JP3985583B2 - 点火コイル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は点火コイル、より詳しくはプラグホールに直接搭載されるスティック状の点火コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−111545号公報には、一次スプールの外周面に剥離テープが巻回された点火コイルが紹介されている。図5に、この点火コイル100の部分断面図を示す。図中、一点鎖線は、点火コイル100の中心線を示す。中心コア部102は、ハウジング(図略)のほぼ中央に配置されている。中心コア部102の外周側には、二次スプール103が配置されている。二次スプール103の外周面には、二次巻線104が巻回されている。二次巻線104の外周側には、一次スプール105が配置されている。一次スプール105の外周面には、剥離テープ106が巻回されている。剥離テープ106には、一次巻線107が巻回されている。そして、ハウジング内部には、上記各部材間の絶縁を確保し、また上記各部材を固定するため、エポキシ樹脂108が充填されている。エポキシ樹脂108は、一次巻線107同士の間にも浸透している。したがって、剥離テープ106は、内周側において一次スプール105と、外周側においてエポキシ樹脂108と、それぞれ接着している。
【0003】
ここで、上記各部材およびエポキシ樹脂108の線膨張係数は、それぞれ異なる。例えば、低温時においては、一次スプール105および二次スプール103およびエポキシ樹脂108の線膨張係数は、一次巻線107の線膨張係数よりも大きい。したがって、一次スプール105および二次スプール103およびエポキシ樹脂108が縮径方向に収縮しようとしても、一次巻線107により規制され、収縮することができない。このため、一次スプール105および二次スプール103およびエポキシ樹脂108には、周方向に熱応力が加わることになる。
【0004】
特に、二次巻線104の内周側に配置される二次スプール103、および二次スプール103内周面と中心コア部102外周面との隙間のエポキシ樹脂108は、一次巻線107に加えて二次巻線104によっても収縮が規制されている。このため、二次スプール103、および二次スプール103内周面と中心コア部102外周面との隙間のエポキシ樹脂108には、一段と大きな熱応力が加わることになる。
【0005】
そこで、一次スプール105外周面には、前述したように剥離テープ106が巻回されている。剥離テープ106は、一次スプール105およびエポキシ樹脂108に対する接着力が小さい。すなわち、剥離しやすい。このため、剥離テープ106の内周側に配置された部材と、剥離テープ106の外周側に配置された部材とは、それぞれ独立して膨張、収縮可能である。このように、一次スプール105外周面に剥離テープ106を巻回すると、一次スプール105よりも内周側に配置された部材、特に二次スプール103、および二次スプール103内周面と中心コア部102外周面との隙間のエポキシ樹脂108に加わる熱応力が緩和される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、剥離テープ106は、一次スプール105外周面の全面に巻回されている訳ではない。一次スプール105の鍔部109への剥離テープ106の乗り上げを防止するため、鍔部109から少し離れた位置までしか、剥離テープ106は巻回されていない。すなわち、一次スプール105外周面は、直接一次巻線107が巻回された直接巻回部110と、剥離テープ106を介して言わば間接的に一次巻線107が巻回された間接巻回部111と、を有する。
【0007】
間接巻回部111においては、剥離テープ106により、内周側部材への熱応力を緩和することができる。しかしながら、直接巻回部110においては、内周側部材への熱応力を緩和することができない。このため、例えば二次スプール103や、二次スプール103と中心コア部102との隙間のエポキシ樹脂108などに不具合が生じるおそれがある。
【0008】
本発明の点火コイルは、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、直接巻回部の内周側に配置された部材に加わる熱応力を緩和できる点火コイルを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するため、本発明の点火コイルは、ハウジングと、該ハウジング内に配置され、外周面に二次巻線が巻回された二次スプールと、該二次巻線の外周側に配置され、外周面に、一次巻線が直接巻回された直接巻回部と、剥離部材が配置され該剥離部材に一次巻線が巻回された間接巻回部と、を持つ一次スプールと、該ハウジング内に充填され、上記各部材間の絶縁を確保する樹脂絶縁材と、を備えてなる点火コイルであって、該直接巻回部の内周側において該直接巻回部と径方向に対向する部位であって、径方向でみて前記剥離部材が存在しない個所にさらに補助剥離部材が設けられていることを特徴とする。
【0010】
つまり、本発明の点火コイルは、直接巻回部の内周側に、剥離部材とは別に補助剥離部材を配置するものである。本発明の点火コイルによると、補助剥離部材の内周側に配置された部材に加わる熱応力を緩和することができる。すなわち、直接巻回部の内周側に配置された部材に加わる熱応力を緩和することができる。
【0011】
(2)好ましくは、前記補助剥離部材は、前記一次スプールの内周面に配置されている構成とする方がよい。剥離部材は、一次スプール外周面に配置されている。このため、補助剥離部材も剥離部材と同様に一次スプールに配置すると、剥離部材が配置されていない直接巻回部と補助剥離部材との径方向位置合わせが容易になる。したがって、本構成によると、精度よく、補助剥離部材を直接巻回部の内周側に対向配置することができる。
【0012】
(3)好ましくは、前記補助剥離部材は、前記二次巻線の外周面に配置されている構成とする方がよい。スプール外周面に補助剥離部材を巻回すると、補助剥離部材の肉厚によっては、巻線が巻回されるスプール外周面に、段差が形成される場合がある。この点、本構成によると、スプール外周面に段差が形成されるおそれがない。
【0013】
(4)好ましくは、上記(3)の構成において、前記補助剥離部材は、前記二次巻線の低圧側に配置されている構成とする方がよい。二次スプールには、軸方向に、電圧の高い高圧側と電圧の低い低圧側とが延在している。本構成は、このうち低圧側に補助剥離部材を配置するものである。本構成によると、二次巻線同士で絶縁破壊が起こるおそれが小さくなる。
【0014】
(5)好ましくは、前記補助剥離部材は、前記二次スプールの外周面に配置されている構成とする方がよい。スプール内周面よりも外周面の方が、より簡単に補助剥離部材を配置することができる。したがって、本構成によると、補助剥離部材を配置する際の作業性が向上する。
【0015】
(6)好ましくは、上記(5)の構成において、前記補助剥離部材は、前記二次スプールの低圧側に配置されている構成とする方がよい。本構成によると、二次巻線同士で絶縁破壊が起こるおそれが小さくなる。
【0016】
(7)好ましくは、前記補助剥離部材の軸方向幅は、1mm以上である構成とする方がよい。補助剥離部材の軸方向幅を1mm以上としたのは、1mm未満だと剥離部材と補助剥離部材との間に、軸方向に隙間が発生するおそれがあるためである。本構成によると、一次スプールの一次巻線巻回部の軸方向全長に亘って、剥離部材および補助剥離部材の少なくとも一方が配置されていることになる。したがって、一次巻線巻回部の軸方向全長に亘って、内周側部材に加わる熱応力を緩和することができる。
【0017】
(8)好ましくは、前記補助剥離部材は、フッ素樹脂およびシリコンから選ばれる一種以上の材料を含んで形成されている構成とする方がよい。フッ素樹脂およびシリコンは、摩擦係数が低く、また耐熱性が高い。このため、補助剥離部材をこれらの材料単体、あるいはこれらの材料の複合材料を含んで形成すると、補助剥離部材の剥離性が良好になる。したがって、より確実にまた迅速に内周側部材に加わる熱応力を緩和することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の点火コイルの実施の形態について説明する。
【0019】
(1)第一実施形態
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図1に本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。点火コイル1は、エンジンブロックの上部において、気筒毎に形成されたプラグホール(図略)内に収納されている。また、点火コイル1は、後述するように、点火プラグ(図略)と図中下側において接続されている。
【0020】
点火コイル1は、ハウジング2を備えている。このハウジング2は、樹脂製であり上方に向かって拡径する段付円筒状を呈している。そしてハウジング2の拡径した上端部には、広口部20が形成されている。また広口部20の側壁の一部には、切り欠き窓21が形成されている。
【0021】
ハウジング2の内部には、中心コア部5と一次スプール3と一次巻線30と二次スプール4と二次巻線40とが、収納されている。
【0022】
このうち中心コア部5は、中心コア54と弾性部材50とゴムチューブ52とからなる。中心コア54は、幅の異なる短冊状の珪素鋼板を直径方向に積層して形成されており、棒状を呈している。弾性部材50はシリコンゴム製であって円柱状を呈している。弾性部材50は、中心コア54の上端と下端とに計二つ配置されている。ゴムチューブ52は筒状を呈している。そして中心コア54および弾性部材50は、このゴムチューブ52により被覆されている。
【0023】
二次スプール4は、樹脂製であって有底円筒状を呈している。二次スプール4は、中心コア部5と同軸的に、かつ中心コア部5の外周側隣りに配置されている。二次巻線40は、二次スプール4の外周面に巻回されている。また二次スプール4の上端面には、スプール側係合爪41が立設されている。
【0024】
一次スプール3は、二次スプール4と同軸的に、かつ二次スプール4の外周側隣りに配置されている。一次スプール3の内周面には、シリコン製の剥離コート(図略)が塗布されている。なお、剥離コートは、本発明の補助剥離部材に含まれる。一方、一次スプール3の外周面には、PET製の剥離テープ33が巻回されている。なお、剥離テープ33は、本発明の剥離部材に含まれる。剥離コートおよび剥離テープ33については、後述する。一次巻線30は、一次スプール3の外周側に巻回されている。また、一次巻線30の外周側には、長手方向に貫通するスリットの入った円筒状の外周コア31が配置されている。
【0025】
エポキシ樹脂8は、ハウジング2内に配置された上記部材間に介在している。このエポキシ樹脂8は、エポキシプリポリマと硬化剤とを、前記広口部20から予め真空引きしたハウジング2内に注入することにより、上記部材間に浸透し硬化する。なお、エポキシ樹脂8は、本発明の樹脂絶縁材に含まれる。
【0026】
コネクタ部6は、ハウジング2の広口部20に配置されている。コネクタ部6は、信号入力用コネクタ64とイグナイタ65とを備えている。この信号入力用コネクタ64は、樹脂製であって角筒状を呈している。また信号入力用コネクタ64は、広口部20の切り欠き窓21から拡径方向に突出して配置されている。
【0027】
イグナイタ65は、樹脂製であって直方体状を呈している。このイグナイタ65は、広口部20のほぼ中心に配置されており、信号入力用コネクタ64の縮径側端部に一体的に形成されている。イグナイタ65の下方には、コネクタ部側係合爪66が立設されている。コネクタ部側係合爪66は、前記スプール側係合爪41に係止されている。イグナイタ65の下端面62からは、リング状の位置決めリブ63が下方に向かって立設されている。この位置決めリブ63は、中心コア部5の弾性部材50と、二次スプール4との隙間に上方から介挿されている。
【0028】
高圧タワー部7は、ハウジング2の下方に配置されている。高圧タワー部7は、タワーハウジング70と高圧ターミナル71とスプリング72とプラグキャップ73とを備えている。
【0029】
タワーハウジング70は、樹脂製であって円筒状を呈している。タワーハウジング70の内周側中程には、上方に突出するボス部74が形成されている。高圧ターミナル71は、下方に開口76を持つカップ状を呈している。開口76にはボス部74が挿入されている。また高圧ターミナル71の上端面中央からは、上方に突出する凸部75が配置されている。この凸部75は、前記二次スプール4の下端部に挿入されている。
【0030】
スプリング72は、螺旋状を呈している。スプリング72の上端は、高圧ターミナル71の開口76に止着されている。スプリング72の内周側には、点火プラグ(図略)が嵌挿されている。
【0031】
プラグキャップ73は、ゴム製であって円筒状を呈している。このプラグキャップ73は、タワーハウジング70の下端部に環装されている。プラグキャップ73の内周側には、点火プラグが圧入され弾接している。
【0032】
次に、本実施形態の点火コイル1の動作について説明する。制御信号は信号入力用コネクタ64からイグナイタ65を介して一次巻線30に伝達される。そしてこの制御信号による相互誘導作用で、二次巻線40に高電圧が発生する。二次巻線40に発生した高電圧は、高圧ターミナル71とスプリング72とを介して点火プラグに伝達される。そして、この高電圧により点火プラグのギャップに火花が発生する。
【0033】
次に、本実施形態の点火コイルの剥離コートについて説明する。図2に、点火コイルの剥離コート付近の拡大断面図を示す。なお、図中、一点鎖線は、点火コイル1の中心線を示す。図に示すように、一次スプール3の外周面には、直接巻回部36と間接巻回部37とが区画されている。直接巻回部36は、一次スプール3の鍔部35の直下に配置されている。直接巻回部36の軸方向幅は、1mmである。直接巻回部36の外周面には、一次巻線30が巻回されている。間接巻回部37は、直接巻回部36の下方に連続している。間接巻回部37の外周面には、前記剥離テープ33が巻回されている。剥離テープ33の外周面には、一次巻線30が巻回されている。
【0034】
一方、一次スプール3の内周面であって、直接巻回部36と径方向に対応する部位には、前記剥離コート32が塗布されている。剥離コート32の軸方向幅は1mm以上に設定されている。
【0035】
次に、本実施形態の点火コイルの効果について説明する。間接巻回部37の外周面には、剥離テープ33が巻回されている。このため、剥離テープ33よりも外周側の部材と剥離テープ33よりも内周側の部材とは、それぞれ独立して熱膨張、あるいは熱収縮することができる。したがって、間接巻回部37が延在する部分については、剥離テープ33により、内周側部材に加わる熱応力を緩和することができる。
【0036】
また、直接巻回部36と径方向に対応する部位には、剥離コート32が塗布されている。このため、剥離コート32よりも外周側の部材と剥離コート32よりも内周側の部材とは、それぞれ独立して熱膨張、あるいは熱収縮することができる。したがって、直接巻回部36が延在する部分については、剥離コート32により、内周側部材に加わる熱応力を緩和することができる。
【0037】
このように、本実施形態の点火コイルは、剥離テープ36のみならず剥離コート32を備えている。したがって、一次スプール3の一次巻線30巻回部の軸方向全長に亘って、内周側部材に加わる熱応力を緩和することができる。
【0038】
また、本実施形態の点火コイルの剥離コート32は、剥離テープ33を外周面に持つ一次スプール3の内周面に塗布されている。このため、剥離コート32と剥離テープ33との軸方向位置合わせが容易である。また、剥離コート32は、シリコンにより形成されている。このため、剥離性が良好である。また、耐熱性も高い。また、剥離コート32は、シリコンを塗布するという簡単な作業により、一次スプール3の内周面に配置することができる。このため、作業性に優れている。
【0039】
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、剥離コートの代わりに剥離フィルムが配置されている点である。したがって、ここでは相違点について説明する。
【0040】
図3に、点火コイルの剥離フィルム付近の拡大断面図を示す。なお、図2と対応する部位については同じ記号で示す。図に示すように、二次スプール4の外周面には、PTFE製の剥離フィルム34が巻回されている。なお、剥離フィルム34は、本発明の補助剥離部材に含まれる。
【0041】
本実施形態の点火コイル1によると、剥離テープ33により、剥離テープ33よりも内周側の部材に加わる熱応力を緩和することができる。また、剥離フィルム34により、剥離フィルム34よりも内周側の部材に加わる熱応力を緩和することができる。したがって、一次スプール3の一次巻線30巻回部の軸方向全長に亘って、内周側部材に加わる熱応力を緩和することができる。
【0042】
また、剥離フィルム34は、二次スプール4の外周面に配置されている。したがって、スプール内周面に配置する場合と比較して、より簡単に剥離フィルム34を配置することができる。また、剥離フィルム34は、二次スプール4の上端側、言い換えると低圧側に配置されている。このため、二次巻線40同士で絶縁破壊が起こるおそれが小さい。
【0043】
(3)第三実施形態
本実施形態と第二実施形態との相違点は、剥離フィルムが二次巻線の外周面に配置されている点である。したがって、ここでは相違点について説明する。
【0044】
図4に、点火コイルの剥離フィルム付近の拡大断面図を示す。なお、図3と対応する部位については同じ記号で示す。図に示すように、剥離フィルム34は、二次巻線40の外周面に巻回されている。
【0045】
本実施形態の点火コイル1によると、第二実施形態と比較して、より簡単に剥離フィルム34を配置することができる。また、第二実施形態と比較して、二次スプール4外周面に段差が形成されるおそれがない。
【0046】
(4)その他
以上、本発明の点火コイルの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的、改良的形態で実施することも可能である。
【0047】
例えば、第一実施形態においては、シリコン製の剥離コート32を補助剥離部材として用いた。また、第二実施形態においては、PTFE製の剥離フィルム34を補助剥離部材として用いた。しかしながら、補助剥離部材の材質は特に限定されるものではない。FEP、PCTFE、ETFE、ECTFE、PVDF、PVFなどのフッ素樹脂を用いてもよい。また、これらのフッ素樹脂およびシリコンから選ばれる二種類の樹脂(例えば、FEPとフッ素樹脂)の複合材料により補助剥離部材を形成してもよい。また、フッ素樹脂やシリコンや上記複合材料などの粒子を、他の母材に分散させて補助剥離部材を形成してもよい。また、フッ素樹脂およびシリコンに限らず、例えばPET、ろうなどにより補助剥離部材を形成してもよい。
【0048】
また、第一実施形態においては、剥離コート32を一次スプール3に配置した。第二実施形態においては、剥離フィルム34を二次スプール4に配置した。第三実施形態においては、剥離フィルム34を二次巻線40に配置した。しかしながら、補助剥離部材を配置する部材は特に限定しない。直接巻回部36の内周側であればよい。例えば、ゴムチューブ52に配置してもよい。また、補助剥離部材の軸方向幅、形状、個数も特に限定しない。例えば、上記第一実施形態と第二実施形態とを組み合わせて、補助剥離部材を径方向に二つ配置してもよい。
【0049】
【発明の効果】
本発明によると、直接巻回部の内周側に配置された部材に加わる熱応力を緩和できる点火コイルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施形態の点火コイルの軸方向断面図である。
【図2】 第一実施形態の点火コイルの剥離コート付近の拡大断面図である。
【図3】 第二実施形態の点火コイルの剥離フィルム付近の拡大断面図である。
【図4】 第三実施形態の点火コイルの剥離フィルム付近の拡大断面図である。
【図5】 従来の点火コイルの部分断面図である。
【符号の説明】
1:点火コイル、2:ハウジング、20:広口部、21:切り欠き窓、3:一次スプール、30:一次巻線、31:外周コア、32:剥離コート(補助剥離部材)、33:剥離テープ(剥離部材)、34:剥離フィルム(補助剥離部材)、35:鍔部、36:直接巻回部、37:間接巻回部、4:二次スプール、40:二次巻線、41:スプール側係合爪、5:中心コア部、50:弾性部材、52:ゴムチューブ、54:中心コア、6:コネクタ部、62:下端面、63:位置決めリブ、64:信号入力用コネクタ、65:イグナイタ、66:コネクタ部側係合爪、7:高圧タワー部、70:タワーハウジング、71:高圧ターミナル、72:スプリング、73:プラグキャップ、74:ボス部、75:凸部、76:開口、8:エポキシ樹脂(樹脂絶縁材)。
Claims (8)
- ハウジングと、
該ハウジング内に配置され、外周面に二次巻線が巻回された二次スプールと、
該二次巻線の外周側に配置され、外周面に、一次巻線が直接巻回された直接巻回部と、剥離部材が配置され該剥離部材に一次巻線が巻回された間接巻回部と、を持つ一次スプールと、
該ハウジング内に充填され、上記各部材間の絶縁を確保する樹脂絶縁材と、
を備えてなる点火コイルであって、
該直接巻回部の内周側において該直接巻回部と径方向に対向する部位であって、径方向でみて前記剥離部材が存在しない個所にさらに補助剥離部材が設けられていることを特徴とする点火コイル。 - 前記補助剥離部材は、前記一次スプールの内周面に配置されている請求項1に記載の点火コイル。
- 前記補助剥離部材は、前記二次巻線の外周面に配置されている請求項1に記載の点火コイル。
- 前記補助剥離部材は、前記二次巻線の低圧側に配置されている請求項3に記載の点火コイル。
- 前記補助剥離部材は、前記二次スプールの外周面に配置されている請求項1に記載の点火コイル。
- 前記補助剥離部材は、前記二次スプールの低圧側に配置されている請求項5に記載の点火コイル。
- 前記補助剥離部材の軸方向幅は、1mm以上である請求項1に記載の点火コイル。
- 前記補助剥離部材は、フッ素樹脂およびシリコンから選ばれる一種以上の材料を含んで形成されている請求項1に記載の点火コイル。
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