JP3982084B2 - 自動車用前照灯の光軸調整装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車のヘッドランプ(前照灯)やフォグランプ(補助前照灯)等の自動車用前照灯であって、自動光軸調整装置(所謂オートレベラー)により車体の前後の傾き角に対応(追従)して被調整体の上下方向の光軸が自動調整され、また、上下方向用の手動光軸調整装置により被調整体の上下方向の光軸が手動調整(本明細書においては、主に初期調整のことを言う。なお、初期調整後の再調整も含まれる)され、さらに左右方向用の手動光軸調整装置により被調整体の左右方向の光軸が手動調整される光軸調整装置に係り、特に被調整体の上下方向の光軸の手動調整が簡単に行なわれる自動車用前照灯の光軸調整装置に関するものである。
【0002】
また、本発明は、例えば自動車のヘッドランプやフォグランプ等の自動車用前照灯において、ステッピングモータを使用して、被調整体の上下方向の光軸(以下、単に光軸と称する場合がある)が車体の前後の傾き角(以下、単に車体傾き角と称する場合がある)に対応して自動調整される自動光軸調整装置に係り、特に、自動光軸調整装置のステッピングモータの初期位置を機械的に決定することができ、しかも、その決定されたステッピングモータの初期位置が変化せずに、手動調整による光軸の初期調整(以下、単に初期エイミングと称する場合がある)が可能である自動車用前照灯における自動光軸調整装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
以下、従来の自動車用前照灯の光軸調整装置を図6乃至図8を参照して説明する。この例は、リフレクタ可動タイプの自動車用前照灯の光軸調整装置について説明する。
図において、1は光軸調整装置が装備されたリフレクタ可動タイプの自動車用前照灯である。この自動車用前照灯1は、取付体としてのランプハウジング10の前面開口部に前面レンズ11が配設されていて、その前面レンズ11及びランプハウジング10により灯室12が画成形成されている。この灯室12内には被調整体としての可動リフレクタ13が配設されており、その可動リフレクタ13には光源バルブ14が着脱可能に装備されており、かつその可動リフレクタ13の前面側には光源バルブ14からの光を前方、すなわち前記前面レンズ11側に反射させる反射面15が設けられている。
上述の可動リフレクタ13は、自動光軸調整装置のアクチュエータ部16及び上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17及び上下方向用の手動光軸調整装置18を介して前記ランプハウジング10に自動側の水平軸H−H及び手動側の水平軸H′−H′回りに上下方向に回動可能にかつ垂直軸V−V回りに左右方向に回動可能に取り付けられている。
【0004】
上述の自動光軸調整装置のアクチュエータ部16は、ランプハウジング10に固定されたケーシング内に内蔵された例えばステッピングモータ(図示せず)から構成されている。このステッピングモータの駆動により進退する進退杆161の先端球部が前記可動リフレクタ13に球凹の受部160を介して取り付けられている。この自動光軸調整装置のアクチュエータ部16は、図示しない制御装置からの出力信号に基づきステピングモータが駆動して進退杆161が光軸Z−Zとほぼ平行な直線Z′−Z′上に進退することにより、車体の前後の傾き角に対応して前記可動リフレクタ3の上下方向の光軸が自動的に調整されるものである。
なお、この自動光軸調整装置のアクチュエータ部16は、位置センサ等からなり、可動リフレクタ13の回動角度、すなわち可動リフレクタ13の上下方向の光軸の調整角度を検出してその検出信号をフィードバック信号として上述の制御装置に出力する検出機構(図示せず)が内蔵されている場合がある。
【0005】
また、上述の上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17及び上下方向用の手動光軸調整装置18は、前記ランプハウジング10に対して回転可能に、かつ軸方向の移動不可能に取り付けられたアジャストスクリュウ170及び180と、そのアジャストスクリュウ170及び180にねじ送り作用により軸方向に移動可能にねじ装着されたスクリュウマウンティング171及び181とからそれぞれ構成されている。なお、上述のスクリュウマウンティング171及び181は、前記可動リフレクタ13に回転不可能にかつ(スクリュウマウンティング171及び181の)軸方向に移動不可能に取り付けられている。
【0006】
上述の上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17のスクリュウマウンティング171のほぼ中心と上述の上下方向用の手動光軸調整装置18のスクリュウマウンティング181のほぼ中心とを結ぶ線分が上述の自動側の水平軸H−Hであり、その水平軸H−Hとほぼ平行でかつ自動光軸調整装置のアクチュエータ部16の受部160のほぼ中心を通る直線が上述の手動側の水平軸H′−H′であり、上述の上下方向用の手動光軸調整装置18のスクリュウマウンティング181のほぼ中心と上述の自動光軸調整装置のアクチュエータ部16の受部160のほぼ中心とを結ぶ直線が上述の垂直軸V−Vである。
なお、上述の自動光軸調整装置のアクチュエータ部16及び上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17及び上下方向用の光軸調整装置18の配置は、上述の図6の例示以外に、自動光軸調整装置のアクチュエータ部16は左上に、また上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17は右下に、さらに上下方向用の手動光軸調整装置18は左下に、それぞれ配置されている場合、自動光軸調整装置のアクチュエータ部16は右上に、また上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17は左下に、さらに上下方向用の手動光軸調整装置18は右下に、それぞれ配置されている場合、自動光軸調整装置のアクチュエータ部16は左下に、また上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17は右上に、さらに上下方向用の手動光軸調整装置18は左上に、それぞれ配置されている場合等々がある。
【0007】
この従来の自動車用前照灯の光軸調整装置は、以上の如き構成からなり、以下その操作作動について説明する。
まず、上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17のアジャストスクリュウ170と上下方向用の手動光軸調整装置18のアジャストスクリュウ180とを回転操作して、上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17のスクリュウマウンティング171と上下方向用の手動光軸調整装置18のスクリュウマウンティング181とを前後に同量ねじ送りすることにより、可動リフレクタ13(光源バルブ14も含む)が手動側の水平軸H′−H′回りに上下方向に回動して、可動リフレクタ13の上下方向の光軸が初期調整を始めとして手動調整される。
次に、上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17のアジャストスクリュウ170を回転操作して、上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17のスクリュウマウンティング171を前後にねじ送りすることにより、可動リフレクタ13が垂直軸V−V回りに左右方向に回動して、可動リフレクタ13の左右方向の光軸が初期調整を始めとして手動調整される。
そして、自動車の車体の前後の傾きが変ると、制御装置からの出力信号に基づいて自動光軸調整装置のアクチュエータ部16のステッピングモータが駆動して進退杆161が直線Z′−Z′上に進退することにより、車体の前後の傾き角に対応して可動リフレクタ13が自動側の水平軸H−H回りに上下方向に回動して、可動リフレクタ13の上下方向の光軸が自動的に調整される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の従来の自動車用前照灯の光軸調整装置は、可動リフレクタ13が自動光軸調整装置のアクチュエータ部16及び上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17及び上下方向用の手動光軸調整装置18を介して前記ランプハウジング10に自動側の水平軸H−H及び手動側の水平軸H′−H′回りに上下方向に回動可能にかつ垂直軸V−V回りに左右方向に回動可能にただ単に取り付けられているものである。このために、初期調整を始めとする可動リフレクタ3の上下方向の光軸が手動調整される場合は、上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17のアジャストスクリュウ170と上下方向用の手動光軸調整装置18のアジャストスクリュウ180とを回転操作して、上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17のスクリュウマウンティング171と上下方向用の手動光軸調整装置18のスクリュウマウンティング181とを前後に同量ねじ送りする必要、すなわち2本のアジャストスクリュウを回転操作して2個のスクリュウマウンティングを前後に同量ねじ送りする必要があるので、可動リフレクタ3の上下方向の光軸の初期調整を始めとする手動調整が面倒である等の問題がある。
【0009】
本発明は、被調整体の上下方向の光軸の手動調整が簡単に行なわれる自動車用前照灯の光軸調整装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、ステッピングモータの初期位置を機械的に決定することができ、しかも、その決定されたステッピングモータの初期位置が変化せずに、初期エイミングが可能である自動車用前照灯の自動光軸調整装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1に係る発明)の自動車用前照灯の光軸調整装置は、上記の目的を達成するために、取付体に固定されたケーシング中にアクチュエータ部が内蔵されており、そのアクチュエータ部に進退杆が直線上に進退可能にねじ結合されており、その進退杆が被調整体に連結されており、前記ケーシングにロッドが進退杆の進退方向回りに回転可能にかつ進退方向に移動不可能に取り付けられており、そのロッドに進退杆が相互に回転不可能にかつ進退方向に移動可能に連結されていることを特徴とする。
【0012】
この結果、本発明(請求項1に係る発明)の自動車用前照灯の光軸調整装置は、ロッドを回転操作すると、進退杆が回転しながら進退して被調整体の上下方向の光軸が手動調整される。また、アクチュエータ部を駆動すると、進退杆が進退して被調整体の上下方向の光軸が自動調整されることとなる。
このように、1本のロッドの回転操作により、被調整体の上下方向の光軸の手動調整が簡単に行なわれることとなる。
【0013】
また、本発明(請求項2に係る発明)は、上記の目的を達成するために、
取付体側に進退杆の進退方向回りに回転可能にかつ前記進退方向に移動不可能に取り付けられると共に、前記進退杆に相互に前記進退方向回りに回転不可能にかつ前記進退方向に移動可能に連結されたロッドと、
ステッピングモータの駆動による前記進退杆の進退と共に移動し、かつ、前記ロッドの手動回転操作では移動しないように、前記進退杆にねじ結合されると共に、前記取付体側に前記進退方向回りに回転不可能にかつ前記進退方向に移動可能に支持された移動部と、
前記移動部を所定位置に停止させるストッパ部と、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
この結果、本発明(請求項2に係る発明)の自動車用前照灯の自動光軸調整装置は、移動部とストッパ部とにより、ステッピングモータの初期位置を機械的に決定することができるので、ステッピングモータの初期位置を検出するセンサが不要であり、また、そのセンサで検出されたステッピングモータの初期位置をフィードバック等して電気的に制御する必要がない。
また、本発明の自動車用前照灯の自動光軸調整装置は、移動部がステッピングモータの駆動による進退杆の進退と共に移動するが、ロッドの手動回転操作では移動しないので、機械的に決定されたステッピングモータの初期位置が変化せずに、初期エイミングが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の自動車用前照灯の光軸調整装置の一実施の形態を図1乃至図5を参照して説明する。この例はリフレクタ可動タイプの自動車用前照灯の光軸調整装置について説明する。図中、図6乃至図8と同符号は同一のものを示す。
図において、17′は左右方向用の手動光軸調整装置であって、上述の従来の光軸調整装置の上下方向用兼左右方向用の手動光軸調整装置17及び上下方向用の手動光軸調整装置18と同様に、アジャストスクリュウ(図示せず)とスクリュウマウンティング(図示せず)とから構成されている。18′はランプハウジング10と可動リフレクタ13とを連結する上側ピボット機構である。
【0016】
2は自動光軸調整装置の駆動装置側である。自動光軸調整装置の駆動装置側2は、ランプハウジング10に固定されたケーシング20内に内蔵されたアクチュエータ部としてのステッピングモータ21と、そのステッピングモータ21に中間部がめねじ及びおねじ(図示せず)によるねじ結合された進退杆22とから構成されている。この進退杆22は、光軸Z−Zとほぼ平行な直線Z′−Z′上に進退するものである。この進退杆22の一端が下側ピボット機構23を介して可動リフレクタ13に連結されている。
【0017】
3は上下方向用の手動光軸調整装置としてのロッドである。このロッド3は、前記ケーシング20に前記進退杆22の進退方向Z′−Z′(以下、単に進退方向と称する)回りに回転可能にかつその進退方向Z′−Z′に移動不可能に取り付けられている。このロッド3には前記進退杆22の他端がDカット軸部24及びDカット穴部30を介して相互に回転不可能にかつ進退方向Z′−Z′に移動可能に連結されている。
【0018】
4は可動リフレクタ13の上下方向の光軸の調整角度を検出する検出機構である。この検出機構4は、上述の自動光軸調整装置の駆動装置側のケーシング20内に装備されており、固定部40と移動部41とから構成されている。上述の移動部41は、板形状をなし、進退杆22の他端部にめねじ及びおねじ42によるねじ結合されており、かつケーシング20に進退方向Z′−Z′に一体に設けられた3本のリブ25に支持されている。この結果、移動部41は、進退方向Z′−Z′回りに回転不可能にかつ進退方向Z′−Z′に移動可能に構成されることとなる。この検出機構4は、固定部40に対する移動部41の位置を検出することにより、可動リフレクタ13の上下方向の光軸の調整角度(可動リフレクタ13の上下方向の回動角度)を検出する所謂位置検出機構である。
【0019】
また、上述のケーシング20のうち、前記移動部41の移動方向(図4及び図5中の実線矢印方向側と破線矢印方向側との2方向)と対向した2箇所には、ストッパ部43がそれぞれ設けられている。この2箇所のストッパ部43の間の距離は、光軸調整が過大調整(例えば、可動リフレクタ13がランプハウジング10や前面レンズ11に当ったり、下側ピボット機構23が外れたりする等の過大な調整)とならない程度とする。
【0020】
図1において、上述の左右方向用の手動光軸調整装置17′のスクリュウマウンティングのほぼ中心と上述の上側ピボット機構18′の球部のほぼ中心とを結ぶ直線が水平軸H−Hであり、上述の上側ピボット機構18′の球部のほぼ中心と上述の下側ピボット機構23の球部のほぼ中心とを結ぶ直線が垂直軸V−Vである。
【0021】
この実施の形態における本発明の自動車用前照灯の光軸調整装置は、以上の如き構成からなり、以下、光軸調整作業について説明する。
まず、上下方向用の手動光軸調整装置のロッド3を回転操作する。すると、進退杆22がDカット軸部24及びDカット穴部30を介してロッド3と共に回転する。このとき、ステッピングモータ21のロータ側(図示せず)がトルクの作用により回転しないので、進退杆22がステッピングモータ21とのねじ結合によるねじ送り作用により回転しながら進退方向Z′−Z′に移動する。この進退杆22の進退方向Z′−Z′の移動に伴って、可動リフレクタ13が水平軸H−H回りに上下方向に回動して、可動リフレクタ13の上下方向の光軸が手動調整されることとなる。
【0022】
一方、進退杆22にめねじ及びおねじ42を介してねじ結合された検出機構4の移動部41は、3本のリブ25に支持されているので、進退杆22の回転に伴って進退方向Z′−Z′回りに回転するのを規制されている。その結果、進退杆22のみがめねじ及びおねじ42において回転しながら進退方向Z′−Z′に進退し、移動部41は進退杆22の進退に伴わず進退方向Z′−Z′に移動しない。
【0023】
また、自動車の車体の前後の傾きが変ると、制御装置からの出力信号に基づいて自動光軸調整装置の駆動装置側2のステッピングモータ21が駆動し、そのステッピングモータ21のロータ側の回転力がめねじ及びおねじを介して進退杆22に伝達される。このとき、上下方向用の手動光軸調整装置のロッド3がトルクの作用により回転しないので、進退杆22がステッピングモータ21とのねじ結合によるねじ送り作用により回転せずに進退方向Z′−Z′に移動する。この進退杆22の進退方向Z′−Z′の移動に伴って、可動リフレクタ13が水平軸H−H回りに上下方向に回動して、可動リフレクタ13の上下方向の光軸が自動調整されることとなる。
【0024】
一方、進退杆22にめねじ及びおねじ42を介してねじ結合された検出機構4の移動部41は、3本のリブ25に進退方向Z′−Z′に移動可能に支持されている。その結果、めねじ及びおねじ42を介して進退杆22の進退方向Z′−Z′の進退に伴って、移動部41は進退方向Z′−Z′に移動する。
【0025】
さらに、左右方向用の手動光軸調整装置17′のアジャストスクリュウを回転操作すると、左右方向用の手動光軸調整装置17′のスクリュウマウンティングが進退し、その結果、可動リフレクタ13が垂直軸V−V回りに左右方向に回動して、可動リフレクタ13の左右方向の光軸が手動調整されることとなる。
【0026】
このように、この実施の形態における本発明の自動車用前照灯の光軸調整装置は、上下方向用の手動光軸調整装置の1本のロッド3の回転操作により、可動リフレクタ13の上下方向の光軸の初期調整を始めとする手動調整が簡単に行なわれる。
【0027】
特に、この実施の形態においては、検出機構4の移動部41は、上下方向用の手動光軸調整装置のロッド3の回転操作による初期設定(手動調整)では移動せず、自動光軸調整装置の駆動装置側2のステッピングモータ21の駆動による自動調整では進退杆22の進退と共に進退方向Z′−Z′に移動するものであるから、可動リフレクタ13の上下方向の光軸の初期設定時において、検出機構4の移動部41を機械的に停止させておいて、その移動部41の初期位置を設定することができる。この結果、移動部41の初期位置を検出するセンサ等が不要となり、かつそのセンサ等による移動部41の初期位置をフィードバックして電気的に制御する必要もない。
【0028】
その上、この実施例における本発明の自動光軸調整装置は、以上の如き構成からなるので、移動部41及びストッパ部43とにより、ステッピングモータ21の初期位置を機械的に決定することができる。すなわち、ステッピングモータ21のリセット操作により、ステッピングモータ21を駆動させると、進退杆22が回転しないで進退し、それに伴って移動体41が図4及び図5中実線矢印方向又は破線矢印方向に移動し、その移動体41がストッパ部43に当接した状態(二点鎖線にて示す状態)において、ステッピングモータ21のロータ側(図示せず)が空転し、次いでステッピングモータ21を逆転駆動させて移動体41をストッパ部43からある地点(例えば、2箇所のストッパ部43のほぼ中間地点であって、図4及び図5の実線にて示す状態の地点)までバックさせることにより、ステッピングモータ21の初期位置が決定される。
【0029】
このように、上述の移動部41及びストッパ部43により、ステッピングモータ21の初期位置を機械的に決定することができるので、ステッピングモータの初期位置を検出するセンサが不要であり、また、ステッピングモータの初期位置をセンサで検出してフィードバック制御する必要が無い。
【0030】
また、ロッド3を手動回転操作すると、上述のように、初期エイミングが行われる。このとき、移動部41は、上述のように、進退杆22の進退に伴わず進退方向Z′−Z′に移動しないので、上述のように機械的に決定されたステッピングモータ21の初期位置が変化せずに、初期エイミングが可能であり、しかも、1本のロット3の手動回転操作により簡単に初期エイミングを行うことができる。
【0031】
そして、初期エイミング完了後、ステッピングモータ21を駆動させると、上述のように、光軸Z−Zが車体傾き角に対応して自動調整され、このとき、移動部41が2箇所のストッパ部43の間に配置されているので、この移動体41及びストッパ部43は、光軸Z−Zの過大調整のストッパとしての機能をも果たすことができる。
【0032】
なお、上述の実施の形態においては、リフレクタ可動タイプの自動車用前照灯について説明したが、本発明は、ランプユニット可動タイプの自動車用前照灯にも使用できる。このランプユニット可動タイプの場合、取付体は車体であり、被調整体はランプユニットとなる。
【0033】
また、請求項4に係る発明においては、左右方向用の手動光軸調整装置17′を必ずしも装備しなくても良い。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明の自動車用前照灯の光軸調整装置は、上下方向用の手動光軸調整装置の1本のロッドの回転操作により、被調整体の上下方向の光軸の初期調整を始めとする手動調整が簡単に行なわれる。
【0035】
また、請求項2に係る発明の自動車用前照灯の光軸調整装置は、移動部とストッパ部とにより、ステッピングモータの初期位置を機械的に決定することができるので、ステッピングモータの初期位置を検出するセンサが不要であり、また、そのセンサで検出されたステッピングモータの初期位置をフィードバック等して電気的に制御する必要がない。しかも、移動部がステッピングモータの駆動による進退杆の進退と共に移動するが、ロッドの手動回転操作では移動しないので、機械的に決定されたステッピングモータの初期位置が変化せずに、初期エイミングが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用前照灯の光軸調整装置の一実施の形態を示し、本発明の光軸調整装置が具備されたリフレクタ可動タイプの自動車用前照灯の正面図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】自動光軸調整装置の駆動装置側の正面図である。
【図4】図3におけるIV−IV線断面図である。
【図5】図3におけるV−V線断面図である。
【図6】従来の光軸調整装置が具備されたリフレクタ可動タイプの自動車用前照灯の正面図である。
【図7】図6におけるVII−VII線断面図である。
【図8】図6におけるVIII−VIII線断面図である。
【符号の説明】
1…自動車用前照灯、10…ランプハウジング(取付体)、11…前面レンズ、12…灯室、13…可動リフレクタ(被調整体)、14…光源バルブ、15…反射面、17′…左右方向用の手動光軸調整装置、18′…上側ピボット機構、2…自動光軸調整装置の駆動装置側、20…ケーシング、21…ステッピングモータ(アクチュエータ部)、22…進退杆、23…下側ピボット機構、24…Dカット軸部、25…リブ、3…上下方向用の手動光軸調整装置のロッド、30…Dカット穴部、4…検出機構、40…固定部、41…移動部、42…めねじ及びおねじ、43…ストッパ部、H−H…水平軸、V−V…垂直軸、Z−Z…光軸、Z′−Z′…進退方向。
Claims (2)
- 光源バルブからの光が前方に反射される被調整体と、
前記被調整体が水平軸回りに上下方向に回動可能にかつ垂直軸回りに左右方向に回動可能に取り付けられた取付体と、
前記被調整体の上下方向の光軸が車体の前後の傾き角に対応して自動調整される自動光軸調整装置と、
前記被調整体の上下方向の光軸が手動調整される上下方向用の手動光軸調整装置と、
前記被調整体の左右方向の光軸が手動調整される左右方向用の手動光軸調整装置と、
を備えた自動車用前照灯の光軸調整装置であって、
前記自動光軸調整装置は、前記取付体に固定されたケーシング中に内蔵されたアクチュエータ部と、前記アクチュエータ部にねじ結合されかつ前記被調整体に連結され、直線上に進退する進退杆とから構成されており、
前記上下方向用の手動光軸調整装置は、前記ケーシングに前記進退杆の進退方向回りに回転可能にかつ前記進退方向に移動不可能に取り付けられたロッドから構成されており、
前記進退杆が前記ロッドに相互に回転不可能にかつ前記進退方向に移動可能に連結されており、前記ロッドの回転操作により前記進退杆が回転しながら進退して前記被調整体の上下方向の光軸が手動調整され、かつ前記アクチュエータ部の駆動により前記進退杆が進退して前記被調整体の上下方向の光軸が自動調整されるものにおいて、
前記自動光軸調整装置には前記被調整体の上下方向の光軸の調整角度を検出する検出機構が装備されており、前記検出機構は固定部と前記進退方向に移動可能な移動部とから構成されており、
かつ、前記の移動部は、前記アクチュエータ部にねじ結合されている進退杆に対してねじ結合されるとともに、ケーシングに固定されたリブにより案内されて進退杆の進退方向回りの回転を規制されていて、前記アクチュエータ部が停止しているときは前記ロッドの回転操作では移動せず、前記アクチュエータ部の駆動による前記進退杆の進退と共に移動することを特徴とする、自動車用前照灯の光軸調整装置。 - 光源バルブからの光が前方に反射される被調整体と、
前記被調整体が水平軸回りに上下方向に回動可能に取り付けられた取付体と、
自動光軸調整装置と、
を備えた自動車用前照灯であって、
前記自動光軸調整装置は、
前記取付体に装備されたステッピングモータと、
前記ステッピングモータにねじ結合されかつ前記被調整体に連結された進退杆と、
前記取付体側に前記進退杆の進退方向回りに回転可能にかつ前記進退方向に移動不可能に取り付けられると共に、前記進退杆に相互に前記進退方向回りに回転不可能にかつ前記進退方向に移動可能に連結されたロッドと、
前記ステッピングモータの駆動による前記進退杆の進退と共に移動し、かつ、前記ロッドの手動回転操作では移動しないように、前記進退杆にねじ結合されると共に、前記取付体側に前記進退方向回りに回転不可能にかつ前記進退方向に移動可能に支持された移動部と、
前記移動部を所定位置に停止させるストッパ部と、
を備え、
前記移動部及び前記ストッパ部により、前記ステッピングモータの初期位置が機械的に決定され、
前記ロッドを手動回転操作することにより、前記進退杆が回転しながら進退して前記被調整体の上下方向の光軸が初期調整され、
前記ステッピングモータを駆動することにより、前記進退杆が回転せずに進退して前記被調整体の上下方向の光軸が車体の前後の傾き角に対応して自動調整されるように、構成されていることを特徴とする、自動車用前照灯の自動光軸調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29986698A JP3982084B2 (ja) | 1997-10-23 | 1998-10-21 | 自動車用前照灯の光軸調整装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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