JP3988492B2 - 2次電池における電解液量の管理装置および管理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次電池の電解液量の管理装置に関し、特に、密閉型の樹脂電槽に封入された電解液の液量を管理する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用やUPS(Uninterruptible Power System)用に、様々な2次電池が使用されている。このような2次電池として、密閉型の樹脂電槽に水溶性または非水溶性の電解液を封入した電池がある。たとえば、鉛蓄電池、ニッケル水素電池などである。
【0003】
このような用途に使用される2次電池は、小形、軽量、メンテナンスフリー化をはじめ、安全性を含めた信頼性に重点が置かれている。たとえば、密閉形鉛蓄電池は、その電槽が樹脂で成型されていることに加えて、UPSの設置場所として電源回路の上部や発熱体の近くに置かれると、電槽の材質を通過して電解液中の水分が蒸発することによる極板劣化が促進されて、電池寿命は短縮されることが発生しうる。
【0004】
特開平10−106513号公報は、寿命特性を向上させるために、強度が高く、水分透過を抑制する電槽を有する密閉形鉛蓄電池を開示する。この公報に開示された鉛蓄電池は、正極板、負極板およびセパレータから構成された極板群と、この極板群を収納する樹脂製の電槽と、中蓋および上蓋とを含み、この樹脂製の電槽の外周は金属板を合成樹脂中に一体化した構造を有する。
【0005】
この公報に開示された鉛蓄電池によると、金属板の存在により合成樹脂製の電槽は水分の蒸発を抑制して、変形したり割れが発生したりすることが少なくなる。その結果、水分の透過蒸発を抑制することができ、寿命特性を向上させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の公報に開示された鉛蓄電池は、水分の透過蒸発を抑制することができても、水分の透過蒸発を皆無にすることができない。たとえば、電解液の水分は、液相として電槽内部から電槽外部へ抜けたり、電池内部の化学反応の結果水分が酸素および水素として(すなわち気相の状態で)、電槽内部から電槽外部へ抜けたりすることを完全に防止することはできない。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、電解液量および電解液の低減量を測定することが困難な密閉型の樹脂電槽を有する2次電池の電解液の液量を管理して、補液メンテナンス等を有効に実行させることができる、2次電池における電解液量の管理装置および管理方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る管理装置は、密閉型の樹脂電槽を有する2次電池の電解液の液量を管理する。この装置は、樹脂電槽の特性に基づく係数を記憶するため係数記憶手段と、2次電池の温度を計測するための計測手段と、2次電池の使用時間を計測するための計時手段と、係数と温度と使用時間とに基づいて、電解液の低減量を算出するための算出手段とを含む。
【0009】
第1の発明によると、係数記憶手段は、樹脂電槽の表面積および厚みなどの特性に基づく係数を記憶する。樹脂電槽からの電解液の透過量は、このような係数に加えて、電池の温度が高いと密閉された電槽内部の圧力が高まり、透過量が増加する。算出手段は、このような係数と、計測手段により計測された電池の温度と、この電池がそのような温度であった時間とに基づいて、電解液の低減量を算出する。これにより、密閉型の樹脂電槽を有する2次電池の電解液の低減量を管理することができる。その結果、補液メンテナンス等を有効に実行させることができる。
【0010】
第2の発明に係る管理装置は、第1の発明の構成に加えて、温度に基づく、樹脂電槽内部から外部への透過係数を記憶するための透過係数記憶手段をさらに含む。算出手段は、係数と、温度に基づいて算出された透過係数と、使用時間とに基づいて、電解液の低減量を算出するための手段を含む。
【0011】
第2の発明によると、透過係数記憶手段は、温度に基づく、樹脂電槽内部から外部への透過係数を記憶し、計測手段により計測された電池の温度に基づいて、透過係数が算出される。これにより、算出手段は、樹脂電槽の形状等に基づく係数と、温度に基づいて算出された透過係数と、使用時間とに基づいて、電解液の低減量を算出することができる。
【0012】
第3の発明に係る管理装置は、第2の発明の構成に加えて、透過係数記憶手段は、温度に基づく樹脂電槽内部から外部への液相状態における電解液の液相透過係数と、樹脂電槽内部から外部への気相状態における電解液の気相透過係数とを記憶するための手段を含む。算出手段は、係数と、温度に基づいて算出された液相透過係数および気相透過係数と、使用時間とに基づいて、電解液の低減量を算出するための手段を含む。
【0013】
第3の発明によると、樹脂電槽の内部では、たとえば、電解液に含まれる水分(液相)が水素(気相)および酸素(気相)に電気分解される場合がある。また、水分子が気体として樹脂電槽を透過する場合がある。このような場合には、樹脂電槽の内部から外部へ、液相状態および気相状態で電解液に含まれる水分が透過する。透過係数記憶手段は、液相状態における電解液の液相透過係数と、気相状態における電解液の気相透過係数とを記憶するため、水分の状態によらず、電解液の低減量を算出することができる。
【0014】
第4の発明に係る管理装置は、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、算出手段により算出された低減量が、予め定められた値以上になると、警報信号を発生させるための発生手段をさらに含む。
【0015】
第4の発明によると、発生手段により、電解液の低減量が予め定められた値以上になると警報が発生するため、この警報に基づいて、補液メンテナンス等を実施することができる。
【0016】
第5の発明に係る管理方法は、密閉型の樹脂電槽を有する2次電池の電解液の液量を管理する。この方法は、樹脂電槽の特性に基づく係数を予め準備する係数準備ステップと、2次電池の温度を計測する計測ステップと、2次電池の使用時間を計測する計時ステップと、係数と温度と使用時間とに基づいて、電解液の低減量を算出する算出ステップとを含む。
【0017】
第5の発明によると、係数準備ステップにて、樹脂電槽の表面積および厚みなどの特性に基づく係数が予め準備される。樹脂電槽からの電解液の透過量は、このような係数に加えて、電池の温度が高いと密閉された電槽内部の圧力が高まり、透過量が増加する。算出ステップにて、このような係数と、計測ステップにて計測された電池の温度と、この電池がそのような温度であった時間とに基づいて、電解液の低減量が算出される。これにより、密閉型の樹脂電槽を有する2次電池の電解液の低減量を管理することができる。その結果、補液メンテナンス等を有効に実行させることができる。
【0018】
第6の発明に係る管理方法は、第5の発明の構成に加えて、温度に基づく、樹脂電槽内部から外部への透過係数を予め準備する透過係数準備ステップをさらに含む。算出ステップは、係数と、温度に基づいて算出された透過係数と、使用時間とに基づいて、電解液の低減量を算出するステップを含む。
【0019】
第6の発明によると、透過係数準備ステップにて、温度に基づく、樹脂電槽内部から外部への透過係数が予め準備され、計測ステップにて計測された電池の温度に基づいて、透過係数が算出される。これにより、算出ステップにて、樹脂電槽の形状等に基づく係数と、温度に基づいて算出された透過係数と、使用時間とに基づいて、電解液の低減量を算出することができる。
【0020】
第7の発明に係る管理方法は、第6の発明の構成に加えて、透過係数準備ステップは、温度に基づく樹脂電槽内部から外部への液相状態における電解液の液相透過係数と、樹脂電槽内部から外部への気相状態における電解液の気相透過係数とを予め準備するステップを含む。算出ステップは、係数と、温度に基づいて算出された液相透過係数および気相透過係数と、使用時間とに基づいて、電解液の低減量を算出するステップを含む。
【0021】
第7の発明によると、透過係数準備ステップにて、液相状態における電解液の液相透過係数と、気相状態における電解液の気相透過係数とを記憶するため、水分の状態によらず、電解液の低減量を算出することができる。
【0022】
第8の発明に係る管理方法は、第5〜7のいずれかの発明の構成に加えて、算出ステップにて算出された低減量が、予め定められた値以上になると、警報信号を発生させる発生ステップをさらに含む。
【0023】
第8の発明によると、発生ステップにて、電解液の低減量が予め定められた値以上になると警報が発生するため、この警報に基づいて、補液メンテナンス等を実施することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0025】
以下の説明では、車両の駆動用または補機電装品へ電力を供給する2次電池であって、たとえばニッケル水素電池の電解液量を管理する管理装置について説明する。なお、本発明に係る管理装置は、ニッケル水素電池に限定されて適用されるものではない。
【0026】
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る管理装置を実現する電池ECU(Electronic Control Unit)200を含む車両のパワーユニットについて説明する。図1に示すように、この車両のパワーユニットは、ニッケル水素電池100と電池ECU200とを含む。ニッケル水素電池100には、電池の温度を測定するためのサーミスタ110が取り付けられている。電池ECU200は、サーミスタ110および電池関係警告出力信号線に接続された入出力インターフェイス500と、電池ECU200を制御するCPU(Central Processing Unit)300と、クロック400と、各種データを記憶するメモリ600およびフラッシュメモリ700とを含む。
【0027】
このニッケル水素電池100は、樹脂電槽により電解液が封入された電池である。電解液の水分が液相(水)および気相(水、水素および酸素)の状態で、樹脂電槽の内部から外部に透過することにより、電解液量が低減する。
【0028】
ニッケル水素電池100の電源端子は、車両パワーケーブルに接続され、この車両の走行モータ、補機電装品等に電力を供給する。ニッケル水素電池の温度を測定するサーミスタ110により検出された温度信号は、電池ECU200の入出力インターフェイス500を介して、CPU300に送信される。
【0029】
電池ECU200は、クロック400により計測されるクロック信号に基づいて、ニッケル水素電池100の温度を測定し、測定されたニッケル水素電池100の温度などに基づいて透過係数を算出する。また、この透過係数と、樹脂電槽を構成する樹脂の特性、樹脂電槽の形状(厚み等)等に基づく係数と、このニッケル水素電池100の使用時間とに基づいて、ニッケル水素電池100の電解液の低減量を算出する。検知した電解液の低減量は、フラッシュメモリ700に記憶される。このパワーユニットは、ニッケル水素電池100と電池ECU200とが一体として取引経路を流通し、ニッケル水素電池100の電解液の低減量がフラッシュメモリ700に半永久的に記憶される。
【0030】
また、電池ECU200の内部においては、入出力インターフェイス500、CPU300、クロック400、メモリ600およびフラッシュメモリ700が、内部バス800を介して接続され、互いにデータ通信を行なうことができる。
【0031】
図2〜図5を参照して、メモリ600に記憶される、電池温度TBと透過係数α、β、γ、δとの関係を説明する。透過係数αは、樹脂電槽の内部から外部へ、液相状態の水分が透過する場合の係数である。透過係数βは、樹脂電槽の内部から外部へ、気相状態の水素が透過する場合の係数である。透過係数γは、樹脂電槽の内部から外部へ、気相状態の酸素が透過する場合の係数である。透過係数δは、樹脂電槽の内部から外部へ、気相状態の水が透過する場合の係数である。
【0032】
図2〜図5に示すように、いずれの透過係数α、β、γ、δも電池温度TBの関数である。電池温度TBが高いほどいずれの透過係数α、β、γ、δも高くなる傾向を有する。電池温度TBが定まれば一義的に透過係数α、β、γ、δが決まる。なお、気相状態における(水、水素および酸素)の透過量が無視できる程度に小さい場合には、係数αのみを使用するようにしてもよい。
【0033】
なお、図2〜図5に示した、電池温度TBと係数α、β、γ、δとの関係は、それぞれ一例である。これら以外の関係であってもよい。
【0034】
図6を参照して、本実施の形態に係る電解液量を管理する管理装置を実現する電池ECU200で実行されるプログラムは、以下のような制御構造を有する。
【0035】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、電池ECU200のCPU300は、変数を初期化する。このとき、A(0)=0、N=1と設定される。S102にて、CPU300は、定数をメモリ600から読出す。このとき、メモリ600に記憶された、定数a(1)、a(2)、a(3)およびa(4)が読出される。
【0036】
S104にて、CPU300は、電解液の減液量の検知サンプリングタイムに到達したか否かを判断する。このとき、サンプリングタイムの間隔をΔHとする。サンプリングタイムになると(S104にてYES)、処理はS106に移される。もしそうでないと(S104にてNO)、処理はS104へ戻される。
【0037】
S106にて、CPU300は、電池温度TB(N)を検知する。このとき、入出力インターフェイス500を介してCPU300がサーミスタ110から受信した温度信号に基づいて電池温度TB(N)が検知される。S108にて、CPU300は、電池温度TB(N)に依存する係数α、β、γ、δを算出する。このとき、S106にて検知した電池温度TBと、メモリ600に記憶された電池温度TBと係数α、β、γ、δとの関係(図2〜図5)に基づいて、α(TB(N))、β(TB(N))、γ(TB(N))、δ(TB(N))が算出される。
【0038】
S110にて、CPU300は、減液量A(N)=A(N−1)+a(1)×α(TB(N))×ΔH+a(2)×β(TB(N))×ΔH+a(3)×γ(TB(N))×ΔH+a(4)×δ(TB(N))×ΔHの演算を行なう。
【0039】
S112にて、CPU300は、減液量A(N)をフラッシュメモリ700に記憶する。S114にて、CPU300は、変数Nに1を加算する。S116にて、CPU300は、減液量A(N)が予め定められたしきい値Lよりも大きいか否かを判断する。減液量A(N)が予め定められたしきい値Lよりも大きい場合には(S116にてYES)、処理はS118へ移される。もしそうでないと(S116にてNO)、処理はS104へ戻される。
【0040】
S118にて、CPU300は、電池関係警告出力信号を入出力インターフェイス500を介して出力する。この出力された電池関係警告出力信号は、たとえば、表示ECUにより受信され、車両のインストルメントパネルに、電池に異常が発生したことを表わす情報が表示される。このS118における処理の後、処理はS104へ戻される。
【0041】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る管理装置を実現する電池ECU200の動作について説明する。
【0042】
ニッケル水素電池100および電池ECU200を搭載した車両は、図7に示すように車両の走行中すなわちニッケル水素電池100への充放電中においては時間Hの経過につれて電池温度TBが上昇する。車両が停止すると、充放電が停止し、ニッケル水素電池100の内部における化学反応が停止することなどにより、電池温度TBは下降する。その後、再度走行を開始すると、ニッケル水素電池100の充放電が再開し、電池温度TBが上昇を始める。
【0043】
電池ECU200に初めて電源が投入されると、変数が初期化される(S100)。ニッケル水素電池100の樹脂電槽の厚みや表面積に基づく定数がメモリ600から読出される(S102)。クロック400によりサンプリングタイムであることが検知されると(S104にてYES)、電池温度TB(N)がサーミスタ110および入出力インターフェイス500を介して受信した信号に基づいて検知される(S106)。
【0044】
電池温度TB(N)に依存する透過係数α、β、γ、δが、メモリ600に記憶された電池温度TBと透過係数との関係(図2〜図5)に基づいて算出される(S108)。減液量A(N)が、A(N−1)+a(1)×α(TB(N))×ΔH+a(2)×β(TB(N))×ΔH+a(3)×γ(TB(N))×ΔH+a(4)×δ(TB(N))×ΔHとして算出される(S110)。減液量A(N)がフラッシュメモリ700に記憶される(S112)。変数Nに1が加算される(S114)。減液量A(N)が予め定められた減液量のしきい値Lよりも大きい場合には(S116にてYES)、入出力インターフェイス500を介して、表示ECUなどに、電池関係警告出力信号が出力される(S118)。このような処理が、時間ΔHの間隔で繰返し実行される。
【0045】
この場合の、電池の使用の経過年数に対する、電解液の減液量Aおよび電解液量Bの関係を図8に示す。経過年数に従い、電解液の減液量Aは増加し、減液量Aの増加に伴い、電解液量Bは減少する。また、減液量しきい値Lを減液量Aが上回ると(S116にてYES)、電池関係警告出力信号が出力される(S118)。
【0046】
以上のようにして、本実施の形態に係る2次電池の電解液の管理装置によると、樹脂電槽の表面積および厚みなどの特性に基づく係数と、電池の温度に基づく透過係数と、電池を使用した経過時間とに基づいて、電解液の低減量を算出することができる。さらに、この管理装置によると、電解液の透過状態を、電解液に含まれる水分の液相および気相のいずれの状態においても、把握することができる。この結果、密閉型の樹脂電槽を有する2次電池の電解液の低減量を管理することができ、補液メンテナンス等を有効に実行させることができる。
【0047】
なお、図6を用いて説明したフローチャートは、メインルーチンの中でサンプリングタイムであるか否かを判断させたが、これに限定されるものではない。たとえば、メインルーチンでサンプリングタイムであると判断されると、図6のS104〜S118で示すサブルーチンを実行するようにしてもよい。
【0048】
さらに、図6のS110における処理は、液相状態の水分(水)に対する係数a(1)と、気相状態の水素に対する係数a(2)と、気相状態における酸素に対する係数a(3)と、気相状態における水に対する係数a(4)とを、別の係数として表わしたが、これに限定されるものではない。樹脂電槽の厚みや形状などに基づく係数a(1)、a(2)、a(3)、a(4)は、共通する係数aとしてもよい。この場合、S110における処理は、A(N)=A(N−1)+a×{α(TB(N))+β(TB(N))+γ(TB(N))+δ(TB(N))}×ΔHとなる。
【0049】
なお、電池ECUによる、上述した電解液の減液量Aに関する計測および演算は、イグニッションのオンおよびオフ、車両の走行中および停止中のいずれであっても実行される。
【0050】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る電池ECUを搭載した車両の制御ブロック図である。
【図2】 電池温度と透過係数αとの関係を示す図である。
【図3】 電池温度と透過係数βとの関係を示す図である。
【図4】 電池温度と透過係数γとの関係を示す図である。
【図5】 電池温度と透過係数δとの関係を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態に係る電池ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図7】 電池温度の経過状態を示す図である。
【図8】 電解液量の低減状態を示す図である。
【符号の説明】
100 リチウム電池、200 電池ECU、300 CPU、400 クロック、500 入出力インターフェイス、600 メモリ、700 フラッシュメモリ、800 内部バス。
Claims (6)
- 密閉型の樹脂電槽を有する2次電池の電解液の液量を管理する装置であって、
前記樹脂電槽の形状に基づく係数を記憶するための係数記憶手段と、
前記2次電池の温度を計測するための計測手段と、
前記温度に基づく、前記樹脂電槽内部から外部への透過係数を記憶するための透過係数記憶手段と、
前記2次電池の使用時間を計測するための計時手段と、
前記係数と、前記温度に基づいて算出された透過係数と、前記使用時間とに基づいて、前記電解液の低減量を算出するための算出手段とを含む、電解液量の管理装置。 - 前記透過係数記憶手段は、前記温度に基づく前記樹脂電槽内部から外部への液相状態における前記電解液の液相透過係数と、前記樹脂電槽内部から外部への気相状態における前記電解液の気相透過係数とを記憶するための手段を含み、
前記算出手段は、前記係数と、前記温度に基づいて算出された液相透過係数および気相透過係数と、前記使用時間とに基づいて、前記電解液の低減量を算出するための手段を含む、請求項1に記載の電解液量の管理装置。 - 前記管理装置は、前記算出手段により算出された低減量が、予め定められた値以上になると、警報信号を発生させるための発生手段をさらに含む、請求項1または2に記載の電解液量の管理装置。
- 密閉型の樹脂電槽を有する2次電池の電解液の液量を管理する方法であって、
前記樹脂電槽の形状に基づく係数を予め準備する係数準備ステップと、
前記2次電池の温度を計測する計測ステップと、
前記温度に基づく、前記樹脂電槽内部から外部への透過係数を予め準備する透過係数準備ステップと、
前記2次電池の使用時間を計測する計時ステップと、
前記係数と、前記温度に基づいて算出された透過係数と、前記使用時間とに基づいて、前記電解液の低減量を算出する算出ステップとを含む、電解液量の管理方法。 - 前記透過係数準備ステップは、前記温度に基づく前記樹脂電槽内部から外部への液相状態における前記電解液の液相透過係数と、前記樹脂電槽内部から外部への気相状態における前記電解液の気相透過係数とを予め準備するステップを含み、
前記算出ステップは、前記係数と、前記温度に基づいて算出された液相透過係数および気相透過係数と、前記使用時間とに基づいて、前記電解液の低減量を算出するステップを含む、請求項4に記載の電解液量の管理方法。 - 前記管理方法は、前記算出ステップにて算出された低減量が、予め定められた値以上になると、警報信号を発生させる発生ステップをさらに含む、請求項4または5に記載の電解液量の管理方法。
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