JP3987760B2 - 眼科検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は着脱式の静止画撮影手段、および動画撮影手段を有する眼科検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、眼底カメラのような眼科検査装置において、銀塩フィルムに記録を行なう撮影手段に加え、電子的に画像記録を行なう電子画像撮影手段を有するものが知られており、さらに、電子画像撮影手段として動画記録手段および静止画記録手段の双方を設けた装置が知られている。
【0003】
上記のうち、電子画像撮影手段の撮影画像(動画/静止画)はハードディスクなどの記録媒体に記録される他、検査中、必要に応じてCRT/LCDディスプレイなどから成るモニタに表示できるようにするのが普通である。
【0004】
また、電子画像撮影手段は着脱交換式のものもあり、特に、電子画像撮影手段として動画記録手段および静止画記録手段の双方を設けた構成においては、静止画系の撮像ユニットをフィルム撮影のためのユニット、たとえばインスタントカメラユニット(ポラロイド(商標名)ユニットなど)に交換できるようにしたものがある。インスタントカメラユニットは、最も迅速かつ簡便に撮影画像のハードコピーを得る手段として多くの需要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
電子画像撮影手段を設ける場合には、上述のようにモニタを設ける必要があるが、従来の眼科検査装置では、このモニタの表示画像の切り換えに関する構成が適切でないものが多かった。
【0006】
たとえば、従来では、モニタへの入力画像の切り換えを全て手動で行なうような構成が主流であったが、このような構成では、操作が面倒な上、操作ミスから所望の画像が表示されない、たとえば静止画を表示すべきタイミングにおいて動画が表示され続ける、などの問題があった。また、銀塩フィルムへの記録のみを行なうような運用もあり得るが、モニタ入力の切り換えを完全手動で行なうような構成では、不要な期間も操作ミスにより不適当な画像(たとえば電子画像撮影手段で撮影した別の静止画など)がモニタ表示されてしまう、などの問題がある。
【0007】
このように、従来のモニタ表示を手動切り換えするシステムでは、検者は誤りなくモニタ表示の切り換え操作を行なう必要があり、その操作自体や操作ミスによる誤まった表示によって本来の検査に集中することが難しい、という問題がある。特に、静止画系の撮像ユニットは、上記のようにインスタントカメラユニットに置換可能な場合があり、このように複雑なシステムでは誤りなくモニタ表示の切り換え操作を行なうことはより困難になる。
【0008】
本発明の課題は、上記の問題を解決し、電子撮影画像を表示するモニタの表示を適切に自動切り換えし、面倒な操作を必要とすることなく、適切な画像をモニタで表示できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明によれば、着脱式の静止画撮影手段、および動画撮影手段を有する眼科検査装置において、前記静止画撮影手段、または動画撮影手段の撮影画像をモニタ表示するモニタ手段と、装着された前記静止画撮影手段が撮影方式の異なる静止画撮影手段のいずれであるかを検出する検出手段と、前記静止画撮影手段による撮影期間を除く期間において前記動画撮影手段により撮影された動画を前記モニタ手段に表示させ、前記検出手段により電子画像として静止画を撮影する撮影方式の静止画撮影手段の装着が検出されている場合は、当該静止画撮影手段による撮影直後に当該静止画撮影手段により電子画像として撮影された静止画を前記モニタ手段に自動表示させる制御手段を有する構成を採用した。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
図1に本発明を採用した眼底カメラを示す。図1の眼底カメラは、赤外光観察/撮影、あるいは(赤外)蛍光観察/撮影に対応し、さらに銀塩フィルムに記録を行なう撮影手段に加え、静止画および動画のための電子画像撮影手段を有し、さらに静止画のための電子画像撮影手段はインスタントカメラユニットに交換できるよう構成されている。
【0012】
図1において、観察用光源であるランプLAがミラーM1の中心に配置され、このランプLAから発せられた光は、コンデンサーレンズ1に向かう。
【0013】
ランプLAとコンデンサーレンズ1の間には、赤外フィルタF0が挿入できるようになっている。赤外フィルタF0の挿脱は赤外光観察を行なうか、可視光観察を行なうかを切り換えるモード設定手段43により切り換えられる。
【0014】
コンデンサーレンズ1の前方には撮影用光源であるストロボSRが配置される。
【0015】
ランプLAまたはストロボSRの光は、コンデンサーレンズ2、フィルタF1を経て、全反射ミラーM2によって反射され、続いてレンズ3、リング状照明を形成するためのリングスリット4、さらにリレーレンズ5、対物レンズの反射を除去するための黒点板6、リレーレンズ7、中心に穴の開いた穴あき全反射ミラーM3で反射されてから対物レンズ8を経て、被検眼Eの瞳Epより眼底Erに入射される。
【0016】
フィルタF1は(赤外)蛍光撮影用のエキサイターフィルタで、(赤外)蛍光撮影の時にのみ光路内に挿入され、通常の眼底撮影の時には光路内から離脱されている。フィルタF1の挿脱はカラー撮影(通常撮影)か蛍光撮影かを切り換えるモード設定手段44により切り換えられる。
【0017】
眼底Erからの反射光は再び瞳Epから対物レンズ8を介して受光され、穴あき全反射ミラーM3の穴を介してフィルタF2、合焦レンズ9、結像レンズ10を通過し、リターンミラーM4に入射する。
【0018】
上記のフィルタF2は(赤外)蛍光撮影のためのバリアーフィルタである。フィルタF2の挿脱はフィルタF1と同様にカラー撮影(通常撮影)か蛍光撮影かを切り換えるモード設定手段44により切り換えられる。
【0019】
リターンミラーM4、および後述のミラー22は不図示の駆動手段を介して光路から外せるように構成されており、これらのミラーの初期位置は図1では実線により示されている。
【0020】
フィルム(銀塩フィルム:35mmなどの所定のフォーマットを有する)11に撮影する場合には、リターンミラーM4が光路から外され、撮影用光源であるストロボSRを発光させ、この照明光によりフィルム11に眼底像が撮影される。
【0021】
リターンミラーM4に入射した光は、上方の光路(上光路)に向かう。リターンミラーM4の直後の上光路には、検者が画像観察を行なうためのミラーや接眼レンズを配置することもできる。
【0022】
リターンミラーM4に続く上光路には視野絞り20、フィールドレンズ21が配置され、その後方にミラー22が配置される。
【0023】
ミラー22は動画記録系と、静止画記録系の光路を切り換えるものである。静止画記録系を用いる場合にはミラー22は光路から離脱される。動画記録系で撮影を行う場合には、ミラー22が光路内に挿入される。
【0024】
リターンミラーM4およびミラー22の位置はスイッチ52を介して後述の制御部40により切り換えられる。図1では、便宜上スイッチ52は単一のスイッチシンボルにより図示しているが、実際にはスイッチ52はリターンミラーM4およびミラー22の位置を別々に制御できる独立したスイッチ素子から構成される。
【0025】
動画撮影/記録手段はレンズ25、CCDカメラ(白黒カメラ)26、動画記録装置27から構成される。
【0026】
静止画記録系はレンズ23、CCDカメラ(カラーカメラ)24から成るCCDユニット31か、インスタントカメラユニット32のいずれかが用いられる。CCDユニット31が用いられる時は、静止画記録装置28により撮影画像が記録される。
【0027】
静止画記録系にCCDユニット31またはインスタントカメラユニット32のいずれが装着されているかはリミットスイッチや光学センサ、あるいはコネクタ電極などを利用したセンサ45により検出される。
【0028】
動画記録装置27、および静止画記録装置28の構成は任意であるが、JPEG/MPEG変換などを行なうビデオカードやハードディスクユニットなどの記録媒体から構成される。
【0029】
動画記録装置27は、ハードディスクユニットなどの記録媒体への記録を行なわない状態においても入力動画データをモニタに送ることができ、これにより検査期間中はリアルタイム画像をモニタ29に表示させることができる。赤外蛍光撮影など、ハードディスクユニットなどの記録媒体への記録が必要な場合は所定の撮影期間の間、同記録媒体へのデータ記録が有効化される。
【0030】
動画記録装置27および静止画記録装置28の画像はモニタ29に表示させることができる。モニタ29に動画、静止画のいずれを表示させるかはスイッチ51を介してモニタ切換手段50により切り換えられる。モニタ29はCRTディスプレイやLCDディスプレイから構成される。
【0031】
図1において符号40は装置全体の動作を制御する制御部で、ここでは制御部40の構成部材としてCPU41および撮影プログラム42を図示してある。
【0032】
撮影プログラム42は、不図示のROMなどの記憶素子、あるいはハードディスクなどの記憶装置に格納されており、ROM上で直接、あるいは不図示のRAMなどに展開されてCPU41により実行される。撮影プログラム42の主要部については後述する。
【0033】
CPU41は前述の赤外光観察/可視光観察を切り換えるモード設定手段43、およびカラー撮影(通常撮影)/蛍光撮影を切り換えるモード設定手段44の設定情報を入力し、装置の動作を制御する。モード設定手段43、44は、任意のユーザーインターフェース手段、たとえば操作パネル上のスイッチやファンクションキー、あるいはモニタ29上のメニューやボタンと協働するマウスなどのポインティングデバイス(いずれも不図示)により構成することができ、これらモード設定手段43、44により検者は所望の動作モードを指定する。
【0034】
また、モード設定手段43はフィルタF0、モード設定手段44はフィルタF1、F2の挿脱(選択)状態を制御するハードウェアを含み、上述のユーザーインターフェースからの入力により決定されたモードに応じてこれらフィルタの挿脱(選択)状態を制御する。モード設定手段43、44は全てハードウェア回路から構成することもできるが、その任意の一部をCPU41の制御プログラム(撮影プログラム42)により実装することができる。
【0035】
リターンミラーM4およびミラー22の位置は、スイッチ52を介して撮影プログラム42(あるいはマニュアル操作)により制御されるが、その時のリターンミラーM4およびミラー22による光路選択状態はセンサ47により検出される。センサ47はスイッチ52の制御信号を入力するか、あるいはリターンミラーM4およびミラー22の位置を検出するリミットスイッチや光学センサなどを用いてリターンミラーM4およびミラー22の光路選択状態を検出し、撮影手段決定手段48に伝達する。
【0036】
また、センサ45が出力するCCDユニット31またはインスタントカメラユニット32のいずれが装着されているかを示す静止画撮像手段検出信号46も撮影手段決定手段48に入力される。
【0037】
撮影手段決定手段48は、ハードウェア回路、またはCPU41のプログラム(撮影プログラム42)の一部として構成することができ、本実施形態では少なくとも
(1)リターンミラーM4およびミラー22による光路選択制御
(2)静止画撮像手段(CCDユニット31/インスタントカメラユニット32)の装着状態
を検出し、モニタ切換手段50およびスイッチ51を介してモニタ29の入力信号を切り換える。
【0038】
モニタ切換手段50もハードウェア回路またはCPU41のプログラム(撮影プログラム42)の一部として構成することができる。モニタ29の入力を完全手動により制御するモードを設ける場合、モニタ切換手段50にはモニタ29の入力信号を選択するためのスイッチなどのユーザーインターフェース手段を設けておく。
【0039】
本実施形態では、撮影時、全自動制御モードないし半自動制御モードによりモニタ29の表示を切り換える。全自動制御では、撮影時、モニタ29の入力を一方から他方に切り換えた後、自動的に復帰させる制御を行なう。半自動制御では、モニタ29の入力を一方から他方に切り換えた後、復帰は手動操作により行なう。
【0040】
このようなモニタ表示の制御に表示時間設定手段49を用いる。表示時間設定手段49に有効な表示時間データを設定した場合は、全自動制御モードとなり、その表示時間データがモニタ29の入力を一方から他方に切り換えた後、自動復帰させるまでの表示時間(以下の実施形態では静止画表示時間)として用いられる。半自動制御モードは、表示時間設定手段49に無限大の時間値(メモリ上の表現は任意であり、マイナスの時間値などの所定のフォーマットを用いる)あるいは無効な時間値を設定することにより選択される。また、表示時間設定手段49に表示時間0を設定した場合は、撮影後、モニタ29の入力を一方から他方に切り換える制御を行なわないようにする。
【0041】
表示時間設定手段49に対する設定は、検者が適当なユーザーインターフェースを介して行なえるようにしておく。また、全自動ないし半自動制御のいずれの制御モードを用いるかは、表示時間設定手段49の表示時間により制御する以外に、検者がスイッチなどのユーザーインターフェース手段を介して設定できるようにしておいてもよい。
【0042】
次に以上の構成における動作につき図2を参照して説明する。図2はCPU41が実行する撮影プログラム42の主要部、特にモニタ29の表示(入力)制御を中心に示したものである。
【0043】
図2のステップS1は、撮影期間を除く待機期間中の動作状態を示している。この状態では、スイッチ51は図1の下側に切り換えられており、動画記録装置27から出力される動画画像データがモニタ29に入力され、表示されている。検者は撮影前のアライメントなどの動作をこの動画画像を利用しつつ実施する。
【0044】
撮影制御の態様はステップS2のリターンミラーM4による撮影光路選択状態の判定、およびステップS3の静止画撮像手段(CCDユニット31/インスタントカメラユニット32)の判定に基づき制御される。
【0045】
なお、ステップS2のタイミングでは、実際にリターンミラーM4は作動させず、検者の設定操作、あるいは撮影プログラム42に応じて、リターンミラーM4を後述の撮影制御においてどの撮影光路選択状態に制御するか、だけを判定する。
【0046】
また、ステップS1からS2へは、撮影を開始する所定の操作、たとえばシャッタボタン(不図示)の操作などに応じて移行する。たとえば、図2では便宜上ステップS4〜、S8〜、S12でそれぞれ開始される撮影動作の先頭でシャッタボタンのオン操作を含めてあるが、このシャッタ操作の検出によりステップS1からS2への移行を行なってもよい。
【0047】
ステップS2では、センサ47および撮影手段決定手段48を用いて、リターンミラーM4による撮影光路選択状態の判定を行なう。ここではリターンミラーM4により上光路が選択されている、つまり電子画像を撮影する場合はステップS3へ、下光路が選択されている、つまりフィルム11による撮影を行なう場合はステップS4に移行する。
【0048】
フィルム11による撮影を行なう場合、ステップS4のシャッタオン操作に続いてステップS5では、フィルム11による撮影を行なうべくリターンミラーM4を図1の実線の位置からはね上げ、下光路を選択する。
【0049】
ステップS6では、ストロボSRを発光させ、ステップS7でリターンミラーM4を図1の実線の位置に復帰させ、撮影が終了する。このフィルム11による撮影の際、モニタ29の入力は、リターンミラーM4がはね上げられている期間の間ブランクとなるが、リターンミラーM4が復帰するとステップS1と同じ動画表示に戻る。
【0050】
一方、電子画像を撮影する場合はステップS3において、CCDユニット31が装着されているか否かが判定される。CCDユニット31が装着されていない場合はステップS8へ、CCDユニット31が装着されている場合はステップS12に移行する。
【0051】
CCDユニット31が装着されていない、つまりインスタントカメラユニット32が装着されている場合、ステップS8のシャッタオン操作に続いてステップS9において、ミラー22を図1の1点鎖線の位置に移動させ(リターンミラーM4は図1の実線の初期位置のまま)、ステップS10でストロボSRを発光させ、ステップS11でミラー22を図1の実線の位置に復帰させ、撮影が終了する。このインスタントカメラユニット32による撮影の際、モニタ29の入力は、ミラー22がはね上げられている期間の間ブランクとなるが、ミラー22が復帰するとステップS1と同じ動画表示に戻る。
【0052】
一方、CCDユニット31が装着されている場合は、ステップS12以降の制御において、モニタ表示の自動切り換えを行なう。ここでは、モニタ29の動画表示を自動的にCCDユニット31で撮影した静止画の表示に切り換える。全自動制御モードの場合は動画表示への復帰も自動で行ない、半自動制御モードの場合は動画表示への復帰は手動で行なう。
【0053】
まず、ステップS12のシャッタオン操作が行なわれると、ステップS13でミラー22を図1の1点鎖線の位置に移動させ(リターンミラーM4は図1の実線の初期位置のまま)、ステップS14でストロボSRを発光させ、ステップS15でCCDユニット31で撮影した静止画を静止画記録装置28に取り込み、ステップS16でミラー22を図1の実線の位置に復帰させる。
【0054】
ステップS16に続く動作は、ステップS17で表示時間設定手段49の設定状態を判定することにより選択される。
【0055】
ステップS17では、表示時間設定手段49に設定された表示時間データを判定し、その表示時間値が
・0(静止画表示無し:静止画表示時間0の意)
・無効データ(たとえば無限大データなど:静止画表示を続行するの意)
・上記以外の有効データ(たとえば正の時間値)
のいずれであるかを判定する。なお、表示時間設定手段49を構成するメモリ上での無効時間値(無限大データなど)のデータフォーマットはフルビット値やマイナスの時間値など任意である。
【0056】
そして、表示時間設定手段49に設定された表示時間データが0であった場合は、そのままステップS1に復帰する(静止画の自動表示無し)。
【0057】
また、ステップS17で、表示時間設定手段49に設定された表示時間データが無効データ(無限大を示す所定フォーマットのデータ、マイナスの時間値など)の場合は、ステップS22〜S24の半自動制御モードの動作を行ない、表示時間設定手段49に設定された表示時間データがそれ以外の有効データ(たとえば正の時間値)であった場合はステップS18〜S21の全自動制御モードの動作を行なう。
【0058】
ステップS18〜S21の全自動制御モードでは、まずステップS18でモニタ切換手段50、スイッチ51を切り換えてモニタ29に静止画記録装置28の静止画画像データを入力し、ステップS19において、今撮影した(ステップS15で取り込んだ)静止画を表示させる。
【0059】
ステップS22〜S24の半自動制御モードでも、静止画の表示までの動作は同様で、ステップS22でモニタ切換手段50、スイッチ51を切り換えてモニタ29に静止画記録装置28の静止画画像データを入力し、ステップS23において、今撮影した(ステップS15で取り込んだ)静止画を表示させる。
【0060】
全自動制御モードと半自動制御モードの違いは、その後の動画モニタ表示への復帰を表示時間設定手段49の設定に基づき自動的に行なうか、あるいは手動で行なうかである。
【0061】
すなわち、全自動制御モードでは、ステップS19の後、ステップS20において表示時間設定手段49に設定されている表示時間データに対応する時間だけ待機した後、ステップS21において自動的にモニタ29の入力を動画記録装置27側に復帰させる。ステップS20の静止画表示時間の計時には、タイマハードウェアやCPU41のタイマソフトウェアを用いればよい。
【0062】
一方、半自動制御モードでは、ステップS23の後、ステップS24において検者の手動による切り換え操作を待ち、この切り換え操作に応じてモニタ29の入力を動画記録装置27側に復帰させる。
【0063】
このようにして、全自動制御モードにおいては、撮影後、モニタ29は動画表示から電子撮影された静止画表示に自動的に切り換えられ、表示時間設定手段49に設定されている表示時間の間この静止画表示を続行し、その後、自動的に動画表示に復帰する。
【0064】
また、半自動制御モードにおいては、撮影後、モニタ29は動画表示から電子撮影された静止画表示に自動的に切り換えられ、その後、検者の明示的な手動操作に応じて動画表示に復帰する。
【0065】
上記の全/半自動制御モードにおいては、検者は特にモニタ表示の切り換え操作を行なわなくても、撮影後、直ちに今撮影した静止画をモニタ29で確認することができる。そして、全自動制御モードにおいては、モニタ表示の切り換え操作を行なわなくても再び所定時間後に動画表示に復帰するため、スムーズに検査作業を行なうことができる。また、半自動制御モードにおいては、復帰操作を行なうまでは動画表示に復帰しないため、納得がゆくまで撮影した静止画をモニタ29で確認することができる。
【0066】
また、ステップS4〜ステップS7(フィルム11による撮影)、あるいはステップS8〜S11(インスタントカメラユニット32による撮影)の期間では、自動的に動画をモニタ表示することができる。
【0067】
以上のように、本実施形態によれば、検者は面倒なモニタ表示(モニタ入力信号)の切り換え操作を行なわなくても、モニタ29には適切な入力信号が自動的に入力され、モニタ29で適切な表示を行なわせることができる。
【0068】
まず、フィルム11あるいはインスタントカメラユニット32による撮影の場合は、特に切り換え操作を行なわなくてもリターンミラーM4のはね上げ期間を除いて常時動画をモニタすることができ、従来のように不適当な画像(他の静止画など)が表示されてしまう問題がない。
【0069】
さらに、静止画撮像手段としてCCDユニット31/インスタントカメラユニット32のいずれを装着したかに応じて、特に切り換え操作を行なわなくても適切なモニタ表示の切り換え制御が行なわれる。
【0070】
すなわち、静止画撮像手段としてインスタントカメラユニット32を装着した場合の動作はフィルム11による撮影の場合と同様の動画モニタ表示となるが、静止画撮像手段としてCCDユニット31を装着した場合は、静止画撮影直後に自動的に(明示的な操作の必要なく)CCDユニット31で撮影した静止画をモニタ29に表示させることができる。
【0071】
さらに、静止画撮像手段としてCCDユニット31を装着した場合は、静止画へモニタ表示を切り換えた後の動作として全自動制御モード、半自動制御モード、あるいは静止画モニタ表示無し、のいずれかの態様を選択することができ、全自動制御モードにおいては、モニタ表示の切り換え操作を行なわなくても再び所定時間後に動画表示に復帰するため、スムーズに検査作業を行なうことができる。
【0072】
また、半自動制御モードにおいては、復帰操作を行なうまでは動画表示に復帰しないため、納得がゆくまで撮影した静止画をモニタ29で確認することができる。全自動制御/半自動制御モード/静止画モニタ表示無しは検者が好みに応じて、あるいは検査作業の都合に応じて選択することができる。
【0073】
上記の全自動制御モード、半自動制御モード、あるいは静止画モニタ無しの制御態様は、表示時間設定手段49の表示時間設定により容易に選択することができる。たとえば、表示時間設定手段49に表示時間として0を設定すれば静止画モニタ無しの制御を行ない、無限大(あるいはマイナスの時間値などの無効データでもよい)などの時間値を設定すれば半自動制御モードとし、それ以外の有効データを時間値として設定すれば全自動制御モードを行なう。
【0074】
なお、(赤外)蛍光撮影などにおいては、所定のインターバル時間を狭んで複数枚の静止画を自動的に撮影するような連続撮影プログラムが考えられるが、このような連続撮影においては、撮影インターバル時間よりも表示時間設定手段49に設定される静止画表示時間、あるいは実際の静止画表示時間が長くならないように適宜制御する必要がある。このために、たとえば、表示時間設定手段49の設定操作において、撮影インターバル時間よりも長い静止画表示時間が入力された場合はその旨警告したり、あるいは強制的に静止画表示時間が撮影インターバル時間よりも短かくなるように補正するような制御が考えられる。また、CCDユニット31を用いて連続撮影を行なう場合は、表示時間設定手段49の設定を無視して、順次撮影した静止画を次の静止画データが入力されるまで表示し続け、所定枚数の静止画を連続撮影し終った時に動画表示に復帰させるようにしてもよい。
【0075】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、静止画撮影手段、または動画撮影手段の撮影画像をモニタ表示するモニタ手段と、装着された静止画撮影手段が撮影方式の異なる静止画撮影手段のいずれであるかを検出する検出手段と、静止画撮影手段による撮影期間を除く期間において動画撮影手段により撮影された動画をモニタ手段に表示させ、検出手段により電子画像として静止画を撮影する撮影方式の静止画撮影手段の装着が検出されている場合は、当該静止画撮影手段による撮影直後に当該静止画撮影手段により電子画像として撮影された静止画をモニタ手段に自動表示させる制御手段を有する構成を採用しているので、電子撮影画像を表示するモニタの表示を適切に自動切り換えし、面倒な操作を必要とすることなく、適切な画像をモニタで表示できる優れた眼科検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用した眼科検査装置の構成を示した説明図である。
【図2】図1の制御部の撮影プログラムの主要部を示したフローチャート図である。
【符号の説明】
1 コンデンサーレンズ
2 コンデンサーレンズ
8 対物レンズ
9 合焦レンズ
10 結像レンズ
11 フィルム
20 視野絞り
21 フィールドレンズ
22 ミラー
23 レンズ
24、26 CCDカメラ(カラーカメラ)
25 レンズ
27 動画記録装置
28 静止画記録装置
29 モニタ
31 CCDユニット
32 インスタントカメラユニット
40 制御部
41 CPU
42 撮影プログラム
43、44 モード設定手段
45 センサ
46 静止画撮像手段検出信号
47 センサ
48 撮影手段決定手段
49 表示時間設定手段
50 モニタ切換手段
51、52 スイッチ
E 被検眼
LA ランプ
M4 リターンミラー
SR ストロボ

Claims (4)

  1. 着脱式の静止画撮影手段、および動画撮影手段を有する眼科検査装置において、
    前記静止画撮影手段、または動画撮影手段の撮影画像をモニタ表示するモニタ手段と、
    装着された前記静止画撮影手段が撮影方式の異なる静止画撮影手段のいずれであるかを検出する検出手段と、
    前記静止画撮影手段による撮影期間を除く期間において前記動画撮影手段により撮影された動画を前記モニタ手段に表示させ、前記検出手段により電子画像として静止画を撮影する撮影方式の静止画撮影手段の装着が検出されている場合は、当該静止画撮影手段による撮影直後に当該静止画撮影手段により電子画像として撮影された静止画を前記モニタ手段に自動表示させる制御手段を有することを特徴とする眼科検査装置。
  2. 前記静止画撮影手段および動画撮影手段が共有する光路が撮影光路として選択されている場合に前記自動表示が有効化されることを特徴とする請求項1に記載の眼科検査装置。
  3. 前記自動表示により前記静止画撮影手段により電子画像として撮影された静止画を前記モニタ手段に所定表示時間の間表示させた後、モニタ表示を前記動画撮影手段により撮影された動画の表示に復帰させることを特徴とする請求項1に記載の眼科検査装置。
  4. モニタ表示を前記動画撮影手段により撮影された動画の表示に復帰させるまでの所定表示時間を設定する設定手段を設けたことを特徴とする請求項に記載の眼科検査装置。
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