JPH10224089A - 電子部品の吸着ノズル - Google Patents

電子部品の吸着ノズル

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JPH10224089A
JPH10224089A JP9032983A JP3298397A JPH10224089A JP H10224089 A JPH10224089 A JP H10224089A JP 9032983 A JP9032983 A JP 9032983A JP 3298397 A JP3298397 A JP 3298397A JP H10224089 A JPH10224089 A JP H10224089A
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Yoshinori Kano
良則 狩野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着した電子部品の位置補正の頻度を少なく
することができると共に、移動の際に吸着した電子部品
の位置ずれを有効に防止することができる電子部品の吸
着ノズルを提供することを目的とする。 【解決手段】 ノズル孔73から吸引されるエアーの流
れを電子部品Aの全域に作用させることで、電子部品A
をノズル形成面74に吸着するようにした電子部品Aの
吸着ノズル14において、エアーの流れの流速分布が、
ノズル形成面74の中心から径方向外方に向かって徐々
に遅くなるように、ノズル孔73を複数の吸引孔73
a,73bで構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば吸着した電
子部品を基板などに装着する電子部品装着装置の、装着
ヘッドに搭載される電子部品の吸着ノズルに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電子部品の吸着ノズルと
して、特開平7−190050号公報に記載のものが知
られている。この電子部品装着装置では、装着装置本体
を挟んで、装着装置本体に電子部品を供給する供給系
と、装着装置本体から電子部品の装着を受ける装着系と
が配設され、装着装置本体には、その回転テーブルの外
周部に複数本の吸着ノズルを保持した装着ヘッドが設け
られている。回転テーブルは間欠回転しながら、装着ヘ
ッドを供給系と装着系との間で回転送りし、その際、装
着ヘッドは、吸着ノズルで供給系から電子部品を吸着
し、位置補正した後これを装着系の基板に装着する。
【0003】各吸着ノズルの先端は、円形でかつ平坦な
ノズル形成面となっており、このノズル形成面の中心
に、真空吸引装置に連なる円形のノズル孔が形成されて
いる。すなわち、ノズル孔から吸引されるエアーの流れ
を利用して、電子部品を吸着すると共に保持するように
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の吸着
ノズルでは、供給系において電子部品が微妙に位置ずれ
して供給されることが多く、これをそのまま吸着してし
まうため、吸着位置から装着位置に至る回転送りの途中
で、θ(回転)方向などの位置補正をほとんど毎回行う
必要があった。また、この回転送りは、移動および停止
を繰り返す間欠送りとなるため、装着装置本体が高速に
なると、移動および停止の際の慣性により、位置補正後
や位置認識後の電子部品が再度、位置ずれしてしまう不
具合があった。
【0005】本発明は、吸着の際に電子部品の位置補正
を行うことができると共に、移動の際に吸着した電子部
品の位置ずれを有効に防止することができる電子部品の
吸着ノズルを提供することをその目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電子部品の吸着
ノズルは、ノズル孔から吸引されるエアーの流れを電子
部品の全域に作用させることで、電子部品をノズル形成
面に吸着するようにした電子部品の吸着ノズルにおい
て、エアーの流れの流速分布が、ノズル形成面の中心か
ら径方向外方に向かって徐々に遅くなるように、ノズル
孔を複数の吸引孔で構成したことを特徴とする。
【0007】この構成によれば、ノズル孔から吸引され
るエアーの流れが電子部品の全域に作用する。すなわ
ち、粘性流体であるエアーの流れにより、電子部品を吸
着せんとする吸引力が発生し、この吸引力が電子部品の
全域に作用する。この場合、電子部品が、例えば長方形
の平面形状を有し、長辺方向に位置ずれした状態で吸着
されるとすると、ノズル形成面の中心から近い位置にあ
る一方の短辺側から電子部品の表面に沿ってノズル孔に
至るエアーは、流路が短い分、粘性抵抗が小さく、流速
の低下は小さくなる。逆に、遠い位置にある他方の短辺
側から電子部品の表面に沿ってノズル孔に至るエアー
は、流路が長い分、粘性抵抗が大きく、流速の低下は大
きくなる。
【0008】すなわち、一方の短辺側からノズル孔に至
るエアーの流れは、他方の短辺側からノズル孔に至るエ
アーの流れより高速となる。このため、ベルヌーイの定
理により、高速側が低速側より圧力が低くなり(電子部
品が短辺方向に位置ずれしていても、同様)、電子部品
にノズル孔の中心位置に横移動させようとする力が働
く。また、エアーの流れの流速分布が、ノズル形成面の
中心から径方向外方に向かって徐々に遅くなるように構
成されているため、上記の高速側と低速側との流速差が
より大きくなり、電子部品を横移動させようとする力
は、より強くなる。
【0009】この流速差は、電子部品が吸着される過程
で電子部品の表面をエアーが十分に流れることで生ずる
ため、従来の単一ノズル孔のように、エアーの強い流れ
に乗って電子部品が瞬時に吸着され、電子部品の表面を
エアーが十分に流れないものでは、生じ難い。すなわ
ち、従来のものでは、上記の流速差が小さく、電子部品
を横移動させようとする力は小さい。また、電子部品を
吸着した後にあっては、ノズル孔を複数の吸引孔で構成
しているため、従来の単一ノズル孔に比して、吸着した
電子部品により閉塞される断面積が小さく、その分、エ
アーの流速が保持され吸引力が大きくなる。すなわち、
電子部品の吸着保持力が大きくなる。
【0010】この場合、エアーの流れの流速分布におけ
る等速線が、電子部品の平面形状と相似形になるよう
に、複数の吸引孔が配設されていることが好ましい。
【0011】この構成によれば、電子部品の平面形状に
エアーの流速分布を合致させることができるため、電子
部品を横移動させる力および電子部品の吸着保持力を、
より効率よく発揮させることができる。
【0012】これらの場合、複数の吸引孔は、ノズル形
成面の中心に形成した太径の吸引孔と、太径の吸引孔の
周囲に形成した複数の細径の吸引孔とから成ることが、
好ましい。
【0013】小さい電子部品を吸着する場合には、これ
に合わせてノズル形成面および各吸引孔の径を小さくす
る必要があり、各吸引孔の形成が難しくなる。複数の吸
引孔を、中心位置の太径の吸引孔と、その周囲の複数の
細径の吸引孔とで構成するようにすれば、エアーの所望
の流速分布を作り出すための各吸引孔の形成を、吸引孔
の数をできる限り少なく且つ比較的簡単に行うことがで
きる。
【0014】この場合、電子部品は長方形の平面形状を
有しており、複数の細径の吸引孔は同一径に形成された
4個の吸引孔で構成され、4個の吸引孔は太径の吸引孔
を中心として、相互に縦横線対称に配設されていること
が、好ましい。
【0015】この構成によれば、長方形の平面形状を有
する電子部品に合わせて、ノズル孔を最も少なく且つ簡
単に形成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係る電子部品の吸着ノズルを搭載した
電子部品装着装置について説明する。図1は電子部品装
着装置の側面図であり、図2はその平面図である。両図
に示すように、この電子部品装着装置1は、装着装置本
体2を挟んで相互に平行に、電子部品Aを供給する供給
系3と、電子部品Aを基板Bに装着する装着系4とを配
して構成されている。装着装置本体2には、駆動系の主
体を為すインデックスユニット11と、これに連結され
た回転テーブル12と、回転テーブル12の外周部に搭
載した複数個(12個)の装着ヘッド13とが設けられ
ており、回転テーブル12は、インデックスユニット1
1により、装着ヘッド13の個数に対応する間欠ピッチ
で間欠回転される。回転テーブル12が間欠回転する
と、各装着ヘッド13に搭載した吸着ノズル14が供給
系3および装着系4に適宜臨み、供給系3から供給され
た電子部品Aを吸着した後、装着系4に回転搬送し、装
着系4に導入した基板Bにこれを装着する。
【0017】供給系3は、基板Bに装着する電子部品A
の種類に応じた数のテープカセット21を有し、テープ
カセット21は、一対のガイドレール22,22にスラ
イド自在に案内された供給台23に、横並びに着脱自在
に取り付けられている。供給台23には、そのスライド
方向にボールねじ24が螺合しており、供給台23は、
ボールねじ24の一方の端に連結した送りモータ25の
正逆回転により進退され、装着ヘッド13の吸着位置に
所望のテープカセット21を選択的に臨ませる。各テー
プカセット21には、所定のピッチで電子部品Aが装填
されたキャリアテープCが、テープリール26に巻き出
された状態で搭載されており、電子部品Aは、テープリ
ール26から巻き出されたキャリアテープCから随時、
吸着ノズル14により吸着されてゆく。
【0018】装着系4は、載置した基板BをX軸方向お
よびY軸方向に移動させるXYテーブル31と、XYテ
ーブル31の前後に配設した搬入搬送路32および搬出
搬送路33と、搬入搬送路32上の基板BをXYテーブ
ル31に、同時にXYテーブル31上の基板Bを搬出搬
送路33に移送する基板移送装置34とで、構成されて
いる。搬入搬送路32の下流端まで送られてきた基板B
は、基板移送装置34により、XYテーブル31上に移
送され、同時に電子部品Aの装着が完了したXYテーブ
ル31上の基板Bは、この基板移送装置34により、搬
出搬送路33に移送される。XYテーブル31上に導入
された基板Bは、XYテーブル31により適宜移動さ
れ、各装着ヘッド13により次々と送られてくる電子部
品Aに対応して、その部品装着部位を装着位置に臨ま
せ、各吸着ノズル14から電子部品Aの装着を受ける。
【0019】装着装置本体2は、支持台15上に駆動系
の主体を為すインデックスユニット11を有しており、
インデックスユニット11は、回転テーブル12を間欠
回転させると共に、回転テーブル12の間欠周期に同期
(連動)させ、装着装置本体2の各種の装置を作動させ
る。
【0020】回転テーブル12は、インデックスユニッ
ト11から垂下した鉛直軸41に固定され、平面視時計
廻りに間欠回転する。回転テーブル12の外周部には、
ブラケット42を介して、周方向に等間隔に12個の装
着ヘッド13が、上下動自在に取り付けられている。こ
の場合、回転テーブル12の間欠回転は、装着ヘッド1
3の数に合わせて一回転に対して12間欠周期となって
おり、この間欠回転により公転する各装着ヘッド13
は、吸着位置および装着位置を含む12箇所の停止位置
にそれぞれ停止する。
【0021】各装着ヘッド13には、周方向に等間隔に
配設した複数本(5本程度)の吸着ノズル14が、それ
ぞれ出没自在に、かつ全体として公転可能に取り付けら
れている。吸着ノズル14は、複数本のうちから電子部
品Aの大きさなどに対応して、適切な一の吸着ノズル1
4を選択できるようになっている。そして、この選択
は、選択した一の吸着ノズル14を、装着ヘッド13の
ノズルセット位置に公転移動させかつ突出させることに
より、行われる。また、各吸着ノズル14は、装着ヘッ
ド13に対し着脱自在に構成されており、適宜交換でき
るようになっている。
【0022】一方、回転テーブル12の間欠回転に伴う
吸着位置および装着位置を含む12箇所の停止位置に
は、吸着ノズル14にアクセスする各種の装置が、支持
台15に取り付けられるようにして、組み込まれてい
る。
【0023】吸着位置には、装着ヘッド13を電子部品
Aの吸着のために下降させる装着ヘッド昇降装置51
が、上記のブラケット42に連結されるようにして設け
られている。同様に装着位置にも、装着ヘッド13を電
子部品Aの装着のために下降させる装着ヘッド昇降装置
52が、設けられている。
【0024】また、図2に示すように、時計廻りに装着
位置の次の次の停止位置には、吸着ノズル14を公転さ
せ、選択した一の吸着ノズル14を外側に位置するノズ
ルセット位置に移動させるノズル選択装置53が、その
次の停止位置には、装着ヘッド13を下降させ突当て台
に突き当てて不要な吸着ノズル14を没入させると共
に、装着ヘッド13を上昇させながら選択した吸着ノズ
ル14を突出させるノズル出没装置54が、更にその次
の停止位置には、突出した吸着ノズル14の突出長を調
整するノズル長さ調整装置55が、それぞれ組み込まれ
ている。
【0025】同様に、続く吸着位置の一つ手前の停止位
置には、吸着ノズル14を公転させ、吸着位置に臨む吸
着ノズル14の左右方向(供給台の進退方向に直交する
方向)の位置を補正するノズル位置補正装置56が設け
られている。また、吸着位置の次の停止位置には、吸着
ノズル14を公転させ、吸着ノズル14を元のノズルセ
ット位置に復帰させるノズル復帰装置57が、その次の
次の停止位置には、吸着した電子部品Aの姿勢(水平面
内における姿勢)を画像認識する部品認識装置58が、
その次の停止位置には、部品認識装置58の認識結果に
基づいて、吸着ノズル14を公転させ、吸着した電子部
品Aを装着時の姿勢になるように補正する部品角度補正
装置59が、それぞれ組み込まれている。
【0026】さらに、装着位置の次の停止位置には、上
記の部品認識装置58により、補正不能と認識され装着
をキャンセルした電子部品Aを、吸着ノズル14から取
り去る部品排出装置60が設けられている。
【0027】ここで、任意の一の装着ヘッド13の動作
を例に、装着装置本体2の一連の動作を簡単に説明す
る。装着位置において基板Bに電子部品Aを装着した装
着ヘッド13は、間欠回転する回転テーブル12により
吸着位置に向かって公転送りされてゆき、制御指令に基
づく、吸着ノズル14の選択、吸着ノズル14の突出・
没入、突出長さ調整、および位置補正が順次行われなが
ら、吸着位置に達する。一方、吸着系3では、装着ヘッ
ド13が吸着位置の一つ手前の停止位置から吸着位置に
移動してくる間に、制御指令に基づき、供給台23を進
退させ、該当する電子部品用のテープカセット21を吸
着位置に臨ませる。
【0028】ここで電子部品Aを吸着した装着ヘッド1
3は、今度は装着位置に向かって公転送りされてゆき、
制御指令に基づく、吸着ノズル14のノズルセット位置
への復帰、吸着した電子部品Aの認識、およびこれに基
ずく電子部品Aの角度補正(θ)が順次行われながら、
装着位置に達する。一方、装着系4では、装着ヘッド1
3が装着位置の一つ手前の停止位置から装着位置に移動
してくる間に、制御指令に基づき、XYテーブル31を
作動させて、基板Bの部品装着部位を装着位置に臨ませ
る。そして、装着ヘッド昇降装置52により装着ヘッド
13が下降され、基板Bに電子部品Aが装着される。
【0029】次に、図3および図4を参照して、装着ヘ
ッド13およびこれに装着された吸着ノズル14につい
て、詳細に説明する。図3に示すように、装着ヘッド1
3の下半部は、装着した複数の吸着ノズル14を公転可
能とすべく、上記のブラケット42の下端部に回転自在
に取り付けられている。また、複数個の吸着ノズル14
のうち、突出している吸着ノズル14を残して他の吸着
ノズル14は、爪部材16に掛け止めされて引き上げた
状態で保持されている。各吸着ノズル14の軸心には吸
引通路17が形成されており、突出した吸着ノズル14
の吸引通路17は、図外の真空吸引装置に連なる主通路
18に連通するようになっている。
【0030】図4に示すように、吸着ノズル14の先端
部は、吸引通路17を形成したノズル本体71に、ノズ
ル孔73を形成したノズルチップ72を装着して、構成
されている。吸引通路17の下端部は拡副形成したチャ
ンバ部17aとなっており、ノズルチップ72はそのノ
ズル孔73がこのチャンバ部17aに臨むように装着さ
れている。ノズルチップ72の下面は略方形で且つ平坦
に形成したノズル形成面74となっており、ノズル形成
面74には、その中心に位置する太径の主吸引孔73a
と、その周囲に位置する細径の4個の副吸引孔73b,
73b,73b,73bとから成るノズル孔73が、貫
通形成されている。なお、主吸引孔73aの径は0.4
mm程度であり、副吸引孔73bは全て同径でありその径
は0.2mm程度である。
【0031】この吸着ノズル14は、主として、平面形
状が長方形となるコンデンサなどの電子部品Aを吸着す
るものであり、電子部品Aの形状に合わせて、ノズル形
成面74が面取りされた長方形となっている。また、4
個の副吸引孔73b,73b,73b,73bも電子部
品Aの形状に合わせて、長方形を為すように相互に縦横
線対称に配設されている。したがって、平面方向におけ
るエアーの流速分布は、図5に示すように、ノズル形成
面74の中心位置、すなわち主吸引孔73aの中心から
径方向外方に向かって徐々に遅くなり(同図(b))、
かつその等速線は略長方形(同図(a))となる。
【0032】したがって、図6に示すように、電子部品
Aがノズル形成面に対し長辺方向に位置ずれして供給さ
れた場合を考えると、電子部品Aの図示左側の短辺部分
のエアーは電子部品Aの表面に沿って短い距離でノズル
孔73に達し、図示右側の短辺部分のエアーは、電子部
品Aの表面に沿って長い距離でノズル孔73に達する。
このため、図示右側のエアーは図示左側のエアーより、
電子部品Aによる粘性抵抗が大きくなり流速が遅くな
る。すなわち、図示左側のエアーの流れは図示右側のエ
アーの流れより高速となり、ベルヌーイの定理により、
高速側が低速側より圧力が低くなって、電子部品Aに左
側に横移動させようとする力が働く。これは、電子部品
Aがノズル形成面74に対し短辺方向に位置ずれして供
給された場合も同様である。
【0033】したがって、電子部品Aは、吸着の際のエ
アーの流れにより、ノズル形成面74の中心に向かって
横移動するようにして吸着される。特に実施形態のよう
なエアーの流速分布では、電子部品Aの表面に沿って流
れるエアーの流速が全体として速いため、粘性抵抗によ
る減速が顕著なものとなり、位置ずれに基づく左右の流
速差が大きくなる。このため、吸着する電子部品Aの全
域に吸引エアーが作用するようにノズル孔73を配設す
ることにより、吸着の際に電子部品Aを自動的に位置補
正することができる。
【0034】また、ノズル孔73を主副複数の吸引孔7
3a,73bで形成し、ノズル形成面74に分散して配
設するようにしているため、吸着した電子部品Aにより
閉塞される面積が小さくなる。すなわち、電子部品Aを
吸着保持した状態では、ノズル孔73の総開口面積が従
来のノズル孔73より広くなる。したがって、吸着した
電子部品Aの周囲におけるエアーの流れが、速い状態を
維持し、すなわち電子部品Aを吸着保持するための負圧
が従来のものより大きく、かつ電子部品Aの全域に作用
することになり、電子部品Aは比較的強い力で吸着保持
される。
【0035】したがって、装着ヘッド13が間欠移動す
る際に生ずる衝撃(移動停止を繰り返す際の慣性力)に
対し、電子部品Aがノズル形成面74から位置ずれし難
くなる。特に、装置の高速化に伴い上記の慣性力は大き
くなるため、電子部品Aの位置補正後の位置ずれ、およ
び位置認識後の位置ずれが有効に防止でき、装置の信頼
性を向上させることができる。また、吸着力が強くなる
分、1の吸着ノズル14により吸着可能な電子部品Aの
種類が多くなるため、装着ヘッド13に搭載する吸着ノ
ズル14の数を減らすことができる。
【0036】次に、図7を参照して、本発明の第2実施
形態について説明する。この実施形態では、主吸引口7
3aの周囲に6個の副吸引口73bが同心円上に配設さ
れている。そして、6個の副吸引口73bのうち、左右
の2個の副吸引口73bが比較的太径に形成され、残り
の4個の副吸引口73bは短辺方向の外側に向かうほど
細径に形成されている。このような構成においても、そ
の吸引エアーの流速分布は、ノズル形成面74の中心か
ら径方向外方に向かって徐々に遅くなり、かつその等速
線は略長方形となる。
【0037】次に、図8を参照して、本発明の第3実施
形態について説明する。この実施形態では、第1実施形
態と同様に、ノズル孔73が5個の吸引孔73cで構成
されているが、これらの吸引孔73cは全て同一の径で
形成されている。そして、ノズル形成面74が下側に湾
曲する球面となっている。この場合の流速分布も、ノズ
ル形成面74の中心から径方向外方に向かって徐々に遅
くなり、かつその等速線は略長方形となる。
【0038】なお、吸引エアーの流速分布を、ノズル形
成面の中心から径方向外方に向かって徐々に遅くなるよ
うにするためには、上記の実施形態のように、中心部分
に太径の吸引孔を配置したり、ノズル形成面を球面にす
るものの他、吸引孔を中心部分に集約的に配置するよう
にしてもよい。また、本実施形態では、長方形の平面形
状を有する電子部品を対象として吸着ノズルについて説
明したが、吸引孔の配設位置などにより正方形などの他
の平面形状を有する電子部品などにも、適用可能であ
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明の電子部品の吸着ノ
ズルによれば、電子部品を吸着する際に、電子部品が自
動的に位置補正され、かつ強い力で吸着保持されるの
で、吸着した電子部品の位置補正の頻度を少なくするこ
とができると共に、移動の際に吸着した電子部品の位置
ずれを有効に防止することができる。したがって、電子
部品の装着ミスを少なくすることができ、装置の信頼性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る吸着ノズルを搭載し
た電子部品装着装置の側面図である。
【図2】実施形態に係る吸着ノズルを搭載した電子部品
装着装置の平面図である。
【図3】実施形態の吸着ノズルを装着した装着ヘッド廻
りの部分裁断側面図である。
【図4】実施形態の吸着ノズルの先端部を示す構造図で
ある。
【図5】実施形態の吸着ノズルにおける吸引エアーの速
度分布を示す説明図である。
【図6】実施形態の吸着ノズルによる電子部品の吸着動
作を示す説明図である。
【図7】第2実施形態の吸着ノズルの先端部を示す構造
図である。
【図8】第3実施形態の吸着ノズルの先端部を示す構造
図である。
【符号の説明】
1 電子部品装着装置 2 装着本体 13 装着ヘッド 14 吸着ノズル 17 吸引通路 73 ノズル孔 73a 主吸引孔 73b 副吸引孔 74 ノズル形成面 A 電子部品

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル孔から吸引されるエアーの流れを
    電子部品の全域に作用させることで、当該電子部品をノ
    ズル形成面に吸着するようにした電子部品の吸着ノズル
    において、 前記エアーの流れの流速分布が、前記ノズル形成面の中
    心から径方向外方に向かって徐々に遅くなるように、前
    記ノズル孔を複数の吸引孔で構成したことを特徴とする
    電子部品の吸着ノズル。
  2. 【請求項2】 前記エアーの流れの流速分布における等
    速線が、電子部品の平面形状と略相似形になるように、
    前記複数の吸引孔が配設されていることを特徴とする請
    求項1に記載の電子部品の吸着ノズル。
  3. 【請求項3】 前記複数の吸引孔は、前記ノズル形成面
    の中心に形成した太径の吸引孔と、当該太径の吸引孔の
    周囲に形成した複数の細径の吸引孔とから成ることを特
    徴とする請求項1または2に記載の電子部品の吸着ノズ
    ル。
  4. 【請求項4】 前記電子部品は長方形の平面形状を有し
    ており、前記複数の細径の吸引孔は同一径に形成された
    4個の吸引孔で構成され、当該4個の吸引孔は前記太径
    の吸引孔を中心として、相互に縦横線対称に配設されて
    いることを特徴とする請求項3に記載の電子部品の吸着
    ノズル。
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