JP3982019B2 - 粉状セルフレベリング性セメント組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般建造物の床下地材として使用されるセルフレベリング性を有するセメント組成物に関する。具体的には、構成各成分が粉状で存在するため施工現場における混練が容易であるだけでなく、混練後に優れた流動特性を示すセルフレベリング材を与えるセルフレベリング性セメント組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
セルフレベリング材は、そのスラリーの供給方式から現場混練型と工場混練型とに分類されるが[例えば、佐藤,”SL材の現状と展望”,建築仕上技術,5月号,P.79,(1992)]、夫々に一長一短がある。例えば、工場混練型では、施工現場での混練が必要でなく、且つ各成分の配合の厳密な管理が可能であるが、スラリーのポットライフが有限であるため、工場(調製)〜現場(施工)間の材料移動時間に絶えず注意を払わねばならないと云う大きな欠点を有する。これに対し、現場混練型ではそのような心配は一切無用である代わり、当然のことながら、施工現場における各種成分の添加・混練が必要となるが、成分中における液体成分の存在が作業性の大幅な低下をもたらす欠点を有している。また、流動化剤等、少量の添加で大きな効果の発現する添加剤については、厳密な成分管理が可能な工場で予め添加・調製されていることが望ましいが、そを実現する上でも、セメント組成物中に液状成分が存在することは障害になっていた。
以上のことから、現場混練を可能にするために、流動化剤を含む全ての成分が粉体で供給されるセメント組成物の提供が強く要求されていたのである。
【0003】
セメントを初めとする各種の無機質成分は、当然、粉体状態での供給が可能であり、各種有機質添加剤についても、減水剤、消泡剤、増粘剤等は粉状固体での供給が可能である。しかし、セルフレベリング性セメント組成物においてセルフレベリング性を確保する上で必要不可欠な成分である流動化剤については、その側鎖に長鎖のアルキルエーテル基を有するいわゆる各種のポリエーテル系流動化剤が知られているが、これ等のポリエーテル系流動化剤は常温では粘着性の有る液状物質であることから、これ等自身を粉状にすることが非常に困難であり、そのままの形で現場混練型セルフレベリング材に供することはできない。
この問題を解決する手段として特開平6−239652号公報には、液状の流動化剤であるポリカルボン酸系共重合体を無機粉体に付着させて粉状化する方法が開示されている。この方法では、確かに粉状化は可能であるけれども、使用する無機粉体が例えば超微粉シリカ等の超微粉体であるために、粘着性のある液状流動化剤を付着させて粉状化することが著しく困難であると云う問題を残したものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来技術が抱えていた問題点が解決されたセルフレベリング性セメント組成物、すなわち、流動化剤を成分として含みながらも粉状であるため施工現場での混練が容易であり、且つ、混練後に良好な流動特性を有するセルフレベリング材を与える粉状セルフレベリング性セメント組成物を提供すること、及び、該粉状セルフレベリング性セメント組成物の容易な製造を可能にする製造方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、けい砂が粘着性ポリエーテル系流動化剤を固定化するのに最適な物質であり、ポリエーテル系流動化剤を付着させたけい砂とセメントからなるセメント組成物が上記課題を解決する手段となることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、セメント、及び、ポリエーテル系流動化剤をその表面に付着させたけい砂とからなる粉状セルフレベリング性セメント組成物に関する。
また、本発明は、ポリエーテル系流動化剤水溶液によってけい砂を処理した後、脱水乾燥して該ポリエーテル系流動化剤が付着したけい砂を得、ポリエーテル系流動化剤付着した該けい砂とセメントを混合する粉状セルフレベリング性セメント組成物の製造方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳しく説明する。
本発明の粉状セルフレベリング性セメント組成物においてもセメントは主成分であるが、本発明に使用するセメントとしては、普通、早強、超早強等のポルトランドセメント、これ等ポルトランドセメントに高炉スラグ、シリカ、フライアッシュ等を混合した各種の混合セメント、アルミナセメント、速硬セメント等、一般によく知られたものを挙げることができる。又、これ等の混合物を使用することも可能である。
【0007】
けい砂はSiO2 を90重量%以上含む石英粒を主とする砂であり、天然けい砂、蛙目けい砂、人造けい砂等各種のものが知られているが、その何れもが使用できる。また、その粒径範囲は10〜2000μmに亘っているが、本発明に好適に用いられる粒径範囲は平均粒径で50〜500μmの範囲である。平均粒径が50μm未満だと、付着させるポリエーテル系流動化剤の種類によっては、けい砂に付着させて粉状にすることが困難になる場合があり、また、平均粒径が500μmより大きい場合、施行後のセルフレベリング材表面外観が損なわれたり、平滑性や強度が低下する場合がある。
【0008】
本発明で使用するポリエーテル系流動化剤は、
(A)一般式CR1 H=CR2 (CH2 )x COO(AO)n R3 [ここで、
R1 、R2 はHまたはCH3 を、R3 はHまたは炭素数1〜3のアルキル基の何れかを、Aは(CH2 )2 または(CH2 )3 を、xは0、1、2の何れかを表わし、nは50〜300の整数を表わす]で示される、側鎖に長鎖のアルキルエーテル基を有するビニルモノマーと、
(B)一般式CR4 R5 =CR6 COOM1 [ここで、R4 、R5 、R6 はH、CH3 、(CH2 )y COOM2 (ここで、yは0、1、2の何れかを、M2 はH、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウムまたは置換アルキルアンモニウムの何れかを表わす)、M1 はH、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウムまたは置換アルキルアンモニウムの何れかを表わす]で示される不飽和脂肪酸またはその誘導体、及び/又は、
(C)一般式CH2 =CR7 CH2 SO3 Y(ここで、R7 はHまたはCH3 を、YはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウムまたは置換アルキルアンモニウムの何れかを表わす)で示されるアリルスルホン酸又はその誘導体との共重合体であり、その側鎖に長鎖のアルキルエーテル基を有する高分子である。
【0009】
本発明においては、上記(A)に属する、側鎖に長鎖のアルキルエーテル基を有するビニルモノマーと、上記(B)及び/又は(C)に属するビニルモノマーとの共重合体を流動化剤としてけい砂に付着させるが、上記(A)、(B)、(C)各群に属する具体的化合物としては、(A)メトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、プロポキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、エトキシポリプロピレングリコールまたはプロポキシポリプロピレングリコールとアクリル酸、メタクリル酸、脂肪酸の脱水素化物とのエステル化物や、ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイドのアクリル酸、メタクリル酸、脂肪酸の脱水素化物への付加物、(B)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、無水シトラコン酸、シトラコン酸、フマル酸又はこれ等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、置換アミン塩、(C)アリルあるいは置換アリルスルホン酸又はその誘導体例えば、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸又はこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、置換アミン塩を挙げることができる。
【0010】
上記(A)に属するビニルモノマーと、同じく上記(B)及び/又は(C)に属するビニルモノマーとから形成されるポリエーテル系共重合体は常温では固体ではなく、水に可溶な粘着性のある液状物質である。
本発明の特徴は、上記ポリエーテル系共重合体を流動化剤としてけい砂に付着させて固定化することにあり、これ等ポリエーテル系共重合体を一種または二種類以上の混合物として用いることになるが、これ等ポリエーテル系共重合体の一種又は複数種を含むセメント用流動化剤水溶液が各種市販されており、それを利用するのが最も便利な方法である。
【0011】
ポリエーテル系流動化剤をけい砂に付着させて固定化することは、上記ポリエーテル系流動化剤の水溶液とけい砂とを接触させた後、乾燥して水を除去する極めて簡便な方法によって達成できる。具体的な方法としては、噴霧乾燥法、流動乾燥法、コーティング法など従来公知の方法が何れも問題なく適用できる。
使用する水溶液の濃度は、使用するポリエーテル系流動化剤の種類にもよるが、付着の均一性、固定化処理の操作性の点から、10〜50重量%程度とするのが好ましい。こうして得られるポリエーテル系流動化剤が付着したけい砂では、付着しているポリエーテル系流動化剤の量が、けい砂100重量部に対して0.1〜100重量部の範囲にあるようにすることが好ましい。この値が0.1重量部未満であると水を加えてスラリー化した後の流動性改良効果が充分発現せず、また、この値が100重量部より大きいと、ポリエーテル系流動化剤種によってはけい砂の塊状物が形成されて均一なスラリーが得難くなったり、けい砂がべとつき、取扱い難くなる等の問題が生じることがある。
【0012】
本発明の粉状セルフレベリング性セメント組成物は、セメントと上記のポリエーテル系流動化剤をその表面に付着したけい砂とから構成されるが、それらの配合割合は、(セメント)/[(セメント)+(ポリエーテル系流動化剤をその表面に付着させたけい砂)]の値が55〜65重量%の範囲にあることが望ましい。
また、上記のポリエーテル系流動化剤をその表面に付着したけい砂に、ポリエーテル系流動化剤がその表面に付着していないけい砂を加えても良い。ポリエーテル系流動化剤がその表面に付着していないけい砂の添加量は、ポリエーテル系流動化剤がその表面に付着しているけい砂におけるポリエーテル系流動化剤の付着量及び(セメント)/[(セメント)+(ポリエーテル系流動化剤をその表面に付着させたけい砂)]比によるが、存在するけい砂全体を100重量部としたとき、それに対するポリエーテル系流動化剤の量が0.1〜5重量部、より好ましくは0.5〜3重量部となるようにするのが良い。
【0013】
本発明の粉状セルフレベリング性セメント組成物は、上記のセメントと、ポリエーテル系流動化剤をその表面に付着したけい砂の必須成分に加えて、その効果を損なわない範囲内で石膏や生石灰などの水硬性物質、炭酸カルシウム、シリカなどの微粉無機物質等を添加しても何等差し支えない。更に本発明では、これら成分の他に、公知の常温で固体で存在する有機系添加剤例えば、AE剤、AE減水剤、高性能減水剤の他、シリコン系、エステル系、エーテル系等の消泡剤、非イオン系セルロース誘導体、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド等の増粘剤の一般的に使われている量を添加することができる。特に、セルフレベリング材とした際に流動性と可使時間の適切なバランスが要求されるセルフレベリング性セメント組成物においては、糖類、オキシカルボン酸またはそのアルカリ金属塩、リグニンスルホン酸のアルカリ金属塩、硫酸アルミニウム、アルカリ金属炭酸塩等、常温で固体の有機系または無機系凝結速度調整剤を、セメント組成物中の水硬性成分100重量部に対して0.05〜5重量部添加することは好ましい結果をもたらす。
【0014】
本発明の粉状セルフレベリング性セメント組成物は、ポリエーテル系流動化剤についてのみ予めけい砂に付着させたものを使用する以外は、それぞれ単独の状態で存在する、必須成分であるセメント及びポリエーテル系流動化剤を付着させたけい砂、及び、適宜使用されるその他の添加剤の規定量を、使用に際して混合しても良いが、これ等成分の内の複数又は全てが既に混合された状態(プレミックス)から成っていても良い。後者の場合、複数または全成分の混合は、通常の粉体混合機等の乾式混合装置を使用することによって容易に行なうことができる。
【0015】
本発明の粉状セルフレベリング性セメント組成物の使用に当たっては、該組成物100重量部に対し20〜30重量部の水を加えて公知の湿式混連方法で混練することよって容易にセルフレベリング材とすることができ、直ちに施工することができる。なお組成物の形態が全成分が既に含まれている単一プレミックス以外である場合には、プレミックス組成物には含まれていない成分の規定量を添加・混合することが必要となるが、何れも粉体であるためこれは容易に行なうことが可能であり、又、各成分の添加順序には何ら制限はない。
【0016】
以下に具体的例を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。
【実施例】
実施例1
ポリエーテル系流動化剤水溶液[花王社製、商品名:マイティ3000H(前述した(A)、(B)及び(C)各群に属するモノマーの共重合体の20重量%水溶液]40gとけい砂(平均粒径150μm)300gとを混合した後、40℃で3時間真空乾燥してけい砂100g当り2.7gのポリエーテル系流動化剤が付着したけい砂を得た。
この、ポリエーテル系流動化剤が付着したけい砂300重量部に、ポルトランドセメント360重量部、フライアッシュ70重量部、炭酸カルシウム245重量部、無水石膏25重量部、遅延剤(粉状)4重量部、消泡剤(粉状)0.6重量部、及び増粘剤(粉状)0.6重量部を添加し、粉体混合機を使用して混合して、粉状セルフレベリング性セメント組成物を得た。
次に、この粉状セルフレベリング性セメント組成物100重量部と水24重量部とを撹拌機を用いて3分間混練し、セルフレベリング材を調製した。調製したセルフレベリング材については次の方法で特性を測定し、評価を行なった。尚、測定はすべて温度20±2℃、湿度65±5%RHにおいて行った。
(1)フロー値
塩化ビニル製平板の上に置かれた内径50mm、高さ51mmの塩化ビニル製パイプ(内容積:100ml)の中に、調製したセルフレベリング材を調製後直ちに充填した後、前記パイプを静かに上に引き上げて取り去った。平板上に拡がったセルフレベリング材の長径と短径とを測定し、それらの平均値をフロー値とした。
(2)セルフレベリング性(フローロス)
平板の上に置かれた底辺25mm、高さ27mmの矩型断面を有するアルミ性樋の片端部分(内容積:100ml)に堰を設け、その中に調製したセルフレベリング材を調製後直ちに充填した。充填直後(経過時間0分後とする)、10分後、20分後及び30分後に、それぞれ堰を除去した場合の流動距離(堰からの距離)を測定し、流動性の経時変化を測定した。結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
実施例2〜4
使用したポリエーテル系流動化剤水溶液の量を25g(実施例2)、47.5g(実施例3)、55g(実施例4)に変え、けい砂100g当りのポリエーテル系流動化剤付着量を夫々1.7g、3.2g及び3.7gとした以外は実施例1と同様の方法でポリエーテル系流動化剤の付着したけい砂を得、得られたけい砂について実施例1と全く同様の方法でセルフレベリング材を調製し、その特性を測定した。結果を表1に示す。
【0019】
比較例1
けい砂へポリエーテル系流動化剤を付着させる操作を省きポリエーテル系流動化剤付着量が0であるけい砂を使用した以外は実施例1と全く同様にしてセルフレベリング材を調製し、その特性を測定した。結果を表1に示す。
【0020】
比較例2
ここでは、ポリエーテル系流動化剤が付着していないけい砂を使用し、ポリエーテル系流動化剤をセルフレベリング材調製時に添加混合した場合の例を示す。
先ず、ポリエーテル系流動化剤付着量が0であるけい砂を使用した以外は実施例1と全く同様の方法で粉体混合物を得た。次に、この粉体混合物100重量部に、実施例1で使用したポリエーテル系流動化剤水溶液4重量部と水20.8重量部とを実施例1と同様の方法で混練してセルフレベリング材を調製し、実施例1と同様の方法でその特性を測定した。結果を表1に示す。
【0021】
ポリエーテル系流動化剤を付着させたけい砂を含むセメント組成物が良好な初期流動性を示すだけでなく、流動性の経時低下が小さい。また、水を加えるだけで、この優れた流動特性を発現させることができる。
それに対して、ポリエーテル系流動化剤を含まないものは流動性が極端に低く、実用性から程遠い。
また、ポリエーテル系流動化剤を水との混合時に添加した場合には、ここで示した厳密な管理の可能な小スケールの実験では、流動性に関する限り、ポリエーテル系流動化剤を予め付着させたけい砂を使用した場合と同程度の値を示すが、これは厳密な成分管理が可能な工場混練に相当するものであり、施工現場での作業性の改善には有効でなく、前述したように、問題の本質的な解決にはならない。
【0022】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、極めて容易に粉状セルフレベリング性セメント組成物を得ることができる。また、本発明の方法で得られた粉状セルフレベリング性セメント組成物は、施工現場において単に水を加えて混練するだけでセルフレベリング材を与える簡便さに加え、初期流動性に優れると共に、流動性の経時低下が少ないため、極めて作業特性に優れたものであり、その利用価値は高い。
Claims (5)
- セメント、及び、ポリエーテル系流動化剤の水溶液をその表面に付着させた後に乾燥したけい砂とからなる粉状セルフレベリング性セメント組成物。
- けい砂として平均粒径が50〜500μmの範囲にあるけい砂を使用する、請求項1に記載の粉状セルフレベリング性セメント組成物。
- ポリエーテル系流動化剤の付着量がけい砂100重量部に対し、0.1〜100重量部である、請求項1又は2に記載の粉状セルフレベリング性セメント組成物。
- (セメント)/[(セメント)+(ポリエーテル系流動化剤をその表面に付着させたけい砂)]で表わしたセメントの割合が、55〜65重量%の範囲である、請求項1から3までの何れかに記載の粉状セルフレベリング性セメント組成物。
- ポリエーテル系流動化剤水溶液によってけい砂を処理した後、脱水乾燥して該ポリエーテル系流動化剤が付着したけい砂を得、ポリエーテル系流動化剤が付着した該けい砂とセメントとを混合することを特徴とする粉状セルフレベリング性セメント組成物の製造方法。
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