JP3983319B2 - 縫合糸付き針の自動包装機および縫合糸付き針の自動包装方法 - Google Patents

縫合糸付き針の自動包装機および縫合糸付き針の自動包装方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は縫合糸を取付けた手術用針の自動包装機および自動包装方法に関し、より詳しくは、本発明は、各々に縫合糸を取付けた手術用針を取外し可能なカバーを備えたトレー内に高速包装し、縫合糸をパッケージの外部の環状溝に巻取る手術用針の高速自動包装機に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、医療技術、外科技術、健康関連技術において、手術用針に取付けた縫合糸を高速で高効率に包装できるように針が開発されている。この針には、かしめられたり、同様に結びつけられた縫合糸が付いており、そのように組み合わされた針と縫合糸を普通、針付き縫合糸と云う。この針の必要性は、針付き縫合糸の滅菌包装のコストが針付き縫合糸自身のコストに近づくにつれて益々重要になってきた。
【0003】
さらに、そのように組み合わされた手術用針、取付け縫合糸と、針と取付け縫合糸を一括収納するための様々なタイプの安い縫合糸パッケージをユーザが強く要望するに伴い、針付き縫合糸の自動包装の必要性が生じた。なお本明細書中では包装(パッケージング)を特に一括収納の意味で使用している。
【0004】
先行技術には縫合糸パッケージがカバーをしたトレー形状の容器であり、1本以上の針と共に取付け縫合糸を受けて固定保持するように設計され、その縫合糸パッケージは、カバーを開ければスムースな方法で針と取付け縫合糸を確実に容易に出せる旨開示されている。
【0005】
針を縫合糸パッケージから取り出したい場合、例えば、外科医、保険医療士は針をピンセットで掴み、縫合糸トレーから引き出す。パッケージ内では針が拘束から簡単に解け、針に取付けた縫合糸が巻き付きや絡みを生ぜずにトレーから容易に引き出せることが重要である。
【0006】
従って、例えば、射出成形プラスチックトレーを備えた一つの先行技術の針縫合糸パッケージ構造では、針はトレーの中央部に留められ保持されるように、一般に縫合糸トレーに配置されたクランプ構造によって拘束される。それから取付けた針から伸びる縫合糸は、縫合糸トレーの周囲に作られた周縁溝内に案内配置され、それにより、溝の周縁長さに沿って伸びている。この針の位置、特に、縫合糸トレーの周縁溝内の縫合糸の位置は、通常、縫合糸を強く曲げないように意図されている。その理由は残りの縫合糸巻とのもつれや、トレーやパッケージの構造物上でのからみを回避しながら縫合糸パッケージから縫合糸を個別に容易に取り出すためである。
【0007】
そのような縫合糸パッケージは、米国特許第5,213,210 号に”詰め込み容易な縫合糸パッケージ”のタイトルで開示されており、その特許は本出願の譲受人に譲渡されており、Kalinskiらに与えられた米国特許第4,961,498 号を含む幾つかの先行技術の針付き縫合糸パッケージを参考にしている。
【0008】
上記特許に開示されたように、周縁溝を有する平らなトレー形状のプラスチック容器の特定の設計では、基本的に縫合糸パッケージは、底が長円形で平らな射出成形プラスチックトレーで構成され、平らな中央面領域を備え、パッケージの周辺に対して所定の位置に針を拘束し、留めるための針クランプ構造をその上で高く形成している。縫合糸は針の端部から、縫合糸トレーの周辺や周縁で伸びる溝内に伸び、縫合糸トレーの周縁部内で本質的に巻取られるように溝内に配置される。縫合糸は縫合糸トレー溝内に配置され、それにより非常に多数隣接配置された弾性フィンガーを設けて溝から外れないようにしている。弾性フィンガーは、縫合糸トレーと一体成形され、溝の上下外側に溝に沿って突き出ており、全体として所謂”ファスナ構造”を形成している。そのファスナ構造では、フィンガーの本来の弾性によって、一時的に容易に縫合糸を上げて、適当な縫合糸巻取り装置によって縫合糸トレー溝内に縫合糸を誘導することができる。米国特許第5,213,210 号に開示されているように、縫合糸は、縫合糸を所定の位置に配置する直前に各フィンガーの自由端を逐次上げ、それから針の自由端を所定位置にスプリングバックさせて縫合糸を保持することによって溝内での巻取りが企図された。
【0009】
トレー状の縫合糸パッケージに手術用針と針に付けた縫合糸を包装するための普通の半自動巻取り機が開発されている。その半自動巻取り機は、共に本願の譲受人に譲渡された”縫合糸巻取り機”のタイトルの併願米国特許出願番号第181,591 号の主題であり、縫合糸配置のために以前に企図された個々のフィンガーを逐次上げる少なくとも幾つかの工程を半自動化して針と縫合糸を入れたパッケージの出力を増大すると同時に、手動による手順の数を減らしてこれらの特定の物の包装を実現する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この趣旨で半自動巻取り機は、針と針に取付けた縫合糸をトレーに装填するにはトレーを手動で向きを決める必要があるものの、縫合糸の巻取り工程をかなり自動化してトレー周囲の周縁溝に縫合糸を配置する巻取りステーションを備えている。またそれと共に、針と縫合糸を装填したトレーに手動で配したカバーを、カバーとトレー間でラッチ留め相互連結を形成するプレスダイによってトレーに留め、同時に、次にカバーを外した際にカバーの一部から、トレーに永久に貼られたままの製品証明ラベルを作ることができる連動装置が設けられている。針と縫合糸の包装では、現在の技術水準に対してかなり進んでいるが、上述したように、半自動巻取り機は、トレーに手術用針と取付け縫合糸を装填し、カバーを取付け、一般に完成した縫合糸パッケージを製造する場合に、手動で激しい労力を要する処理工程をかなり数必要とする。
【0011】
さらに、低コストの安いプラスチックトレーでは、長い縫合糸の巻取りには完全に縫合糸を巻取る前に、縫合糸パッケージを数回回転し、プラスチックフィンガーを数回曲げる必要があることがわかった。プラスチックフィンガーの弾性変形では何回かの曲げによってたまたま個々のフィンガーに永久変形や破損を生じる程度にまでなり、改修のために手動作業を間に必要とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、一つの重要な方法として、前述の半自動化の針と縫合糸パッケージを作る考え方に、高効率で高速モードで、上記タイプの連続トレーに縫合糸付き針を連続的に装填し、続けて縫合糸を、トレー周囲に伸びる周縁の縫合糸用溝内のようなトレー内に巻取るようにした新規で唯一の実質的に完全な自動包装機(パッケージ用機械)を設けることによって改良を加えている。それにより、上記自動包装機は、カバーを針と縫合糸装填トレーに自動位置決めと自動固定を行ない、上記タイプの完全な縫合糸パッケージを作るように設計されており、しかもこのパッケージはこの技術で必要な滅菌や積み重ね等のような他の工程のための適当な場所に移されるようになっている。
【0013】
本発明の目的は、複数の弾性フィンガーで僅かに閉鎖した縫合糸用溝を備えたパッケージトレー内に針を個装し、縫合糸を縫合糸用溝内に巻取った縫合糸付き針の自動包装機を提供することである。その自動包装機では、パッケージは複数の連続するワークステーションにより割送りされる。そのワークステーションは、空のパッケージトレーを複数の回転可能な支持面に載せるための第1ワークステーションと、複数の連続するワークステーションによる割送りで各々の回転可能な支持面を前進させるための第1手段とを有している。第2ワークステーションは、針とこの針に取付けられた縫合糸を受け、前記針とこの針に取付けられた縫合糸を、縫合糸の自由端が前記パッケージトレーから外部に垂れ下がるようにパッケージトレー内に所定の方向に挿入する。第2手段は、軸方向張力を前記縫合糸に与え、第3ワークステーションは、縫合糸用溝を開け、回転可能な支持面に対して前記支持面に垂直に伸びる軸の周りの回転運動を与えて縫合糸の自由端を前記縫合糸用溝内に巻取る。第4ワークステーションは、パッケージトレーにカバーをして針とこの針に取付けられた巻取り縫合糸を入れた縫合糸パッケージを形成し、且つ前記カバーに力を加えて前記カバーでラッチ構造を形成して前記カバーを前記パッケージトレーに留める。最後に、第5ワークステーションは、縫合糸パッケージを前記回転可能な支持面から取り外して滅菌と2次包装を行なう。任意の検査ワークステーションと予備巻取りステーションを同様に設けて正確に個装された針と縫合糸だけが2次包装工程に送られたかを確認するようにしてもよい。
【0014】
縫合糸を取付けた手術用糸の前記本質的な自動包装を達成するため、本発明に係る自動包装機は、回転可能な縫合糸トレー支持面をその周縁に分布するように離して配した回転ターンテーブルを設けるようにしている。回転ターンテーブルは、回転してトレーを支持する回転支持面を前方に割送りしてそれにより複数の連続するワークステーションに進められる。それらのワークステーションは、それぞれ、ターンテーブル上の次の回転可能な支持面にパッケージトレーを送り、パッケージを半巻き回転して縫合糸を引張り、パッケージを検査して針付き縫合糸があるかを確認し、パッケージトレーで区画された各々の縫合糸用溝内にその縫合糸を巻取り、カバーを取付け、カバーとトレー間にラッチ構造体を作り、その後、各々完成した縫合糸パッケージを適当なマガジンあるいは収集トレーに送って他の処理、滅菌、重ね配置(オーバラッピング)あるいは他の配置を行なう。
【0015】
マガジン送り装置は、回転ターンテーブルの割送り回転との同期送りができるように設けられる。マガジン送り装置は、連続する回転可能な支持面に上記タイプの空のトレーを供給し自動載置するようになっている。それから、各々のトレーは一つのワークステーションに向かって回転ターンテーブルにより前方に連続して割送りされる。そのワークステーションは、一対の針グリップを有して、縫合糸を取付けた手術用針を連続するトレー内に連続して挿入し配置して、トレーに作られた針クランプ構造体でラッチし、それにより、縫合糸がトレーから垂れ下がった状態でトレー内の針を留めている。縫合糸は真空プレナムによって取り込まれ、回転ターンテーブルが回転可能な支持面と支持されたパッケージトレーを前進させるにつれて縫合糸に張力を与える。針と縫合糸装填トレーは前方に割送りされるので、縫合糸を巻取る際に継続して引く走行引っ張り部材による張力下で張力がかけられ把持される。次に、回転可能な支持面とパッケージトレーは180°回転して針と縫合糸が巻取りできるように配置される。このステーションでは、パッケージを映像システムで視覚的に検査してパッケージ内の針と縫合糸の有無と正確な針の位置を確認する。次のワークステーションでは、縫合糸パッケージを上下カムによってクランプすると同時に全ての上フィンガーをトレーに対し上に移動させ、回転可能な支持面とパッケージトレーの回転を可能にし、トレー面に垂直な中心軸の周りに回転支持部材を回転させてカム内に形成された縫合糸用溝内に縫合糸を巻取る。上下カムが離れると同時に、確実な移動機構により上フィンガーが元の位置に戻って縫合糸をその溝内で塞いでいることが確認される。
【0016】
それから、取付け縫合糸をトレーの周縁溝内に巻き付けた状態で針を固定したトレーを載置する回転支持面は他のワークステーションに向かって前方に割送りされる。そのワークステーションでは作業機構によりトレー上にカバーがなされると同時に、プレスダイでカバーを押してカバーでラッチ構造体を作りカバーをトレーに留める。この特定のカバー取付けシーケンスが完了したら、得られた完成縫合糸パッケージは他のワークステーションに割送りされる。そのワークステーションでは適当なグリップで縫合糸パッケージを掴みマガジンや他の受取りユニットに送り、必要な滅菌、積み重ね等の他の処理の用意を行なう。
【0017】
前述の工程シーケンスは、回転ターンテーブル上の各々連続する回転可能な支持体に対して継続的に繰り返される。一つの回転可能な支持部材が一つの空のトレーを受けているので、先の回転可能な支持部材は上記包装(パッケージング)サイクルを行なっている。
【0018】
従って、本発明の第1の目的は、縫合糸を取付けた針の自動高速包装を容易にする包装機を提供することである。
本発明の特定の目的は、周囲で離れて配置された複数のトレー支持用の回転可能な支持面を備えた前方に割送りする回転ターンテーブルで包装を行ない、且つ、その支持面に配置された空のトレーに連続して針と針に取付けた縫合糸を装填し、各トレー周囲の周縁溝内に縫合糸を容易に巻取る機構を備えたワークステーションに割送りし、次にカバーをプレスダイによりトレー上に供給し固定して針と巻取り縫合糸を入れた縫合糸パッケージを形成する他のワークステーションに割送りする、手術用針と針に取付けた縫合糸の自動包装機を提供することにある。
【0019】
また本発明の特定の目的は、回転可能な支持体に載置される空の縫合糸トレーに、縫合糸をトレーの周縁溝内に巻取った状態で、手術用針を連続して自動的に送り所定位置に配置し、針と縫合糸収納パッケージを作るようにカバーで留める、手術用針と針に取付けた縫合糸の自動包装機を提供することである。
本発明の他の目的は、さらにトレーの検査をしてトレーとその中身の有無を確認できるワークステーションを設けた方法で手術用針と針に取付けた縫合糸の自動包装機を提供することである。
【0020】
自動包装機はまた、前方に割送りされた継続するトレーを各々針と縫合糸を配した状態で高速連続載置し、針と縫合糸装填トレーを包装機の適当な縫合糸巻取りステーションに割送り前進させ、針と巻取り縫合糸を収納したトレーを包装機のカバー適用ステーションに連続して送り縫合糸パッケージを作り、包装機から完成した縫合糸パッケージを連続的に自動取り出しを行なうことができる回転ターンテーブルを設けている。自動包装機は結果として手動操作をしないで単一の高速製造サイクルで縫合糸パッケージを連続して繰り返し製造できるようになっている。
【0021】
さらに、本発明は、複数の手動針下げステーション間のインターフェースを容易にする新規な半自動緩衝装置か様々な生産速度サイクル時間を有する自動針下げステーションを設けている。この緩衝装置によって針と針に取付けた縫合糸を連続的な回転ステーションに手動で配置することが可能になる。そのワークステーションではロボットによりグリップされるための正確に取り上げ位置が指定され針と縫合糸がパッケージトレーに配置される。本発明の制御システムにより自動包装機は規則的にサイクルを飛び越して手動によるスループットの変化を補正でき、また様々な生産速度の自動下げステーションとの本発明の自動包装機の合体も容易にすることができる。
【0022】
本発明は、生産速度を低下させずに構成部品の1個のマガジンを、取外した空のマガジンおよび挿入した完全なマガジンと交換することができる自動マガジン交換機も設けている。
【0023】
さらに、本発明は多数の手術用針と針に取付けた縫合糸をトレーに自動包装(パッケージング)し、続く工程でこの自動包装機の中間手段によりトレーにカバーをかけることが可能な新規な方法にも関する。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1ないし図8は針とこの針に取り付けた縫合糸の構造と、本明細書で記載された包装機で組立てられたパッケージとその構造の関係を示す。
図1は縫合糸取付け針アセンブリ25を示し、縫合糸取付け針アセンブリ25は、針26、針の胴端部と縫合糸取付け位置27、縫合糸28、縫合糸後端29を有している。図2は巻取り縫合糸アセンブリ25を受ける空のパッケージ成形トレーを示す。図3ないし図5を説明する。トレー12は平行な側面と本質的に半円両端を備えた平らなベース75を有している。垂直壁(外壁)76はベース75の周縁に配されている。垂直壁76の内側で平行に第2垂直壁(内壁)77が配置されている。垂直壁76の上内側面に当たらずに近くまで一般的に放射状に外側に伸びた複数の柔軟なフィンガー78が第2垂直壁77の上部から片持ち梁状に取付けれている。ベース75、外壁76、内壁77、フィンガー78は、図5に示すような縫合糸巻取りループ80を閉じ込める中空周縁溝79を区画する。トレー12はプラスチックのような弾性材料から作られ、それにより図5に破線で示した位置86まで接続位置66で折り曲げ可能で、解除されれば本質的に元の水平位置までスプリングバックする特性をフィンガーに与え、それにより開けた位置で縫合糸80を容易に挿入し、閉鎖した位置で溝内に縫合糸ループ80を容易に収納することができる。各フィンガーと同様の形状でその真下に間隔を開けて配した複数の開口161は、トレー12内に成形されて縫合糸挿入に関係した工具のアクセスを可能にし、また多数の穴162は、トレー内に成形され減圧作業を補助する。これらの説明は巻取り作業の詳細な説明に交えて以下詳細に行なう。
【0025】
図3と図4に示すように、内側壁77間のギャップ81により縫合糸82が溝79内に入り、縫合糸巻取りを可能にし、また反対に最終ユーザが縫合糸を取り出せる出口となる。
【0026】
図4と図5に詳細に示した”針パーク”と称する針保持手段84は、トレーの中央下部に配置されている。針保持手段84は、間にギャップ87を有する一般に対向する2組のブレード85、86を具備し、トレーに一体成形されており、ベースのフロア(床)から垂直に出ている。この針パーク84の設計の機能的な特性により、図5に断面で示した針線材径88を角を落とした面89に対し矢印Aの方向に押す比較的単純な機械的運動で自動載置が容易となり、また針がギャップ87を通ると直ぐに図5で示した位置90までブレード85、86の塑性変形が容易となる。そのため針26は針パークブレード85、86による塑性変形力によって針の位置90周囲の領域に固定され、最終ユーザは針の曲がり形状に通路をブレード85、86の間から軸方向にスライドさせて比較的容易に取外すこともできる。縫合糸と針を組み合わせて配したパッケージトレー12を図3に示す。
【0027】
図6に示したパッケージカバー71は、紙や他のシート、材料から作られ、本質的にラベル面であり、パッケージ内の物を一部シールド保護する。
図7に示すように、カバー71は複数のタブ72によってトレーに取付けてある。それらのタブ72はカバー材122を3辺打ち抜き121により作られる。パッケージカバー71は、針の胴部端が図7に示すように見えるように、トレー12の同様の形状をした周縁上で且つ一致して、側面が平行で一部丸くした周縁端164を配置するように設けらている。カバー取付けは、ロックタブ72を図2に示した対応するポケット165に打込んで行なわれて、カバーとその下の成形トレーとのラッチが行なわれる。
【0028】
ロックタブの機能と取付け機構を図8に示す。ポケット165は棚状オーバーハング(張出し)を付けて成形されており、その配置によりタブ端部167は、突出し打込み具169によりタブ本体を打込むと、垂直上向き運動に抵抗する状態で捕捉される。これらは図78ないし図81に基づき後に詳細に説明する。突出し打込み具169はアセンブリ機に設けられ、矢印Aの方向にタブ72上に降下し、ポケット165内に入る。突出し打込み具169を引き出すと、タブ72は一部跳ね上がり、結果として一般に図8で示した形状になる。
【0029】
機械の概観
図9を説明する。縫合糸巻取り機は回転割送りアセンブリユニットであり、機械フレームと囲い(エンクロージャー)61を具備し、複数の発動装置と、その上に配された複数の等間隔配置の、回転可能な支持面手段としての工具ネスト4を備えた主回転割送り用ディスク状タレット1を収納している。対応する複数のパッケージアセンブリ機構62はタレット1の周縁に位置した機械上部工具プレート16上に固定して設けられており、その各々は完成したアセンブリシーケンスを含む一部の組合わせ作業を実施できる形状になっている。プログラム可能な論理コンピュータ制御装置と支持電子システム65はこの機械に隣接したコントロールキャビネットに収納されている。
【0030】
この機械が行なうアセンブリ作業の順序(シーケンス)を以下概括的に簡単に説明する。図9をさらに参照する。以下の機械ステーション参照番号はタレット1の周縁の位置番号IないしVIIIに対応し、アセンブリ工程のシーケンスを示している。各々の工具ネストは、垂直軸2の周りにタレット1が時計と反対回りで割送り回転して徐々に前進するにつれ現れる。この包装機の態様では、タレット1に8個の工具ネストがあり、タレット1は1回の機械サイクルにつき45°の回転角割送りを行なう。
【0031】
図9とその拡大図23を参照する。タレット1の周りのステーション番号でリストしたアセンブリ作業は以下の作業である。
(I ) 成形トレー12の載置。
(II) 縫合糸25を取付けた針の成形トレー12への搬送および成形トレー12の針パークへの針26の挿入。
(III ) 巻取り作業ができるように縫合糸28を部分的に配置するため成形トレーを用いた工具ネスト4の回転およびポスト張力具での縫合糸28ストランドの固定。このステーションでは針の有無が目で検査される。
(IV) 縫合糸28が成形トレーに完全に巻取られるまで工具ネスト4の多数回の回転。
(V ) ディジタル電子カメラによる針と巻取り縫合糸28の光学的検査の実施。
(VI) 成形トレー4上への紙ラベルカバー71の供給と配置およびカバーに設けたロックタブ72によるトレーへの固定。
(VII ) 何も実施せず。
(VIII) 完成アセンブリパッケージ73の取出しおよび次の作業ができるように材料処理マガジンへの配置。この位置でも欠陥パッケージを廃棄ビンへ捨てたり、指示により手動検査のために完成パッケージを取出す。
以下、上記機能の詳細な説明を主タレットから行なう。
【0032】
主タレットの説明
図11は、機械フレーム3の垂直軸2の周りに回転可能に設けられた主アセンブリタレットあるいはターンテーブル1を示す。タレット1には複数の工具ネスト4がタレットの周縁に等間隔で回転可能に配されている。ターンテーブル1は搬送装置として作業し、ステップを踏んだ割送り運動で、その際に作業するアセンブリステーション機構に隣接した各々の工具ネストを、各々割送り位置に配置する。上記シーケンスに基づいて各々の工具ネストに対して行なわれた一連のアセンブリ作業によって各々の機械のサイクルに対して完成されたパッケージアセンブリが製造され、多数のアセンブリステップが同時に終了するため比較的高サイクル速度で行なわれる。
【0033】
工具ネストの説明
工具ネスト4は空の成形トレー(図2)をステーション1で受け、機械によりそのトレーを搬送して図7に示したアセンブリを完成する。その多くの機能を各々の機械ステーションの記載を通して以下説明する。図14と図15を参照してこれらを要約すれば、工具ネストは以下のように形成されている。
1) パッケージを巻取るため下器具224、227を配設。
2) 回転可能なベアリング取付け部品6とカムローラドライブ13を用いた回転可能性の付与。正確なトレー配置ができるようにパイロットピン203の配設。
3) ラベルカバータブを打込むための複数のポケットの配設。そのうちの2個が128で示されている。
4) 後に説明する尾部タック針をガイドするための下トラック152の配設。
5) 取外し用グリップのためにトレーオフ工具を上げる突出ロッド350の配設。
6) 228で示したばねを配設してパッケージトレーを配置した際に上器具に対しコンプライアンスを与える。
7) ロッド334を有するロック手段を配設してラベルをパッケージに打込んだ際にばね228の力を無効にする。
8) 巻取り中に縫合糸を制御するように内部に真空部153の配設。
【0034】
図14はタレット1上にある1個の工具ネスト4の平面図である。好ましい態様ではタレット1の周縁には8個の工具ネストが等間隔で配されているのがわかる。工具ネストは割送りテーブル1に間隔をあけて配され、そのテーブル1と相互作用を行なう固定ワークステーション62の割送りに同調する。
【0035】
図14と図15は縫合糸ループの調整を補助するテーパの付いた形状のパイロットピン203を示している。ピン203のベースには肩部204があり、成形パッケージ12の合わせ穴205と締め代嵌合する大きさになっており、それによってトレー12が工具ネストに固定される。
【0036】
この機械のほとんどの作業時間、パッケージ組立ての様々な段階で工具ネスト4上にトレー12が配置されている。トレー12は図16に示すように下プラットフォーム224上で支持されている。トレー12は、トレー開口205でのパイロットピン203のベース205の締め代嵌合と、トレー12の底開口と係合する複数の下プラットフォームフィンガー154とによって下プラットフォーム224に固定されている。
【0037】
各々の工具ネスト4はタレット1の周縁に配置されており、そのためタレット1が上記割送りインクリメントで回転しても曲がり通路を通過することができる。工具ネスト4はまたそれ自身の垂直軸の周りに回転駆動することが可能で縫合糸をネストに巻取ることができる。
【0038】
図11と図12は多数の回転モード性能のそれぞれ平面図と立面図を示す。図12の断面立面図を説明する。工具ネストアセンブリ4は、ベアリング6で支持されタレット1の垂直軸の周りに回転できるロータ5を収納している。成形パッケージ(トレー)12は中でネスト形成され、ロータ5で回転し、組立て工程による要求に応じて軸7の周りのある回転位置で回転駆動や停止がなされる。この回転はロータ5の下側に固く取付けられたカム従動ローラ13を介して伝達される。カム従動ローラ13のローリング要素は、タレット1が垂直軸2(タレット1)の周りの回転休止位置にある場合、スピンドルスロット14内で係合する。機械サイクルのこの休止段階では全ての工具ネスト4がそれぞれ機械の組立てステーションに配置される。スピンドル15は適当に制御されたモータで駆動し、好ましい態様では、スピンドル軸21に固定されたタイミングベルトスプロケット18により駆動する。またタイミングベルトスプロケット18はタイミングベルト19で駆動し、タイミングベルト19は論理制御装置65で制御された電子サーボモータに相応して駆動する。
【0039】
図11には駆動システムがカッタウェイ平面図で示されている。この図は工具ネスト4を上に設けたタレット1の一部と、パッケージ組立て作業で必要な典型的位置である工具ネスト上に配置したパッケージ成形トレー12を示している。タレット1の下のカッタウェイ図は、スピンドルスロット14を備えたモータ駆動スピンドル15を有する図12に示した要素を示している。カム従動ローラ13はロータ5の下側に配置されたスロット14でローリング係合し、駆動スピンドル15により回転することができる。カム従動ローラ13はまた、工具ネスト4をステーション間で割送りすれば、固定ガイドレール(サイドレール)22内の開口溝34を円周方向に通過することができる。
【0040】
図13(A)ないし図13(C)はパッケージ回転に要するステーションでの典型的なサイクルにおける上記要素の相互作用を示す。主タレット1が軸2(図示せず)の周り矢印A方向にインクリメント回転しながら前進する際に、スピンドル15上方の休止位置に近づいている工具ネストロータ5の破線シルエット24が図13(A)に示されている。カム従動ローラ13は溝34内を通り、固定ガイドレール22に沿って正確に配置される。図13(B)は、図の休止位置に達して、図12で前に説明したように工具ネスト4の垂直回転軸が駆動スピンドル垂直軸に一致するまで、さらにタレット1が矢印B方向に回転するのを示している。トラック溝34からスピンドルスロット14まで移動する際にローラ13が開口ギャップ23を通る必要がある。図13(C)はモータ駆動スピンドルスロット14により矢印Cで示した垂直軸7の周りで回転駆動する工具ネストロータ24の旋回を示す。モータ駆動スピンドルスロット14はカム従動ローラ13を介して工具ネストロータ5に同様の回転を与えている。サイクルの最終でスピンドル15が回転を停止すると、スピンドルスロット14はスロット34に倣い、工具ネストとロータ24を次のステーション62に進めることができる。
【0041】
ステーション(I)
アセンブルされる空の成形トレーを完成したパッケージに挿入するための載置(ローディング)ステーションが図17に示されている。このステーションの主な目的は、多量のトレーを貯蔵し、供給して作業者がトレーの載置を気にせずに長時間作業を可能にすることである。
【0042】
積層用カラセル30には等間隔で配置された一般的に六角形の複数の垂直区画室32がある。積層用カラセル30は、固定プレート16下のカム制御割送りトランスミッション(図示せず)により60°回転セグメントで、矢印Dで示した時計回りの方向に徐々に回転割送りされる。図17に示した各々の垂直区画室には機械に供給される空の積層トレー31が収納されている。垂直区画室35が空になると、適当な間隔で再度満杯にされる。作業を中断せずに無くなったトレーの補充を空の垂直区画室35に手動で行なえるようになっている。この作業は機械の囲い(エンクロージャー)の固定垂直壁38にヒンジ取付けされた戸を開けることができる係員により行なえる。
【0043】
図17に示した積層用カラセル30の作業のシーケンスを以下説明する。積層用カラセル30は、積層トレー31からトレー12を供出して空になると、検出器(図示せず)が作動して積層用カラセル30に1回の60°の時計回りの割送りを与えるように形成されている。このように、積層用カラセル30の全ての垂直区画室が空になると、機械保護壁の戸36、37に非常に接近した位置に連続的に通り、係員が垂直区画室に新しい積層トレー31を再度装填することができる。各積層トレー31は、積層用カラセル30に割送りが必要とされる前に、積層補充に適当な時間がとれるだけの十分な枚数であり、そのため手動の再載置(リローディング)工程中に回転割送りの機会を最少にしている。手動によるトレー積層補充の間に積層用カラセル30の割送りが生じれば、作業員に事故にならないように十分に遅くなる。
【0044】
トレーは積層用カラセル30の垂直積層トレー31の底から個々に送られる。積層トレー31は後に説明するトレー分配機構上にトレーを配置している。
断面立面図である図18を説明する。トレー供給システムは、上に積層用カラセル30を回転可能に取付けた積層用カラセルベース40を具備している。この積層用カラセル30は、垂直ブッシュ42でガイドされる垂直軸41によって軸33の周りに回転制御される。カラセルの垂直軸41は、制御システムの指令(コマンド)で一定角度で増加するように回転する割送りトランスミッション(図示せず)で駆動され、次のトレー装填区画室が供出の対象になる。トレーシャトル39は、ベース40の対応する溝52にスライド可能に取付けられ、ベース40に取付けたドライブ55によるレバー114の回転によって駆動し、そのためにピン60を係合したスロット59が矢印Aで示したように両方向にトレーシャトル39をスライドさせる。
【0045】
真空カップアセンブリ53は真空カップ48を有している。真空カップ48は真空カップチューブに設けられ、ブロック50にスライド可能に取付けられ、ばね57により弾性的に可変垂直移動が行なえるようになっている。カップ48への制御可能な真空ソースはホース54を通して供給される。スライドアセンブリ69はカム駆動ピックアンドプレースユニットであり、矢印B,C,Dで示した進路の水平、垂直の直線繰り返し運動をブロック50に与える。図19に示すように、スライドアセンブリ69に対する入力は主ドライブシステムで駆動同期する回転軸(図示せず)により行なう。供給トレー47のシーケンスは以下の通りである。1)スライドアセンブリ69は矢印Bで示したように真空カップアセンブリ53を下げ、真空カップ48をシャトルポケット123の上端トレー47に接触させる。グリップトレー(上端トレー)47への真空は制御システムで行なう。2)スライドアセンブリ69は、トレー47を把持した真空カップアセンブリ53を図20の矢印Cで示したように工具ネスト4上方に移動させる。同時にシャトル39を矢印Eの方向に引き戻す。図21に示すように、スライドアセンブリ69は、真空カップアセンブリ53を下げ、タレット1に配備された工具ネスト4上にトレー47を置く。同時にスライド溝123が垂直トレー区画室32の下に移動するまで、スライド39をさらに戻し、矢印Fで示したように積層トレー31を下ろし、上記サイクルで取出したトレー47を代える。4)図22に示すように、垂直トレー区画室32にトレーが無くなると、シャトル39は図18に示した位置までレバー114によって引き出され、積層用カラセル30が他の満杯のトレー積層をその上の位置に割送りするまで真空カップアセンブリ53にシャトルポケット123内の逆向きのトレーが供給される。
【0046】
ステーション(II)
この機械は手動作業者用の場所に取付けられた自動縫合糸供給装置に適用され、その主要機能は以下説明する手動供給の機能と一般的に同じである。
針供給ホイール(車輪)と針移動機構を図9と拡大図23を参照して説明する。これらの図は共に手動作業者による制御載置(ローディング)ステーションの配置を示している。束張力装置67は一束の手術用針と針に取付けた縫合糸を受け、ローダープレート68は針26を普通平らに配置できる面を備えている。
【0047】
図24と図25を説明する。張力装置67は張力装置本体93の垂直スロット92に係合した重り91を具備し、それによって弾性面94で縫合糸ストランド95を押し付ける。重り91の実際の重さは、縫合糸ストランド95を十分に固定し動かないような値に予め定められておりが、縫合糸材料を強く引いたり損傷を与えたりせずに、針26を張力装置67に対して横方向に動かすことによって縫合糸ストランド95がスライド可能に引かれるように軽く押さえてもいる。縫合糸ストランド95の後端29は張力装置67から垂れ下がっており、作業者の膝の部位からも適当に垂れ下がる。
【0048】
図23を参照すれば、この機械の送りに対する作業者63の役目は縫合糸ストランド95から個々の針26を選択して、機械速度に遅れない生産速度で針ホイール98の一つの針ポケット97内にその針を載せる。針ホイール98はディスク状の水平プレートであり、周縁に等間隔に配した複数の針ポケットを溝状に具備している。針ホイール98は、各サイクルで矢印Aで示したように、時計回りに1個のポケットを一定分回転する軸99の周りの割送りを行なう。図示した態様の場合では、針ホイール98内に20個の針ポケットがあり、各々対応して18°の角度毎の回転で前進する。従って針ホイール98の角度による前進は比較的小さい。その回転は回転割送りトランスミッション(図示せず)によって駆動する。必要とされた小さな割送りにより小さな角加速度と最小の周速が生じた。割送りよる針ホイール98の周縁の運動では、その際に針ホイール98に接触していなければ作業者63の手は危険でない。
【0049】
針載置プレート68の上面の高さは、針ホイール98の上面と同一高さである。針載置プレート68には凹状曲がり面96があり、その半径中心は軸99と一致する。曲がり面96の半径は、針ホイール98の外径よりわずかに大きく、その結果、その間に針26の径より小さなギャップ101ができ、作業者63は指で摘み上げる必要もなく針26を針ポケット97内にスライドさせることができる。針プレート68の面96の弓状長さによって作業者63にその部位に対向する複数のどの針ポケット97にも載せる機会を与える。この場合、その部位は破線100で示されている。この特徴によって作業者は機械の各サイクルに必ずしも同期したペースで作業する必要がなく、また正味の時間が機械の生産速度になる限り、作業者に対して針を載せるサイクル時間に柔軟性を与えることができる。もしも機械のサイクル速度に付いて行けなければ、作業者63は電子式フットペダル(図示せず)で機械を停止することもできる。針供給システムの上記特性は作業者の疲労を最少にし、しかも最大の生産速度を与えることになる。
【0050】
図26に示すように、針ホイール98の針ポケット97はまた、針溝102、針先端クリアランス、針末端止め104、縫合糸溝105、針ホイール98に固定した縫合糸移動ピン107を備えた縫合糸移動スライド106、および針ポケット102より低い針グリップクリアランス溝108を具備している。針溝102は針26の形状に近似した形状であるが、十分なクリアランスがあり、作業者が針を適当に従って容易に挿入することができる。
【0051】
仕切り線109で区画された境界を持つ取外し可能なインサートは損傷した際に簡単にメンテナンスができ、しかもプラスチックのような非磁性材料を使用でき、図23に示したような電子式近接金属検出器110の使用を容易にしている。その金属検出器110は針ホイール98上に固定取付けされており、空の針ポケットと制御コンピュータへの対応信号とを検出してパッケージアセンブリタレット1のサイクルを抑制することができる。
【0052】
図27と図28は針ポケット97の機能をさらに示している。針ポケット97は、作業者が載置した針26を簡単に受ける。針溝102内に適当に針26を置くので針末端止め104と針胴端部27との間にギャップ27ができる。縫合糸溝105内の真空開口111は、針ホイール98(図示せず)の下の真空ソースに接続され、縫合糸溝105内の縫合糸28と関係し縫合糸28を固定するように形成されている。
【0053】
図28に示した縫合糸移動スライド106は、針ホイール98下の回転可能な支持体にスライド可能に取付けられ、上述したように、針ホイール98が軸99の周りに時計回りに回転により前進すると同時に、矢印Aの方向に外側放射状にカム運動されるように機械的にリンクしている。このため縫合糸移動ピン107によって針26と図24で説明した張力装置67間で縫合糸ストランド28のどのようなゆるみでもピンと張ることができる。ピン107を放射状に継続して移動させると、針26に引張力ベクトルが作用し、針胴端部27が針末端止め104に移動するまで針溝102内で針26を反時計回りに回転スライドさせる。これにより針26を正確に溝102に配置させ、以下説明するように、パッケージトレー内への針ピックアップと挿入を自動化することができる。
【0054】
針ポケット97は針サイズが特定の物である。針ポケット97の溝形状は、一般的に針サイズの狭い範囲に合っている。他のサイズの針への針供給システムによる交換は、図23に示された軸99に一致する1個の垂直雄ねじスタッドで容易に行なわれる。垂直雄ねじスタッドは、雌ねじノブ116に噛み合っており、噛み合いを解除すれば、至急に針ホイール98の取外しと、他のサイズの針ポケットを設けた他の針ホイールへの取代えを行なうことができる。パイロットピン117によって代わりの針ホイールの角度表示を保証する。針ホイール98の連続して増加する時計回りの回転により、針と末端を引いた縫合糸とを内部収納した針ポケットを、作業者63に最も近い12時の位置から作業者63に最も遠い6時の位置まで前進させる。縫合糸移動ピン107は、この回転移動中に縫合糸が張力装置で引かれると、縫合糸末端29が針ホイール98の周縁から放射状に保持されるように配置されている。図23に示したように、約4時の位置で縫合糸移動装置119は、隣接スライド106間の縫合糸ストランド118のスパン上方にローラ120を配し、縫合糸が下向きループを形成するのに十分なストロークで垂直に下ろし、張力装置67から縫合糸末端を十分に引き、それによって、多数が同時に引かれても、縫合糸ストランドに生じる可能性のある糸のもつれを防止する。
【0055】
図29の等尺図と図30の立面図に示したように、移送バーアセンブリ125は、針と針に取付けた縫合糸を針ホイール98からステーション2の工具ネスト内のトレー12に移送するように形成されている。
【0056】
移送バーアセンブリ125は、二つの同じ端部アセンブリ276、277を備えた水平部材275から構成されており、垂直軸133に固着されている。この垂直軸133は、下のフレームに取付けられた180°トランスミッション278の制御運動出力軸である。垂直軸133は垂直軸324の周りを反時計回りで180°ずつ増加させて回転し、サイクルの休止位置あるいは回転停止位置が主タレット1と針ホイール98の同じ休止時間に同期するように同期する。トランスミッションは、各180°回転割送りの回転休止時間に垂直に上げ下げできる垂直運動を行なうことができ、そのためオートメーション工業で移送アセンブリ125の”ピックアンドプレース”と呼ばれる動きをする。移送バーアセンブリの各々の端部機構は、ハウジング127とそのハウジングから垂れ下がる針グリップジョーアセンブリ126からなっている。移送アセンブリ125での両端相似設計の効率によって機械に高生産速度を与える。1組の水平プッシュロッドは、ハウジング127から垂直軸133に向かって内側に、放射状に伸び、その垂直軸133はハウジング127内で連動してジョー126の開閉を行なう。
【0057】
図29と図42を参照する。機械の生産サイクルにおいて、回転休止の位置にあって前述の説明に従う移送アセンブリ125は、針グリップ126を下ろし、針ポケット132のグリップ溝108に入り、針を把持(グリップ)し、グリップ溝108から垂直に上げるように形成されている。図36は、グリップ溝108に入り、跨がった3点グリップで針に係合するように矢印AとBの方向に閉鎖した針グリップ126の断面図である。図37は、針26を針ホイールポケット132から垂直に取出した後、AとBの方向に力を与えた3個のグリップ126を示し、この状態により移送バーで移送してパッケージトレー針パーク内へ挿入する際に針を吊るす。
【0058】
上記3点針グリップ設計の代替設計を図38ないし図41に示す。図38では代替設計は、一体に取付けられ、針26に閉じるため矢印A方向に移動する単一ブロック(図31と図32に示されたグリップブロック135)で動かすように形成された3個の外部フィンガー430、431、432を備えている。同様に、第2ブロック(図31と図32に示されたグリップブロック145)と一体で、中央外部フィンガー431に対向して配置された中央内部フィンガー433が、閉じる際に、矢印B方向に移動する。針26は外部と内部グリップフィンガーをそれぞれ矢印AとBの方向へ前述のように同時に動かすことによってクランプされる。
【0059】
図39とその断面図40、41は、針との接触位置での特定のプロフィールに関するグリップフィンガーの機能を示す。図40において、中央グリップフィンガー431と433は、グリップ力を針26の断面444にクランプによりかける対向面435と436を有している。負の抜き勾配角度AとBはわずかな上向き力を与え、中央外部グリップフィンガー431のプロフィールでは針26を水平面434に対し付勢させる。水平面434はまた、グリップアセンブリが矢印A方向に動くことによってパッケージ針パーク(図示せず)を塑性変形するように針26が下向きに動く際に、針26を押す機能がある。グリップの接触位置で針26が平板であればグリップ効果が増大する。
【0060】
図41はフィンガー432と同じサイドフィンガー430のグリッププロフィール440の機能要素を示す。グリップアセンブリが矢印A方向に動くことによってパッケージ針パーク内に針が動く際に、水平面439は支持面となり、針26にかかる下向き力に対抗する。垂直面438は針曲率の垂直軸437の回転に対し針26を安定にし、針グリップフィンガーよるクランプの際に、針を確実に正確な位置に配す。
【0061】
移送バーアセンブリ125の進路は、針グリップと針26を垂直に上げ、図29で矢印Bで示された180°回転割送りを完了させ、針26を移送し、工具ネストのトレー12に針を載せるようになっている。
【0062】
移送バーアセンブリ125の作業のシーケンスを以下に詳細に説明し、機構作業の概観に関する図30、31、32で例示する。
図30は移送バーアセンブリ125と関連機構を立面図で示す。針グリップ126の起動を図31と図32に示す。針グリップ126は図31でその間をギャップ135で示すように、開いている。グリップブロック135は固定水平軸136にスライド可能に取付けられている。固定水平軸136はグリップブロック上端138のスライド可能な近接嵌合水平ボア137による正確な横運動によりガイドされる。グリップブロック135には、固定ブロック180とグリップブロック上端138間を押す圧縮ばねにより閉鎖位置方向にばね力がかかっている。その力によってブロック135とそのブロックに取付けられたグリップ126は矢印Cと反対の閉鎖方向に付勢する。グリップブロック145の配置はブロック135の鏡像であり、向きが反対であるが、上記説明が同様に適用される。図31のグリップは、カム歯車140に一体に取付けられたカム139によってかけられる力に対抗した開放位置になっている。カム歯車140は、針グリップハウジング127に固着された軸に回転可能に取付けられている。図31は、グリップカム139のローブ142が、グリップ135を矢印C(開放)の方向に移動させるグリップ135内壁143に対するベアリングである場合である。上記機構と同様で鏡像のグリップ145の反対方向への移動は、矢印D(開放)の方向にグリップブロック145を移動するカムローブ144によって駆動される。グリップ126は、手術用針26を障害なく挟めるように十分開かれる。針グリップ126に働く力は、開放時はカム力で、閉鎖時はばね力であり、そのため違った針サイズを調節しないで適用できる力でグリップを閉めることができる。
【0063】
カム歯車140は、グリップ126をそれぞれ開閉する2本のプッシュロッド147、148によって回転駆動する。プッシュロッド147、148はブッシュ149内にスライド可能に保持され、そのラック部150がカム歯車140の歯151と歯合するように配置されている。図31に示された開放状態からグリップ126はプッシュロッド148を左側に、すなわち矢印E方向に、横に動かして閉じることができる。その際、プッシュロッド148のラックの歯150に、歯車140を十分に時計回りの回転をさせるようにし、グリップカム139が図32に示すように、グリップブロック135、145に対し最大角度増加位置から最小角度増加位置まで回転する。従って、グリップばね131はグリップブロック135、145をロッド136上で対照的に近づくようにスライドさせ、グリップ先端126で手術用針26を閉める。閉められたグリップは、矢印Dで示されたプッシュロッド147を左に動かして開き、図31で示した位置と反対方向であるが再度上記動きをとる。
【0064】
これと同じ機能を行なう二つの代替設計を図33、34、35に示す。図33はベルクランク443とそのクランクに取付けられたジョー動作カムを示し、それらは針グリップハウジング127に固着した水平軸に旋回可能に取付けられている。針(図示せず)をグリップ126で挟む作業のシーケンスは矢印Bの方向に閉鎖用プッシュロッド148を水平に移動し、ロッド面441で丸いベルクランクアーム442を保持することによって開始する。ベルクランク443とそのクランクに取付けられたカム139は矢印Cの方向に軸141の周りを回転し、結果としてグリップ126の閉鎖位置を示す図34の位置に達する。続いてグリップは、矢印Aと反対方向に左に水平に開放用プッシュロッド147を移動させ、反対方向に動作して開けられる。
【0065】
グリップブロック135、145を取付ける手段に関するさらに他の代替設計は図35に示されており、グリップブロック135、145は、軸136にスライド可能に取付けられ、またハウジング127に固着された水平軸445に旋回可能に取付けられている。閉鎖用ばね131は、上記カム139により開放状態にあるグリップブロック135、145に一定の閉鎖する力をかけるように配置してある。
【0066】
図36によれば、針ホイール98上の針ポケット132内の針26のピックアップの準備は、移送バーアセンブリ125の下向き運動により開放グリップ先端126を針ポケット溝108内に入れ、橋状の針26の中央部に跨がせれば完了する。この時点で図30に示した垂直閉鎖用ロッド129は、下の機械ベース(図示せず)のカムアクチュエータにより角度回転し、円弧アーム130の先端を閉鎖用プッシュロッド156の端面155に接触させ、矢印Cの方向に横にプッシュロッド156を移動させ、上記グリップ閉鎖機構の起動によりグリップ126で間の針26を挟むように十分回転する。
【0067】
次に移送バー125を矢印Bの方向に上げ、反時計回り(矢印A)に180°回転して垂れ下がった縫合糸を付けた針26を、図29で示した空間を介してグリップ126でクランプ支持し、ネスト4上のパッケージトレー12に下ろす。次に、一緒に動く移送バー125とグリップ126を下向きに移動し、図42で示した針パーク84内に針26を挿入し、針パーク84のブレード85、86を塑性変形させるのに十分な力を、図4と図5で説明したトレー12のギャップ87内にかける。
【0068】
図30に示すように、グリップを開けるためのプッシュロッド147の横移動は、開放用垂直ロッド159を回転し、円弧アーム160で面166を押して開放用プッシュロッド147を移動させることにより行なわれる。
【0069】
ステーション(III )
ステーションIII の動作を、先ず、縫合糸の自由端をステーションIIで受け、ステーションIII への進路を制御する縫合糸処理構造に基づいて説明する。ステーションIIを示す図29によれば、縫合糸ガイド172は、機械のフレームに取付けてあり、縫合糸28をステーションIII の真空張力装置174にガイドするようになっている。図46は、タレット1の中央からステーションIII に向かって外側放射方向に見た図である。張力装置174は、二つの平面176が交差して縫合糸用のV状入口ターゲットとなる中空体175からなっている。そのターゲットの交差線177は直線配置の複数の真空穴の入口と同一線上にある。真空穴178は、ホース179で真空ソースに接続した本体175の内室に対して入口になっている。真空穴178は、スロット177内に配置された縫合糸28をそれ自身の穴に入り込まないように十分小さく、そうかといって適当に接近させて縫合糸を送る場合に、縫合糸28を引き込むのに十分な量の空気流とそれに伴う力を発生し、縫合糸をその装置の軸方向に引く際に、縫合糸の動きとその張力に無理なく穏やかに働く力をかける程度に大きい。
【0070】
ステーションIII は図44、46に示したように、ポスト張力装置185を開閉する固定カム184を備えている。ポスト張力装置185は、各々工具ネスト4内でパッケージで行なう巻取りのために縫合糸に張力をかけ、入口の角度制御を行なう。1個のポスト張力装置は、タレット1上の各々の工具ネストに対し図45に示したように比較的近くに配置してある。タレット1に垂直ピン187で旋回可能に取付けた張力装置アーム186は、アーム186の末端に垂直ねじ穴182で固着されているポスト張力装置の支持体となる。タレット1に対するポスト張力装置185の物理的配列を図10に示す。
【0071】
図46に示したように、ポスト張力装置185は、中心管ポスト189、そのポストに固着した上部逆さコーン190、中心管ポスト189にスライドを取付けたロッド開放プランジャー191、ポスト189にスライド可能に組込み締め付けクロスピン193に固着した下部コーン192を具備している。クロスピン193は下部コーン192から垂直クリアランススロット194を通して伸び、開放プランジャー191の径を通してぴったりはまり、これらの要素が一体ユニットとして機械的に作用する。調整ナット196と下部コーン192の底面197間に垂直圧縮力をかけるばね195は、コーン190と192間のギャップ198を狭めるように上向きに付勢させ、その結果、開放プランジャー191を上げる。
【0072】
また図46は、タレット1がステーションIII に対しネスト4を割送りする際に、開放プランジャー191に下向き力をかけ、真空張力装置174によって張力を受けた縫合糸28が上下コーンのそれぞれ内側面199と200の間を通れるようにする固定カム184の機能を示す。タレット1がステーションIII の休止位置に割送りする前にプランジャー191を下げて開放するように、固定カム184がタレット1の周縁に配される。タレット1が固定カム184以上に張力装置185を前進させた後、ばね195による力でギャップ198が閉じ、図47に示したように、ナット196により予め調整された所定の摩擦量で面199と200で縫合糸28を押しつける。
【0073】
ステーションIII とIVに対して後に説明するサイクルの巻取りの際、縫合糸28は、圧縮ばね195に対し調整ナット196で定めた引張力に抵抗してポスト張力装置から引き出される。上部コーン190の凹部202内に伸びる下部コーン192の1本の歯201によって縫合糸28が対向面199と200の間からスライドにより移動しないようにする。
【0074】
ステーションIII のタレット1の休止位置(回転割送りの停止)では、工具ネスト4は、図11ないし図13(C)で説明した回転駆動システム上に配置されている。工具ネスト4は図48ないし図50に順次示したように、内部ベアリングで180°反時計回りに回転し、縫合糸は一部パイロットピン203にかかり、縫合糸溝28の通路が縫合糸溝79内のギャップ81に略倣っている。ギャップ81は図2、3を参照して詳細に説明した。上記ステーションIII で実施された作業により縫合糸がパイロットピン203にかけて予め配置され、パッケージトレー12のギャップ81に配置され、巻取りが後続のステーションIVで行なわれる。
【0075】
ステーション(IV)
ジッパーパッケージ巻取り機構を図51を参照して説明する。図51はタレット1を見下ろす平面図で分かり易く見せるため突き出たステーションハードウェアを取外してあり、ネスト4は矢印C方向にタレット1をパッケージアセンンブリ機のステーションIVに割送りすることによって配置してあり、コンピュータ制御システムの指令があれば、ステーションIII に対して前に説明し、上記図11ないし図16に関してより詳細に説明したネスト回転手段によって垂直ネスト軸7の周りを回転する。
【0076】
一部のタレット1のカッタウェイ図が図51であり、張力装置アーム186の取付けとカム移動手段を示す。ネスト4をステーションIVで巻取り可能に配置するタレット1の休止位置が、カム211の上昇部に載ることになる、傾斜面212があるカム従動部213になり、それによりカム従動アーム214の旋回軸215の周りの角度移動と旋回軸215に取付けられた張力装置アーム186の角度移動を起こさせるように、固定カム211と関連する入口傾斜面212がフレームに配置取付けされている。アーム186はタレット1との間に取付けられた張力ばね216によってタレット1に対してカム211に接触して保持される。固定カム211が上昇することによって生ずる張力装置アーム186の角度移動は、張力装置185から工具ネスト上のパイロットピン203までの縫合糸のスパン217が成形トレー12に対し角度を付け、縫合糸溝79内の内壁ギャップ81内に縫合糸スパン217を配置するように、ポスト張力装置185を矢印Gの方向に移動させる。この縫合糸スパン217をパッケージ溝79の入口部へ配置することが巻取りステーション閉鎖の前提条件であり、そしてトレー上の関連工具が巻取り回転可能な状態になっている。
【0077】
図4、5によれば、トレー12内で縫合糸を巻取るシーケンスは、縫合糸溝79上周縁に配置した全てのフィンガー78を支点66の周りにヒンジにより破線86で示した開放位置まで同時に上げることである。次のシーケンスでは複数の穴162を介して真空にしながら、ガイド工具を入れて一般的に平らなパターン219を区画して、それにより複数の巻取りループ220にする。巻取り中は縫合糸の張力により移動しないように針26を固定する。前方縫合糸ループ82は棚221の下でガイドされ、工具ネスト4はその垂直軸7の周りを回転し、巻取りが進行するにつれパッケージ内に引かれた縫合糸スパンに対し張力を調節しながら巻取りを完了する。巻取りシーケンスを完了するには図2に示したように縫合糸29の末端29が確実に溝79内に挿入されたか確認し、次に図5の上げた位置86から元の位置78までフィンガーを閉めることが必要である。次に、タレット1が工具ネスト4を次のシーケンスに割送りできるように、巻き取り工具を開けパッケージから取出す。
【0078】
図52〜図57は上記巻取りシーケンスを完成するための工具作業を示す。溝断面222(前に図5に図示したように)に取付けた成形トレー12の複数のフィンガー78で閉める前に、図52に示すように巻取り工具は開放位置にある。フィンガー78がブレード225の先端223に載ると、トレー12はヒンジ66に隣接したフィンガー78の下側で垂直に支持される。トレー12は、ブレード225の側面に位置合せした縫合糸溝79の内壁で横にも支持されている。下プラットフォーム224は、ブレードスロット209に嵌合するブレード225上を垂直にスライドする。ブレード225は、ネストベースに固着されたブレードベース227に一体にして支持されている。ばね228は、工具が開放状態にある場合、下プラットフォームの重量を支えるが、工具が閉鎖状態にある場合は下プラットフォームを下向きに動かせるように撓む。これにより工具は上プラットフォーム230の高さ変化や平行不足に付いてゆける。図54に示したように、複数の突出ピン229がベース226の穴にスライド可能に差されており、ブレードベース227とプラットフォーム224のクリアランス穴を通っている。突出ピン229はカムの作動(図86、87に示す)によって下ベースから垂直に移動すると、トレー12を上げ全ての工具を開放する。
【0079】
図52、53、55に示す上部工具は上プラットフォーム230からなり、クリアランス穴231に第1組をなす往復運動部財としての閉鎖用ピン232を差している。縫合糸の末端を押し込むばね状針233は溝234のそばに配置する。ブレードベース227周囲の合せ溝284は、同様に針233の下向き突起208をガイドする。上は図55に示すように肩ボルトスルーホール236によって上ベース235上にスライド可能に取付けられている。圧縮ばね237でアセンブリをばね上げする。閉鎖ピン232を、下向きストロークでハウジング239内で垂直にスライド可能な外部配置プレート238によって下向きに打込み、プレート238に固着したピン240をクリアランス穴241で動かし閉鎖ピンプレート242を支持する。これにより戻しばねに対し下向きにピンプレート242を移動し、閉鎖ピン232を下向きストロークで動かす。図53は閉鎖した状態の上記工具を示す。
【0080】
押し込み針(ガイド)233は、回転工具アセンブリに対し固定保持されており、縫合糸溝79内に縫合糸末端29を入れる。縫合糸端がパッケージから出ていないことを確認して、下工具の口から真空排気して矢印Aの方向に空気の流れを作る。巻取りが完了したら、上アセンブリがフィンガー78をその上方位置86から図5にフィンガー78で示した閉鎖水平位置まで押上げるように閉鎖ピン232を下向きに移動させる。上部工具の垂直往復運動をさらに図62に関して説明する。上の垂直往復運動は、中央垂直スピンドル253を移動させることによっておこなう。中央垂直スピンドル253はフレームにスライド可能に取付けられ且つ上部取付けの上と共に水平ヨーク252に固定してある。図53に示したように上下工具がトレー平面に圧縮により接触するまで下降を続ける。この状態では、ブレード225の先端223がフィンガーに支点66の周りのヒンジ曲げを与えた片持ち力により、フィンガー78が撓み、フィンガー位置86に達した。上アセンブリの降下では、下プラットフォーム224の輪郭面272からずれた、一般的には対向する上プラットフォーム230の輪郭面271を伴う。その二つの対向面は、互いに完全に閉鎖した時、一般的に間に1本の縫合糸の直径のギャップになる大きさである。この工具形状により行なわれた巻取りは、工具アセンブリをその垂直軸の周りで回転させると、図53と図5に示したような比較的平らな巻取りループパターンになる。上巻取りプラットフォームはまた2個のばね押しプランジャーを収納し、そのプランジャーは、図56、57に示すように、上巻取り工具を工具ネスト4上に閉鎖する場合、下向きに突き出してばね力で成形トレーベース75を押し付ける。針保持プランジャー263上の”コ”の字状のフット264は、針パークを包囲し、針をクランプして巻取り張力が縫合糸にかかっても縫合糸が動かないか、また針パークギャップ87のベースに向けて縫合糸が挿入されているかを確認する。下にギャップ268があるオフセットヒール267付きばね押しフット266を有する縫合糸下げプランジャーも265同様に縫合糸ループ82を制動する。図56、57によればフット266は縫合糸ループ82をトレー12のフロア(床)向きに支持し、さらに縫合糸保持棚221の下で縫合糸を真空に引く真空開口269に縫合糸が十分に近いかを確認する。ギャップ268は、わずかなクランプ力を縫合糸ループ82にかけて、縫合糸に張力がかかって縫合糸溝79内に巻取られるように鍛造針取付け部での糸の張力を減らす程度の大きさである。
【0081】
縫合糸ループ82を棚221の下に配置する他の機構を図58、59、60に示す。この機構は、縫合糸ループ82が持つ剛性やばね性のような物理的特性あるいはそれらの不足のためにより確実な動きを要する場合、図56、57で示したオフセットヒール267を使用する縫合糸下げプランジャー265とばね押しフット266の代わりに使用される。
【0082】
図58は巻取りステーションIVの工具ネストに設けたパッケージトレー418の平面図である。特にここで説明することは、縫合糸通路403を破線で示したように、縫合糸保持棚221の下に縫合糸ループ402を確実に移す機械的動きである。縫合糸保持棚221の下への縫合糸ループ402(403)の移動は棚の下の口269から真空に引くことによっても助長される。この作業機構はタック用レグ401であり、上記巻取りステーション工具による垂直閉鎖の間、ヒール接触領域415と突出レッジ416を矢印Aの方向に移動させ、それによって縫合ループ部402を捕捉しヒール接触領域417で示した新しい位置に移動させ、縫合ループ部402が棚221下の破線経路403で示した位置になる。
【0083】
その機構を断面立面図59に示す。上巻取り工具ブロック404は切削加工溝(ミルドキャビティ)419の例であり、その内部にタックレグ401がクロスピン406に旋回取付けしてある。タックレグ401とタックレグ401に取付けられたクロスピン406は平面図58に図示してあり、パッケージトレー418に対する位置を示す。再度図59によれば、タックレグ401は、圧縮ばね408により水平軸411の周りに時計回り方向に付勢してある。圧縮ばね408は各両端で2本の内部ピン407、409により局部的に固定してあり、タックレグ401の約中間部の上面420に対し本質的に下向き力をかけている。
【0084】
ばね取付けや回転の前のタックレグ位置は、調整ねじにより決められる。この調整ねじは、工具ブロック404の一部422にねじ止めされ、タックレグ401の下側を適当な接触部で支持して圧縮ばねによる水平軸周りの回転力に抵抗するように形成してある。上ブロック422、404および上述のタックレグは、パッケージトレーに対して空間配置であり、そのため、巻取り上が矢印Fの方向に垂直に下がると、タックレグ401の末端にあるヒール415はトレーフロア75と先ず縫合糸ループ402からはずれた左側の場所で接触する。巻取り工具404、422が図59に示したタックレグのヒール415から図60に示した最も低い位置まで(相対距離をそれぞれ図59と図60にBとCで示す)下げると、破線で示した下がるタックレグ421に対し接点424で反力を作用させ、タックレグ401を旋回軸411の周りに矢印Dの方向に回転移動させ、同時に調整ねじ410との接触時点でタックレグ401を上げ、付勢ばね408を圧縮する。その結果、タックレグヒール415の接点は右側に距離E移動して図示し、且つ図58にもヒール跡58で同様に示した最終位置になる。
【0085】
図60に示した上巻取り工具は、工具ネスト(図示せず)の巻取りステーション回転時の状態を示すように垂直に配置されたままであり、パッケージ縫合糸位置と張力になっており、それにより巻取り工具が開いてタックレグ401がパッケージトレーに接触しなくなった後、縫合糸ループ部402は棚221の下の位置403にとどまる傾向がある。パッケージトレー412から巻取り工具を垂直に外すと、圧縮ばねは、タックレグ401を図59に示した元の位置まで時計回りに回転させ、次のサイクルの準備ができた状態にあるようになっている。
【0086】
図61は機械のステーションIVの巻取りステーション構造を示す。この構造では工具ネスト4は、工具閉鎖と縫合糸の巻取り準備ができたトレー12を保持してタレット1により所定位置に割送りされている。巻取りの回転は図11ないし図13(C)について説明したシステムによってなされる。上プラットフォーム230と上ベース235は、上方の自由旋回中央スピンドル(図示せず)に固着してあり、閉鎖位置にあれば、ベース4により、特に、図55に示したように上プラットフォーム230にある整合穴230にパイロットピン203を差し込むことにより回転が行なわれる。更に図61によれば、プレート238は垂直ロッド245に固定されてあり、この垂直ロッド245は、取付け体246内のリニアボールブッシュ(図示せず)でスライドする。巻取りサイクルの最後で閉鎖ピン232を下げる機構は、レバー248の末端を押し上げる押込みロッド247からなり、レバー248はポスト249の周りを旋回して、隣接端部とその端部に取付けたカムローラ250を下向きに移動させる。カムローラ250は、プレート238の上面に係合して図53、55に示した閉鎖ピン232を下に動かす。
【0087】
図62に示すように、巻取りステーション構造は逆向き”L”形状のフレーム251からなり、外に伸びた部分は、上記上部工具を工具ネスト4上に配置するように、本質的に片持ちにしてある。上部工具ベース235と関連工具は、水平ヨーク252の一端に固着している。垂直ロッド253は先端でヨーク252の第2端部に固着されており、ピンを通したリンク255を通して底部でカムレバー254に接続している。垂直ロッド253はフレーム251の垂直部の摩擦の無いブッシュ262内に嵌込まれており、それによって上部工具、水平ヨーク、およびロッド253が1ユニットとして垂直にスライドでき、カムレバー254で垂直に配置される。ピン256でフレームに旋回可能に取付けたカムレバー254は、プレートカム390上を走行するカム従動輪392により角度移動する。カム390を上げた状態にして矢印Aの方向にアーム254を角度移動させ、その上の巻取り工具を開ける。それに対応してカム390を下げた状態にすることによってばね183を矢印Bの方向に動かすことができ、それにより巻取り工具を閉めることができる。成形トレーは工具ネストからたまに紛失することがあるので、空の工具ネスト上の巻取り工具を閉めないのが好ましい。閉鎖機構を使用しない代わりに、ステーションIIの映像システムで検出した紛失トレーは、信号を制御システムコンピュータに送る。その制御システムコンピュータは、圧縮空気ソースのスイッチを入れエアシリンダー394を加圧させ、エアシリンダーロッド395を破線396で示した水平位置まで突き出す。従動輪392は391で示したカム390の周縁部に落ちると、エアシリンダーロッド395の側面398は、端面397に接触し、ばね183によるアーム254の下降を止めることによってリンク255の下降通路を阻害し、垂直スライドリンクとその上の巻取り工具の停止動作を防止する。
【0088】
図61は巻取りサイクル以前に、工具ネスト4が巻取りステーションIVに来た場合の回転方向を示す。パイロットピン203と、針を入れたトレー12の端部は、矢印Aで示すタレット割送り方向に対しさらに前のトレー端部で案内している。これについては図63にさらに詳細に示す。逆に図64は、割送りの矢印方向Aに対し末端のパイロットピン203と針26を備えた工具ネスト4を図63に示した位置から180°回転した位置を示す。巻取り後のこの半巻取りは、工具ネストがステーションIVを出る際の要件である。この要件によりネスト4の巻取り回転サイクルに、ネスト軸7の周りに奇数の半巻が含まれることになり、すなわち、言い換えればステーションIVの巻取り回転サイクルは、縫合糸28の全長を巻取る回転数と、開始位置から180°の位置に工具ネストを配置する付加回転数からなる。これはコンピュータ制御サーボモータ駆動ネスト4(図示せず)をプログラムすることにより容易にできるが、巻取りステーションに対する付加的機能になる。図61を参照すると、上プラットフォーム230、上ベース235、および関連工具は、各々の巻取りサイクル中に上昇位置(係合解除)にある場合、180°回転してリセットしなければならない。これは図62内に示し、図65で概略を示した180°割送り機構257でなされる。180°割送り機構257は、噛み合いクラッチ(図示せず)により捩り連結した、ネスト軸7と同軸のピニオン258を具備している。噛み合いクラッチは、軸7に同様に同軸の上垂直スピンドル(図示せず)に対して回転位置を定めてあり、軸7には前記上要素230と235が設けられている。ピニオン258と噛み合う歯車ラック259は、シリンダーロッド261によりエアシリンダー260と連結しており、これら構成部品のストロークは、端部273から端部274まで横移動する場合、ピニオン258が180°回転する長さである。180°割送り機構257のサイクルは、ネスト4の回転巻取りサイクルと関連巻取り仕上げ中で上記噛み合いクラッチ(図示せず)を解除した後にスタートする。それは同時に、エアシリンダー260の作動とそれによりロッド261とラック259が矢印Aの方向に伸長することによって割送り機構257をオンし、位置274を割送り装置フレーム280で停止させ、噛み合いクラッチと噛み合い、次に、エアシリンダー260、ロッド261およびラック259を矢印Aの方向と反対方向に収縮させ、位置273をフレーム280の位置281で停止させ、ピニオン258とそのピニオン258に捩り連結した上巻取り工具を180°回転する。
【0089】
ステーション(V )
ステーションV は完全に自動検査のために使用される。このステーション構造は、図44に示されたステーションIII のカメラ用に図示したと同様のディジタルカメラと特殊照明を保有している。このカメラは機械のコントロールキャビネットに配置したコンピュータ分析モジュールに接続してある。
【0090】
このシステムは針と縫合糸の配置、特に、トレー12の外縁から出た全ての縫合糸ループに応答する針と縫合糸の配置を分析するようにプログラムされている。検出された欠陥信号は制御コンピュータに送られ、各々継続するサイクルと場所でそのパッケージを見つけ、最後にステーションVIIIで廃棄する。
【0091】
ステーション(VI)
パッケージアセンブリ機のステーションVIは予備形成品を送り、図6に示したカバーラベル71をトレー12に組付ける。トレー12には針と針に取付けた巻取った縫合糸25がある。このアセンブリにより図7に示した完成組立品になる。
【0092】
ステーションVIの概観を図66に示す。ステーションVIの主な動作機構は、真空ピックアップ直線スライド式アセンブリ285である。このアセンブリ285はラベルカバー71を、貯蔵マガジン286から、中間ステーション287、予備形成ステーション288、そして最後に工具ネスト4上の下プラットフォーム224上のパッケージトレー12へ送る搬送装置として作用する。工具ネストは主タレット1によりこの作業のために所定の位置に運ばれている。
【0093】
この機械に送るのに必要なラベルカバーは、予め印刷されダイカットしたラベルカバー71の積層289を収納する垂直マガジン286から送られる。マガジン286内の積層286の量は、作業者が補充を必要とする前に、ある時間、機械に供給するのに十分な量である。図67に示した個々のマガジンは、装填オフライン用の機械から取外せ、機械を停止する必要がない。このラベルカバー搬送システムは、2部マガジンシャトル291を有する。この2部マガジンシャトル291は、機械に搬送(供給)する位置に1個のマガジンを置き、一方、残りのマガジンは、動作機構から自由になっており、作業を中断せずに空のものを取外したり、満杯のものを元に戻したりすることができる。第2の特徴は、シャトルを1個のマガジンから他のマガジンに変えながらラベルカバーの供給を続けることにより機械の中断を防止することである。図68〜図72にこのシーケンスを示す。
【0094】
図68はラベルカバー289を満杯に積層して収納した満杯マガジン286を先ず機械に置く場合の機械の状態を示す。以下ラベルカバーを単にラベルと記す。なお上述中のカバーも同一のものである。ここでラベル分配システムを制御パネルで入力し、積層ラベル(積層カバーと同義)昇降機292を図69に示すように、矢印Aの方向に上げて、光電検出器293が、ラベル294先端が先端位置295に達したかを検知するまで、積層ラベル289を搬送カップ298内へ垂直に上げる。真空カップ296を先端ラベル294上に下げるように配置し、ラベルを上げてラベル搬送シーケンスの次のステージに移す。ニブ297を配置してラベル294の垂直取出しをわずかに緩衝させ、1枚だけ真空カップ296で取出せるように分離の補助を行なう。
【0095】
昇降機292はロッド299に取付ける。ロッド299は市販のサーボモータ駆動親ねじ装置の直線スライド部品であり、図70に示した位置まで完全に届くだけの十分なストロークを備えた大きさである。機械のサイクルをオンにし、機械に搬送するラベルを積層ラベル289から取出す際に、光電検出器293は、先端ラベル294の継続的な取出しによって高さ295が下がるように形成されており、光電検出器293が再度作動するまで、検出器が検出した状態が制御コンピュータへの信号で昇降機292を上方に徐々に上げる。図71に示すように、昇降機292が残りの積層ラベル289を完全にマガジン286から搬送カップ298内に上げると、行き過ぎたロッド299の垂直ストロークがリミットスイッチ(図示せず)で検知され、エアシリンダースライド(図示せず)によって駆動した積層ラベル短支持体300が搬送カップ298の開口301に入れられ、薄い積層ラベル302の底を支持する。薄い積層ラベル302は、限定量のラベルで機械運転を維持する一方でマガジン72の変更サイクルを行なうように設計してある。その変更サイクルは図72に示す。図72では、マガジン305、306の底303を開放するため昇降機292を下ろす。次に、マガジン保持フレーム304を矢印Bの方向に水平に移動させ、空のマガジン305を搬送カップ298下方から、そして、一方、再度満杯にしたマガジン306を搬送カップ298下の搬送位置まで動かし、図68に示した第1ステージの繰り返しを可能にする。
【0096】
図66を参照すると、直線スライドアセンブリ285は、垂直スライドキャリジ309と水平スライドキャリジ307からなっている。垂直スライドキャリジ309は、固定ブッシュ311にスライド可能に取付けられた垂直ロッド310に固着されており、水平スライドキャリジ307は、ロッド308上をスライドする水平ブッシュ312に固着されている。また水平スライドキャリジ307は、垂直ロッド310のカム移動により矢印Aで示したように垂直に、そしてベルクランク317を動かすプッシュロッド316のカム移動により矢印Bで示したように水平に動き、ピンとスロット連結により水平運動を与え、矢印Bの方向に往復運動を行なう。ここで説明したカム駆動スライド装置は、ストロークとその設計カム形状の範囲内で、どのような水平ストローク、垂直ストロークあるいはそれらの組合わせでも水平スライドを動かすことができる。この場合、スライド307の動作パターンは図74に矢印A,B,C,D,E,Fで示した方向である。
【0097】
図75を参照する。真空カップアセンブリ313、314、315は、水平キャリジ307に固定しており、真空ソースのタイミングに同期して配され、それにより以下のように、徐々に各機械サイクルのステージでラベル貼りを進める。すなわち、カップ315はラベル71aをマガジン286から中間ステーション287に動かす。カップ314はラベル71bを中間ステーション287から予備形成ステーション288に動かす。真空カップアセンブリ313はラベル71cを予備形成ステーション288から工具ネスト4の下プラットフォーム224上のトレー12に動かす。各々のステーションでのラベル移送を、可動カップとステーション受けプラットフォームに真空供給することにより行なう。
図76は、スライドアセンブリ307と、それに取付られた真空カップアセンブリ315,314,313が、ステーション286,287,288からそれぞれ取り上げようとしている所を示す。
【0098】
図77はこれらのラベルをステーション287、288とトレー12にそれぞれ移送するスライドアセンブリ307を示す。
図75によれば、ラベル71bの移送位置を配する他に、ステーション287は、ステーション口321に真空ホース322を通して中程度の真空を作って2枚のラベル、すなわち、2枚重ねが組付けられないようにすると同時に、真空カップアセンブリ314がステーション287から同じ真空吸入把持によりラベルを上げている。この同時の上下方向の真空把持によって2枚のラベルがくっついている場合に分けられる。従って、このことは1サイクルにおける次のラベルの供給を防止する制御コンピュータを必要とするがこれもステーション287の真空レベルセンサー次第である。
【0099】
図75を続いて参照すれば、ラベル71cの移送位置を配する他に、ステーション288は、図6に示したようにタブ72を、ラベル材122の面を通して分離ダイカット(打ち抜き)121に曲げることによってラベル320の予備形成を行ない、タブが次のステーションでの仕上げ組立て(アセンブリ)中に打込まれる場合、ヒンジ位置124で裂ける応力と可能性を減らす。
【0100】
図78は上予備形成工具を示し、この工具は、上工具ブロック326を通してスライドする肩ボルトで取付けられたばね押しストリッパープレート(抜取り板)323を具備し、接触アンビル329の前に接触ラベル71からクリアランス穴330に部分的に入る打込みパンチ325をシールドするように配置してある。真空ホース341は、ストリッパープレート323に一体の真空チューブ342に密封シールしてあり、トレー12に対する最終打ち込み後に、真空ソースが制御コンピュータによりスイッチオフされるまでラベル71がそのプレートにそのまま保持される。
【0101】
図79は完成した予備形成品の位置を示す。予備形成作業は、ばね331の力以上の十分な矢印Aの下向きの力で、工具ブロック326が予備形成アンビル329に向かって下に動き、ギャップ332を部分的にだけ閉めるように制限された下向きストローク移動を生じることが要求される。これによって上工具ブロック326がそれ自身に取付けた打込みパンチ325を下に出してラベル71のタブ72を部分的にパンチし、次に、ウェル333内に一部が突き出る。
【0102】
パッケージトレー163に対するラベル320の組付けを図77と図80に示す。上工具ブロック326に設けた予備形成工具アセンブリ313はスライドアセンブリ285によって工具ネスト上方に配置され、矢印Aの方向に図示した位置まで下げられる。ラベル71cはパッケージ12上の中央に配され、図78と図79で示した打込みシーケンスはアンビル329の機能で繰り返される。なぜなら予備形成作業が図81に示したようにパッケージ成形に代用されるためである。図77に示したタレット1上の工具ネスト4に対する直線スライドアセンブリ285の全体取付け構造立面図は、矢印Aで示したアセンブリ313の下向きストロークが図79に示した予備形成ストロークより深くポケット165内に打込みパンチ325が入るようになっている。図81は矢印Aの方向のストロークの最も低い部分における打込みパンチ325の拡大図である。パッケージラベル取付けとタブを固定するタブ打込みの詳細な説明は、図6〜図8に基づいてなされている。ラベル配置ステーションVIによって完成したパッケージ73は、図7に示してある。
【0103】
図77のパッケージ12にかけた下向きの打込み力は、下で支持体となる下プラットフォームに伝えられる。ラベル取付けに関連する工具のみを図示している図82を参照する。この図82では、他の全てのステーションにあるプラットフォーム224は、ばね228に支持され、下のネスト4に弾性を示す。タブ打込みの際に、このばねによる支持によって生ずる撓みは、工具ネスト4の下の領域からネストの内側くぼみ335まで達する閉鎖ロッド334によって回避される。図83に示すように、ラベル配置のために工具ネスト4をステーションVIのタレット1のそばに配置すると、工具ネスト4は、機械フレームに固着された固定カム336に対して矢印Aの方向に動く。ステーションVIの休止位置に近づくと、閉鎖ロッド334の上端がカム336の入口ランプ337により矢印Bの方向に上向きにカム動作をする。この上向き移動がプラットフォーム224の下面を支持するロッド334の上端334aに起こり、撓みを与えるばね228の特性を妨げ、上で行なわれる打込み作業のプラットフォーム224を確実に固く支持する。
【0104】
ステーション(VII )
ステーションVII では作業は行なわれない。
【0105】
ステーション(VIII)
図84に示したステーションVIIIの機能は、完成したパッケージ73を工具ネスト4から下ろし、製品処理マガジントレー64にそのパッケージ73を配置する。この機能は、制御コンピュータから受けた適当な信号に基づいてアセンブリ(組立て)シーケンスの中で欠陥が検出されたパッケージを全てスクラップ容器に廃棄することでもある。さらにステーションVIIIの別の機能は、手動による指令(コマンド)に応答して、完成したパッケージ73をそれを必要とする人が容易に且つ安全に近づける適当な取り上げ場所に分配することである。
【0106】
図84はラベル配置のために図66に示したアセンブリ285のような構造と作動の直線スライドアセンブリを示す。3個のグリップアセンブリが上に設けられてあり、そのアセンブリは、市販購入の空気圧作動グリップモジュール355、このモジュール355に取付けられパッケージ全長に適用するのに特注設計した一対のグリップアーム347、そして真空カップとパイプのアセンブリからなっている。図86を参照すると、グリップアセンブリ370は、グリップ本体355にスライド取付けした固いパイプ358を具備している。パイプ358の下端には真空カップ357が取付けられており、パイプ358の下端は、グリップ347の下端と一般的に同一平面の所まで達している。軽量ばね371がパイプ358に巻かれ、真空カップ357が物に接触していない場合にパイプ358が常に動程の最下点までスライドできるようになっている。
【0107】
図86はパッケージ73の取出し制御位置でのグリップアセンブリ370と工具ネスト4の相互作用を示す。図87は図86のステーションのオフロードサイクル前に工具ネスト4が機械ステーションVIIIに割送りされる際の工具ネスト4の配置を示す。図86でオフロードサイクルを開始する際、機械のフレーム(図示せず)のハウジングにスライド式に設けた”T”形リフト349は機械のベースで垂直移動動作のカムで矢印Aの方向に図示位置まで上がっている。”T”形リフト349は、工具ネスト本体351にスライド式に設けた対応する突出ロッド229を垂直に上げる。突出ロッド229は、その上端で下プラットフォーム224のクリアランス穴352を通して伸び、パッケージ73の下側を支持して下プラットフォーム224から離してそのパッケージ73を上げ、それによってグリップアーム347は破線で示した開放位置353から動き、実線347で示した位置まで閉鎖することによって354で示したパッケージトレーの底を把持することができる。同時に、真空パイプ358上に設けた真空カップ357でパッケージ73の上面を把持するようにする。グリップ本体355は図86に示した位置でパッケージ73を工具ネストから上げ、取出せる体制になっている。図84を参照すると、スライドプレート336には3個のグリップ348、362、373を取付けてある。グリップアセンブリは、図86で説明したグリップ機能が同じであるが、取り付け装置が違っている。アセンブリ348はスライドプレート356に固着され、グリップアーム347の開き方向が矢印G方向で、工具ネスト上のパッケージ73の長い寸法に平行になるように向けてある。グリップ362は、軸362を回転するブロック364に回転可能に取付けてあり、グリップアーム374の開きが最初に矢印G方向になるようにリンクアーム365と半径アーム366により回転方向が制御されている。図85は、グリップの相対運動を示し、スライドプレート356が矢印Dで示したように、左手のストローク位置”I”に移動した場合と、矢印Aで示したように、右手のストローク位置”II”に移動した場合にグリップ362が矢印Dに対し90°回転、すなわち直交していることを示す。この回転特性によってグリップ362はステーション359からパッケージをピックアップし(取出し)、90°回転でそのパッケージをステーション360に配置することができる。並べて配したテーパ付ピン344をパッケージ345の周縁から離してステーション360に固着してあり、中を安定にしている。図84に破線で示したパッケージ345下の電子消磁要素は、パッケージ73b内の針の全ての残留磁気を取除くように形成されている。グリップアセンブリ373はスライドプレート356上に固着されている。スライドプレート356は、グリップアーム375が矢印Gに90°配列で、それによりマガジン搬送トレー64のくぼみ361の長軸方向に平行となるように回転により向けてある。
【0108】
図85を参照すると、スライドプレート356は矢印A,B,C,D,E,Fで示された直線運動パターンで動く。把持と開放を同期したこの動きが、取上げたパッケージ73の一連の前進、すなわち、各々の機械サイクルが矢印Aの方向に、先ず選別/廃棄ステーション359に、次にマガジン載置ステーションの準備に、最後にマガジントレーくぼみ361内への前進となる。
【0109】
選別/廃棄ステーションプラットフォーム359は、制御コンピュータからの指令により、図示しない空気圧シリンダーによって矢印Hの方向にスライドするように形成されており、グリップから解除されたパッケージが、機械下方のスクラップ容器に通じるクラップシュート376に落ちる。この機能は、上記センサーや監視システムで自動的にされた品質テストで不良となったパッケージがこのステーションから移送される場合に使用される。プラットフォーム369は、パッケージを配置してピン399を並べた中に入れた後、制御コンピュータからの指令により矢印Hの方向にスライドもし、パッケージを取出し場所に送り手で取除かれる。
【0110】
選別/廃棄ステーションプラットフォーム359は、図84に示したように、通常、固定配置されたままであり、そこに配置したパッケージがグリップアセンブリ373で把持され、他の仕上げ製品と共にマガジントレー64内に配される。図88に示したマガジントレー64は、組付けた縫合糸パッケージトレーを保護し、且つ、上記機械に続く生産作業によって自動処理が可能なように適当に向けた位置でパッケージを保持するために使用される。トレー64は垂直壁378で区画した複数のセル377と、アクセス開口380、381を中に付けた床379からなっている。開口380は、連続自動供給を要する場合、底上げ昇降機用のクリアランスとなる。開口381は手動による連続供給用の掴み口となる。この下側(図示せず)には下に突き出たクロスリブがあり、各々のセルが、このマガジントレーから送られた下流の自動生産装置により正確な位置決めを可能にする。上記巻取り機へのマガジン自動載置システムの配置が図9に示してある。空のマガジンを一列高さ供給コンベア382に載せてあり、そのコンベア382ではマガジンがコンベア383により矢印Hの方向に動く。場所384に着いた空のマガジン64は、矢印Gの方向に1回で1セル、横にマガジントレーを前進させるクロス送りシステム385と連結する。図84にその載置作業が示してある。満載の場合、マガジントレーは場所386に達するまで矢印Gの方向に送り続けられ、そこでコンベア387がマガジントレーを矢印Jの方向に移動させ、手動でそこから下ろすことができる。
【0111】
縫合糸付き針の自動包装機(パッケージング機)の動作
以下の説明は前述の機構の動作に関するものである。空の成形パッケージトレー、まだ巻取られていない縫合糸束の装填から、組み立てられ完成したパッケージの入ったマガジントレーの取出しまでについて説明する。
【0112】
機械ステーション(I)の動作
図9に示した機械作業者63は、成形供給機から空の積層パッケージトレー12を受け、戸36、37を開け、戸36、37の近くに配置した垂直区画室32内にトレーの積層31を下げて図17に基づいて説明したトレーカラセル30に載せる。作業者63は、カラセルトランスミッションドライブモータを制御スイッチ(図示せず)で始動し、矢印Dで示したようにカラセルに軸33の回りの時計回りの回転割送りを与え、次の空の垂直区画室35を送る。作業者63は、垂直区画室35に載置し、この割送りと載置シーケンスを、戸36から位置5の区画室を含む全ての区画室が満杯になるまで続ける。作業者63は、サイクルスタート制御装置(図示せず)を始動し、工具ネスト4がトレーローディングカラセルとそれに関連した分配機構と対向するまで、図9に示したタレット1に軸2の時計回りに送る割送りを与える。制御コンピュータは図18に示したトレーシャトル39を作動して図示のように矢印Aの右手方向に出し、シャトルポケット123のトレー12の薄い積層47を真空カップアセンブリ53下の位置迄搬送する。スライドアセンブリ69は、真空カップアセンブリ53を下げ、それによって真空カップ48は図19に示したポケット123内の上部トレーに接触し把持する。スライドアセンブリ69は、図20に示したように、矢印Cの方向に真空カップアセンブリ53とそれに把持されたトレー12を、タレット1上の工具ネスト4上の位置まで移送する。スライドアセンブリ69は、図21に矢印Dで示したように下がり、トレー47を工具ネスト4上に加圧し、図2に示したトレー12のパイロット穴205に、パイロットピン203(図15に詳細に示した)の拡大ベースと図14と図15に示したそれに付いた工具上方で加圧緩衝を与える。同時に、シャトル39を矢印E(図20)で示した左側に、カラセルベース内に移送し、積層トレー31を矢印Fの方向(図21)に落とすことができ、シャトルポケット123から丁度取出したトレーに代えて前述のサイクルにスライドアセンブリ69を継続させることができる。積層トレーが空になると、カラセルはシャトル39上方に別の満杯トレーを割送り、図17に示したように、空のトレー区画室が再満杯用戸36や37に近くなると、作業者は空のトレーを再度満杯にする。
【0113】
機械ステーション(II)の動作
図9と図23を参照すると、機械の作業者63は一束の縫合糸付き針を束張力装置67に配し、それにより針26を載置プレート(ローダプレート)68に普通、平らに、それ程向きは正確でなく配される。作業者63は張力装置の重り91を張力装置本体93のスロット92内に置き、図24、25に示したように弾性面94で縫合糸ストランド95を支持する。縫合糸付きの1本の針を作業者63が確認し、指やペンのような道具で載置プレート68上を針ポケット97にスライド移動し、その中に置く。
【0114】
図27で示したように針くぼみ(リセス)102に針26を大ざっぱに入れれば、針末端止め(ストップ)104と針の胴端部(後端部)27の間にギャップ112ができる。針ホイール98(図示せず)の下の真空ソースの口になる縫合糸溝105の真空開口111は、縫合糸溝105内の縫合糸28に働き、縫合糸28を固定する。針ホイール98が時計回りに回転して前進すると、図28に示した縫合糸の移動スライド106は矢印Aの方向に外側に放射状にカム作用をし、図23に示したように針26と張力装置67間の緩みも縫合糸移動ピン107でどれもピンと張れる。ピン107の放射状移動を続けると、針26に引張力が作用して、針の胴端部27が針末端止め104に届くまで針溝102内で反時計回りにスライドさせる。今度は針26は溝102に正確に配置され、以下説明するように針の把持とパッケージトレー内への挿入が可能となる。
【0115】
針ホイール98を連続的に時計回りに送って回転させて、図23の略4時の位置に針ポケット97が達すると、縫合糸移動装置は、ローラ120を隣接する縫合糸の移動スライド106と107間の糸スパン上にプランジし、その間でスパンする縫合糸のループを作るのに十分なストロークで下がり、張力装置67から縫合糸末端を完全に引き、多数が同時に引かれた場合に起きる可能性のある糸の絡みを防止する。
【0116】
針ポケット97が針ホイール98上で回転してポケット132で示された位置まで進んだ後、その中の縫合糸付き針は、タレット1上の工具ネスト4の成形トレーに移送される準備が移送バーアセンブリ125でなされている。金属磁気検出器110は空の針ポケット97を残らず検知し、これによりコンピュータ制御システムは、針ホイール98の付加的な割送りサイクルを始動させ、タレット1への移送準備中の針ポケット132中に糸付きの針を装着させる。
【0117】
図29を参照すると、移送バーアセンブリ125のクロスバー275は、矢印Cの方向に下がり、図42の針グリップ126を針ポケットクリアランス溝108に入れ、針26を跨がせる。図30に示した垂直閉鎖ロッド129は、時計回りに回転し、ロッドに固定した半径アーム130を矢印Aの方向に回転させ、閉鎖押込みロッド156を右に(矢印C)移動する。移送バーアセンブリ125の反対側から見た図31によれば、この図の閉鎖押込みロッド156は、矢印Eの方向に左に移動してあり、グリップ歯車140に関連した押込みロッドラック150がグリップカム139を90°回し、それによってグリップばね131が、グリップブロック135を矢印Cの方向と反対方向、すなわち、右側に軸136にスライド移動させる。グリップブロック145も対象位置(鏡像)にあるだけでその動きは同一である。針グリップ126はその結果として針26をばね力で閉める(挟む)ことになる。
【0118】
移送バー125は図29の矢印Cの方向と反対方向に上昇し、主タレット1が矢印Aの方向に同時に割送りすると、矢印Bの方向に反時計回りに180°回転し、工具ネスト4を図29に示したトレー載置ステーション1から、針載置ステーション2まで前進させる。移送バーアセンブリは図30に示したように下がり、把時された針157はパッケージトレー12の針パークに入る。針グリップ126下向き力は、針をトレー12のプラスチック針パーク84内に押し、図5に示したようにブレード85を十分に変形させて針を固定する。図30に示したように、開放ロッド159を回転して針グリップを開け、半径アーム160で開放プランジャー147を押し、その面を支持し、上記のように移送バーを上げる。
【0119】
機械ステーション(III )
図29によれば、主タレットが工具ネストをステーションIIからステーションIII まで徐々に増大する割送りを行なうと、縫合糸後端28は、トレー12の針パークに今固定された針26によって、縫合糸26保護受板(パン)を後方に伸びる通路から、また、針ホイール98の周縁領域171に沿ってその動きに対して後方に、軸方向に引かれる。このステーションIIからステーションIII までの割送りやそれに伴う縫合糸28の糸引きの際に、縫合糸28の通路は固定ガイドの下で真空張力装置174の”V”内になる。図44、45、46を参照して、以下詳細に説明するように、この走行時点で縫合糸28の通路は、主タレット1の割送り回転によってタレット1に対し実質的に接線方向になり、割送り回転で動くポスト張力装置185の導入円錐面206内を通路とする。ポスト張力装置185がタレット位置(3)に向かって矢印Aの方向に弧を描くと、上部のプランジャー191は固定カム184に接触して(図46)下張力用錐体192を開け、真空張力装置174の張力によって張った縫合糸28が平行な錐体面間に入る。タレット1が回転割送りを続けると、ポスト張力装置185のプランジャー191は固定カム184から出て、縫合糸は、ばね195がかけた下錐体192の摩擦張力を受ける。
【0120】
主タレット1はその割送りサイクルを完了し、図48に示したように工具ネスト4を機械ステーションIII で休止させる。工具ネスト4の180°反時計回り回転を開始し、図49に示した位置まで行ない、図50の状態で停止する。これによってパイロットピン203に縫合糸がかけられ、縫合糸スパンが、パイロットピンからトレー12の縫合糸溝79の入口ギャップ81と略整列した張力装置まで配置され、後続の巻取り作業の準備が終わる。機械制御キャビネット65の画像分析電子機器に合わせて作動する図44に示したディジタルカメラは、図42に示したように成形トレー12の有無と針パーク内の針26の有無を自動的に検出する。
【0121】
機械ステーション(IV)
図51に示したように、主タレット1は工具ネスト4を巻取り完了の位置に割送りする。分かり易く見せるためタレット上の巻取りステーションハードウェアを外した平面図を示す。工具ネスト4上のこの巻取り工具230、235は、上プラットフォーム230が下りてなく、工具ネスト4の面に接触していないため、図61に示したように開いている。タレット1の割送りが停止すると、張力装置アーム186に一体取付けしたカム従動輪213は、固定カム211の入口ランプとカム運動してタレット1の位置215の周りで矢印Gの方向にカム186を旋回させる。工具ネスト4のパイロットピン218に対し、張力装置アーム186とその上に取付けられたポスト張力装置185の前述の動きによって、トレー12の縫合糸溝79のギャップ81内に縫合糸スパンが正確に配される。
【0122】
図62を参照すると、機械ステーションIVを作動する時、プレートカム390を連続的に動かす。ステーションIII の電子映像システムは、ステーションIVでの巻取りサイクル、それに伴う実線395で示した位置までピストンロッド396を戻すステーションロックアウト空気圧式シリンダー装置を開始するため制御コンピュータの信号を割送りした後、トレー12が工具ネスト4にあるかどうかを確認する。
【0123】
プレートカム390が矢印Cの方向に回転すると、カム従動輪392は上昇位置を低位置391に落とし、それでレバー254を下げる。これは取付けピン256の周りを、矢印Bの方向に旋回するばね183の張力による。この下向き運動は、連結リンク255を介して垂直スライドロッド253とこのロッドに取付けた水平ヨーク252にも伝えられ、ヨークに回転するように取付けた上巻取り工具230、235を工具ネスト4のトレー12上で閉める。これによって生じる上下巻取り工具を概略的に図53に示す。上プラットフォーム230を下プラットフォーム224上に下ろすと、上プラットフォーム230の下側282の一部がトレー12と接触し(接点を図示せず)、そのトレー12も矢印Bの方向に下げ、結果的に、アンカーポイント66でヒンジさせて開放位置になるようにブレード225の先端223で上溝フィンガー86を、上に塑性的に曲げる。上プラットフォーム230の下向きの移動は、その外形面272を下プラットフォーム224の対向する外形面に近づけ、それによってギャップ283は、その間の1本の縫合糸の径よりは大きくなり、2本のそれよりは小さくなる。工具ネスト4が回転すると、縫合糸29は図51に示したポスト張力装置を介して引かれ、巻取られ、平らに横たわったループ219(図5)になる。巻取りの際には縫合糸28が受ける張力は、図56に基づいて説明したように、ばね力がかかったフット266によって針26から部分的に分けられ、その下のギャップ268内で縫合糸28をクランプ支持する。このフットによって、中の縫合糸ループ270が、トレー12のスロット269から入る真空誘導エアでトレー棚221に近いたかまたその下で引かれているか確認される。縫合糸から伝わった張力で生じる可能性がある針の移動は、第2の”コ”の字状の加圧フットで防止され、その上を下向きに押して針を針パーク85にさらに安定させる。
【0124】
図53によれば、巻取り作業により縫合糸29の全長がパッケージ内に引かれると、縫合糸の末端は、ポスト張力装置185から力がかからず、下針溝284と係合する押込み針233の末端の下突起208でトレー12の縫合糸溝79内にその末端を入れる。縫合糸の末端の制御は、工具ネスト4の下側に配された真空パイプによる矢印Aの方向のエア速度によって助長される。巻取り作業の終わりに、図62に示された巻取りプレートカム390は、高ローブに回転し、そして矢印Aの方向にカム従動輪392とそれに取付けたアーム254によって巻取り工具を垂直に開け始める。同時に、図61に示した押込みロッド247を第2カム(図示せず)によって上げ、作動レバー248を旋回軸249の周りに旋回させ、結果としてレバー248の末端に取付けたカムローラ250で、垂直軸245に設けたプレート238を下向きに移動させる。垂直軸245は取付け体246にスライド可能に取付けてある。このプレート238の下向きの移動によって、図53に示したように対応して閉鎖ピンが下向きに動き、パッケージ溝フィンガー86を押し、それによってフィンガー86の最終位置を、トレー12の縫合糸溝79の対向体76に対し元の水平方向かその下かにする。図62に示したプレートカム390は、前述のシーケンスによって巻取り上工具を開けた状態にしておく。この位置で工具ネスト4上にはこの段階(ステージ)で巻付けられたパッケージ163が形成されており、それで、主タレットによる次の作業への割送りの準備が完了する。このタレット1による割送りの際に、図65に示したリセット機構は、上巻取り工具を180°回転して次の巻取りサイクルの準備とする。
【0125】
機械ステーション(V )の動作
機械ステーションV は図44のカメラ207と同様の下向きディジタルカメラを備えており、電子機器による検査ができる工具ネスト4の平面図を作成する。検出できる不良は、紛失針26、紛失パッケージトレー12、縫合糸棚221の下に無い、すなわち、トレー12の全周辺の外側にある縫合糸部である。検出された不良によって機械ステーションVIIIでパッケージの廃棄が行なわれる。
【0126】
機械ステーション(VI)の動作
包装機を用いて生産を開始する前に、作業者あるいは任命された他の人は、図67に示したように、ラベルカバー積層71をラベルマガジン286内に満杯にして、その積層を図66に示したマガジンシャトル291に配置し、機械ステーションVIを電気的に始動した。シャトル291は図示した位置にマガジン286を移動させる。スライドアセンブリ285は、マガジン286上方の第1真空カップアセンブリ315を移動させ、矢印Aの方向に下がり、真空グリップを上部ラベル71上で固定し、矢印Aの方向に上げ、矢印Bの方向に移送し、そしてラベル71を中間ステーション287に下ろす。真空はカップアセンブリ315によって維持されており、中間ステーション287では真空度が高くなっている。スライドアセンブリ285が上昇して次のサイクルを繰り返すと、中間ステーション287は2個の対向する真空グリップに当てられ、それによりこのステーション作業の現時点で2枚のラベルが重なっていれば、そのラベルを分離する。図75に示したように、スライドアセンブリ285の次の割送りサイクル時、真空カップアセンブリ314を中間ステーション287上方に下ろし、その中でラベル319を把時し、上記直線運動を繰り返し、ラベル71bを予備形成ステーション288に移送する。
【0127】
図76に示したように、スライドアセンブリ285の次の割送りサイクル時、ピックアップアセンブリ313は予備形成ステーション288上に下り、図79に矢印Aで示した制限付き下向きストロークで進行させ、ストリッパープレート323でアンビル329との間にラベルをクランプさせる。打込みパンチ325は、平らなラベル71の材料から自由にタブ72を開け、それらを部分的にアンビルウェル333内に移す。ホース341を介した真空をパイプ342に供給し、それで上工具ブロック326をスライドアセンブリで上げると、ラベル71がストリッパープレート323で把時される。ストリッパーばね331は、パンチ325を引っ込めてラベル71に対する真空把持に緩衝しないようにする。図77に示したスライドアセンブリ285が上がり、矢印Bの方向に移動し、工具ネスト4上の巻取りを終えたパッケージ163上に矢印Aの方向に下りる。タブ打込み作業は、巻取りを終えたパッケージ163の成形パッケージ12のタブポケット165がアンビルウェル333の場所になっている以外は上記予備形成作業と同様であり、下向き打込みストローク、矢印Aは大きく、打込みパンチ325で図81に示し図8に図示説明したラッチ形状に対するタブ72を完全にセットさせる。ステーションVIで実施したラベル組付け作業によって完成したパッケージ73を図7に示す。主タレット1によるステーションVIへの工具ネスト4の割送りによって、図83に示したロックアップロッド334が、この目的のために配置した固定カム336上に上がり、下プラットフォーム224を垂直に支持し、それによって下向きの打込み力でプラットフォームばね228が撓むのを防止する。
【0128】
機械ステーション(VII )
機械ステーションVII では作業実施しない。
【0129】
機械ステーション(VIII)
図84を参照すると、ステーションVIIIでのスライドアセンブリは、ステーションVIと同様の直線運動パターンで動作する。第1グリップアセンブリ348は、上に完成したパッケージを載せた工具ネスト4上方に下りる。パッケージを図86に示したように工具ネスト4から上げる。機械ベース(図示せず)内でのカム駆動による機械運動は、”T”字形リフト349を上げ、その結果、工具ネスト4内の突出ロッド229を上げ、突出ロッド229は下プラットフォーム224のクリアランス穴352を通して上昇し、下プラットフォーム224からパッケージ73を垂直に上げる。同時にグリップ本体355をスライドアセンブリ346で下げ、それによってグリップ本体355に取付けたグリップアーム353をパッケージ73の周縁に近接して配置する。真空カップ357がパッケージの上面を把持すると同時に、実線347で示したように、グリップアームは閉まり、パッケージ73をクランプする。
【0130】
図84、図85を参照すると、スライドアセンブリは矢印Fの方向の垂直ストロークで上がり、矢印Aの方向の水平ストロークで移動し、矢印Bの方向に下がる。パッケージ73を、把持の反対手順(すなわち、開放)によって、しかもカップアセンブリ370に対する真空ソースを中断することによって、選別/廃棄ステーション359上に配置する。パッケージ73が上流(前工程)の組立て手順のどの場所でも自動検査を不能にすれば、信号が働き、ステーションプラットフォーム359を矢印Hの方向に移動させ、グリップアセンブリ348が離したパッケージ73をスクラップシュート376やその下の収集ビン内に落とす。制御押しボタンコマンドでサンプルが要求されれば、パッケージ73をプラットフォーム359上に配置した後、そのプラットフォーム359を矢印Hの方向にスライドする。そうしないならば、パッケージ73はプラットフォーム359上に残ったままであり、スライドアセンブリ346が矢印Aの方向に移動すると、第2グリップアセンブリ373でピックアップされ、90°回転し、リンク365がそれに取付けた垂直軸369を介してアーム366とグリップ本体362を回転する。最終ステーション360のパッケージ73bを第3グリップアセンブリ373でピックアップし、マガジン364のマガジントレーくぼみ361に配置する。
【0131】
この機械での生産を開始する前に、作業者あるいは任命された人は、空のマガジントレー64を、図9に示したマガジンシャトルとロード(載置)システムの供給部382に載せる。供給コンベアは、空のマガジンが突き当たり面に滞留するまで、矢印Hの方向に空のマガジンを前進させる。クロスフィードトレー搬送システム385は、1度に1キャビティ(箱)ずつ、矢印Gの方向にマガジンを割送りする。この割送りは、正確な個数のパッケージをキャビティ内に入れた場合に応答する制御システムによって作動する。満杯のトレーは、横移動の端部386に達するまで矢印Gの方向に前進し、出口コンベア387に矢印Jの方向にマガジンを送るように信号を出す。出口マガジン列がマガジンで一杯になれば、そのマガジンを手で取外す。
【0132】
本発明の自動回転包装機を詳細に図示し説明してきたが、本発明の記載は、当業者に多数の別の設計を示唆し、本発明は特許請求の範囲で規定されることが理解されるはずである。
【0133】
なお本発明の具体的な実施態様は、以下の通りである。
(A)複数の弾性フィンガーで仮に閉鎖した縫合糸用溝を有して、複数の連続するワークステーションの間を割送りされるパッケージトレーに、縫合糸を前記溝内に巻取り、針を包装する縫合糸付き針の自動包装機であって、
(a)空のパッケージトレーを回転可能な支持面に載せるための第1ワークステーションと、
(b)複数の連続するワークステーションによる割送りで前記回転可能な支持面を前進させるための駆動手段と、
(c)針と針に取付けた縫合糸を受け、前記針と針に取付けた縫合糸を、縫合糸の自由端が前記パッケージトレーから外部に垂れ下がるようにパッケージトレー内に所定の方向に挿入するための第2ワークステーションと、
(d)軸方向張力を前記縫合糸に与えるための縫合糸張力装置と、
(e)前記縫合糸用溝を開け、前記回転可能な支持面に対して前記支持面に垂直に伸びる軸の周りの回転運動を与えて前記縫合糸の自由端を前記縫合糸用溝内に巻取るための第3ワークステーションと、
(f)前記パッケージトレーにカバーをして針と針に取付けた巻取り縫合糸を入れた縫合糸パッケージを形成し、且つ前記カバーに力を加えて前記カバーでラッチ構造を形成して前記カバーを前記パッケージトレーに留める第4ワークステーションと、
(g)滅菌と2次包装を行なうために、前記縫合糸パッケージを前記回転可能な支持面から取外す第5ワークステーションとを具備する縫合糸付き針の自動包装機。
(1)前記包装機は、さらに、その上に複数の回転可能な支持面を備えた回転可能なテーブルを具備し、前記テーブルの回転により、各々の支持面が、複数の連続した固定配置のワークステーションを通って割送り法で前進する実施態様(A)記載の自動包装機。
(2)前記第3ステーションは、さらに上下パッケージ係合部材を有し、前記下パッケージ係合部材が、前記回転可能な支持面を回転する前に縫合糸用溝を開放するブレードを有する実施態様(A)記載の自動包装機。
(3)前記上下パッケージ係合部材は、各々ある外形面を区画し、それらの外形面は、前記回転可能な支持面の回転に際して前記縫合糸をらせん状に巻き込むための環状の縫合糸受け溝を形成する上記実施態様(2)記載の自動包装機。
(4)前記パッケージトレーは、そのパッケージトレーに取付けられた複数の弾性を有する第1、第2縫合糸保持フィンガーを有するパッケージ縫合糸用溝を備えており、前記複数の第1縫合糸保持フィンガーがパッケージ縫合糸用溝の下トレーを区画し、前記複数の第2縫合糸保持フィンガーがパッケージ縫合糸用溝のクロージャーを区画し、上パッケージ係合部材はパッケージトレーと往復運動的に係合し、下パッケージ係合部材は、パッケージトレーを往復運動させた前記複数の第2縫合糸保持フィンガーと係合するブレードを有する上記実施態様(3)記載の自動包装機。
(5)前記パッケージトレーはさらに前記縫合糸保持フィンガーに取付けられた外壁を備えてパッケージとパッケージ縫合糸用溝の外壁を区画し、前記上下の外形部材で区画された環状の縫合糸受け溝が、前記回転可能な支持部材の回転中に、パッケージ縫合糸用溝内に配置される上記実施態様(4)記載の自動包装機。
【0134】
(6)前記上下パッケージ係合部材は第1組をなす往復運動部材を備え、それらは上下パッケージ係合部材が分離した所定の往復運動期間に複数の第2の縫合糸保持フィンガーと係合する上記実施態様(5)記載の自動包装機。
(7)前記第3ワークステーションは、縫合糸の自由端を前記第2手段から引き戻した後、前記自由端をパッケージに巻取る固定末端巻取り機を備える実施態様(A)記載の自動包装機。
(8)前記回転可能な支持部材は、巻取り前に、縫合糸配置と張力を確実にするために180°回転する実施態様(A)記載の自動包装機。
(9)前記第2ワークステーションは、複数の針と取付け縫合糸を供給源から受けるための整合ダイヤルと、所定の針クランプパークが形成された各パッケージトレー内に前記針を連続的に挿入するためのロボットグリップを備える実施態様(A)記載の自動包装機。
(10)前記回転可能な支持部材は、それ自身の回転軸に対し所定の方向でパッケージトレーを配置するための少なくとも一つの位置決め手段で回転可能な支持部材上にパッケージトレーを保持するための手段を有する実施態様(A)記載の自動包装機。
【0135】
(11)前記回転可能な支持部材はさらにパッケージトレーを支持するプラットフォームと、同時に前記パッケージトレーをプラットフォームに向けて、固定するための複数の前記位置決め手段を備える上記実施態様(10)記載の自動包装機。
(12)前記位置決め手段は、プラットフォームに固定され、パッケージトレーに形成された穴に入る直立ブレードを備える上記実施態様(11)記載の自動包装機。
(13)前記第3ワークステーションはさらに、前記パッケージトレーと接触可能で軸方向に移動、回転可能なプラテンを備え、縫合糸の自由端をパッケージトレーに巻取りながら、支持手段の回転中に支持手段と係合して前記パッケージを保持できる上記実施態様(1)記載の自動包装機。
(14)前記プラテンは、駆動手段によって駆動されるカムによりパッケージトレーの方に移動する上記実施態様(13)記載の自動包装機。
(15)1個のドライブは前記回転可能な支持手段とパッケージトレーを、縫合糸の自由端の全長がパッケージトレー溝内に確実に巻取られる特定の回転数で、前記第3ワークステーションで回転する上記実施態様(1)記載の自動包装機。
【0136】
(16)前記パッケージトレーは第1平坦面領域を有し、複数のラッチ要素と前記縫合糸用溝周囲の直立壁体は、第2平坦面領域を区画し、前記カバーは、パッケージトレーの一部の大きさと同程度であり、且つ、縫合糸用溝の壁の上端に支持された通常、平坦部材であり、前記直立壁体は第2平坦面領域を区画し、前記第4ワークステーションは、カバーをプラテンで保持するための手段を有する可動カバー取付けプラテンを有し、前記カバーをパッケージ上に所定方向に配置し、前記プラテンは、カバーを直立壁体に押し付ける第1面を有する加圧ダイと、カバーから複数のラッチタブを形成してそのカバーから伸ばし、前記各々のタブをパッケージトレーのラッチ要素とラッチさせるための前記加圧ダイ上の突起手段を備える実施態様(A)記載の自動包装機。
(17)前記可動カバー取付けプラテンは回転可能な支持部材とパッケージトレーに対して往復運動可能に取付けられている上記実施態様(16)記載の自動包装機。
(18)前記可動カバー取付けプラテンはドライブ手段によって作動するカムである上記実施態様(17)記載の自動包装機。
(19)前記可動カバー取付けプラテンは第1の場所でカバーをピックアップし、第2の場所でカバーをパッケージに取付ける上記実施態様(17)記載の自動包装機。
(20)前記回転可能な支持手段は、パッケージトレーに形成した穴に係合する少なくとも1個の直立ピン手段をさらに有し、前記支持部材上の所定の場所でトレーに向きを与えてカバーを受ける上記実施態様(16)記載の自動包装機。
【0137】
(21)前記第2ワークステーションは、複数の針とこの針に取付けられた縫合糸を供給源から受ける供給テーブルと、前記針の中の1本を前記トレーに形成した針クランプパーク内に挿入するロボット装置を有する実施態様(A)記載の自動包装機。
(22)前記ロボット装置は針とこの針に取付けられた縫合糸をトレーに挿入するためのグリップ手段を備えた回転可能なタワーを有する上記実施態様(21)記載の自動包装機。
(23)前記回転可能なタワーは、トレーを有する個々の回転可能な支持面に向けてその回転可能な支持面とトレーの徐々に送られる移動と同期して連続シーケンスで連続的に個々の針を把持し、係合し、搬送するための第1、第2グリップ手段を有する上記実施態様(22)記載の自動包装機。
(24)前記第1、第2グリップ手段は各々、カムにより駆動される針クランプジョーを有する上記実施態様(23)記載の自動包装機。
(25)前記ジョーは閉鎖位置にばね付勢され、前記カムで開けられる上記実施態様(24)記載の自動包装機。
【0138】
(26)前記第1手段により前記カムは駆動され、前記タワーは回転される上記実施態様(25)記載の自動包装機。
(27)前記供給可能なテーブルは連続的なステーションをその上に備え、そのステーションの各々は供給ソースから複数の針とこれらの針に取付けられた縫合糸を受け、前記第1、第2グリップ手段は個々の針とこの針に取付けられた縫合糸をステーションから取外し、前記トレーの一つに移動させる上記実施態様(21)記載の自動包装機。
(28)針とこの針に取付けられた縫合糸を受けるための前記複数のステーションの各々は、所定の方向で針を受ける針ポケットを有する上記実施態様(27)記載の自動包装機。
(29)各々の針ポケットは、針を正確に配置することができる位置決め手段を有して連続的なロボット処理を可能とする上記実施態様(28)記載の自動包装機。
(30)前記回転可能な供給テーブルはさらに、各々の針ポケットに対し縫合糸に張力をかけ前記針を前記位置決め手段に整列させる縫合糸張力装置を有する上記実施態様(29)記載の自動包装機。
【0139】
(31)前記第2手段はさらに、前記前進する回転可能な支持面によって区画された通路に接近して配置した縫合糸係合プレナムを有する真空発生手段を備え、前記プレナムは前記垂れ下がる縫合糸部分の自由端を受けるスロットを区画し、前記プレナム内部は、前記真空発生手段により発生した大気中より低い圧力を有し、前記回転可能な支持面を前進させると、前記垂れ下がる縫合糸部分に張力を与える実施態様(A)記載の自動包装機。
(32)前記第2手段はさらに、1個が前記回転可能な支持面と共に前進する複数のカム駆動ばねグリップを備え、前記グリップの各々は前記縫合糸ストランドと係合し、初めに前記大気中より低い圧力で張力をかけ、前記回転可能な支持面の前進と縫合糸の巻取りの際に張力を維持する上記実施態様(31)記載の自動包装機。
(33)カム駆動グリップは、前記縫合糸に、縫合糸用溝への巻取りを容易にする方向に付勢させるために旋回可能に取付けられる上記実施態様(32)記載の自動包装機。
(34)前記第3ワークテーションは、前記トレーの平面に垂直に伸びる軸の周りに前記回転可能な支持面とトレーを回転させる分離巻取りドライブを有する上記実施態様(1)記載の自動包装機。
(35)前記回転可能な支持面は回転可能なテーブルに支持されたドライブ軸を有して前記軸の周りを回転し、前記軸の第1端を回転可能な支持面に固定し、前記軸の反対側の第2端はその面に設けた一対の回転可能なカムローラを有する上記実施態様(34)記載の自動包装機。
【0140】
(36)前記機械はさらに、前進するワークステーションの通路に沿ってワークステーション間で伸びる固定カム面を備え、前記カム面はカムローラと接触し、ワークステーション間で前進しながら所定の角度位置で通常、前記回転可能な支持面を支持する上記実施態様(35)記載の自動包装機。
(37)前記巻取り装置は、カム面に形成したへこみで回転できるように接続したプーリを駆動する駆動モータを第3ステーションに有し、カムローラは、巻取りドライブによってプーリに与えられた回転運動に対応して前記軸を回転させるためにプーリと連動する上記実施態様(36)記載の自動包装機。
(38)前記プーリはスロットを有し、前記カムローラとそのカムローラを取付ける前記軸の端部は、前記回転可能な支持面を第3ステーションに割送りする場合、スロット内に動き、中央配置され、それによって巻取りドライブによるプーリの回転は、スロットの第1、第2壁面とカムローラの係合に対応してカムローラを回転させ、前記軸とその軸に固定した支持面を回転し、縫合糸を糸溝内に巻取る上記実施態様(37)記載の自動包装機。
(39)前記巻取りドライブはサーボモータである上記実施態様(38)記載の自動包装機。
(40)針検出ワークステーションは第2、第3ワークステーション間に配置され、その針検出ワークステーションは、人工的な映像システムを有してパッケージトレー内の個々の針の有無と向きを確認する実施態様(A)記載の自動包装機。
【0141】
(41)前記針検出ワークステーションは、回転可能な支持手段とパッケージトレーを180°回転するための手段を有し、次のステーションでの縫合糸の巻取りを容易にさせる上記実施態様(40)記載の自動包装機。
(42)検査ワークステーションは、前記第3、第4ワークステーション間に配置され、針と巻取られた縫合糸を挿入したパッケージトレーを検査する実施態様(A)記載の自動包装機。
(43)前記検査ワークステーションは、ビデオカメラとデータ処理手段を有し、前記パッケージトレー、針および巻取られた縫合糸の画像を評価する上記実施態様(42)記載の自動包装機。
(44)前記パッケージトレーを受けるための複数の前記回転可能な支持手段は、回転可能なテーブル周辺に等間隔で配され、ワークステーションからワークステーションまで連続的に割送りする上記実施態様(1)記載の自動包装機。
(45)前記ドライブ手段は回転可能なテーブルを回転し、回転可能な支持手段をワークステーション間に前進させる上記実施態様(1)記載の自動包装機。
【0142】
(46)前記ドライブ手段は、回転可能なテーブルを回転させ、ワークステーションのドライブを提供するためのドライブモータとドライブトレインを有する上記実施態様(45)記載の自動包装機。
(47)前記ドライブ手段はさらにマスター軸を有し、そのマスター軸は複数の作業をワークステーションで順に配列するための上に取付けられた複数のカムを有する上記実施態様(44)記載の自動包装機。
(48)前記回転可能なタレット上の回転可能な支持部材の角度配置は、前記回転タレット周囲に固定配置のワークステーションの角度配置と同程度に選択する上記実施態様(44)記載の自動包装機。
(B)複数のパッケージトレーを、前進するパッケージトレーの通路に沿って離れて固定配置された複数のワークステーションに割送りで前進させる各工程を有し、複数の上下弾性フィンガーにより仮に閉鎖した縫合糸用溝を有する縫合糸パッケージを形成してパッケージトレー内に縫合糸付き針を自動包装する方法であって、
(a)空のパッケージトレーを第1の前記ワークステーションの回転支持体に載せる工程と、
(b)前記針を前記トレーの所定の位置に固定し、前記取付け縫合糸の自由端が前記パッケージトレーから外に垂れ下がるように、針と取付け縫合糸を第2ワークステーションにおいて前記トレー内に挿入する工程と、
(c)前記縫合糸の自由端を取り、その自由端に軸方向の張力をかける工程と、
(d)前記パッケージトレーに対して前記上フィンガーの全てを同時に移動させることによって前記仮に閉鎖した縫合糸用溝を開ける工程と、
(e)前記パッケージトレーを、前記トレーの面に対し垂直に伸びる軸の周りに回転して前記垂れ下がる縫合糸の自由端を前記縫合糸トレー溝内に巻取る工程と、
(f)第4ワークステーションにおいて前記パッケージトレーにカバーを施して前記針と取付けた巻取り縫合糸を入れた前記縫合糸パッケージを形成し、前記カバーはラッチ構造を作って前記カバーを前記トレーに留める工程と、
(g)第5ワークステーションにおいて、滅菌と2次包装を行なうために、前記縫合糸パッケージを取り外す工程を有する縫合糸付き針を自動包装する方法。
(49)前記針を供給ソースから受けると、第2ワークステーションに複数の針とこれらの針に取付けられた縫合糸を整列し、個々の針をパッケージトレーの所定の針クランプ場所に自動的に挿入する工程をさらに有する実施態様(B)記載の方法。
(50)各々のパッケージトレーを回転可能な支持体に整列させてそのトレーを取付け、突出ガイドピンをパッケージトレーに形成した穴に挿入して位置決めした所定の方向で回転可能な支持体上に前記トレーを同時に配置し、固定する工程をさらに有する上記実施態様(49)記載の方法。
(51)前記縫合糸の自由端を集め、パッケージを前進させる際に、その縫合糸に張力をかける真空で保持する実施態様(B)記載の方法。
【0143】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、トレーに手術用針と取付け縫合糸を装填し、カバーを取付けて、完成した縫合糸パッケージの製造を自動で行なえるため、従来の工程よりかなり労力を軽減するすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】針と取付け縫合糸を示す図である。
【図2】まだ組付けされていない成形パッケージトレーを示す図である。
【図3】針と巻取られた取付け縫合糸を備えた図1の成形パッケージを示す図である。
【図4】図3の部分拡大図である。
【図5】線5−5に沿った図4の断面図である。
【図6】パッケージラベルカバーを示す図である。
【図7】完成した組付け(組立て)パッケージを示す図である。
【図8】打込まれたラベル取付けタブの断面拡大立面図である。
【図9】機械全体の平面図である。
【図10】上の工具ネストと共にタレットを割送りする主機械の平面図である。
【図11】下の一部の回転システムを示すカッタウェイ図を備えた主タレット上の工具ネストの平面図である。
【図12】工具ネスト回転ドライブ機構の断面立面図である。
【図13】主タレットの下の図を一部示して工具ネスト回転取付けを示す一連の平面図である。
【図14】工具ネストの平面図である。
【図15】図4に示した工具ネストの断面図である。
【図16】中に成形パッケージを載せた工具ネストの平面図である。
【図17】トレーを載せたカラセルとその関連機構の等尺図である。
【図18】トレーを載せるカラセルの連続工程を、回転可能な工具ネストにパッケージトレーを載せるための機械的載置シーケンスで循環させた部分断面立面図である。
【図19】トレーを載せるカラセルの連続工程を、回転可能な工具ネストにパッケージトレーを載せるための機械的載置シーケンスで循環させた部分断面立面図である。
【図20】トレーを載せるカラセルの連続工程を、回転可能な工具ネストにパッケージトレーを載せるための機械的載置シーケンスで循環させた部分断面立面図である。
【図21】トレーを載せるカラセルの連続工程を、回転可能な工具ネストにパッケージトレーを載せるための機械的載置シーケンスで循環させた部分断面立面図である。
【図22】トレーを載せるカラセルの連続工程を、回転可能な工具ネストにパッケージトレーを載せるための機械的載置シーケンスで循環させた部分断面立面図である。
【図23】針載置ステーションIIでの機械集約の拡大平面図である。
【図24】縫合糸束張力装置の立面図である。
【図25】図24で示した縫合糸束張力装置の平面図である。
【図26】針ホイール内の針ポケットの拡大図である。
【図27】針と取付け縫合糸を備えた図26の整列前の拡大図である。
【図28】針と取付け縫合糸を備えて整列した状態の図27の針パークの拡大図である。
【図29】移送アームアセンブリの等尺図である。
【図30】移送アームの内部機構の動作の連続工程の立面図である。
【図31】移送アームの内部機構の動作の連続工程の立面図である。
【図32】移送アームの内部機構の動作の連続工程の立面図である。
【図33】移送アームの内部機構の代替設計を示す図である。
【図34】移送アームの内部機構の代替設計を示す図である。
【図35】移送アームの内部機構の他の代替設計を示す図である。
【図36】針グリップのクランプ(把持)を示す図である。
【図37】針グリップのクランプ(把持)を示す図である。
【図38】針グリップフィンガーの代替設計の構成と動作を示す図である。
【図39】針グリップフィンガーの代替設計の構成と動作を示す図である。
【図40】針グリップフィンガーの代替設計の構成と動作を示す図である。
【図41】針グリップフィンガーの代替設計の構成と動作を示す図である。
【図42】パッケージトレーの針グリップの配置を示す図である。
【図43】針ホイールの針ポケットに入っている針グリップの等尺図である。
【図44】機械ステーションIII の等尺図である。
【図45】機械ステーションIII とポスト張力装置のアーム取付け等尺図である。
【図46】ポスト張力装置、固定カム、真空張力装置の立面図である。
【図47】ポスト張力装置の拡大立面図である。
【図48】機械ステーションIII での180°前巻取りシーケンスの3連続工程を示す図である。
【図49】機械ステーションIII での180°前巻取りシーケンスの3連続工程を示す図である。
【図50】機械ステーションIII での180°前巻取りシーケンスの3連続工程を示す図である。
【図51】巻取り前の巻取りステーションでのポスト張力装置による縫合糸の配置を示す図である。
【図52】閉鎖前の開放位置でのトレー縫合糸溝とフィンガーで相互作用している巻取り工具詳細の概略図である。
【図53】巻取りサイクルで閉鎖した工具位置でのトレー縫合糸溝とフィンガーで相互作用している巻取り図52の工具詳細の概略図である。
【図54】工具ネストの下巻取り工具の分解アセンブリを示す図である。
【図55】巻取りステーションフレームの上巻取り工具の分解アセンブリを示す図である。
【図56】パッケージに突き出た針保持プランジャーと縫合糸保持プランジャーを示す平面図である。
【図57】パッケージに突き出た針保持プランジャーと縫合糸保持プランジャーを示す立面図である。
【図58】縫合糸ループを固定するための他の縫合糸保持機構を示す図である。
【図59】縫合糸ループを固定するための他の縫合糸保持機構を示す図である。
【図60】縫合糸ループを固定するための他の縫合糸保持機構を示す図である。
【図61】巻取り工具フレームと工具ネストの等尺図である。
【図62】巻取りステーションフレームと動作機構の概略立面図である。
【図63】上巻取り工具の180°リセットに関連する工具ネストの回転方向シーケンスの連続平面図である。
【図64】上巻取り工具の180°リセットに関連する工具ネストの回転方向シーケンスの連続平面図である。
【図65】180°上工具回転機構を示す図である。
【図66】ステーションVIでのラベル載置機構の等尺図である。
【図67】ラベル(ラベルカバー又はカバー)マガジンを示す図である。
【図68】ラベルマガジンシステムの作業シーケンスの連続工程を示す図である。
【図69】ラベルマガジンシステムの作業シーケンスの連続工程を示す図である。
【図70】ラベルマガジンシステムの作業シーケンスの連続工程を示す図である。
【図71】ラベルマガジンシステムの作業シーケンスの連続工程を示す図である。
【図72】ラベルマガジンシステムの作業シーケンスの連続工程を示す図である。
【図73】始動前のラベル載置(ローディング)ステーションを示す図である。
【図74】図73に示したラベルステーションの一部の相対運動を示す図である。
【図75】作業シーケンスでのラベル載置ステーション工程を連続的に示す図である。
【図76】作業シーケンスでのラベル載置ステーション工程を連続的に示す図である。
【図77】作業シーケンスでのラベル載置ステーション工程を連続的に示す図である。
【図78】ラベル予備形成作業と打込み作業を連続的に示した断面立面図である。
【図79】ラベル予備形成作業と打込み作業を連続的に示した断面立面図である。
【図80】ラベル予備形成作業と打込み作業を連続的に示した断面立面図である。
【図81】ラベル打込みを示すための図80の拡大詳細図である。
【図82】ラベル打込みに使用した工具ネストのロックピンシステムを示す図である。
【図83】ラベル打込みに使用した工具ネストのロックピンシステムを示す図である。
【図84】ステーションVIII でのアンロード機構の等尺図である。
【図85】図84に示したアンロード機構の一部の相対運動を示す図である。
【図86】機械的なピックアップグリップアームと、工具ネスト突出ピン機能との相互作用の断面立面図である。
【図87】機械的なピックアップグリップアームと、工具ネスト突出ピン機能との相互作用の断面立面図である。
【図88】機械のオフロードマガジントレーを示す図である。
【符号の説明】
1 タレット
4 工具ネスト
12 トレー
16 固定プレート
25 縫合糸アセンブリ
26 針
28 縫合糸
30 積層用カラセル
71 ラベル(ラベルカバー)
78 フィンガー
84 針パーク
97 針ポケット
98 針ホイール
185 ポスト張力装置

Claims (51)

  1. 複数の弾性フィンガーにより通常は閉鎖され、内部に縫合糸が巻回された状態にある縫合糸用溝を有し、複数の連続するワークステーションにより割送りされるパッケージトレー内に針を包装する、縫合糸付き針の自動包装機において、
    (a)空のパッケージトレーを回転可能な支持面手段に載せるための第1ワークステーションと、
    (b)複数の連続するワークステーションによる割送りで、前記回転可能な支持面手段を前進させるための駆動手段と、
    (c)針とこの針に取付けられた縫合糸を受けるための第2ワークステーションであって、前記針とこの針に取付けられた縫合糸を、前記縫合糸の自由端が前記パッケージトレーから外方に垂れ下がるように前記パッケージトレー内に所定の方向に挿入するための第2ワークステーションと、
    (d)軸方向張力を前記縫合糸に与えるための縫合糸張力装置と、
    (e)前記縫合糸用溝を開けるための第3ワークステーションであって、前記回転可能な支持面手段に対して垂直に延在する軸の周りの回転運動を前記回転可能な支持面手段に与えて前記縫合糸の前記自由端を前記縫合糸用溝内に巻取る、第3ワークステーションと、
    (f)前記パッケージトレーにカバーをして針とこの針に取付けられた巻取り縫合糸を入れた縫合糸パッケージを形成するための第4ワークステーションであって、前記カバーに圧力を加えて前記カバーでラッチ構造を形成して前記カバーを前記パッケージトレーに留めるための第4ワークステーションと、
    (g)滅菌と2次包装を行なうために、前記縫合糸パッケージを前記回転可能な支持面手段から取外すための第5ワークステーションとを具備し、
    前記第3ワークステーションは、前記複数の弾性フィンガーの全てを同時にずらして、前記縫合糸用溝を開ける手段を含む、縫合糸付き針の自動包装機。
  2. 請求項1記載の自動包装機において、
    数の前記回転可能な支持面手段が搭載された回転可能なテーブルをさらに具備し、
    前記回転可能なテーブルの回転により、各々の前記回転可能な支持面手段が、複数の連続した固定配置のワークステーションを通って割送り法で前進する、
    自動包装機。
  3. 請求項1記載の自動包装機において、
    前記第3ステーションは、上下パッケージ係合部材をさらに有し、前記下パッケージ係合部材が、前記回転可能な支持面手段の回転前に縫合糸用溝を開放するブレードを有する、自動包装機。
  4. 請求項3記載の自動包装機において、
    前記上下パッケージ係合部材は、各々ある外形面を区画し、それらの外形面は、ともに前記回転可能な支持面手段の回転に際して前記縫合糸をらせん状に巻き込むための環状の縫合糸受け溝を形成する、自動包装機。
  5. 請求項記載の自動包装機において、
    前記パッケージトレーは外壁をさらに備えて前記パッケージと前記パッケージ縫合糸用溝の外壁を区画し、前記上下の外形部材で区画された前記環状の縫合糸受け溝が、回転可能な支持面手段の回転中に、パッケージ縫合糸用溝内に配置される、自動包装機。
  6. 請求項記載の自動包装機において、
    前記上下パッケージ係合部材は第1組をなす往復運動部材を備え、それらは前記上下パッケージ係合部材が分離したときに、所定の往復運動期間に亘って前記複数の弾性フィンガーと係合する、自動包装機。
  7. 請求項1記載の自動包装機において、
    前記第3ワークステーションは、前記縫合糸の前記自由端を前記縫合糸張力装置から引き戻した後、前記自由端を前記パッケージに巻取る固定末端巻取り機を備える、自動包装機。
  8. 請求項2記載の自動包装機において、
    前記回転可能な支持面手段は、巻取り前に、縫合糸の配置と張力を確実にするために180°回転する、自動包装機。
  9. 請求項1記載の自動包装機において、
    前記第2ワークステーションは、複数の針と取付け縫合糸を供給源から受けるための整合ダイヤルと、所定の針クランプパークが形成された各パッケージトレー内に前記針を連続的に挿入するためのロボットグリップを備える、自動包装機。
  10. 請求項2記載の自動包装機において、
    前記回転可能な支持面手段は、それ自身の回転軸に対し所定の方向で前記パッケージトレーを配置するための少なくとも一つの位置決め手段で、前記回転可能な支持面手段上に前記パッケージトレーを保持するための手段を有する、自動包装機。
  11. 請求項10記載の自動包装機において、
    前記回転可能な支持面手段は前記パッケージトレーを支持するプラットフォームと、前記パッケージトレーを前記プラットフォームに向けて、方向付けると同時に固定するための複数の前記位置決め手段をさらに備える、自動包装機。
  12. 請求項11記載の自動包装機において、
    前記位置決め手段は、前記プラットフォームに固定され、前記パッケージトレーに形成された穴に係合可能な直立ブレードを備える、自動包装機。
  13. 請求項記載の自動包装機において、
    前記第3ワークステーションは、前記パッケージトレーと接触可能で軸方向に移動、回転可能な上巻取り工具をさらに備え、前記縫合糸の前記自由端を前記パッケージトレーに巻取りながら、前記回転可能な工具ネストの回転中に前記回転可能な工具ネストと係合して前記パッケージを保持できる、自動包装機。
  14. 請求項13記載の自動包装機において、
    前記上巻取り工具は、前記駆動手段によって駆動されるカムにより前記パッケージトレーの方に移動する、自動包装機。
  15. 請求項2記載の自動包装機において、
    1個のドライブは前記回転可能な支持面手段と前記パッケージトレーを、前記縫合糸の前記自由端の全長が前記パッケージトレー縫合糸用溝内に確実に巻取られる特定の回転数で、前記第3ワークステーションで回転する、自動包装機。
  16. 請求項1記載の自動包装機において、
    前記パッケージトレーは、第1平坦面領域、複数のラッチ要素および前記縫合糸用溝周囲の直立壁体を有し、前記直立壁体は第2平坦面領域を区画し、前記カバーは、前記パッケージトレーの一部の大きさと同程度であり、且つ、前記縫合糸用溝の前記壁の上端に支持された通常、平坦部材であり、前記直立壁体は前記第2平坦面領域を区画し、
    前記第4ワークステーションは、前記カバーを前記パッケージ上に所定方向に配置するために前記カバーを保持する手段を有する可動カバー取付け真空カップアセンブリを有し、前記真空カップアセンブリは、前記カバーを前記直立壁体に押し付ける第1面を有する上工具ブロックと、前記カバーから複数のラッチタブを形成してそのカバーから伸ばし、前記各々のタブを前記パッケージトレーの前記ラッチ要素とラッチさせるための前記上工具ブロック上の打込みパンチを備える、自動包装機。
  17. 請求項16記載の自動包装機において、
    前記真空カップアセンブリは前記回転可能な工具ネストと前記パッケージトレーに対して往復運動可能に取付けられている、自動包装機。
  18. 請求項17記載の自動包装機において、
    前記真空カップアセンブリは前記駆動手段によって駆動されるカムによって作動される、自動包装機。
  19. 請求項17記載の自動包装機において、
    前記真空カップアセンブリは第1の場所で前記カバーをピックアップし、第2の場所で前記カバーを前記パッケージに取付ける、自動包装機。
  20. 請求項16記載の自動包装機において、
    前記回転可能な工具ネストは、前記パッケージトレーに形成した穴に係合可能な少なくとも1個の直立ピン部材をさらに有し、前記直立ピン部材は前記回転可能な支持面手段上の所定の場所で、前記トレーに向きを与えて前記カバーを受ける、自動包装機。
  21. 請求項1記載の自動包装機において、
    前記第2ワークステーションは、複数の針とこの針に取付けられた縫合糸を供給源から受ける供給テーブルと、前記針の中の1本を前記パッケージトレーに形成した針クランプパーク内に挿入するロボット装置を有する、自動包装機。
  22. 請求項21記載の自動包装機において、
    前記ロボット装置は前記針とこの針に取付けられた縫合糸を前記パッケージトレーに挿入するためのグリップ手段を備えた回転可能なタワーを有する、自動包装機。
  23. 請求項22記載の自動包装機において、
    前記回転可能なタワーは、その上に前記パッケージトレーを有する個々の前記回転可能な工具ネストに向けて、前記回転可能な工具ネストと前記パッケージトレーの漸進移動と同期して、連続シーケンスで連続的に個々の前記針を把持し、係合し、搬送するための第1、第2グリップ手段を有する、自動包装機。
  24. 請求項23記載の自動包装機において、
    前記第1、第2グリップ手段は各々、カムにより駆動される針クランプジョーを有する、自動包装機。
  25. 請求項24記載の自動包装機において、
    前記ジョーは閉鎖位置にばね付勢され、前記カムで開けられる、自動包装機。
  26. 請求項25記載の自動包装機において、
    前記駆動手段により前記カム駆動され、前記タワー回転される、自動包装機。
  27. 請求項23記載の自動包装機において、
    前記供給テーブルは連続的なステーションをその上に備え、そのステーションの各々は供給ソースから複数の針とこれらの針に取付けられた縫合糸を受け、前記第1、第2グリップ手段は個々の前記針とこの針に取付けられた縫合糸を前記ステーションから取外し、前記パッケージトレーの一つに移動させる、自動包装機。
  28. 請求項27記載の自動包装機において、
    前記針とこの針に取付けられた縫合糸を受けるための前記複数のステーションの各々は、所定の方向で前記針を受ける針ポケットを有する、自動包装機。
  29. 請求項28記載の自動包装機において、
    前記各々の針ポケットは、それに続くロボット処理のために前記針を正確に配置することができる位置決め手段を有する、自動包装機。
  30. 請求項29記載の自動包装機において、
    前記回転可能な供給テーブルは、各々の前記針ポケットに対し、前記縫合糸に張力をかけ、前記針を前記位置決め手段に整列させる縫合糸張力装置をさらに有する、自動包装機。
  31. 請求項1記載の自動包装機において、
    前記縫合糸張力装置は、前進する前記回転可能な支持面手段によって区画された通路に接近して配置した縫合糸係合プレナムを有する真空発生手段をさらに備え、前記プレナムは前記垂れ下がる縫合糸部分の前記自由端を受けるスロットを区画し、前記プレナム内部は、前記真空発生手段により発生した大気中より低い圧力を有し、前記回転可能な支持面手段を前進させると、前記垂れ下がる縫合糸部分に張力を与える、自動包装機。
  32. 請求項31記載の自動包装機において、
    前記回転可能な支持面手段は、1個が前記回転可能な支持面手段と共に前進する複数のカム駆動ばね搭載グリップをさらに備え、前記グリップの各々は前記回転可能な工具ネストとともに前進し、初めに前記大気中より低い圧力で張力をかけ、前記回転可能な支持面手段の前進と前記縫合糸の巻取りの際に張力を維持したあとで、前記グリップの各々が前記縫合糸のストランドと係合する、自動包装機。
  33. 請求項32記載の自動包装機において、
    前記カム駆動グリップは、前記縫合糸に、縫合糸用溝への巻取りを容易にする方向に付勢させるために旋回可能に取付けられる、自動包装機。
  34. 請求項2記載の自動包装機において、
    前記第3ワークテーションは、前記パッケージトレーの平面に垂直に伸びる軸の周りに前記回転可能な工具ネストと前記パッケージトレーを回転させる分離巻取りドライブを有する、自動包装機。
  35. 請求項34記載の自動包装機において、
    前記回転可能な工具ネストは、前記回転可能なテーブルに、前記軸の周りを回転することができるように支持されたドライブ軸を有し、前記軸の第1端は前記回転可能な工具ネストに固定され、前記軸の反対側の第2端は、前記第2端上に設けた一対の回転可能なカムローラを有する、自動包装機。
  36. 請求項35記載の自動包装機において、
    前記機械は、前進するワークステーションの通路に沿って前記第3ワークステーション間で伸びる固定カム面をさらに備え、前記カム面は前記カムローラと接触し、前記第3ワークステーション間で前進しながら所定の角度位置で通常、前記回転可能な支持面手段を支持する、自動包装機。
  37. 請求項36記載の自動包装機において、
    前記巻取りドライブは、前記カム面に形成したへこみ内で回転できるように接続したプーリを駆動する駆動モータを前記第3ステーションに有し、前記カムローラは、前記巻取りドライブによって前記プーリに与えられた回転運動に対応して前記軸を回転させるために前記プーリと連動可能な、自動包装機。
  38. 請求項37記載の自動包装機において、
    前記プーリはスロットを有し、前記カムローラとそのカムローラを取付ける前記軸の端部は、前記回転可能な支持面手段を前記第3ステーションに割送りする場合、前記スロット内に向かって動き、前記スロット内に中央配置され、それによって前記巻取りドライブによる前記プーリの回転は、前記スロットの第1、第2壁面とカムローラの係合に対応して前記カムローラを回転させ、前記軸と前記軸に固定した前記回転可能な支持面手段を回転させ、前記縫合糸を前記縫合糸用溝内に巻取る、自動包装機。
  39. 請求項38記載の自動包装機において、
    前記巻取りドライブはサーボモータである、自動包装機。
  40. 請求項1記載の自動包装機において、
    針検出ワークステーションが、前記第2、第3ワークステーション間に配置され、前記針検出ワークステーションは、人工的な視覚システムを有して、前記パッケージトレー内の個々の針の有無と向きを確認する、自動包装機。
  41. 請求項40記載の自動包装機において、
    前記針検出ワークステーションは、前記回転可能な工具ネストと前記パッケージトレーを180°回転させて、次のステーションでの前記縫合糸の巻取りを容易にさせる、自動包装機。
  42. 請求項1記載の自動包装機において、
    検査ワークステーションが、前記第3、第4ワークステーション間に配置され、前記針と巻取られた前記縫合糸を挿入した前記パッケージトレーを検査する、自動包装機。
  43. 請求項42記載の自動包装機において、
    前記検査ワークステーションは、ビデオカメラとデータ処理手段を有し、前記パッケージトレー、前記針および前記巻取られた縫合糸の画像を評価する、自動包装機。
  44. 請求項2記載の自動包装機において、
    前記パッケージトレーを受けるための複数の前記回転可能な工具ネストは、前記回転可能なテーブル周辺に等間隔で配され、ワークステーションからワークステーションまで連続的に割送りされる、自動包装機。
  45. 請求項記載の自動包装機において、
    前記ドライブ手段は、前記回転可能なテーブルを回転させ、前記ワークステーションにドライブを提供するためのドライブモータとドライブトレインを有する、自動包装機。
  46. 請求項44記載の自動包装機において、
    前記ドライブ手段はマスター軸をさらに有し、前記マスター軸は複数の作業を前記ワークステーションで順に配列するために、前記マスター軸上に取付けられた複数のカムを有する、自動包装機。
  47. 請求項44記載の自動包装機において、
    回転可能なタレット上の前記回転可能な支持面手段の角度配置は、前記回転タレット周囲に固定配置された前記ワークステーションの角度配置と同程度になるよう選択する、自動包装機。
  48. 縫合糸付き針を自動包装する方法において、
    前進するパッケージトレーの経路に沿って間隔をおいて固定配置された複数のワークステーションに向けて、割送り動作で複数のパッケージトレーを前進させる複数のステップを有し、複数の弾性フィンガーにより通常は閉鎖された縫合糸用溝を有する前記パッケージトレー内に、縫合糸付き針を自動包装して縫合糸パッケージを形成する方法であって、
    (a)空のパッケージトレーを第1ワークステーションの回転可能な支持面手段上に載せるステップと、
    (b)針が前記パッケージトレーの所定の位置に固定され、かつ、取付け縫合糸の自由端が前記パッケージトレーから外方に垂れ下がるように、前記針とこの針に取付けられた前記縫合糸を第2ワークステーションにおいて前記パッケージトレー内に挿入するステップと、
    (c)前記縫合糸の前記自由端を集め、その自由端に軸方向の張力をかけるステップと、
    (d)前記通常は閉鎖された縫合糸用溝を開けるステップと、
    (e)前記パッケージトレーを、前記トレーの面に対し垂直に延在する軸の周りに回転させて前記垂れ下がる縫合糸の自由端を前記パッケージトレーの前記縫合糸用溝内に巻取るステップと、
    (f)第4ワークステーションにおいて、前記パッケージトレーにカバーを施して前記針とこの針に取付けられかつ巻取られた縫合糸を入れた前記縫合糸パッケージを形成するステップであって、前記カバーは該カバーを前記トレーに留めるためのラッチ構造を構成する、ステップと、
    (g)第5ワークステーションにおいて、滅菌と2次包装を行なうために、前記縫合糸パッケージを取り外すステップと、
    を有し、
    前記通常は閉鎖された縫合糸用溝を開けるステップは、前記パッケージトレーに対して前記弾性フィンガーの全てを同時にずらして、前記通常は閉鎖された縫合糸用溝を開けるステップを含む、方法。
  49. 請求項48記載の方法において、
    前記針を供給ソースから受けると、前記第2ワークステーションに複数の針とこれらの針に取付けられた縫合糸を整列し、個々の針を前記パッケージトレーの所定の針クランプ場所に自動的に挿入するステップをさらに有する、方法。
  50. 請求項49記載の方法において、
    各々の前記パッケージトレーを回転可能な支持体手段に整列させてそのトレーを取付け、突出ガイドピンを前記パッケージトレーに形成した穴に挿入して、位置決めした所定の方向で、前記回転可能な支持体手段上に前記トレーを同時に配置し、固定するステップをさらに有する、方法。
  51. 請求項48記載の方法において、
    前記縫合糸の前記自由端を集め、前記パッケージトレーを前進させる際に、その縫合糸に張力をかける真空で保持する、方法。
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