JP2019164886A - ビーム照射装置 - Google Patents

ビーム照射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019164886A
JP2019164886A JP2018050398A JP2018050398A JP2019164886A JP 2019164886 A JP2019164886 A JP 2019164886A JP 2018050398 A JP2018050398 A JP 2018050398A JP 2018050398 A JP2018050398 A JP 2018050398A JP 2019164886 A JP2019164886 A JP 2019164886A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
beams
irradiation apparatus
beam irradiation
focusing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018050398A
Other languages
English (en)
Inventor
明 池上
Akira Ikegami
明 池上
雄太 川本
Yuta Kawamoto
雄太 川本
直正 鈴木
Naomasa Suzuki
直正 鈴木
矢野 学
Manabu Yano
学 矢野
泰 海老塚
Yasushi Ebizuka
泰 海老塚
直磨 坂
Tadama Saka
直磨 坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp, Hitachi High Tech Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Priority to JP2018050398A priority Critical patent/JP2019164886A/ja
Priority to DE102019202838.1A priority patent/DE102019202838B4/de
Priority to US16/291,090 priority patent/US10832886B2/en
Priority to TW108107527A priority patent/TWI723349B/zh
Publication of JP2019164886A publication Critical patent/JP2019164886A/ja
Priority to US17/060,242 priority patent/US11239042B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
    • H01J37/10Lenses
    • H01J37/14Lenses magnetic
    • H01J37/141Electromagnetic lenses
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/26Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
    • H01J37/28Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes with scanning beams
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
    • H01J37/09Diaphragms; Shields associated with electron or ion-optical arrangements; Compensation of disturbing fields
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
    • H01J37/147Arrangements for directing or deflecting the discharge along a desired path
    • H01J37/1472Deflecting along given lines
    • H01J37/1474Scanning means
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
    • H01J37/153Electron-optical or ion-optical arrangements for the correction of image defects, e.g. stigmators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/04Means for controlling the discharge
    • H01J2237/045Diaphragms
    • H01J2237/0451Diaphragms with fixed aperture
    • H01J2237/0453Diaphragms with fixed aperture multiple apertures
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/04Means for controlling the discharge
    • H01J2237/049Focusing means
    • H01J2237/0492Lens systems
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/10Lenses
    • H01J2237/14Lenses magnetic
    • H01J2237/1405Constructional details
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/153Correcting image defects, e.g. stigmators
    • H01J2237/1532Astigmatism
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/153Correcting image defects, e.g. stigmators
    • H01J2237/1534Aberrations

Abstract

【課題】本開示は、軸外収差補正を可能とするマルチビーム照射装置の提案を目的とする。【解決手段】上記目的を達成するために、複数のビームを放出するビーム源と、試料に対してビームを集束する対物レンズ(17)と、対物レンズの物点にレンズ主面が位置するように配置され、入射する複数のビームを前記対物レンズ主面と光軸の交点に向かって偏向する第1のレンズ(16)と、当該第1のレンズより前記ビーム源側に配置され、前記第1のレンズの主面に前記複数のビームを集束する第2のレンズ(15)と、当該第2のレンズより前記ビーム源側に配置され、前記複数のビームを前記第2のレンズの主面と光軸の交点に向かって偏向する第3のレンズ(14)を備えたビーム照射装置を提案する。【選択図】 図1

Description

本開示は、ビーム照射装置に係り、特に複数のビームを試料に照射するビーム照射装置に関する。
複数のビームを試料に照射するマルチビームSEM(Scanning Electron Microscope)は、ビームがレンズの中心軸から離軸した位置を通るため、軸外収差(非点、像面湾曲、色、コマ、歪)が発生する。発生するそれぞれの軸外収差によって、それぞれのビームのスポット径が増大したり、取得画像がひずんだりする。軸外収差によるスポット径増大を抑制する方法として、特許文献1に示されているように、予め軸外収差によって発生する像面湾曲収差の分布を予測し、アパーチャーレンズアレイの形状を作りこむことで複数のビームが軸外を通過したことによって発生する非点収差と像面湾曲を補正することができる。
また、特許文献2には、シングルビームの光学系にて、ビーム偏向による視野移動に併せて偏向収差を補正する手法が説明されている。
特許第5886663号(対応米国特許公開公報US2013/0248731) 特許第6178699号(対応米国特許USP9,653,256)
特許文献1では、マルチビームSEMで発生する軸外収差(非点、像面湾曲、色、コマ、歪)に対し、マルチレンズアパーチャーの形状を工夫することで、非点像面湾曲収差を補正している。しかしながら、光学条件の変更や軸調整条件を変更すると、アパーチャーの形状やアパーチャーレンズへの印加電圧条件にフィードバックをかける必要があり、組み立てなおしや光学条件の調整等が必要となる。
一方で、マルチビームSEMにて高速な視野移動を行うことができれば、マルチビームによる複数点の測定や検査と、高速視野移動の組み合わせにより、更なる高速測定、検査を行うことができる。しかしながら、その際に発生する偏向収差を解消できなければ、高精度な測定、検査を実現することができない。特許文献2に開示された手法によれば、シングルビームでの収差抑制が可能となるが、特許文献2に開示の手法のみでは、マルチビームがレンズの軸外を通過する際に発生する軸外収差が補正できない。
以下に、マルチビームのビーム照射装置にて、視野移動のビーム偏向時等、レンズの軸外をビームが通過するときに発生する軸外収差の補正を行うことを目的とするビーム照射装置について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、複数のビームを放出するビーム源と、試料に対してビームを集束する対物レンズと、対物レンズの物点にレンズ主面が位置するように配置され、入射する複数のビームを前記対物レンズ主面と光軸の交点に向かって偏向する第1のレンズと、当該第1のレンズより前記ビーム源側に配置され、前記第1のレンズの主面に前記複数のビームを集束する第2のレンズと、当該第2のレンズより前記ビーム源側に配置され、前記複数のビームを前記第2のレンズの主面と光軸の交点に向かって偏向する第3のレンズを備えたビーム照射装置を提案する。
上記構成によれば、マルチビームのビーム照射装置にて、軸外収差の補正を行うことが可能となる。
マルチビーム照射装置の一例を示す図(実施例1)。 分割された一次電子軌道の説明図(実施例1)。 開き角の異なる一次電子軌道の説明図(実施例1)。 分割された一次電子の中心軌道の説明図(実施例1)。 偏向による視野移動時の偏向軌道の説明図(実施例1)。 偏向によって発生する色分散軌道の説明図(実施例1)。 分割された一次電子の中心軌道と偏向軌道を足した軌道を示す図(実施例1)。 マルチビーム照射装置の一例を示す図(実施例2)。 収差発生用ウィーンフィルタを説明する図。 収差発生用ウィーンフィルタの断面図。 分割された一次電子軌道の説明図(実施例2)。 開き角の異なる一次電子軌道の説明図(実施例2)。 分割された一次電子の中心軌道の説明図(実施例2)。 偏向による視野移動時の偏向軌道の説明図(実施例2)。 偏向によって発生する色分散軌道の説明図(実施例2)。 分割された一次電子の中心軌道と偏向軌道を足した軌道を示す図(実施例2)。 マルチビーム照射装置の一例を示す図(実施例3)。 マルチビーム照射装置の一例を示す図(実施例4)。 マルチビーム照射装置の一例を示す図(実施例5、6)。 マルチビーム照射装置の一例を示す図(実施例7)。 アパーチャーレンズアレイの構造説明図。
微細な半導体デバイスパターンの測定や検査のために、走査電子顕微鏡のような荷電粒子線装置がある。走査電子顕微鏡は、集束した電子ビームを試料上で走査させることによって得られる画像等を用いた測定や検査を行う装置である。昨今の半導体デバイスの複雑化、微細化に伴い、短時間により多くの測定や検査の要望が強くなっている。
測定や検査の速度を向上するためには、撮像時間の短縮と、検査視野の移動時間の短縮が有効である。撮像時間を短縮するにはプローブ電流を増やすことで、短い撮像時間で高いS/NのSEM画像が取得可能となる。上記方法で撮像時間を短縮した場合、SEM画像取得時の1ピクセルあたりのビーム滞在時間が短くなる。同ビーム滞在時間が検出器の応答時間よりも短くなると前ピクセルに電子を照射したときの情報が次のピクセルに混在する。
このように、プローブ電流を増加しても検出器の応答時間に限界があり撮像時間の短縮には限界がある。この限界を突破する方法として複数のビームを同時に試料に照射し、それぞれのビーム照射によって発生した信号電子を弁別し複数の検出器で同時に検出するマルチビームSEMの採用が考えられる。
マルチビームSEMでは複数のビームを用いた同時観察が可能となるため、測定、検査速度の向上が期待できるが、更なる高速化を実現するためには、ビームを偏向器によって偏向させることによって、ステージ移動を必要としない視野移動を併用することが望ましい。しかしながら、複数のビームがレンズの軸外を通過する際に発生する軸外収差を抑制できなければ、高精度測定、検査が望めない。
軸外色収差、軸外コマ収差、及び軸外歪収差については、ダブレットレンズを使って補正する方法も考えられるが、対物レンズと等価なレンズを配置するため、対物レンズが長焦点化し分解能が相対的に低下する。
以下の実施例では、マルチビームのビーム照射装置において、視野移動のビーム偏向時等に発生する軸外収差補正を行うビーム照射装置について説明する。
以下の実施例では、2以上の複数のビームを試料に照射するマルチビーム光学系を備えたビーム照射装置について説明し、例えば、複数のビームを放出する電子源と、試料に対してビームを集束する対物レンズと、対物レンズの物点にレンズ主面が位置するように配置され、入射する複数のビームを前記対物レンズ主面と光軸の交点に向かって偏向する第1のレンズと、当該第1のレンズより前記電子源側に配置され、前記第1のレンズの主面に前記複数のビームを集束する第2のレンズと、当該第2のレンズより前記電子源側に配置され、前記複数のビームを前記第2のレンズの主面と光軸の交点に向かって偏向する第3のレンズを備えたビーム照射装置を提案する。
上記構成によれば、例えば偏向収差補正器を備えたとマルチビーム装置の提供が可能となる。その結果、複数本のビームで視野を分割し高速に撮像した後、偏向収差補正器を使ったビーム偏向で電気的に視野移動可能となるため、高速且つ高精度な測定や検査が実現できる。
図1は、マルチビームSEMの概要を示す図である。電子源1(チップ)から放出された一次電子2は第一コンデンサレンズ11によるレンズ作用でP1に収束される。その後、絞り18通過し、第二コンデンサレンズ12のレンズ作用によりP1で収束した一次電子2を平行ビームに変化させる。平行になった一次電子2はアパーチャーレンズアレイ13によって分割される。アパーチャーレンズアレイ13で分割された一次電子は、複数のビームとなって試料に到達するため、電子源1からアパーチャーレンズアレイ13に至るまでの光学素子は、複数のビームを放出するビーム源となる。
分割された一次電子3a、3bはアパーチャーレンズアレイ13のレンズ作用と分割ビーム集束レンズ14のレンズ作用を受け、分割された一次電子3a、3bはそれぞれP2で集束する。
集束した一次電子は、偏向器21、22、23、収差発生レンズ15、及び色分散軌道集束レンズ16からなる偏向収差補正器101に突入する。また、分割された各々の一次電子3a、3bの中心軌道は、分割ビーム集束レンズ14のレンズ作用により、偏向収差補正器101内の収差発生レンズ15のレンズ主面に集束される。
また、ビーム分割後、P2で集束された軌道は、以降P2から異なる傾斜角度で放出されたように見える。本軌道のことを以後開き角の異なる軌道と呼ぶ。開き角の異なる軌道は偏向収差補正器101内の色分散集束レンズ16のレンズ主面に形成されるクロスオーバーP3に集束される。偏向収差補正器101の通過後、分割ビーム3a、3bの中心軌道は対物レンズ17の主面近傍で光軸と交わり、ウェハ31の異なる点a、bに到着する。このときP3で集束した開き角の異なる軌道は試料上で再集束し、ナノメートルオーダーの小さいスポットを形成する。
なお、図示しないが図1に例示する走査電子顕微鏡には、各ビームに対応する複数の検出器、各ビームを試料上で一次元、或いは二次元的に走査するための走査偏向器、各検出器の出力に基づいて画像や信号プロファイルを生成する演算装置が設けられている。更に、後述するようなレンズ条件や偏向器条件を設定するための制御装置が設けられている。また、電子源1を複数備えることによって、複数のビームを放出するようにしても良い。複数のビームを放出するビーム源は、図1に例示するような構成に限らず、種々の形態を採用することが可能である。
上記光学系では、マルチレンズアレイ13で分割された一次電子がレンズの軸外を通過することで発生する軸外収差と、ビーム偏向によって視野移動した際に発生する偏向収差を同時補正することが可能である。
次に、図1に例示するような光学系で、軸外収差及び偏向収差の補正が可能となる理由について図2等を用いて説明する。この説明を容易にするために、図2に例示するように対称面Zmを定義する。前記対称面Zmに対し開き角の異なる軌道が対称(反対称)であった場合、軸外軌道もしくは偏向軌道を反対称(対称)にすることで軸外収差もしくは偏向収差を補正することができる。
なお、「対称」とは例えば対称面Zm2を鏡面とした鏡対称と表現することもでき、「反対称」とは例えば対称面Zm2とビームの交点を対称点とした点対称と表現することもできる。
本実施例における光学系では、上述のような条件を満たすことで、収差補正を行う。図2から図7は収差補正の原理を示す図である。図3は、にアパーチャーレンズアレイ13通過後の開き角度の異なる軌道(ビームの集束状態(開き角)のみを抽出したときのビームの軌跡)を示す図である。図4は、にアパーチャーレンズアレイ13で分割された一次電子の中心軌道を示す図である。図2は、図4の軌道を通過する図3に例示するような開き角を持ったビームの軌跡を示す図である。
開き角の異なる軌道(図3)は、アパーチャーレンズアレイ13通過後、レンズ14によってP2に集束される。その後、ビームはレンズ15、17を通過し、レンズ16の主面P3と、ウェハ31に集束する。ここで、レンズ15,16,17の主面を対称面Zm1、Zm2、Zm3と定義する。
ここで、開き角の異なる軌道(図3)は、Zm1、Zm3を対称面としたときに、対称面通過前後の軌道が対称、Zm2を対称面としたときに、対称面通過前後の軌道が反対称となるように、レンズの配置条件や集束条件を決定する。
一方、分割されたビームの中心軌道(図4)は、アパーチャーレンズアレイ13を通過した後、レンズ14によってレンズ15の主面(対称面Zm1)に集束(レンズ15の主面と理想光軸の交点に向かって偏向)される。その後レンズ16を通過し、レンズ16の偏向作用によって、対物レンズ17の主面(対称面Zm3)で再集束してウェハ上の離軸した点aに到着する。分割されたビームの中心軌道は対称面Zm1、Zm3に対し反対称、対称面Zm2に対して対称に配置される。
以上のように各対称面(Zm1、Zm2、Zm3)について、開き角の異なる軌道(図3、ビームの開き角を示す軌跡)と、ビームの中心軌道(図4)は対称、反対称の関係が逆の状態となっている。その結果、レンズ15〜レンズ17間で発生する軸外収差は、上述の軌道の対称性より0となり補正される。なお、本実施例に示した光学系においてレンズ14で発生する軸外色収差は補正できないが、対物レンズの縮小率を稼ぐことで縮小できる。また、P2以降の軌道を微調整すれば、最終的にレンズ14で発生する軸外色収差を打ち消すことも可能である。
上述のようなビーム条件を可能とすべく、本実施例では複数のビームを、レンズ14(ビーム集束レンズ:第3のレンズ)を用いて、レンズ15(収差発生レンズ;第2のレンズ)のレンズ主面(Zm1)と理想光軸(レンズ中心)の交点に向かって偏向すると共に、レンズ16(色分散軌道集束レンズ:第1のレンズ)のレンズ主面(P2)に集束させ、収差発生レンズ15は、レンズ16のレンズ主面(Zm2)にビームを集束させ、レンズ16は、対物レンズ17の主面と理想光軸の交点に向かってビームを偏向させる。また、本実施例の光学系では、レンズ15と対物レンズ17が、光軸方向にZm2を対称面として対称位置に配置され、且つ対物レンズ17の物点と、レンズ16のレンズ主面の位置が一致するように配置されている。
図5に偏向器を使って視野移動したときの偏向軌道を示す。図2に示した軌道に本軌道(図5)を足し合わせることで分割した一次電子を偏向によって視野移動したときの軌道(近軸軌道)を表すことができる。そして、図2に示すようなビーム条件を維持しつつ、視野移動(視野移動用偏向器に視野移動量、視野移動方向に応じた電流、或いは電圧を供給する)を行うことによって、マルチビーム装置にて、軸外収差を補正しつつ、視野移動を行うことが可能となる。
図5は、光軸に沿ってビームを照射したと仮定したときのビームの軌道を示す図である。視野移動時の一次電子は偏向器21、22の偏向によってレンズ15の軸外を通過し、レンズ15の焦点P4に到着する。一次電子は、焦点位置P4に設置した偏向器23により光軸上に振り戻され、レンズ16を通過する。ここで、レンズ16のレンズ主面を対称面Zm2と定義する。レンズ16を通過したビームは、レンズ17の前側焦点位置P5に設置された偏向器25によって軸外に振りもどされる。その後、対物レンズ17のレンズ作用を受け、ウェハ31上に垂直入射する。
図6に偏向軌道がレンズ15の軸外を通過したことで発生する色分散軌道を示す。偏向器によってレンズ15の軸外を通過したため色分散が発生し、離軸する。その後、レンズ16のレンズ作用により振り戻される。対物レンズ17通過時、偏向軌道は対物レンズを離軸して通過する。この時対物レンズ17で発生する色分散とレンズ15で発生した色分散が相殺してウェハ31に到着する。
本光学系における近軸軌道は開き角の異なる軌道(図3)、分割されたビームの中心軌道(図4)、偏向軌道(図5)の和で表される。
一例として、分割したビームの中心軌道と偏向軌道を足し合わせたものを図7に示す。図7のビーム軌道501は、紙面右側の開口(アパーチャーレンズ13の開口)を通過し、ウェハ31のa点に到達するまでの経路を示しており、ビーム軌道502は紙面左側の開口を通過し、ウェハ31のb点に到達するまでの経路を示している。ビーム軌道501、502共に、図5のように偏向されているため、偏向を受けない場合と比較して、a点、b点共に紙面右側にシフトしている。ここで、開き角の異なる軌道は対称面Zm2に対し反対称であり、分割されたビームの中心軌道(図4)、偏向軌道(図5)はZm2に対して対称である。
以上の対称性より、P2からZm2の間で発生する最低次の偏向/軸外収差(偏向色収差、偏向コマ収差、軸外色収差、軸外コマ収差)と、Zm2からウェハ31までの間で発生する同収差は等量異符号となり、同収差は同時に補正される。またビーム偏向によって発生する色分散軌道(図6)もZmに対し対称である。その結果、同色分散軌道と各レンズ界の組み合わせ収差(高次色収差)も同時に補正できる。本実施例に示す構成を利用することで、複数のビームを同時に偏向しても軸外収差及び偏向収差によって分解能が劣化しない光学系を実現できる。
図1に例示したレンズ15(収差発生レンズ)の代わりに収差発生用のウィーンフィルタ30を利用した場合について説明する。図8に本実施例による光学系説明図を示す。ウィーンフィルタ30の形状を図9に示す。
図9はウィーンフィルタを光軸201に垂直な断面に投影した概略図である。図9に示すように、ウィーンフィルタ30は4つの電磁極51、52、53、54からなる。それぞれの電磁極にはコイルが巻かれており、各電磁極の電極及びコイルに電圧及び電流を印加することで、静電界E1、E2、静磁界B1、B2を生成出来る。ここで、E1(B1)は電気(磁気)双極子界、E2(B2)は電気(磁気)4極子界である。ウィーンフィルタ動作時には、光軸に垂直な平面内でE1,B1が直交するように場を生成する。
本実施例ではX軸方向に電界E1,Y軸方向に磁界B1をとった場合について示す。図10は、生成した電磁界(E1,B1)中を一次電子301が通過する状態を、ビーム光軸に直交する方向から見た図である。一次電子301の速度をvとする。分割された一次電子301がウィーンフィルタ内を直進する条件は数1で与えられる。
Figure 2019164886
ここで、一次電子301のエネルギーが低い時(v<E1/B1)、一次電子301は電界E1の方向に偏向作用を受けて曲げられ、一次電子12のエネルギーが高い時(v>E1/B1)には逆方向に曲げられる。
その結果、ウィーンフィルタ内で分散が発生する。また、この時同時に電界(X軸)方向にレンズ作用が発生する。X軸方向に発生したレンズ作用によって、電界(X軸)方向に広がる成分は集束作用を受け、磁界(Y軸)方向に広がる成分は直進する。その結果、X軸方向の集束点とY軸方向の集束点が異なる位置にできる。このようにして発生したX方向の集束点とY方向の集束点の違いは4極子場を重畳することで修正できる。ウィーンフィルタもレンズの一種であり、のレンズ作用によって発生したX方向集束点とY方向集束点のずれを修正するために与える4極子場強度は数2で表わされる。
Figure 2019164886
ここで、eは素電荷、mは電子質量である。数2で与えられる4極子場を追加したために発生する色収差を0にする条件について考える。
本実施例において、偏向による視野移動時に発生する偏向色収差は、ウィーンフィルタ30で発生させた色分散を用いて補正する。ウィーンフィルタ30で分散のみを発生させるには、数2で与える電磁4極子界より発生する色収差を0にする必要がある。電磁4極子界より発生する色収差が0になる条件を数3に示す。
Figure 2019164886
Φはビームの加速電圧である。数1は特定の速度の一次電子301がウィーンフィルタ内を直進する条件、数2はウィーンフィルタに双極子場E1、B1を加えたことで発生するX方向集束点とY方向集束点のずれを修正するために印加する4極子場強度(E2、B2)の条件、数3は4極子場を加えたときに発生する色収差を0にするための電気4極子場E2と磁気4極子場B2の関係式である。
収差補正ユニット101内のウィーンフィルタ30に重畳する電磁界は数1、数2、数3を満たすことによって、X方向、及びY方向双方のビームが点P3で集束するように設定する。
以上の動作条件で動作させた場合の光線図を図11〜16に示す。これらの図は図2〜7における収差発生レンズ15を、ウィーンフィルタ30に置き換えたものである。図5と図14を比較するとわかるように、回転対称レンズ15をウィーンフィルタに置き換えることにより、レンズ15主面位置であった偏向軌道の離軸がなくなっている。これは図5に例示する光学系では、レンズ15とレンズ17間のビームの軌道を、Zm2を対称面として鏡対称にすることで、2つのレンズで発生する色分散を相殺していたのに対し、ウィーンフィルタは、光軸を通過するビームに、レンズ17で発生する色分散を相殺する色分散を発生させることができるためである。
本実施例では、ウィーンフィルタの2方向集束条件(数2)を満たすことによって発生するレンズ作用により、P2で集束した開き角の異なる軌道をP3に集束させることができる。
図17に例示するように、図8のウィーンフィルタ30の電子源側、或いは試料側のどちらかの位置に回転対称レンズ18を追加してもよい。このようなレンズを採用することによって、ウィーンフィルタの集束作用を補助することが可能となる。ウィーンフィルタの集束作用を補助するためのレンズであるため、ウィーンフィルタと連動して制御される。
図6や図15に例示したように、上述の実施例では収差発生レンズ15もしくはウィーンフィルタ30で発生した色分散軌道を対物レンズ17の主面に集束する高次色収差抑制レンズ16を採用しているが、図18に例示するように高次色収差抑制レンズ16に代えて、電磁双極子41もしくは電磁4極子42を採用することも可能である(電磁双曲子、電磁4極子は例えば米国特許USP9,704,687参照)。
視野移動のためにビームを偏向すると、ビームは対物レンズ17の軸外を通過する。このとき、非点収差と像面湾曲収差が発生する。像面湾曲は対物レンズ17のレンズ強度を変更することで補正可能だが、非点収差を補正するためには、開き角の異なる軌道が集束していない場所に4極子場を発生させる光学要素(スティグマコイル)を配置することが望ましい。
本実施例では、非点収差補正のための非点調整用マルチ軌道集束レンズ61と、スティグマコイル71を備えた電子顕微鏡を、図19を用いて説明する。図19に例示する電子顕微鏡では、非点調整用マルチ軌道集束レンズ61(第4のレンズ)、及びスティグマコイル71を含む光学系と、図1等に例示した光学系を有機的に結合するためにレンズ62(開き角調整レンズ:第5のレンズ)が設けられている。
本実施例では、図1の構成とは異なり、分割ビーム集束レンズ14の主面にあるP2に、開き角の異なる軌道を収束させるためのレンズ62を配置している。マルチレンズアレイ13によって分割された一次電子3a、3bは非点調整用マルチ軌道集束レンズ61のレンズ主面P1に集束される。集束されたビームはレンズ61のレンズ作用を受け、分割された一次電子3a、3bの中心軌道は非点調整用4極子61が設置されている点G1で光軸上に集束される(中心軌道が点G1に向かって偏向される)。
点G1ではマルチレンズアパーチャー13で分割された一次電子の中心軌道3a、3bが、光軸上に集束(光軸と交差)されているため、G1に回転対称レンズ(レンズ62)が発生する磁場と、スティグマコイル71(非点補正器)の非点補正用4極子場を重畳しても、レンズ及び4極子場の作用で中心軌道(図中点線)は変動しない。
一方分割された一次電子3a、3bの開き角の異なる軌道は離軸している。よって点G1に非点補正用の4極子場を発生するスティグマコイル61と、開き角調整用のレンズ62を配置(G1とレンズ62の主面が一致するように配置)することで、分割されたビームのそれぞれに等しい非点補正とフォーカス調整が可能となる。
なお、図19の構成では図1の構成と比較すると、P2の位置が異なるが、図1の分割ビーム集束レンズ14に代えて、開き角調整レンズ62によって、P2への集束を行っており、図3、図4を用いて説明した対称、反対称の関係が保てれば、光学系の種々の変形が可能である。
また、ウェハに印加する電圧(リターディング電圧(負電圧))を調整することで、測定や検査に使用する加速電圧(ランディングエネルギー)を変更する場合、対物レンズ17の光学倍率が加速電圧に依存して変わるため、試料にランディングする一次電子3a、3bの試料上の点a、bでの開き角が変わる。
第6の実施例として、試料に対する負電圧印加電源を備えた第5の実施例に示す光学系において、加速変更時の開き角調整を可能とする光学系について示す。分割された一次電子の中心軌道3a、3bが集束する位置におかれた開き角調整レンズの強度を変更することで中心軌道3a、3bを動かすことなく、集束点Pの位置のみを変更できる。よって、対物レンズ条件を変更した際に開き角調整レンズ62のレンズ強度を変更(調整)することで、光学倍率の変更が可能となり開き角調整ができる。
測定目的や測定対象パターンの種類に応じて適切なランディングエネルギーや開き角が変わるため、ランディングエネルギーを変えたときの対物レンズ条件と、開き角調整レンズとの関係を予めテーブル化し、所定の記憶媒体に記憶させておくことで、ランディングエネルギーの変化によらず、収差補正条件を維持した状態で、適切な開き角での観察が可能となる。制御装置は、ランディングエネルギーの変化に応じて、各レンズのレンズ条件を設定する。
走査偏向器26を使って分割された一次電子3a、3bを走査する場合を考える。走査偏向器26の偏向作用によって、到着点a、bに到達したビームが試料上を走査される。このときの走査範囲が点aと点bとの間の距離よりも小さいと、走査領域間に隙間ができる。また、走査範囲が走査領域間の隙間bの距離よりも大きいと走査領域に重なりができる。
試料上を効率よく走査するには、予め定められた制御条件によって光学素子を制御する制御装置によって、走査偏向器26による走査範囲に連動して到着点aと到着点,bとの間の距離を変化させることが望ましい。第7の実施例として、アパーチャーレンズアレイ13で分割された一次電子3a、3bの到着位置aとbの間隔を変更するためのマルチビーム間隔調整レンズ63が搭載された光学系を図20に示す。
マルチレンズアパーチャー13で分割された一次電子3a、3bが、非点調整用マルチ軌道集束レンズ61及び開き角調整用レンズ62を通過した後、マルチビーム間隔調整レンズ63のレンズ作用を受け、点P2に集束される。点P2における分割ビーム3a、3bの距離に応じて、到着点a、b間の距離が変化する。換言すれば、分割ビーム3a、3b間の距離が試料上に投影されてウェハ上の到着点a、b間の距離となる。
例えば、マルチビーム間隔調整レンズ63のレンズ作用を強く(弱く)すると分割された一次電子3a、3bの中心軌道の集束点G2が上がり(下がり)、P2での分割された一次電子3a、3bの距離が小さく(大きく)なる。またマルチビーム間隔調整レンズ63のレンズ強度を変えると光学系全体の光学倍率が変動するため、分割された一次電子3a、3bがウェハ上に到着したときの開き角が変動する。そこで、開き角の変動を抑制するように、マルチビーム間間隔調整レンズ63のレンズ強度変化に同期して開き角調整用レンズ62のレンズ強度を変化させる。
例えば、複数のビームの走査領域が重なることなく、且つ走査領域間に隙間がないように走査を行うことができれば、広い領域の高分解能画像を効率良く取得することができる。よって、視野(Field Of View:FOV)の大きさ(倍率)の設定に連動して、このような条件を満たすようにマルチビーム間間隔調整レンズ63の強度を調整することが望ましい。
本実施例の開き角調整用レンズ62は、そのレンズ主面の光軸方向の位置が、点G1(分割された一次電子3a、3bの中心軌道が光軸上に集束している点)と一致しているため、中心軌道を偏向するようなレンズ作用は働かない。従ってウェハ上の到着点a、b間の間隔を変えることなく光学倍率の調整を行える。
本実施例では開き角調整用レンズ62を分割された一次電子3a、3bが光軸に集束する点(例えばG1)に配置しているが、マルチビーム間隔調整レンズを開き角の異なる軌道の集束点(例えばP5)に配置しても中心軌道と開き角の異なる軌道を独立制御が可能となり、制御が簡便になる。
図21にビームを複数に分割するアパーチャーレンズアレイの一例を示す。本実施例によるアパーチャーレンズアレイは13a、13b、 13c、13dの4枚の電極で構成される。本アパーチャーレンズアレイの上方から一次電子が入射する。
最も電子源側に配置されたマルチアパーチャーアレイ13aで一次電子を円形に形成する。その後、3枚の電極(13b、13c、13d)で構成されるレンズに突入する。本実施例では、図示しない電源から電極13cにマイナスの電圧を印加することでアインツェルレンズとして使用している。アインツェルレンズの軸外を一次電子が通過すると収差の影響で通過した一次電子線の一点集束できなくなり、ウェハ31に到着したときのビームスポット径が大きくなる。
本実施例によるアパーチャーレンズアレイはレンズアレイ(13b、13c、13d)の前段に配置したアパーチャーアレイ13aの穴径を、レンズアレイの電極径(13cの穴径もしくは13b、13c、13dの穴径の最小径)の半分以下にすることで、レンズアレイで形成されるレンズの軸外を通過する電子の通過を制限できる。
また、アパーチャーアレイ13aと、負の電圧を印加したレンズアレイ13cとの間に、グランドに接続したレンズアレイ13bが設置されている。本電極がなかった場合、電極13cに電圧を印加したことによって発生する電界がアパーチャーアレイ13aから漏れ出し、アパーチャーアレイで制限する前の電子線に作用し収差が発生する。その結果、アパーチャーレンズアレイ通過後の一次電子線は本収差の影響により一点集束が不可能となりウェハ31上でのビームスポット径が増大する。
グランド電極に設置されたレンズアレイ13bをアパーチャーアレイ13aと負または正の電圧を印加したレンズアレイ13cの間に設置することでマルチレンズアレイ(13b、13c、13d)によって生成されるレンズの軸外に突入する一次電子を制限できる。その結果、マルチレンズアレイ通過後の一次電子の一点集束が可能となる。
上述した光学系において、分割された一次電子の軸外収差とビーム偏向によって発生する偏向収差を補正するため、アパーチャーレンズアレイ13通過後のクロス位置(P1〜P5、G1〜G4)を固定する。
そこで本実施例による光学系は電子源1とアパーチャーレンズアレイ13の間に、第一コンデンサレンズ11(第6のレンズ)とプローブ電流調整レンズ12(第7のレンズ)が設置されている。ここでは分割した一次電子線3a、3bのプローブ電流量を小さくする場合について具体例を示す。
電子源1から放出された一次電子は第一コンデンサレンズのレンズ作用を受け点P1に集束される。その後入射角度制御レンズ12によって光軸201に対し平行なビームに変換されてアパーチャーレンズアレイ13に照射され、円形ビームに成型される。
成型後のビーム電流はアパーチャーレンズアレイ13の穴径と照射される一次電子の電流密度によって決定される。従って、第一コンデンサレンズの強度を上げて点P1を上方に移動させると共に、プローブ電流調整レンズ12のレンズ強度を弱くし焦点距離を伸ばすことで、照射角度(本実施例では光軸に対して平行)を保ったままアパーチャーレンズアレイに照射する一次電子の密度を下げることができる。その結果、ウェハに照射される分割された一次電子3a、3bのプローブ電流を下げることができる。
1…電子源、2…一次電子(電子ビーム)、3a…分割された一次電子の中心軌道、3b…分割された一次電子の中心軌道、11…第一コンデンサレンズ、12…プローブ電流調整レンズ、13…アパーチャーレンズアレイ、14…分割ビーム集束レンズ、15…収差発生レンズ、16…色分散軌道集束レンズ、17…対物レンズ、18…絞り、19…集束補助用回転対称レンズ、21…偏向器、22…偏向器、23…偏向器、24…偏向器、25…偏向器、26…走査偏向器、30…ウィーンフィルタ、31…ウェハ、41…電磁双極子、42…電磁4極子、51…ウィーンフィルタを構成する電磁極、52…ウィーンフィルタを構成する電磁極、53…ウィーンフィルタを構成する電磁極、54…ウィーンフィルタを構成する電磁極、61…非点調整用マルチ軌道集束レンズ、62…開き角調整用レンズ、63…マルチビーム間間隔調整レンズ、71…スティグマコイル、101…偏向収差補正器、201…光軸、301…ウィーンフィルタを通過する一次電子、a…ウェハ上の分割ビーム到着点、b…ウェハ上の分割ビーム到着点、P1…クロスオーバー、P2…クロスオーバー、P3…クロスオーバー、P4…レンズの焦点、P5…対物レンズの前側焦点、G1…分割ビームの中心軌道のクロスオーバー、G2…分割ビームの中心軌道のクロスオーバー、G3…分割ビームの中心軌道のクロスオーバー

Claims (11)

  1. 複数のビームを放出するビーム源と、
    試料に対してビームを集束する対物レンズと、
    対物レンズの物点にレンズ主面が位置するように配置され、入射する複数のビームを前記対物レンズ主面と光軸の交点に向かって偏向する第1のレンズと、
    当該第1のレンズより前記ビーム源側に配置され、前記第1のレンズの主面に前記複数のビームを集束する第2のレンズと、
    当該第2のレンズより前記ビーム源側に配置され、前記複数のビームを前記第2のレンズの主面と光軸の交点に向かって偏向する第3のレンズを備えたことを特徴とするビーム照射装置。
  2. 請求項1において、
    前記第2のレンズは、ウィーンフィルタであることを特徴とするビーム照射装置。
  3. 請求項2において、
    前記ウィーンフィルタよりビーム源側、或いは試料側の少なくとも一方に、ウィーンフィルタの集束作用を補助する補助レンズを備えたことを特徴とするビーム照射装置。
  4. 請求項1において、
    前記第3のレンズは、電磁双極子、或いは電磁4極子であることを特徴とするビーム照射装置。
  5. 請求項1において、
    前記第3のレンズより前記ビーム源側に配置され、前記複数のビームを光軸に向かって偏向する第4のレンズと、
    当該第4のレンズによって偏向された前記複数のビームと光軸が交差する位置で、非点を補正する非点補正器と、
    前記交差する位置にレンズ主面を持ち、前記第3のレンズのレンズ主面に前記複数のビームを集束させる第5のレンズを備えたことを特徴とするビーム照射装置。
  6. 請求項5において、
    前記試料に負電圧を印加する負電圧印加電源と、当該負電圧印加電源の試料に対する負電圧の変化に応じて、前記第5のレンズを調整することを特徴とするビーム照射装置。
  7. 請求項1において、
    前記複数のビームを走査する走査偏向器と、前記複数のビーム間の間隔を調整する間隔調整レンズと、当該間隔調整レンズを制御する制御装置を備え、当該制御装置は、前記走査偏向器による走査幅に応じて、前記間隔調整レンズを制御することを特徴とするビーム照射装置。
  8. 請求項1において、
    前記複数のビームを放出するビーム源は、電子を放出するチップと、当該チップから放出されたビームを複数に分割する複数の開口を有する複数の電極からなるアパーチャーレンズアレイと、前記複数の電極の少なくとも1つに電圧を印加する電源を備えたことを特徴とするビーム照射装置。
  9. 請求項8において、
    前記複数の電極のうち、最も前記チップ側に配置された電極の前記開口の半径が、その他の電極の開口の半径に対し、半分以下であることを特徴とするビーム照射装置。
  10. 請求項8において、
    前記アパーチャーレンズアレイは、前記電圧が印加される電極より前記チップ側に、グラウンドに接地される少なくとも2つの電極を備えていることを特徴とするビーム照射装置。
  11. 請求項8において、
    前記チップと前記アパーチャーレンズアレイとの間に、前記チップから放出されたビームを集束する第6のレンズと、当該第6のレンズを通過したビームを更に集束する第7のレンズを備え、前記第6のレンズの集束点が前記チップに近づくほど、前記第7のレンズの強度を弱くすることを特徴とするビーム照射装置。
JP2018050398A 2018-03-19 2018-03-19 ビーム照射装置 Pending JP2019164886A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018050398A JP2019164886A (ja) 2018-03-19 2018-03-19 ビーム照射装置
DE102019202838.1A DE102019202838B4 (de) 2018-03-19 2019-03-01 Strahlbestrahlungsvorrichtung
US16/291,090 US10832886B2 (en) 2018-03-19 2019-03-04 Beam irradiation device
TW108107527A TWI723349B (zh) 2018-03-19 2019-03-07 射束照射裝置
US17/060,242 US11239042B2 (en) 2018-03-19 2020-10-01 Beam irradiation device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018050398A JP2019164886A (ja) 2018-03-19 2018-03-19 ビーム照射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019164886A true JP2019164886A (ja) 2019-09-26

Family

ID=67774642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018050398A Pending JP2019164886A (ja) 2018-03-19 2018-03-19 ビーム照射装置

Country Status (4)

Country Link
US (2) US10832886B2 (ja)
JP (1) JP2019164886A (ja)
DE (1) DE102019202838B4 (ja)
TW (1) TWI723349B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11705301B2 (en) * 2021-01-19 2023-07-18 ICT Integrated Circuit Testing Gesellschaft für Halbleiterprüftechnik mbH Charged particle beam manipulation device and method for manipulating charged particle beamlets
CN113985539B (zh) * 2021-11-04 2022-09-23 中国人民解放军国防科技大学 阵列光束倾斜像差校正系统

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5886663A (ja) 1981-11-19 1983-05-24 Tokyo Electric Co Ltd 電子式キヤツシユレジスタ
JPS6178699A (ja) 1984-09-26 1986-04-22 沖電気工業株式会社 X−yプロツタのペン切り替え機構
JP3968334B2 (ja) * 2002-09-11 2007-08-29 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置及び荷電粒子線照射方法
TWI443704B (zh) * 2006-09-12 2014-07-01 Ebara Corp 荷電粒子束裝置及使用該裝置之元件製造方法
JP2010055756A (ja) * 2008-08-26 2010-03-11 Hitachi High-Technologies Corp 荷電粒子線の照射方法及び荷電粒子線装置
EP2365514B1 (en) * 2010-03-10 2015-08-26 ICT Integrated Circuit Testing Gesellschaft für Halbleiterprüftechnik mbH Twin beam charged particle column and method of operating thereof
JP5492306B2 (ja) * 2010-10-15 2014-05-14 株式会社日立ハイテクノロジーズ 電子ビーム装置
TWI593961B (zh) * 2010-12-15 2017-08-01 日立全球先端科技股份有限公司 Charged particle line application device, and irradiation method
JP5663412B2 (ja) * 2011-06-16 2015-02-04 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置
JP5886663B2 (ja) 2012-03-21 2016-03-16 株式会社日立ハイテクノロジーズ 電子線応用装置およびレンズアレイ
US9053900B2 (en) * 2012-04-03 2015-06-09 Kla-Tencor Corporation Apparatus and methods for high-resolution electron beam imaging
NL2009053C2 (en) * 2012-06-22 2013-12-24 Univ Delft Tech Apparatus and method for inspecting a surface of a sample.
JP5965819B2 (ja) * 2012-10-26 2016-08-10 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置及び重ね合わせずれ量測定方法
JP6178699B2 (ja) 2013-11-11 2017-08-09 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置
EP2924708A1 (en) * 2014-03-25 2015-09-30 Fei Company Imaging a sample with multiple beams and multiple detectors
NL2012780B1 (en) * 2014-05-08 2016-02-23 Univ Delft Tech Apparatus and method for inspecting a sample using a plurality of charged particle beams.
JP6320186B2 (ja) 2014-06-16 2018-05-09 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線応用装置
KR102358009B1 (ko) * 2015-11-10 2022-02-04 삼성전자주식회사 빔 투사 장치 및 빔 투사 장치를 이용하여 빔을 투사하는 방법

Also Published As

Publication number Publication date
TWI723349B (zh) 2021-04-01
TW201939562A (zh) 2019-10-01
US20190287754A1 (en) 2019-09-19
US11239042B2 (en) 2022-02-01
US10832886B2 (en) 2020-11-10
DE102019202838A1 (de) 2019-09-19
DE102019202838B4 (de) 2023-02-02
US20210027976A1 (en) 2021-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
USRE49784E1 (en) Apparatus of plural charged-particle beams
KR102214294B1 (ko) 1차 하전 입자 빔렛들의 어레이를 이용한 시료의 검사를 위한 하전 입자 빔 디바이스
JP5250350B2 (ja) 荷電粒子線応用装置
TWI650550B (zh) 用於高產量電子束檢測(ebi)的多射束裝置
US9997326B2 (en) Charged particle beam device
EP1381073B1 (en) Aberration-corrected charged-particle optical apparatus
KR102566320B1 (ko) 하전 입자 빔 디바이스, 필드 곡률 보정기, 및 하전 입자 빔 디바이스를 동작시키는 방법들
US20080067376A1 (en) Charged particle beam apparatus
KR102207766B1 (ko) 이차 전자 광학계 & 검출 디바이스
WO2017018432A1 (ja) 荷電粒子線装置
US9443696B2 (en) Electron beam imaging with dual Wien-filter monochromator
JP6265643B2 (ja) 電子ビーム装置
US20180005797A1 (en) Scanning electron microscope
JP5493029B2 (ja) 荷電粒子線応用装置
JP6178699B2 (ja) 荷電粒子線装置
US11239042B2 (en) Beam irradiation device
JP4781211B2 (ja) 電子線装置及びこれを用いたパターン評価方法
US10090131B2 (en) Method and system for aberration correction in an electron beam system
JP2007035386A (ja) 電子線装置及び該装置を用いたデバイス製造方法
CN116745880A (zh) 电子光学列和初级电子射束到样品上的引导方法