JP3981414B2 - エネルギフィルタ、透過型電子顕微鏡及びエネルギを濾波するための方法 - Google Patents
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Description
本発明は、TEM(透過型電子顕微鏡)又は複合型TEM−STEM(走査透過型電子顕微鏡)、及び電子発生源に特に適用可能である。特定のSTEM顕微鏡について本発明を使用することも可能である。
像又は回折図を形成する間の透過型電子顕微鏡の顕著な欠点は、色収差を生ずることである。基本的に、顕微鏡の可調節電磁レンズの不良に起因するこの色収差は、コントラスト及び分解能にとって有害なものである。高圧で且つ安定した電子加速電圧を印加し、また、極めて狭小なサンプルを観察することにより、色収差はある程度まで軽減することができる。
しかしながら、画像を向上させるための特に効率的で且つ正確な方法は、エネルギフィルタを使用して、分散した電子の一部分を非弾性的な方法にて除去することである。
また、所定のエネルギを失った電子を像の形成に採用することもできる。ある型式の相互作用又は化学元素の特徴的な損失を選択することにより、その相互作用の型式又はこの元素の型式のマップ図を提供する、濾波像を得ることができる。
また、エネルギを濾波することは、従来の透過型電子顕微鏡では観察できない程に厚いサンプルの像を形成することも可能にする。
エネルギフィルタは、通常、そのエネルギに対してサンプルにより透過されたビームの電子に対する空間的分散手段と、エネルギ窓の選択を可能にする濾波スロットとを備えている。像又は回折図を濾波することに加えて、エネルギフィルタは、エネルギ損失のスペクトル分析のためにも採用される。エネルギフィルタは、顕微鏡のコラム内にて計測器と一体の部品として、又は映像スクリーンの下方に付属品として、電子顕微鏡内に取り付けることができる。1991年ワールド・サイエンティフィック(World Scientific)の材料科学における電子顕微鏡、第363−368頁にバーナード・ジョフェリー(Bernard Jouffrey)が発表した「透過型電子顕微鏡に対するエネルギ損失の分光分析(Energy loss spectroscopy for transmission electron microscopy)」という題の論文、及び1995年スプリンガー(Springer)のエネルギ濾波透過型電子顕微鏡にハラルド・ローズ(Harald Rose)及びディーター・クラール(Dieter Krahl)が発表した、「像エネルギフィルタの電子光学素子(Electron optics of imaging energy filters)」という論文43−55頁から公知である幾つかのフィルタに関する最近の報告書に見ることができる。
例えば、オプティック(Optik)Vol.96、No.4、163−178頁にウルマン(Uhlemann)及びローズ(Rose)が発表した論文は、マンドリン型磁気エネルギフィルタを記載している。
エネルギフィルタを決定するパラメータは、μm/eVで表わしたエネルギの分散度Dである。このパラメータが大きければ大きい程、フィルタの選択可能な度が大きくなる。この分散度Dを増大させるために、種々のエネルギフィルタが提案されている。これらエネルギフィルタは、ビームの電子が十分に長い光路に従うようにする。実際には、分散度Dは、特に、カバーする距離の長さと共に増大する。このため、いわゆるΩシステムにおいて、一定の垂直面内に止まる間に、この系の光軸に沿って伝播するビームは、最初に、横方向に偏向され、次に、光軸に対して略平行に光路に沿って伝播方向に進み、次に、その最初の方向と整合して後方に戻る前に、顕微鏡の光軸に向けて偏向される。
通常採用されるフィルタの問題点は、そのスペースの必要条件にある。電子を十分な高さに亙ってある距離だけ走行させることにより、フィルタの十分な分散度Dが実際に実現できる。現在のフィルタが必要とする垂直スペースの範囲は、6μm/eV以下の分散度Dを得るためには、全体として、25乃至50cmである。
欧州特許出願第0,538,938号には、エネルギ選択装置が付与された電子ビーム計測器が提案されている。このエネルギ選択装置によって、電子は、計測器の光軸を含まない分散面内の経路に従うようにされる。エネルギ選択装置のこの垂直方向の必要なスペースは、次に、所定の経路長さについて著しく小さくすることができる。上記の明細書(図3)に開示された特定の実施の形態において、エネルギフィルタは、2つの対称の対角面を受け入れる略四角の図面のそれぞれのコーナ部にて、分散面内に配置された4つのビーム偏向要素を備えている。また、該フィルタは、顕微鏡の光軸のビームを分散面内にて偏向要素の1つに向けて偏向させる第一の偏向要素と、光軸と整合した別の偏向要素から入射するビームを偏向させる第二の偏向要素とを備えている。
本発明は、垂直方向の必要スペースを少なくする一方にて、広角度の分散度Dを生じさせ、欧州特許第0,538,938号に開示されたフィルタの分散特性を顕著に増大させることのできる、エネルギフィルタに関するものである。
本発明の別の目的は、高電圧及び低電圧にて従来の電子顕微鏡内で使用することができ、第一順位の非点収差があり、更に、僅かな色収差によってのみ影響を受ける、かかるフィルタである。
本発明の更なる目的は、高加速電圧を可能にするエネルギフィルタである。
また、本発明は、垂直方向の必要スペースを妥当なものとする一方にて、広角度の分散度Dを生じさせるエネルギフィルタが設けられ、特に、TEM又はTEM−STEM型の透過型電子顕微鏡にも関するものである。
また、本発明は、光軸に沿って伝播し、光軸に沿った低い高さの上方に亙って広角度の分散を生じさせる一方にて、像の形成、回折又は分光測定に適用することのできる、エネルギを濾波するための方法にも関するものである。
この目的のため、本発明は、作動中、伝播方向に向けて光軸に沿って方向決めされた電子ビームを受け取るエネルギフィルタに関する。
このエネルギフィルタは、
光軸を含まない分散面内にて、光軸に沿って受け取ったビームを偏向させる偏向装置と、
分散面内に入り込まされ(inscribe)且つ偏向装置に戻る光路の上で偏向装置から送られたビームを案内する分散装置であって、そのエネルギに対してビームの電子を空間的に分散させる分散装置と、を備え、
これにより、該偏向装置が、伝播方向に向けて光軸と整合した状態にて分散装置から入射するビームを後方に戻すようにする。
本発明によれば、該偏向装置は、射出するか又は入射するかどうかを問わずに、ビームを逆方向に確実に偏向させる単一の偏向要素を備えている。
本発明によるエネルギフィルタは、単一の偏向要素を備える点にて既存の系と相違している。該偏向要素は、光軸を含まない分散面内にてビームを偏向させると共に、射出するか又は入射するものか否かを問わずに、ビームを逆方向に偏向させる。このため、このエネルギフィルタの効果は特に優れる一方にて、このエネルギフィルタの必要な垂直方向へのスペースは著しく少なくなり、広角度の分散、小さい色収差及びその他の適当な光学的性質を確実にする。
「偏向装置」及び「分散装置」という表現は、双方の系の各々の主たる技術的効果に関する一般的な表現である。しかしながら、偏向装置が分散を生じさせないようにすることは、分散度がかなり少なくなる場合であっても、極めて難しい。同様に、この分散装置は、エネルギ分散程度に従うビームの偏向状態を生じさせる。
偏向装置と分散装置との間の射出経路及び入射経路は互いに対して僅かな不一致が生じる可能性はあるが、全体として同一線上である。
このように、このエネルギフィルタは、特に、分散度Dに関して特に満足し得る結果を提供することができる。
該分散装置は、電子ビームが光軸を取り囲む曲線ではなくて、閉曲線を描くようにする点で有利である。
従って、偏向面内にてビームによりカバーされる光路は、凸面の変化を受け入れることができ、このことは、第二順位の色収差を制限する上で特に有利なことである。
偏向装置及び分散装置は、軸線を含む対称面に対して且つ分散面に対して左右対称であることが好ましい。
この系の形態は、正確な非点収差及び収色的性質を得ることを可能にする。
このエネルギフィルタの1つの有利な実施の形態によれば、分散面は光軸に対して垂直である。
本発明によるエネルギフィルタの分散装置の1つの好適な実施の形態によれば、該エネルギフィルタは、
偏向装置から入射するビームを受け取り且つ該ビームを入射方向に沿って偏向させる第一の偏向要素と、
第一の偏向要素から入射方向に沿ったビームを受け取り、該ビームが分散面内にて円形の経路に従うようにし、該ビームを出ていく方向に沿って第一の偏向要素に向けて戻す第二の偏向要素とを備え、
第一の偏向要素が第二の偏向要素から出ていく方向に沿って入射するビームを受け取り且つ該ビームを偏向装置に向けて偏向させる。
この場合、第一の偏向要素は軸線と第二の偏向要素との間に配置される一方、第二の要素は、第一の要素が部分的に取り付けられる外側開口を備えることが有利である。
この特別な実施の形態において、分散装置は、電子ビームが光軸を取り巻く曲線ではなく、閉じた曲線を描くようにする。
この配置の1つの好適な実施の形態によれば、
第一の要素は、分散面に対して平行な一対の極片を備え、該極片の各々が六角形の形状をしており、偏向装置に面する軸線に対して垂直な大きい基部と、該大きい基部に対して直角に接続され且つ対称面に対して平行な2つの垂直な側部と、垂直な側部にそれぞれ接続された2つの傾斜側部と、前記大きい基部と反対側にあり且つ平行で、傾斜した側部に接続された小さい基部とを備えており、
第二の要素は、一対の極片を備え、該極片がそれぞれ第一の要素の極片と同一面であり、各々がクラウン状の形状をしており、対称面に形成された中心点を備え、該中心点の外側開口が、第一の要素の極片の小さい基部に面する通路を貫通してクラウン部分の内側に達し、第一の要素の極片の傾斜側部に面する、それぞれ2つの側部によりその横方向の境界が設定される。
偏向装置及び分散装置は、磁気セクタを備えることが有利であり、該軸セクタは、各々、必要な磁界を各空隙内に形成し、これにより、各空隙内の磁界が均一となるようにするため、作動及び制御手段に接続された、空隙により分離した、一対の相対する極片を備えている。
また、本発明は、本発明によるエネルギフィルタが設けられた透過型電子顕微鏡にも関するものである。
また、本発明は、光軸に沿って伝播方向に伝播する電子ビームのエネルギを濾波するための方法にも関するものである。この方法において、
ビームは、ビームの電子をそのエネルギに対して分散させ得るように光軸を含まない分散面内に略入り込んだ光路の上を案内される。
該ビームは、伝播方向に向けて軸線と整合状態に方向変更され、
エネルギ窓が空間的に選択される。
本発明によれば、分散面内にて、ビームは、同一線上で且つ反対方向を向いた入射経路及び射出経路に従うようにされる。
本発明は、単に一例として掲げたものであり、何れの方法でも限定的なものではない、本発明による電子顕微鏡の1つの実施の形態及びエネルギフィルタの以下の説明を添付図面を参照しつつ読むことにより、一層良く理解されよう。添付図面において、
図1は、本発明による透過型電子顕微鏡の縦断面の概略図である。
図2は、図1の電子顕微鏡内にて採用される、本発明によるエネルギフィルタの斜視図である。
図3は、図2のエネルギフィルタの側面図である。
図4は、図2のエネルギフィルタの平面図である。
図5は、図2乃至図4のエネルギフィルタ内で電子ビームによりカバーされる光路の概略図である。
図6A及び図6Bは、図2乃至図4のエネルギフィルタ内の電子がそれぞれ第一及び第二の主要部分に沿って進む経路の図である。
図7Aは、図1の電子顕微鏡によりサンプルについて得ることのできるエネルギ損失Eに対する強度曲線Iの図である。
図7Bは、この曲線の拡大部分の図である。
図8は、図1の電子顕微鏡の別の実施の形態の縦断面の概略図である。
図1に図示するように、透過型電子顕微鏡1は、従来通り、光軸5の周りに形成されたコラム7と、捕捉ユニット3と、処理ユニット4と、真空ポンプと、電子電源及び制御手段とを備えている。
顕微鏡1のコラム7は、上流に、電子発生源10と、カソード11と、アノード12とを有する電子銃9を備えている。カソード11とアノード12との間に印加された加速電圧Vは、電子を極めて高速度にて取り出すことを可能にする。加速電圧Vは、通常、80kV乃至300kVの範囲にあるが、より低電圧又はより高電圧にて作動する装置もある。
コラム7が垂直であると仮定すると、コラム7内にて頂部から底部に向けて以下の構成要素を連続的に見ることができる。すなわち、第一及び第二の組みの集光レンズ13A、13Bと、サンプルホルダ19と、一組みの対物レンズ14と、一組みの回折レンズ15と、一組みの中間レンズ16と、第一及び第二の組みの投影レンズ17A、17Bと、コラム7の下方部分に設けられた蛍光スクリーン18とがある。かかる組立体は、サンプルホルダ19に置かれたサンプル6の拡大像がスクリーン18に表示されるため、像処理に適している。該組立体は、回折に適し、または、固定し又は固定しなくてもよい精密なプローブの作動に適している。
レンズ13乃至17は、その電力供給コイル内の電流を変化させる可変焦点の電磁レンズである。該電子手段は、電子銃9の高電圧発生器に電力を供給すると共に、レンズが電子ビームを収束させ又は偏向させ得るようにレンズ13乃至17に電力を供給する。
明確化のために図示されていないその他のレンズをコラム7に追加することが有利かもしれない。
レンズの組16及び17Aの間にエネルギフィルタ20が介在させてある。このフィルタ20は、ビームの電子をそのエネルギに関して空間的に分散させる分散手段21と、該分散手段21の下流に設けられ、該分散手段を通るビーム内のエネルギ窓を選択するスロット22とを備えている。図1において、図面の面に対して垂直な面内にて第一の順位でエネルギの分散が本質的に起こり、これにより、スロット22は図面の面に対して垂直な方向に開く。スロット22は、その幅に関してのみならず該スロットが中心決めされる平均エネルギに関してエネルギ窓を調節するために、幅及び位置が調節可能であることが好ましい。
コラム7の下方部分は投影チャンバ8を形成している。
従来通り、コラム7及びエネルギフィルタ20内に、典型的には2.5×10-5Pa程度高い負圧を付与することが必要である。
スクリーン18に接続された捕捉ユニット3は、スクリーン18に形成された像の正確な情報を得ることを可能にする。この顕微鏡は、電子ビームの所与のエネルギ損失Eに対してスクリーン18が受け取った強さIを測定し、また、捕捉ユニット3を使用して、対応するスペクトルを視覚化し且つ記憶することを可能にする。従って、この実施例の電子顕微鏡1のエネルギフィルタ20は、2つの用途を有している。すなわち、スクリーン18に形成された像を濾波することと、又はエネルギ損失スペクトルを得ることによりサンプル6を分析することとである。
作動に際しては、適宜に作製したサンプル6をサンプルホルダ19の上に配置する。光軸5に沿って電子銃9により送られた電子ビーム70は、組みの集光レンズ13A、13Bを通過した後、入射ビーム72の形態にてサンプル6に達する。この電子ビームは、サンプル6を通過し、透過ビーム72となる。ビーム72は、組みの対物レンズ14、組みの回折レンズ15及び組みの中間レンズ16を透過し、分散手段21内にてエネルギが分散される。次に、ビーム70は、分散手段21の出力側にて分散ビーム73の形状となる一方、この分散ビーム73は光軸5と整合される。次に、このビームはスロット22によって濾波され、濾波後のビーム74は、組みの投影レンズ17A、17Bを透過した後に、スクリーン18に達する。このようにして、広くし又は狭小とすることのできる、サンプル6の所定の範囲の像又は濾波後の回折図又はエネルギ損失のスペクトルを得ることができる。
このスペクトルは、図7Aにおいて見得るように、エネルギ損失Eに対する強度Iの曲線150の形態にて表され、これにより、エネルギ損失E及び強度Iは、それぞれ軸線151、152と関係付けられている。薄い対象物の場合、零損失のとき、軸線153を中心とする損失無しの大きいピーク154を観察することができ、これにより、殆どの電子が原子核との弾性的な相互作用によるエネルギ損失Eを生ずることなく、サンプル6を透過する。損失のないピーク154の後には、一般には、1つ又は数個の第二のピーク値155が続き、それらの高さはサンプル6の厚さに依存し、次に、その後、連続する極値を許す脈動が続き、その強さIは、徐々に低下する。また、曲線150の極値157乃至159(図7B)は、主ピーク154よりも数桁だけ弱い強いIを示し、このため、より長い計数時間とし、これにより決定したエネルギ窓156内に電子が蓄積することを可能にしない限り、これら最大値を見ることはできない。
次に、分散手段21の構造体及びその機能に関してより詳細に説明する。これらの分散手段は、基本的に、光軸5に対して垂直であり、従って水平である分散面23の上に配置される。これら分散手段21の全ての要素は、この分散面23に対して左右対称である。これら要素は、光軸5を含む対称面24に対しても左右対称である(図5)。
図2乃至図4に図示した分散手段21は、偏向装置30と、分散装置40とを備えている。偏向装置30は2つの機能を果たす。すなわち、該偏向装置は、光軸5に沿って伝送されたビーム72を分散面23内にて分散装置40に向けて偏向させ、また、分散装置40から入射するビーム70を最初の伝播方向に向けて、光軸5と整合した状態に再偏向させる。このように、偏向装置30は、ビーム70が通る経路に関して、光軸と分散面23との間の境界面を構成する。
分散装置40は、それ自体の部品のために、偏向装置30によって送られたビーム70を分散面23内に刻まれた光路80へと案内し、そのビームを偏向装置30に戻す。分散装置40は、偏向装置30から入射するビーム70を連続的に受け取る、第一の偏向要素41と、第二の偏向要素42とを備えている。
偏向装置30及び双方の偏向要素41、42は、それぞれ分散手段21の3つの磁気セクタを構成する。
図示した特別な実施の形態においては、偏向装置30は、対称面24に対して平行な2つの極片、すなわち、電磁石31、32を備えている。極片31、32の各々は、略三角形の形状をしており、大きい基部33と、上側部35及び下側部36という2つの傾斜側部とを備えている。この三角形の形状は、大きい基部33と反対側の頂点にて、矩形の突出部が伸長しており、該矩形の突出部は、大きい基部33に対して平行で且つ反対側である小さい基部34と、該小さい基部34に対して垂直で且つ該小さい基部をそれぞれ傾斜側部35、36に接続する2つの側部38、39とを備えている。基部33、34は、光軸5に対して平行で且つ光軸5の一側部に配置されている。
第一の偏向要素41は、分散面23に対して平行な2つの極片43、44を備えている。これら極片の各々は六角形の形状をしており、該極片の各々は、極片31、32の小さい基部34に面する、光軸5に対して垂直な大きい基部50を備えている。該極片は、また、大きい基部50と直角に接続され且つ対称面24に対して平行な2つの垂直な側部51、52と、それぞれ垂直な側部51、52に接続された2つの傾斜側部53、54と、大きい基部50と反対側にあり且つ該大きい基部50に対して平行で、傾斜側部53、54に接続された小さい基部55とを備えている。上方極片43及び下方極片44は空隙47により隔てられている。
第二の偏向要素42は、それ自体の部品として、上方極片45及び下方極片46を備えており、これら2つの極片は、第一の偏向要素41の極片43、44とそれぞれ同一面である。第一の要素41は、光軸5と第二の要素42との間に設けられる一方、第二の要素の極片45、46は、外側開口61を備えており、第一の要素41の極片43、44は、それぞれ該外側開口内に部分的に配置されている。極片45、46の各々は、開放したクラウンのような形状をしており、これらの極片は、対称面24に配置された中心点60を備えている。外側開口61は、より小さい基部55に面する通路62を介してクラウンの内側に達し、対応する極片43、44の傾斜側部53、54にそれぞれ面する2つの側部63、64により横方向の境目が設定されている。極片45、46は、空隙48により隔てられている。極片45、46のクラウン状の形状は、軽量な構造体とし、また磁界を良好に分配することを可能にする。
作動時、電子手段は、磁気セクタ30、41、42の空隙37、47、48の各々に対し一定で且つ好ましくは均一な磁界を付与する。サンプル6を透過したビーム72は、光軸5に沿って偏向装置30に達する。次に、該ビームは、極片31、32の間で偏向されて、半径R1の円81の入射円弧に従って、分散面23内へと入り込む。次に、該ビーム70は、分散面23と対称面24との交点にて、入射部分82に沿って偏向装置30と第一の偏向要素41との間の自由なスペースをカバーする一方、入射部分82は、偏向方向25を画成する。次に、ビーム70が偏向装置30に戻る迄にこのビーム70によってカバーされる全ての光路は、分散面23内に含まれる。
ビーム70は、入射部分82の後、第一の偏向要素41に達し、半径R2の円弧83を分散装置40の内側に描いて進む。ビーム70は、傾斜側部と共に角度a4を形成する方向に沿って該傾斜側部54の1つを通って第一の要素41から出る。次に、このビームは、傾斜側部54と第二の偏向要素42との間にて、分散装置40の内部で第一の部分84をカバーする。
次に、ビーム70は、傾斜側部54に面する開口61の側部64を介して第二の偏向要素42に入り、中心線60の上に中心があり且つ半径R3の円弧85を描く。
ビーム70がカバーする経路の他の部分は、対称面24に対して対称に従う。このように、ビーム70が従う光路は、第二の要素42の側部63と第一の要素41の傾斜側部53との間に第二の内側部分86と、第一の要素41の内側の内側円弧87と、入射部分82に重ね合わせた出ていく部分88とを連続的に備えている。
ビーム70は、偏向装置30に達したならば、最初の伝播方向に向けて光軸5に対して再偏向され、偏向装置30内にて、分散面23に対して、入射円弧81と対称である、射出円弧89をカバーする。この円弧は分散ビーム73の形態にて、光軸5と整合した状態にて出ていく。
ビーム70が従う経路部分81乃至89の全ては、分散手段21がカバーする光路80を形成する。光路80は、主として、光軸5を含まない閉じた曲線83乃至87と、光軸5とこの閉じた曲線との間の直線部分82及び88と、光軸5とこの直線部分との接続部81、89とを備えている。閉じた曲線の曲線変化、すなわち、一方にて、円弧83、85との間、他方にて、円弧85、87との間の変化は、第二順位の色収差を少なくすることに有利な効果を及ぼす。
フィルタ20のパラメータを満足し得るように選択するならば、入射部分82及び射出部分88のこのレイアウトは、極めて満足し得る光学的特性、特に良好な分散Dを提供する上でかなり効果的であることが分かっている。
フィルタ20の光学的特性は、主として、9つのパラメータによって決まる。すなわち、3つの半径R1、R2、R3、偏向装置30と第一の曲げ要素41との間の距離d1、第一の曲げ要素41と第二の曲げ要素42との間にてビーム72によりカバーされる距離d2、上方傾斜側部35に対する法線と伝送されたビーム72との間にて偏向装置30に対して画成される角度a1、要素の偏向角度として第一の曲げ要素41に対して画成される角度a2、第一の曲げ要素41の傾斜側部53、54の一方と第二の曲げ要素42の側部63、64との間の角度a3、角度a4である。
フィルタ20のこれらパラメータの特に妥当な選択は次の通りである。すなわち、R1=2.70cm、R2=5.40cm、R3=9.98cm、d1=3.51cm、d2=1.5cm、a1=45.5°、a2=64.5°、a3=10°、a4=81.4°である。
関連するその他のパラメータは、空隙37、47、48のそれぞれ幅e1、e2、e3である。これらの幅e1、e2、e3は、相反する要件の間で妥協できるように選択したものである。すなわち、これら幅が狭ければ狭い程、漂遊磁界は著しく少なくなり、従って、色収差が少なくなるが、特に、回折モードのとき、ビーム70を開放することによる問題点はより増大する。幅e1、e2、e3は、従来通り、2mm乃至10mmの範囲にされており、2mm程度であることが有利である。
長さLは、偏向装置30内で伝送されたビーム72の入射点及び選択スロット22の位置からの距離として決定される。説明の目的上、分散度Dは、長さLがそれぞれ18.7cm、23.9cm、29cmの場合に、各々、6μm/eV、8μm/eV、10μm/eVに等しく設定する。
サンプル6により伝送されたビーム72のエネルギ分散程度は、図6A及び図6Bに示すように、幾つかの電子の経路を考慮しつつ、具体化することができる。この実施例において、空隙37、47、48の幅e1、e2、e3は6.5mmに等しく、加速電圧Vは200kVであり、分散度は8μm/eVである。フィルタ20が受け取ったビーム72の広がり角度は15mラジアン(rad)である。
ビーム70の特定の経路の投影像は、2つの主要部分に沿って交差する。第一の主要部分は、分散面23内におけるビーム70の従動と関係付けられる一方、第二の主要部分は、分散面23に対して垂直な面内におけるビーム70の従動に対応する。スペース及び角度は、単に明確化の目的のため、図6A及び図6Bに特に強調してある。簡略化のため、2つの群の電子がフィルタ20に達し、その電子の各々が一組みのエネルギ損失に対応するものと想定する。これら損失は、それぞれ340eV及び2400eVに等しい。
第一の主要部分(図6A)においては、図示した電子は6つの異なる方向91乃至96に沿って偏向装置30に達する。方向91乃至96は、15mラジアンに等しいビームの広がり角度に等しい開口角A1を有しており、また入射角度の各々に対して、2つの群にそれぞれ属する2つの電子経路が対応する。これら経路は、偏向装置30内に配置された入射点90にて互いに交差し、これにより、この入射点90は、最初の収斂点、すなわち入射交点となる。この入射点にて重なり合った2つの群に沿った経路は、分離して、第一の群の電子に対する6つの経路101乃至106と、第二の群の電子に対するその他の6つの経路111乃至116とを形成する。偏向装置30、第一の偏向要素41、第二の偏向要素42を通り、再度、第一の偏向要素41、次に、偏向装置30の電子経路を通り、再度、2つの群の経路101乃至106及び111〜116を連続的に通った後、共に、第一の点100と該第一の点に対して垂直である図示しない第二の点にて互いに交差するように接続する一方、これらの点は、射出交点と称され,偏向装置30の出口側に配置される。
第二の主要部分(図6B)にて同様の挙動が観察される。このように,ビーム72の電子は、ビーム72の開口に等しい開口角A2、すなわち15mラジアンの開口角の6つの方向121乃至126に沿って偏向装置30に達する。電子経路は、第一の収斂入射点120にて集束し、次に、各経路に対する入射点にて重なり合わさった2つのエネルギ群は、分離して、第一の群に対する6つの電子経路131乃至136と、第二の群に対する6つの他の電子経路141乃至146とを形成する。これらの経路131乃至136及び141乃至146は、偏向装置30、第一の偏向要素41、第二の曲げ要素141、そして再び第一の偏向要素41を連続的にカバーし、次に、偏向要素30をカバーし、その後、2つの群の入射点120の、互いに垂直である2つの像点130、140にてそれぞれ収斂する。
図8に図示した本発明によるエネルギフィルタの別の実施の形態においては、顕微鏡2のコラム7の下方部分にフィルタ20が設けられている。図8において、図1と同一の要素は同一の参照番号で示してある。
この形態において、次の要素がコラム7内にて頂部から底部に連続して配置されているのが分かる。すなわち、二組みの集光レンズ13A、13B、サンプルホルダ19、組みの対物レンズ14、回折レンズ系15、第一及び第二の組みの投影レンズ17A、17B、スクリーン18、中間レンズの組16、フィルタ20、第三の組みの投影レンズ17C、第四の組みの投影レンズ17Dである。捕捉ユニット3がコラム7の下流に配置され、処理ユニット4に接続されている。顕微鏡2のこの実施の形態の有利な点は、フィルタ20を有する装置を簡単に既存の顕微鏡の下側に追加することができる点である。
本発明の範囲に属する興味ある実施の形態は、第二の偏向要素42の上方プリズム45と下方プリズム46との間に印加される磁界は不均一なものとなるが、一定の勾配を付けることを可能にする。この勾配は、プリズム45、46の間でビーム70を収束させ、極片における電子の衝突を少なくし且つビーム70の損失を減少させるために付与される。
偏向及び分散装置に付与される特定の形態は、1つの特定の実施の形態を構成するに過ぎず、請求の範囲に包含される限り、任意のその他の実施の形態が可能である。特に、分散装置40は、電子ビーム70が光軸5を取り囲む閉曲線を描くようにすることができる。このようにするためには、分散装置40は、例えば、2つの偏向要素で構成し、その1つが光軸の第一の側部に配置され、もう一方が反対側部に配置され、これにより、第一の偏向要素が電子を第二の偏向要素に向けて偏向されるようにし、これにより、電子が望ましい分散度Dを達成するのに十分な長さの光路をカバーするようにする。
光軸5を取り巻く閉曲線を描くことは、全ての分散手段21に対し必要とされるスペースを少なくするが、分散面23内の経路は常に同一の方向に描かれるため、第二順位の色収差は増すという欠点がある。
開示した実施の形態に従って、偏向装置30は、好ましくは45.5°に等しい入射角a1に沿って透過されたビーム72を受け取る。これと等しい角度の入射角a1を提供し得るならば、図示した以外の実施の形態も採用可能である。
しかしながら、偏向装置30は、直角の入射角にて伝送されたビーム72を受け入れる極片31、32にて形成することもできる。かかる場合、多極の光学系が4極又は8極といった偏向装置30の入射部分に配置される。
一般的に、偏向装置30及び分散装置40は、ビーム70の伝播が相互に同一直線上であるか又は偏向装置が単一の偏向要素で形成されるような設計としなければならない。
本発明の実施の形態は、透過型電子顕微鏡すなわちTEMに対して具体化されたものであるが、本発明は、走査型透過電子顕微鏡、すなわちSTEM又は複合型電子顕微鏡にも適したものである。
Claims (10)
- 作動中、光軸に沿って伝播方向に方向決めされた電子ビームを受け取るエネルギフィルタであって、
前記受け取った前記電子ビームの方向を、前記光軸と異なる方向を向いた分散面内にある入射経路に沿う方向に偏倚させる偏向装置と、
前記偏向装置から送られた前記電子ビームを、前記分散面内に入り込んだ光路に沿って案内した後、前記入射経路と同一線上の射出経路に沿って前記偏向装置へと戻す分散装置であって、当該分散装置において、前記電子ビームの電子がそのエネルギに関して空間的に分散せしめられるようになされた分散装置とを備え、
前記入射経路と前記射出経路とは前記偏向装置と前記分散装置との間に配置されており且つ互いに反対方向であり、
前記偏向装置は、前記分散装置から出て来た前記電子ビームを前記伝播方向へと偏向させて前記光軸との整合状態へと戻すようになされていることを特徴とする、エネルギフィルタ。 - 請求項1に記載のエネルギフィルタにおいて、
前記分散装置は、前記電子ビームが前記光軸を取り巻かない閉曲線を描くようにさせることを特徴とする、エネルギフィルタ。 - 請求項1又は2の何れかに一の項に記載のエネルギフィルタにおいて、
前記偏向装置及び分散装置が、前記光軸を含む対称面に対し且つ分散面に対して対称であることを特徴とする、エネルギフィルタ。 - 請求項1乃至3の何れか一の項に記載のエネルギフィルタにおいて、
前記分散面が前記光軸に対して垂直であることを特徴とする、エネルギフィルタ。 - 請求項1乃至4の何れか一の項に記載のエネルギフィルタにおいて、
前記分散装置が、
前記偏向装置から射出される前記電子ビームを受け取り且つ当該電子ビームを入射方向に沿って偏倚させる第一の偏倚要素と、
第一の偏倚要素からの前記入射方向に沿って偏倚せしめられた前記電子ビームを受け取り、受け取った当該電子ビームを分散面内の円形経路に従うようにさせ且つ当該電子ビームを前記射出経路に沿って第一の偏倚要素へと戻す第二の偏倚要素とを備え、
前記第一の偏倚要素が、前記射出経路に沿って前記第二の偏倚要素から射出される前記電子ビームを受け取り且つ当該受け取った電子ビームを前記偏向装置に向けて偏倚させることを特徴とする、エネルギフィルタ。 - 請求項5に記載のエネルギフィルタにおいて、
前記第一の偏倚要素が前記光軸と前記第二の偏倚要素との間に配置される一方、前記第二の偏倚要素が外側開口を備え、前記第一の偏倚要素の少なくとも一部分が前記外側開口内に収容されていることを特徴とする、エネルギフィルタ。 - 請求項3又は5に記載のエネルギフィルタにおいて、
前記第一の偏倚要素が、前記分散面に対して平行な一対の極片を備え、当該極片の各々が六角形の形状をしており、前記偏向装置に面し且つ前記光軸に対して垂直な大きい基部と、当該光軸に垂直な基部に対して直角に結合し且つ前記対称面に対して平行な2つの垂直側部と、当該垂直側部にそれぞれ結合した2つの傾斜側部と、前記光軸に垂直な大きい基部の反対側にあり且つ当該光軸に垂直な大きい基部に平行であり且つ前記2つの傾斜側部に結合した前記光軸に垂直な基部よりも小さい基部とを備え、
前記第二の偏倚要素が、前記第一の偏倚要素の極片とそれぞれ同一面である一対の極片を備え、当該第二の偏倚要素の極片の各々が、前記対称面内に中心点を有するクラウン形状すなわち王冠形状をしており、前記外側開口が、前記第一の偏倚要素の極片の前記2つの傾斜側部に結合した小さい基部に面する通路を介して前記王冠形状部分の内側に達しており、前記第一の偏倚要素の極片の前記傾斜側部に面する2つの側部によりそれぞれ前記第一の偏倚要素に面する境界が規定されていることを特徴とする、エネルギフィルタ。 - 請求項1乃至7の何れか一の項に記載のエネルギフィルタにおいて、
前記偏向装置及び前記分散装置が、各々、対向する一対の極片を有する磁気セクタを備え、当該磁気セクタが、作動及び制御手段に接続されており且つ空隙により互いに隔てられており、各空隙内に、必要な磁界を形成し、これにより、各空隙内で該磁界が均一であるようにしたことを特徴とする、エネルギフィルタ。 - 請求項1乃至8の何れか一の項に記載のエネルギフィルタが設けられた透過型電子顕微鏡。
- 光軸に沿って伝播方向に伝播する電子ビームのエネルギを濾波する方法において、
光軸が対称面内に含まれ、入射経路が分散面と前記対称面との交差線である構成において、前記電子ビームを、前記入射経路に沿って、前記光軸を含まない前記分散面内へと入り込ませ、当該分散面内に入り込んでいる光路に沿って案内して、当該電子ビームの電子をそのエネルギに関して分散させ得るようにし、
前記電子ビームが前記入射経路と同一線上の射出経路に沿って前記分散面から出て行くようにさせた後、前記光軸に整合した状態で伝播方向に向け直し、
エネルギ窓が空間的に選択される、ようになされた方法において、
前記入射経路及び前記射出経路が互いに反対方向であることを特徴とする電子ビームのエネルギを濾波する方法。
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