JP3988504B2 - 眼鏡用プラスチックレンズ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射防止膜を有する眼鏡レンズ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックレンズを眼鏡として用いることを考えた場合、軽さと加工のしやすさというメリットがある一方、硬さが不足しているため傷が入り易いことが問題であった。対策として、プラスチックレンズの表面に金属酸化物の微粒子と有機ケイ素化合物からなるハードコート層を成膜することが広く行われている。また、その上に表面で起こる光の反射を抑える目的で、プラスチックレンズ上のハードコート表面に反射防止膜を成膜することが一般的になってきているが、反射防止膜を構成する物質はSiO2やZrO2等の金属酸化物であることから、本来の反射防止効果の他に、レンズ表面の硬さを高める効果にも大きく関与している。現在のプラスチック眼鏡レンズの多くは、ハードコートと反射防止膜の両方を備えることで、ある程度のレンズ表面の硬さを実現している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
表面の硬さを高めようとする場合、ハードコートを硬くする、或いは反射防止膜で硬さを出す、といった2つの方法が考えられる。しかし、眼鏡用のプラスチックレンズに実用する事を考えた場合、ハードコートは生地の膨張収縮の影響を直に受けるため、ハードコートの硬化度を高めて柔軟性を低下させることはレンズの耐久性を下げる結果となる。一方、反射防止膜において硬さを出す場合は、成膜手法を工夫して硬度を高める方法と膜厚を増やす方法が考えられる。ただ、反射防止膜程度の多層膜で、効果が明確に現れるほど各層の硬度を高くすることは実際には困難であることから、膜厚を増やす方法が現実的である。
【0004】
現在主流となっている反射防止膜の多くは、生産サイクルタイムの短縮や総合的な耐久性の確保といった理由から、層数を増やさず膜厚も厚くしない傾向で設計されている。特に耐久性に関しては、膜厚を大きくするとクラックが入りやすくなることや、密着性を確保することが難しいこと等、眼鏡レンズとしての耐久性に問題が多かったことから240〜280nm程度の膜厚が主流となっている。
【0005】
反射防止膜の膜厚を大きくしたときにクラックが発生しやすくなることや密着性が低下する原因のひとつとして、反射防止膜内の応力バランスが挙げられる。薄膜の内部に存在する応力は、構成する物質や膜厚、或いは成膜手法によって応力の方向や大きさが変わるといった特徴がある。反射防止膜のような多層膜の場合は、各層の内部応力の総和が多層膜としての内部応力となるが、これが圧力方向または張力方向に大きく偏ると密着性の低下やクラック発生に繋がる。
【0006】
本発明は、反射防止膜の膜厚を増やすことで、眼鏡用プラスチックレンズ表面の硬さを高め、且つ眼鏡レンズとしての耐久性を損なわずレンズ外観も良好であることを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
まず、反射防止膜付きのプラスチック眼鏡レンズ表面の硬さを高める目的で反射防止膜の膜厚を増やす場合、SiO2層とTiO2層のどちらの膜厚を増やした方が効果的であるかを調べたところ、SiO2層の膜厚を増やした方が良いことが分かった。だが、単純にSiO2層の膜厚を増やしたのでは、光学特性としては良好でも眼鏡レンズとしての耐久性が十分ではなかった。前記目的を達成するために以下に示す発明をした。
【0008】
請求項1記載の発明は、プラスチック基板上に低屈折率層と高屈折率層を交互に積層して7層からなる反射防止膜において、設計主波長λ0を480nm以上550nm以下の範囲に持ち、最も基材側にある層を第1層として順に外側へ向けて層番号をつけて奇数番号層をSiO2層とし、偶数番号層をTiO2層とした場合、1層目から3層目までの総膜厚を180nm以上250nm以下の範囲に設定し、且つそのSiO2層とTiO2層の物理膜厚比を
0.020 ≦ TiO2層物理膜厚/SiO2層物理膜厚 ≦ 0.065
の関係にし、さらに各層の光学膜厚をλk(kは層番号)としたとき、
0.10λ0 ≦ λ4 ≦ 0.18λ0
0.05λ0 ≦ λ5 ≦ 0.10λ0
0.13λ0 ≦ λ6 ≦ 0.18λ0
0.24λ0 ≦ λ7 ≦ 0.28λ0
の関係にある反射防止膜を有することを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズにである。
【0009】
SiO2層の膜厚を増やすと内部応力が圧力方向へ傾くことになるが、上記の関係に膜厚をコントロールすることで、反射防止膜の内部応力バランスをとることが出来て、良好な耐久性が得られることが分かった。特に基板に近い、1層目から3層目の物理膜厚をコントロールすることが重要であることが分かった。前記の式の関係を満たすようにすると、SiO2層の膜厚を大きくすることが出来ることから、表面の硬さを高くすることが出来た。
【0010】
また、4層目から7層目の膜厚を上記の関係にすることで、良好な反射防止特性を得ることが出来ると同時に、1つのTiO2層の膜厚を小さく抑えることが出来た。TiO2層の成膜は主にイオンアシスト蒸着法によって行われるが、蒸着源の加熱を強くしなければならないため高温の蒸気が基板に到達することや、イオンビームの照射によって蒸着基板の温度を上昇させ易いことから、厚い膜を成膜させようとすると成膜中の基板温度上昇が大きくなってしまう傾向がある。基板がプラスチックレンズの場合では、変形などの影響が出て重大な問題に発展する。発明者の実験では、1つの層で0.5λ0より厚いTiO2層を持つ反射防止膜を成膜したときにレンズが変形する現象が現れ始めたが、0.25λ0程度のTiO2層をSiO2層と交互に積層させた場合は基板の温度上昇が小さいことを見出した。この結果を踏まえて反射防止膜構成を検討した結果、4層目から7層目の膜厚を上記の関係とすることが最適であることが分かった。
【0011】
請求項2記載の発明は、プラスチック基材と前記反射防止膜の間に、金属酸化物微粒子と有機ケイ素化合物を主成分とするハードコート層を有する眼鏡用プラスチックレンズである。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記ハードコート層とプラスチック基材の間に金属酸化物微粒子と有機ケイ素化合物を主成分とするプライマー層を有する眼鏡用プラスチックレンズである。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の眼鏡用プラスチックレンズの製造方法であって、TiO2層の成膜を、酸素イオンをアシストしながら蒸着することを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法である。基板がプラスチックレンズであるため、基板温度を高くすると変形を起こしてしまう。基板温度を低く抑えながらTiO2層の成膜を行うには、酸素イオンをアシストしながら蒸着する手法が最も優れていることが分かった。
【0014】
請求項5記載の発明は、TiO2層の成膜を行うとき、真空度調節用の酸素ガスまたはアルゴンガスを導入して真空チャンバー内の圧力を3.0×10-3Pa〜7.0×10-3Paの範囲に保持することを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法である。レンズ表面の硬さを高めるためにSiO2層の物理膜厚を増やしていることから、反射防止膜の内部応力が圧力方向に偏りやすくなっている。請求項4に記載の発明で良好な結果が得られているが、TiO2層の成膜を前記の条件で行って作製した反射防止膜は更に優れていることが分かった。
【0015】
請求項6記載の発明は、反射防止膜を積層する前の表面処理として、プラスチック基材表面或いはハードコート層表面に酸素イオンのビームを照射する工程を含むことを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を説明する。なお、実施例や比較例によって得られた眼鏡用プラスチックレンズの耐久性を評価するために以下に示す試験を行った。
【0017】
(i)密着性試験
JIS K5400の碁盤目法・碁盤目テープ法に従い、カッターナイフで10×10の碁盤目を作り、セロファン粘着テープによる剥離試験で残った碁盤目の数を数えて密着性を評価した。評価のランキングはA〜Dの4段階とした。
A:碁盤目が100〜99残った状態(良好)
B:碁盤目が98〜95残った状態(比較的良好)
C:碁盤目が94〜65残った状態(やや不良)
D:碁盤目が64〜0残った状態(不良)
【0018】
(ii)耐熱性試験
反射防止膜を形成したレンズを眼鏡フレームに枠入れし、オーブンで30分加熱した後30分室温で放置してからクラックの有無を評価した。加熱試験の温度設定は40℃よりはじめて、5℃ずつ上げて100℃までとした。
【0019】
(iii)耐擦傷性試験
レンズ表面を1kgの荷重をかけながら#0000番のスチールウールで10往復擦ったときのレンズ表面への傷付き具合を評価した。評価のランキングはA〜Cの3段階とした。
A:わずかに傷がつく(優れている)
B:多少傷がつく(良好)
C:多く傷がつく(不良)
【0020】
(実施例1)
図1は実施例1の反射防止膜の構成を表している。設計主波長λ0は505nmである。プラスチック眼鏡レンズ生地表面に1.67の屈折率を有するプライマー層と1.67の屈折率を有するハードコート層をそれぞれ浸漬法によって塗布し、加熱して硬化させたものを基材とし、この基材表面に反射防止膜を構築した。SiO2層の成膜は、真空蒸着法(真空度8.0×10-4Pa)で行った。TiO2層の成膜は、イオンアシスト蒸着法(真空度4.0×10-3Pa)で行った。TiO2層をイオンアシスト蒸着で成膜するときのイオンアシスト条件は加速電圧520V、加速電流値270mAで、真空度は酸素を導入して4.0×10-3Paで保持するようにした。基材側から数えて、第1層は0.05λ0の光学膜厚を持つSiO2層(屈折率1.45)、第2層は0.025λ0の光学膜厚を持つTiO2層(屈折率2.36)、第3層は0.525λ0の光学膜厚を持つSiO2層とした。この時の第1層から第3層までのTiO2層とSiO2層の物理膜厚比は、
TiO2層の物理膜厚/SiO2層の物理膜厚=0.027
であり、第1層から第3層までの物理膜厚和は204nmであった。
【0021】
第4層は0.12λ0の光学膜厚を持つTiO2層、第5層は0.090λ0の光学膜厚を持つSiO2層、第6層は0.155λ0の光学膜厚を持つTiO2層、第7層は0.275λ0の光学膜厚を持つSiO2層を順次積層してなる反射防止膜を構築した。この構成での反射率特性をシミュレーションしたものを図2に示す。得られた眼鏡用プラスチックレンズの耐久性評価結果を表1に示す。表1の結果から分かるように、密着性は良好で、耐熱性も高いレベルの性能を持っている。耐擦傷性も傷はほとんど見えないレベルであった。
【0022】
(実施例2)
図3は実施例2の反射防止膜の構成を表している。設計主波長λ0は500nmである。プラスチック眼鏡レンズ生地表面に1.50の屈折率を有するプライマー層と1.50の屈折率を有するハードコート層をそれぞれ浸漬法によって塗布し、加熱して硬化させたものを基材とし、この基材表面に反射防止膜を構築した。SiO2層の成膜は、真空蒸着法(真空度8.0×10-4Pa)で行った。TiO2層の成膜は、イオンアシスト蒸着法(真空度4.0×10-3Pa)で行った。TiO2層をイオンアシスト蒸着で成膜するときのイオンアシスト条件は加速電圧520V、加速電流値270mAで、真空度は酸素を導入して4.0×10-3Paで保持するようにした。基材側から数えて、第1層は0.45λ0の光学膜厚を持つSiO2層(屈折率1.45)、第2層は0.05λ0の光学膜厚を持つTiO2層(屈折率2.36)、第3層は0.085λ0の光学膜厚を持つSiO2層とした。この時の第1層から第3層までのTiO2層とSiO2層の物理膜厚比は、
TiO2層の物理膜厚/SiO2層の物理膜厚=0.057
であり、第1層から第3層までの物理膜厚和は194nmであった。
【0023】
第4層は0.175λ0の光学膜厚を持つTiO2層、第5層は0.053λ0の光学膜厚を持つSiO2層、第6層は0.16λ0の光学膜厚を持つTiO2層、第7層は0.265λ0の光学膜厚を持つSiO2層を順次積層してなる反射防止膜を構築した。この構成での反射率特性をシミュレーションしたものを図4に示す。得られた眼鏡用プラスチックレンズの耐久性評価結果を表1に示す。表1の結果から分かるように、密着性は良好で、耐熱性も高いレベルの性能を持っている。耐擦傷性も傷はほとんど見えないレベルであった。
【0024】
(比較例1)
図5は比較例1の反射防止膜の構成を表している。設計主波長λ0は500nmである。プラスチック眼鏡レンズ生地表面に1.67の屈折率を有するプライマー層と1.67の屈折率を有するハードコート層をそれぞれ浸漬法によって塗布し、加熱して硬化させたものを基材とし、この基材表面に反射防止膜を構築した。SiO2層の成膜は、真空蒸着法(真空度8.0×10-4Pa)で行った。TiO2層の成膜は、イオンアシスト蒸着法(真空度4.0×10-3Pa)で行った。TiO2層をイオンアシスト蒸着で成膜するときのイオンアシスト条件は加速電圧520V、加速電流値270mAで、真空度は酸素を導入して4.0×10-3Paに保持するようにした。基材側から数えて、第1層は0.175λ0の光学膜厚を持つSiO2層(屈折率1.45)、第2層は0.030λ0の光学膜厚を持つTiO2層(屈折率2.36)、第3層は0.20λ0の光学膜厚を持つSiO2層とした。この時の第1層から第3層までのTiO2層とSiO2層の物理膜厚比は、
TiO2層の物理膜厚/SiO2層の物理膜厚=0.049
であり、第1層から第3層までの物理膜厚和は135nmであった。
【0025】
第4層は0.125λ0の光学膜厚を持つTiO2層、第5層は0.10λ0の光学膜厚を持つSiO2層、第6層は0.145λ0の光学膜厚を持つTiO2層、第7層は0.28λ0の光学膜厚を持つSiO2層を順次積層してなる反射防止膜を構築した。この構成での反射率特性をシミュレーションしたものを図6に示す。得られた眼鏡用プラスチックレンズの耐久性評価結果を表1に示す。表1の結果から分かるように、耐熱性は高いレベルの性能を持っており、密着性も比較的良好であるが、耐擦傷性が十分に高くならなかった。
【0026】
(比較例2)
図7は比較例2の反射防止膜の構成を表している。設計主波長λ0は500nmである。プラスチック眼鏡レンズ生地表面に1.67の屈折率を有するプライマー層と1.67の屈折率を有するハードコート層をそれぞれ浸漬法によって塗布し、加熱して硬化させたものを基材とし、この基材表面に反射防止膜を構築した。SiO2層の成膜は、真空蒸着法(真空度8.0×10-4Pa)で行った。TiO2層の成膜は、イオンアシスト蒸着法(真空度4.0×10-3Pa)で行った。TiO2層をイオンアシスト蒸着で成膜するときのイオンアシスト条件は加速電圧520V、加速電流値270mAで、真空度は酸素を導入して4.0×10-3Paで保持するようにした。基材側から数えて第1層は0.45λ0の光学膜厚を持つSiO2層(屈折率1.45)、第2層は0.08λ0の光学膜厚を持つTiO2層(屈折率2.36)、第3層は0.09λ0の光学膜厚を持つSiO2層とした。この時の第1層から第3層までのTiO2層とSiO2層の物理膜厚比は、
TiO2層の物理膜厚/SiO2層の物理膜厚=0.094
であり、第1層から第3層までの物理膜厚和は202nmであった。
【0027】
第4層は0.13λ0の光学膜厚を持つTiO2層、第5層は0.05λ0の光学膜厚を持つSiO2層、第6層は0.05λ0の光学膜厚を持つTiO2層、第7層は0.24λ0の光学膜厚を持つSiO2層を順次積層してなる反射防止膜を構築した。この構成での反射率特性をシミュレーションしたものを図8に示す。得られた眼鏡用プラスチックレンズの耐久性評価結果を表1に示す。表1の結果からわかるように、耐熱性と耐擦傷性は良好であるが、密着性が低下した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】
SiO2層の膜厚を増やすことで反射防止膜の総膜厚を増やしても密着性の低下やクラックの発生を起こさないような膜構成を発見したことによって、プラスチックレンズ表面の硬さを高くして傷を入りにくく出来、さらに眼鏡レンズとしての耐久性と外観に優れた反射防止膜付きのプラスチック眼鏡レンズを提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に示した反射防止膜の反射率特性シミュレーション結果。
【図2】実施例2に示した反射防止膜の反射率特性シミュレーション結果。
【図3】比較例1に示した反射防止膜の反射率特性シミュレーション結果。
【図4】比較例2に示した反射防止膜の反射率特性シミュレーション結果。
Claims (6)
- プラスチック基板上に低屈折率層と高屈折率層を交互に積層して7層からなる反射防止膜において、設計主波長λ0を480nm以上550nm以下の範囲に持ち、最も基材側にある層を第1層として順に外側へ向けて層番号をつけて、奇数番号層をSiO2層とし、偶数番号層をTiO2層とした場合、1層目から3層目までの総膜厚を180nm以上250nm以下の範囲に設定し、且つその中のSiO2層とTiO2層の物理膜厚比を
0.020 ≦ TiO2層物理膜厚/SiO2層物理膜厚 ≦ 0.065
として、さらに各層の光学膜厚をλk(kは層番号)としたとき、
0.10λ0 ≦ λ4 ≦ 0.18λ0
0.05λ0 ≦ λ5 ≦ 0.10λ0
0.13λ0 ≦ λ6 ≦ 0.18λ0
0.24λ0 ≦ λ7 ≦ 0.28λ0
の関係にある反射防止膜を有することを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズ。 - プラスチック基材と前記反射防止膜の間に、金属酸化物微粒子と有機ケイ素化合物を主成分とするハードコート層を有することを特徴とする請求項1に記載の眼鏡用プラスチックレンズ。
- 前記ハードコート層とプラスチック基材の間に金属酸化物微粒子と有機ケイ素化合物を主成分とするプライマー層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の眼鏡用プラスチックレンズ。
- 請求項1記載の眼鏡用プラスチックレンズの製造方法であって、前記TiO2層の成膜を、酸素イオンをアシストしながら蒸着することにより行うことを特徴とする眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
- TiO2層の成膜を行うとき、真空度調節用の酸素ガスまたはアルゴンガスを導入して真空チャンバー内の圧力を3.0×10-3Pa〜7.0×10-3Paの範囲に保持することを特徴とする請求項4記載の眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
- 反射防止膜を積層する前の表面処理として、プラスチック基材表面或いはハードコート層表面に酸素イオンのビームを照射する工程を含むことを特徴とする請求項4または5に記載の眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
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