JP3987755B2 - 重合体の回収方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、乳化重合等で得られる重合体ラテックス(例:ABS樹脂のラテックス)から重合体を回収する方法に関する。詳しくは、微粉粒子が少なく、粒径の揃った重合体粒子を回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
重合体ラテックスから重合体を回収する方法としては、重合体ラテックスに凝固剤を添加して凝固させた後、脱水・乾燥して粉末状の重合体を得る方法が従来より行われている。この従来の方法に於いて、重合体ラテックスの凝固は、所定温度(所望の粒径により決まる所定温度)の熱水を満たした凝固槽に、重合体ラテックスと凝固剤水溶液とを供給し、該凝固槽内にて攪拌することによって行われる。しかしながら、従来の方法では、回収される重合体粒子の粒径分布が大きくて微粉粒子が多く存在するため、(1)脱水工程での脱水性が悪い,(2)分離・乾燥工程で微粉粒子が目詰まりして生産性が低下する,(3)微粉粒子の漏れや飛散によるロスが大きい,(4)嵩比重が小さくなって大きな貯蔵容積が必要となる,(5)粉塵爆発を防止するための設備等が必要となる,(6)押出機に投入するときに微粉粒子が飛散したり押出機内で偏析が生じて混ざりが悪くなって成形不良が生ずる,等の不具合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、重合体ラテックスから、微粉粒子が少なく粒径の揃った重合体粒子を凝固できるようにすることを目的とする。また、これにより、脱水工程での脱水性を改善し、分離・乾燥工程での目詰まりを防止し、微粉粒子の漏れや飛散によるロスを低減し、回収した重合体粒子の嵩比重を大きくすることで貯蔵容積が小さくても足りるようにし、粉塵爆発防止のための設備を不要とし、押出機への投入時に微粉粒子が飛散することを防止し、押出機での微粉粒子の偏析に起因する成形不良を防止することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、重合体ラテックスから重合体粒子を回収する重合体の回収方法であって、重合体ラテックスと凝固剤液を2軸噛み合い型スクリュー方式の混合機で混合して固形分濃度が15〜40%の範囲である凝固クリームとし、且つ、混合機の出口側の孔から押し出される温度が回収対象の重合体のビカット軟化温度をTmとしたとき(Tm−10)℃以 下で且つ(Tm−60)℃以上の範囲として、混合機出口側の直径0.5〜15mmの孔から糸状に押し出す凝固押出工程と、前記孔から糸状に押し出される凝固クリームを熱水に投入して攪拌することにより固化及び分断して重合体粒子を得る固化造粒工程と、を実施することを特徴とする重合体の回収方法である。
上記に於いて、重合体ラテックスと凝固剤液の混合物である凝固クリームの固形分濃度は、上述のように15%〜40%であるが、好ましくは20%〜40%、更に好ましくは25%〜35%の範囲である。凝固クリームの固形分濃度が15%より少ないと、クリーム状ではなくスラリーの状態で押し出されて凝固槽20の熱水中に落下してしまうため、従来法の凝固プロセスと同じとなり、回収される重合体粒子中の微粉粒子が多くなって、粒径分布が大きくなる。また、40%を越えると、粘度が高すぎるため、混合機出口側の直径0.5〜15mmの孔から糸状に押し出すことが非常に困難となる。
また、前記に於いて、混合機の出口側の孔から押し出される凝固クリームの温度は、回収対象の重合体のビカット軟化温度をTm℃としたとき、上述のように(Tm−10)℃〜(Tm−60)℃であるが、好ましくは(Tm−15)℃〜(Tm−55)℃、更に好ましくは(Tm−20)℃〜(Tm−50)℃の範囲である。凝固クリームの温度が(Tm−60)℃より低いと、クリーム状ではなくスラリーの状態で凝固槽20の熱水中に落下してしまうため、回収される重合体粒子中の微粉粒子が多くなって、粒径分布が大きくなる。また、(Tm−10)℃より高いと、粘度が高すぎるため、混合機出口側の直径0.5〜15mmの孔から糸状に押し出すことが非常に困難となる。
また、前記に於いて、凝固剤の添加量は、重合体100重量部に対して、1〜10重量部の範囲である。凝固剤の添加量が1重量部より少ないと、重合体ラテックスを十分に凝固させることができない。一方、10重量部を越えると、凝固剤の必要量を越えてしまうため、無駄が生ずる。
また、前記に於いて、混合機としては、押出安定性と混合性能の見地から2軸噛み合い型のスクリューを用いる。
請求項2の発明では、混合機は縦置きとする。混合機を縦置きとすることにより、混合機の出口側(下端側)の下方位置に凝固槽を設けることができ、混合機から押し出される凝固クリームを、そのまま凝固槽に投入することができる。混合機を横置きとした場合には、混合機の出口側から糸状に押し出される凝固クリームを、凝固槽へ導くための設備が必要となる。
【0005】
本発明の回収方法が適用される重合体ラテックスとしては、乳化重合により作られる重合体ラテックスを挙げることができる。例えば、スチレン−ブタジエンゴム(SBR),アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR),アクリルゴム等のゴム状重合体や、アクリル樹脂、ポリスチレン、スチレン−メチルメタクリレート(MS樹脂),スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)等の硬質樹脂状重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂),エチレン−プロピレン系変性スチレン−アクリロニトリル樹脂(AES樹脂),メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン系樹脂(MBS樹脂)、ハイインパクトポリスチレン樹脂(HIPS樹脂),アクリルゴム系変性スチレン−アクリロニトリル樹脂(AAS樹脂)等のグラフト共重合体等の樹脂状重合体等のラテックスを挙げることができる。
【0006】
本発明の回収方法で用いられる凝固剤としては、重合体ラテックスの凝固に通常用いられているものを使用できる。例えば、塩酸,硫酸,硝酸等の無機酸、酢酸や蟻酸等の有機酸、これらの酸の金属塩を挙げることができる。この金属塩としては、例えば、塩化カルシウム,塩化アルミニウム,硫酸アルミニウム,硫酸マグネシウム等の無機塩、酢酸カルシウム,酢酸アルミニウム等の有機塩を挙げることができる。
【0007】
【0008】
凝固押出工程から糸状に押し出される凝固クリームの攪拌には、熱水を満たした凝固槽を用いる。この熱水の温度は、例えば、50℃以上である。なお、凝固槽を複数段に直列に設け、後段の凝固槽ほど熱水の温度が高くなるように設定してもよい。そのようにすると、凝固クリームの固化が徐々に進行するため、更に微粉粒子が少なく更に粒径の揃った重合体粒子を得易くなる。
【0009】
凝固押出工程から糸状に押し出されて凝固槽内の熱水に投入される凝固クリームは、該熱水中にて攪拌されることにより分断されて、短糸状もしくは粒状となる。この攪拌の攪拌翼としては、上記の糸状の凝固クリームを熱水中にて短糸状もしくは粒状に分断し得るものであればよく、特に限定されない。例えば、パドル翼、ファウドラー翼、タービン翼、ブルマージン翼、マックスブレンド翼、フルゾーン翼等の公知の攪拌翼を用いることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、参考例で用いる重合体回収装置の構成を示す模式図である。図示の回収装置は、5段のミキサーユニットを連結したスタティックミキサーを鉛直方向に設けて成る混合機10と、熱水を満たした凝固槽(第1段の凝固槽)20とを有する。また、第1段の凝固槽20の後段には、湿式粉砕機30、第2段の凝固槽20a、脱水機40、乾燥機50が、順に設けられている。
脱水機40や乾燥機50としては従来より公知のものを用いており、従来より公知の機能を奏するものであるため、更なる説明は省略する。
湿式粉砕機30や第2段の凝固槽20aは、省略してもよく、図示のように設けても良く、必要に応じて更に増設してもよい。即ち、混合機10から押し出される糸状の凝固クリームを所望のサイズに揃え得るように第1段の凝固槽20にて十分に分断・固化し得る場合には、湿式粉砕機30及び/又は第2段の凝固槽20aを省略してもよい。また、上記の糸状の凝固クリームの分断・固化プロセスを徐々に進行させることにより微粉粒子を十分に低減して重合体粒子のサイズを十分均一に揃えたい場合には、湿式粉砕機30及び/又は第2段の凝固槽20aを設けたり、或いは、必要に応じて更に多段に設けても良い。
【0011】
スタティックミキサーは、複数のミキサーユニットを直列に連結して構成される。各ミキサーユニットの筒断面の形状は、例えば円形であるが、円形に限定されず、楕円形、多角形等であってもよい。筒内にポンプ等で圧入される重合体ラテックスと凝固剤水溶液とを混合しつつ進行させるためには、筒内の隔壁が筒方向に向かうにつれて捩じれる必要がある。その捩じれ角度、つまり、ミキサーユニットの筒の一端面から他端面に到るまでの間に隔壁が回転する角度は、例えば90度や180度等であるが、これら以外の角度であってもよい。また、前段のミキサーユニットの出口側の隔壁の端面と、その次段のミキサーユニットの入口側の隔壁の端面とは、交叉するように連結される。
スタティックミキサー10は、図示の例ではミキサーユニットを5段に連結して構成されているが、4段以下でも良く、6段以上でも良い。要は、スタティックミキサー10内を通過する重合体ラテックスと凝固剤水溶液とを十分に混合して、下端のダイ11の複数の孔(各々内径が0.5〜15mm程度の孔)から糸状の凝固クリームとして押し出すことができればよい。
スタティックミキサー10内を通過しつつ混合される重合体ラテックスと凝固剤水溶液は、加熱しても良く、加熱しなくてもよい。スタティックミキサー10から押し出されるときの凝固クリームの温度は、当該重合体のビカット軟化温度をTmとすると、(Tm−10)℃〜(Tm−60)℃、好ましくは(Tm−15)℃〜(Tm−55)℃、更に好ましくは(Tm−20)℃〜(Tm−50)℃の範囲である。
【0012】
スタティックミキサー10の各ミキサーユニットは、図2に示すように、外形が断面円形の筒状を成し、筒内には、該筒内を通過する重合体ラテックスと凝固剤水溶液の混合物を2つに分流して螺旋状に進行するようにガイドする1枚の隔壁12を備えている。この隔壁12は、筒内を通過する重合体ラテックスと凝固剤水溶液の混合物を螺旋状に進行させ得るように筒方向に向けて捩じれるように設けられており、その捩じれ角度、即ち、筒の一端面(入口側の端面)から他端面(出口側の端面)に到るまでの間に隔壁12が捻られる角度は、図2の例では180度である。つまり、入口側の端面から出口側の端面に到るまでの間に、半回転するように捻られて設けられている。この捩じり角度は180度に限定されず、例えば、90度、270度、360度等でもよく、これら以外の角度であってもよい。隔壁12が徐々に捻られている様子を示すため、図2(X)に入口側での隔壁の端面12iを、図2(Y)に筒中央部での隔壁の切断端面12cを、図2(Z)に出口側での隔壁の端面12oを、それぞれ示す。
各ミキサーユニットは、前段側とその後段側とで、隔壁12が交叉するように連結されている。即ち、前段のミキサーユニットの出口側の隔壁端面と、その後段のミキサーユニットの入口側の隔壁端面とが、相互に交叉する位置関係となるように連結されている。このため、前段側のミキサーユニット内を2つの分流として通過した重合体ラテックスと凝固剤水溶液の混合物は、後段側のミキサーユニットへ流入する際に更に2つに分流され、その結果、その時点では4つに分流される。以下、ミキサーユニットの段数を経るにつれて分流数が増加して、十分に混合されることになる。
なお、図2の例では、各ミキサーユニットの隔壁12は曲面形状を成す1枚の板状部材であり、このため、重合体ラテックスと凝固剤水溶液の混合物を2つに分流する作用を奏するのであるが、必ずしも1枚である必要はなく、例えば、重合体ラテックスと凝固剤水溶液の混合物を3つに分流する作用を奏する形状を成す部材(筒軸に直交する切断端面が筒軸から等角度で3つの方向に半径方向に延びる形状の部材)であってもよい。また、4以上に分流する作用を奏する形状の部材(筒軸に直交する切断端面が筒軸から等角度で4つの方向に半径方向に延びる形状の部材)であってもよい。
【0013】
凝固槽20には、熱水が満たされている。この熱水の温度は、例えば、50℃以上である。この熱水中には、予め凝固剤や凝固助剤を入れておいてもよく、入れておかなくてもよい。凝固槽を多段に設ける場合(図1の例では2段)は、第1段の凝固槽の熱水温度を比較的低く設定し、後段になるほど高くなるように設定すると、凝固押出工程から供給される凝固クリームの固化を徐々に進行させることができるため、更に粒径分布が小さく更に微粉粒子が少ない重合体粒子を回収することが可能となる。
凝固槽20には、また、不図示の駆動源(モータ)からの駆動力を回転軸21を介して伝達されることにより回転される攪拌翼22が設けられている。このため、混合機10から糸状に押し出されて凝固槽20の熱水中に投入される凝固クリームは、攪拌により分断されて、短糸状もしくは粒状となる。
凝固槽20の後段側の湿式粉砕機30としては従来より公知のものを用いており、従来より公知の機能を奏するものであるため、更なる説明は省略する。
【0014】
図3は、本発明の実施の形態の重合体回収装置の構成を示す模式図である。図示の回収装置では、混合機としてスクリュー10aを示している。他の構成は図1の重合体回収装置と同じであるため、同じ符号を付して示し、説明は省略する。図3の重合体回収装置ではスクリューを1軸で示しているが、実際には、押出安定性と混合性能の見地から2軸噛み合い型のスクリューを用いる。
【0015】
【実施例】
1.参考例:
硫酸マグネシウム水溶液を凝固剤として用い、ビカット軟化温度が90℃のABS樹脂のラテックス(固形分濃度35%)から、略図1の構成の回収装置を用いて、ABS樹脂粒子を回収した。即ち、混合機として、スタティックミキサーを用いた重合体回収装置により重合体粒子を回収した。
なお、参考例で使用した回収装置は、厳密には、図1に示す回収装置と次の2点で異なる。即ち、(1)第2段の凝固槽20aが無い、(2)ミキサーユニットが4段である、という点で異なる。
また、スタティックミキサー10の内径は8mm、スタティックミキサー10の出口側に設けたダイ11の孔の個数は3個、各孔の径は各々6mmである。
また、条件は下記の通りである。
(1)混合機10の出口での凝固クリームの温度:50℃;
(2)混合機10の出口での凝固クリームの固形分濃度:33.0%;
(3)凝固槽20内の熱水の温度:95℃;
(4)混合機10へのラテックスの供給量:30L/時間(net:10.5kg/時間);
(5)混合機10への凝固剤水溶液の供給量:2.1L/時間(1.5phr).
実施例1の粒径分布等の結果を他の実施例・比較例とともに表に示す。
【0016】
2.実施例:
硫酸マグネシウム水溶液を凝固剤として用い、ビカット軟化温度が90℃のABS樹脂のラテックス(固形分濃度35%)から、略図3の構成の回収装置を用いて、ABS樹脂粒子を回収した。即ち、混合機として、縦置き型の2軸スクリューを用いた重合体回収装置により重合体粒子を回収した。
なお、実施例2で使用した装置は、厳密には、図3に示す回収装置と次の2点で異なる。即ち、(1)第2段の凝固槽20aが無い、(2)スクリューが噛み合い型の2軸である、という点で異なる。
また、スクリュー径は25mm、スクリューのL/Dは4でLは10cm、スクリュー10aの出口側に設けたダイ11の孔の個数は50個、各孔の径は各々2mmである。
また、条件は下記の通りである。
(1)混合機10aの出口での凝固クリームの温度:50℃;
(2)混合機10aの出口での凝固クリームの固形分濃度:33.0%;
(3)凝固槽20内の熱水の温度:95℃;
(4)混合機10aへのラテックスの供給量:30L/時間(net:10.5kg/時間);
(5)混合機10への凝固剤水溶液の供給量:2.1L/時間(1.5phr).
実施例の粒径分布等の結果を参考例・比較例とともに表に示す。
【0017】
3.比較例:
硫酸マグネシウム水溶液を凝固剤として用い、ビカット軟化温度が90℃のABS樹脂のラテックス(固形分濃度35%)から、従来の構成の回収装置を用いて、ABS樹脂粒子を回収した。即ち、図1に於いて混合機10を使用しない構成の回収装置を用い、硫酸マグネシウム水溶液である凝固剤と、ABS樹脂のラテックス(固形分濃度35%)とを、混合することなく凝固槽20に投入して、凝固させた。また、凝固槽20には、水9.9L/hrを、上記の重合体ラテックス及び凝固剤水溶液とともに供給した。
また、条件は下記の通りである。
(3)凝固槽20内の熱水の温度:95℃;
(4)凝固槽200へのラテックスの供給量:30L/時間(net:10.5kg/時間);
(5)凝固槽20への凝固剤水溶液の供給量:2.1L/時間(1.5phr).
比較例の粒径分布等の結果を先の実施例及び参考例とともに表に示す。
【0018】
【表1】
表に示すように、実施例では0.1mm以下の微粉粒子が殆ど無いのに対して、比較例では0.1mm以下の微粉粒子が33%有る。つまり、本発明の方法によると、微粉粒子の殆ど無い重合体粒子を回収することができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明では、重合体ラテックスと凝固剤液を2軸噛み合い型スクリュー方式の混合機で混合して固形分濃度が15〜40%の範囲である凝固クリームとし、且つ、混合機の出口側の孔から押し出される温度が回収対象の重合体のビカット軟化温度をTmとしたとき(Tm−10)℃以下で且つ(Tm−60)℃以上の範囲として、混合機出口側の直径0.5〜15mmの孔から糸状に押し出し、該押し出した糸状の凝固クリームを熱水に投入して攪拌することにより固化及び分断するため、微粉粒子を殆ど含まないようにして重合体粒子を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例で用いる重合体回収装置を示す模式図。
【図2】 図1の重合体回収装置に用いられるスタティックミキサーのミキサーユニットの構成を示す説明図。
【図3】 本発明の実施の形態の重合体回収装置を示す模式図。
【符号の説明】
10 混合機(スタティックミキサー)
10a 混合機(スクリュー・縦置き)
20 凝固槽
21 攪拌翼の回転軸
22 攪拌翼
20a 第2段の凝固槽
21a 第2段の凝固槽の攪拌翼の回転軸
22a 第2段の凝固槽の攪拌翼
30 湿式粉砕機
40 脱水機
50 乾燥機
100 糸状の凝固クリーム
Claims (2)
- 重合体ラテックスから重合体粒子を回収する重合体の回収方法であって、
重合体ラテックスと凝固剤液を2軸噛み合い型スクリュー方式の混合機で混合して固形分濃度が15〜40%の範囲である凝固クリームとし、且つ、混合機の出口側の孔から押し出される温度が回収対象の重合体のビカット軟化温度をTmとしたとき(Tm−10)℃以下で且つ(Tm−60)℃以上の範囲として、混合機出口側の直径0.5〜15mmの孔から糸状に押し出す凝固押出工程、
前記孔から糸状に押し出される凝固クリームを熱水に投入して攪拌することにより固化及び分断して重合体粒子を得る固化造粒工程、
を実施することを特徴とする重合体の回収方法。 - 請求項1に於いて、
混合機を縦置きとし、その出口直下に糸状の凝固クリームを受ける固化造粒工程用の凝固槽を配したことを特徴とする重合体の回収方法。
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