JP3988049B2 - 衝突音の緩和及び消去機構 - Google Patents

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本発明は風力によって閉鎖する自然風力換気窓等の障子閉鎖時に発生する衝突音の緩和及び消去を行う消去機構に関する。ここで自然風力換気窓とは内気の状態と外気により生ずる障子に加わる風力の状態によって自然に障子が開閉して換気が行われる窓のことをいう。
近年、内外気の条件により自然に開閉される窓が要望されている。例えば、水平回転用の回転窓において障子にバランスウエートを設けて水平回転軸を中心とするモーメントをほぼ均衡させて内外気の条件により、窓を開いて自然換気を行うことができる窓が提案されている(特開平10−18457号公報参照)。
このような窓では建物の対向壁面に夫々窓を設け、風上の正圧の風を受ける窓は風圧で閉まり、風下の負圧の窓は開放される。そして、無風又は微風のときは何れの窓も開放される。
上述した回転窓では水平回転軸を中心とする障子にバランスウエートをつけたものは、あたかもヤジロベエの如くであり、障子に作用する風力は水平回転軸の上下で逆方向に作用する。従って、水平回転軸の上側と下側における夫々の障子の面積差が障子の回転力を生じさせるための有効面積となる。その一方で、バランスウエートが大きなものとなる。そこで、障子を閉にするために風圧による力に対して障子とバランスウエートを加えた慣性重量が著しく大きくなる。そこで閉鎖時に軽く動作しない。そのため、閉じる場合障子の回転速度が上昇した処で慣性重量の大きな障子が窓枠に当接する。そこで、障子が閉まる際に大きな音が生ずる。それ故、障子が閉まる際の防音対策を必要とする。そこで、従来、窓枠に障子の閉まる速度を緩和して消音を行う機構、即ち、衝突音の緩和及び消去機構が用いられる。
図18は従来の市販されている衝突音の緩和及び消去機構(ストッパ)の平面図であり上側は室外側である。このような機構は窓の中央を通る見込方向の垂直面を対象面として窓の左右に備えてある。
台板101は溝形鋼形である。台板101は窓の下枠に固定されている。溝形鋼形のアーム102は根本が台板101の溝内に嵌まり込み、台板101にピン103でもって回転自在に取り付けられている。アーム102の先端には合成樹脂材の当り部材104が嵌着でもって固定されている。ピン103に挿入されたねじりコイルばね106の一端106aは台板101のウエブの一部であるばね受部101aに当接し、他端106bはアーム102のウエブ102aの内側に当接している。ねじりコイルばね106のばね力でアーム106は時計回りに付勢されている。アーム102の根本はウエブ102aの延長部(図示されない)が台板101のウエブの一部に当接し回動限度位置を定められている。
この従来例の作用は次のとおりである。自然風力換気窓の障子が強風で閉まってくると框が当り部材104に当り外部側から室内側へ当り部材104を押す。そして、ピン103を中心にしてねじりコイルばね106のばね力に抗してアーム102を反時計回りに回動する。このとき、当り部材104はピン103を中心とする円弧を運動の軌跡とするので見込方向に対して直角方向(見付方向)の変位が生ずる。このとき、当り部材104は障子の框上を摺動する。
アーム102が角α回動すると障子は閉まる。このとき、障子と窓枠間の掛金が自動的にかかり障子は開かなくなる。強風が止むと掛金は自動又は手動で外され、自然風力換気窓は開く。
特開2002−89129 市販のストッパを図18として図面に作成した。
障子の閉まる際の衝撃を緩衝するには障子がローラ104に当ってからローラ104が見込方向に移動して障子が閉まるまでのローラ104のストロークSが必要である。また、窓への納まりからはアーム102の長さLは短くしたい。しかし乍、ストロークSを一定にしてアームLを短くするとアーム102の全回転角αはどうしても大きくなる。回転角αが大きいと強風により閉まる障子がローラ104に当った際に、アーム102に沿う方向の力が大きく加わる。また、障子がローラ104を押してアーム102を回動するトルクが小さい。そこで、衝撃音が生ずる。アーム102を長くすれば回転角αは小さくなるがアーム102が長くなるので、例えば台風のような時に備えて障子を閉めて置く窓開閉装置の設定の障害となる。
本発明は取付幅が小さく、それにもかかわらずストロークは充分とれ且つ、強風時に障子が閉まっても静かに作動する自然風力換気窓の風力による障子閉鎖時に発生する衝突音の緩和及び消去機構を提供することを目的とする。
本出願に係る第1の発明は風力の消長により開閉する自然風力換気窓の風力による障子閉鎖時に発生する衝突音の緩和及び消去機構において、窓枠に固定される台座と、台座に根本が枢着され斜めに外方へ突出した第二アームと、第二アームの先端に根本が枢着され折り返して斜めに外方へ突出した第一アームと、第一アームの先端に設けられ障子閉鎖時に障子が当る当り部と、第二アームと台座の間に設けられ第二アームを窓の見込方向外方へ付勢する第二ばねと、第一アームと第二アームの間に設けられ第一アームを窓の見込方向外方へ付勢する第一ばねと、第二アームの外方への回動を制限する第二回動制限手段と、第一アームの外方への回動を制限する第一回動制限手段と、を有することを特徴とする衝突音の緩和及び消去機構である。
本出願に係る第2の発明は障子が当り部に当った際に先ず第一アームが室内側へ回動し、次に第二アームが室内側ヘ回動し始めるように第一、第二ばねのばね力を設定したことを特徴とする第1の発明に記載の衝突音の緩和及び消去機構である。
本出願に係る第3の発明は当り部が回転自在なローラであって、第一アームが第二アームに対して接近する際に前記ローラが第二アームに当らないように第一アームの第二アームに対する接近を制限するアーム間接近制限手段を設けたことを特徴とする第1又は第2の発明に記載の衝突音の緩和及び消去機である。
本発明によれば、設置幅が狭く、窓に取り付けが容易である。第一と第二のばねを用いているのでこれらばねのばね力を組合せることにより、障子の変位量に応じて障子を閉める風力と慣性力に対して生ずる抵抗の特性を選択できる。
説明の順序として先ず本発明の自然風力換気窓の風力による障子閉鎖時に発生する衝突音の緩和及び消去機構(以下単に機構Aという)をのべ、次にこの機構が適用される自然風力換気窓の例についてのべる。
図1は後述する自然風力換気窓の内部側より見る正面図である。窓枠1に対して障子2は水平な枢軸3でもって支持されている。障子2が閉まった際に障子2の下框2aにより作動する機構Aが下枠1aに取り付けてある。
図2は機構Aの平面図、図3は図2の正面図、図4は図3の側面図である。ただし、図2は障子2が開いている場合、即ち下框2aが外部側に移動して機構Aとは離れている状態を示しており、図4は障子2が閉まっている場合の機構Aの側面図を示している。
機構Aは台座4、第二アーム5、当り部6、第一アーム7、第二ねじりコイルばね8、第一ねじりコイルばね9、第二回動制限手段11、第一回動制限手段12から主としてなる。
次に各部についてのべる。
(台座)
窓枠1に固定される台座4は本例では下枠1aの室内側の上部に固定されている。ただし、機構Aは竪枠、上枠に取り付けてもよい。ただし、窓形式により機構Aの取付個所は制約を受ける。台座4は下枠1aの窓台1a−1上にライナー10を介して置かれる。そして、台座4、ライナー10及び窓台1a−1の穴を挿通する小ねじ13,17を、窓台1a−1の下の条溝1a―2に脱出しないように挿入されている裏板14にねじ込み固定されている。小ねじ17の頭は上方へ突出し後述するばね受けとなっている。台座4は一部を除いて見込方向の垂直面で切った断面は溝形である。台座4の溝が外部へ向って開いた状態で台座4は下枠1aに取り付けてある。台座4の上下のフランジには垂直方向の小ねじ15が貫通し、小ねじ15にナット16をねじ込み固定されている。小ねじ15の頭はライナー10の穴に収容された形である。
(第二アーム)
台座4に根本が枢着され斜めに外方へ突出した第二アーム5について説明する。
第二アーム5は溝形鋼形で溝が外部側を向いている。そして、第二アーム5は根本が台座4の上下のフランジ間に丁度嵌合している。小ねじ15は第二アーム5の根本の穴に滑合している。これによって第二アーム5は小ねじ15を中心に回動自在となっている。
第二アーム5の先端には小ねじ18がねじ込まれ、小ねじ18にナット19をねじ込んである。これによって小ねじ18は第二アーム5の先端に固定されている。
第二アーム5はフランジ先端にばね受け5aがわたされて第二アーム5と溶接で一体となっている。
(第一アーム)
第二アーム5の先端に根本が枢着され折り返して斜めに外方へ突出した第一アーム7について説明する。
第一アーム7は帯鋼で根本が第二アーム5の溝の間に挿入されている。そして第一アーム7の根本の穴には小ねじ18が嵌入している。これによって第一アーム7は第二アーム5に対して回転自在となっている。
第一アーム7の先端にはピン21が固着立設されている。
(障子当り部)
第一アーム7の先端に設けられ障子2の閉鎖時に障子が当る当り部6について説明する。
障子当り部6は本例ではローラになっている。障子当り部6はその中心がピン21に嵌合し回転自在とされている。障子当り部6は図3に示すように外周に周方向の溝を有する溝車6aと、溝車6aの溝に嵌合している無端の転動輪6bとを有する。溝車6aは例えば鉄のような金属製である。転動輪6bは合成樹脂例えばナイロン(登録商標名)である。
転動輪6bを合成樹脂とすることによって障子2が当り部6に衝突した際に発生する金属音を生じないようにしてある。当り部6は合成樹脂一体成形品でもよい。
当り部6はローラに限らず第一アーム7の先端に固定し障子2と摺動するようにしてもよい。この場合は、当り部6と障子2の下框2aとの間で摺動作用が生じ、障子2が急速に閉鎖しようとするエネルギーの吸収が行われる。
(第二ばね)
第二アーム5と台座4との間に設けられ第二アーム5を窓の見込方向外方へ付勢する第二ばねについて説明する。
小ねじ15には第二ねじりコイルばねが挿入されている。第二ねじりコイルばね8の一端8aは小ねじ17の頭に当接し、他端8bはばね受け5aに当接している。
第二アーム5が最も外側ヘ回動した限度位置において一端8aは小ねじ17の頭を加圧し、他端8bはばね受け5aを加圧した状態である。即ち、第二コイルばね8はプリロードを与えた状態で取り付けられている。このプリロードの大きさは、第一アーム7が障子2に押されて或程度回動又は第一アーム7が回動限度まで回動した後に第二アーム5が回動するように設定する(後述参照)。特に第一アーム7が外部側から室内側ヘ回動して第一アーム7が第二アーム5に設けたストッパ23に当るまで第二アーム5が動かないように第二ねじりコイルばね8にプリロードを与えておくと、第一ねじりコイルばね9が障子2が閉まる際のエネルギーを吸収するねじり角度を大きくとれ、第一アーム7が限度一杯回転してから、第二アーム5が限度一杯同様回転するから作動時間を長くし易い。
(第一ねじりコイルばね)
第一アーム7と第二アーム5の間に設けられ第一アームを窓の見込方向外方へ付勢する第一ばねについて説明する。
第一ねじりコイルばね9は第二アーム5の先端の溝内にあって第一アーム7の根本と重なっており、小ねじ18に挿入されている。第一ねじりコイルばね9の一端9aは第二アーム5のウエブ内面に当り、他端9bは第一アーム7の縁7aに引掛るように曲げられている。これによって第一アーム7は第二アーム5の先端の小ねじ18を中心にして図2において時計回りに(外部側へ向って)付勢されている。
第一アーム7が後述の第一回動制御手段で外部側へ回動した限度位置において第一ねじりコイルばね9はプリロードが与えられている。このプリロードは第一アーム7の外部側へ回動した限度位置が一定に保たれる程度の大きさがよい。即ち、このプリロードは小さい方がよい。
実施例は、第一ねじりコイルばね、第二ねじりコイルばねを用いたが、板ばね、圧縮又は引張コイルばね等第一アーム、第二アームを外方へ付勢できるばねであってもよい。
(第二回動制限手段)
第二アーム5の外方への回動を制限する第二の回動制限手段11について説明する。
第二回動制限手段11は第二アーム5が小ねじ15に枢着された位置より根本側を延長した端部に設けた当接部11aと、第二アーム5が外方へ回動した際に当接部11aが当る当接部11bからなる。当接部11bは台座4のウエブの面となっている。これによって第二アーム5の外部側への回動限度位置が定まる。
(第一回動制限手段)
第一アーム7の外方への回動を制限する第一回動制限手段12について説明する。
第二アーム5の先端にはピン12aが固定されている。ピン12aは第二アーム5のフランジにわたして固定されている。第一アーム7が外部側へ回動すると第一アーム7の縁7bの一部の当り部12bがピン12aに当る。この当り部12bとピン12aで第一回動制限手段12となっている。
(第一アームの第二アームに対する接近を制限するアーム間接近制限手段)
第二アーム5の中間にはフランジにわたすようにしてピン23が固定してある。第一アーム7が外部側より室内側へ向って回動すると第一アーム7の縁7aがピン23に当り第一アーム7はそれ以上第二アーム5に接近できないようになっている。縁7aがピン23に当った状態ではローラである当り部6は第二アーム5に当っていない。従って、当り部6は常に回転でき当り部6と障子2の下框2a間の当接力が強くなった状態においても、当り部6は回転可能である。ただし、ピン23を設けなくすることもできる。ピン23がない場合、第一アーム7が第二アーム5に接近すると、当り部6は第二アーム5に外周が当るので当り部6は回転できなくなる。これによって、当り部6が第二アーム5に当った後は当り部6と障子2は摺動しなければならないので障子2に加わる制動力は大きくなる。
(自然風力換気窓)
(自然風力換気窓の建物への適用例)
図5は図1の側断面図である。既にのべたように障子2の上框2bの室内側には均合錘26が設けてある。そして、無風又は正圧の微風の際は障子2は枢軸3を中心として障子2の上下の重力による回転モーメントは均合を保って図5に示すように障子2の下側は外部側に開き、障子2の上側は室内側へ移動した状態となる。この窓が建物の風下側にあると障子2に加わる負圧は大きくなる。そこで、障子2の開放限度位置を規定するストッパ(図示されない)が窓枠1に設けられ、障子2を当てることによって開度を制限している。
このような窓は図11に示すように建物50の対向壁50a,50bに夫々設けて一定風速以上で正圧を受ける障子2は閉まり、一定風速以下の正圧又は風下で負圧を受ける障子2は開いた状態を保つ。従って室内は開いた窓から排気される。無風時は発熱体54(例えば暖房機、事務機器)から矢印51のように両側の窓から排気される。一定風速以下の風速のときは矢印53で示すように片側の窓から建物50内に外気が進入して、建物50内を他の片側の窓へ向って進み排気される。これによって発熱体54の発生熱は外部へ導かれる。
無風の際は対向する壁の各窓は図11に示すように開いているので無風であっても換気量は充分とり得る。強風時は図12に示すように矢印イ方向の正圧が大きいので正圧の当る側の窓、即ち、図12の左側の窓は閉まる。このとき風下側の窓は負圧が大きく、発熱体54の発生熱は矢印52のように換気される。特に、強風時は風速の消長がはげしく突然、障子2が急速に閉まる。その際に、本発明の風力による障子閉鎖時に発生する衝突音の緩和及び消去機構が作用する。
(衝突音の緩和及び消去機構の作用)
図6から図10を用いて本実施例の作用を説明する。
障子2が開いているときは障子2の下側は自然風力が障子2下部側から室内側へ向って吹く正圧の風力が小さい場合はこの風力の消長により外部にあって枢軸3を中心にして揺動している。第一アーム7、第二アーム5は夫々第二、第一ねじりコイルばね8,9のばね力で外方へ回動し、第二、第一回動制限手段11,12で回動を止められている。
図6に示すように風力Wが例えば強風、突風等で大きくなると障子2の下框2aは機構Aに向って急速度で進む。
図7に示すように下框2aが当り部6に対して当ると風力Wが障子2に加える力と障子2の慣性でもって第一アーム7を小ねじ18を中心に第一ねじりコイルばね9のばね力に抗して反時計回りに回動させる。このとき第二アーム5は不動である。第一アーム7に加えるプリロードを可能な限り小さくしておくと、障子2の当り部6に衝突する際に発生する音を小さくできる。又、第一、第二アームが分かれているので第一アームは軽くでき、第一アームの振動モーメントが小さいことも、障子2が当り部6に衝突する際に発生する音を小さくできる。
図8に示すように下框2aにより第一アーム7が更に反時計回りに回動して第一ねじりコイルばね9がねじられて行くと、第二アーム5を外部側へ向って付勢している第二ねじりコイルばね8のばね力に抗して第二アーム5を時計回りに回動させ得る力が、第一アーム7から小ねじ18を介して第二アーム5の先端に加えられ始める。これによって、第一アーム7は第一ねじりコイルばね9を更にねじり乍、小ねじ18を中心にして反時計方向に回動すると同時に並行して第二アーム5は第二ねじりコイルばね8をねじり乍時計回りに回動し始める。
図9に示すように障子2が更に当り部6を押して外部側から室内側へ向って進むと、第一アーム7は小ねじ18を中心にして第二アーム5に向って回動するので第一アーム7の縁7aが第二アーム5に固定されているピン23に当る。
図10に示すように、図9の状態からは第一、第二アーム7,5の関係位置は不変のまま、第二アーム5を回転自在に支持している小ねじ15を中心にして第二ねじりコイルばね8をねじ込み乍時計回りに回動する。そして障子2の四方組みした框が窓枠1に囲繞して設けたパッキン27(図4参照)に当って障子2が閉る。かかる障子2が閉まる図7から図10の過程で当り部6は障子2の下框2a上を転動するものである。
上述の過程で第一アーム7が回動して第一ねじりコイルばね9をねじり、続いて同時的に第一アーム7、第二アーム5が第一、第二ねじりコイルばね9,8をねじり、最後に第二ねじりコイルばね8がねじり込まれる。これによって、風力による障子2を閉鎖しようとする力及び障子2の重力に基づく慣性力は各ねじりコイルばねにより吸収され、障子2が閉鎖される際の衝撃が緩和され消去される。
(窓開閉装置)
特に強風が続く場合は窓は閉めておきたい。そのような窓開閉装置で強風時は窓を閉め、強風が吹かない無風又は微風のときのような自然風力の際に窓を開いておきたい。このような窓開閉装置は種々あるが自然風力換気窓に適するものに例えば特願2003−155866で公報で開示されている窓開閉装置Bがある。この窓開閉装置Bは図13、図14に示すように、窓枠1の下枠1a上に取付部材36を介して設けた垂直方向の円筒形の支軸31に回動腕32が水平面上を回転するように回動腕32の根本が取り付けてある。回動腕32の先端と一端がボール継手33で結合された捩動腕34の他端はボール継手35で障子2の下框2aに取付部材42を介して取り付けられている。従って、障子2は枢軸3を中心に自在に揺動可能であり、且つ、障子2と窓枠1の下端は障子2の下端の揺動が邪たげられないように結合されているものである。
障子2を閉めるには、障子2が開いた図14において回動腕32を支軸31を中心にして時計回りに回転すればよい。
下枠1aに取り付けた取付部材36に設けた下枠1aの長手方向に長いガイド溝37に往復部材38が移動自在に設けてある。該部材38が図14において右行すると往復部材38に固定した駆動ピン39が回動腕32の作用面32aに当り、回動腕32は支軸31を中心にして時計回りに回動し、捩動腕34を介して障子2は閉まる。障子2が閉まる際に往復部材38に固定したロックピン41が下框2aに固定された取付部材42の溝42aに進入して図13に示すように障子2をロックする。
障子2を開くには図13の状態から上記と逆に往復部材38を左行させるとロックピン41は溝42aから離れ図14のように駆動ピン39は回転腕32の作用面32aから離れるので回動腕32と捩動腕34を係合してなるアーム30は運動自在となり障子2は自然風力換気窓として機能する。
往復部材38を駆動する駆動装置について説明する。このアーム30は窓の下側の左右に対象に設けてある。両側のアーム30の中間には図15、図17に示すように下枠1aにギアボックス43が固定されている。このギアボックス43には二段ギア44が回転自在に支持されている。二段ギア44の内、駆動ギア44aは下枠1aに固定したパイプ45に移動自在に挿入されているギアードケーブル46と噛み合っている。パイプ45はこの噛み合い部分では切り欠かれている。
図16に示すように二段ギア44の下側の小ギア44bは直径をわたる両側で並行するパイプ47に挿入されているギアードケーブル48に夫々噛み合っている。パイプ47は下枠2aの長手方向に沿って固定されている。上記噛み合い部分でパイプ47は切り欠かれている。各ギアードケーブル48の端部は取付部材(図示されない)を介して往復部材38に結合されている。
パイプ45は図17に示すように窓を設けた壁Uに出されていて往復操作手段49に結合されている。往復操作手段49は屋外に設けた風速センサ(図示されない)が検出した風速が一定値を超えると制御装置及び駆動装置(何れも図示されない)を介して往復操作手段33中に露出しているギアードケーブル46を進退させる。又はハンドルHを回転してもギアードケーブル46は進退する。
ギアードケーブル46が進退すると、ギアードケーブル46が噛み合っている駆動ギア44aが回転することによって二段ギア44は回転し、小ギア44bが回転して小ギア46bが噛み合っている二本ギアードケーブル48は互に反対方向に移動して往復する。これによって往復部材38は往復する。
(第一ねじりコイルばねのばね力)
第一ねじりコイルばね、第二ねじりコイルばねのばね力は
(1)上記実施例でのべたように第一アームが第二アームに設けたストッパに当るまで回動しないうちに第二アームが回転を始め、第一アームが第二アームに対して回転し乍、第二アームが下枠に向って回転し、第一アームが第二アームに設けたストッパに当った後は第一アーム、第二アームは相対位置を変えずに一体的に回動するように、第一ねじりコイルばね、第二ねじりコイルばねのばね力を選定する。
(2)第一アームが第二アームに設けたストッパに当るまで回動した後に、第一アーム、第二アームは相対位置を変えずに一体的に回動するように、第一ねじりコイルばね、第二ねじりコイルばねのばね力を選定する。
この場合において第一アームが第二アームに設けたストッパに当った際に仮にこのストッパがなくても第一ねじりコイルばねのねじられた抵抗で第二アームを回転するように第一ねじりコイルばね第二ねじりコイルばねを選定する。
第一アームが第二アームに設けたストッパに当るまで回転した際、第一ねじりコイルばねをねじっただけでは第二アームを回転することができず、第一アームがストッパを押すことによって初めて第二アームを回転することができるように第一ねじりコイルばね、第二ねじりコイルばねのばね力を選定するという二種の選択ができる。
(3)第一ねじりコイルばねのばね力を強くして、障子の下框が当り部に当った後、先ず第二アームが回動し第二ねじりコイルばねがねじられて第二アームの反発力が大きくなって始めて第一アームが回動を始めるように第一ねじりコイルばね、第二ねじりコイルばねのばね力を選定する。
そして、ばねのプリロードは上記(1)に記したように第一アームが或程度まで回動すると第二アームが回動するように設定した。
(アームの長さ)
第一アーム、第二アームの長さは
(1)第一アームが第二アームよりも短い。実施例は第一アームの長さ(小ねじ18の中心とピン21の中心間距離)25ミリメートル、第二アームの長さ(小ねじ15の中心と小ねじ18の中心間距離)40ミリメートルとした。第一アームを第二アームよりも短くしたために、第一アーム、第二アームが同一平面上にあっても、図2に二点鎖線で示すように、当り部6が台座4をかわして室内側へ回動し、第二アームを室内側へ回せるので第二アームの全回転角を大きくとれ、障子閉鎖時の衝撃を緩衝するために、第二ねじりコイルばねをねじる回転角を大きくすることができ、障子の閉まる際の衝突音の緩和及び消去に対して有効である。
(2)第一アーム、第二アームをほぼ同長にとる。この場合第一アーム、第二アームは小ねじ18位置での結合が軸方向にタンデムに重ねる形状となる。このようにすると、障子2が当り部に当って後閉まるまでの下框2aの変位を一定とすると前記(1)の場合よりも第二アームの長さが短くなるので機構Aの下框2aに沿う方向の長さを小さくできる。
(3)第一アームを第二アームよりも長くする。この場合も、第一アームと第二アームとは小ねじ18の部分で軸方向にタンデムに重ねることになる。
次に当り部6を第一アーム7の先端に固定した場合についてのべる。その他の構成は先に述べた実施の形態と同様である。
障子2が閉って当り部6に当ると、当り部6と障子2の間には摩擦力が働くから、例えば当り部6の外周をゴムとしておくと障子2の下框2aに対して当り部6は下枠2aに沿って摺動しようとする。そのとき当り部6には下枠2aに沿う方向の摺動抵抗を受ける。そこで、第一ねじりコイルばね9、第二ねじりコイルばね8のばね力及びこれらのばね夫々のプリロードを適当に選べば、当り部6が下框2aとは摺動しない状態で図2において第一アーム7が小ねじ8を中心にして第二アーム9に向って反時計回りに回転すると共に第二アーム5が小ねじ15を中心にして時計回りに回転する。このとき、小ねじ18、ピン21の下框2aに沿う変位成分方向が反対で等しい。そして、障子2が閉って行くと遂にはピン21と小ねじ18の下框2aに沿う方向の変位は等しく保てなくなるので、それ以上の障子2の閉鎖の動きに際しては、当り部6は下框2aに対して摺動して下框2aに沿って移動し乍、障子2が閉められる。
上述のような作用のため、本例のようにすると障子2は最初ばね力の抵抗に抗して押し込まれ、障子2の風力と慣性力を吸収するが途中からは静摩擦抵抗によって障子2の閉まるエネルギーが吸収される。
機構Aは自然風力換気窓の窓枠の室内側に備えるだけなので、自然風力換気窓の種類を問わず適用可能である。また、一般に外開き窓の窓枠に取付けて実施可能である。
自然風力換気窓を内部側より見る概略正面図である。 風力による障子閉鎖は発生する衝突音の緩和及び消去機構を示す平面図である。 図2の正面図である 図2の側面図である。 図1の断面図である。 風力による障子閉鎖時の実施例の作用を示す概略平面図である。 風力による障子閉鎖時の実施例の作用を示す概略平面図である。 風力による障子閉鎖時の実施例の作用を示す概略平面図である。 風力による障子閉鎖時の実施例の作用を示す概略平面図である。 風力による障子閉鎖時の実施例の作用を示す概略平面図である。 自然風力換気窓を備えた建物の縦断面図である。 自然風力換気窓を備えた建物の縦断面図である。 自然風力換気窓の障子の自在な運動を行わせると共にロックする機構の斜視図である。 自然風力換気窓の障子の自在な運動を行わせると共にロックする機構の斜視図である。 障子を閉めるための駆動装置の正面断面図である。 往復部材を駆動するギアードケーブルを含む平面断面図である。 窓開閉装置の全体を示す正面図である。 従来例の平面図である。
符号の説明
1…窓枠 1a…下枠 1a―1…窓台 1a―2…条溝
2…障子 2a…下框 2b…上框
3…枢軸
4…台座
5…第二アーム 5a…ばね受
6…当り部 6a…溝車 6b…転動輪
7…第一アーム 7a…縁 7b…縁
8…第二コイルばね 8a…一端 8b…他端
9…第一ねじりコイルばね 9a…一端 9b他端
10…ライナー
11…第二回動制限手段 11a…当接部 11b…当接部
12…第一回動制限手段 12a…ピン
13…小ねじ
14…裏板
15…小ねじ
16…ナット
17…小ねじ
18…小ねじ
19…ナット
21…ピン
23…ピン
26…均合錘
27…パッキン
30…アーム
31…支軸
32…回動腕 32a…作用面
33…ボール継手
34…捩動腕
35…ボール継手
36…取付部材
37…ガイド溝
38…往復部材
39…駆動ピン
41…ロックピン
42…取付部材 42a…溝
43…ギアボックス
44…二段ギア 44a…駆動ギア 44b…小ギア
45…パイプ
46…ギアードケーブル
47…パイプ
48…ギアードケーブル
49…往復操作手段
50…建物 50a…対向壁 50b…対向壁
51…矢印
52…矢印
53…矢印
54…発熱体
101…台板 101a…ばね受部
102…アーム 102a…ウエブ
103…ピン
104…当り部材
106…ねじりコイルばね 106a…一端 106b…他端
A…衝突音の緩和及び消去機構
B…窓開閉装置
α…角
S…ストローク
L…アームの長さ

Claims (3)

  1. 風力の消長により開閉する自然風力換気窓の風力による障子閉鎖時に発生する衝突音の緩和及び消去機構において、
    窓枠に固定される台座と、
    台座に根本が枢着され斜めに外方へ突出した第二アームと、
    第二アームの先端に根本が枢着され折り返して斜めに外方へ突出した第一アームと、
    第一アームの先端に設けられ障子閉鎖時に障子が当る当り部と、
    第二アームと台座の間に設けられ第二アームを窓の見込方向外方へ付勢する第二ばねと、
    第一アームと第二アームの間に設けられ第一アームを窓の見込方向外方へ付勢する第一ばねと、
    第二アームの外方への回動を制限する第二回動制限手段と、
    第一アームの外方への回動を制限する第一回動制限手段と、
    を有することを特徴とする衝突音の緩和及び消去機構。
  2. 障子が当り部に当った際に先ず第一アームが室内側へ回動し、次に第二アームが室内側ヘ回動し始めるように第一、第二ばねのばね力を設定したことを特徴とする請求項1に記載の衝突音の緩和及び消去機構。
  3. 当り部が回転自在なローラであって、第一アームが第二アームに対して接近する際に前記ローラが第二アームに当らないように第一アームの第二アームに対する接近を制限するアーム間接近制限手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の衝突音の緩和及び消去機構。
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