JP3985857B2 - 無電解めっき装置及び無電解めっき方法 - Google Patents

無電解めっき装置及び無電解めっき方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無電解めっき装置及び無電解めっき方法に関し、特に半導体基板等の基板の表面に設けた配線用の微細な凹部に、銅や銀等の導電体を埋め込んで埋め込み配線を形成したり、このようにして形成した配線の表面を保護する保護膜を形成したりするのに使用される無電解めっき装置及び無電解めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
無電解めっきは、外部から電気を流すことなく、めっき液中の金属イオンを化学的に還元して被処理材の被めっき面にめっき膜を形成するようにした方法であり、耐食、耐摩耗性のニッケル−りん,ニッケル−ほう素めっき、プリント配線基板用銅めっきなどに広く用いられている。
【0003】
この無電解めっき装置としては、無電解めっき液を保持するめっき槽と、このめっき槽の上部に配置され、基板等の被処理材を下向き(フェースダウン)で保持する上下動自在な保持部とを有し、この保持部で保持した被処理材をめっき槽内のめっき液に浸漬させるようにしたものや、基板等の被処理材を上向き(フェースアップ)に保持する保持部と、この保持部で保持した被処理材の上面(被めっき面)に無電解めっき液を供給するめっき液供給部(ノズル)とを有し、この保持部で保持した被処理材の上面に沿って無電解めっき液を流すようにしたもの等が一般に知られている。
【0004】
近年、半導体チップの高速化、高集積化に伴い、半導体基板上に配線回路を形成するための金属材料として、アルミニウムまたはアルミニウム合金に代えて、電気抵抗率が低くエレクトロマイグレーション耐性が高い銅(Cu)を用いる動きが顕著になっている。この種の銅配線は、基板の表面に設けた微細凹みの内部に銅を埋込むことによって一般に形成される。この銅配線を形成する方法としては、CVD、スパッタリング及びめっきといった手法があるが、めっきが一般的である。いずれにしても、基板の表面に銅層を成膜した後、その表面を化学的機械的研磨(CMP)により平坦に研磨するようにしている。
【0005】
この種の配線にあっては、平坦化後、その配線の表面が外部に露出しており、この上に埋め込み配線を形成する際、例えば次工程の層間絶縁膜形成プロセスにおけるSiO形成時の表面酸化やコンタクトホールを形成するためのSiOエッチング等に際して、コンタクトホールの底に露出した配線のエッチャントやレジスト剥離等による表面汚染、更には銅配線にあっては銅の拡散が懸念されている。
【0006】
このため、銀や銅等の配線材料との接合が強く、しかも比抵抗(ρ)が低い、例えばNi−B合金膜等からなる保護膜(めっき膜)で配線の表面を選択的に覆って保護することが考えられる。ここで、Ni−B合金膜は、例えばニッケルイオン、ニッケルイオンの錯化剤、ニッケルイオンの還元剤としてのアルキルアミンボランまたは硼素化水素化合物等を有する無電解めっき液を使用した無電解めっきを施すことによって、銅等の表面に選択的に形成することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
無電解めっきの適用箇所は、銅配線の主たる埋め込み材(Cu)、バリヤメタル上のシード層の形成、またはシードの補強(Cu)、さらにはバリヤメタルそのものの形成、銅配線材の蓋材形成(いずれもNi−P,Ni−B,Co−P,Ni−W−P,Ni−Co−P,Co−W−P,Co−W−B)などがあるが、いずれの無電解めっきプロセスでも被処理材の全面に亘る膜厚の均一性が要求される。
【0008】
ここで、無電解めっきにあっては、被処理材が無電解めっき液と接触すると同時に被めっき面にめっき金属が析出し、めっき液の温度によってめっき金属の析出速度が異なる。このため、被処理材の被めっき面に均一な膜厚のめっき膜を形成するためには、めっき液が被処理材と接触した当初から被めっき面の面内全域におけるめっき液の温度が均一で、接触中の全めっき処理中に亘ってこの温度を一定に保持することが要求される。
【0009】
しかしながら、従来の無電解めっき装置は、一般にヒータを内蔵した保持部の上面または下面に基板等の被処理材を密着させて保持し、ヒータを介して被処理材を加熱した状態で、被処理材の被めっき面に所定の温度に加熱した無電解めっき液を接触させるようにしていた。このため、被処理材の凹凸や保持部の面粗度等の影響で、被処理材と保持部との間に空気溜まりが発生して、この空気溜まりが断熱材として作用する等、共に固体である被処理材と保持部と間の熱伝導に大きなばらつきが生じ、しかも、保持部の表面には、一般に熱伝導率の悪いテフロン(商標名)等のシートが貼着されているため、被処理材の全面における温度が一様にならず、温度均一性に問題があった。
【0010】
つまり、無電解めっきのレートや膜質は、無電解めっき液の温度に依存するところが大きく、被処理材の全面に亘る膜厚の均一性を確保するためには、めっき液の温度を被処理材の全面に亘って±1℃の範囲でコントロールすることが望まれる。しかし、例えばフェースダウン方式を採用した無電解めっき装置では、めっきする前、被処理材を保持する保持部材が常温であるため、めっき初期段階において、被処理材の保持部材に接触する部分に局所的に遅い温度上昇が生じ、またフェースアップ方式を採用した無電解めっき装置では、被めっき面に到達するめっき液を所定の温度を維持するのが難しい等、従来の無電解めっき装置にあっては、めっき中に被処理材に接触するめっき液に±5℃程度の温度のばらつきが生じて、この要求に応えることが困難であった。このように、被処理材の全面における温度が一様にならず、温度均一性に問題があることは、電解めっき装置にあっても同様であった。
【0011】
更に、フェースダウン方式を採用した無電解めっき装置では、めっき時に発生する水素が被めっき面から離脱しにくいため、めっきできないことが発生するばかりでなく、めっきの出来具合は、めっき流量や被処理材の回転数などの流れ因子に敏感に左右されてしまうという問題を有し、また、フェースアップ方式を採用した無電解めっき装置では、めっきの出来具合は、めっき液供給部(ノズル)の動作に敏感に左右されるといった問題があった。
【0012】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、めっき時に発生する水素を容易に被めっき面から離脱させて、めっきが容易なフェースアップ方式を採用し、しかも被処理材の被めっき面により均一なめっき膜を容易に形成できるようにした無電解めっき装置及び無電解めっき方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、上方に開口し、加熱しためっき液を保持するめっき槽と、処理材の裏面及び外周部をシールし露出させた被めっき面を上向きにして被処理材を保持する保持部と、前記保持部で保持した被処理材を前記めっき槽内のめっき液で保持部と共に予熱しつつ下降させて前記めっき槽中のめっき液中に浸漬させる手段を有することを特徴とする無電解めっき装置である。
これにより、いわゆるフェースアップ方式を採用し、しかも、被処理材の裏面及び外周部をシールした状態で、被処理材をめっき液に浸漬させてめっきを行うことで、めっき時に発生する水素を容易に被めっき面から離脱させ、かつ安定しためっきを行うことができる。
【0015】
請求項に記載の発明は、前記保持部は、リング状の支持枠と、保持部で被処理材を保持した時に該被処理材の裏面を覆うように前記支持の内部に張設した薄膜状の熱伝導体を有することを特徴とする請求項記載の無電解めっき装置装置である。
これにより、保持部で被処理材を保持した状態で、被処理材をめっき液に浸漬させる際に、めっき液の熱を熱伝導体から保持部で保持した被処理材に伝導して加熱することができる。ここで、熱伝導体として、薄肉状のものを使用して、熱伝導体が被処理材の裏面の凹凸に追従するようにして、接触面積を増大させて効率よく被処理材への熱伝導を行い、しかも熱容量が大きな流体を熱源に利用することで、被処理材を短時間でより均一に加熱することができる。
【0016】
請求項に記載の発明は、前記保持部は、前記めっき槽内のめっき液に前記熱伝導体を接触させて、該保持部で保持した被処理材を保持部と共に予熱する予熱位置と、被処理材を前記めっき槽内のめっき液中に浸漬させてめっきを行うめっき位置に停止することを特徴とする請求項記載の無電解めっき装置である。
これにより、被処理材を保持した保持部を予熱位置で停止させて、被処理材が安定した温度となるまで予熱し、被処理材の温度が安定した後、保持部をめっき位置に移してめっきを行うことで、被処理材に局所的な温度上昇の遅れが生じることを防止することができる。
【0017】
請求項に記載の発明は、前記めっき槽は、めっき槽底部からめっき槽内にめっき液を導入し、めっき槽の上部からめっき液をオーバーフローさせるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の無電解めっき装置である。これにより、各成分の濃度や液温度を調整しためっき液をめっき槽内に順次導入し排出することができる。
【0018】
請求項に記載の発明は、前記めっき槽の上方を気密的に包囲するチャンバと、前記チャンバ内に不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段とを更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無電解めっき装置である。このように、不活性ガス雰囲気とすることで、めっき液の溶存酸素濃度のめっき膜への影響をなくすことができる。この不活性ガスは、例えばNガスである。
【0019】
請求項に記載の発明は、被処理材の裏面及び外周部をシールし露出させた被めっき面を上向きにして被処理材を保持部で保持し、この保持部で保持した被処理材を保持部と共にめっき槽内のめっき液で予熱し、この予熱した被処理材を下降させ、めっき槽内のめっき液中に浸漬させて被処理材の被めっき面に無電解めっきを行うことを特徴とする無電解めっき方法である。
請求項に記載の発明は、被処理材の裏面を熱伝導体で覆って被処理材を保持部で保持し、この熱伝導体をめっき槽内のめっき液に接触させて被処理材を保持部と共に予熱することを特徴とする請求項記載の無電解めっき方法である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、半導体装置における銅配線形成例を工程順に示すもので、先ず、図1(a)に示すように、半導体素子を形成した半導体基材1上の導電層1aの上にSiOからなる絶縁膜2を堆積し、この絶縁膜2の内部に、例えばリソグラフィ・エッチング技術によりコンタクトホール3と配線用の溝4を形成し、その上にTaN等からなるバリア層5、更にその上に電解めっきの給電層としての銅シード層6をスパッタリング等により形成する。
【0021】
そして、図1(b)に示すように、半導体基板Wの表面に銅めっきを施すことで、半導体基板Wのコンタクトホール3及び溝4内に銅を充填させるとともに、絶縁膜2上に銅層7を堆積させる。その後、化学的機械的研磨(CMP)により、絶縁膜2上の銅層7を除去して、コンタクトホール3及び配線用の溝4に充填させた銅層7の表面と絶縁膜2の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図1(c)に示すように、絶縁膜2の内部に銅シード層6と銅層7からなる配線8を形成する。次に、基板Wの表面に、例えば無電解Ni−Bめっきを施して、図1(d)に示すように、配線8の露出表面にNi−B合金膜からなる保護膜(めっき膜)9を選択的に形成して配線8を保護する。
【0022】
図2及び図3は、本発明の実施の形態の無電解めっき装置を示す。この無電解めっき装置は、例えば、図1におけるバリア層5の形成、銅シード層6の補強、銅層7の堆積、更には、保護膜(めっき膜)9の形成に使用される。
この無電解めっき装置10は、上方に開口し、内部にめっき液12を保持するめっき槽14と、このめっき槽14の上端開口部に配置され、半導体ウエハ等の基板(被処理材)Wを該基板Wの表面(被めっき面)を上向き(フェースアップ)にして保持する基板保持部16を有している。
【0023】
めっき槽14は、槽底部の中央部にめっき液導入孔18を有し、このめっき液導入孔18は、めっき液供給管20に接続されている。このめっき液供給管20には、この内部を通過するめっき液12を所定の温度、例えば60℃に加熱するヒータ22が備えられている。めっき槽14の上部には、溢流堰24が設けられ、この溢流堰24の外側にめっき液排出路26が形成されている。そして、このめっき液排出路26は、めっき槽14の内部を上下に貫通して延びるめっき液排出孔28に連通している。
【0024】
これにより、めっき液12は、めっき液供給管20からめっき槽14の内部に導入され、この導入の過程でヒータ22によって所定の温度に加熱される。そして、めっき槽14内のめっき12が所定の量に達すると、めっき液12は、溢流堰24をオーバーフローしてめっき液排出路26内に流入し、めっき液排出孔28から外部に排出される。このめっき液12の温度は、例えば25〜90℃、好ましくは55〜85℃程度であり、更に好ましくは60〜80℃程度である。
【0025】
基板保持部16は、基板ステージ30と基板ホルダ32とから主に構成されている。この基板ステージ30は、略円筒状のハウジング34と、このハウジング34の下端に連結されたリング状の支持枠36を有し、更に、この支持枠36の内部に、薄膜状の熱伝導体38が該熱伝導体38の周縁部を支持枠36に貼着して張設されている。支持枠36の上面には、この支持枠36で基板Wを支持する際に、この基板Wの案内となるテーパ面40aを内周面に有する突部40が設けられ、支持枠36の内径は、この支持枠36で支持する基板Wの外径より僅かに小さく設定されている。更に、支持枠36の突部40の内側に位置する上面と、熱伝導体38の上面が同一平面となるようになっている。また、支持枠36の突部40の外方には、上下に貫通する貫通孔42が設けられている。
【0026】
一方、基板ホルダ32は、基板ステージ30のハウジング34の内部に配置される円筒状の筒状体44と、この筒状体44の下端に連結した内方に延出するリング状の爪部46を有し、この爪部46の下面の基板ステージ30の支持枠36で基板Wを支持した時に基板Wの周縁部に対応する位置と、突部40の上面に対応する位置に、リング状のシール材48a,48bが同心状に取付けられている。更に、筒状体44の高さ方向に沿った所定の位置には、この内外に連通する連通孔50が設けられている。
【0027】
また、モータ52の駆動に伴って、上下動及び回転する円板状の支持体54が備えられ、この支持体54の下面周縁部に基板ステージ30のハウジング34が連結され、更に、この支持体54に基板ホルダ32を上下動させる上下動シリンダ56が取付けられている。これにより、上下動シリンダ56の作動に伴って、基板ホルダ32が基板ステージ30に対して相対的に上下動し、またモータ52の駆動に伴って、基板ステージ30と基板ホルダ32とが一体となって上下動及び回転するようになっている。
【0028】
この基板保持部16によれば、基板ホルダ32を基板ステージ30に対して相対的に上昇させた状態で、基板ステージ30の支持枠36の上面に基板Wを落し込んで載置保持し、この状態で基板ホルダ32を基板ステージ30に対して相対的に下降させることで、シール材48a,48bを支持枠36で保持した基板Wの周縁部と支持枠36の突部40の上面にそれぞれ圧接させ、基板Wの外周部及び裏面をシールして基板Wを保持することができる。そして、このように、基板保持部16で基板Wを保持した状態で、モータ52を介して、基板保持部16を上下動及び回転させることができる。
【0029】
このように、基板Wを基板保持部16で保持すると、基板Wの裏面は、熱伝導体38で覆われ、基板Wの外周部は、基板ステージ30の支持枠36とシール材48a,48bを介してシールされる。このため、基板保持部16で保持した基板Wをめっき液12に浸漬させても、基板Wの裏面及び外周部は、めっき液に接触することはなく、従って、ここがめっきされることはない。
【0030】
しかも、基板保持部16で保持した基板Wの周囲を筒状体44で包囲し、この筒状体44の高さ方向に沿った所定の位置に連通孔50を設けることで、基板Wを保持したまま、基板保持部16を下降させた際、めっき槽14内に保持しためっき液12の液面が、この連通孔50に達するまでは、めっき液12が筒状体44の内方、即ち、基板Wの被めっき面(上面)に流入することがなく、連通孔50に達した時に、連通孔50から筒状体44の内方に流入して、基板Wの被めっき面がめっき液に浸漬される。
【0031】
この時、めっき液12が連通孔50から筒状体44の内方に流入する前に、基板ステージ30の支持枠36及び熱伝導体38がめっき槽14内のめっき液12に接触し、このめっき液12自体の熱により、基板保持部16で保持した基板W及び支持枠36が加熱(予熱)される。ここで、熱伝導体38として、薄肉状のものを使用し、熱伝導体38が基板Wの裏面の凹凸に容易に追従するようにして、接触面積を増大させて効率よく基板Wへの熱伝導を行い、しかも熱容量が大きな流体(めっき液)を熱源に利用することで、基板Wを短時間でより均一に加熱することができる。
【0032】
この基板Wの加熱(予熱)に際し、必要に応じて、基板保持部16を、図2に示す予熱位置、即ち基板ステージ30の下面がめっき槽14内のめっき液12に接触し、このめっき液12の液面が筒状体44に設けた連通孔50の下方に位置する位置に停止させる。つまり、基板保持部16を停止させることなく、図3に示すめっき位置まで下降させると、基板W及び支持枠36を十分に加熱できない場合には、基板保持部16を予熱位置に停止させ、基板W及び支持枠36が安定した温度となるまでめっき液12自体の熱で予熱し、基板W及び支持枠36の温度が安定した後、基板保持部16を、図3に示すめっき位置まで下降させる。
【0033】
この実施の形態の無電解めっき装置にあっては、めっき槽14内に所定の温度、例えば60℃に加熱しためっき液12を導入し溢流堰24からオーバールローさせておく。一方、基板保持部16をめっき槽14に対して相対的に上昇させ、更に基板ホルダ32を基板ステージ30に対して相対的に上昇させた状態で、基板Wを基板ステージ30の内部に挿入し、この支持枠36上に載置保持する。そして、基板ホルダ32を下降させ、このシール材48a,48bを支持枠36で保持した基板Wの周縁部と支持枠36の突部40の上面にそれぞれ圧接させ、基板Wの外周部及び裏面をシールして基板Wを保持する。
【0034】
この基板Wを保持した状態で、基板保持部16を下降させる。すると、基板ステージ30の下面がめっき槽14内のめっき液12に先ず接触して、基板W及び支持枠36がめっき液12自体の熱で加熱(予熱)される。この時、必要に応じて、基板保持部16を、図2に示す予熱位置で停止させて、基板W及び支持枠36をめっき液12自体の熱で予熱(加熱)して基板W及び支持枠36の温度を安定させ、しかる後、基板保持部16を図3に示すめっき位置まで下降させる。
【0035】
これにより、基板W及び基板ホルダ32の支持枠36は、予めめっき温度まで加熱されてめっき液12に浸漬されるため、めっき初期の段階から基板をその全面に亘って均一なめっき温度に維持して、均一な膜厚のめっき膜を成長させることができる。この時、例えば基板Wを回転させて、被めっき面の水素の密度、溶存酸素濃度を均一な状態にすることもできる。
【0036】
めっき処理が完了した後、基板保持部16を上昇させ、基板Wの上面に残っためっき液を吸引等により除去する。そして、基板保持部16を洗浄位置等に搬送し、基板Wを回転させつつ、洗浄液ノズル(図示せず)から洗浄液を基板Wの被めっき面に向けて噴射して、被めっき面を冷却すると同時に希釈化・洗浄することで無電解めっき反応を停止させる。
そして、基板ホルダ32を基板ステージ30に対して相対的に上昇させて基板Wの保持を解き、しかる後、ロボットのハンド等でめっき後の基板を次工程に搬送する。
【0037】
図4は、本発明の他の実施の形態の無電解めっき装置を示す。この無電解めっき装置は、図2及び図3に示す無電解めっき装置に以下の構成を付加したものである。
即ち、この無電解めっき装置は、めっき槽14の上方を気密的に包囲するチャンバ60を有し、このチャンバ60には、N等の不活性ガスを内部に導入する不活性ガス導入孔60aが設けられている。
【0038】
更に、建浴槽61が備えられ、この建浴槽61からめっき槽14に延びるめっき液供給管20には、ポンプ62及びフィルタ63が介装され、めっき槽14のめっき液排出孔28と建浴槽61は、めっき液戻り管64で繋がれている。また、建浴槽61には、この内部のめっき液12の温度を制御するめっき液温度調整器65が付設され、更に、めっき液の濃度を調整する複数のめっき液濃度調整用タンク66が接続されている。
【0039】
これにより、ポンプ62の運転によって、めっき液12をめっき槽14と建浴槽61との間を循環させ、しかも、めっき液は、建浴槽61でその各成分の濃度及び温度が調整されるようになっている。
この例によれば、めっき処理に際して、チャンバ60内にNガス等の不活性ガスを導入することで、めっき液の溶存酸素濃度のめっき膜への影響をなくすことができる。また、各成分の濃度や液温度を調整しためっき液をめっき槽内に順次導入することができる。
【0040】
図5は、無電解めっき装置10によって一連のめっき処理を行うめっき処理装置の全体構成を示す。このめっき処理装置は、各一対の無電解めっき装置10、ロード・アンロード部70、例えばPd触媒を付与する触媒処理や露出配線表面に付着した酸化膜を除去する酸化膜除去処理等のめっき前処理を行うめっき前処理装置72、荒洗浄可能な仮置き部74及び後洗浄装置76を有し、更にロード・アンロード部70、後洗浄装置76及び仮置き部74の間で基板Wを搬送する第1搬送装置78aと、無電解めっき装置10、めっき前処理装置72及び仮置き部74の間に基板Wを搬送する第2搬送装置78bが備えられている。
【0041】
次に、上記のように構成しためっき処理装置による一連のめっき処理の工程について説明する。まず、ロード・アンロード部70に保持された基板Wを第1搬送装置78aにより取出し、仮置き部74に置く。第2搬送装置78bは、これをめっき前処理装置72に搬送し、ここでPdCl液等の触媒による触媒付与処理や露出配線表面に付着した酸化膜を除去する酸化膜除去処理等のめっき前処理を行い、しかる後リンスする。
【0042】
第2搬送装置78bは、基板Wをさらに無電解めっき装置10に運び、ここで所定の還元剤と所定のめっき液を用いて無電解めっき処理を行う。次に、第2搬送装置78bでめっき後の基板を無電解めっき装置10から取出して仮置き部74に運ぶ。仮置き部74では、基板の荒洗浄を行う。そして、第1搬送装置78aは、この基板を後洗浄装置76に運び、この後洗浄装置76でペンシル・スポンジによる仕上げの洗浄とスピンドライによる乾燥を行って、ロード・アンロード部70へ戻す。基板は後にめっき装置や酸化膜形成装置に搬送される。
【0043】
図6は、図1に示す保護膜9を形成する一連のめっき処理(蓋めっき処理)を行うめっき処理装置の全体構成を示す。このめっき処理装置は、ロード・アンロード部80、前処理部82、Pd付着部84、めっき前処理部86、無電解めっき装置10及び洗浄・乾燥処理部88を有し、更に、搬送経路90に沿って走行自在で、これらの間で基板の受渡しを行う搬送装置92が備えられている。
【0044】
次に、上記のように構成しためっき処理装置による一連のめっき処理(蓋めっき処理)の工程について説明する。まず、ロード・アンロード部80に保持された基板Wを搬送装置92により取出し、前処理部82に搬送し、ここで、基板に例えば基板表面を再度洗浄する前処理を施す。そして、銅層7(図1参照)の表面にPd付着部84でPdを付着させて銅層7の露出表面を活性化させ、しかる後、めっき前処理部86でめっき前処理、例えば中和処理を施す。次に、無電解めっき装置10に搬送し、ここで、活性化した銅層7の表面に、例えばCo−W−Pによる選択的な無電解めっきを施し、これによって、図1(d)に示すように、銅層7の露出表面をCo−W−P膜(保護膜)9で保護する。この無電解めっき液としては、例えば、コバルトの塩とタングステンの塩に、還元剤、錯化剤、pH緩衝剤及びpH調整剤を添加したものがあげられる。
【0045】
なお、研磨後に露出した表面に、例えば無電解Ni−Bめっきを施して、配線8の外部への露出表面に、Ni−B合金膜からなる保護膜(めっき膜)9を選択的に形成して配線8を保護するようにしてもよい。この保護膜9の膜厚は、0.1〜500nm、好ましくは、1〜200nm、更に好ましくは、10〜100nm程度である。
【0046】
この保護膜9を形成する無電解Ni−Bめっき液としては、例えばニッケルイオン、ニッケルイオンの錯化剤、ニッケルイオンの還元剤としてのアルキルアミンボランまたは硼素化水素化合物を含有し、pH調整にTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)を使用して、pHを5〜12に調整したものが使用される。
次に、この蓋めっき処理後の基板Wを洗浄・乾燥処理部88に搬送して洗浄・乾燥処理を行い、この洗浄・乾燥後の基板Wを搬送装置92でロード・アンロード部80のカセットに戻す。
【0047】
なお、この例では、蓋めっき処理として、Co−W−P無電解めっき処理を施す前に、Pdを付着することによって活性化させた銅層7の露出表面をCo−W−P膜で選択的に被覆するようにした例を示しているが、これに限定されないことは勿論である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、いわゆるフェースアップ方式を採用し、被処理材の裏面及び外周部をシールした状態で、被処理材をめっき液に浸漬させてめっきを行うことで、めっき時に発生する水素を容易に被めっき面から離脱させ、かつ安定しためっきを行うことができる。
しかも、被処理材をめっき液に浸漬させる際に、めっき液の熱で被処理材を加熱することで、めっき初期の段階から被処理材をその全面に亘って均一なめっき温度に維持して、均一な膜厚のめっき膜を成長させることができる。
また、めっき槽を不活性ガス雰囲気の中に置くことで、めっき液の溶存酸素濃度のめっき膜への影響をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】銅めっきにより銅配線を形成する例を工程順に示す図である。
【図2】本発明の実施の形態の無電解めっき装置の基板保持部が予熱位置にある時の状態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の無電解めっき装置の基板保持部がめっき位置にある時の状態を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の無電解めっき装置を示す全体図である。
【図5】図2に及び図3示す無電解めっき装置を備えためっき処理装置を示す平面配置図である。
【図6】図2に及び図3示す無電解めっき装置を備えた他のめっき処理装置を示す平面配置図である。
【符号の説明】
6 銅シード層
7 銅層
8 配線
9 保護膜
10 無電解めっき装置
12 めっき液
14 めっき槽
16 基板保持部
22 ヒータ
24 溢流堰
30 基板ステージ
32 基板ホルダ
34 ハウジング
36 支持枠
38 熱伝導体
40 突部
42 貫通孔
44 筒状体
46 爪部
48a,48b シール材
50 連通孔
54 支持体
60 チャンバ
60a 不活性ガス導入孔
61 建浴槽
64 めっき液戻り管
65 めっき液温度調整器
66 めっき液濃度調整用タンク
70,80 ロード・アンロード部
72 前処理装置
74 仮置き部
76 後洗浄装置
82 前処理部
84 Pd付着部
86 めっき前処理部
88 洗浄・乾燥処理部

Claims (7)

  1. 上方に開口し、加熱しためっき液を保持するめっき槽と、
    処理材の裏面及び外周部をシールし露出させた被めっき面を上向きにして被処理材を保持する保持部と、
    前記保持部で保持した被処理材を前記めっき槽内のめっき液で保持部と共に予熱しつつ下降させて前記めっき槽中のめっき液中に浸漬させる手段を有することを特徴とする無電解めっき装置。
  2. 前記保持部は、リング状の支持枠と、保持部で被処理材を保持した時に該被処理材の裏面を覆うように前記支持の内部に張設した薄膜状の熱伝導体を有することを特徴とする請求項記載の無電解めっき装置。
  3. 前記保持部は、前記めっき槽内のめっき液に前記熱伝導体を接触させて、該保持部で保持した被処理材を保持部と共に予熱する予熱位置と、被処理材を前記めっき槽内のめっき液中に浸漬させてめっきを行うめっき位置に停止することを特徴とする請求項記載の無電解めっき装置。
  4. 前記めっき槽は、めっき槽底部からめっき槽内にめっき液を導入し、めっき槽の上部からめっき液をオーバーフローさせるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の無電解めっき装置。
  5. 記めっき槽の上方を気密的に包囲するチャンバと、前記チャンバ内に不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段とを更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無電解めっき装置。
  6. 被処理材の裏面及び外周部をシールし露出させた被めっき面を上向きにして被処理材を保持部で保持し、
    この保持部で保持した被処理材を保持部と共にめっき槽内のめっき液で予熱し
    この予熱した被処理材を下降させ、めっき槽内のめっき液中に浸漬させて被処理材の被めっき面に無電解めっきを行うことを特徴とする無電解めっき方法。
  7. 被処理材の裏面を熱伝導体で覆って被処理材を保持部で保持し、この熱伝導体をめっき槽内のめっき液に接触させて被処理材を保持部と共に予熱することを特徴とする請求項記載の無電解めっき方法。
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