JP3980490B2 - 搬送装置および加工設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被加工物を加工位置に搬送する搬送装置およびその搬送装置を含む加工設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
図13は、第1の従来の技術の塗装設備1を示す正面図である。塗装設備1は、塗装装置3および搬送装置4を有する。搬送装置4は、ワーク2が塗装される塗装位置と、ワーク2が着脱される着脱位置とにわたって、ワーク2を円軌道に沿って移動させる(たとえば特許文献1参照および特許文献2参照)。塗装装置3は、塗装位置に配置されるワーク2に塗料を吹き付けてワークを塗装する。第1の従来の技術では、ワーク2が回転移動して描く移動円の外側に塗装装置3が設置される。
【0003】
図14は、第2の従来の技術の塗装設備5を示す正面図である。第2の従来の技術の搬送装置6では、ワーク2が回転移動して描く移動円の中心に塗装装置3が設置される。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−159338号公報
【特許文献2】
特開平7−116566号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図15は、第1の従来の技術の塗装設備1を簡略化して示す平面図である。塗装設備1を設置するために必要な占有スペース8は、移動円7を含む搬送装置4の占有スペースと、塗装装置3の占有スペースとを含む。第1の従来の技術では、移動円7の外側に塗装装置3が設置されるので、塗装装置3の占有スペースは、搬送装置4の占有スペースとは異なる領域を含む。したがって塗装設備1の占有スペース8が広くなる。占有スペースが広くなると、作業者の移動距離が増えて生産性が低下する。また塗装設備1が設置される敷地の利用効率が低下する。
【0006】
特に、塗装設備においては、その占有スペース8に合わせて大きな塗装ブースが必要であり、塗装設備1のイニシャルコストおよびランニングコストが増加する。また塗装装置3のアーム3aが搬送装置4の可動領域を跨ぐ場合には、大きなアーム長さのロボットを用いる必要があり、さらに塗装設備1の占有スペース8が必要となる。また配置上、塗装ブースに対向する位置に塗装装置3を設置することができず、塗装ブースの塗料ミストの吸い込みを効率よく行うことができないという問題があり、塗装位置の周囲を汚染する。さらに塗料ミストの吸い込み不足によって生じる塗装ゴミがワークに付着してしまい、歩留まりが低下する。
【0007】
図16は、第2の従来の技術の塗装設備5を簡略化して示す平面図である。第2の従来の技術では、移動円9の中心10に塗装装置3が配置される。この場合、塗装装置3は、ワーク2の搬送とは無関係に搬送装置6の上部に連結される。したがって搬送装置6は、堅牢な構造であるとともに、ワーク2の搬送とは無関係に塗装装置3を支持する必要がある。これによって搬送装置6が、複雑で部品点数の多い構造となるという問題がある。
【0008】
塗装装置3から塗装位置までの距離L10が、移動円9の半径となって、搬送装置6の可動領域が決定される。したがって塗装装置3と塗装位置までの距離L10が予め決まっている場合、移動円9の半径をさらに小さくすることができず、搬送装置6の可動領域が不所望に大きくなり、塗装設備5の占有スペース11が大きくなってしまうという問題がある。塗装装置3は、搬送装置6に乗載しているので、汎用ロボットを用いることが困難であり、専用の塗装装置を製造する必要がある。これによって塗装設備5の設備費が増加してしまうという問題がある。
【0009】
また、塗装設備5についての従来の技術を述べたが、アームを有する加工装置と、着脱位置と加工位置とにわたってワークを円軌道に沿って搬送する搬送装置とを含む加工設備においても、同様に占有スペースに関する問題が生じる。
【0010】
したがって本発明の目的は、単純な構成でかつ、加工設備の占有スペースを小さくする搬送装置を提供することである。また本発明の他の目的は、占有スペースが小さい加工設備を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、予め定める加工装置位置に設置される加工基台と、基端部で加工基台に連結される加工アーム体と、加工アーム体の遊端部に設けられ、加工装置位置から離間した加工位置で被加工物を加工する加工手段とを有する加工装置に対して加工位置に被加工物を搬送する搬送装置であって、
円周上に加工位置が配置されかつ加工装置位置が中心を除く残余の領域に含まれる仮想円の中心に配置される搬送装置位置に設置される搬送基台と、
被加工物が着脱自在に保持される2つの保持台と、
両端部に各保持台がそれぞれ設けられ、一方の保持台が加工位置に配置されかつ他方の保持台が加工位置から退避した着脱位置に配置される第1位置と、一方の保持台が着脱位置に配置されかつ他方の保持台が加工位置に配置される第2位置とにわたって、両端部間の中間部で角変位自在に搬送基台に連結される搬送アーム体と、
第1および第2位置にわたって、搬送アーム体を往復角変位駆動する角変位駆動手段とを有することを特徴とする搬送装置である。
【0012】
本発明に従えば、一方の保持台に加工前の被加工物を保持した状態で、搬送アーム体を第1位置に変位駆動する。第1位置に配置されると、一方の保持台が保持する被加工物は、加工装置によって加工される。このとき着脱位置で他方の保持台は、被加工物が着脱動作されて、加工前の被加工物を再び保持する。
【0013】
次に、一方の保持台が保持する被加工物が加工され、他方の保持台が加工前の被加工物を保持すると、搬送アーム体を第2位置に変位駆動する。第2位置に配置されると、他方の保持台が保持する被加工物は、加工装置によって加工される。このとき着脱位置で一方の保持台は、被加工物が着脱動作されて、加工前の被加工物を再び保持する。搬送装置は、上述する動作を繰り返して、着脱位置と加工位置とにわたって被加工物を搬送する。
【0014】
各保持台は、第1位置と第2位置とにわたって、仮想円に沿って往復角変位駆動される。この仮想円内に加工装置位置を含むように搬送装置が配置される。これによって搬送装置に必要な占有領域と、加工装置に必要な占有領域とを共有することができ、搬送装置と加工装置とを含む加工設備に必要な占有領域を小さくすることができる。
【0015】
搬送基台と加工基台とがずれた位置に設置されて、搬送アーム体が往復角変位駆動される。搬送基台と加工基台とがずれた位置に配置されても、搬送アーム体が往復角変位駆動されることで、搬送アーム体と加工基台とが稼動時に干渉することを防ぐことができる。
【0016】
第2の従来の技術のように搬送基台と加工基台とを同位置に配置する場合には、加工基台を搬送基台に連結したうえで、加工基台とは独立して搬送基台が可動するための構成が別途必要である。しかしながら本発明では、上述したように稼動時の干渉を防いで、搬送基台と加工基台とをずれた位置に配置することができ、加工装置および搬送装置の構成を簡略化することができる。このように本発明の搬送装置は、単純な構成で、かつ加工設備の占有スペースを小さくすることができる。
【0017】
また本発明は、搬送基台は、加工基台よりも加工位置側に設置され、
搬送アーム体は、搬送基台に連結される部分から一端部までの一方のアーム部分、および搬送基台に連結される部分から他端部までの他方のアーム部分を有し、
各アーム部分は、直線状にそれぞれ形成され、加工装置位置側で相互に成す角度が180度を超えることを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、加工基台よりも加工位置側に搬送基台が設置されるので、仮想円の半径を、加工位置と加工装置位置との間の長さよりも短くすることができる。これによって加工装置と加工位置との距離が予め設定される場合であっても、搬送装置の占有スペースをより小さくすることができる。また直線状の各アーム部分が加工装置位置側で相互に成す角度が180度を超えることで、装置基台と搬送アームとが干渉せずに、第1位置および第2位置にわたって往復角変位可能な搬送アーム体を、簡単な構成で実現することができる。
【0019】
また本発明は、搬送アーム体は、搬送基台に連結される部分から一端部までの一方のアーム部分、および搬送基台に連結される部分から他端部までの他方のアーム部分を有し、
各アーム部分は、加工装置位置が配置される側に向かって凹となる形状に形成されることを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、搬送アーム体が第1位置にあるときは、第2アーム体に形成される凹所に加工基台が嵌り込む。同様に搬送アーム体が第2位置にあるときは、第1アーム体に形成される凹所に加工基台が嵌り込む。これによって仮想円を大きくすることなく、搬送アーム体が、干渉せずに角変位できる角変位移動可能な距離を増やすことができる。これによって一方の保持台の着脱位置と、他方の保持台の着脱位置とを近づけることができ、作業者または着脱装置が一方の保持台の着脱位置と他方の保持台の着脱位置とを行来する移動時間を短縮することができる。
【0021】
また本発明は、前記搬送装置と、加工装置とを含むことを特徴とする加工設備である。
【0022】
本発明に従えば、加工設備が、加工装置とともに上述した搬送装置を備えることによって、その占有スペースを小さくすることができる。これによって加工設備が設置される敷地をより有効に活用することができ、生産効率を向上することができる。また搬送装置は、含まれる加工装置および搬送装置を単純な構成で実現することができるので、安価に製造することができる。これによって加工設備の設備費を低減することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である塗装設備16を示す平面図である。図2は、塗装装置20と搬送装置21とを示す側面図である。塗装設備16は、被加工物であるワークを塗装するための設備である。塗装設備16は、塗装装置20、搬送装置21および塗装ブース15を有する。塗装されるワークは携帯電話の筐体、車両用ラジエータグリルなどの被塗装物全般であり、特に限定されない。
【0024】
塗装装置20は、塗装位置19に配置されるワークに塗料を吹き付けて、ワークを塗装する。塗装装置20は、塗料の噴射方向を変更可能に設けられる。塗装装置20が、塗装中に噴射方向を変更することでワークの塗装ムラを防ぐことができる。搬送装置21は、予め定める着脱位置17,18で塗装前のワークを保持し、保持したワークを予め定める塗装位置19に搬送する。また搬送装置21は、塗装位置19で塗装が完了したワークを、着脱位置17,18まで搬送する。ワークの着脱位置17,18は、塗装位置19から離れた位置に設定される。ワークは、作業者によって、着脱位置17,18で搬送装置21に対する着脱動作が行われる。着脱動作は、ロボットなどによって実現される着脱装置を用いてもよい。
【0025】
塗装設備16は、塗装装置20によって一方のワークが塗装されているときに、他方のワークが搬送装置21に対して着脱される。したがって一方のワークに施される塗装動作と、他方のワークに施される着脱動作とが互いに阻害しない位置に、塗装位置19および着脱位置17,18が配置される。
【0026】
たとえば塗装装置20は、ロボットアームとロボットアームを支持する基台とを有する多関節ロボットによって実現される。具体的には図2に示すように、塗装装置20は、加工基台22と、加工アーム体23と、噴射ノズル24とを含む。加工基台22は、予め定める塗装装置位置26に設置され、設置体に固定される。設置体はたとえば床25である。本実施の形態では、加工基台22は、床25から上方に向かって立設される。塗装装置位置26は、塗装装置20の設計仕様によって決定され、可及的に塗装位置19に近い位置に設定される。
【0027】
なお、塗装装置20から見て塗装位置19に向かう方向を前方X1とし、その反対方向を後方X2として前後方向Xとする。また前後方向Xに垂直に延びる方向を左右方向Yとする。塗装位置19からみて左右方向一方に向かう方向を左右方向一方Y1とし、左右方向他方に向かう方向を左右方向他方Y2とする。本実施の形態では、前後方向Xおよび左右方向Yはともに水平面に沿って延びる。
【0028】
加工アーム体23は、複数の加工アーム部分29,30,31,32が直列に連結されて、基端部27から遊端部28に延びる。たとえば加工アーム体23は、ロボットアームによって実現される。各加工アーム部分29,30,31,32は、相対的に角変位自在に設けられる。加工アーム体23の基端部27は、加工基台22に連結されて固定される。加工アーム体23の遊端部28には、噴射ノズル24が連結される。
【0029】
噴射ノズル24は、塗料が供給される供給孔と、供給された塗料を噴射するための噴射孔とが形成される。噴射ノズル24は、図示しない塗料供給装置からホースなどの塗料配管を介して塗料が供給される。噴射ノズル24に供給された塗料は、噴射孔から一方向に噴射する。上述した加工アーム体23の遊端部28の位置および姿勢が変更されることによって、塗料が噴射される噴射方向が変更される。
【0030】
また塗装装置20は、各アーム部分変位駆動手段と、加工装置制御手段とをさらに含む。各アーム部分変位駆動手段は、加工アーム体23の各アーム部分29,30,31,32をそれぞれ相互に変位駆動する。加工装置制御手段は、各アーム部分変位駆動手段を制御する。加工装置制御手段が各アーム部分変位駆動手段を制御することで、加工アーム体23の基端部27に対して遊端部28の位置および姿勢を変更することができる。また加工装置制御手段は、塗料供給手段を制御し、塗料の噴出するタイミングを制御する。各アーム部分駆動手段は、たとえばサーボモータによって実現される。加工装置制御手段は、コンピュータによって実現される。加工装置制御手段は、塗装設備16を統括的に制御する主制御装置49に含まれる。
【0031】
搬送装置21は、搬送基台33と、搬送アーム体34と、2つの保持台40,41とを含む。搬送基台33は、予め定める搬送装置位置37に設置され、設置体に固定される。設置体は、たとえば床25である。また搬送基台33は、加工基台22と同じ設置体に固定される。本実施の形態では、搬送基台33は、床25から上方に向かって立設される。搬送装置位置37は、塗装装置位置26よりも塗装位置19寄りに設定される。
【0032】
搬送アーム体34は、両端部42,43間の中間に連結部36が設けられる。搬送アーム体34は、連結部36で搬送基台33に連結される。搬送アーム体34は、一端部42に第1保持台40が設けられ、他端部43に第2保持台41が設けられる。搬送アーム体34は、連結される搬送基台33に対して、角変位自在に設けられる。搬送アーム体34は、搬送装置位置37を挿通して鉛直方向Zに延びる角変位軸線L1まわりに角変位自在に設けられる。また搬送アーム体34は、連結部36と一端部42とを直線で結ぶ直線距離と、連結部36と他端部43とを直線で結ぶ直線距離とが等しく形成される。
【0033】
各保持台40,41は、ワークを着脱自在に保持する。各保持台40,41は、塗装位置19に配置されたワークを、回転軸線L2まわりに回転自在に設けられる。この回転軸線L2は、たとえば各保持台40,41の中心位置を挿通して鉛直方向に延びる。
【0034】
塗装設備16には、保持台40,41ごとに異なる着脱位置17,18が設定される。各着脱位置17,18は、塗装装置20の左右方向Y両側にそれぞれ配置され、塗装装置20に対して前後方向Xにほぼ同位置またはやや後方X2に配置される。第1保持台40に対応する着脱位置18は、塗装装置20の左右方向一方Y1に配置される。また第2保持台41に対応する着脱位置17は、塗装装置20の左右方向他方Y2に配置される。
【0035】
各保持台41,42は、ワークを保持するための保持手段を備えていてもよい。保持手段は、ワークを保持する保持状態およびワークの保持を解除する保持解除状態に切換可能に設けられる。たとえば保持手段は、エアチャックによって実現される。エアチャックは、保持台上に着荷されるワークを吸引して、保持台とワークとを吸着する。保持台にエアチャックが設けられる場合、塗装設備16は、空気を吸引する空気吸引源と、エアチャックと、エアチャックと空気吸引源とを接続する空気吸引管路とが設けられる。空気吸引管路は、ホースなどによって実現され、空気吸引源は、真空ポンプなどによって実現される。
【0036】
空気吸引源が駆動されることによって、空気吸引管路を介してエアチャックに当接するワークが吸着されて、ワークを保持する保持状態となる。空気吸引源の駆動が解除されることによって、エアチャックによる吸着が解除されて、ワークの保持を解除する保持解除状態となる。このように保持手段が設けられることで、より確実にワークを保持することができる。
【0037】
搬送装置21は、搬送アーム変位駆動手段44と、保持台変位駆動手段45と、搬送装置制御手段とをさらに含む。搬送アーム変位駆動手段44は、搬送アーム体34を角変位軸線L1まわりに角変位駆動する。保持台変位駆動手段45は、各保持台40,41を回転軸線L2まわりに回転駆動する。搬送装置制御手段は、搬送アーム変位駆動手段44および保持台変位駆動手段45を制御する。搬送アーム変位駆動手段44および保持台変位駆動手段45は、たとえばサーボモータによって実現される。搬送装置制御手段は、コンピュータによって実現される。たとえば搬送装置制御手段は、塗装設備16を統括的に制御する主制御装置49に含まれる。
【0038】
搬送アーム体34は、第1位置と第2位置とにわたって角変位軸線まわりL1に往復角変位移動する。第1位置は、第1保持台40が塗装位置19に配置され、かつ第2保持台41が着脱位置17に配置される位置である。また第2位置は、第1保持台40が着脱位置18に配置され、かつ第2保持台41が塗装位置19に配置される位置である。
【0039】
図3は、塗装設備16を簡略化して示す平面図である。図3(1)は、搬送アーム体34が第1位置にある状態を示し、図3(2)は、搬送アーム体34が第2位置にある状態を示す。
【0040】
搬送アーム体34は、一方の搬送アーム部分46と、他方の搬送アーム部分47とを有する。一方の搬送アーム部分46は、搬送アーム体34のうちの連結部36から一端部42までの部分である。他方の搬送アーム部分47は、搬送アーム体34のうちの連結部36から他端部43までの部分である。一方の搬送アーム部分46には第1保持台40が設けられ、他方の搬送アーム部分47には第2保持台41が設けられる。
【0041】
各搬送アーム部分46,47は、直線状に延びて同一形状にそれぞれ形成される。各搬送アーム部分46,47は、塗装装置位置26側で、相互に成す角度である搬送アーム角度αが180度を超える。たとえば搬送アーム角度αは、180度以上でかつ270度以下が好ましい。また本実施の形態では、搬送アーム角度αは、225度に設定され、搬送アーム体34は、135度の角度範囲で往復角変位移動する。
【0042】
搬送装置位置37を中心とする仮想円48を考えた場合、塗装位置19および各着脱位置17,18は、その仮想円48の円周上に配置される。また塗装装置位置26は、搬送装置位置37とずれた位置であって、仮想円48の領域内に配置される。また塗装位置19から塗装装置位置26までの第1直線距離A1よりも、塗装位置19から搬送装置位置37までの第2直線距離A2が短くなる。本実施の形態では、さらに塗装位置19と塗装装置位置26とを結ぶ直線上に搬送装置位置37が配置される。
【0043】
各着脱位置17,18は、塗装装置位置26の左右方向Y両側にそれぞれ設けられる。一方の搬送アーム部分46が移動する領域である第1領域および他方の搬送アーム部分47が移動する領域である第2領域には、塗装装置位置26が含まれない。
【0044】
ここで、第1領域は、一方の着脱位置18から塗装位置19まで向かう仮想円48の円弧と、一方の着脱位置18と搬送装置位置37とを結ぶ直線と、塗装位置19と搬送装置位置37とを結ぶ直線とによって囲まれる領域である。第2領域は、他方の着脱位置17から塗装位置19まで向かう仮想円48の円弧と、他方の着脱位置17と搬送装置位置37とを結ぶ直線と、塗装位置19と搬送装置位置37とを結ぶ直線とによって囲まれる領域である。この第1および第2領域の外であって、仮想円48の内に塗装装置位置26が配置される。
【0045】
図3(1)に示す第1位置にある搬送アーム体34は、上述したように第1保持台40が塗装位置19にあり、第2保持台41が他方の着脱位置17にある。この状態から搬送アーム体34は、角変位軸線L1まわりに周方向一方R1に角変位して第2位置に向かう。周方向一方R1は、第2保持台41が塗装装置位置26から離反する方向である。搬送アーム体34は、このように角変位することによって、各搬送アーム部分46,47が加工基台22に接触することなく、第1位置から第2位置に移動する。
【0046】
同様に図3(2)に示す第2位置にある搬送アーム体34は、第2保持台41が塗装位置19にあり、第1保持台40が一方の着脱位置18にある。この状態から搬送アーム体34は、角変位軸線L1まわりに周方向他方R2に角変位して第1位置に向かう。周方向他方R2は、第1保持台40が塗装装置位置26から離反する方向である。搬送アーム体34は、このように角変位することによって、各搬送アーム部分46,47が加工基台22に接触することなく、第2位置から第1位置に移動する。
【0047】
図4は、塗装ブース15を簡略化して示す図である。塗装ブース15は、噴出ノズル24から噴出された塗料を吸引して、塗料の飛散を防止する塗料飛散防止装置である。塗装ブース15は、噴射空間70と分離空間80とを含む内部空間81が内部に形成される。噴射空間70は、塗料が吹き付けられる空間であり、塗装装置20に対向するとともに、塗装位置19に対して塗料噴射方向下流側に配置される。分離空間80は、塗料ミストを含む空気から塗料を分離する空間であり、噴射空間70から塗料ミストを含む空気が吸引される。分離空間80内の空気は、排気ファン73によってブース外に排気される。
【0048】
塗装ブース15は、排気ファン73と、側壁71と、水槽72と、仕切壁76と、水切り板74と、渦巻き室形成板75とを含む。側壁71は、噴射方向上流側を除いて、内部空間81を覆う。水槽72は、噴射空間70の下方に設けられ、液体が噴射空間70に臨んで貯留される。仕切壁76は、噴射空間70と分離空間80とを仕切り、上部の側壁71から水槽の水面付近まで延びる。水槽72の水面付近では、噴射空間70と分離空間80とが連なる。
【0049】
分離空間80のうち、噴射空間70と連通して噴射空間寄りの空間には、渦巻き室形成板75によって、渦巻き室82が形成される。渦巻き室82内では、液体と塗料を含む空気とが混ざり合った状態の雰囲気となる。渦巻き室形成板75は、空気の流れの方向を換えて、その流れ方向が湾曲するように空気を案内する。渦巻き室82の空気の吸引方向下流には、液体が排気ファン73に向かうことを阻止する複数の水切り板74が設けられる。
【0050】
塗料を含んだ空気は、排気ファン73によって、水面と仕切壁76との間を通過して、噴射空間70から分離空間80の渦巻き室82に高速吸引される。渦巻き室82では、遠心力によって、塗料が空気流から分離し、分離した塗料を水膜に衝突させて水槽内の液体に捕集する。渦巻き室82から出た空気は、水切り板74で液体を除去されて、排気ファン73から排出される。このように塗装ブースを備えることによって、不所望に塗料ミストが塗装設備外に飛散することを防止することができる。
【0051】
図1に示すように、塗装設備16は、侵入防止柵14a,14b,14cをさらに有する。侵入防止柵14a,14b,14cは、作業者が塗装装置20および搬送装置21の可動領域に侵入することを防止するために設置される。侵入防止柵14a,14b,14cは、搬送装置21の左右方向Y両側にそれぞれ配置される2つの搬送装置侵入防止柵14a,14bと、塗装装置20の後方に配置される塗装装置侵入防止柵14cとを含む。
【0052】
各搬送装置侵入防止柵14a,14bは、前後方向Xに直線状にそれぞれ延び、搬送装置21の可動領域の外に配置される。塗装装置侵入防止柵14cは、塗装装置位置26を中心として湾曲して円弧状に延び、塗装装置20の可動領域の外側であって、塗装装置20よりも後方X2に配置される。
【0053】
また、塗装設備16は、各保持台41,42へのワークの着荷作業が完了したことを判断するワーク搭載完了検出手段を備える。たとえば作業者がワークを各保持台41,42に搭載する場合には、作業者がワークの搭載が完了したことを主制御装置49に伝えるためのワーク搭載完了スイッチ50を備える。各保持台41,42への搭載が完了すると、作業者がワーク搭載完了スイッチ50を押圧することによって主制御装置49がワークの搭載を完了したことを判断する。
【0054】
図5は、塗装設備16の主な電気的構成を示すブロック図である。塗装設備16は、主制御装置49とエア制御盤39とを含む。主制御装置49は、いわゆるコントローラであって、塗装設備全体を統括的に制御する。また主制御装置49は、作業者などから塗装設備16の塗装手順が入力される入力手段を備える。入力手段は、噴出ノズル24の移動位置、塗料を噴射するタイミングなどの塗装装置20における塗装動作が入力される。たとえば入力手段は、キーボード、各種スイッチおよびティーチペンダントなどによって実現される。
【0055】
主制御装置49は、塗装装置20の加工アーム体となるロボットアーム23と、搬送装置21と、エア制御盤39とを制御する。また主制御装置49は、搭載完了スイッチ50から、ワークの搭載が完了したことを示す信号が与えられる。
【0056】
塗装装置20は、主制御装置49によって制御されて、ロボットアーム23を変位駆動し、ロボットアーム23に設けられる噴出ノズル24を予め定められる位置および姿勢に配置する。搬送装置21は、主制御装置49によって制御されて、搬送アーム体34の角変位駆動および各保持台41,42を回転駆動する。さらに搬送装置21が保持手段を有する場合には、搬送装置21は、主制御装置49によって制御されて、保持状態および保持解除状態を切換える。
【0057】
エア制御盤39は、塗料供給装置38と噴出ノズル24とを制御する。塗料供給装置38は、エア制御盤39によって制御されて、塗料を噴出ノズル24に供給する供給状態と、塗料を噴出ノズル24に供給しない供給停止状態とにわたって切換える。また噴出ノズル24は、エア制御盤39によって制御されて、塗料の噴出量、拡散量などが調整される。エア制御盤39は、主制御装置49からの指令に基づいて、塗料供給装置38および噴出ノズル24を制御する。
【0058】
このように主制御装置49が塗装設備16におけるロボットアーム23、搬送装置21およびエア制御部39を制御することによって、ワークの塗装および搬送が行われる。
【0059】
図6は、図1のA−A切断面線から見た搬送装置21の断面図であり、図7は、図2のB−B切断面線から見た搬送装置21の断面図である。
【0060】
搬送アーム変位駆動手段となる角変位モータ44は、搬送基台33の外周部に隣接して設けられる。角変位モータ44は、その回転軸50が回転可能に搬送基台33に支持される。角変位モータ44の回転軸線は、搬送アーム体34の角変位軸線L1と平行に設けられる。
【0061】
角変位モータの回転軸50は、第1減速機構51を介してアーム用モータ歯車52に接続される。アーム用モータ歯車52は、角変位モータ44の回転軸50と同軸に回転自在に設けられる。第1減速機構によって角変位モータの回転軸50の回転速度は、減速されてアーム用モータ歯車52に伝達される。アーム用モータ歯車52は、アーム駆動歯車53に噛合する。アーム駆動歯車53は、搬送アーム体34の連結部36に一体に固定される。アーム駆動歯車53は、リング状に形成され、その軸線が搬送アーム体34の角変位軸線L1と同軸に設けられる。また、アーム駆動歯車53は、角変位用軸受153によって、搬送基台33に対して回転自在に連結される。
【0062】
角変位モータ44の回転軸50が回転すると、その回転軸50に接続されるアーム用モータ歯車52が回転する。アーム用モータ歯車52は、噛合するアーム駆動歯車53を、搬送基台33に対して角変位軸線L1まわりに角変位する。したがって、アーム駆動歯車53と一体に固定される搬送アーム体34もまた、搬送基台33に対して角変位軸線L1まわりに角変位する。搬送装置21は、角変位モータ44の回転量および回転方向を制御することによって、搬送アーム体34を往復角変位移動させることができる。このように搬送アーム体34を角変位させて、各保持台40,41を円軌道に沿って移動させる。各保持台40,41を円軌道に沿って移動させることで、各保持台40,41を直線的に変位させるよりも構成を簡単にして、安価に製造することができる。
【0063】
保持台変位駆動手段となる回転モータ45は、搬送基台33に内蔵される。回転モータ45は、その回転軸54が回転可能に搬送基台33に支持される。回転モータ45の回転軸線は、搬送アーム体34の角変位軸線L1と同軸に設けられる。回転モータの回転軸54は、第2減速機構55を介して保持台用伝達歯車56に接続される。第2減速機構によって回転モータの回転軸54の回転速度は、減速されて保持台用伝達歯車56に伝達される。保持台用伝達歯車56は、回転モータの回転軸55と同軸に設けられ、回転モータ45の回転軸線まわりに回転可能に支持される。
【0064】
搬送アーム体34は、各保持台40,41を回転軸線L2まわりに回転するための回転歯車群61が設けられる。回転歯車群61は、角変位する搬送アーム体34に対して相対的に角変位することなく、搬送基台33に支持される。回転歯車群61は、搬送アーム体34の連結部36内に配置される。回転歯車群61は、保持台用伝達歯車56と、ベース歯車57と、切換用歯車58とを含む。
【0065】
ベース歯車57は、リング状に形成されて、搬送基台33に一体に固定される。またベース歯車57は、角変位軸線L1と同軸に設けられる。ベース歯車57の内周空間に上述した第2減速機構55が設けられる。保持台用伝達歯車56は、ベース歯車57に対して、回転モータ45と反対側に設けられる。ベース歯車57は、部分的に外周部が切欠かれる切欠き部152が形成される。切欠き部152は、搬送装置位置37から塗装位置19に向かう方向の位置に形成される。
【0066】
保持台用伝達歯車56は、ベース歯車57よりも小径に形成されており、切換用歯車58と噛合する。切換用歯車58は、搬送装置位置37から塗装位置19に向かう方向の位置に形成される。すなわち、ベース歯車57の切欠き部152とほぼ同位置に配置される。切換用歯車58は、軸受60に支持されて回転自在に設けられ、その回転軸線が角変位軸線L1と平行に設けられる。また保持台用伝達歯車56のピッチ円半径と切換用歯車58のピッチ円直径との加算した値が、切欠き部152を除く残余のベース歯車57のピッチ円半径と等しく形成される。切換用歯車58とベース用歯車57とは、並んで設けられる。
【0067】
各搬送アーム部分42,43には、保持台用駆動歯車59a,59bがそれぞれ設けられる。各保持台用駆動歯車59a,59bは、各搬送アーム部分42,43に支持され、回転自在である。また各保持台用駆動歯車59a,59bは、搬送アーム体34の角変位とともに角変位軸線L1まわりに角変位する。保持台用駆動波車59a,59bは、ベース歯車57および切換用歯車58にともに噛合可能に歯幅が形成される。
【0068】
各保持台用駆動歯車59a,59bは、それぞれ搬送アーム部分42,43の先端部に設けられる各保持台40,41に回転力を伝達する。たとえば各保持台用駆動歯車59a,59bは、ベルト伝達および歯車伝達によって回転力を各保持台40に伝える。
【0069】
図8は、回転用歯車群61の一部を拡大して示す図である。各保持台用駆動歯車59a,59bは、ベース歯車57に噛合する位置に配置される。搬送アーム体34が角変位すると、各保持台用駆動歯車59a,59bは、ベース歯車57に噛合しながら、角変位軸線L1まわりに角変位する。各保持台用駆動歯車59a,59bがベース歯車57の切欠き部152に角変位した場合、各保持台用駆動歯車59a,59bは、ベース歯車57に噛合うことなく切換用歯車58と噛合する。すなわち、第1位置では一方の搬送アーム部分46に設けられる保持台用駆動波車59aが、切換用歯車58に噛合う。また第2位置では他方の搬送アーム部分47に設けられる保持台用駆動波車59bが、切換用歯車58に噛合する。
【0070】
角変位モータ44を回転させて、第1位置と第2位置とにわたって搬送アーム体34を角変位するときには、ベース歯車57と各保持台用駆動歯車59a,59bとが噛合い、各保持台40,41が回転する。すなわち各保持台40,41は、回転軸線L1まわりに自転回転しながら、角変位軸線L1まわりに公転角変位する。また第1位置または第2位置に搬送アーム体34を配置した後、角変位モータ44の回転を停止して、回転モータ44を回転させることによって、塗装位置19にある保持台を回転軸線L2まわりに回転させ、着脱位置17,18にある保持台の回転を停止させることができる。
【0071】
このような搬送装置21の具体的な構成は、実施の一例示であって、搬送アーム体34によって両端部42,43の保持台40,41を角変位する構成であれば、他の構成であってもよい。
【0072】
図9は、塗装設備16を制御する主制御装置49の塗装動作の手順を示すフローチャートであり、図10は、塗装動作を説明するために塗装設備16を簡略化して示す平面図である。主制御装置49は、ステップs0で、塗装可能な状態であって、作業者などから塗装開始命令が与えられると、ステップs1に進み、塗装動作を開始する。
【0073】
ステップs1では、主制御装置49が、搬送アーム駆動手段44を制御して、図10(1)に示すように搬送アーム体34を第1位置に角変位移動させる。搬送アーム体34が第1位置に移動すると、主制御装置49は、第2保持台41のワーク保持状態を解除する。この後、第2保持台41が保持していた塗装後のワークが、作業者によって第2保持台41から脱荷され、新たに塗装前のワークが作業者によって第2保持台41に着荷される。このようにワークの着脱動作が完了すると、作業者は、ワーク搭載完了スイッチ50を押圧する。この着脱動作は、多関節ロボットなどによって実現される着脱装置を用いてもよい。
【0074】
またステップs1で主制御装置49は、塗装装置20を制御して第1保持台40が保持するワークの塗装動作を行う。具体的には、塗料供給装置38を制御して、噴出ノズル24からワークに向けて塗料を噴出するともに、各アーム部分変位駆動手段を制御して塗料噴出方向を変更する。さらに主制御装置49は、保持台変位駆動手段45を制御して、第1保持台40を回転軸線L2まわりに回転させる。このように噴出方向を変更およびワークを回転させることによって、ムラなくワークに塗装が施される。塗装時間および塗料噴出方向、ワーク回転速度などは、塗装すべきワークごとに、最適な塗装シーケンスが主制御装置49に予め記憶されている。
【0075】
主制御装置49は、ワーク搭載完了スイッチ50が押圧されたことを検出するとともに、第1保持台40が保持するワークの塗装動作が完了すると、ステップs2に進む。
【0076】
ステップs2では、主制御装置49が、第2保持台41をワーク保持状態にする。次に、搬送アーム駆動手段44を制御して、図10(2)に示すように、搬送アーム体34を第2位置に向かって角変位方向一方R1に角変位移動させる。第2位置に搬送アーム体34が移動すると、ステップs3に進む。
【0077】
ステップs3では、図10(3)に示すように、主制御装置49が、第1保持台40のワーク保持状態を解除する。この後、ステップs1と同様に第1保持台40が保持するワークの着脱動作が行われる。また主制御装置49は、各装置20,21,38を制御してステップs1と同様に、第2保持台41が保持するワークの塗装動作を行う。
【0078】
ワーク搭載完了スイッチ50が押圧されたことを検出するとともに、第2保持台41が保持するワークの塗装作業が完了すると、ステップs4に進む。
【0079】
ステップs4では、主制御装置49が、第1保持台40をワーク保持状態にする。次に、搬送アーム駆動手段44を制御して、図10(4)に示すように、搬送アーム体34を第1位置に向かって角変位方向他方R2に角変位移動させ、ステップs1に戻る。
【0080】
主制御装置49は、作業者などから塗装終了命令が与えられるまで、ステップs1〜s4の動作を繰り返して、搬送ワーク体34を往復角変位移動させる。塗装終了命令が与えられると、塗装動作を終了する。
【0081】
以上のように本発明の実施の一形態である搬送装置21によれば、ワークを保持する各保持台40,41は、第1位置と第2位置とにわたって角変位する。各保持台40,41は、搬送装置位置37を中心として、搬送装置位置37から塗装位置19との間の距離を半径とする仮想円48に沿って変位駆動される。この仮想円内に塗装装置位置26を含むように搬送装置21が配置されるので、搬送装置21に必要な占有スペースと、塗装装置20に必要な占有スペースとを共有することができる。これによって搬送装置21と塗装装置20とを含む塗装設備16に必要な占有スペースを小さくすることができる。
【0082】
また、搬送基台33と加工基台22とはずれた位置に設置されて、搬送アーム体34は、往復角変位駆動される。搬送基台33と加工基台22とがずれた位置に配置されても、搬送アーム体34が往復角変位駆動されることで、搬送アーム体34と加工基台22とが稼動時に干渉することを防ぐことができる。また搬送基台33と加工基台22とをずらして設置することによって、搬送基台33上に加工基台22を連結する場合に比べて、搬送装置21を必要以上に堅牢な構造にする必要がなく、簡単な構成で部品点数を少なくすることができる。また塗装装置20においても、搬送装置21の搬送アーム体34の角変位とは無関係に動作させることができ、汎用の多関節ロボットを用いることができる。
【0083】
また塗装装置20は、搬送装置21の稼動範囲外から塗装位置19に向かう必要がなく、言換えると搬送装置21を跨ぐ必要がない。これによって、塗装装置20のアーム長さを不所望に長くする必要がなく、塗装装置20自体を小型化することができる。
【0084】
このように本実施の形態の搬送装置21は、単純な構成で、かつ塗装設備16の占有スペースを小さくすることができるので、塗装設備16が設置される敷地をより有効に活用することができ、生産効率向上することができる。また搬送装置21および塗装装置20の構造が複雑になることがなく、安価に製造することができる。これによって塗装設備16の設備費を低下することができる。
【0085】
図11は、本発明の搬送装置21の可動範囲を説明するための図である。図11に、本実施の形態である保持台40,41の移動する第1軌跡200を一点鎖線で示し、第2の従来の技術の保持台の移動する第2軌跡201を破線で示す。
【0086】
従来の技術の搬送装置では、第2軌跡201に示すように、塗装位置19と塗装装置位置26との距離L20を半径とし、塗装装置位置26まわりを一周する領域の占有スペースが少なくとも必要である。上述したように本実施の形態の搬送装置21は、塗装装置位置26と塗装位置19との間に搬送装置位置37が配置される。したがって本実施の形態の搬送装置21の占有スペースは、第1軌跡200に示すように、塗装位置19と搬送装置位置37との距離L21を半径とし、搬送装置位置37まわりを一周する領域が必要である。塗装位置19と搬送装置位置37との距離L21は、塗装位置19と塗装装置位置26との距離L20よりも小さいので、搬送装置は、従来の技術に比べて、占有スペースをさらに小さくすることができる。
【0087】
また、搬送装置21は、搬送アーム体34の両端部42,43を往復角変位移動させることで、塗装装置20の前後方向Xおよび左右方向Yに近接した位置に、着脱位置17,18を配置することができる。これによって、本発明の搬送装置21は、塗装装置20よりも後方X2に占有スペースをほとんど必要としない。これに対して従来の搬送装置は、保持台を回転させるために、占有スペースとして搬送装置後方X2に、塗装位置19と塗装装置位置26との距離L20に相当する距離L22が必要である。
【0088】
また本発明の搬送装置21は、搬送装置左右方向Y1、Y2に、塗装位置19と塗装装置位置26との距離L20よりも小さい占有スペースでよい。これに対して従来の搬送装置は、占有スペースとして、搬送装置左右方向Y1、Y2に、塗装位置19と塗装装置位置26との距離L20に相当する距離L23,L24が必要である。
【0089】
このように搬送装置21の後方X2および左右方向Y1、Y2に、占有スペースを小さくすることができるので、塗装ブース15を小さくすることができる。これによって塗装設備16の初期経費および稼動経費を低減することができる。塗装ブース15に対して対向する位置に塗装装置20を設置することができ、塗装ブースの塗料の吸い込みを効率よく行うことができる。これによって塗装ゴミを低減することができ、ワークの歩留まりを向上することができる。
【0090】
また上述したように、塗装装置20の左右方向Y1、Y2両側でかつ互いに近接した位置に着脱位置17,18を配置することができるので、一方の着脱位置18と他方の着脱位置17とにわたって移動する時間を短くすることができ、ワークの着脱動作を短時間で行うことができる。また加工アーム体23の稼動領域は、その基端部27から扇状に広がる。したがって加工アーム体23の基端部27付近には、大きく変化することがない。また噴射体である塗料も基端部から見て放射状に広がる。したがって加工基台33付近で着脱動作をした場合には、加工アーム体23および塗料が、ワークおよび作業者に不所望に付着することを防ぐことができる。
【0091】
また保持台変位駆動手段である回転モータ45自体は、搬送アーム体34とともに、角変位することなく搬送基台33に固定される。これによって搬送アーム体34を回転するに最低限必要な力を小さくすることができ、重量の大きいワークを積載することができる。また搬送アーム体34の両端部を小型化することができ、塗装ブース15の水槽に、搬送アーム体34が衝突することを防ぐことができ、水槽の液面により近い位置に塗装位置19を配置することができる。また、搬送ワーク体34が往復変位するので、エアチャック用のホースを搬送ワーク体34に接続しても、そのホースが巻掛けられることがない。したがってエアチャックのために空気吸引管路の特別な機構を別途設ける必要がない。
【0092】
図12は、本発明の他の実施の形態である塗装設備116を簡略化して示す平面図である。図12に示す塗装設備116は、図1に示す塗装設備16が備える搬送装置21に対して、搬送アーム体134の形状が異なるだけで、他の構成については、同一である。したがって図1に示す塗装設備16と同一の構成については、説明を省略して同一の参照符号を付する。
【0093】
搬送アーム体134は、両端部142,143間の中間に設けられる連結部136で搬送基台33に連結される。搬送アーム体134は、一端部142に第1保持台40が設けられ、他端部143に第2保持台41が設けられる。搬送アーム体134は、連結される搬送基台33に対して、角変位自在に設けられ、搬送装置位置37を挿通する角変位軸線L1まわりに角変位自在に設けられる。また連結部136と一端部142とを直線で結ぶ直線距離と、連結部136と他端部143とを直線で結ぶ直線距離とが等しく形成される。
【0094】
搬送アーム体134は、第1位置と第2位置とにわたって、角変位軸線L1まわりに角変位する。第1位置は、第1保持台40が塗装位置19に配置され、かつ第2保持台41が着脱位置117に配置される位置である。第2位置は、第1持台40が着脱位置117に配置され、かつ第2保持台41が塗装位置19に配置される位置である。
【0095】
また搬送アーム体134は、搬送基台33に連結される連結部136から一端部142までの一方の搬送アーム部分146と、連結部136から他端部143前の他方の搬送アーム部分147とを有する。各アーム部分146,147は、塗装装置位置26が配置される側に向かって凹となる凹所100,101が形成される。各搬送アーム部分146,147は、屈曲または湾曲して形成されて、凹所100,101が形成される。
【0096】
第1位置に搬送アーム体134が配置されると、他方の搬送アーム部分147に形成される凹所101に加工基台22が嵌り込む。また第2位置に搬送アーム体134が配置されると、一方の搬送アーム部分146に形成される凹所100に加工基台33が嵌り込む。さらに本実施の形態では、搬送アーム体134の一端部142と、他端部143とが搬送装置位置136まわりに180度角変位した位置に配置される。搬送アーム体134は、第1位置と2位置とにわたって180度往復角変位する。これによって第1保持台40と第2保持台41との着脱位置が同じ位置であって、塗装位置19から180度搬送装置位置136から角変位した位置となる。
【0097】
このように搬送アーム体134が第1位置にあるときは、第2アーム体147に形成される凹所101に加工基台22が嵌り込む。同様に搬送アーム体34が第2位置にあるときは、第1アーム体146に形成される凹所100に加工基台が嵌り込む。これによって仮想円48を大きくすることなく、搬送アーム体134が、干渉せずに角変位できる角変位移動可能な距離を増やすことができる。これによって、第1保持台40の着脱位置と、第2保持台41の着脱位置とを近づけることができ、作業者が第1保持台40の着脱位置と第2保持台41の着脱位置とを行来する移動時間を短縮することができる。さらに本実施の形態のように、第1保持台40の着脱位置と第2保持台41の着脱位置とを同じ位置にすることもできる。これによって作業者が移動する距離を短くすることができ、単位時間内に塗装可能なワークを増やすことができ、生産効率を向上して塗装コストを低減することができる。
【0098】
上述した本発明の実施の形態は、発明の一例示であって、発明の範囲内において、構成を変更することができる。上述では、搬送装置21および塗装装置20を設置する方向について、前後方向X、左右方向Y、鉛直方向Zとして説明したが、前後方向を任意の第1方向、左右方向を第1方向に直交する第2方向、鉛直方向を第1および第2方向にともに直交する第3方向としてもよい。また上述した塗装設備16を複数並べ、一人または小数の作業者によって複数の塗装設備16の着脱作業を行ってもよい。また本実施の形態では、主制御装置49によって塗装設備16全体を統括的に制御するとしたが、複数の制御装置を用いてもよい。また塗装設備について説明したが、加工設備であればよく塗装設備に限定されない。この場合、上述したワークが被加工物となり、塗装位置19が加工位置となり、上述した塗装装置20が加工装置となり、塗装装置位置26が加工装置位置となる。
【0099】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の本発明によれば、加工設備の占有スペースを小さくすることができるので、加工設備が設置される敷地をより有効に活用することができ、生産効率向上することができる。また搬送装置および加工装置を、単純な構成で実現することができるので、安価に製造することができる。これによって加工設備の設備費を低下することができる。
【0100】
また請求項2記載の本発明によれば、仮想円の半径が加工位置と加工装置位置との間の長さよりも短くなる。これによって搬送装置の占有スペースおよび搬送装置を含む加工設備の占有スペースをさらに小さくすることができる。また簡単な構成の搬送アーム体を実現することによって、搬送装置の生産コストを低減することができる。
【0101】
また請求項3記載の本発明によれば、仮想円を大きくすることなく、搬送アーム体が干渉せずに角変位できる角変位移動可能な距離を増やすことができる。これによって一方の保持台の着脱位置と、他方の保持台の着脱位置とを近づけて、作業者または着脱装置が一方の保持台の着脱位置と他方の保持台の着脱位置とを行来する移動時間を短縮することができる。したがって単位時間内に加工可能な被加工物を増やし、生産効率を向上することができ、被加工物の生産コストを低減することができる。
【0102】
また請求項4記載の本発明によれば、加工設備が、加工装置とともに上述した搬送装置を備えることによって、その占有スペースを小さくすることができる。これによって加工設備が設置される敷地をより有効に活用することができ、生産効率向上することができる。また搬送装置および加工装置を単純な構成で実現することができるので、加工設備の設備費を低下することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である塗装設備16を示す平面図である。
【図2】塗装装置20と搬送装置21とを示す側面図である。
【図3】塗装設備16を簡略化して示す平面図である。
【図4】塗装ブース15を簡略化して示す図である。
【図5】塗装設備16の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】図1のA−A切断面線から見た搬送装置21の断面図である。
【図7】図2のB−B切断面線から見た搬送装置21の断面図である。
【図8】回転用歯車群61の一部を拡大して示す図である。
【図9】塗装設備16を制御する主制御装置49の塗装動作の手順を示すフローチャートである。
【図10】塗装動作を説明するために塗装設備を簡略化して示す平面図である。
【図11】本発明の搬送装置21の可動範囲を説明するための図である。
【図12】本発明の他の実施の形態である塗装設備116を簡略化して示す平面図である。
【図13】第1の従来の技術の塗装設備1を示す正面図である。
【図14】第2の従来の技術の塗装設備5を示す正面図である。
【図15】第1の従来の技術の塗装設備1を簡略化して示す平面図である。
【図16】第2の従来の技術の塗装設備5を簡略化して示す平面図である。
【符号の説明】
14 侵入防止柵
15 塗装ブース
16 塗装設備
17,18 着脱位置
19 塗装位置
20 塗装装置
21 搬送装置
22 加工基台
23 加工アーム体
24 噴出ノズル
26 塗装装置位置
33 搬送基台
34 搬送アーム体
36 連結部
37 搬送装置位置
40,41 保持台
46,47 搬送アーム部分
L1 角変位軸線
L2 回転軸線

Claims (4)

  1. 予め定める加工装置位置に設置される加工基台と、基端部で加工基台に連結される加工アーム体と、加工アーム体の遊端部に設けられ、加工装置位置から離間した加工位置で被加工物を加工する加工手段とを有する加工装置に対して加工位置に被加工物を搬送する搬送装置であって、
    円周上に加工位置が配置されかつ加工装置位置が中心を除く残余の領域に含まれる仮想円の中心に配置される搬送装置位置に設置される搬送基台と、
    被加工物が着脱自在に保持される2つの保持台と、
    両端部に各保持台がそれぞれ設けられ、一方の保持台が加工位置に配置されかつ他方の保持台が加工位置から退避した着脱位置に配置される第1位置と、一方の保持台が着脱位置に配置されかつ他方の保持台が加工位置に配置される第2位置とにわたって、両端部間の中間部で角変位自在に搬送基台に連結される搬送アーム体と、
    第1および第2位置にわたって、搬送アーム体を往復角変位駆動する角変位駆動手段とを有することを特徴とする搬送装置。
  2. 搬送基台は、加工基台よりも加工位置側に設置され、
    搬送アーム体は、搬送基台に連結される部分から一端部までの一方のアーム部分、および搬送基台に連結される部分から他端部までの他方のアーム部分を有し、
    各アーム部分は、直線状にそれぞれ形成され、加工装置位置側で相互に成す角度が180度を超えることを特徴とする請求項1記載の搬送装置。
  3. 搬送アーム体は、搬送基台に連結される部分から一端部までの一方のアーム部分、および搬送基台に連結される部分から他端部までの他方のアーム部分を有し、
    各アーム部分は、加工装置位置が配置される側に向かって凹となる形状に形成されることを特徴とする請求項1記載の搬送装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の搬送装置と、加工装置とを含むことを特徴とする加工設備。
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