JP3986638B2 - 光伝送体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光集束性光ファイバ、光集束性棒状レンズ、光センサ等の光伝送体として有用な光伝送体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
屈折率分布型光伝送体は、一般的にはその両端面を中心軸に垂直な平行平面に鏡面研磨し、単体で微小レンズとして用いられ、また、その多数を密接配列し接着一体化してレンズアレイの形態で複写機、ファクシミリ、スキャナ等のラインセンサ部品として、またLEDプリンタの書き込みデバイス等に広く用いられている。また、屈折率分布型光伝送体は、その片端面または両端面を若干の曲率の球面にして特定の用途に用いられている。
【0003】
画像伝送に用いられる屈折率分布型レンズ及びレンズアレイにおいては、高い解像力を持つ光学特性に優れたレンズが求められており、高い解像力及び良好な画像コントラストを得る上でフレア光やクロストーク光が問題となる。屈折率分布型レンズでは、一方の端面から入射した光線は、レンズ内をサインカーブを描いて進行し他端面から出射して結像するのであるが、一般にレンズ内の屈折率分布は、必ずしも理想的な分布になっているわけではない。特に外周部付近では屈折率分布が理想分布から外れていることが多く、この外周部付近での屈折率分布の歪みとレンズ側周面を通してレンズ内に入る外光に起因してレンズ周辺にフレア光やクロストーク光と呼ばれる結像に寄与しないぼやけた光が発生する。これらのフレア光やクロストーク光がレンズの解像力及び画像のコントラストに悪影響を及ぼす。特にクロストーク光の影響は、レンズアレイにおいてレンズ同士が隣接している場合に特に大きくなり性能を著しく低下させる。
【0004】
かかるフレア光やクロストーク光の発生を防止するため、従来より、レンズアレイに使用する屈折率分布型レンズの外周面を化学的エッチング等により微細な凹凸の粗面とし、これによりレンズ内で最外層に向かう光線を粗面での乱反射により外部へ逃がすとともに、外周面から入射する外光を乱反射させてレンズ内への透光を抑制することが知られている。しかしながら、化学的エッチング等により粗面としたレンズ外周面は、微視的に見て鋭利な凹凸となっているために応力集中を生じ易く、更に平均的な凹凸とは別に比較的深いクラックを伴っているために相対的に強度が弱く、レンズアレイの組立時にしばしば破損を生じるという問題があった。
【0005】
プラスチック製レンズの他の処理方法としては、特開平6−222218号公報等にてフレア光を生じる原因となる外周部の屈折率分布の不整な部分を溶剤や刃物を用いて削除する方法が提案されている。この削除による方法は、非常に効果的な手法であるが、削除した後のごみの処理、溶剤の回収、切削刃の短寿命等の問題があった。また、レンズの真円性やレンズ径のばらつきが大きくなるため、レンズアレイとした場合に光軸のばらつきが大きくなり性能的にも問題があった。
【0006】
また、レンズ間のクロストーク光を減少させる技術としては、特開平9−127353号公報にてフレア光を生じる原因となる外周部の屈折率分布の不整部分に染料や光散乱剤を添加する技術が提案されている。一方、屈折率分布型レンズは、通常1列以上に並べて基板に挟んで加工したレンズアレイとして用いられることが多く、レンズアレイ加工時には基板とレンズを固定するために接着剤が用いられている。しかしながら、染料や光散乱剤が添加された光伝送体をレンズアレイ加工する場合においては、レンズの表面との接着性が問題になり、レンズの表面が平滑である場合には、接着性が悪く、レンズアレイに曲げの力が加わったりした場合に基板とレンズが剥がれてしまう等の問題を起こし易いものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、屈折率分布の乱れに起因するクロストーク光を抑制するためには、レンズの表面に凹凸を形成して隣接レンズ同士の接触部分を減少させることが有効であり、またレンズの加工時の密着性を向上させるためには、レンズの表面に凹凸を形成して接着面積を大きくしてやることが効果的であるとの視点より、更に鋭意検討の結果、本発明に至った。本発明の目的は、フレア光やクロストーク光の発生を抑制し、アレイ加工がし易い屈折率分布型プラスチック光伝送体を提供することにあり、またかかる光伝送体を容易に得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、硬化させた後の硬化物の屈折率が異なる3個以上の未硬化物を中心部から外周部に向かって硬化後に屈折率が順次減少するように同心円状に積層し、かつ少なくとも最外層に位置させる未硬化物中に微粒子を混入して形成したファイバ状の未硬化物積層体を、該積層体の隣接層間の成分の相互拡散処理と同時にまたはその後に硬化処理を行い、その後に延伸してなる、中心部から外周部に向かって屈折率が連続的に減少している円柱状の屈折率分布型プラスチック光伝送体であって、該微粒子が外周面上に突出し、外周面に凹凸が形成されていることを特徴とする光伝送体、にある。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光伝送体及びその製造方法について詳細に説明する。
図1は、本発明の光伝送体の一例の屈折率分布型レンズの模式斜視図である。図1中、1はレンズ、2は外周層、3は外周面、4は中心軸を表す。図1において、レンズ1は、中心軸4上の屈折率をN0、屈折率分布定数をAとすれば、中心軸4から半径方向に距離r離れた点での屈折率N(r)がほぼ次式の関係で表される屈折率分布を持つ透明な円柱体である。
N(r)=N0(1−Ar2
そして、レンズ1の外周層2に微粒子が存在し、外周面3に凹凸が形成されている。
【0011】
本発明の光伝送体においては、微粒子を少なくとも外周面を含む層(以下、単に外周層という)に存在させ、外周面より突出した状態で存在する微粒子により外周面に凹凸が形成されている。微粒子を存在させる外周層の厚さは、特に限定はされないが、光伝送体がレンズとして好適に用いられるためには、外周面から0.5μm以上あることが好ましい。
【0012】
本発明の光伝送体における微粒子としては、ナイロン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等の樹脂系微粒子、酸化チタン、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム等の無機系微粒子、セルロース、粘土、カーボンブラック、グラファイトカーボン、小麦粉、水溶性でんぷん等の微粉末状微粒子が挙げられる。またその他、光伝送体の原料となる単量体に不溶な微粉末であってもよい。
【0013】
微粒子は、その形状には特に限定はないが、微粒子のサイズとしては、0.1〜100μmの範囲であることが好ましい。本発明の光伝送体において、外周層に存在させる微粒子の量は、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは0.01〜10重量%の範囲であり、微粒子による凹凸効果を上げるためには微粒子が外周面に均一に分散していることが望ましい。微粒子量が少なすぎると、光伝送体の外周面に凹凸が形成されなかったり、凹凸の数が極めて少なくなり、クロストーク光防止の効果がなく、微粒子量が多すぎると、光伝送体を得る際の硬化を阻害する。
【0014】
本発明の光伝送体の外周面の凹凸のサイズは、JIS B0601の中心線平均粗さRaで定義することができ、外周面の凹凸は、平均粗さRaが0.1〜100μmの範囲の凹凸であることが望ましい。Raが0.1μm未満では、クロストーク光防止の効果が得られないおそれがあり、Raが100μmを超えると、光伝送体の径のばらつきが出易くなるおそれがある。
【0015】
本発明の光伝送体は、外周層に存在させた微粒子により外周面に凹凸が形成され、光伝送体をレンズとして用いる場合、レンズ同士が接触するような形でレンズアレイを作製する際でも、レンズ表面の凹凸のため、接触部分が減少し、クロストーク光が大幅に減少する。また、レンズの表面積が増大するためにレンズアレイの接着強度が増大する。
【0016】
本発明の光伝送体は、例えば次のようにして製造される。
即ち、本発明の光伝送体は、硬化させた後の硬化物の屈折率nがn1>n2>…>nNとなる関係にあるN個(但し、N≧3)の未硬化物のうち、少なくともN番目にあたる未硬化物中に微粒子を混入し、硬化させた後の硬化物の屈折率の異なる未硬化物を、中心部から外周部に向かって硬化後の屈折率が順次減少するように、かつ微粒子を混入した未硬化物を少なくとも最外層に位置させて、同心円状に積層してファイバ状の未硬化物積層体を形成し、この未硬化物積層体を、各層間の屈折率分布が連続的になるように隣接層間の成分の相互拡散処理を行いながら、または相互拡散処理を行った後、硬化処理し、次いで延伸することにより、製造される。
【0017】
未硬化物は、粘度が103〜108ポイズであることが、未硬化物積層体をファイバ状に賦形する上で好ましい。粘度が小さすぎると、賦形に際し、ファイバの切れが生じ積層体の形成が困難となり、粘度が大きすぎると、賦形に際し、同心円性が損なわれたり、太さ斑を生じたりする。また、得られる光伝送体の屈折率分布を理想的な分布に近づけるために、未硬化物の積層数、即ち未硬化物の個数Nは、4〜6の範囲であることが望ましい。
【0018】
本発明の光伝送体を製造する際の未硬化状物としては、ラジカル重合性ビニル単量体、またはラジカル重合性ビニル単量体とこの単量体に可溶な重合体とよりなる組成物等を用いることができ、ラジカル重合性ビニル単量体と重合体とよりなる組成物が未硬化状物の粘度調整を容易にし、また屈折率分布を連続的なものとする上で好ましく用いられる。
【0019】
ラジカル重合性ビニル単量体としては、例えば、メチルメタクリレート(重合硬化物屈折率n=1.49、以下nのみで表示)、スチレン(n=1.59)、クロルスチレン(n=1.61)、酢酸ビニル(n=1.47)、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等のフッ素化アルキル(メタ)アクリレート(n=1.37〜1.44)、エチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルキレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ又はトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ、トリ又はテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類(n=1.43〜1.62)等が挙げられ、またジエチレングリコールビスアリルカーボネート、フッ素化アルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート等も挙げられる。
【0020】
ラジカル重合性ビニル単量体とともに用いられる重合体としては、ラジカル重合性ビニル単量体からなる重合体と相溶性がよいことが好ましく、例えば、ポリメチルメタクリレート(重合体屈折率n=1.49、以下nのみで表示)、ポリメチルメタクリレート系共重合体(n=1.47〜1.50)、ポリ4−メチルペンテン−1(n=1.46)、エチレン/酢酸ビニル共重合体(n=1.46〜1.50)、ポリカーボネート(n=1.50〜1.57)、ポリフッ化ビニリデン(n=1.42)、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体(n=1.42〜1.46)、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロペン共重合体(n=1.40〜1.46)、フッ化アルキル(メタ)アクリレート系重合体等が挙げられる。
【0021】
各未硬化状物に、それぞれ同一の屈折率の重合体を用いることは、屈折率分布を連続的なものとする上で好ましいことであり、また、かかる重合体として、特にポリメチルメタクリレートを用いることは、屈折率分布を連続的なものとする上で好ましいだけでなく、光伝送体に優れた透明性を与え、かつそれ自体の屈折率も高いことから、好ましいことである。
【0022】
未硬化物積層体の少なくとも最外層に配される未硬化物へ微粒子の混入する際は、その混入手段には特に限定はないが、均一に分散するよう混合することが望ましい。また、微粒子の混入量は、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは0.01〜10重量%の範囲である。
【0023】
未硬化物には、熱硬化触媒或いは光硬化触媒を添加しておくことが好ましい。熱硬化触媒としては、パーオキサイド系またはアゾ系の触媒が用いられ、また光硬化触媒としては、ベンゾフェノン、ベンゾインアルキルエーテル、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、クロロチオキサントン、チオキサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N−メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン等が用いられる。また、熱硬化触媒と光硬化触媒とを併用することもできる。
【0024】
本発明の光伝送体の製造において、微粒子を混入した未硬化物が少なくとも最外層に位置し、各未硬化物が同心円状に積層されたファイバ状の未硬化物積層体は、各未硬化物を同心円状の環状複合ノズルを用いて紡出することにより形成される。
【0025】
未硬化物積層体の相互拡散処理は、未硬化物積層体における隣接層間で層成分が相互に拡散しうる状態に置くことであり、例えばファイバ状に未硬化物積層体として紡出した後、紡出直後の未硬化物積層体を加温下または加温なしに所定長の領域を通過させることにより行う。未硬化物積層体を通過させる領域の温度や長さは、良好な屈折率分布が得られるよう未硬化物積層体の層成分に応じ適宜設定する。かかる相互拡散処理により中心部から外周部に向かって屈折率が連続的に減少している光伝送体とし得る。
【0026】
相互拡散処理と同時にまたは相互拡散処理後に行う硬化処理は、未硬化物に予め熱硬化触媒が含まれる場合は、未硬化物を熱処理することにより行い、未硬化物に予め光硬化触媒が含まれる場合は、未硬化物の周囲から光を照射することにより行う。光硬化に用いる光源としては、150〜600nmの波長を発生する炭素アーク灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセンノンランプ、レーザー光線灯が挙げられる。かかる硬化処理によりファイバ状の未硬化物積層体が硬化される。相互拡散処理及び硬化処理においては、未硬化物積層体から遊離する揮発性物質を除去するために、窒素ガス等の不活性ガスを供給することが好ましい。
【0027】
硬化処理後の延伸は、硬化処理に引き続いて連続的に行ってもよいし、バッチ方式で行ってもよい。延伸は、紡出した硬化物積層体の引き取りと、硬化物積層体の巻取りとの間で、適切な温度制御下に行う。延伸する際の温度は、50〜200℃であることが好ましい。また、延伸する際の延伸倍率は、1.1〜10倍であることが好ましく、延伸倍率が1.1倍未満では、光伝送体の外周面に十分な凹凸が形成されないおそれがあり、延伸倍率が10倍を超えると、ファイバ径のふれがおおきくなるおそれがある。この延伸により、ファイバ状の硬化物の少なくとも外周層に存在する微粒子が外周面上に突出し、外周面に凹凸が形成された光伝送体が得られる。
【0028】
本発明の光伝送体の製造は、より具体的には図2に示すような、製造装置を用いて行われる。図2は、本発明の光伝送体の製造装置の一例の概略図である。図2中、5は同心円状複合ノズル、6は紡出されたファイバ状未硬化物積層体、7は相互拡散処理部、8は硬化処理部、9は引き取りローラ、10は硬化積層体(光伝送体)、11は巻取り部、12は不活性ガス導入口、13は不活性ガス排出口を表す。
【0029】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例中、〔η〕はメチルエチルケトン、25℃で測定した極限粘度である。
【0030】
(実施例1)
ポリメチルメタクリレート(〔η〕0.40)52重量部、ベンジルメタクリレート35重量部、メチルメタクリレート13重量部、1ーヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25重量部及びハイドロキノン0.1重量部を70℃にて加熱混練して第1層形成用原液とし、ポリメチルメタクリレート(〔η〕0.40)48重量部、ベンジルメタクリレート10重量部、メチルメタクリレート35重量部、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート7重量部、1ーヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25重量部、ハイドロキノン0.1重量部を70℃にて加熱混練して第2層形成用原液とし、ポリメチルメタクリレート(〔η〕0.40)47重量部、メチルメタクリレート30重量部、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート23重量部、1ーヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25重量部及びハイドロキノン0.1重量部を70℃にて加熱混練して第3層形成用原液とし、ポリメチルメタクリレート(〔η〕0.40)40重量部、メチルメタクリレート18重量部、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート42重量部、1ーヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25重量部及びハイドロキノン0.1重量部を70℃にて加熱混練して第4層形成用原液とし、ポリメチルメタクリレート(〔η〕0.40)37重量部、メチルメタクリレート4重量部、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート59重量部、1ーヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25重量部及びハイドロキノン0.1重量部の混合物に平均粒径2.0μmのシリカ系微粒子(東レシリコーン(株)製トスパール120)を2.0重量%添加し70℃にて加熱混練して第5層形成用原液とした。
【0031】
この5種類の原液を、同心円状5層複合ノズルを用い、中心から外周方向に順次硬化したときの屈折率が低くなるように配して同時に紡出した。複合紡糸ノズルでの吐出温度は、48℃とした。各層の吐出比は、半径の比で34.7/38.7/19.5/6.3/0.8であった.次いで、紡出したファイバ状未硬化物積層体を長さ30cmの相互拡散処理部を通し、その後長さ120cm、40Wのケミカルランプ12本を円状に等間隔に配設された光照射部の中心を通過させて硬化し、ニップローラーで引き取り、更に120℃で延伸倍率2.5倍に延伸して光伝送体として巻取った。相互拡散処理部における窒素流量は、64リットル/分とした。
【0032】
この光伝送体は、その半径が0.30mmであった。この光伝送体の断面をSEM観察した結果、外周面から3μmまでの部分にシリカ系微粒子の存在することが確認され、外周面には凹凸が多数形成されていた。この光伝送体の表面粗さをJIS B0601の中心線平均粗さRaで測定したところ、Raが1.0μmであった。得られた光伝送体を一定の長さに切断し、ベークライト基板上に光伝送体同士を密接させて平行に配列し、もう1枚のベークライト基板で挟み、空隙にカーボンブラックを添加分散させた接着剤を注入して硬化させた。得られた光伝送体アレイ原体を切断し、光伝送体の端部を鏡面切削して光伝送体の長さが4.2mmの光伝送体アレイを製作した。製作した光伝送体アレイを斜めにして隣接レンズ間をクロストークして出てくる光を目視で観察したしたところ、クロストーク光は殆ど観察されなかった。
【0033】
(比較例1)
実施例1において、第5層形成用原液をポリメチルメタクリレート(〔η〕0.40)37重量部、メチルメタクリレート4重量部、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート59重量部、1ーヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25重量部及びハイドロキノン0.1重量部を70℃にて加熱混練した原液に代え、硬化処理した後、ニップローラで引き取り、延伸することなく光伝送体を得た。この光伝送体の半径は0.47mmであった。この光伝送体の断面をSEM観察した結果、外周面は、平滑であり、凹凸のないものであった。また、得られた光伝送体を用い、実施例1と同様にして光伝送体アレイを製作し、光伝送体アレイを斜めにして隣接レンズ間をクロストークして出てくる光を目視で観察したしたところ、非常に大量のクロストーク光が観察された。
【0034】
(比較例2)
実施例1において、硬化処理した後、ニップローラで引き取り、延伸することなく光伝送体を得た。この光伝送体の半径は0.47mmであった。この光伝送体の断面をSEM観察した結果、外周面から4μmまでの部分にシリカ系微粒子の存在することが確認されたが、外周面は、平滑であり、凹凸が全く形成されていなかった。また、得られた光伝送体を用い、実施例1と同様にして光伝送体アレイを製作し、光伝送体アレイを斜めにして隣接レンズ間をクロストークして出てくる光を目視で観察したしたところ、比較例1で製作した光伝送体アレイよりは少ないものの大量のクロストーク光が観察された。
【0035】
(実施例2)
実施例1において、第5層形成用原液をポリメチルメタクリレート(〔η〕0.40)37重量部、メチルメタクリレート4重量部、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート59重量部、1ーヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25重量部及びハイドロキノン0.1重量部の混合物に平均粒径0.5μmのシリカ系微粒子(東レシリコーン(株)製トスパール105)を0.5重量%添加し70℃にて加熱混練した原液に代え、120℃で延伸倍率4倍に延伸した以外は実施例1と同様にして光伝送体を得た。この光伝送体の半径は、0.24mmであった。得られた光伝送体の断面をSEM観察した結果、外周面から2μmまでの部分にシリカ系微粒子の存在することが確認され、外周面には凹凸が多数形成されていた。この光伝送体の表面粗さRaを測定したところ、Raが0.2μmであった。また、得られた光伝送体を用い、実施例1と同様にして光伝送体アレイを製作し、光伝送体アレイを斜めにして隣接レンズ間をクロストークして出てくる光を目視で観察したしたところ、クロストーク光は殆ど観察されなかった。
【0036】
(実施例3)
実施例1において、第4層形成用原液をポリメチルメタクリレート(〔η〕0.40)40重量部、メチルメタクリレート18重量部、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート42重量部、1ーヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25重量部及びハイドロキノン0.1重量部の混合物に平均粒径6μmのポリスチレン系微粒子(住友精化(株)製フロービーズLE−1080)を2.0重量%添加し70℃にて加熱混練した原液、第5層形成用原液をポリメチルメタクリレート(〔η〕0.40)37重量部、メチルメタクリレート4重量部、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート59重量部、1ーヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.25重量部及びハイドロキノン0.1重量部の混合物に平均粒径6μmのポリスチレン系微粒子(住友精化(株)製フロービーズLE−1080)を2.0重量%添加し70℃にて加熱混練した原液にそれぞれ代え、120℃で1.2倍に延伸した以外は実施例1と同様にして光伝送体を得た。
【0037】
この光伝送体の半径は、0.47mmであった。得られた光伝送体の断面をSEM観察した結果、外周部表面から33μmまでの部分にポリスチレン系微粒子の存在することが確認され、外周部表面には凹凸が多数形成されていた。この光伝送体の表面粗さ測定したところ、Raが0.2μmであった。また、得られた光伝送体を用い、実施例1と同様にして光伝送体アレイを製作し、光伝送体アレイを斜めにして隣接レンズ間をクロストークして出てくる光を目視で観察したしたところ、クロストーク光は殆ど観察されなかった。
【0038】
【発明の効果】
本発明の光伝送体は、その外周面に凹凸が形成されていることにより、レンズアレイを製作した場合に、隣接するレンズ同士の接触部分が少なくなりクロストーク光を大幅に減少させることができる。また、レンズの表面に凹凸があるためレンズアレイを製作したときに、接着面積が増大するため接着性が向上する。また、本発明での製造方法によれば、かかる外周面に凹凸が形成された光伝送体を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光伝送体の一例の屈折率分布型レンズの模式斜視図である。
【図2】本発明の光伝送体の製造装置の一例の概略図である。
【符号の説明】
1 レンズ
2 外周層
3 外周面
4 中心軸
5 同心円状複合ノズル
6 紡出されたファイバ状未硬化物積層体
7 相互拡散処理部
8 硬化処理部
9 引き取りローラ
10 硬化積層体(光伝送体)
11 巻取り部
12 不活性ガス導入口
13 不活性ガス排出口

Claims (2)

  1. 硬化させた後の硬化物の屈折率が異なる3個以上の未硬化物を中心部から外周部に向かって硬化後に屈折率が順次減少するように同心円状に積層し、かつ少なくとも最外層に位置させる未硬化物中に微粒子を混入して形成したファイバ状の未硬化物積層体を、該積層体の隣接層間の成分の相互拡散処理と同時にまたはその後に硬化処理を行い、その後に延伸してなる、中心部から外周部に向かって屈折率が連続的に減少している円柱状の屈折率分布型プラスチック光伝送体であって、該微粒子が外周面上に突出し、外周面に凹凸が形成されていることを特徴とする光伝送体。
  2. 外周面の凹凸が、平均粗さRaが0.1〜100μmの凹凸である請求項1記載の光伝送体。
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