JP3989379B2 - 除雪機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーガで掻き集めた雪をブロアで跳ね上げ、跳ね上げた雪をシュータで所定位置まで投雪する除雪機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば路面や駐車場の雪を除雪するものとしてオーガとブロアとを備えた除雪機がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平3―137311号公報(第3−4頁、第9図)
【0004】
以上の特許文献1について次図を参照の上、詳しく説明する。
図9は従来のオーガ装置を構成するブロアの正面図である。なお、符号を振り直した。
オーガ装置100によれば、駆動軸101でオーガ(図示せず)を回転するとともに、ブロア102を矢印aの如く回転させる。オーガを回転することで車幅方向中央に雪を掻き集め、オーガ装置を前進させることで、掻き集めた雪をブロアハウジング103内に導く。
【0005】
ブロアハウジング103内に導いた雪を、ブロア102の跳上げブレード104・・・で矢印bの如く跳ね上げる。
跳ね上げた雪をブロアハウジング103の上部に設けたシュータ105で案内して所望の位置に投雪する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、ブロアハウジング103内の雪を矢印bの如くシュータに跳ね上げるためには、雪を跳上げブレード104に載せる必要がある。しかし、ブロアハウジング103内に比較的多量の雪が入り込むと、跳上げブレード104を支える支持部にも雪が載ってしまうことが考えられる。
この場合、支持部に載った雪はブロアの中心近傍に位置するので、跳上げブレード104の跳上げ力と比較して小さい。よって、支持部に載った雪は、そのままの状態で支持部に残ってしまう虞がある。
【0007】
支持部に雪が残った場合、支持部に残った雪の重量がブロアの重量に加えられる。雪の重量が加えられた状態でブロアを回転させると、雪の重量増加分が馬力損失となり、ブロアに十分な回転力を与えることが難しい。
よって、跳上げブレード104で雪をシュータに効率よく跳ね上げることができない虞がある。
【0008】
また、跳上げブレード104を支える支持部に雪が残ると、ブロアに余分な荷重がかかることになる。このため、余分な荷重に耐えられるようにブロアの強度を高める必要があり、そのことがブロアの軽量化を図る妨げになっていた。
【0009】
一方、跳上げブレード104で雪を効率よく跳ね上げるために、跳上げブレード104を支える支持部に雪が残ることを考慮して、エンジンの必要以上に馬力を大きく設定することも考えられる。
しかし、エンジンの馬力を必要以上に大きく設定すると、エンジンの小型化が難しくなり、除雪機のコンパクト化や軽量化を図る妨げになる。
【0010】
そこで、本発明の目的は、ブロアの支持部に雪が残ることを防ぐことができる除雪機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、オーガで雪を掻き集め、掻き集めた雪をブロアで跳ね上げ、跳ね上げた雪をシュータで案内して所望位置に投雪する除雪機において、前記ブロアは、このブロアを回転する駆動軸に複数の支持部を放射状に設けるとともに、それぞれの支持部に跳上げブレードを設け、それぞれの跳上げブレードで雪を跳ね上げた後、支持部に残った雪を落下させるために、それぞれの支持部に空孔を形成したことを特徴とする。
【0012】
跳上げブレードを駆動軸に取り付ける支持部に、空孔を設けた。よって、跳上げブレードで雪を跳ね上げた後に、支持部に残った雪を空孔から落下させて、支持部に雪を残さないようにできる。
これにより、支持部に残った雪の重量で馬力が損失することを防ぐことができる。
また、支持部に雪が残らないようにすることで、支持部に雪が残った場合を考慮して、ブロアの強度を必要以上に高める必要がない。
【0013】
加えて、跳上げブレードを支える支持部に雪が残ることを考慮して、エンジンの馬力を大きく設定する必要がない。
これにより。エンジンの馬力を必要以上に大きく設定する必要がなくなり、エンジンの小型化が可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。ここで、「前」、「後」、「左」、「右」は作業者から見た方向に従う。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る除雪機を示す側面図である。
除雪機10は、機体11を伝動ケースで構成し、機体11の下部左右側に走行用の電動モータ12(左側の伝動モータのみを示す。)を取り付け、左右の電動モータ12に走行部13を連結し、機体11の上部に除雪用のエンジン14を取り付け、エンジン14で駆動させるオーガ装置30を機体11の前部に取り付け、このオーガ装置30の後部およびエンジン14をカバー15で覆い、機体11の上部から後上方へ左右の操作ハンドル16(左側の操作ハンドル16のみを示す。)を延ばし、これら左右の操作ハンドル16間に操作盤17を取り付け、作業者が左右の操作ハンドル16のグリップ18(左側のグリップ18のみを示す。)を握った状態で操作盤17の後から連れ歩く、自力走行式の歩行型作業機である。
【0015】
走行部13は、左側の駆動モータ12の外側に左側走行部20を備え、右側の駆動モータ(図示せず)の外側に右側走行部(図示せず)を備える。なお、右側走行部は、左側走行部と同じ構成なので、説明を省略する。
左側走行部20は、左側の伝動モータ12に連結する左側の駆動輪21を備え、この駆動輪21の後方に左側の遊動輪22を回転自在に備え、左側の駆動輪21および遊動輪22に左側のクローラベルト23を巻き掛け、駆動モータ12で駆動輪21を駆動することにより、クローラベルト23を回転させるものである。
【0016】
この除雪機10によれば、エンジン14でオーガ装置30を駆動させた状態で、左右の電動モータ12で走行部13の左右のクローラベルト23を回転することにより、除雪機10を走行させながら除雪作業をおこなうことができる。
以下、オーガ装置30について詳しく説明する。
【0017】
オーガ装置30は、機体11の前部11aにブロアハウジング31を設けるとともに、このブロアハウジン31の前部32にオーガハウジング35を設け、エンジン14から前方に駆動軸38を延ばし、この駆動軸38をブロアハウジング31を貫通させてオーガハウジング35内まで延ばし、この駆動軸38の途中にブロアハウジング31内に配置したブロア40を取り付け、駆動軸38の先端39を車幅方向中央に配置した動力伝達部材43(いわゆる、オーガミッション)に連結し、動力伝達部材43から左右方向に向けてそれぞれ左右のオーガ軸45(右側のオーガ軸は図示せず)を延ばし、左右のオーガ軸45にそれぞれ左右のオーガ(オーガ)50(右側のオーガは図示せず)を設けたものである。
【0018】
エンジン14で駆動軸38を回転することにより、駆動軸38でブロア40を回転するとともに、動力伝達部材43を介して左右のオーガ軸45を回転し、左右のオーガ軸45でそれぞれ左右のオーガ50を回転する。
【0019】
この状態で、除雪機10を前進させることにより、左右のオーガ50を雪に食い込ませて雪を崩し、崩した雪を左右のオーガ50で車幅方向中央のブロアハウジング31内に掻き集める。
ブロアハウジング31内に掻き集めた雪をブロア40で跳ね上げ、この跳ね上げた雪をブロアハウジング31の上部33に設けたシュータ53で案内して所望位置に投雪する。
【0020】
図2は本発明に係る除雪機のオーガ装置を構成するブロアを示す斜視図である。
ブロア40は、駆動軸38に筒体41を嵌込させ、筒体41および駆動軸38に連結ピン42を貫通させ、筒体41から突出した連結ピン42の下端42aに、抜止め用のコッタピン(図示せず)を差し込んで駆動軸38に筒体41を連結し、この筒体41に複数(3個の)の支持部55・・・を120°の間隔をおいて放射状に設け、それぞれの支持部55に弾性変形可能な跳上げブレード56をボルト57,57・ナット58,58(図4も参照)で着脱自在に設け、跳上げブレード56と支持部55との間に、跳上げブレード56が回転方向後方に弾性変形可能な空隙60を形成したものである。
このブロア40をブロアハウジング31内に配置して、ブロアハウジング31内でブロア40を回転するように構成する。
【0021】
支持部55は、跳上げブレード56を取り付ける受け部61と、受け部61の前後辺に備えた前後の折曲片62,63とで断面略コ字形に形成した部材である。
受け部61の基端61aを筒体41に沿わせるとともに、前後の折曲片62,63の基端62a,63aを円弧状に形成して筒体41の外周に沿わせ、後折曲片63をフランジ65に沿わせ、フランジ65と後折曲片63とをボルト66(図4参照)・ナット67で締め付ける。
【0022】
さらに、受け部61の基端61aを筒体41に溶接し、前後の折曲片62,63の基端62a,63aを筒体41に溶接し、後折曲片63の基端63a近傍をフランジ65に溶接することで、筒体41およびフランジ65に固定する。
フランジ65は、筒体41に固定した部材である。
【0023】
受け部61の先端を、ブロア40の回転方向(矢印方向)に対して後方に傾斜させたテーパ面68とし、テーパ面68の下側近傍にボルト57,57・ナット58,58で跳上げブレード56を着脱自在に取り付ける。
受け部61の基端61a近傍には、略矩形の空孔70を備える。この空孔70は、支持部55の剛性を確保した状態で、跳上げブレード56の投雪量を損なわないように、可能な限り大きく形成したものである。
【0024】
跳上げブレード56は、基端71をボルト57,57・ナット58,58で支持部55のテーパ面68近傍に着脱自在に取り付け、基端71から外側にブレード本体72を放射状に延ばし、ブレード本体72の前端部73をブロア40の回転方向に向けて傾斜させたものである。
【0025】
跳上げブレード56を支持部55にボルト57,57・ナット58,58で着脱自在に取り付けたので、万が一跳上げブレード56が塑性変形したり、破損した場合に、ボルト57,57・ナット58,58を外すだけで簡単に手間をかけないで新たな跳上げブレード56と交換することができる。
【0026】
図3は本発明に係るオーガ装置を構成するブロアを示す正面図である。
ブロアハウジング31は、後壁36を円形に形成し、後壁36の外周に円弧状の周壁37を形成し、周壁37の左上部76に筒部77を備える。この筒部77にシュータ53(図1参照)を取り付ける。
このブロアハウジング31内にブロア40を配置することにより、ブロア40の跳上げブレード56とブロアハウジング31の内周面37aとの間に一定間隔S1の隙間78を形成する。
【0027】
ブロア40は、支持部55を構成する受け部61の先端を、ブロア40の回転方向に対して後方に傾斜させたテーパ面68とする。
これにより、テーパ面68の下側近傍に跳上げブレード56をボルト57,57・ナット58,58(奥側のみ図示する)で着脱自在に取り付けた状態で、跳上げブレード56に対してテーパ面68を空隙角θ分後方に離すことができる。
【0028】
空隙角θは、蹴上げブレード56が後方に変形してテーパ面68に当接した際に、跳上げブレード56が弾性変形の領域を超えないように設定されている。
よって、跳上げブレード56と支持部55との間に、跳上げブレード56が回転方向後方に弾性変形可能な空隙60を形成することができる。
【0029】
このブロア40によれば、ブロア40が矢印方向に回転しているときに、蹴上げブレード56に負荷Fが矢印の如くかかると、跳上げブレード56が後方に弾性変形してテーパ面68に当接する。
そして、跳上げブレード56から負荷Fが取り除かれると、跳上げブレード56は弾性力で正規の位置(図示の状態)に復帰する。
【0030】
蹴上げブレード56は、弾性限度の高い部材として、例えばSK材(炭素工具鋼)や、S50C材(炭素鋼)で形成することが好ましい。
なお、蹴上げブレード56の材質はSK材やS50C材に限定するものではない。
【0031】
図4は本発明に係るオーガ装置を構成するブロアを示す断面図である。
エンジン14(図1参照)から前方に駆動軸38を延ばし、この駆動軸38をブロアハウジング31を貫通させるとともに、ブロアハウジング31の軸受79に回転自在に取り付け、この駆動軸38の途中にブロアハウジング31内に配置したブロア40を取り付ける。
よって、エンジン14(図1参照)で駆動軸38を回転することにより、駆動軸38でブロア40を矢印の如く回転することができる。
【0032】
ブロア40の跳上げブレード56は、ブレード本体72を支持部55から突出させて前方に延ばし、延ばした前端部73をブロア40の回転方向に向けて傾斜させている。
ブレード本体72の幅W3を大きく確保することで、跳上げブレード56に比較的多量の雪を載せることができる。よって、跳上げブレード56でシュータ53に効率よく雪を送ることができる。
【0033】
次に、除雪機の作用を図5〜図8に基づいて説明する。
先ず、ブロア40とブロアハウジング31の内周面37aとの間の隙間78に異物80が侵入した例を図5〜図6に基づいて説明する。
図5(a),(b)は本発明に係る除雪機の作用を示す第1作用説明図である。
(a)において、エンジン14(図1参照)で駆動軸38を回転することにより、駆動軸38で左右のオーガ50(図1参照)を回転するとともに、ブロア40を矢印▲1▼の如く回転する。
【0034】
左右のオーガ50を回転することで車幅方向中央に雪81を掻き集め、除雪機10(図1参照)を前進させることで、掻き集めた雪81をブロアハウジング31内に導く。
ブロアハウジング31内に導いた雪81を、ブロア40の跳上げブレード56で掻き集め、掻き集めた雪81を跳上げブレード56に載せる。
その後、雪81を載せた跳上げブレード56がブロアハウジング31の開口82の下方に移動する。
【0035】
(b)において、雪81を載せた跳上げブレード56がブロアハウジング31の開口82の下方から、開口82を通過する際に、跳上げブレード56に載った雪81を遠心力で開口82に跳ね上げ、筒部77を経て矢印▲2▼の如くシュータ53(図1参照)に導く。この雪81をシュータ53で案内して所望の位置に投雪する。
【0036】
ここで、雪81中には石などの異物80が埋没されており、異物80がブロア40とブロアハウジング31の内周面37aとの間の隙間78、特に開口82の周縁82a近傍の隙間78に侵入することが考えられる。
侵入した異物80がブロア40と内周面37aとの間の隙間S1より大きいと、蹴上げブレード56に負荷Fが矢印の如くかかる。
【0037】
図6(a),(b)は本発明に係る除雪機の作用を示す第2作用説明図である。
(a)において、跳上げブレード56が後方に弾性変形してテーパ面68に当接する。よって、ブロア40と内周面37aとの間の隙間S1が、異物より大きな隙間S2に変化する。
【0038】
(b)において、ブロア40を矢印▲1▼の如く継続させて回転することができる。よって、ブロア40と内周面37aとの間の隙間78に侵入した異物80を隙間78から逃がして、矢印▲3▼の如く落下させることができる。
これにより、ブロア40と内周面37aとの間の隙間78に異物80を噛み込むことを防ぐことができる。
【0039】
一方、隙間78から異物80を逃がした後、異物80により跳上げブレード56にかかっていた負荷が取り除かれて、跳上げブレード56は弾性力で正規の位置に復帰する。
これにより、ブロア40を正常に回転させて、除雪作業を継続させておこなうことができる。
【0040】
次に、ブロア40の支持部55から雪81を除去する例を図7〜図8に基づいて説明する。
図7(a),(b)は本発明に係る除雪機の作用を示す第3作用説明図である。
(a)において、エンジン14(図1参照)で駆動軸38を回転することにより、駆動軸38で左右のオーガ50(図1参照)を回転するとともに、ブロア40を矢印▲4▼の如く回転する。
【0041】
左右のオーガ50を回転することで車幅方向中央に雪81を掻き集め、除雪機10(図1参照)を前進させることで、掻き集めた雪81をブロアハウジング31内に導く。
ブロアハウジング31内に導いた雪81を、ブロア40の跳上げブレード56で掻き集め、掻き集めた雪81を跳上げブレード56に載せる。
その後、雪81を載せた跳上げブレード56がブロアハウジング31の開口82の下方に移動する。
【0042】
(b)において、雪81を載せた跳上げブレード56がブロアハウジング31の開口82の下方から、開口82を通過する際に、跳上げブレード56に載った雪81を遠心力で開口82に跳ね上げ、筒部77を経て矢印▲5▼の如くシュータ53(図1参照)に導く。この雪81をシュータ53で案内して所望の位置に投雪する。
【0043】
ここで、跳上げブレード56に多量の雪81が載って、その雪81が支持部55まではみ出すことが考えられる。この場合に、支持部55まではみ出した雪を、遠心力で開口82に跳ね上げることができない虞がある。
このため、支持部55に雪が残って、支持部に残った雪の重量がブロア40の重量に加えられる。雪の重量が加えられた状態でブロア40を回転させると、雪の重量増加分が馬力損失となり、ブロア40に十分な回転力を与えることが難しい。
【0044】
そこで、跳上げブレード56を筒体41に取り付ける支持部55に、空孔70を設け、跳上げブレード56で雪81を跳ね上げた後に、支持部55に残った雪81aを空孔70から矢印▲6▼の如く落下させる。
なお、空孔70から落下した雪81aは、一例として筒体41に当たり、下方の跳上げブレード56の雪81まで移動する。
【0045】
図8(a),(b)は本発明に係る除雪機の作用を示す第4作用説明図である。
(a)において、落下した雪81aが載った跳上げブレード56がブロアハウジング31の開口82の下方まで移動する。
【0046】
(b)において、落下した雪81aを載せた跳上げブレード56がブロアハウジング31の開口82の下方から、開口82を通過する際に、跳上げブレード56に載った雪81や落下した雪を遠心力で開口82に跳ね上げる。
これにより、跳ね上げた雪81,81aを筒部77を経て矢印▲7▼の如くシュータ53(図1参照)に導く。この雪81,81aをシュータ53で案内して所望の位置に投雪する。
【0047】
このように、支持部55に残った雪81aを空孔70から落下させて、次の跳上げブレード56で跳ね上げることで、支持部55に雪81aを残さないようにできる。
よって、支持部55に残った雪81aの重量で馬力が損失することを防いで、ブロア40を所望の回転数で回転させて、跳上げブレード56でシュータ53(図1参照)に雪81を効率よく跳ね上げることができる。
【0048】
また、支持部55に雪81aを残らないようにすることで、支持部55に雪81aが残った場合を考慮して、ブロア40の強度を必要以上に高める必要がない。これにより、ブロア40の軽量化を図ることができる。
【0049】
加えて、跳上げブレード56を支える支持部55に雪81aが残ることを考慮して、エンジン14(図1参照)の馬力を大きく設定する必要がない。
これにより。エンジン14の馬力を必要以上に大きく設定する必要がなく、エンジン14の小型化が可能になり、除雪機10(図1参照)のコンパクト化や軽量化を図ることができる。
【0050】
なお、前記実施形態では、跳上げブレード56を支持部55にボルト57,57・ナット58,58で着脱自在に取り付けた例について説明したが、跳上げブレード56を支持部55に着脱自在に取り付ける締結手段はボルト57,57・ナット58,58に限らないで、その他の締結手段を使用することも可能である。
【0051】
また、前記実施形態の支持部55や跳上げブレード56の形状は、一例であり、これに限定するものではない。
【0052】
さらに、前記実施形態では、跳上げブレード56で開口82から筒部77に雪81を跳ね上げた直後に、開口82の周縁82a近傍の隙間78に異物80が侵入する例について説明したが、これに限らないで、ブロア40とブロアハウジング31の内周面37aとの間の任意の位置の隙間78に異物80が侵入した場合にも同様の効果を得ることができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、跳上げブレードを駆動軸に取り付ける支持部に、空孔を設けた。よって、跳上げブレードで雪を跳ね上げた後に、支持部に残った雪を空孔から落下させて、支持部に雪を残さないようにできる。
【0054】
これにより、支持部に残った雪の重量で馬力が損失することを防いで、ブロアを所望の回転数で回転させ、跳上げブレードでシュータに雪を効率よく跳ね上げることができる。
また、支持部に雪が残らないようにすることで、支持部に雪が残った場合を考慮して、ブロアの強度を必要以上に高める必要がない。これにより、ブロアの軽量化を図ることができる。
【0055】
加えて、跳上げブレードを支える支持部に雪が残ることを考慮して、エンジンの馬力を大きく設定する必要がない。
これにより。エンジンの馬力を必要以上に大きく設定する必要がなくなり、エンジンの小型化が可能になり、除雪機のコンパクト化や軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除雪機を示す側面図
【図2】本発明に係る除雪機のオーガ装置を構成するブロアを示す斜視図
【図3】本発明に係るオーガ装置を構成するブロアを示す正面図
【図4】本発明に係るオーガ装置を構成するブロアを示す断面図
【図5】本発明に係る除雪機の作用を示す第1作用説明図
【図6】本発明に係る除雪機の作用を示す第2作用説明図
【図7】本発明に係る除雪機の作用を示す第3作用説明図
【図8】本発明に係る除雪機の作用を示す第4作用説明図
【図9】従来のオーガ装置を構成するブロアの正面図
【符号の説明】
10…除雪機、30…オーガ装置、31…ブロアハウジング、38…駆動軸、40…ブロア、50…左のオーガ(オーガ)、51…右のオーガ(オーガ)、53…シュータ、55…支持部、56…跳上げブレード、70…空孔、81…雪、81a…残った雪。
Claims (1)
- オーガで雪を掻き集め、掻き集めた雪をブロアで跳ね上げ、跳ね上げた雪をシュータで案内して所望位置に投雪する除雪機において、
前記ブロアは、
このブロアを回転する駆動軸に複数の支持部を放射状に設けるとともに、それぞれの支持部に跳上げブレードを設け、
それぞれの跳上げブレードで雪を跳ね上げた後、支持部に残った雪を落下させるために、それぞれの支持部に空孔を形成したことを特徴とする除雪機。
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