JP3812891B2 - 配線形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線形成方法に関し、特に半導体基板等の基板の表面に設けた配線用の微細な凹部に銅(Cu)等の導電性金属を埋込んで配線を形成する配線形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体基板上に配線回路を形成するための金属材料としては、アルミニウムまたはアルミニウム合金が一般に用いられているが、近年、銅を用いる動きが顕著となっている。これは、銅の電気抵抗率は、1.72μΩcmとアルミニウムの電気抵抗率より40%近く低いので、信号遅延現象に対して有利となるばかりでなく、銅のエレクトロマイグレーション耐性が現用のアルミニウムより遙かに高く、しかもアルミニウムの場合よりもデュアルダマシンプロセスを採用し易いので、複雑で微細な多層配線構造を相対的に安価に製造できる可能性が高い等の理由による。
【0003】
ここで、デュアルダマシン法によって配線溝とビアホールに同時に銅等の金属を埋込む方法としては、▲1▼CVD、▲2▼スパッタリング、▲3▼めっきの3つの手法がある。これらの手法のうち、めっき法は、微細な凹部内への埋込み性が比較的良く、相対的に容易で安価なプロセスによって導電性の良い線路形成を可能とする傾向が強いので、少なくとも0.18μmのデザインルール世代でこれを半導体量産ラインに組み込むことは常識化しつつある。
【0004】
図7は、半導体基板の表面に銅めっきを施して、銅からなる埋込み配線を有する半導体装置を得るのに使用される配線形成方法の基本工程を工程順に示す。即ち、図7(a)に示すように、半導体素子を形成した半導体基材1上の導電層1aの上にSiO2やlow−k材等からなる絶縁膜2を堆積し、この絶縁膜2の内部にリソグラフィ・エッチング技術によりコンタクトホール3と配線用溝4とからなる微細な凹部5を形成し、その上にTaN等からなる拡散抑制用のバリアメタル6を形成する。
そして、図7(b)に示すように、半導体基板Wに形成したバリアメタル6の表面に、例えばスパッタリングやCVDで給電層となる銅等からなるシード層7を形成する。
【0005】
次に、図7(c)に示すように、半導体基板Wの表面に銅めっきを施すことによって、半導体基材1の凹部(ホール)5内に銅膜8を充填するとともに、バリアメタル6上に銅膜8を堆積する。その後、化学機械的研磨(CMP)により、絶縁膜2上の銅膜8、シード層7及びバリアメタル6を除去して、凹部5の内部に充填した銅膜8の表面と絶縁膜2の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図7(d)に示すように銅膜8からなる埋込み配線を形成する。
【0006】
ここに、半導体基板Wの表面に設けた微細な凹部5の内部に、例えば電解めっき法で銅膜8を埋込む場合に、銅めっきに先だって、バリアメタル6の表面にシード層7を形成する主たる目的は、シード層7の表面を電気的カソードとしてめっき液中の金属イオンを還元し、金属固体として析出するために十分な電流を供給することにある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
配線の高密度化に伴って埋込み配線が微細化し、コンタクトホールおよびビアホールのアスペクト比が高くなる傾向にある。このため、高アスペスト比の微細な凹部(ホール)の内部に、電解めっきを使用したデュアルダマシン法で銅等を埋込もうとすると、凹部の内部にめっき液が流入しにくく、めっき効率が悪いばかりでなく、凹部の開口部縁部に近い箇所でのめっき成長により、めっき金属が凹部の開口部を閉ざしてしまい、最終的に空孔(ボイド)ができやすい等の問題があった。
【0008】
更に、バリアメタルの表面にスパッタリングでシード層を形成しようとすると、配線の微細化に伴って、凹部内部を含む基板の表面の全面に亘って均一な膜厚のシード層を形成することが徐々に困難となるばかりでなく、このシード層の存在で凹部の幅が更に狭くなって、この凹部の実質的なアスペスト比が更に大きくなり、このため、凹部の内部へのめっき液の流入が更に困難となって、めっき効率の低下やボイドの生成といった問題が一層大きくなってしまう。
また、CVDでシード層を形成しようとすると、凹部の幅を狭くして、アスペクト比を大きくしてしまう問題は解決されるが、超高真空系の装置が必要とされるため、装置費用が高価になり、更に次工程の埋め込み用のめっき装置とのユニット化が困難であるため、装置全体が大きくなるという欠点がある。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、例え高アスペスト比な凹部であっても、この凹部内に欠陥のない健全な導電性金属からなる埋込み配線を形成できるようにした配線形成方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、基板の表面に設けた微細な凹部に湿式めっきにより導電性金属を埋込んで配線を形成するにあたり、基板の表面に形成したバリアメタルの表面に、無電解めっきのためのパラジウム触媒を、核密度が100個/μm 2 〜100000個/μm 2 となるように付与し、この触媒を付与したバリアメタルの表面に無電解めっきにより金属膜を形成し、この金属膜を形成した基板をアニールすることを特徴とする配線形成方法である。
請求項2に記載の発明は、基板の表面に設けた微細な凹部に湿式めっきにより導電性金属を埋込んで配線を形成するにあたり、基板の表面に形成したバリアメタルの表面に、無電解めっきのための銀触媒を、核密度が100個/μm 2 〜100000個/μm 2 となるように付与し、この触媒を付与したバリアメタルの表面に無電解めっきにより金属膜を形成し、この金属膜を形成した基板をアニールすることを特徴とする配線形成方法である。
【0011】
これにより、例えばCVDやスパッタリングによって、バリアメタルの表面にシード層を形成することなく、埋込み性が一般に良好で比較的安価な無電解めっきによって凹部内に直接金属膜を埋込むことで、凹部内に欠陥のない健全な導電性材料からなる埋込み配線を形成することができる。しかも、金属膜を形成した基板をアニールすることで、バリアメタルと金属膜との界面におけるバリアメタルの金属成分と金属膜の金属成分との間に接合層を形成して、金属膜のバリアメタルに対する密着性を良くすることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、基板の表面に設けた微細な凹部に湿式めっきにより導電性金属を埋込んで配線を形成するにあたり、基板の表面に形成したバリアメタルの表面に、無電解めっきのためのパラジウム触媒を、核密度が100個/μm 2 〜100000個/μm 2 となるように付与し、この触媒を付与したバリアメタルの表面に無電解めっきにより第1の金属膜を形成し、この第1の金属膜の表面に電解めっきにより第2の金属膜を形成し、この第1及び第2の金属膜を形成した基板をアニールすることを特徴とする配線形成方法である。
請求項4に記載の発明は、基板の表面に設けた微細な凹部に湿式めっきにより導電性金属を埋込んで配線を形成するにあたり、基板の表面に形成したバリアメタルの表面に、無電解めっきのための銀触媒を、核密度が100個/μm 2 〜100000個/μm 2 となるように付与し、この触媒を付与したバリアメタルの表面に無電解めっきにより第1の金属膜を形成し、この第1の金属膜の表面に電解めっきにより第2の金属膜を形成し、この第1及び第2の金属膜を形成した基板をアニールすることを特徴とする配線形成方法である。
【0013】
これにより、例えばCVDやスパッタリングによることなく、一般に埋込み性の良好で比較的安価な無電解めっきによって、バリアメタルの表面にシード層としての役割を果たす第1の金属膜を形成し、この金属膜を使用した電解めっきによって凹部内に金属膜を埋込むことで、凹部内に欠陥のない健全な導電性材料からなる埋込み配線を形成することができる。つまり、無電解めっきは、一様にめっき対象物が濡れていれば、等速度に反応が起こるため、均一の膜(第1の金属膜)を形成することができ、スパッタリングのように凹部のアスペクト比を高めるおそれがない。また、スパッタリング、CVDはともに超高真空系の装置を要するため、装置全体が高価で大きくなり、次工程の埋め込み用めっき装置とのユニット化が困難であるが、無電解めっきは大気圧下で行えるため、安価であり、次工程に埋め込み用めっき装置を用いる場合でも、同じウェットプロセスなのでユニット化が容易である。しかも、金属膜を形成した基板をアニールすることで、金属膜のバリアメタルに対する密着性を良くするとともに、無電解めっきによって形成した第1の金属膜と電解めっきによって形成した金属膜を再結晶させて、電気抵抗率を更に低下させることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、前記第1の金属膜は、膜厚が0.1nm〜100nmであることを特徴とする請求項3または4記載の配線形成方法である。このように、第1の金属膜の膜厚を0.1nm〜100nmに設定することで、この金属膜がストレスで剥がれ易くなることを防止することができる。この金属膜の膜厚は、1〜50nmであることが好ましく、5nm〜20nmであることが更に好ましい。
なお、例えば、Ti,TaまたはWを金属成分としたバリアメタルの表面にパラジウム触媒を付与することで、このパラジウム触媒を付与したバリアメタルの表面に無電解銅めっきによる銅膜等のめっき膜を安定的に成長させることができる。
【0015】
また、例えば、Ti,TaまたはWを金属成分としたバリアメタルの表面に銀触媒を付与することで、この銀触媒を付与したバリアメタルの表面に無電解銅めっきによる銅膜等のめっき膜を安定的に成長させることができる。しかも、基板にアニールを行って、触媒である銀を銅膜等の金属膜の内部に拡散させることで、エレクトロンマイグレーション耐性を更に向上させることができる。
【0016】
無電解めっきは、触媒核を反応の起点とするので、均一な連続膜を得るためには充分な核密度が必要となるが、触媒の核密度を100個/μm2〜100000個/μm2に設定することで、この要請に応えることができる。
請求項6に記載の発明は、前記基板のアニールを還元雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の配線形成方法である。例えば、Taを金属成分としたバリアメタルにあっては、空気に触れた直後に、表面に自然酸化膜(TaxOy)が形成され、この自然酸化膜が電気抵抗率の増大をもたらすが、アニールを還元雰囲気下で行うことで、このアニールの際にバリアメタル表面の自然酸化膜を容易且つ確実に還元することができる。
【0017】
前記還元雰囲気は、水素ガス雰囲気であることが望ましい。この水素ガス雰囲気には、水素ガス100%の雰囲気の他、例えばN2ガス等の不活性ガスの中に数%〜数十%の水素ガスを混合した混合ガス雰囲気も含まれる。
請求項7に記載の発明は、前記アニール後の基板の表面を化学機械的研磨し、該化学機械的研磨によって基板の表面に露出した前記金属膜の表面に保護膜を選択的に形成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の配線形成方法である。このように、配線を構成する金属膜の表面に保護膜を選択的に形成することで、配線金属の熱拡散や酸化を防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態の配線形成装置の平面配置図を示す。この配線形成装置は、同一設備内に、内部に複数の基板Wを収納する2基のロード・アンロード部10、基板の表面に形成したバリアメタルや基板の表面に露出した金属膜の表面に無電解のための触媒、例えばPd触媒またはAg触媒を付与する触媒付与装置12、触媒を付与したバリアメタルの表面に金属膜を形成する第1の無電解めっき装置14、表面に金属膜を形成した基板の外周部(ベベル)及び裏面に成膜乃至付着した余分な金属膜を除去するベベル・裏面洗浄を行うベベル・裏面洗浄装置16、金属膜を形成した基板をアニールするアニール装置18、基板の表面に形成した余分な金属膜を研磨除去して平坦化するCMP装置20、研磨によって基板の表面に露出した金属膜の表面に保護膜を選択的に形成する第2の無電解めっき装置(蓋めっき装置)22、基板の洗浄を行う洗浄装置24及びこれらの装置の間で基板の受渡しを行う走行自在な搬送ロボット26を収納して構成されている。
【0022】
次に、この基板処理装置を使用して、銅からなる埋込み配線を有する半導体装置を形成する一連の配線形成例を図2及び図3を参照して説明する。
先ず、図2(a)に示すように、半導体素子を形成した半導体基材1上の導電層1aの上にSiO2やlow−k材等からなる絶縁膜2を堆積し、この絶縁膜2の内部にリソグラフィ・エッチング技術によりコンタクトホール3と配線用の溝4とからなる微細な凹部5を形成し、その上にTaN等からなる拡散抑制用のバリアメタル6を形成した基板Wをロード・アンロード部10に収納する。
【0023】
そして、この基板Wをロード・アンロード部10から搬送ロボット26で取出して触媒付与装置12に搬送し、この触媒付与装置12で基板Wの表面に形成したバリアメタル6の表面に無電解めっきのための触媒を付与する。すなわち、触媒として、Pd触媒を使用する場合には、基板Wの表面のバリアメタル6をSnCl2のHCl溶液に浸漬等により接液させ、水洗後、PdCl2のHCl溶液に浸漬等により接液させる。これによって、Sn2+を基板Wの表面に吸着させ、更にPdCl2のHCl溶液に接液させることで、このイオンを酸化させてSn4+となし、逆にPd2+を還元させて金属Pdとなして基板Wの表面に析出させる。このSnCl2の濃度は、一般には、0.0001mol/L〜1.0mol/L、好ましくは、0.01〜0.5mol/Lで、またPdCl2の濃度は、一般には、0.0001mol/L〜1.0mol/L、好ましくは、0.01〜0.5mol/Lである。更に、PdCl2の濃度の方がSnCl2の濃度より高く設定される。また、触媒としてAg触媒を使用する場合は、基板Wの表面のバリアメタル6をAgFとHFとの混合液に接液させてAgを基板Wの表面に析出させる。
なお、例えば基板の被処理面にSnCl2のHCl溶液及び/又はPdCl2のHCl溶液等の処理液を滴下して基板を高速回転させる、いわゆるスピンコートによって、処理液を基板処理面の全面に接液させるようにしてもよい。
【0024】
このように、例えば、Ti,TaまたはWを金属成分としたバリアメタルの表面にPd触媒またはAg触媒を付与し、しかもPd触媒またはAg触媒の核密度を100個/μm2〜100000個/μm2とすることで、Pd触媒またはAg触媒を付与したバリアメタルの表面に無電解銅めっきによる銅膜を安定的に成長させることができることが確かめられている。これは、無電解めっきは、触媒核を反応の起点とするので、均一な連続膜を得るためには充分な核密度が必要となり、このように、触媒の核密度を100個/μm2〜100000個/μm2に設定することで、この要請に応えることができるためであると考えられる。
【0025】
この触媒を付与した基板を洗浄装置24に搬送して水洗し、必要に応じて乾燥させた後、第1の無電解めっき装置14に搬送する。そして、ここで、所定の還元剤と所定のめっき液を用いて無電解めっきを行い、これによって、図2(b)に示すように、バリアメタル6の表面に銅膜からなる金属膜8aを形成し、同時に凹部5の内部に金属膜8aを埋込む。この場合、固液界面で還元剤の分解によって生じた電子が、バリアメタル6の表面の触媒を経由してCu2+に与えられ、金属Cuとして触媒上に析出して銅めっき膜(金属膜8a)が形成される。このめっき液の組成及びめっき条件は、以下の通りである。
【0026】
(めっき液組成)
CuSO4・5H2O 10 g/L
EDTA・2Na 20 g/L
HCHO(37%) 10 ml/L
NaOHにてpH12
(めっき条件)
70℃,10minで膜厚1500nmのめっき膜を成膜
【0027】
このように、例えばCVDやスパッタリングによって、バリアメタル6の表面にシード層7(図7(a)参照)を形成することなく、埋込み性の良好な無電解めっきによって凹部5内に直接金属膜8aを埋込むことで、凹部5内に欠陥のない健全な金属膜8aを埋込むことができる。
【0028】
この表面に金属膜8aを形成した基板Wを水洗し、必要に応じて乾燥させた後、ベベル・裏面洗浄装置16に搬送し、ここで、予め設定された時間でベベルのエッチングを行うとともに、基板Wの裏面に付着した銅をフッ酸等の薬液により洗浄する。なお、ベベルエッチングによりエッチングされる領域は、基板Wの周縁部であって回路が形成されない領域、または回路が形成されていても最終的にチップとして利用されない領域である。この領域にはベベル部分が含まれる。
【0029】
このベベル・裏面洗浄後の基板Wをアニール装置18へ搬送し、ここで、例えば、N2−H2(3%以下)ガス雰囲気で、一般には200〜600℃、好ましくは350〜500℃、更に好ましくは450℃前後の温度で、1〜60分、好ましくは3〜30分、更に好ましくは5〜10分間に亘って基板Wをアニールする。このように基板Wをアニールすることで、バリアメタル6と金属膜8aとの界面におけるバリアメタル6の金属成分(例えばTa)と金属膜8aの金属成分(例えば銅)との間に接合層を形成して、金属膜8aのバリアメタル6に対する密着性を良くすることができる。しかも、銀触媒を使用した場合には、触媒である銀を銅膜等の金属膜8aの内部に拡散させることで、エレクトロンマイグレーション耐性を更に向上させることができる。更に、例えば、Taを金属成分としたバリアメタルにあっては、空気に触れた直後に、表面に自然酸化膜(TaxOy)が形成され、この自然酸化膜が電気抵抗率の増大をもたらすが、アニールを水素ガス等の還元雰囲気下で行うことで、このアニールの際にバリアメタル表面の自然酸化膜(TaxOy)を容易且つ確実に還元することができる。
【0030】
なお、前記N2ガスの代わりArガス等の不活性ガスを使用しても良く、またアニール装置として、気密性に優れた、いわゆるファーネス炉を使用することで、アニール装置(ファーネス炉)内を100%の水素ガス雰囲気にしたり、5%以上、更には数十%の水素ガスを含む混合ガス雰囲気としたりしてもよい。
このアニール後の基板WをCMP装置20に搬送し、ここで、基板Wの表面を化学機械的研磨(CMP)して、絶縁膜2上に金属膜8a及びバリアメタル6を除去し、これによって、図2(c)に示すように、凹部5の内部に充填した金属膜8aの表面と絶縁膜2の表面とをほぼ同一平面にする。
【0031】
このCMP処理後の基板Wを洗浄装置24に搬送し水洗し、必要に応じて乾燥させた後、触媒付与装置12に搬送し、ここで金属膜8aの表面にPd触媒等の触媒を付与した後、第2の無電解めっき装置(蓋めっき装置)22に搬送する。そして、ここで、基板Wの表面に無電解めっきを行うことで、図2(d)に示すように、露出した金属膜8aの表面に、例えば無電解めっきによって得られる、Co−W−P合金膜やCo−W−B合金膜からなる保護膜9を選択的に形成して金属膜(配線)8aを保護する。つまり、前述と同様にして、金属膜8aの表面にPd触媒等の触媒を付与し、しかる後、基板Wの表面を、例えば下記の表1に示す組成のCo−W−Pめっき液または表2に示す組成のCo−W−Bめっき液に所定時間接液させる。
【0032】
【表1】
【表2】
この保護膜9を形成する合金として、Co−W−P合金やCo−W−B合金の他に、Ni−P,Ni−B,Ni−W−P,Ni−W−B,Co−P,Co−B合金等が挙げられる。
【0033】
また、この例では、Pd触媒等の触媒を付与する触媒付与装置12と無電解めっき装置14,22とを別々に備えた例を示しているが、各無電解めっき装置14,22に触媒付与装置としての役割を兼用させ、各無電解めっき装置14,22のめっき槽(処理槽)を使用して、触媒の付与と無電解めっき処理を同一の処理槽(めっき槽)で連続して行うようにしても良い。
そして、この蓋めっき後の基板Wを洗浄装置24に搬送して水洗し、必要に応じて乾燥させた後、乾燥の終了した基板Wを配線の形成の終了した基板としてロード・アンロード部10のカセットに戻す。
【0034】
図4は、本発明の他の実施の形態の配線形成装置を示す。この配線形成装置の図1に示す例と異なる点は、第2の洗浄装置28と電解めっき装置30を備えた点である。この配線形成装置で銅からなる埋込み配線を有する半導体装置を形成する際の一連の配線形成例を図5及び図6を参照して説明すると、この配線形成例の図2及び図3に示す例と異なる点は、以下の通りである。
【0035】
つまり、前述と同様にして、表面に形成したバリアメタル6に無電解めっきのためのPd触媒やAg触媒を付与して水洗し、必要に応じて乾燥させた基板Wを第1の無電解めっき装置14に搬送する。そして、ここで、所定の還元剤と所定のめっき液を用いて無電解めっきを行い、これによって、図5に示すように、バリアメタル6の表面に、銅膜からなり、シード層としての役割を果たす金属膜7aを形成する。つまり、凹部5の内部に金属膜7aを完全に埋込むことなく、バリアメタル6の表面に金属膜7aを薄く堆積させる。この時に使用するめっき液の組成及びめっき条件は、以下の通りである。
【0036】
(めっき液組成)
CuSO4・5H2O 5 g/L
EDTA・2Na 14 g/L
グリオキシル酸 18 g/L
TMAHにてpH12.5
(めっき条件)
60℃,30秒で膜厚10nmのめっき膜を成膜
ここで、この例では、金属膜7aの膜厚を10nmに設定した例を示しているが、この膜厚は、ストレスで剥がれ易くなることを防止するため、一般には、0.1nm〜100nm、好ましくは1〜50nm、更に好ましくは、5nm〜20nmに設定される。
【0037】
そして、この金属膜(シード層)7aを形成した基板を電解めっき装置30に搬送し、ここで、所定のめっき液を用いて電解めっきを行い、これによって、図5の仮想線に示すように、金属膜7aの表面に銅膜からなる金属膜8bを形成し、同時に凹部5の内部に金属膜8bを埋込む。このめっき液の組成及びめっき条件は、以下の通りである。
【0038】
(めっき液組成)
CuSO4・5H2O 200 g/L
H2SO4 55 g/L
Cl− 60 mg/L
添加剤 少々
(めっき条件)
2.5A/dm2,5min,25℃で膜厚1500nmのめっき膜を成膜
【0039】
そして、この表面に金属膜7a,8bを形成した基板Wに、ベベル・裏面洗浄処理、アニール処理、化学機械的研磨(CMP)処理、更には第2の無電解めっき(蓋めっき)処理を順次施し、蓋めっき後の基板Wを水洗・乾燥させた後、基板Wを配線の形成の終了した基板としてロード・アンロード部10のカセットに戻すことは前述と同様である。
【0040】
この例によれば、無電解めっきでシード層としての役割を果たす金属膜7aを形成することで、高アスペクト比で微細な凹部5を有する基板であっても、この凹部5の内部を含む基板Wの表面に金属膜(めっき膜)7aを全面に亘ってより均一に成膜し、しかも、この金属膜7aをシード層として利用した電解めっきを行うことで、凹部5内に欠陥のない健全な導電性材料からなる埋込み配線をより迅速に形成することができる。しかも、金属膜7a,8bを形成した基板をアニールすることで、金属膜7aのバリアメタル6に対する密着性を良くするとともに、無電解めっきによって形成した第1の金属膜7aと電解めっきによって形成した金属膜8bを再結晶させて、電気抵抗率を更に低下させることができる。
【0041】
なお、上記の例では、埋込み配線の材料(金属膜)として、銅を使用した例を示しているが、この銅の他に銅合金、銀、銀合金、金または金合金等を使用することができる。また、無電解めっきでシード層としての役割を果たす第1の金属膜7aを形成した例を示しているが、この金属膜7aをCVDによって形成してもよい。
【0042】
ベベル・裏面洗浄装置16は、エッジ(ベベル)銅エッチングと裏面洗浄が同時に行える。図8に、ベベル・裏面洗浄装置16の概略図を示す。図8に示すように、ベベル・裏面洗浄装置16は、有底円筒状の防水カバー920の内部に位置して基板Wをフェイスアップでその周縁部の円周方向に沿った複数箇所でスピンチャック921により水平に保持して高速回転させる基板保持部922と、この基板保持部922で保持された基板Wの表面側のほぼ中央部上方に配置されたセンタノズル924と、基板Wの周縁部の上方に配置されたエッジノズル926とを備えている。センタノズル924及びエッジノズル926は、それぞれ下向きで配置されている。また基板Wの裏面側のほぼ中央部の下方に位置して、バックノズル928が上向きで配置されている。前記エッジノズル926は、基板Wの直径方向及び高さ方向を移動自在に構成されている。
【0043】
このエッジノズル926の移動幅Lは、基板の外周端面から中心部方向に任意の位置決めが可能になっていて、基板Wの大きさや使用目的等に合わせて、設定値の入力を行う。通常、2mmから5mmの範囲でエッジカット幅Cを設定し、裏面から表面への液の回り込み量が問題にならない回転数以上であれば、その設定されたカット幅C内の銅膜を除去することができる。
【0044】
次に、この洗浄装置による洗浄方法について説明する。まず、スピンチャック921を介して基板を基板保持部922で水平に保持した状態で、半導体基板Wを基板保持部922と一体に水平回転させる。この状態で、センタノズル924から基板Wの表面側の中央部に酸溶液を供給する。この酸溶液としては非酸化性の酸であればよく、例えばフッ酸、塩酸、硫酸、クエン酸、蓚酸等を用いる。一方、エッジノズル926から基板Wの周縁部に酸化剤溶液を連続的または間欠的に供給する。この酸化剤溶液としては、オゾン水、過酸化水素水、硝酸水、次亜塩素酸ナトリウム水等のいずれかを用いるか、またはそれらの組み合わせを用いる。
【0045】
これにより、半導体基板Wの周縁部のエッジカット幅Cの領域では上面及び端面に成膜された銅膜等は酸化剤溶液で急速に酸化され、同時にセンタノズル924から供給されて基板の表面全面に拡がる酸溶液によってエッチングされ溶解除去される。このように、基板周縁部で酸溶液と酸化剤溶液を混合させることで、予めそれらの混合水をノズルから供給するのに比べて急峻なエッチングプロフィールを得ることができる。このときそれらの濃度により銅のエッチングレートが決定される。また、基板の表面の回路形成部に銅の自然酸化膜が形成されていた場合、この自然酸化物は基板の回転に伴って基板の表面全面に亘って広がる酸溶液で直ちに除去されて成長することはない。なお、センタノズル924からの酸溶液の供給を停止した後、エッジノズル926からの酸化剤溶液の供給を停止することで、表面に露出しているシリコンを酸化して、銅の付着を抑制することができる。
【0046】
一方、バックノズル928から基板の裏面中央部に酸化剤溶液とシリコン酸化膜エッチング剤とを同時または交互に供給する。これにより半導体基板Wの裏面側に金属状で付着している銅等を基板のシリコンごと酸化剤溶液で酸化しシリコン酸化膜エッチング剤でエッチングして除去することができる。なおこの酸化剤溶液としては表面に供給する酸化剤溶液と同じものにする方が薬品の種類を少なくする上で好ましい。またシリコン酸化膜エッチング剤としては、フッ酸を用いることができ、基板の表面側の酸溶液もフッ酸を用いると薬品の種類を少なくすることができる。これにより、酸化剤供給を先に停止すれば疎水面が得られ、エッチング剤溶液を先に停止すれば飽水面(親水面)が得られて、その後のプロセスの要求に応じた裏面に調整することもできる。
【0047】
このように酸溶液すなわちエッチング液を基板に供給して、基板Wの表面に残留する金属イオンを除去した後、更に純水を供給して、純水置換を行ってエッチング液を除去し、その後、スピン乾燥を行う。このようにして半導体基板表面の周縁部のエッジカット幅C内の銅膜の除去と裏面の銅汚染除去を同時に行って、この処理を、例えば80秒以内に完了させることができる。なお、エッジのエッジカット幅を任意(2mm〜5mm)に設定することが可能であるが、エッチングに要する時間はカット幅に依存しない。
【0048】
図9は、無電解めっき装置14,22の一例を示す。図9に示すように、この無電解めっき装置14,22は、被めっき部材である半導体基板Wをその上面に保持する保持手段911と、保持手段911に保持された半導体基板Wの被めっき面(上面)の周縁部に当接して該周縁部をシールする堰部材931と、堰部材931でその周縁部をシールされた半導体基板Wの被めっき面にめっき液を供給するシャワーヘッド941を備えている。無電解めっき装置は、さらに保持手段911の上部外周近傍に設置されて半導体基板Wの被めっき面に洗浄液を供給する洗浄液供給手段951と、排出された洗浄液等(めっき廃液)を回収する回収容器961と、半導体基板W上に保持しためっき液を吸引して回収するめっき液回収ノズル965と、前記保持手段911を回転駆動するモータMとを備えている。
【0049】
保持手段911は、その上面に半導体基板Wを載置して保持する基板載置部913を設けている。この基板載置部913は、半導体基板Wを載置して固定するように構成されており、具体的には半導体基板Wをその裏面側に真空吸着する図示しない真空吸着機構を設置している。一方、基板載置部913の裏面側には、面状であって半導体基板Wの被めっき面を下面側から暖めて保温する裏面ヒータ915が設置されている。この裏面ヒータ915は、例えばラバーヒータによって構成されている。この保持手段911は、モータMによって回転駆動されると共に、図示しない昇降手段によって上下動できるように構成されている。
【0050】
堰部材931は、筒状であってその下部に半導体基板Wの外周縁をシールするシール部933を設け、図示の位置から上下動しないように設置されている。
シャワーヘッド941は、先端に多数のノズルを設けることで、供給されためっき液をシャワー状に分散して半導体基板Wの被めっき面に略均一に供給する構造のものである。また洗浄液供給手段951は、ノズル953から洗浄液を噴出する構造である。
【0051】
めっき液回収ノズル965は、上下動且つ旋回できるように構成されていて、その先端が半導体基板Wの上面周縁部の堰部材931の内側に下降して半導体基板W上のめっき液を吸引するように構成されている。
次に、この無電解めっき装置14,22の動作を説明する。まず図示の状態よりも保持手段911を下降して堰部材931との間に所定寸法の隙間を設け、基板載置部913に半導体基板Wを載置・固定する。半導体基板Wとしては例えばφ8インチ基板を用いる。
次に、保持手段911を上昇して図示のようにその上面を堰部材931の下面に当接させ、同時に半導体基板Wの外周を堰部材931のシール部933によってシールする。このとき半導体基板Wの表面は開放された状態となっている。
【0052】
次に、裏面ヒータ915によって半導体基板W自体を直接加熱して、例えば半導体基板Wの温度を70℃にし(めっき終了まで維持する)、次に、シャワーヘッド941から、例えば50℃に加熱されためっき液を噴出して半導体基板Wの表面の略全体にめっき液を降り注ぐ。半導体基板Wの表面は、堰部材931によって囲まれているので、注入しためっき液は全て半導体基板Wの表面に保持される。供給するめっき液の量は、半導体基板Wの表面に1mm厚(約30ml)となる程度の少量で良い。なお被めっき面上に保持するめっき液の深さは10mm以下であれば良く、この例のように1mmでも良い。この例のように供給するめっき液が少量で済めばこれを加熱する加熱装置も小型のもので良くなる。そしてこの例においては、半導体基板Wの温度を70℃に、めっき液の温度を50℃に加熱しているので、半導体基板Wの被めっき面は例えば60℃になり、この例におけるめっき反応に最適な温度にできる。このように半導体基板W自体を加熱するように構成すれば、加熱するのに大きな消費電力の必要なめっき液の温度をそれほど高く昇温しなくても良いので、消費電力の低減化やめっき液の材質変化の防止が図れ、好適である。なお半導体基板W自体の加熱のための消費電力は小さくて良く、また半導体基板W上に溜めるめっき液の量は少ないので、裏面ヒータ915による半導体基板Wの保温は容易に行え、裏面ヒータ915の容量は小さくて良く装置のコンパクト化を図ることができる。また半導体基板W自体を直接冷却する手段を用いれば、めっき中に加熱・冷却を切替えてめっき条件を変化させることも可能である。半導体基板上に保持されているめっき液は少量なので、感度良く温度制御が行える。
【0053】
そして、モータMによって半導体基板Wを瞬時回転させて被めっき面の均一な液濡れを行い、その後半導体基板Wを静止した状態で被めっき面のめっきを行う。具体的には、半導体基板Wを1secだけ100rpm以下で回転して半導体基板Wの被めっき面上をめっき液で均一に濡らし、その後静止させて、例えば図5に示すシード層としての役割を果たす金属膜7aを形成するのであれば、30秒間無電解めっきを行わせる。なお瞬時回転時間は長くても10sec以下とする。
【0054】
上記めっき処理が完了した後、めっき液回収ノズル965の先端を半導体基板Wの表面周縁部の堰部材931の内側近傍に下降し、めっき液を吸い込む。このとき半導体基板Wを例えば100rpm以下の回転速度で回転させれば、半導体基板W上に残っためっき液を遠心力で半導体基板Wの周縁部の堰部材931の部分に集めることができ、効率良く、且つ高い回収率でめっき液の回収ができる。そして保持手段911を下降させて半導体基板Wを堰部材931から離し、半導体基板Wの回転を開始して洗浄液供給手段951のノズル953から洗浄液(超純水)を半導体基板Wの被めっき面に噴射して被めっき面を冷却すると同時に希釈化・洗浄することで無電解めっき反応を停止させる。このときノズル953から噴射される洗浄液を堰部材931にも当てることで堰部材931の洗浄を同時に行っても良い。このときのめっき廃液は、回収容器961に回収され、廃棄される。
【0055】
なお、一度使用しためっき液は再利用せず、使い捨てとする。前述のようにこの装置において使用されるめっき液の量は従来に比べて非常に少なくできるので、再利用しなくても廃棄するめっき液の量は少ない。なお場合によってはめっき液回収ノズル965を設置しないで、使用後のめっき液も洗浄液と共にめっき廃液として回収容器961に回収しても良い。
そしてモータMによって半導体基板Wを高速回転してスピン乾燥した後、保持手段911から取出す。
【0056】
図10は、無電解めっき装置14,22の他の例を示す。図10において、前記の例と相違する点は、保持手段911内に裏面ヒータ915を設ける代わりに、保持手段911の上方にランプヒータ(加熱手段)917を設置し、このランプヒータ917とシャワーヘッド941−2とを一体化した点である。即ち、例えば複数の半径の異なるリング状のランプヒータ917を同心円状に設置し、ランプヒータ917の間の隙間からシャワーヘッド941−2の多数のノズル943−2をリング状に開口させている。なおランプヒータ917としては、渦巻状の一本のランプヒータで構成しても良いし、さらにそれ以外の各種構造・配置のランプヒータで構成しても良い。
【0057】
このように構成しても、めっき液は、各ノズル943−2から半導体基板Wの被めっき面上にシャワー状に略均等に供給でき、またランプヒータ917によって半導体基板Wの加熱・保温も直接均一に行える。ランプヒータ917の場合、半導体基板Wとめっき液の他に、その周囲の空気をも加熱するので半導体基板Wの保温効果もある。
【0058】
なおランプヒータ917によって半導体基板Wを直接加熱するには、比較的大きい消費電力のランプヒータ917が必要になるので、その代わりに比較的小さい消費電力のランプヒータ917と前記図9に示す裏面ヒータ915とを併用して、半導体基板Wは主として裏面ヒータ915によって加熱し、めっき液と周囲の空気の保温は主としてランプヒータ917によって行うようにしても良い。また前述の実施例と同様に、半導体基板Wを直接、または間接的に冷却する手段を設けて、温度制御を行っても良い。
【0059】
図11及び図12は、アニール装置18を示す。このアニール装置18は、半導体基板Wを出し入れするゲート1000を有するチャンバ1002の内部に位置して、半導体基板Wを、例えば450℃に加熱するホットプレート1004と、例えば冷却水を流して半導体基板Wを冷却するクールプレート1006が上下に配置されている。また、クールプレート1006の内部を貫通して上下方向に延び、上端に半導体基板Wを載置保持する複数の昇降ピン1008が昇降自在に配置されている。更に、アニール時に半導体基板Wとホットプレート1008との間に酸化防止用のガスを導入するガス導入管1010と、該ガス導入管1010から導入され、半導体基板Wとホットプレート1004との間を流れたガスを排気するガス排気管1012がホットプレート1004を挟んで互いに対峙する位置に配置されている。
【0060】
ガス導入管1010は、内部にフィルタ1014aを有するN2ガス導入路1016内を流れるN2ガスと、内部にフィルタ1014bを有するH2ガス導入路1018内を流れるH2ガスとを混合器1020で混合し、この混合器1020で混合したガスが流れる混合ガス導入路1022に接続されている。
【0061】
これにより、ゲート1000を通じてチャンバ1002の内部に搬入した半導体基板Wを昇降ピン1008で保持し、昇降ピン1008を該昇降ピン1008で保持した半導体基板Wとホットプレート1004との距離が、例えば0.1〜1.0mm程度となるまで上昇させる。この状態で、ホットプレート1004を介して半導体基板Wを、例えば350〜500℃、好ましくは450℃前後となるように加熱し、同時にガス導入管1010から酸化防止用のガスを導入して半導体基板Wとホットプレート1004との間を流してガス排気管1012から排気する。これによって、酸化を防止した水素ガス雰囲気(還元雰囲気)で半導体基板Wをアニールし、このアニールを、例えば3〜30分、好ましくは5〜10分程度継続してアニールを終了する。基板の加熱温度は100〜600℃が選択される。
【0062】
アニール終了後、昇降ピン1008を該昇降ピン1008で保持した半導体基板Wとクールプレート1006との距離が、例えば0〜0.5mm程度となるまで下降させる。この状態で、クールプレート1006内に冷却水を導入することで、半導体基板Wの温度が100℃以下となるまで、例えば10〜60秒程度、半導体基板を冷却し、この冷却終了後の半導体基板を次工程に搬送する。
なお、この例では、酸化防止用のガスとして、N2ガスと数%(例えば3%)のH2ガスを混合した混合ガスを流すようにしているが、N2ガスのみを流すようにしてもよい。
【0063】
図13乃至図21は、電解めっき装置30の一例を示す。この電解めっき装置30は、図13に示すように、略円筒状で内部にめっき液45を収容するめっき処理槽46と、このめっき処理槽46の上方に配置されて基板Wを保持するヘッド部47とから主に構成されている。なお、図13は、ヘッド部47で基板Wを保持してめっき液45の液面を上昇させためっき位置にある時の状態を示している。
【0064】
前記めっき処理槽46には、上方に開放し、アノード48を底部に配置しためっき室49を有し、このめっき室49内にめっき液45を保有するめっき槽50が備えられている。前記めっき槽50の内周壁には、めっき室49の中心に向かって水平に突出するめっき液噴出ノズル53が円周方向に沿って等間隔で配置され、このめっき液噴出ノズル53は、めっき槽50の内部を上下に延びるめっき液供給路に連通している。
【0065】
更に、この例では、めっき室49内のアノード48の上方位置に、例えば3mm程度の多数の穴を設けたパンチプレート220が配置され、これによって、アノード48の表面に形成されたブラックフィルムがめっき液45によって巻き上げられ、流れ出すことを防止するようになっている。
また、めっき槽50には、めっき室49内のめっき液45を該めっき室49の底部周縁から引抜く第1めっき液排出口57と、めっき槽50の上端部に設けた堰部材58をオーバフローしためっき液45を排出する第2めっき液排出口59と、この堰部材58をオーバフローする前のめっき液45を排出する第3めっき液排出口120が設けられ、更に、堰部材58の下部には、図19に示すように、所定間隔毎に所定幅の開口222が設けられている。
【0066】
これによって、めっき処理時にあって、供給めっき量が大きい時には、めっき液を第3めっき液排出口120から外部に排出する共に、図19(a)に示すように、堰部材58をオーバフローさせ、更に開口222を通過させて第2めっき液排出口59からも外部に排出する。また、めっき処理時にあって、供給めっき量が小さい時には、めっき液を第3めっき液排出口120から外部に排出すると共に、図19(b)に示すように、開口222を通過させて第2めっき液排出口59からも外部に排出し、これによって、めっき量の大小に容易に対処できるようになっている。
【0067】
更に、図19(d)に示すように、めっき液噴出ノズル53の上方に位置して、めっき室49と第2めっき液排出口59とを連通する液面制御用の貫通孔224が円周方向に沿った所定のピッチで設けられ、これによって、非めっき時にめっき液を貫通孔224を通過させ第2めっき液排出口59から外部に排出することで、めっき液の液面を制御するようになっている。なお、この貫通孔224は、めっき処理時にオリフィスの如き役割を果たして、ここから流れ出すめっき液の量が制限される。
【0068】
図14に示すように、第1めっき液排出口57は、めっき液排出管60aを介してリザーバ226に接続され、このめっき液排出管60aの途中に流量調整器61aが介装されている。第2めっき液排出口59と第3めっき液排出口120は、めっき槽50の内部で合流した後、めっき液排出管60bを介して直接リザーバ226に接続されている。
【0069】
このリザーバ226に入っためっき液45は、リザーバ226からポンプ228によりめっき液調整タンク40に入る。このめっき液調整タンク40には、温度コントローラ230や、サンプル液を取出して分析するめっき液分析ユニット232が付設されており、単一のポンプ234の駆動に伴って、めっき液調整タンク40からフィルタ236を通して、めっき液45が電解めっき装置30のめっき液噴出ノズル53に供給されるようになっている。このめっき液調整タンク40から電解めっき装置30に延びるめっき液供給管55の途中に、二次側の圧力を一定にする制御弁56が備えられている。
【0070】
図13に戻って、めっき室49の内部の周辺近傍に位置して、該めっき室49内のめっき液45の上下に分かれた上方の流れでめっき液面の中央部を上方に押上げ、下方の流れをスムーズにするとともに、電流密度の分布をより均一になるようにした鉛直整流リング62と水平整流リング63が該水平整流リング63の外周端をめっき槽50に固着して配置されている。
【0071】
一方、ヘッド部47には、回転自在な下方に開口した有底円筒状で周壁に開口94を有するハウジング70と、下端に押圧リング240を取付けた上下動自在な押圧ロッド242が備えられている。ハウジング70の下端には、図17及び図18に示すように、内方に突出するリング状の基板保持部72が設けられ、この基板保持部72に、内方に突出し、上面の先端が上方に尖塔状に突出するリング状のシール材244が取付けられている。更に、このシール材244の上方にカソード電極用接点76が配置されている。また、基板保持部72には、水平方向に外方に延び、更に外方に向けて上方に傾斜して延びる空気抜き穴75が円周方向に沿って等間隔に設けられている。
【0072】
これによって、図13に示すように、めっき液45の液面を下げた状態で、図17及び図18に示すように、基板Wを吸着ハンドH等で保持してハウジング70の内部に入れて基板保持部72のシール材244の上面に載置し、吸着ハンドHをハウジング70から引抜いた後、押圧リング240を下降させる。これにより、基板Wの周縁部をシール材244と押圧リング240の下面で挟持して基板Wを保持し、しかも基板Wを保持した時に基板Wの下面とシール材244が圧接して、ここを確実にシールし、同時に、基板Wとカソード電極用接点76とが通電するようになっている。
【0073】
図13に戻って、ハウジング70は、モータ246の出力軸248に連結されて、モータ246の駆動によって回転するように構成されている。また、押圧ロッド242は、モータ246を囲繞する支持体250に固着したガイド付きシリンダ252の作動によって上下動するスライダ254の下端にベアリング256を介して回転自在に支承したリング状の支持枠258の円周方向に沿った所定位置に垂設され、これによって、シリンダ252の作動によって上下動し、しかも基板Wを保持した時にハウジング70と一体に回転するようになっている。
【0074】
支持体250は、モータ260の駆動に伴って回転するボールねじ261と螺合して上下動するスライドベース262に取付けられ、更に上部ハウジング264で囲繞されて、モータ260の駆動に伴って、上部ハウジング264と共に上下動するようになっている。また、めっき槽50の上面には、めっき処理時にハウジング70の周囲を囲繞する下部ハウジング257が取付けられている。
【0075】
これによって、図16に示すように、支持体250と上部ハウジング264とを上昇させた状態で、メンテナンスを行うことができるようになっている。また、堰部材58の内周面にはめっき液の結晶が付着し易いが、このように、支持体250と上部ハウジング264とを上昇させた状態で多量のめっき液を流して堰部材58をオーバフローさせることで、堰部材58の内周面へのめっき液の結晶の付着を防止することができる。また、めっき槽50には、めっき処理時にオーバフローするめっき液の上方を覆うめっき液飛散防止カバー50bが一体に設けられているが、このめっき液飛散防止カバー50bの下面に、例えばHIREC(NTTアドバンステクノロジ社製)等の超撥水材をコーティングすることで、ここにめっき液の結晶が付着することを防止することができる。
【0076】
ハウジング70の基板保持部72の上方に位置して、基板Wの芯出しを行う基板芯出し機構270が、この例では円周方向に沿った4カ所に設けられている。図20は、この基板芯出し機構270の詳細を示すもので、これは、ハウジング70に固定した門形のブラケット272と、このブラケット272内に配置した位置決めブロック274とを有し、この位置決めブロック274は、その上部において、ブラケット272に水平方向に固定した枢軸276を介して揺動自在に支承され、更にハウジング70と位置決めブロック274との間に圧縮コイルばね278が介装されている。これによって、位置決めブロック274は、圧縮コイルばね278を介して枢軸276を中心に下部が内方に突出するように付勢され、その上面274aがストッパとしての役割を果たしブラケット272の上部下面272aに当接することで、位置決めブロック274の動きが規制されるようになっている。更に、位置決めブロック274の内面は、上方に向けて外方に拡がるテーパ面274bとなっている。
【0077】
これによって、例えば搬送ロボット等の吸着ハンドで基板を保持しハウジング70内に搬送して基板保持部72の上に載置した際、基板の中心が基板保持部72の中心からずれていると圧縮コイルばね278の弾性力に抗して位置決めブロック274が外方に回動し、搬送ロボット等の吸着ハンドによる把持を解くと、圧縮コイルばね278の弾性力で位置決めブロック274が元の位置に復帰することで、基板の芯出しを行うことができるようになっている。
【0078】
図21は、カソード電極用接点76のカソード電極板208に給電する給電接点(プローブ)77を示すもので、この給電接点77は、プランジャで構成されているとともに、カソード電極板208に達する円筒状の保護体280で包囲されて、めっき液から保護されている。
【0079】
次に、この電解めっき装置30によるめっき処理について説明する。
先ず、電解めっき装置30に基板を受渡す時には、図17に示す搬送ロボット68の吸着ハンドと該ハンドで表面を下に向けて吸着保持した基板Wを、ハウジング70の開口94からこの内部に挿入し、吸着ハンドを下方に移動させた後、真空吸着を解除して、基板Wをハウジング70の基板保持部72上に載置し、しかる後、吸着ハンドを上昇させてハウジング70から引抜く。次に、押圧リング240を下降させて、基板Wの周縁部を基板保持部72と押圧リング240の下面で挟持して基板Wを保持する。
【0080】
そして、めっき液噴出ノズル53からめっき液45を噴出させ、同時にハウジング70とそれに保持された基板Wを中速で回転させ、めっき液45が所定の量まで充たされ、更に数秒経過した時に、ハウジング70の回転速度を低速回転(例えば、100min−1)に低下させ、アノード48を陽極、基板処理面を陰極としてめっき電流を流して電解めっきを行う。
【0081】
通電を終了した後、図19(d)に示すように、めっき液噴出ノズル53の上方に位置する液面制御用の貫通孔224のみからめっき液が外部に流出するようにめっき液の供給量を減少させ、これにより、ハウジング70及びそれに保持された基板をめっき液面上に露出させる。このハウジング70とそれに保持された基板Wが液面より上にある位置で、高速(例えば、500〜800min−1)で回転させてめっき液を遠心力により液切りする。液切りが終了した後、ハウジング70が所定の方向に向くようにしてハウジング70の回転を停止させる。
【0082】
ハウジング70が完全に停止した後、押圧リング240を上昇させる。次に、搬送ロボットの吸着ハンドを吸着面を下に向けて、ハウジング70の開口94からこの内部に挿入し、吸着ハンドが基板を吸着できる位置にまで吸着ハンドを下降させる。そして、基板を吸着ハンドにより真空吸着し、吸着ハンドをハウジング70の開口94の上部の位置にまで移動させて、ハウジング70の開口94から吸着ハンドとそれに保持した基板を取出す。
【0083】
この電解めっき装置30によれば、ヘッド部47の機構的な簡素化及びコンパクト化を図り、かつめっき処理槽46内のめっき液の液面がめっき時液面にある時にめっき処置を、基板受渡し時液面にある時に基板の水切りと受渡しを行い、しかもアノード48の表面に生成されたブラックフィルムの乾燥や酸化を防止することができる。
【0084】
図22乃至図27は、電解めっき装置30の他の例を示す。この電解めっき装置30には、図22に示すように、めっき処理及びその付帯処理を行う基板処理部2−1が設けられ、この基板処理部2−1に隣接して、めっき液を溜めるめっき液トレー2−2が配置されている。また、回転軸2−3を中心に揺動するアーム2−4の先端に保持され、基板処理部2−1とめっき液トレー2−2との間を揺動する電極部2−5を有する電極アーム部2−6が備えられている。
【0085】
更に、基板処理部2−1の側方に位置して、プレコート・回収アーム2−7と、純水やイオン水等の薬液、更には気体等を基板に向けて噴射する固定ノズル2−8が配置されている。ここでは、3個の固定ノズル2−8が配置され、その内の1個を純水供給用に用いている。基板処理部2−1は、図23及び図24に示すように、めっき面を上にして基板Wを保持する基板保持部2−9と、この基板保持部2−9の上方で該基板保持部2−9の周縁部を囲むように配置されたカソード部2−10が備えられている。更に基板保持部2−9の周囲を囲んで処理中に用いる各種薬液の飛散を防止する有底略円筒状のカップ2−11が、エアシリンダ2−12を介して上下動自在に配置されている。
【0086】
ここで、基板保持部2−9は、エアシリンダ2−12によって、下方の基板受け渡し位置Aと、上方のめっき位置Bと、これらの中間の前処理・洗浄位置Cとの間を昇降するようになっている。また基板保持部2−9は、回転モータ2−14及びベルト2−15を介して任意の加速度及び速度で前記カソード部2−10と一体に回転するように構成されている。この基板受け渡し位置Aに対向して、電解めっき装置のフレーム側面の搬送ロボット(図示せず)側には、基板搬出入口(図示せず)が設けられ、基板保持部2−9がめっき位置Bまで上昇したときに、基板保持部2−9で保持された基板Wの周縁部に下記のカソード部2−10のシール部材2−16とカソード電極2−17が当接するようになっている。一方、カップ2−11は、その上端が前記基板搬出入口の下方に位置し、図24の仮想線で示すように、上昇したときにカソード部2−10の上方に達するようになっている。
【0087】
基板保持部2−9がめっき位置Bまで上昇した時に、この基板保持部2−9で保持した基板Wの周縁部にカソード電極2−17が押し付けられ基板Wに通電される。これと同時にシール部材2−16の内周端部が基板Wの周縁上面に圧接し、ここを水密的にシールして、基板Wの上面に供給されるめっき液が基板Wの端部から染み出すのを防止すると共に、めっき液がカソード電極2−17を汚染するのを防止している。
【0088】
電極アーム部2−6の電極部2−5は、図25に示すように、揺動アーム2−4の自由端に、ハウジング2−18と、このハウジング2−18の周囲を囲む中空の支持枠2−19と、ハウジング2−18と支持枠2−19で周縁部を挟持して固定したアノード2−20とを有している。アノード2−20は、ハウジング2−18の開口部を覆っており、ハウジング2−18の内部には、吸引室2−21が形成されている。そして吸引室2−21には、図26及び図27に示すように、めっき液を導入排出するめっき液導入管2−28及びめっき液排出管(図示せず)が接続されている。さらにアノード2−20には、その全面に亘って上下に連通する多数の通孔2−20bが設けられている。
【0089】
この例にあっては、アノード2−20の下面に該アノード2−20の全面を覆う保水性材料からなるめっき液含浸材2−22を取付け、このめっき液含浸材2−22にめっき液を含ませて、アノード2−20の表面を湿潤させることで、ブラックフィルムの基板のめっき面への脱落を防止し、同時に基板のめっき面とアノード2−20との間にめっき液を注入する際に、空気を外部に抜きやすくしている。このめっき液含浸材2−22は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、テフロン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン及びこれらの誘導体の少なくとも1つの材料からなる織布、不織布またはスポンジ状の構造体、あるいはポーラスセラミックスからなる。
【0090】
めっき液含浸材2−22のアノード2−20への取付けは、次のように行っている。即ち、下端に頭部を有する多数の固定ピン2−25を、この頭部をめっき液含浸材2−22の内部に上方に脱出不能に収納し軸部をアノード2−20の内部を貫通させて配置し、この固定ピン2−25をU字状の板ばね2−26を介して上方に付勢させることで、アノード2−20の下面にめっき液含浸材2−22を板ばね2−26の弾性力を介して密着させて取付けている。このように構成することにより、めっきの進行に伴って、アノード2−20の肉厚が徐々に薄くなっても、アノード2−20の下面にめっき液含浸材2−22を確実に密着させることができる。したがって、アノード2−20の下面とめっき液含浸材2−22との間に空気が混入してめっき不良の原因となることが防止される。
【0091】
なお、アノードの上面側から、例えば径が2mm程度の円柱状のPVC(ポリ塩化ビニル)またはPET(ポリエチレンテレフタレート)製のピンをアノードを貫通させて配置し、アノード下面に現れた該ピンの先端面に接着剤を付けてめっき液含浸材と接着固定するようにしても良い。アノードとめっき液含浸材は、接触させて使用することもできるが、アノードとめっき液含浸材との間に隙間を設け、この隙間にめっき液を保持させた状態でめっき処理することもできる。この隙間は20mm以下の範囲から選ばれるが、好ましくは0.1〜10mm、より好ましくは1〜7mmの範囲から選ばれる。特に、溶解性アノードを用いた場合には、下からアノードが溶解していくので、アノードとめっき液含浸材の間隙は時間を経るにつれて大きくなり、0〜20mm程度の隙間ができる。
【0092】
そして、前記電極部2−5は、基板保持部2−9がめっき位置B(図24参照)にある時に、基板保持部2−9で保持された基板Wとめっき液含浸材2−22との隙間が、0.1〜10mm程度、好ましくは0.3〜3mm、より好ましくは0.5〜1mm程度となるまで下降し、この状態で、めっき液供給管からめっき液を供給して、めっき液含浸材2−22にめっき液を含ませながら、基板Wの上面(被めっき面)とアノード2−20との間にめっき液を満たし、基板Wの上面(被めっき面)とアノード2−20との間にめっき電源から電圧を印加することで、基板Wの被めっき面にめっきが施される。
【0093】
次に、この電解めっき装置30によるめっき処理について説明する。
先ず、基板受け渡し位置Aにある基板保持部2−9にめっき処理前の基板Wを搬送ロボット68(図24参照)で搬入し、基板保持部2−9上に載置する。次にカップ2−11を上昇させ、同時に基板保持部2−9を前処理・洗浄位置Cに上昇させる。この状態で退避位置にあったプレコート・回収アーム2−7を基板Wの対峙位置へ移動させ、その先端に設けたプレコートノズルから、例えば界面活性剤からなるプレコート液を基板Wの被めっき面に間欠的に吐出する。この時、基板保持部2−9は回転しているため、プレコート液は基板Wの全面に行き渡る。次に、プレコート・回収アーム2−7を退避位置に戻し、基板保持部2−9の回転速度を増して、遠心力により基板Wの被めっき面のプレコート液を振り切って乾燥させる。
【0094】
続いて、電極アーム部2−6を水平方向に旋回させ、電極部2−5がめっき液トレー2−2上方からめっきを施す位置の上方に位置させ、この位置で電極2−5をカソード部2−10に向かって下降させる。電極部2−5の下降が完了した時点で、アノード2−20とカソード部2−10にめっき電圧を印加し、めっき液を電極部2−5の内部に供給して、アノード2−20を貫通しためっき液供給口よりめっき液含浸材2−22にめっき液を供給する。この時、めっき液含浸材2−22は基板Wの被めっき面に接触せず、0.1〜10mm程度、好ましくは0.3〜3mm、より好ましくは0.5〜1mm程度に接近した状態となっている。
【0095】
めっき液の供給が続くと、めっき液含浸材2−22から染み出したCuイオンを含んだめっき液が、めっき液含浸材2−22と基板Wの被めっき面との間の隙間に満たされ、基板Wの被めっき面にCuめっきが施される。この時、基板保持部2−9を低速で回転させても良い。
【0096】
めっき処理が完了すると、電極アーム部2−6を上昇させた後に旋回させて、電極部2−5をめっき液トレー2−2上方へ戻し、通常位置へ下降させる。次に、プレコート・回収アーム2−7を退避位置から基板Wに対峙する位置へ移動させて下降させ、めっき液回収ノズル(図示せず)から基板W上のめっき液の残部を回収する。このめっき液の残部の回収が終了した後、プレコート・回収アーム2−7を待避位置に戻し、基板Wの中央部に純水を吐出し、同時に基板保持部2−9をスピードを増して回転させ基板Wの表面のめっき液を純水に置換する。
【0097】
上記リンス終了後、基板保持部2−9をめっき位置Bから前処理・洗浄位置Cへ下降させ、純水用の固定ノズル2−8から純水を供給しつつ基板保持部2−9及びカソード部2−10を回転させて水洗を実施する。この時、カソード部2−10に直接供給した純水、又は基板Wの面から飛散した純水によってシール部材2−16、カソード電極2−17も基板Wと同時に洗浄することができる。
【0098】
水洗完了後に、固定ノズル2−8からの純水の供給を停止し、更に基板保持部2−9及びカソード部2−10の回転スピードを増して、遠心力により基板Wの表面の純水を振り切って乾燥させる。併せて、シール部材2−16及びカソード電極2−17も乾燥される。上記乾燥が終了すると基板保持部2−9及びカソード部2−10の回転を停止させ、基板保持部2−9を基板受渡し位置Aまで下降させる。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、例えアスペクト比の高いコンタクトホールやピアホール等を有する微細配線構造であっても、例えばCVDやスパッタリングによって、バリアメタルの表面にシード層を形成することなく、一般に埋込み性の良好な無電解めっきによって凹部内に直接金属膜を埋込むことで、埋込み配線を安価な湿式めっきで歩留り良く形成することができる。しかも、無電解めっきで第1の金属膜(シード層)を形成し、その後埋め込みを行うようにすることで、凹部のアスペクト比を高めることなく、しかも例えばユニット化した電解めっき装置等で連続した処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の配線形成装置の平面配置図である。
【図2】図1に示す配線形成装置で銅埋込み配線を形成する配線形成例を工程順に示す図である。
【図3】図1に示す配線形成装置で銅埋込み配線を形成する配線形成例を工程順に示すブロック図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の配線形成装置の平面配置図である。
【図5】図4に示す配線形成装置で銅埋め込み配線を形成する際の無電解めっきで金属膜を形成した状態を示す図である。
【図6】図4に示す配線形成装置で銅埋込み配線を形成する配線形成例を工程順に示すブロック図である。
【図7】半導体基板の表面に銅埋め込み配線を形成する従来の配線形成例を工程順に示す図である。
【図8】ベベル・裏面洗浄装置の一例を示す概要図である。
【図9】無電解めっき装置の一例を示す概要図である。
【図10】無電解めっき装置の他の例を示す概要図である。
【図11】アニール装置の一例を示す縦断正面図である。
【図12】図11の平断面図である。
【図13】電解めっき装置の一例のめっき処理時における全体を示す断面図である。
【図14】同じく、めっき液の流れの状態を示すめっき液フロー図である。
【図15】同じく、非めっき時(基板受渡し時)における全体を示す断面図である。
【図16】同じく、メンテナンス時における全体を示す断面図である。
【図17】同じく、基板の受渡し時におけるハウジング、押圧リング及び基板の関係の説明に付する断面図である。
【図18】同じく、図17の一部拡大図である。
【図19】同じく、めっき処理時及び非めっき時におけるめっき液の流れの説明に付する図である。
【図20】同じく、芯出し機構の拡大断面図である。
【図21】同じく、給電接点(プローブ)を示す断面図である。
【図22】電解めっき装置の他の例を示す平面図である。
【図23】同じく、図22のA−A線断面図である。
【図24】同じく、基板保持部及びカソード部の断面図である。
【図25】同じく、電極アーム部の断面図である。
【図26】同じく、電極アーム部のハウジングを除いた平面図である。
【図27】同じく、アノードとめっき液含浸材を示す概略図である。
【符号の説明】
2 絶縁膜
3 コンタクトホール
4 配線溝
5 凹部
6 バリアメタル
7a 金属膜
8a,8b 金属膜
9 保護膜
10 ロード・アンロード部
12 触媒付与装置
14,22 無電解めっき装置
16 ベベル・裏面洗浄装置
18 アニール装置
20 CMP装置
24,28 洗浄装置
26 搬送ロボット
30 電解めっき装置
Claims (7)
- 基板の表面に設けた微細な凹部に湿式めっきにより導電性金属を埋込んで配線を形成するにあたり、
基板の表面に形成したバリアメタルの表面に、無電解めっきのためのパラジウム触媒を、核密度が100個/μm 2 〜100000個/μm 2 となるように付与し、
この触媒を付与したバリアメタルの表面に無電解めっきにより金属膜を形成し、
この金属膜を形成した基板をアニールすることを特徴とする配線形成方法。 - 基板の表面に設けた微細な凹部に湿式めっきにより導電性金属を埋込んで配線を形成するにあたり、
基板の表面に形成したバリアメタルの表面に、無電解めっきのための銀触媒を、核密度が100個/μm 2 〜100000個/μm 2 となるように付与し、
この触媒を付与したバリアメタルの表面に無電解めっきにより金属膜を形成し、
この金属膜を形成した基板をアニールすることを特徴とする配線形成方法。 - 基板の表面に設けた微細な凹部に湿式めっきにより導電性金属を埋込んで配線を形成するにあたり、
基板の表面に形成したバリアメタルの表面に、無電解めっきのためのパラジウム触媒を、核密度が100個/μm 2 〜100000個/μm 2 となるように付与し、
この触媒を付与したバリアメタルの表面に無電解めっきにより第1の金属膜を形成し、
この第1の金属膜の表面に電解めっきにより第2の金属膜を形成し、
この第1及び第2の金属膜を形成した基板をアニールすることを特徴とする配線形成方法。 - 基板の表面に設けた微細な凹部に湿式めっきにより導電性金属を埋込んで配線を形成するにあたり、
基板の表面に形成したバリアメタルの表面に、無電解めっきのための銀触媒を、核密度が100個/μm 2 〜100000個/μm 2 となるように付与し、
この触媒を付与したバリアメタルの表面に無電解めっきにより第1の金属膜を形成し、
この第1の金属膜の表面に電解めっきにより第2の金属膜を形成し、
この第1及び第2の金属膜を形成した基板をアニールすることを特徴とする配線形成方法。 - 前記第1の金属膜は、膜厚が0.1nm〜100nmであることを特徴とする請求項3または4記載の配線形成方法。
- 前記基板のアニールを還元雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の配線形成方法。
- 前記アニール後の基板の表面を化学機械的研磨し、該化学機械的研磨によって基板の表面に露出した前記金属膜の表面に保護膜を選択的に形成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の配線形成方法。
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