JP3984385B2 - ニッケル剥離液 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニッケルとスズまたはスズ合金とが共存する材料から、スズまたはスズ合金を侵食せずに、ニッケルのみを選択的に剥離することのできる剥離液に関する。本発明のニッケル剥離液は、特に半導体装置、プリント配線板などの電子部品の製造において有用である。
【0002】
【従来の技術】
電子部品の電極は、通常複数層の金属膜や金属バンプからなり、金、白金、銀、パラジウム、クロム、ロジウム、タングステン、銅、チタン、ニッケル、アルミニウム、スズ合金(はんだ)等が使用されている。これらの金属膜の形成には、電気めっき、無電解めっき、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどの方法が使用される。
複数種の金属膜を積層してなる電極の形成には、使用される金属の数だけ製膜が繰り返し実施されるが、その際に製膜した金属の一部を剥離したり、不要な部分に付着した金属を除去したりする必要が生じる。また、形成された金属膜に欠陥があった場合には、その金属膜を剥離して製膜し直すこともある。これらの金属膜の剥離には、剥離すべき金属のみを選択的に溶解する剥離液が使用される。
【0003】
例えば、「エレクトロニクス実装学会誌」2巻、1号、29〜34頁(1999年)に記載されているように、LSIの端子にニッケルをカソードとしてはんだバンブ電極を形成する場合には、はんだの成分であるスズまたはスズ合金を浸食せず、ニッケルのみを剥離する剥離液が使用される。このようなニッケル剥離液として、例えば特開平9−228075号公報に、ハロゲンイオンを含まない酸(例えば硫酸)、過酸化水素やペルオキソ化合物からなる酸化剤、芳香族ニトロ化合物および特定の染料からなる金属溶解抑制剤を含有する水溶液からなる剥離剤が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報に記載された剥離液は、スズまたはスズ合金の浸食が比較的大きいという点で充分満足し得るものではない。
従って、本発明は、ニッケルとスズまたはスズ合金とが共存する材料からニッケルを選択的に剥離させるニッケル剥離液において、ニッケルの溶解速度が速く、かつスズまたはスズ合金の侵食を極力抑えることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のニッケル剥離液は、ニッケルとスズまたはスズ合金とが共存する材料からニッケルを選択的に剥離する剥離液であって、(A)硫酸60〜95重量%、および(B)硝酸、硝酸塩および芳香族ニトロ化合物から選ばれた酸化剤1.5〜2.5重量%を含有する水溶液からなることを特徴とする。前記ニッケル剥離液には、さらに(C)ハロゲンを含有することが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のニッケル剥離剤における硫酸は、酸化剤によって酸化されたニッケルを溶解するものであり、その濃度は60〜95%、好ましくは60〜80%、さらに好ましくは63〜75%である。本発明のニッケル剥離剤においては、このように高濃度の硫酸を用いるため、スズおよびスズ合金をほとんど浸食することなくニッケルを溶解することができる。前記濃度が60%未満ではスズおよびスズ合金に対する腐食性が強く、また、ニッケルの剥離速度が遅くなる。95%を超えると剥離液の粘度が高くなって被処理材料に対する濡れ性が低下し、ニッケルを均一に剥離できない原因となる。
【0007】
本発明のニッケル剥離剤に用いられる酸化剤は、ニッケルを酸化してニッケルの溶解を促進するものであり、硝酸、硝酸塩および芳香族ニトロ化合物のうちの少なくとも1種が用いられる。本発明では、酸化剤として一般に広く用いられている過酸化水素やペルオキソ二硫酸塩を用いないので、酸化剤の自然分解による損失がなく、剥離液を工業的に連続使用する際に液の組成の維持が容易である。前記硝酸塩としては、たとえば硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸鉄、硝酸ニッケルなどがあげられる。前記芳香族ニトロ化合物としては、ニトロベンゼンスルホン酸、ニトロ安息香酸、ニトロアニリン、ニトロフェノール、それらの塩などがあげられる。塩としては、たとえばニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム、ニトロ安息香酸ナトリウムなどがあげられる。これら酸化剤の濃度は、1.5〜2.5重量%である。前記濃度が1.5重量%未満では酸化力が不充分でニッケルの剥離速度が遅くなり、また、2.5重量%を超えるとスズおよびスズ合金の浸食が大きくなる。
【0008】
本発明のニッケル剥離剤には、必要に応じて前記の成分以外の成分を添加してもよい。たとえばニッケルの溶解を促進するために、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオンを添加してもよく、被処理材料に対する濡れ性を向上させるために非イオン系界面活性剤や水溶性溶剤を添加してもよい。好ましい非イオン界面活性剤としては、例えばポリエチレングリコール、酸化エチレン−酸化プロピレン共重合体等のポリエーテル類およびそれらの誘導体、ソルビタンモノカプリレート、ソルビタンモノラウレート等のソルビタンエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート等のポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類等が挙げられる。
【0009】
本発明のニッケル剥離剤は、前記成分を水、好ましくはイオン交換水とともに混合、攪拌することにより容易に調製しうる。
【0010】
本発明のニッケル剥離剤の使用方法に特に限定はないが、ニッケル剥離剤に被処理材を浸漬する方法、ニッケル剥離剤を被処理材の表面にスプレーする方法などがあげられる。
また、使用条件、たとえばニッケル剥離液と被処理材との接触時間や液温などは、被処理材の種類などにより適宜選択される。
【0011】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに説明する。
(実施例1〜9、比較例1〜3)
表1および表2に示す成分を混合し、ニッケル剥離液を調製した。得られた液のニッケル剥離速度およびスズ合金(はんだを使用)の浸食速度を下記のようにして調べた。
【0012】
(ニッケル剥離速度の測定)
40mm×40mm×0.3mmのニッケル板(比重8.845)を、25℃の剥離液中に10分間静置した後に取り出し、ニッケル板の重量変化から下記式(1)により剥離速度を算出した。
【0013】
【数1】
Figure 0003984385
【0014】
(はんだ腐食速度の測定)
40mm×40mm×0.3mmのはんだ板(比重8.5)を、25℃の剥離液中に20分間静置した後に取り出し、はんだ板の重量変化から下記式(2)により剥離速度を算出した。
【0015】
【数2】
Figure 0003984385
【0016】
各剥離液についてのニッケル剥離速度及びはんだ剥離速度を表1、表2に示した。
【0017】
【表1】
Figure 0003984385
【0018】
【表2】
Figure 0003984385
【0019】
各表から明らかなように、本発明に従う各実施例のニッケル剥離液はニッケルの剥離速度が速く、しかもはんだの腐食が極く僅かであり、はんだの外観に変化を生じさせない。これに対し、硫酸濃度が本発明の剥離液よりも低い場合(比較例1)はニッケルの剥離速度が遅く、はんだの腐食も大きい。また、硫酸濃度が低い場合で、酸化剤として過酸化水素を併用した場合(比較例2および3)は、ニッケルの剥離速度は速くなるが、はんだの腐食を充分抑制できない。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ニッケルの溶解速度が速く、かつスズまたはスズ合金の侵食を極力抑えたニッケル剥離液が提供され、半導体装置やプリント配線板などの電子部品の製造において有用となる。

Claims (2)

  1. ニッケルとスズまたはスズ合金とが共存する材料からニッケルを選択的に剥離する剥離液であって、(A)硫酸60〜95重量%、および(B)硝酸、硝酸塩および芳香族ニトロ化合物から選ばれた酸化剤1.5〜2.5重量%を含有する水溶液からなることを特徴とするニッケル剥離液。
  2. 前記ニッケル剥離液には、さらに(C)ハロゲンを含有する請求項1に記載の水溶液からなるニッケル剥離液。
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