波長に従ってFWMの発生効率が異なることを用いて行なうことができる。一般に、波長分散は、群速度の波長依存性を測定することにより求めることができるのであるが、FWMにおける位相整合はポンプ光波長と零分散波長とが一致するときに最良の条件となるので、零分散波長は、ポンプ光と信号光の波長差を例えば10〜20nm程度の比較的大きな一定の値にした状態でポンプ光波長に対するFWMの発生効率を測定し、最大の発生効率を与えるポンプ光波長として求めることができる。
【0059】
また、FWMの発生効率はポンプ光の強度の二乗に比例する。従って、零分散波長が光ファイバの長手方向に変化している場合、一般的には、信号光及びポンプ光を光ファイバの一方の端面から入力した場合と他方の端面から入力した場合とで異なる零分散波長が測定される。従って、これら2つの零分散波長の測定値に基づいてその光ファイバの零分散波長の偏差を求めることができる。具体的には次の通りである。
【0060】
図6を参照すると、零分散波長の偏差が小さい非線形光学媒質を製造するためのプロセス14が示されている。ステップ16においては、零分散波長の許容範囲Δλ0 が決定される。範囲Δλ0 は、所要の変換帯域からシステムの要求特性として決定することができ、その具体的な値は例えば2nmである。
【0061】
次いでステップ18では、零分散波長の偏差δλが測定される。例えば、光ファイバF1が与えられると、前述したFWMの発生効率により、信号光及びポンプ光を光ファイバF1の第1端から入力した場合に得られる零分散波長λ01と、光ファイバF1の第2端から信号光及びポンプ光を入力した場合に得られる零分散波長λ02とが測定される。この場合、|λ01−λ02|をもって零分散波長の偏差δλの代替値とすることができる。
【0062】
続いてステップ20で、偏差δλが範囲Δλ0 よりも小さいか否かが判断される。ここでは、Δλ0 ≦δλであるとして先のフローを説明すると、ステップ22では、光ファイバF1がカットされて光ファイバF1A及びF1Bに2分割される。
【0063】
ステップ22の後ステップ18に戻り、光ファイバF1A及びF1Bの各々について偏差δλが測定され、各測定値についてステップ20で判断がなされる。ここでは、各偏差δλがΔλ0 より小さいとすると、このフローは終了する。尚、ステップ22における光ファイバF1のカット位置は任意であり、従って、光ファイバF1A及びF1Bの長さは等しいかも知れないし異なるかも知れない。
【0064】
上述の説明では、ステップ18及び20が繰り返されているが、ステップ18及び20は繰り返されないかも知れないし更に多く繰り返されるかも知れない。例えば、零分散波長の偏差が小さい光ファイバF2が与えられた場合には、ステップ20における1回目の判断で条件が満たされ、この場合には光ファイバF2はカットされない。一方、零分散波長が長手方向に大きくばらついている光ファイバF3が与えられると、光ファイバF3は最初のステップ22で光ファイバF3A及びF3Bに分割され、2度目の判断ステップ20で光ファイバF3Aは条件を満たすものの光ファイバF3Bが条件を満たさない場合には、2度目のステップ22において光ファイバF3Bが光ファイバF3B1及びF3B2に分割されてこのプロセス14が終了するかも知れない。この場合、オリジナルの光ファイバF3から3つの光ファイバF3A,F3B1及びF3B2が得られており、各ファイバの零分散波長の偏差は許容範囲Δλ0 よりも小さくなっていることとなる。
【0065】
このようにして得られた複数の光ファイバ片(光ファイバF1A,F1B,…)を零分散波長の値毎に整理しておき、実質的に等しい零分散波長を有する光ファイバ片を選んで繋ぎ合わせて所要の変換効率を得ることができる長さにすることによって、長手方向における零分散波長のばらつきが極めて小さい非線形光学媒質を得ることができる。この非線形光学媒質を用いてNOLMを構成することによって、広い変換帯域を得ることができる。
【0066】
零分散波長λ01及びλ02の値がほぼ一致しているとしても、零分散波長の長手方向のばらつきが大きい光ファイバがあるかも知れない。例えば、零分散波長の長手方向の分布が光ファイバの長手方向の中央に対して対称な場合である。このような場合には、プロセス14に先立って、その光ファイバを少なくとも2つの光ファイバ片に分割することを行なって、各光ファイバ片についてプロセス14を適用すればよい。あるいは、プロセス14を複数回繰り返してもよい。
【0067】
尚、FWMの発生には、ファイバの零分散波長とポンプ光の波長とがほぼ一致するように設定するのが有効であるが、その際、ポンプ光、信号光あるいは変換光のパワーがファイバ内の誘導ブリユアン散乱(SBS)のしきい値を超えると、FWMの発生効率が低下する。SBSの影響を抑圧するためには、ポンプ光又は信号光について周波数変調又は位相変調を行なえばよい。その際の変調速度は数100kHz程度で十分であり、信号光の信号速度がGb/s以上の高速信号である場合には変調による影響はほとんどない。
【0068】
図4に示される実施形態では、ループ光路8をHNL−DSFから構成している。HNL−DSFにあっては、従来のDSFに比べて3次非線形係数を5〜10倍に大きくすることが可能であるため、位相差Δφをπとするために必要な光パワーと長さの積を1/5〜1/10にすることが可能である。従って、同じ信号パワーに対する所要長も1/5〜1/10で足り、その結果1kmあるいはそれ以下の長さで十分な特性を得ることができる。その結果、波長分散による信号速度制限が少なくしかも入力光信号の偏波状態に対する依存性を排除することができ、ループ光路8内における偏波変動に対する対策が不要なNOLMの提供が可能になる。
【0069】
図7は本発明によるNOLMの第2実施形態を示す図である。ここでは、ループ光路8は、各々位相シフトΔφ/2を与える半部分8−1及び8−2からなる。半部分8−1及び8−2の各々は、偏波保持ファイバ(PMF)型に構成されるHNL−DSFからなる。
【0070】
半部分8−1及び8−2の両方により与えられる位相シフトはΔφとなるので、図4の実施形態と同じようにして光ゲートの機能が可能である。
特にこの実施形態では、ループ光路8の中点即ち半部分8−1及び8−2の接続点に偏波状態を直交させるためのλ/2板機能24を付加している。このλ/2板機能24は、例えば、半部分8−1及び8−2の主軸が互いに直交するようにこれらをスプライス接続することにより得られる。
【0071】
これにより、変換効率が入力光信号の偏波状態に依存しなくなり、しかも、λ/2板機能24が付加されているので、各偏波保持ファイバの2偏波モード間の群速度の違いに起因する偏波分散を抑圧することができる。
具体的には、光カプラ6を介してループ光路8に導入されるプローブ光の偏波面を各偏波保持ファイバの主軸に対して45°傾斜させておくことによって、光カプラ12からループ光路8に導入される光信号の偏波状態に依存しない変換効率を得ることができる。
【0072】
尚、変換効率は、光カプラ12を介してループ光路8に導入される入力光信号のパワーと光カプラ6を介してループ光路8から取り出される変換光信号のパワーとの比により定義される。
【0073】
図8は本発明によるNOLMの第3実施形態を示す図である。NOLMにおける光ゲートの動作は、光カー効果、特にXPMにおける位相シフトの大きさに依存するため、ループ光路8に導入される入力光信号及びプローブ光のパワーを調節し得るようにしておくことが望ましい。そこで、この実施形態では、プローブ光のパワーを調節するためにパワーコントローラ26を設け、入力光信号のパワーを調節するためにパワーコントローラ28を設けている。
【0074】
パワーコントローラ26及び28の各々としては、可変光アッテネータあるいは可変利得を有する光アンプを用いることができる。
また、プローブ光、信号光、あるいは変換光の帯域外の雑音光を抑圧するために、光フィルタ30,32及び34が用いられている。光フィルタ30は、光カプラ6からループ光路8に導入されるプローブ光に作用させるために、パワーコントローラ26と光カプラ6の第1の光路2との間に設けられている。光フィルタ30としては、プローブ光の波長λprobeを含む通過帯域を有する光帯域通過フィルタを用いることができる。
【0075】
光フィルタ32は、光カプラ12を介してループ光路8に導入される入力光信号に作用させるために、パワーコントローラ28と光カプラ12の第3の光路10との間に設けられている。光フィルタ32としては、入力光信号の波長λsigを含む通過帯域を有する光帯域通過フィルタあるいはプローブ光の波長λprobeを含む阻止帯域を有する光帯域阻止フィルタを用いることができる。このような光帯域阻止フィルタを用いた場合にもSNRが改善されるのは、一般に光ゲートの処理を行なうべき光信号は伝送によりASE雑音を伴っているので、変換光信号の波長λprobeの近傍で予めASE雑音の成分を除去しておくことによって、変換光信号のSNRが改善されるからである。
【0076】
光フィルタ34は、ループ光路8から光カプラ6を介して出力される変換光信号に作用させるために、光カプラ6の第2の光路4に接続されている。光フィルタ34としては、変換光信号の波長λprobeを含む通過帯域を有する光帯域通過フィルタあるいは入力光信号の波長λsigを含む阻止帯域を有する光帯域阻止フィルタを用いることができる。
【0077】
尚、各フィルタの通過帯域あるいは阻止帯域の中心波長は、プローブ光の中心波長あるいは入力光信号の中心波長に一致する。
また、各フィルタの通過帯域又は阻止帯域の幅は、入力光信号の帯域にほぼ等しいかそれよりも僅かに広い。
【0078】
各フィルタの具体例としては、誘電体多層膜フィルタ、ファイバグレーティングフィルタ等を用いることができる。
図9は本発明によるNOLMの第4実施形態を示す図である。ここでは、プローブ光のパワーを調節するためのパワーコントローラ26と入力光信号のパワーを調節するためのパワーコントローラ28とが制御回路36により自動制御される。制御回路36は、例えば、光カプラ38により光カプラ6の第2の光路4から抽出された変換光信号の一部を受けるパワーモニタ40の出力信号に基づき、パワーモニタ40により検出された変換光信号のパワーが大きくなるようにパワーコントローラ26及び28の少なくともいずれか一方を制御する。
【0079】
その代わりに、制御回路36は、例えば、光カプラ42により光カプラ6の第1の光路2からプローブ光と逆向きに出力される光の一部を受けるパワーモニタ44の出力信号に基づき、パワーモニタ44により検出されるパワーが小さくなるようにパワーコントローラ26及び28の少なくともいずれか一方を制御するようにしてもよい。
【0080】
この構成によると、ループ光路8において適切な位相差が生じるように入力光信号及びプローブ光の少なくともいずれか一方のパワーを制御することができるので、自動的に高い変換効率を維持することができる。
【0081】
図10は本発明によるシステムの第1実施形態を示す図である。このシステムは、本発明による光ゲート装置46を有している。光ゲート装置46は、本発明によるNOLMの種々の実施形態により提供され得る。光ゲート装置46は、プローブ光のための入力ポート46Aと、変換光信号のための出力ポート46Bと、入力光信号のための入力ポート46Cとを有している。ポート46A,46B及び46Cはそれぞれ例えば図4に示される第1乃至第3の光路2,4及び10に対応している。
【0082】
ポート46Aにはプローブ光源48が接続されており、プローブ光源48から出力されたプローブ光Eprobeは光ゲート装置46に供給される。
ポート46Cには第1の光ファイバ伝送路50が接続されており、光ファイバ伝送路50により伝送された光信号Esが光ゲート装置46に供給される。
【0083】
ポート46Bには第2の光ファイバ伝送路52が接続されており、光ファイバ伝送路52は光ゲート装置46から出力された変換光信号Ecを伝送する。
特にこの実施形態では、第1の光ファイバ伝送路50に光信号Esを供給するために送信局54が設けられており、第2の光ファイバ伝送路52により伝送された変換光信号Ecを受けるために受信局56が設けられている。
【0084】
送信局54における光信号の変調方法としては、例えば光振幅(強度)変調が採用される。この場合、受信局56における復調は、例えば直接検波を採用することができる。
【0085】
光ファイバ伝送路50及び52の各々としては、単一モードのシリカファイバ、1.3μm零分散ファイバ、1.55μm分散シフトファイバ等を用いることができる。
【0086】
光ゲート装置46において非線形光学媒質として用いられるHNL−DSFを単一モード型に構成し、そのモードフィールド径を光ファイバ伝送路50及び52の各々のモードフィールド径よりも小さくすることによって、HNL−DSFの長さを短くするのに十分大きな非線形係数を得ることができる。
【0087】
このシステムによると、光ゲート装置46において、光信号Es及びプローブ光Eprobeに基づく光ゲート動作が可能になると共に、その光ゲート動作に従って、第1の光ファイバ伝送路50からの光信号Esについて波長変換を行い得られた変換光信号Ecを第2の光ファイバ伝送路52により伝送することができる。
【0088】
図示はしないが、光ファイバ伝送路50及び52を含む光路上に単一又は複数の光増幅器が設けられていてもよい。各光増幅器としてエルビウムドープファイバ増幅器(EDFA)が用いられている場合、各光増幅器ではASE雑音が発生しこれが累積するので、図10に示されるシステムでは、前述した光ゲート装置46における雑音抑圧の原理に従って、SNRが改善される。
【0089】
この実施形態では、光ゲート装置46を中継器として用いているが、受信局56内に光ゲート装置を設けることによって、受信感度を改善することができる。
図示はしないが、図10に示されるシステムは、光ファイバ伝送路50及び52の少なくともいずれか一方の分散を補償するための分散補償器を更に備えていてもよい。分散補償器は、例えば、各光ファイバ伝送路の分散と逆符号の分散を与える。分散補償器の分散の絶対値は、例えば、受信局56における受信状態が最適になるように調整される。分散補償器を用いることによって、光ファイバ伝送路で生じる波長分散を抑圧することができるので、長距離の伝送が可能になる。
【0090】
図11は本発明によるシステムの第2実施形態を示す図である。ここでは、第1の光ファイバ伝送路50の入力端は光マルチプレクサ58に接続されている。光マルチプレクサ58には、光送信機60(#1,…,#4)から出力された4チャネルの光信号ES1,…,ES4がそれぞれ光遅延回路62(#1,…,#4)により時間軸上の位置を調節された後に供給されている。
【0091】
光信号ES1,…,ES4の波長はそれぞれλS1,…,λS4であり、互いに異なる。光信号ES1,…,ES4はデータの繰り返し時間Tに比べて十分短い時間幅を有する短パルスによる強度変調により得られている。これらの光信号は、光遅延回路62(#1,…,#4)により順にT/4の時間だけシフトさせられる。従って、光マルチプレクサ58からは、時間軸上で一致しない波長分割多重信号となる。
【0092】
このような波長分割多重信号が光ゲート装置46に供給されると、4チャネルの波長全てがプローブ光の波長λprobeに変換されるので、光ゲート装置46から光ファイバ伝送路52に出力される変換光信号は、時分割多重信号となる。
【0093】
このように、図11に示されるシステムによると、波長分割多重信号を時分割多重信号に変換することができる。
ここでは、4チャネルの波長分割多重信号を用いているが、チャネル数は4には限定されない。例えば、N(Nは1より大きい整数)チャネルの波長分割多重信号が用いられている場合には、Nチャネルの時分割多重信号が得られる。この場合、N台の光遅延回路が用いられ、これらにおける時間シフトはT/Nに設定される。
【0094】
図12は本発明によるシステムの第3実施形態を示す図である。ここでは、図11に示されるシステムにおいて得られた時分割多重信号が第1の光ファイバ伝送路50により光ゲート装置46に供給され、プローブ光源48からは時分割多重信号のいずれかのチャネルに同期した光パルスによって与えられるプローブ光が光ゲート装置46に供給されている。
【0095】
こうすると、プローブ光に同期したチャネルの光信号だけが光ゲート装置46において変換光信号に変換されるので、時分割多重信号についてのデマルチプレキシングあるいはアッド/ドロップの動作が可能になる。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、比較的短い光ファイバを非線形光学媒質として使用することを可能にする光ゲート装置、該装置の製造方法及び該装置を備えたシステムの提供が可能になるという効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はMZI型光ゲート(従来技術)の構成を示す図である。
【図2】図2は図1に示される光ゲートの入出力特性を示す図である。
【図3】図3はNOLM(従来技術)の構成を示す図である。
【図4】図4は本発明によるNOLMの第1実施形態を示す図である。
【図5】図5は図4に示される第1実施形態における位相整合の説明図である。
【図6】図6は本発明による方法の実施形態を示す図である。
【図7】図7は本発明によるNOLMの第2実施形態を示す図である。
【図8】図8は本発明によるNOLMの第3実施形態を示す図である。
【図9】図9は本発明によるNOLMの第4実施形態を示す図である。
【図10】図10は本発明によるシステムの第1実施形態を示す図である。
【図11】図11は本発明によるシステムの第2実施形態を示す図である。
【図12】図12は本発明によるシステムの第3実施形態を示す図である。
【符号の説明】
2 第1の光路
4 第2の光路
6 第1の光カプラ
8 ループ光路
10 第2の光路
12 第2の光カプラ
NL 非線形光学媒質
Claims (5)
- 方向性結合される第1及び第2の光路を含む第1の光カプラと、上記第1及び第2の光路を接続するループ光路を形成するための非線形光学媒質と、上記ループ光路に方向性結合される第3の光路を含む第2の光カプラとを備えた装置の製造方法であって、
(a)光ファイバをカットして複数の区間に分割するステップと、
(b)上記非線形光学媒質を用いた3次非線形効果による変換帯域が最大になるように上記複数の区間を並べ替えてつなぎ合わせることにより上記非線形光学媒質を得るステップとを備えた方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
上記ステップ(b)は上記複数の区間の各々の分散値を測定するステップを含み、
上記非線形光学媒質の両端に近い側に比較的零分散波長のバラツキが小さい区間が配置されるように上記複数の区間が並べ替えられる方法。 - 請求項1に記載の方法であって、
上記複数の区間の少なくとも一部は分散値の正負が交互になるようにつなぎ合わされる方法。 - 方向性結合される第1及び第2の光路を含む第1の光カプラと、上記第1及び第2の光路を接続するループ光路を形成するための非線形光学媒質と、上記ループ光路に方向性結合される第3の光路を含む第2の光カプラとを備えた装置の製造方法であって、
(a)光ファイバをカットして複数の区間に分割するステップと、
(b)上記複数の区間の各々の分散値を測定するステップと、
(c)上記非線形光学媒質を用いた3次非線形効果による所要の変換帯域を得るのに十分小さい分散値を有する区間だけを選んでつなぎ合わせることにより上記非線形光学媒質を得るステップとを備えた方法。 - 方向性結合される第1及び第2の光路を含む第1の光カプラと、上記第1及び第2の光路を接続するループ光路を形成するための非線形光学媒質と、上記ループ光路に方向性結合される第3の光路を含む第2の光カプラとを備えた装置の製造方法であって、
(a)光ファイバの零分散波長の偏差を測定するステップと、
(b)上記偏差が予め定められた範囲を超えている場合に上記光ファイバをカットし、カットされた各ファイバの零分散波長の偏差が上記範囲内に入るようにするステップと、
(c)実質的に等しい零分散波長を有する上記光ファイバ又は上記カットされたファイバを選んでつなぎ合わせることにより上記非線形光学媒質を得るステップとを備えた方法。
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