JP3985128B2 - 転がり軸受用冠型保持器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は転がり軸受用の冠型保持器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車のオルタネータ用等に用いられる深溝玉軸受等においては、図4にその軸平行断面図を例示するように、内輪41と外輪42との間に形成される環状空間43内に配置された複数のボール44の互いの周方向位置を一定のピッチに維持するために、冠型保持器45が用いられることが多い。なお、46は環状空間43を外部に対して密封するためのシールであり、このシール46並びに内41および外輪42で囲まれた環状空間43内にグリースが充填される。
【0003】
冠型保持器は、図5に外観図を例示するように、環状の基部51に複数のポケット52が形成され、その各ポケット52は基部51の軸方向一端側に開口している。このような冠型保持器は、その全体が樹脂によって一体成形され、各ポケット52の両側には、基部51から突出形成された一対の爪部53a,53bが配され、この一対の爪部53a,53bは先端側が互いに接近するように湾曲してポケット52の一部を形成し、これによってポケット52内に収容された転動体(ボール)を確実に保持できるようになっている。
【0004】
このような冠型保持器45の軸受に対する組み込みは、内輪41と外輪42の間に所要個数のボールを挿入して、それぞれを周方向に略一定のピッチで配置されるように位置決めした状態で、冠型保持器45を環状空間43の一端側から押しつけることによって各ボールをポケット52内に嵌め込む、いわゆるスナップフィットによって行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、深溝玉軸受においては、一般に、内外輪が相対的に傾いてしまう、いわゆるミスアライメントが発生すると、ボールの進み遅れが生じ、ボールを介して保持器に力が作用する。上記した冠型保持器45を用いた深溝玉軸受においては、このミスアライメントに起因する力により、相対的に肉厚の薄いポケット52の底部の近傍にクラックが生じ、保持器45の破損から焼き付きの発生という致命的な損傷に至る場合がある。
【0006】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、深溝玉軸受のミスアライメントに起因してボールの進み遅れが生じてもクラックが発生することを防止することができ、しかも、そのことを、特にコストを上昇させたり、あるいは軸受への組込み状態において軸受性能を犠牲にすることなく達成するすることのできる転がり軸受用冠保持器の提供を目的としている。
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明の転がり軸受用冠型保持器は、円環状の基部に転動体を収容するための複数のポケットが形成され、かつ、その各ポケットは、上記基部の軸方向一端側に開口してなる転がり軸受用冠型保持器において、上記基部の各ポケット底部に対応する部位の径方向への肉厚のみが、軸方向全長に渡り、残余部位よりも厚く形成されていることによって特徴づけられる。
【0008】
本発明の冠型保持器は、単に全体の肉厚を増大させるのではなく、ボールの進み遅れの発生時にクラックが生じやすい箇所のみの肉厚を増大させることによって所期の目的を達成するものである。
【0009】
すなわち、保持器全体の肉厚を増大させるとクラックの発生を防止することができるのであるが、保持器の挿入空間、つまり内・外輪間に形成される環状空間の大きさに制約があるため、必要強度を得るべく全体の肉厚を増大させることは実質的に不可能である。つまり、軸方向には軸受両端部に装着されるシールに対する干渉、径方向には内輪外周面と外輪内周面に対する干渉の恐れがある。また、全周にわたって径方向への肉厚を増大させると、両端がシールで密封された上記した環状空間内におけるグリースの封入空間の容積が激減し、寿命等の軸受性能を低下させる恐れがある。
【0010】
そこで、本発明においては、ボールの進み遅れの発生時にクラックが生じやすい基部の各ポケット底部に対応する部位のみ、径方向への肉厚を増大させる。これにより、クラックの発生を抑制でき、しかもグリースの封入空間の容積をさほど減少させることがなく、軸受性能に影響を及ぼすことがない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態の斜視図で、図2はその矢視Aで示すポケット2の近傍の拡大平面図であり、図3はそのC−C断面図である。
【0012】
円環状をした基部1には、周方向に一定のピッチでポケット2が形成されているとともに、その各ポケット2の両側から、当該各ポケット2の一部を形成する一対の爪部3a,3bが突出しており、この点は従来の冠型保持器と同等の構成である。
【0013】
この実施の形態の特徴は、基部1の各ポケット2の底部に対応する部位が、他の部位に比して径方向に肉厚となっている点である。すなわち、基部1の各ポケット2に対応する部位に、径方向外側および内側に突出する突出部4が形成されており、その分、基部1の他の部位並びに爪部3a,3bの径方向への肉厚に比して厚くなっている。
【0014】
以上の本発明の実施の形態によると、玉軸受への組み込み状態において、内輪と外輪が相対的に傾くミスアライメントを生じて、ボールの進み遅れが発生してボールを介して各ポケット2に対して力が作用しても、各ポケット2の底部における肉厚が従来に比して厚くなっているため、クラックが発生することがなく、従って、従来のようにミスアライメントの発生時に保持器が破損する恐れがなくなる。
【0015】
そして、以上の実施の形態において特に注目すべき点は、ミスアライメントの発生時にクラックを防止するための構成が、基部1において各ポケット2の底部に対応する部位の肉厚のみを厚くしている点であり、これにより、軸受に組み込んだ状態において内・外輪間に形成される環状空間のグリースの封入空間があまり減少することがなく、従来のこの種の軸受と同等のグリースを封入することができる。
【0016】
また、爪部3a,3bの肉厚は従来のままであるため、軸受に対してスナップフィットにより組み込む際の所要挿入力に何ら影響を及ぼすことがなく、組み込み時に爪部3a,3bが破損してしまうというような不具合も生じない。
そして、以上の実施の形態においては、保持器の樹脂の材質をクラックの発生しにくい特殊なものとしたり、あるいは特殊な充填材等を用いる場合のようにコストを上昇させることがなく、安価で破損しにくい冠型保持器が得られる。
【0017】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、冠型保持器の基部のポケット底部に対応する部位の径方向肉厚を、残余の部位に比して厚くしているため、ミスアライメントに起因して転動体を介して保持器に力が作用しても、従来のようにポケットの底部近傍にクラックが生じたり、それに伴って保持器が破損する恐れがなくなり、従って本発明に係る冠型保持器を組み込んだ軸受の信頼性が向上する。
【0018】
しかも、径方向への肉厚を厚くする部位は基部のポケット底部に対応する領域のみであるため、軸受への組み込み時に内・外輪間の環状空間におけるグリースの封入容積をあまり減少させることがなく、保持器の強度を向上させるために他の軸受性能を劣化させることがないとともに、保持器の材質として特殊な材料や充填材を用いる場合のようにコストを上昇させることもなく、更には軸受に対してスナップフィットで組み込む際の所要力が増大してしまうと入った不具合も生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の外観斜視図である。
【図2】図1における矢視Aで示すポケット2の近傍の拡大平面図である。
【図3】図2におけるB−B断面図である。
【図4】冠型保持器が組み込まれる玉軸受の構成例を示す軸平行断面図である。
【図5】従来の冠型保持器の構成例を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 基部
2 ポケット
3a,3b 爪部
4 突出部
Claims (1)
- 円環状の基部に転動体を収容するための複数のポケットが形成され、かつ、その各ポケットは、上記基部の軸方向一端側に開口してなる転がり軸受用冠型保持器において、上記基部の各ポケット底部に対応する部位の径方向への肉厚のみが、軸方向全長に渡り、残余部位よりも厚く形成されていることを特徴とする転がり軸受用冠型保持器。
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