JP4781211B2 - 電子線装置及びこれを用いたパターン評価方法 - Google Patents
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[全体概要]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子線装置EB1を示す概略図である。この電子線装置EB1は一次光学系として、電子線Eの上流側から順に、電子銃1、マルチ開口板2、縮小レンズ3,4、軸上色収差補正レンズ5,6、静電偏向器を兼ねる第1走査偏向器7a、パーマロイパイプ21、ビーム分離器8、静電偏向器7b、対物レンズ9を備えている。そして、対物レンズ9の下流側に試料10が配置されている。一方、二次光学系としては試料10から順に、すでに述べたビーム分離器8、偏向器11、二次光学系レンズ12、拡大レンズ13が配置され、最下流側に二次電子線検出器14が配置されている。
電子銃1はCeB6単結晶のカソードを備えており、その先端は半径が15μmの尖った形状をしているので高輝度の一次電子線が得られる。ここで輝度とは、電子銃1の明るさを単位立体角度あたりの電流密度で表わしたものであり、カソードの先端が細いほど高輝度となる。
電子銃1の下流側にはマルチ開口板2が設けられている。マルチ開口板2は電子銃1から放出された一次電子線から複数の一次電子線を生成するためのものである。このため、マルチ開口板2には多数の開口が形成されている。
マルチ開口板2の下流側には縮小レンズ3,4が設けられている。この縮小レンズ3,4は複数の一次電子線を絞るためのものである。本実施形態においては光軸に沿って2つの縮小レンズ3,4が配置されている。ここで、本実施形態においては、電子銃1から放出される一次電子線の最高強度部(光軸付近)を基準とした場合、その電子線強度に対して90%以上の強度分布を有する放出角は2mrad(半角)であった。このため、マルチ開口板2の光軸から例えば半径100μmの位置が電子線強度90%以上の最外周とした場合、電子銃1とマルチ開口板2との相互間距離は以下の計算式で算出できる。
軸上色収差補正レンズ5と6は相互に同じ構造を有しており、磁気コア15によって上下に連結され、これらにより非分散ウィーンフィルタを構成している。各軸上色収差補正レンズ5,6には,図2に示すような概ね扇形の電磁極5aが複数組設けられ、これらが組み合わされて各軸上色収差補正レンズ5,6を構成するようになっている。本実施形態の各軸上色収差補正レンズ5,6では、それぞれ12極の電磁極5aが設けられている。
軸上色収差補正レンズ5,6の下流側に配置されている各偏向器7a,7bは、一般的な静電偏向器であり、一次電子線を偏向する。特に、偏向器7aは、ビーム分離器8のための補助偏向器である。
ビーム分離器8は電磁偏向器からなり、ドーナツ形状のパーマロイのリングを作り、その一端を断面がホームベース状の形状となるように加工し、幅2mm程度の磁気ギャップを加工し、これに励磁コイル8aを巻き付けたものである。尚、ビーム分離器8の上流側(電子銃側)には光軸に沿ってパーマロイ管21が設けられている。そして、このパーマロイ管21の中空内部を一次電子線が通過するようになっている。このパーマロイ管は、電磁偏向器11から漏れる磁界が一次電子線の通路に漏れないようにするシールドの役割を有している。
電磁偏向器11も、図3に示すようなドーナツ形状のパーマロイのリングを作り、その一端を断面が変形五角形となるように加工し、幅2mm程度の磁気ギャップGを加工し、それに励磁コイル11aを巻き付けたものである。電磁偏向器11を上から見た状態を図3(C)に示す。符号Gで示した平行な磁気ギャップをパーマロイの磁気回路11bで接続した構造で、磁気回路に励磁コイル11aが巻かれている。
電磁偏向器11の下流側には、二次電子線の光軸に沿って二次光学系レンズ12,13が設けられている。
二次光学系の最下流には二次電子線検出器14が設けられている。この二次電子線検出器14は、試料10から放出された二次電子線を検出して試料表面の状態を観察するためのものである。
次に、上記電子線装置EB1の作用について説明する。先ず、電子銃1から放出された一次電子線はマルチ開口板2に照射される。そして、一次電子線がマルチ開口板2の多数の開口を通過することで、複数の一次電子線が生成される。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る電子線装置EB2を示す概略図である。尚、図1に記載された構成要素と同じ或いは同様の機能を有するものには、図1と同じ符号を付している。当該電子線装置EB2では、図1の場合と異なり、軸上色収差補正レンズ5bは一段のウィーンフィルタからなる。この電子線装置EB2においては、図示しない縮小レンズの像点22に補助レンズ38を設け、レンズ条件を適切に設定することにより、一次電子線によるクロスオーバを軸上色収差補正レンズ5bの内部の所定点39,40に形成させる。すなわち、補助レンズ38によってクロスオーバを点39に形成すれば、軸上色収差補正レンズ5bがクロスオーバを点40に形成するということである。これにより、光軸外の一次電子線の主光線の軌道36を軸色収差補正レンズ5bの中間点27に対して上下で対称となる様にした。ここで、符号37は像点22から発散する一次電子線の軌道であり、符号36は像点22における所定の像高(光軸からの像の高さ)位置からの主光線の軌道である。
[全体概要]
図5は、本発明の第3の実施形態に係る電子線装置EB3を示す概略図である。この電子線装置EB3は、一次光学系として電子線Eの上流側から順に、電子銃201、コンデンサレンズ202,203、マルチ開口板204、縮小レンズ206、静電偏向器208、ビーム分離器209、静電偏向器210と対物レンズ212を備えている。そして、対物レンズ212の下流側に試料213が配置されている。一方、二次光学系としては試料213から順に、軸対称電極211、電磁偏向器209,214,静電レンズ225、静電偏向器215、回転レンズ216が配置され、最下流側に二次電子線検出器218が配置されている。
電子銃201はCeB6単(6ホウ化セリウム)単結晶のカソードを備えており、その先端は半径が25μmの尖った形状に研磨されている。
電子銃201の下流側にはコンデンサレンズ202,203が設けられている。このコンデンサレンズ202,203は電子銃201から放出された1本の一次電子線の一様な強度を有する領域を、マルチ開口板204の全体のために必要十分な大きさに調整するためのものである。本実施形態においては光軸に沿って2つのコンデンサレンズが配置されている。一次電子線は所定の放出角で電子銃201から放出されるが、コンデンサレンズ202はこの一次電子線の放出角を拡大する機能を有している。一方、2段目のコンデンサレンズ203は、放出角が拡大された一次電子線のクロスオーバが所定点205に形成されるようにする機能を有している。
二段目のコンデンサレンズ203の下流側にはマルチ開口板204が設けられている。マルチ開口板204はコンデンサレンズ203を通過した一次電子線から複数の一次電子線を生成するためのものである。このため、マルチ開口板204には多数の開口が形成されている。
マルチ開口板204の下流側に配置された縮小レンズ206は、所定点205でクロスオーバが形成された一次電子線のクロスオーバ像を拡大し、対物レンズ212の主面近くで結像させる機能を有する。
縮小レンズ206の下流側に配置されている偏向器208は一般的な静電偏向器であり、一次電子線を試料213側に向けて僅かに偏向する機能を有している。
ビーム分離器209は電磁偏向器からなり、静電偏向器208で僅かに偏向された一次電子線を偏向して、試料213に対して垂直に照射されるようにする機能を有している。
ビーム分離器209の下流側に配置された静電偏向器210は、複数の一次電子線を偏向し試料213の表面を走査させる機能を有している。
軸対称電極211は、二次電子線を加速・集束する機能を有するものである。即ち、軸対称電極211には正の高電圧が印加されており、一方、試料213には負の電圧が印加されている。このため、試料213から軸対称電極211にわたって二次電子に対する加速電界が形成される。この加速電界によって二次電子線が加速・集束されるのである。
一次光学系においても説明したが、ビーム分離器209は電磁偏向器からなり、二次光学系要素としても機能している。即ち、試料213側から放出される二次電子線を二次光学系側(図1では左方)に偏向する機能を有している。このビーム分離器209は対物レンズ212のレンズ内筒をコアとするサドル型の偏向器である。尚、図ではビーム分離器209が対物レンズ212の外側に配置されているように記載されているが、これは説明および図示上の便宜のためであり、実際には対物レンズ212に近接している。
ビーム分離器209の下流側に配置された電磁偏向器214は、二次電子線を更に偏向して次の電磁偏向器215へ向ける機能を有している。
電磁偏向器214の下流側に配置された静電レンズは225、電磁偏向器209,214,215によって発生する二次電子線の偏向色収差を無くすためのものである。具体的には、試料213から放出された二次電子線は電磁偏向器209の手前に二次電子像を形成し、その像はさらに静電レンズ225によって点217の位置に結像される。このとき、電磁偏向器209で発生する二次電子のエネルギ幅による偏向方向のずれ角によって、静電レンズ225によって点217の位置に形成される二次電子像は図1における左方へずれる。また、電磁偏向器214で生じる偏向色収差によって、点217の位置で二次電子像が図1の左方へずれる。一方、電磁偏向器215で生じる偏向色収差によって、点217の位置での二次電子像は図1の右方へずれる。ここで、電磁偏向器209および214によって生じる図中左方への二次電子像のずれと、電磁偏向器215によって生じる右方へのずれが相殺されるように各偏向器の位置を設定することにより、偏向色収差を補正することが可能となる。
静電レンズ225の下流側に配置された電磁偏向器215は、二次電子線を二次電子線検出器218側に偏向する機能を有するものである。尚、2段の偏向器214,215は、図3に示したものと同様の構造を有している。
[回転レンズ]
電磁偏向器215の下流側に配置された回転レンズ216は、二次電子線検出器218に試料像を結像させる機能を有している。具体的には、回転レンズ216は2つの磁気ギャップを有し、互いに逆方向の磁界を発生させる構造を持ち、2つのコイルに流す電流比を調整することによって、検出器218の並び方向に二次電子像を配置する機能を有する。そして二次電子像が結像される所定点217の位置を前後に微調整し、回転レンズ216の励磁の合焦条件を満たすように調整することによって、レンズ倍率も調整可能である。
二次光学系の最下流には二次電子線検出器218設けられている。この二次電子線検出器18は、試料から放出された二次電子線をビーム毎に検出して試料表面の状態を観察するためのものである。
次に、上記電子線装置EB3の作用について説明する。先ず、電子銃201から放出された一次電子線は所定の放出角で放出されるが、この放出角はコンデンサレンズ202で拡大される。放出角が拡大された一次電子線は、2段目のコンデンサレンズ203によって所定点205にクロスオーバが形成されるように集束される。この時、集束されながら進行する一次電子線はマルチ開口板204に一様な照射強度で照射される。そして、一次電子線がマルチ開口板204の多数の開口を通過することで、複数の一次電子線が生成される。
1<D/d≦3
であればよいことがシミュレーションで確かめる事ができる。
[全体概要]
図10は、本発明の第4の実施形態に係る収差補正レンズ機構を備えた電子線装置EB4の概略図である。この電子線装置EB4は一次光学系として、電子線Eの上流側から順に、電子銃301、コンデンサレンズ325、マルチ開口板302、縮小レンズ303,304、第1補助レンズ305、二段静電偏向器306,307、ウィーンフィルタ308、第2補助レンズ311、静電偏向器312、ビーム分離器313、静電偏向器314及び対物レンズ315を備えている。そして、対物レンズ315の下流側に試料316が配置されている。
電子銃301はCeB6単(6ホウ化セリウム)単結晶のカソードを備えており、その先端は尖った形状に研磨されている。
電子銃301の下流側にはコンデンサレンズ325が設けられている。このコンデンサレンズ325は電子銃301から放出された一次電子線の強度が一様な領域をマルチ開口板302の位置で所定の寸法となるように調整するためのものである。
コンデンサレンズ325の下流側にはマルチ開口板302が設けられている。マルチ開口板302はコンデンサレンズ325を通過した一次電子線から複数の一次電子線を生成するためのものである。このため、マルチ開口板302には多数の開口が形成されている。
マルチ開口板302の下流側に配置された縮小レンズ303,304は、一次電子線の縮小率を調整し、所定位置に縮小像を結像させる機能を有する。
縮小レンズ304の下流側に配置された第1補助レンズ305は、後述するウィーンフィルタ308の所定位置にクロスオーバ像を形成するためのものである。この第1補助レンズ305は一次電子線の像点に配置されている。
第1補助レンズ305の下流側に配置されている静電偏向器306,307は一般的な静電偏向器であり、ウィーンフィルタ308への軸合わせのために一次電子線を偏向する機能を有している。
静電偏向器307の下流側に配置されているウィーンフィルタ308は、収差補正レンズ機構の主要部である。このウィーンフィルタ308の物点309と像点326はウィーンフィルタ308の外側にある。ここで、非分散ウィーンフィルタ308は、光軸方向の中心点310から等距離にある2つの結像点323,324を有している。すなわち、点323から発散する一次電子線を点324に結像させるレンズ作用を有している。従って、補助レンズ305によって点325から放出された一次電子線を点323に結像させれば、これをウィーンフィルタ308が点324に結像させることとなる。従って、図10における点線の軌道322はウィーンフィルタ308の内部の点310に対して点対象な軌道となる。尚、このように点対称の軌道にした場合、光軸外の一次電子線に新たな収差を発生させないので、収差を小さく抑制することができる。
ウィーンフィルタ308の下流側に配置された第2補助レンズ311は、一次電子線を対物レンズ315の主面付近に結像させる機能を有している。この第2補助レンズ311はウィーンフィルタ308の像点に配置されている。
第2補助レンズ311の下流側に配置された静電偏向器312は、一次電子線を後述するビーム分離器313側へ僅かに偏向する機能を有している。
ビーム分離器313は電磁偏向器からなり、静電偏向器312で僅かに偏向された一次電子線を偏向して、試料316に対して垂直に照射されるようにする機能を有している。
ビーム分離器313の下流側に配置された静電偏向器314は、一次電子線で試料316の表面を走査するために偏向する機能を有している。
対物レンズ315は、静電偏向器314を通過した一次電子線を縮小して、試料316の表面に合焦させる機能を有している。
[対物レンズ]
対物レンズ315は二次光学系としても作用し、具体的には試料316の表面から放出される二次電子線を加速・集束させる。
一次光学系においても説明したが、ビーム分離器313は電磁偏向器からなり、二次光学系要素としても機能している。即ち、対物レンズ315を通過した二次電子線を二次光学系側(図1では右方)に偏向する機能を有している。
ビーム分離器313の下流側に配置された電磁偏向器317は、二次電子線を更に偏向して次の二次光学系要素へ向ける機能を有している。
電磁偏向器317の下流側に配置された拡大レンズ318,319は、二次電子線の拡大率を調整して後述する二次電子検出器320で拡大像を形成するためのものである。
二次光学系の最下流には二次電子線検出器320が設けられている。この二次電子線検出器320は、試料316から放出された二次電子線をビーム毎に検出して試料表面の状態を観察するためのものである。
次に、本実施形態の収差補正レンズ機構を備える電子線装置EB4の作用について説明する。まず、電子銃301から放出された一次電子線は、コンデンサレンズ325によって集束される。一次電子線は集束されながら、マルチ開口板302に一様な強度で照射される。マルチ開口板302の各開口を通過した一次電子線は、点326においてクロスオーバを形成する。
図11は、本発明の第5の実施形態に係る収差補正レンズ機構を備えた電子線装置EB5である。電子銃331はCeB6単結晶カソードで、先端が200μm〜1mmの曲率半径に研磨されたカソード332を用い、低輝度・高エミッタンスの一次電子線を放出できるようになっている。電子銃331から放出された一次電子線をコンデンサレンズ333で集束し、成形開口334を一様な照射強度で照射する。成形開口334で正方形あるいは長方形に成形された一次電子線は、二段の縮小レンズ335,336で倍率が調整され、対物レンズ338で試料339の表面に正方形あるいは長方形の一次電子線像を結像させる。電磁偏向器337では一次電子線が試料339に向けて偏向される。尚、試料339の表面に対する一次電子線の入射角度が5〜10度程度でも問題なければ、ビーム分離器などで二次電子線を偏向せずに二次光学系に導くことができる。
[全体概要]
図12は、本発明の第6の実施形態に係る電子線装置EB6を示す概略図である。この電子線装置EB6は一次光学系として、電子線Eの上流側から順に、電子銃401、コンデンサレンズ402,403、マルチ開口板404、回転レンズ405、軸上色収差補正レンズ406、静電偏向器409、ビーム分離器410、走査用静電偏向器433、対物レンズ411を備えている。そして、対物レンズ411の下流側に試料412が配置されている。一方、二次光学系としては試料412から順に、対物レンズ411、ビーム分離器410、電磁偏向器413、静電レンズ414、電磁偏向器415、収差補正レンズ417、拡大レンズ419が配置され、最下流側に二次電子線検出器420が配置されている。
電子銃401はCeB6単結晶のカソードを備えており、その先端は尖った形状に研磨されている。
電子銃401の下流側にはコンデンサレンズ402,403が配置されており、このコンデンサレンズ402,403は、電子銃401から放出される一次電子線の放出角を調整するものである。
コンデンサレンズ403の下流側にはマルチ開口板404が設けられている。マルチ開口板404は電子銃401から放出された一次電子線から複数の一次電子線を生成するためのものである。このため、マルチ開口板404には多数の開口が形成されている。
マルチ開口板404の下流側に配置された回転レンズ405は、マルチ開口板404を通過した複数の一次電子線を回転調整するものである。
軸上色収差補正レンズ406は、一次電子線に対して負の色収差を生じさせるためのものであり、ウィーンフィルタからなる。軸上色収差補正レンズ406には,図12(B)に示すような概ね扇形の電磁極が複数組設けられ、これらが組み合わされて軸上色収差補正レンズ406を構成するようになっている。本実施形態の軸上色収差補正レンズ406では、12極の電磁極が設けられている。
軸上色収差補正レンズ406の下流側に配置されている偏向器409は、一般的な静電偏向器であり、一次電子線を偏向する。この静電偏向器409は、後述するビーム分離器410の偏向色収差を補正すると共に、試料412に対する走査用の偏向器としても機能する。
ビーム分離器410は一次電子線を試料412側に偏向して、試料412に対して一次電子線が垂直に照射されるようにするものである。このビーム分離器410は一般的な電磁偏向器からなる。
ビーム分離器410の下流側に配置された静電偏向器433は走査用の偏向器であり、静電偏向器409と共に一次電子線を偏向して試料412の表面を走査する機能を有する。
対物レンズ411は一次電子線を縮小して、試料412の表面で合焦させる機能を有している。
ビーム分離器410は試料412から放出される二次電子線を二次光学系の側に僅かに偏向して、一次電子線から分離するためのものである。
電磁偏向器413はビーム分離器410で僅かに偏向された二次電子線を更に偏向して二次電子光学系に導くためのものである。
電磁偏向器413の下流側に配置された静電レンズ414は、偏向方向を回転させること無く、二次電子線を拡大するためのものである。
静電レンズ414の下流側に設けられた電磁偏向器415は、二次電子線の光軸を垂直にすると共に、ビーム分離器410および電磁偏向器413で生じた偏向色収差を補正するためのものである。
電磁偏向器415の下流側に設けられた収差補正レンズ417は、二次電子線の軸上色収差と球面収差とを補正するためのものである。この収差補正レンズ417は、上記した軸上色収差補正レンズ406と同様の構造のウィーンフィルタからなる。
収差補正レンズ417の下流側には拡大レンズ419が設けられ、この拡大レンズ419によって二次電子線検出器に拡大像が形成される。
拡大レンズ419の下流側には二次電子線検出器420が設けられている。この二次電子線検出器420は、試料412から放出された二次電子線を検出して試料表面の状態を観察するためのものである。
次に、当該実施形態に係る電子線装置EB6の作用について説明する。先ず、電子銃401から放出された一次電子線は2つのコンデンサレンズ402,403で一次電子線の放出角を調整され、マルチ開口板404を一様な強度で照射する。マルチ開口板404の各開口を通過した一次電子線は回転レンズ405によって回転調整され、同時に点407において縮小像が形成される。ここで、回転調整とは、複数の一次電子線で同時に試料上を走査した場合に、相互に隣接する走査線の間隔が等しくなるように複数の一次電子線を回転させることをいう。点407に形成された縮小像は軸上色収差補正レンズ406によって点408において負の色収差を有する像を形成する。
[全体概要]
図13は、本発明の第7の実施形態に係る電子線装置を示す概略図EB7である。この電子線装置EB7は一次光学系として、電子線Eの上流側から順に、電子銃501、コンデンサレンズ502,503、マルチ開口板504、回転レンズ505、NA開口板521、縮小レンズ506、静電偏向器507、電磁偏向器からなるビーム分離器508、対物レンズ509、軸対称電極510を備えている。そして、対物レンズ509の下流側に試料511が配置されている。一方、二次光学系としては試料511から順に、対物レンズ509、ビーム分離器508、電磁偏向器512、静電レンズ513、電磁偏向器515、回転可能レンズ516、最下流側に二次電子線検出器518が配置されている。
電子銃501はCeB6単結晶のカソードを備えており、その先端は極率半径が25μmの部分球状に研磨されており、高輝度で高エミッタンスの一次電子線を放出できるようになっている。但し、高輝度の一次電子線を放出したい場合には先端の曲率半径10μm程度に設定するとよい。一方、高エミッタンスの一次電子線を放出したい場合には、先端の曲率半径を30μm程度に設定するとよい。従って、一般的には10μm〜30μm程度の曲率半径を有することが望ましい。
電子銃501の下流側にはコンデンサレンズ502,503が配置されており、このコンデンサレンズ502,503は、電子銃501から放出される一次電子線の放出角を調整するものである。
コンデンサレンズ503の下流側にはマルチ開口板504が設けられている。マルチ開口板504は電子銃501より放出された一次電子線から複数の一次電子線を生成するためのものである。このため、マルチ開口板504には多数の開口が形成されている。
マルチ開口板504の下流側に配置された回転レンズ505は、マルチ開口板504を通過した複数の一次電子線を回転調整するものである。
回転レンズ505の下流側に配置されるNA開口板521は、一次電子線を成形するためのものであり、光軸に対応する位置に所定形状の開口が形成されている。
NA開口板521の下流側に配置された縮小レンズ506は、マルチ開口板504を通過した一次電子線を縮小すると共に、NA開口板521の開口を通過した一次電子線を対物レンズ509の主面近傍で結像させるためのものである。
縮小レンズ506の下流側に配置されている静電偏向器507は、一般的な静電偏向器であり、一次電子線を偏向する。この静電偏向器507は、試料511に対する走査用の偏向器としても機能する。
ビーム分離器508は一次電子線を試料511側に向けて偏向して、試料511に対して一次電子線が垂直に照射されるようにするものである。このビーム分離器508は一般的な電磁偏向器からなる。
対物レンズ509は一次電子線を縮小して、試料511の表面で合焦させる機能を有している。
対物レンズ509の下流側に配置される軸対称電極510は、高電圧が印加されて試料511の表面との間に所定強度の電界を形成するためのものである。本実施形態において軸対称電極510には、1kV/mm〜4kV/mmの電圧が印加されている。
ビーム分離器508は試料511から放出される二次電子線を二次光学系の側に僅かに偏向して、一次電子線から分離するためのものである。
電磁偏向器512はビーム分離器508で僅かに偏向された二次電子線を更に偏向して二次電子光学系に導くためのものである。
電磁偏向器512の下流側に配置された静電レンズ513は、偏向方向を回転させること無く、二次電子線を拡大するためのものである。
静電レンズ513の下流側に設けられた電磁偏向器515は、二次電子線の光軸を垂直にするためのものである。
電磁偏向器515の下流側に配置された回転レンズ516は、二次電子線を拡大して二次電子線検出器518に二次電子像を形成するためのものである。
回転レンズ516の下流側には二次電子線検出器518が設けられている。この二次電子線検出器518は、試料511から放出された二次電子線を検出して試料表面の状態を観察するためのものである。
次に、本実施形態に係る電子線装置EB7の作用について説明する。先ず、電子銃501から放出された一次電子線は焦点距離の短いコンデンサレンズ502で集束され、一様な強度分布を有する領域が拡大され、さらにコンデンサレンズ503で集束されて回転レンズ505の手前でクロスオーバ像が形成される。コンデンサレンズ503のすぐ下流側には3行9列の開口を有するマルチ開口板504が設けられており、マルチ開口板504の開口を通過した一次電子線の像は回転レンズ505と縮小レンズ506とで縮小される。ここで、回転レンズ505は光軸に沿って上下ほぼ対象の2個のレンズからなり、その中央の磁極を共通にした構造を有し、それぞれコイルに流す電流の向きを調整し、互いに逆方向の軸上磁場が発生するようも制御されている。縮小された一次電子線はさらに対物レンズ509でも縮小され、試料511上に結像するようになっている。
また、点523の位置で換算したビーム分離器508による偏向色収差は以下の式で求まる。
この値は、以下の式に変形することが可能であります。
この式は、点523の位置で換算した静電偏向器507による偏向色収差を計算する式と同一となる。このため、偏向色収差を相殺することができる。
ここで、「M」は点519での偏向色収差を点517での偏向色収差に換算するための定数である。L1α1はビーム分離器508により点519で生じる偏向色収差である。L2α2は電磁偏向器512により点519で生じる偏向色収差である。そして、(α1+α2)L3は電磁偏向器515により点517で生じる偏向色収差である。上式の左辺と右辺とは収差の方向が逆であるため、偏向色収差が相殺される。
[全体概要]
図17は、本発明の第8の実施形態に係る電子線装置EB8を示す概略図である。この電子線装置EB8は一次光学系として、電子線Eの上流側から順に、電子銃601、コンデンサレンズ602,成形開口板603、成形レンズ604,605、偏向器606,607、金属円筒633,ビーム分離器608,611、各電極612,613,614からなる対物レンズを備えている。そして、対物レンズの下流側に試料615が配置されている。一方、二次光学系としては試料615から順に、対物レンズ、ビーム分離器608,611、NA開口616,偏向器617,618、静電レンズ619、テーパ穴付き筒638、偏向器620,621、軸上色収差補正レンズ622、後述のレンズ625,626に対する軸合せ偏向器623,624、補助レンズ626、拡大レンズ625、後述するレンズ629、630に対する軸合せ偏向器627,628、補助レンズ630、偏向器631、最下流側にMCP(マルチチャネルプレート)からなる二次電子線検出器632が配置されている。
電子銃601はCeB6(6ホウ化セリウム)単結晶のカソードを備えており、その先端は率半径が800μmの部分球状に研磨されている。この電子銃601は、空間電荷制限領域で動作させることによって、ショット雑音を小さくした状態で使用する。
電子銃601の下流側にはコンデンサレンズ602が配置されており、このコンデンサレンズ602は、電子銃601から放出される一次電子線を集束させて、下流側の成形開口板603に一様な強度で照射するためのものである。
コンデンサレンズ602の下流側には成形開口板603が設けられている。成形開口板603は電子銃601から放出された一次電子線を所定の形状に成形するためのものである。このため、成形開口板603には所定形状の開口が形成されている。
成形開口板603の下流側に配置された成形レンズ604,605は、成形開口板603の成形開口を通過した一次電子線の縮小率を調整するためのものである。一次電子線はコンデンサレンズ602によって成形レンズ604の上流側の点638にクロスオーバが形成されるが、この点638は成形レンズ605の主面と共役な位置となっている。
成形レンズ605の下流側に配置されている二段の偏向器606,607は、一次電子線を偏向するためのものであり、後述するビーム分離器へ一次電子線を導く役割を有している。
ビーム分離器は、コイル608とパーマロイコア611との組合せにより構成されている。このビーム分離器は、一次電子線を試料615側に偏向するためのものである。ビーム分離器は、後述する対物レンズの上側電極612の内径と等しい内径を有する金属円筒633の外側に配置されている。この円筒金属633は、対物レンズ側は単純な円筒状であるが、電子銃601側は一次電子線が遮られないようテーパが形成されて直径が大きくなっている。尚、このビーム分離器は、後述するように二次光学系要素としても機能する。
対物レンズは一次電子線を縮小して、試料615の表面で合焦させる機能を有している。本実施形態の対物レンズは、上側電極612と、中央電極613と、更に下側電極614とからなる。上側電極612は、ダイナミックフォーカス用電位を与えられるように絶縁された構造となっている。また、中央電極613は試料615側で光軸の近傍が円錐台形状の電極となっており、その中心部に円筒状開口が形成されている。一方、光軸から離れた側は平面形状となっている。上記形状は、円筒内径が半径6mm以上の場合は、低い印加電圧で集束能力を持ち、像面湾曲や非点収差を小さくできることがシュミレーションで確かめられている。試料615側の下側電極614は中央電極613より大きいボーア径の平面電極であり、この下側電極614に印加する電圧によって試料615の表面上の電界強度を調整することができる。また、この下側電極614に印加する電圧を調整することによって合焦条件を保ったまま軸上色収差係数または球面収差係数の値を変化させることができるので、この対物レンズの各収差係数を軸上色収差補正レンズ622の負の軸上色収差係数あるいは負の球面収差係数に一致させるかあるいは近い値にすることができる。この対物レンズは、軸上電界分布を電極の外側でほぼ0にするために、上側電極612の厚さを上側電極612の開口径の少なくとも3倍程度にする必要があったが、ビーム分離器の金属円筒633の内径を上側電極612の開口の内径に一致させてあるので、薄い上側電極612で正常なレンズ作用を得ることができた。具体的には、金属円筒633と上側電極612とは同電位で金属円筒633も電極の一部と同じになるからである。
次に、二次光学系について説明する。
既に説明したが、対物レンズは一次光学系要素として機能するが、二次光学系要素としても機能する。具体的には、試料615から放出される二次電子線を集束し、平行な電子線にする機能を有している。
ビーム分離器は、一次光学系要素として既述したように、一次電子線を偏向するものであるが、二次光学系要素としても機能するものであり、試料615から放出される二次電子線を二次光学系の側に偏向して、一次電子線から分離する機能を有している。
ビーム分離器の下流側に配置されるNA開口板616は、光軸近傍にNA開口が形成され、二次電子線を成形する機能を有している。NA開口板616は、試料615から例えば63mmの位置に配置されており、倍率色収差とコマ収差の両方を小さい値にできたので、2つのビーム分離用偏向器608、611と617、618の間に設けるようにした。
NA開口板616の下流側に配置された偏向器は、コイル617とパーマロイコア618との組合せから構成されている。この偏向器は、ビーム分離器で偏向された二次電子線を更に偏向し、後述する二次電子線検出器に向けるためのものである。
偏向器612の下流側に配置された静電レンズ619は、偏向方向を回転させること無く、二次電子線を拡大するためのものであり、軸上色収差補正レンズ622の物点に試料上の像とほぼ等倍の像を形成する。
静電レンズ619の下流側にはテーパ開口板638が配置されている。このテーパ開口板は、静電レンズのボア径と後述する偏向器620のボア径とを連続的に繋ぐためのものである。このため、テーパ開口の静電レンズ619側のボア径は静電レンズのボア径とほぼ等しくなっており、一方偏向器620側のボア径は偏向器620のボア径にほぼ等しくなっている。
テーパ開口板638の下流側には軸合せ用偏向器620,621が配置されている。この軸合せ用偏向器620,621は、下流側に配置された軸上色収差補正レンズ622へ二次電子線を軸合わせするためのものである。
軸上色収差補正レンズ622は、二次電子線に生じる軸上色収差を補正するためのものであり、ウィーンフィルタからなる。軸上色収差補正レンズ622には,図18に示すような概ね扇形の電磁極が複数組設けられ、これらが組み合わされて軸上色収差補正レンズ622を構成するようになっている。本実施形態の軸上色収差補正レンズ622では、12極の電磁極が設けられている。図18では、3極の電磁極のみ示している。尚、この電磁極は、図2に示したものと同様の構造である。
軸上色収差補正レンズ622の下流側には、軸合せ偏向器623,624が配置されている。この軸合せ偏向器623,624は、二次電子線をレンズ625,626の光軸に合わせるためのものである。
624の下流側に配置された補助レンズ626は、NA開口の像を後述する拡大レンズ625の主面で結像させるためのものである。
拡大レンズ625は、補助レンズ626の主面に結像された二次電子線像を、後述する拡大レンズ629の複数の補助レンズ630の何れかに結像させるためのものである。
レンズ625の下流側には、軸合せ偏向器627,628が配置されている。この軸合せ偏向器627,628は、二次電子線をレンズ629,630の光軸に合わせるためのものである。
補助レンズ630は、様々な拡大率の像を形成するためのレンズであり、複数のレンズ群によって形成されている。具体的には、本実施形態の補助レンズは3つのレンズを有し、上流側のレンズは最終拡大率が小さい像を形成する場合に用いるものであり、下流側のレンズは最終拡大率が大きい像、すなわち試料表面での画素寸法が最小の像を形成する場合に用いるものである。
拡大レンズ629は、補助レンズ630によって形成された像を拡大して、二次電子線検出器632であるMCP上に拡大された二次電子像を形成するためのものである。
拡大レンズ629の下流側に配置された偏向器631は、二次電子像をMCPの所定の場所に結像させるための偏向器であり、静電偏向器を用いることにより、試料台の速度ムラ等で発生する位置誤差を動的に補正する機能を有する。
偏向器631の下流側には二次電子線検出器632が設けられている。この二次電子線検出器632は、試料615から放出された二次電子線を検出して試料表面の状態を観察するためのものである。具体的には、複数の光ファイバが束ねられたMCP(マルチチャンネルプレート)である。
次に、本実施形態に係る電子線装置EB8の作用について説明する。
図19は本発明の第9の実施形態の電子線装置EB9である。電子銃651は先端曲率半径30μmRのLaB6カソードを有している。電子銃651から放出された電子線は2段のコンデンサレンズ652、653で照射強度一様性が90%以上の領域を調整して複数の開口654を90%以上の照射強度一様性で照射する。開口654でマルチビームにされた一次電子線はNA開口板656で収差を調整され、縮小レンズ657と対物レンズ662とで縮小され試料665に複数の電子線を形成する。これら2段のレンズの間には軸上色収差補正レンズ658を設け、通常50mrad程度のNAで動作させる対物レンズで100mradと2倍程度のNAで動作可能にした。静電偏向器660ではビーム分離器661で発生する偏向収差を補正して、しかも試料665に垂直に配置した一次電子線をビーム分離器661と共同して、再び試料665に垂直に入射させる。試料665上の走査は偏向器659と663で行ない、偏向によるコマ収差や偏向色収差が小さくなる偏向支点691(図20(B)参照)をシュミレーションで算出した。対物レンズ662は磁気ギャップ666が試料665側にあり、軸対称電極664を設け、球面収差が小さくなる条件とした。また対物レンズ662は内部にビーム分離器用電磁偏向器や真空シール用部材667や2段目の走査偏向器663や軸対称電極664を設けられるようボーア径を15mnRと大きくした。特にコイル661は大気側で、静電偏向器663、軸対称電極664は真空側に設けるにはこのレンズのボーア径は大きくする必要がある。符号668は真空シール用Oリングであり、コイル661は2分割して横から嵌め込むようにした。試料665の走査点から放出された2次電子はビーム分離器661で図19において左側へ偏向される。最初の2次電子像は試料から30mmの位置にでき、磁気レンズ670で集束され、縮小像を収差補正レンズ671の物点に縮小像を作る。この縮小像での軸上色収差係数を100mm以下、球面収差係数も100mm以下にした結果、軸上色収差、球面収差の両方を補正するウィーンフィルタを小寸法にできた。二次電子像は拡大レンズ672、673で2次電子線検出器674に必要な拡大率の像を作った。
1 電子銃
2 マルチ開口板
3、4 縮小レンズ
5,6 軸上色収差補正レンズ
7 ビーム分離器8用の補助偏向器兼第1走査偏向器
8 ビーム分離器
9 対物レンズ
10 試料
11 電磁偏向器
11a 磁気コイル
11b 磁気回路
G 磁気ギャップ
12 二次光学系レンズ
13 拡大レンズ
14 二次電子線検出器
15 円筒形状コア
16 絶縁スペーサ
17 固定ネジ
18 第3電磁極部(電磁極のコアへの固定部)
19 第1電磁極部(電磁極の放射上面(即ち、延長すると光軸を含む面))
20 第2電磁極部(厚みがほぼ一定の面)
21 パーマロイパイプ
201 電子銃
202,203 コンデンサレンズ
204 マルチ開口板
206 縮小レンズ
208 静電偏向器
209 ビーム分離器
210 静電偏向器
212 対物レンズ
213 試料
211 軸対称電極
209,214 電磁偏向器
225 静電レンズ
215 電磁偏向器
216 回転レンズ
218 二次電子線検出器
301 電子銃
325 コンデンサレンズ
302 マルチ開口板
303,304 縮小レンズ
309,310,326 縮小像
305 クロスオーバ制御用補助レンズ
306,307 軸合せ偏向器
308 軸上色収差補正レンズ
311 クロスオーバ制御レンズ
312 静電偏向器
313 ビーム分離器
314 走査用第2偏向器
315 対物レンズ
316 試料
317 偏向器
318,319 拡大レンズ
320 二次電子線検出器
332 CeB6カソード
331 電子銃
333 コンデンサレンズ
334 成形開口
335,326 ズームレンズ
337 偏向器
338 対物レンズ
339 試料
340 第2対物レンズ、
341 NA開口像制御用補助レンズ、
352 NA開口板、
353 SE像
355 NA開口像
342,343 ウィーンフィルタ
344 SE像の結像線
345 NA開口像の結像線
346,347 SE像
354 NA開口像制御用補助レンズ
348,349 拡大レンズ
350 一次元又は二次元の二次電子線検出器
351 倍率可変のNA開口像制御用補助レンズ
401 電子銃
402、403 コンデンサレンズ
404 マルチ開口板
405 回転レンズ
406 軸上色収差補正レンズ
407 縮小像形成点
408 軸上色収差補正レンズの像点
409 静電偏向器
410 ビーム分離器
411 対物レンズ
412 試料
413 電磁偏向器
414 静電レンズ
415 電磁偏向器
416 拡大像形成点
417 収差補正レンズ
418 等倍像形成点
419 拡大レンズ
420 二次電子線検出器
421 光軸
422 電磁極
423 励磁コイル
424 金属カバー
425 ネジ
426 ネジ
427 絶縁スペーサ
428 軸上色収差補正レンズ6の中間点
429 結像条件を示す軌道
430 収差補正レンズ17の中間点
431 結像条件を示す軌道
432 外筒
433 走査用偏向器
501 電子銃
502,503 コンデンサレンズ
504 マルチ開口板
505 回転レンズ
521 NA開口板
506 縮小レンズ
507 静電偏向器
508 電磁偏向器からなるビーム分離器
509 対物レンズ
510 軸対称電極
509 対物レンズ
511 試料
509 対物レンズ
508 ビーム分離器
512 電磁偏向器
513 静電レンズ
515 電磁偏向器
516 回転可能レンズ
518 二次電子線検出器
601 電子銃
602 コンデンサレンズ
603 成形開口板
604,605 成形レンズ
606,607 偏向器
608,611 ビーム分離器
612,613,614 電極
615 試料
616 NA開口
617,618 偏向器
619 静電レンズ
620,621 偏向器
622 軸上色収差補正レンズ
623,624 軸合せ偏向器
625 拡大レンズ
626 補助レンズ
627,628 軸合せ偏向器
629 レンズ
630 補助レンズ
631 偏向器
632 二次電子線検出器
633 金属円筒
638 テーパ穴付き筒
Claims (6)
- 光軸に沿って配置される軸上色収差補正レンズと対物レンズとを備えた収差補正レンズ機構において、
前記対物レンズの像点若しくは物点の位置と前記軸上色収差補正レンズの物点若しくは像点の位置とが一致するように両レンズを配置し、前記軸上色収差補正レンズの像点及び物点に主面が位置する第1及び第2の補助レンズを更に備えることを特徴とする収差補正レンズ機構。 - ウィーンフィルタを用いて軸上色収差又は球面収差を補正する収差補正レンズ機構において、
前記ウィーンフィルタの物点−像点間距離をこのウィーンフィルタの光軸方向の両端面間距離より長くし、クロスオーバ像を前記ウィーンフィルタの中間面から光軸方向の等しい距離の2個所に形成し、当該クロスオーバ位置の制御は前記ウィーンフィルタの物点に設けた補助レンズで設定することを特徴とする収差補正レンズ機構。 - 収差補正レンズの像点の位置と対物レンズの物点の位置とが相互に一致するように前記両レンズ配置された収差補正レンズ機構によって複数の一次電子線を用いてパターン評価を行う方法であって、
前記一次電子線を複数の開口に照射して複数の一次電子線を生成するステップと、
前記一次電子線を集束させて収差補正レンズの物点に複数の開口像を形成するステップと、
前記収差補正レンズの物点に設けた第1補助レンズにより前記収差補正レンズの中間面に関して等しい距離の位置に第1及び第2クロスオーバ像を形成するステップと、
前記対物レンズで前記複数の一次電子線を試料面に合焦させ且つ走査するステップと、
前記試料の表面から放出される複数の二次電子線をビーム分離器で二次光学系の方向へ偏向するステップと、
偏向された複数の前記二次電子線の相互間隔を拡大するステップと、
相互間隔が拡大された前記各二次電子線を検出するステップと、
を含むことを特徴とするパターン評価方法。 - 試料面上の微細パターンを評価する方法であって、
多極子レンズに接続する電源の変動に基づいて生じる多極子レンズによるボケを算出するステップと、
前記料面上での画素寸法を決定するステップと、
算出された前記多極子レンズによるボケの値と画素寸法の値との比率を算出するステップと、
前記多極子レンズの像面から試料面までの光学系の倍率を上記比率より大きくするステップとを含む微細パターン評価方法。 - 請求項4に記載の微細パターン評価方法において、
上記多極子レンズはウィーンフィルタであり、このウィーンフィルタの光軸方向寸法は物点から像点迄の距離の1/2以下であることを特徴とする微細パターン評価方法。 - 請求項4に記載の微細パターン評価方法において、上記光学系の倍率は1/5倍以下であることを特徴とする微細パターン評価方法。
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