JP3988649B2 - 食器洗い機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄水の噴射により食器類の洗浄を行う食器洗い機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の食器洗い機は図4に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】
図4に示すように、洗浄槽1は、前方に開口部を有し、この開口部を扉2により開閉するとともに、洗浄水を噴射する洗浄ノズル3を回転自在に配設しており、洗浄槽1内に食器類4を収容する食器かご5を配置している。また、食器洗い機本体6の下部に台枠7を設け、洗浄槽1を支持している。
【0004】
扉2の内部には、食器洗い機の運転を切り換える切換スイッチ8を有する操作板9を扉2の前面より操作できるよう設けている。また、台枠7には、制御装置10を前方へ引き出し自在に設け、前面カバー11を取り外すことで前面に引き出し可能としている。制御装置10の内部には、接続部12を有する機器制御用の制御基板13を配設し、扉内リード線14によって操作板9に設けた操作板側接続部15と接続している。また、制御基板13は接続部12よりポンプ16等の負荷部品と本体内リード線17で接続している。本体内リード線17は、制御装置10が機器の前面まで引き出される分、長さに余裕を持たせる構成としている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−206668号公報(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の構成では、制御装置10を収納する空間は、台枠7のみで構成されるため、制御装置10を収納する際に、上下方向に空間があるためスライドさせて収納するには位置が定まりにくいという問題を有していた。また、左右方向にもがたつきが生じ易い構成であった。
【0007】
また、制御装置10には、制御基板13を収納する部分以外に台枠7に固定する部分が必要になるため、構成が複雑になり、部品の金型や単価が増える要因になるという問題を有していた。
【0008】
本発明は上記課題を解決するもので、制御基板を収容した制御装置を容易にスライドしつつ、がたつきなく収納するとともに、収納空間の部品構成を簡易化することで、より安価な食器洗い機を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、食器類を収容し洗浄する洗浄槽の下部を台枠により支持し、制御基板を内蔵した制御装置を台枠と洗浄槽下部との間に収納するよう構成し、制御装置は、下方を開放するとともに、上部の外周に外周壁から外方へ延びるフランジを設け、フランジの下面をリブの上面に当接させて収容室の前方開口からスライドさせて収容室内に収納したときに、台枠の底部上面に略コ字状に設けたリブの上面と洗浄槽の下部とで上下方向のがたつきを規制し、台枠のリブと制御装置の外周壁とで左右方向のがたつきを規制した状態で収容室内に収納するよう構成したものである。
【0010】
これにより、制御基板を収容した制御装置を容易にスライドしつつ、がたつきなく収納できるとともに、収納空間の部品構成を簡易化することで、より安価な食器洗い機を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、食器類を収容し洗浄する洗浄槽と、この洗浄槽の下部を支持する台枠と、制御基板を内蔵し前記台枠と洗浄槽下部との間に収納する制御装置とを備え、前記台枠の底部上面に略コ字状のリブを設けることで前方および上方が開口した収容室を形成し、前記洗浄槽の下部で前記収容室の上方を覆い、前記制御装置は、下方を開放するとともに、上部の外周に外周壁から外方へ延びるフランジを設け、前記フランジの下面を前記リブの上面に当接させて前記収容室の前方開口からスライドさせて前記収容室内に収納したときに、前記台枠のリブの上面と前記洗浄槽の下部とで上下方向のがたつきを規制し、前記台枠のリブと前記制御装置の外周壁とで左右方向のがたつきを規制した状態で前記収容室内に収納するよう構成したものであり、制御基板を収容した制御装置を容易にスライドしつつ、がたつきなく収納できるとともに、収納空間の部品構成を簡易化することで、より安価な食器洗い機を提供することができる。
【0012】
また、機器の組立が簡易化されるとともに、メンテナンス時に制御装置を引き出した後、収容室に収納する際に、ポンプ等の負荷部品と干渉することなく、容易に収納作業を行うことができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
(実施例1)
図1に示すように、洗浄槽18は、樹脂製の底部構成部材19と、この底部構成部材19の上に設けた金属(ステンレス)製の洗浄槽本体20とで構成している。この洗浄槽18は洗浄槽本体16の前方に開口部を有し、この開口部を扉21により開閉するとともに、底部構成部材19に洗浄水を噴射する洗浄ノズル22を回転自在に配設しており、洗浄槽18内に食器類23を収容する食器かご24を配置している。また、食器洗い機本体25の下部に台枠26を設け、洗浄槽18を支持している。また、食器洗い機本体25の前面下部に前面カバー22を取り外し自在に設けている。
【0015】
扉21の内部には、食器洗い機の運転を切り換える切換スイッチ28を有する操作板29を前面より操作できるよう設けている。また、台枠26と底部構成部材19の間に、制御装置30を前方へ引き出し自在に設け、前面カバー27を取り外すことで前面に引き出し可能としている。
【0016】
また、制御装置30の内部には、接続部31を有する機器制御用の制御基板32を配設し、扉内リード線33によって操作板29に設けた操作板側接続部34と接続している。また、制御基板32は、接続部31を通してポンプ35等の負荷部品と本体内リード線36で接続している。本体内リード線36は、制御装置30が機器の前面まで引き出される分、長さに余裕を持たせ構成している。
【0017】
また、制御装置30は、図2に示すように、下方を開放した状態で底部構成部材19と台枠26の間に収納し、制御基板32は扉内リード線33および本体内リード線36を下方から接続可能に収容している。また、上方の外周には外方にのびるフランジ37を設けている。
【0018】
また、底部構成部材19の下部に第1の保持部(保持部)38を設けるとともに、台枠26に第2の保持部(保持部)39を設け、これら第1の保持部38と第2の保持部39との間に、制御装置30のフランジ37を前方よりスライドして挿入し、保持するよう構成している。ここで、第2の保持部39は、制御装置30の幅に合わせて制御装置30の左右に設け、制御装置30の左右方向のずれを規制するようにしている。
【0019】
上記の構成において作用を説明すると、機器のメンテナンス時には、前面カバー27を取り外し、本体内リード線36および扉内リード線33が接続された状態で、制御基板32を収容した制御装置30を取り出す。メンテナンスが終了すると元の位置に制御装置30を収納する必要があるが、制御装置30は、底部構成部材19の下部に設けた第1の保持部38と台枠26に設けた第2の保持部39との間に、フランジ37を前方よりスライドして挿入し、保持することで、上下方向にがたつきなく容易にスライド収納することができる。また、台枠26に設けた第2の保持部39によって左右位置にがたつきなく収納することができる。
【0020】
このように本実施例によれば、制御装置30は、台枠26と底部構成部材19(洗浄槽18)の下部との間に上下および左右方向のがたつきを規制した状態でスライドし収納するよう構成したので、制御基板32を収容した制御装置30を容易にスライドしつつ、がたつきなく収納できるとともに、収納空間の部品構成を簡易化することで、より安価な食器洗い機を提供することができる。
【0021】
また、底部構成部材19(洗浄槽18)の下部に設けた第1の保持部38と台枠26に設けた第2の保持部39との間に、制御装置30のフランジ37を前方よりスライドして挿入し、保持するよう構成したので、制御装置30を洗浄槽18と台枠26との間にがたつきなく容易に収納することができ、また、制御基板32に負荷をかけることなく制御装置30を収納することができる。
【0022】
また、第2の保持部39は、制御装置30の左右方向のずれを規制するようにしたので、第2の保持部39の間隔を制御装置30の幅に合わせることで、制御装置30の左右方向のずれを規制することができ、制御装置30を洗浄槽18と台枠26との間に左右方向のがたつきなく収納することができる。
【0023】
なお、本実施例では、底部構成部材19(洗浄槽18)の下部に設けた第1の保持部38と台枠26に設けた第2の保持部39との間に、制御装置30のフランジ37を前方よりスライドして挿入し、保持するよう構成しているが、第1の保持部38と第2の保持部39との間の隙間を狭くして、制御装置30のフランジ37を圧入して保持するようにしてもよく、制御装置30を洗浄槽18と台枠26との間に確実に、かつ強固に収納することができる。
【0024】
また、本実施例では、底部構成部材19(洗浄槽18)の下部に設けた第1の保持部38と台枠26に設けた第2の保持部39との間に、制御装置30のフランジ37を前方よりスライドして挿入し、保持するよう構成しているが、底部構成部材19(洗浄槽18)の下部に設けた第1の保持部38と台枠26との間、または、底部構成部材19(洗浄槽18)と台枠26に設けた第2の保持部39との間に、制御装置30のフランジ37を前方よりスライドして挿入または圧入して保持してもよく、同様の作用、効果を得ることができる。
【0025】
また、本実施例では、第2の保持部39により制御装置30の左右方向のずれを規制するようにしているが、第1の保持部38の間隔を制御装置30の幅に合わせることで、第1の保持部38により制御装置30の左右方向のずれを規制するようにしてもよく、同様の作用、効果を得ることができる。
【0026】
また、制御装置30のフランジ37の位置は任意であり、第1の保持部38および第2の保持部39の高さを調整することで同様の効果を得ることができる。
【0027】
また、第2の保持部39には、がたつきをなくす効果とともに、制御装置30の収納場所を分かりやすくすることができる。
【0028】
また、制御装置30をがたつきなく収納することで、ビス固定などをなくすことができ、また、第1の保持部38、第2の保持部39ともに、上下方向の金型構成で容易に構成できるため、余分にコストをかけることがなく、安価な食器洗い機を提供することができる。
【0029】
(実施例2)
図3に示すように、台枠40は、食器洗い機本体(図示せず)の下部に設け、洗浄槽(図示せず)を支持するもので、この台枠40の上面に略コ字状の規制リブ41を設け、前方および上方が開口した収容室42を形成している。規制リブ41の上方は制御装置43と当接させるとともに、左右方向をがたつきなく規制し、洗浄槽の下部で収容室42の上方を覆い、収容室42の前方開口から制御装置43をスライドし収納する構成としている。他の構成は実施例1と同じである。
【0030】
上記構成において作用を説明すると、メンテナンス時に制御基板を収容した制御装置43を引き出した後、収容室42に収納する際に、前面カバーを取り外した状態でも規制リブ41によって、制御装置43の収容室42にはポンプ等の負荷部品や本体側リード線と干渉することなく、容易にまたがたつきなく収納作業を行うことができる。
【0031】
このように本実施例によれば、台枠40の上面に前方および上方が開口した収容室42を形成し、洗浄槽の下部で収容室42の上方を覆い、収容室42の前方開口から制御装置43をスライドし収納する構成としたので、機器の組立が簡易化されるとともに、メンテナンス時に制御装置を引き出した後、収容室42に収納する際に、ポンプ等の負荷部品と干渉することなく、容易に収納作業を行うことができる。
【0032】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1に記載の発明によれば、制御装置は、下方を開放するとともに、上部の外周に外周壁から外方へ延びるフランジを設け、フランジの下面をリブの上面に当接させて収容室の前方開口からスライドさせて収容室内に収納したときに、台枠の底部上面に略コ字状に設けたリブの上面と洗浄槽の下部とで上下方向のがたつきを規制し、台枠のリブと制御装置の外周壁とで左右方向のがたつきを規制した状態で収容室内に収納するよう構成したから、制御基板を収容した制御装置を容易にスライドしつつ、がたつきなく収納できるとともに、収納空間の部品構成を簡易化することで、より安価な食器洗い機を提供することができる。また、機器の組立が簡易化されるとともに、メンテナンス時に制御装置を引き出した後、収容室に収納する際に、ポンプ等の負荷部品と干渉することなく、容易に収納作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の食器洗い機の縦断面図
【図2】 同食器洗い機の要部断面図
【図3】 本発明の第2の実施例の食器洗い機の一部切欠した要部分解斜視図
【図4】 従来の食器洗い機の縦断面図
【符号の説明】
18 洗浄槽
23 食器類
26 台枠
30 制御装置
32 制御基板
Claims (1)
- 食器類を収容し洗浄する洗浄槽と、この洗浄槽の下部を支持する台枠と、制御基板を内蔵し前記台枠と洗浄槽下部との間に収納する制御装置とを備え、前記台枠の底部上面に略コ字状のリブを設けることで前方および上方が開口した収容室を形成し、前記洗浄槽の下部で前記収容室の上方を覆い、前記制御装置は、下方を開放するとともに、上部の外周に外周壁から外方へ延びるフランジを設け、前記フランジの下面を前記リブの上面に当接させて前記収容室の前方開口からスライドさせて前記収容室内に収納したときに、前記台枠のリブの上面と前記洗浄槽の下部とで上下方向のがたつきを規制し、前記台枠のリブと前記制御装置の外周壁とで左右方向のがたつきを規制した状態で前記収容室内に収納するよう構成した食器洗い機。
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