JP3980308B2 - ドアクローザ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアを所望の開度でストップ保持するストップ保持手段を備えたドアクローザに関する。
【0002】
【従来の技術】
実公平1−30526号公報はストップ保持手段をクローザ本体のハウジング外部に備えたいわゆる外装式ドアクローザについて開示する。この外装式ドアクローザはクローザ本体とドア又はドア枠との間に配置されるリンク機構の関節部分にカムとボールを配置してなるもので、ドアを所望の角度で開くとカムとボールが係合してドアがその角度にストップ保持されるようになっている。
【0003】
ところが、外装式ドアクローザは一対のカムとボールによりドアのストップ位置を保持するため、過大な力がかかり摩耗等による耐久性に問題があり、グリース等の潤滑剤でメンテナンスする必要がある。また、カムとボールは外部に露呈するので風雨や塩害によりカムやボールに錆が発生しやすく、防錆対策が必要であるという問題があり、また、外観の見栄えを損なうという問題もある。さらに、外装式ドアクローザは、ストップ保持手段をリンク機構に組み込む必要があることから、部品点数が増加し、コストアップを招き、ストップ位置も適宜設定する必要があり、施工に時間がかかるという問題がある。
【0004】
このような外装式ドアクローザの欠点を解消するものとして、従来ストップ保持手段をクローザ本体のハウジング内に備えたいわゆる内装式ドアクローザが使用されている。特公平2−45749号公報は内装式ドアクローザについて開示する。この内装式ドアクローザは欠歯歯車を応用したものであり、ピストンのラックの末端歯と欠歯歯車であるピニオンの欠歯部外周との間に圧接力を与えピニオンの回転を止めることで扉を所望の開度にストップ保持するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特公平2−45749号公報のストップ保持手段は、ピニオンの欠歯部とラックとを摩擦により拘束するようになっているので、ドアの十分なストップ保持力が確保されず、また、ストップ保持の入・解除も使用者にとって感知し難いという問題がある。また、ドアのストップ保持後も風等にあおられてふらつきが発生しやすい。さらに、加工寸法に高精度が要求され、抵抗発生部には相当な硬度を確保するための熱処理等を必要とする。さらに、従来の内装式ドアクローザは、取り付け施工後にドアの開き角度を変更したり、ストップ保持機能自体を削除したりすることが困難である。
【0006】
本発明の目的は、ドアクローザ内に組み込まれている自閉用の弾性部材の弾性力を利用することでドアをより確実にストップ保持することが可能なドアクローザを提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、ストップ保持位置を容易に変更可能なドアクローザを提供することにある。
【0008】
本発明の更に他の目的は、容易にそのストップ保持機能を解除することが可能なドアクローザを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、ドア(D)又はドアフレーム(F)に固定されるクローザ本体(C)と、クローザ本体に支持される回転軸(2)をドアフレーム又はドアに連結しドアの開閉に伴って回転軸を回転させるリンク機構(L)とを備え、クローザ本体内には、ラック(5a)と連動するピストン(4)を備え、前記回転軸と同軸であって一体的に回転するピニオンが前記ラックと係合することで前記回転軸の回転にともなって前記ピストンが移動し、前記ピストン(4)の閉扉方向の速度が開扉方向の速度よりも低減するように流体圧を制御するシリンダ・ピストン装置と、前記ピストンを閉扉方向に常時付勢する弾性部材(10)と、前記回転軸を所望の回転角度に拘束してドアを所望の開度でストップ保持するストップ保持手段とを備えたドアクローザにおいて、前記ストップ保持手段は、前記ピニオンと一体的に回転する凹部(8a、8b)を有するカム(8)と、前記ドアを所定の位置まで開放した時に前記弾性部材の弾性力によって前記凹部に係合可能な凸部(3b)を有する中間部材(3)と、前記中間部材を移動して前記カムに対する前記中間部材の相対位置を調整して前記ドアのストップ保持位置を変更するストップ位置調整手段(1c等)と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の発明は、ドア又はドアフレームに固定されるクローザ本体と、クローザ本体に支持される回転軸をドアフレーム又はドアに連結しドアの開閉に伴って回転軸を回転させるリンク機構とを備え、クローザ本体内には、ラックと連動するピストンを備え、前記回転軸と同軸であって一体的に回転するピニオンが前記ラックと係合することで前記回転軸の回転にともなって前記ピストンが移動し、前記ピストンの閉扉方向の速度が開扉方向の速度よりも低減するように流体圧を制御するシリンダ・ピストン装置と、前記ピストンを閉扉方向に常時付勢する弾性部材と、前記回転軸を所望の回転角度に拘束してドアを所望の開度でストップ保持するストップ保持手段とを備えたドアクローザにおいて、前記ストップ保持手段は、前記ラックに形成された凹部(8a、8b)と、前記ドアを所定の位置まで開放した時に前記弾性部材の弾性力によって前記凹部に係合可能な係合部材(47)と、前記係合部材を移動して前記凹部に対する前記係合部材の相対位置を調整して前記ドアのストップ保持位置を変更するストップ位置調整手段と、を備えていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のドアクローザにおいて、ストップ保持手段のストップ保持機能をON/OFF切換するストップ保持機能切換手段(1y等)が設けられたことを特徴とする
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のドアクローザにおいて、ピストンの開扉方向への移動量を調整可能な制限手段(72)が設けられたことを特徴とする
また、請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のドアクローザにおいて、前記ストップ位置調整手段は、前記クローザ本体の外部に設けられていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳述する。
【0014】
<実施の形態1>
図1乃至図3に示すように、ドアクローザは、クローザ本体Cと、リンク機構Lとを具備する。クローザ本体Cは、ヒンジHを介してドアフレームFに開閉可能に取り付けられたドアDに固定されている。
【0015】
クローザ本体Cは、図4乃至図9に示すような四角筒状のハウジング1を有する。ハウジング1は、その長さ方向に伸びるシリンダボア1aと、これに連通するようにして形成されたラック及びピニオン収容室1bとを有している。シリンダボア1aの開放端はプラグ1xによって閉塞され、ラック及びピニオン収容室1bの開放端は他のプラグ1yによって閉塞されている。ハウジング1内は流体である油で満たされている。
【0016】
ハウジング1のラック及びピニオン収容室1b側には、回転軸2が、ピニオンブッシュ1c及び軸受け1dを介して回転可能に支持されている。又、シール部材としてのOリング1eが圧油の流出を防止するために設けられている。
【0017】
一方、ハウジング1のシリンダボア1a内には、シリンダ・ピストン装置のピストン4が往復摺動可能に配置されて、シリンダボア1aを、プラグ1x側の第1室1axと、ラック及びピニオン収容室1b側の第2室1ayとに分割している。第1室1axと第2室1ayとは連通路(図示せず)を介して連通されており、この連通路に速度調整弁1gが設けられている。
【0018】
ピストン4には、一方向弁4aが組み込まれている。一方向弁4aは、圧油が第2室1ayから一方向弁4aを通って第1室1axへ移動することを許容するが、圧油が第1室1axから一方向弁4aを通って第2室1ayへ移動することを阻止する。従って、ピストン4が図8及び図9において右側に移動する場合には、圧油は一方向弁4aを開放して、第2室1ayから第1室1axに移動可能である。従って、圧油は、この方向へのピストン4の移動に対して、大きな抵抗を生ずることはない。一方、ピストン4が図8及び図9において左側に移動する場合には、一方向弁4aは遮断されており、圧油の第1室1axから第2室1ayへの移動は、上述した速度調整弁が設けられた連通路を介して行われる。従って、速度調整弁1gの絞りの度合いに応じて、圧油は、この方向へのピストン4の移動に対して、大きな抵抗を生ずる。
【0019】
シリンダボア1a内にはピストンロッド5が配置され、その一端は、ピストンピン6を介してピストン4に連結されている。
【0020】
上述したシリンダ・ピストン装置は、ラック及びピニオンを介して上述した回転軸2に連結されている。即ち、ピストンロッド5の先端部にはラック5aが形成されており、一方、回転軸2には、ピニオン7が一体回転するように取り付けられている。ラック5aはこのピニオン7に噛み合っている。
【0021】
従って、ドアDの開閉に伴う回転軸2の回転が、ラック及びピニオンを介してシリンダ・ピストン装置のピストン4に伝達される。即ち、ドアDの開閉に伴って、ピストン4がシリンダボア1a内を摺動する。このピストン4の摺動時に、その移動方向に応じて、圧油はピストン4に対して所定の抵抗力を付与する。この抵抗力は、ドアDを開閉する際の緩衝作用を生ぜしめる。ドアDが開放される際、ピストン4は図8及び図9において開扉方向である右側に移動し、一方、ドアDが閉じられる際、ピストン4は図8及び図9において閉扉方向である左側に移動する。
【0022】
図8及び図9に示すように、シリンダボア1a内には、ピストン4を閉扉方向に常時付勢する弾性部材である圧縮コイルバネ10が収納されている。圧縮コイルバネ10はドアDが開かれるとピストン4によって圧縮され、ドアDの自閉のための力を蓄勢する。ドアDが人手から開放されると、圧縮コイルバネ10の弾性力によりピストン4が閉扉方向に摺動し、ラック5a、ピニオン7及び回転軸2を介してドアDが自動的に閉じる。
【0023】
クローザ本体Cの内部における回転軸2の周辺には、回転軸2を所望の回転角度に拘束してドアDを所望の開度でストップ保持するストップ保持手段が設けられる。このストップ保持手段は、上記弾性部材である圧縮コイルバネ10の反力により反ピストン側に付勢される中間部材と、中間部材を介した圧縮コイルバネ10の反力の作用で係合することにより回転軸2を所望の角度位置に拘束するカム装置とから構成される。
【0024】
中間部材はレバー部材3として形成され、圧縮コイルバネ10の反ピストン側に配置される。レバー部材3と回転軸2との間にはカム装置が配置され、カム装置のカム8が回転軸2側に設けられ、カム装置のカムフォロアであるローラ3bがレバー部材3側に設けられている。もちろん、カム8をレバー部材3側に設け、カムフォロア3bを回転軸2側に設けることも可能である。
【0025】
レバー部材3は、図9、図11乃至図13に示すように、カム8及びピニオン7の外周に沿って湾曲し、上下のピニオンブッシュ1c,1c間に枢軸であるピン3aにより支持されている。レバー部材3は後述するスライダ9の切欠内に入り込み、圧縮コイルバネ10によりスライダ9を介してカム8側に付勢されている。レバー部材3におけるピニオン7及びラック5aに対応する箇所には切欠が形成され、その切欠内にピニオン7の歯とは噛み合わないがカム8の凹部8a,8bとは係合し得るカムフォロアであるローラ3bがピン3cにより軸支されている。もちろんローラ3bを省略し、ピン3cをカムフォロアとして直にカム8に接触させるようにしてもよい。ローラ3bとピニオン7の歯との接触は、レバー部材3の切欠の両側部分を、回転軸2のピニオン7を挟む両側に形成された平滑面に当接させることで防止される。
【0026】
カム装置のカム8はピニオン7と一体で形成され、その結果ピニオン7は欠歯歯車となっている。もちろん、カム8はピニオン7と別体に成形し、回転軸2にスプライン溝等により嵌め込むようにしてもよい。カム8には上記カムフォロアであるローラ3bが係合する二つの凹部8a,8bが形成されている。凹部8a,8bは二つに限らず、一つ設けてもよいし三つ以上設けてもよい。上記圧縮コイルバネ10は、ピストン4をプラグ1x側に付勢しドアDを閉じる方向に弾性力を常時付与していることから、その反力がレバー部材3をカム8側に付勢する。従って、ドアDが開かれ回転軸2が回転すると、図10に示すように、ローラ3bは、圧縮コイルバネの反力の作用でカム8のいずれかの凹部8a,8bに嵌り込み、ドアDはその位置でストップ保持される。
【0027】
図8及び図9に示すように、上記レバー部材3と圧縮コイルバネ10の反ピストン側との間にはスライダ9が配置される。スライダ9は、貫通孔9aを有する円筒体として構成されており、クローザ本体Cのシリンダボア1a内にスライド可能に配置され、その貫通孔9a内にラック5aが摺動可能に挿入されている。ラック5aはその往復動の際にスライダ9の貫通孔9aにより案内される。スライダ9の中央部の側壁は部分的に切除されることによって切欠が形成され、この切欠内に回転軸2、ピニオン7及びカム8が入り込み、ピニオン7がラック5aと噛み合っている。スライダ9は場合により省略し、圧縮コイルバネ10の反力をレバー部材3に直に或いは座金等を介して作用させるようにしてもよい。
【0028】
また、スライダ9の側面には、図9に示すように、案内溝9bが形成されている。クローザ本体Cのハウジング1には、スライダ9側に向かって伸びるガイド部材としてのストッパネジ11がねじ込まれており、その先端がスライダ9の案内溝9b内に挿入されている。従って、ストッパネジ11は、スライダ9のその中心軸線を中心とした回転を規制すると共に、カム8及びピニオン7側へのスライダ9の摺動限界位置を決定する。ストッパネジ11によりスライダ9の摺動が規制される結果、レバー部材3の圧縮コイルバネ10によるカム8側への押圧力が加減される。
【0029】
このドアクローザでは以上のようにストップ保持手段がハウジング1に内装されているので、外装式の場合に比べ、流体として油が採用される場合はピニオン7及び回転軸2と一体のカム8がハウジング1内で常に作動油中で動作するためその潤滑作用でもって高い耐久性を実現することができ、また、部品点数が削減されるだけでなく外観もすっきりしドアの美観を損ねることもなく、異音も外部に漏れない。また、外装式の場合に比べて、カム8は回転軸2と一体となってドアDの動作と連動するため、レスポンスの高いストップ保持のON/OFF動作を体感することができる。
【0030】
このドアクローザは、カム8に対するレバー部材3の位置を移動させてドアDのストップ保持位置を変更するストップ位置調整手段を備える。すなわち、ドアDのストップ保持位置は、回転軸2に設けられたカム8の凹部8a,8bにレバー部材3のローラ3bが入り込むまでの回転軸2の回転角度によって決まることから、この実施の形態1では、ストップ位置調整手段はレバー部材3を支持するピニオンブッシュ1c,1cをハウジング1に対し回転調節可能に支持する方式を採用する。より具体的には、ストップ位置調整手段は、図4乃至図6、図11及び図14に示すように、ハウジング1に回転可能に支持されたピニオンブッシュ1c,1cと、ピニオンブッシュ1c,1cをハウジング1に回転しないように固定する固定具13とを具備する。
【0031】
図4乃至図6に示すように、ピニオンブッシュ1c,1cと固定具13とは固定手段である一対のセレーション14,13aにより係合するようになっており、ピニオンブッシュ1c,1cのハウジング1外に突出した周縁部に一方のセレーション14が形成され、これに噛み合う他方のセレーション13aが固定具13に形成されている。固定具13は、略コの字に曲げられた金具であり、ハウジング1のプラグ1y側に被せられ、図5及び図14に示すように、回転軸2と平行に配置される支点ピン13bによりハウジング1に保持されると共に、固定ネジ13c,13dによりハウジング1に固定されている。ドアDのストップ保持位置を変更する場合は、固定ネジ13c,13dを緩めて固定具13を支点ピン13bを支点にして回動させることによりセレーション13a,14の係合を解き、ピニオンブッシュ1c,1cを所望角度だけ回動させた後に再び固定ネジ13c,13dを締めて固定具13をハウジング1に固定し、セレーション13a,14を係合させる。この結果、レバー部材3がピニオン7及び回転軸2の周りを移動し、カム8との相対位置を変え、従ってドアDの開度すなわちストップ保持位置が変更される。
【0032】
ピニオンブッシュ1c,1cがハウジング1上で無制限に回転すると、レバー部材3のローラ3b等がピストンロッド5等に干渉するおそれがあるので、その干渉の防止のため、図5及び図14に示すように、ハウジング1に凸部15が設けられ、ピニオンブッシュ1c,1cには凸部15に当接し得る一定角度範囲の円弧状の切欠16が設けられている。
【0033】
このストップ位置調整手段は必要に応じて設けられ、ストップ位置調整手段を設けない場合は、レバー部材3はピニオンブッシュ1c,1cではなくハウジング1自体に取り付けることもできる。
【0034】
また、このドアクローザには、ストップ保持手段のストップ保持機能をON/OFF切換するストップ保持機能切換手段が設けられている。先述したとおり、この実施の形態1におけるドアDのストップ保持機能は、クローザ本体C内に組み込まれている自閉用の弾性部材である圧縮コイルバネ10と、その反発力を受けたスライダ9及びレバー部材3がカム8の回転を抑止することで実現される。そこで、ドアDの開き角度に関係なく、スライダ9及びレバー部材3がカム8に作用しないようにすれば、ストップ機能を解除することができる。この実施の形態1におけるストップ保持機能切換手段は、図9及び図16に示すように、ハウジング1のプラグ1yに切り換え機能を付与している。すなわち、ハウジング1のシリンダボア1aの一端を塞ぐプラグ1yとシリンダ1との間に形成される雌雄ネジ19を利用し、このプラグ1yを切換操作部材としてハウジング1の外部からより深く締め込むことでスライダ9をレバー部材3から完全に離反させることができる。スライダ9に代わる他の部材を介することで圧縮コイルバネ10の反力がレバー部材3に作用しないようにすることも可能である。このプラグ1yは締め込み過ぎたり緩め過ぎたりすると作動油漏れの原因となるので、これを回避するためプラグ1yの移動範囲を規制するストッパとなるピン17と環状溝18がプラグ1yとハウジング1との間に設けられている。
【0035】
このストップ保持機能切換手段は、スライダ9をカム8から完全に離反させてストップ機能を解除することができるものであれば他の方法であってもよく、例えば、先述のプラグ1y又は他のネジ等によりスライダ9ではなくレバー部材3を直接操作してカム8から離反させるような手段をとってもよい。また、ストッパネジ11の位置を変更可能にしてもストップ保持機能切換手段とすることができる。このストップ保持機能切換手段はストップ位置調整手段を省く場合は省略可能であり、また、スライダ9も省略して圧縮コイルバネ10の反力をレバー部材3に直に作用させることも可能である。
【0036】
なお、レバー部材3のローラ3bをカム8から完全に離反させるのではなく、カム8とのかかり代を多少残しておくことにより、ドアDのストップ保持力を維持するものの、その大きさを小さくすることができる。従って、レバー部材3をカム8から離反させる距離を先述のプラグ1yで適宜調整することで、ストップ保持力を調整可能である。
【0037】
次に、上述したドアクローザの作用を説明する。
【0038】
先ず、ストップ位置調整手段をOFFにしストップ保持を解除するには、図16(B)に示すような位置にプラグ1yをセットする。この状態ではプラグ1yによりスライダ9が圧縮コイルバネ10の付勢力に抗して反カム8側に押圧され、その結果、カム8の凹部8a,8bに係合する力がレバー部材3に加わらなくなる。従って、ドアDを開けてドアDから手を離すと、ドアDを開く際に圧縮された圧縮コイルバネ10の弾性力によりドアDは停止することなく自閉する。
【0039】
ストップ位置調整手段をONにし作動状態にする場合には、図16(A)に示すような位置にプラグ1yをセットする。
【0040】
そこで、閉じたドアDを開くと、回転軸2はリンク機構Lの作用により回転する。このようなドアDの開放に伴う回転軸2の回転力は、ラック5aとピニオン7を介してシリンダ・ピストン装置のピストン4に伝達される。即ち、ドアDの開放に伴って、ピストン4がシリンダボア1a内を図9において右側すなわち閉扉方向に摺動する。この際、一方向弁4aの作用により、圧油は、ピストン4の移動に対して、大きな抵抗を生ずることはない。従って、圧縮コイルバネ10の弾性力よりも僅かに大きな最小限の力でドアDを開放することができる。このドアDの開動作に伴い、圧縮コイルバネ10はピストン4とスライダ9との間で圧縮され、ドアDの自閉力が蓄積される。
【0041】
ドアDが開放され、回転軸2が回転すると、カム8も同時に回転する。この際、レバー部材3のローラ3bは、圧縮コイルバネ10によってスライダ9を介しカム8の外周面に押圧される。このような状態で、カム8が所定の回転角度まで回転すると、レバー部材3のローラ3bは、カム8の凹部8aに係合する(図10(A)(B)、図15(A)〜(D)参照)。従って、カム8の回転が停止状態に保持される。これにより、回転軸2の回転が阻止され、その結果、ドアDは所定の開放位置であるストッパ保持位置に保持される。
【0042】
このような状態からドアDが更に開放されると、カム8が更に回転し、レバー部材3のローラ3bはカム8の凹部8aから脱出し、その係合が解除されて、カム8の他の凹部8bに係合しようとする(図15(E)参照)。ローラ3bと凹部8bとの係合によって、カム8の回転が第二の停止状態に保持される。これにより、回転軸2の回転が阻止され、ドアDは更に大きく開かれたストッパ保持位置に保持される。
【0043】
ドアDがストップ保持位置に保持された状態においては、レバー部材3のローラ3bは比較的大きな弾性係数を有する圧縮コイルバネ10の圧縮力によりカム8の凹部8a又は8bに嵌り込むので、ドアDは大きな保持力でストップ保持位置に保持される。
【0044】
このような状態からドアDが更に開放されると、カム8が更に回転し、レバー部材3のローラ3bはカム8の凹部8bから脱出し、ドアDはその最大開放位置まで開放される。
【0045】
ドアDがストッパ保持位置又は最大開放位置にある状態において、ドアDに閉じる方向に力を加えたりドアDから手を離すと、ピストン4は圧縮コイルバネ10の復元作用により、図9において閉扉方向である左側に移動する。このように圧縮コイルバネ10によってピストン4に与えられる力は、ラック5aとピニオン7を介して回転軸2に伝達され、従って、ドアDはこの圧縮コイルバネ10の作用によって自動的に閉じる。このようにピストン4が図9において左側に移動する場合には、一方向弁4aは遮断されており、圧油の第1室1axから第2室1ayへの移動は、速度調整弁が設けられた連通路を介して行われる。従って、速度調整弁の絞りの度合いに応じて、圧油は、この方向へのピストン4の移動に対して、大きな抵抗を生ずる。その結果、ドアDが閉じられる方向に回転する速度は、著しく減少する。これによりドアDは静粛に閉じる。
【0046】
また、ドアDのストップ保持位置を変更する場合は、固定ネジ13c,13dを緩めて固定具13を支点ピン13bを支点にして回動させ、セレーション13a,14の係合を解き、ピニオンブッシュ1c,1cを所望角度だけ回動させる。そして、再び固定ネジ13c,13dを締めて固定具13をハウジング1に固定し、セレーション13a,14を係合させる。これにより、レバー部材3がピニオン7及び回転軸2の周りを移動し、カム8との相対位置が変更される。従って、ドアDのストップ保持位置が変更され、ドアDの解放度が加減される。
【0047】
また、ドアDのストップ保持力を加減するには、レバー部材3をカム8から離反させる距離をプラグ1yの螺進退操作により適宜調整する。これにより、レバー部材3のローラ3bとカム8とのかかり代が加減され、レバー部材3のローラ3bとカム8との係合力が調整され、ストップ保持力が加減される。従って、レバー部材3とカム8とが完全に係合した状態におけるよりも小さい力で、その係合を解除することができる。
【0048】
<実施の形態2>
図17乃至図19に示すように、この実施の形態2におけるドアクローザでは、実施の形態1の場合と異なり、ストップ保持手段のカム8がピニオン7と別体として形成され、ピニオン7との相対位置を変更することができるようになっている。
【0049】
すなわち、回転軸2と一体化されたピニオン7がピニオンの中央で上下に二分割され、二分割されたピニオン間にカムが挟み込まれている。図19に示すように、カム8の上下両面にはセレーション状のかかり部20が形成され、図示しないが同形状のかかり部が対面するピニオン7の端面にも形成されている。上下のピニオン7,7間は連結ピン21により連結され、この連結ピン21がカム8に形成された回転軸2を中心に湾曲する長孔22に挿入されている。回転軸2、ピニオン7及びカム8の中心には貫通孔が連通するようにあけられ、カム8の貫通孔内には雌ネジが形成されている。回転軸2には上下から貫通孔内に固定ネジ23,24が挿入され、カム8の雌ネジと螺合し、これにより回転軸2、ピニオン7及びカム8が一体化される。固定ネジ23,24を緩めてカム8とピニオン7との間のかかり部20の係合を解きカム8をピニオン7に対して相対回転させ、再び固定ネジ23,24を締め付けることによりカム8の凹部8a,8bとレバー部材3のローラ3bとの位置関係を変更することができる。
【0050】
<実施の形態3>
図20に示すように、この実施の形態3におけるドアクローザでは、実施の形態1の場合と異なり、ストップ位置調整手段のピニオンブッシュ1cに操作レバー25が設けられ、ピニオンブッシュ1cと固定具13との間にピニオンブッシュ1cの回転方向と扉ストップ角度が一目でわかるような目盛り26が表示されている。これにより、ドアクローザの取付前あるいは取付直後に所望のストップ保持位置を簡易に設定することができる。
【0051】
<実施の形態4>
図21乃至図24に示すように、この実施の形態4におけるドアクローザでは、実施の形態1の場合と異なり、ストップ位置調整手段の固定具13がロックレバー27の操作によりロック・アンロックのいずれかに切り換えられるようになっている。
【0052】
固定具13の本体は、実施の形態1の場合と同様に、略コの字に屈曲形成され、ハウジング1のプラグ1y側に被せられ、回転軸2と平行に配置される支点ピン13bによりハウジング1に保持されるが、実施の形態1の場合と異なり、ロックレバー27によりハウジング1に固定される。ロックレバー27は固定具13の本体の支点ピン13bと平行に伸びる支点ピン27aによりハウジング1に取り付けられ、ロック側とアンロック側に回動するようになっている。ロックレバー27と固定具13の本体とにはロックのための係合部である一対の突起28,29が設けられている。図21に示すように、ロックレバー27をロック側に回すと突起28,29同士が係合し、固定具13をセレーション14,13a同士の係合側に保持するが、図24に示すように、ロックレバー27をアンロック側に回すと突起28,29同士が離反し、固定具13とピニオンブッシュ1c,1c間のセレーション14,13a同士の係合が解除される。
【0053】
ドアDのストップ保持位置を変更する場合は、ロックレバー27を図24に示すように支点ピン13bを支点にしてアンロック側に回動させることによりセレーション13a,14の係合を解き、ピニオンブッシュ1c,1cを所望角度だけ回動させた後に再びロックレバー27をロック側に回動させて固定具13をハウジング1に固定し、セレーション13a,14同士を係合させる。このような操作により、レバー部材3がピニオン7及び回転軸2の周りを移動し、カム8との相対位置を変え、従ってドアDの開度すなわちストップ保持位置が変更される。この実施の形態4によれば、ロックレバー27を手動で操作して固定具13の固定を解除することができるので、実施の形態1の場合と異なりドライバ等の工具が不要になる。また、ロックレバー27をアンロック側へ操作した際、固定具13がより軽快に回転するよう弾性部材等で常にアンロック側へ付勢させておいても良い。
【0054】
また、ピニオンブッシュ1c,1cがハウジング1上で無制限に回転すると、レバー部材3のローラ3b等がピストンロッド5等に干渉するおそれがあるので、その干渉の防止のため、図21に示すように、ハウジング1に調整範囲を規制するためのリミッタ部材30が固定され、ピニオンブッシュ1c,1cにはリミッタ部材30に当接し得る凸部15が設けられている。リミッタ部材30は実施の形態1におけると同様な円弧状の切欠16を有する。
【0055】
<実施の形態5>
図25乃至図28に示すように、この実施の形態5におけるドアクローザでは、実施の形態4の場合と異なり、ストップ位置調整手段のロックレバー27がハウジング1のプラグ1yが設けられる壁面に沿って回動するように配置されている。すなわち、ロックレバー27は固定具13の支点ピン13bに直角な向きに伸びる支点ピン31によりハウジング1上に支持され、図25乃至図27に示すロック位置と図28に示すアンロック位置との間を手動により回動可能である。固定具13上には、ロックレバー27によるロックを確実に行うため、ロック時にロックレバー27に当接する突起32が設けられている。
【0056】
<実施の形態6>
図29乃至図32に示すように、この実施の形態6におけるドアクローザでは、実施の形態1乃至5の場合と異なり、ピニオンブッシュ1cの固定手段としてセレーション13a,14に代え、上下のピニオンブッシュ1c,1c間を連結する回動レバー33と、回動レバー33の回動方向に沿うようにハウジング1の壁面に形成される多数の凹部34と、いずれかの凹部34に嵌入する回動レバー33に固定された止めネジ35とが設けられている。回動レバー33はクローザ本体Cのハウジング1の前面を横切るように伸び、凹部34及び止めネジ35もハウジング1の前面側に設けられている。
【0057】
ドアDのストップ保持位置を変更する場合は、止めネジ35の摘みを持って止めネジ35の先端を凹部34から離脱させ、回動レバー33を図32に示すようにいずれかの向きに回すことでピニオンブッシュ1c,1cを所望角度だけ回動させ、再び止めネジ35を凹部34内に嵌入させてピニオンブッシュ1c,1cをハウジング1に対し固定する。このような操作により、ピニオンブッシュ1c,1cに支持されるレバー部材3がピニオン7及び回転軸2の周りを移動し、カム8との相対位置を変え、従ってドアDの開度すなわちストップ保持位置が変更される。この実施の形態6によれば、ピニオンブッシュ1c,1cの調整範囲を規制するためのリミッタを凹部34が兼ねるので、ストップ位置調整手段の構造が簡素化される。
【0058】
<実施の形態7>
図33乃至図36に示すように、この実施の形態7におけるドアクローザでは、実施の形態6の場合と異なり、回動レバー35がハウジング1の側面を横切るように配置されている。そして、回動レバー35のハウジング1の上下面に対応する箇所には、回転軸2を中心に湾曲する長孔36が形成され、ハウジング1に螺合する固定ネジ37が各長孔36を貫通している。図33乃至図35に示すように、固定ネジ37を締め付けて回動レバー35をハウジング1に固定することで、ピニオンブッシュ1c,1cに支持されるレバー部材3をピニオン7及び回転軸2に対し定位置に保持し、固定ネジ37を緩めて回動レバー35を図36に示すように所望の向きに回動させることで、ピニオンブッシュ1c,1cに支持されるレバー部材3をピニオン7及び回転軸2に対し移動させることができる。
【0059】
<実施の形態8>
図37乃至図40に示すように、この実施の形態8におけるドアクローザでは、実施の形態4、5の場合と同様に、固定具13の本体が略コの字に屈曲形成され、ハウジング1の側面からハウジング1の上下面にかけて被せられるが、実施の形態4、5の場合と異なり、固定具13の本体はハウジング1の側面に植設されたスタッドボルト38に保持され、スタッドボルト38の軸上をスライドすることでセレーション13a,14同士の係脱を行うようになっている。固定具13のスライドを円滑化するためハウジング1には案内溝39が形成されている。スタッドボルト38の雄ネジには蝶ナット40が螺合し、蝶ナット40をスタッドボルト38上で螺進退させることでセレーション13a,14の係脱を切り換えるようになっている。また、図40に示すように、蝶ナット40を緩めることによるセレーション13a,14の噛み合いの解除を簡易に行うため、固定具13とハウジング1の側面との間に弾性体であるバネ座金41が挿入されている。
【0060】
ドアDのストップ保持位置を変更する場合は、蝶ナット40を図40に示すように緩める。固定具13はバネ座金41の弾性によりピニオンブッシュ1c,1cから速やかに離反してセレーション13a,14の係合を解く。そこで、ピニオンブッシュ1c,1cを所望角度だけ回動させた後に、図37及び図38に示すように、再び蝶ナット40を締め付けて固定具13をピニオンブッシュ1c,1c側にスライドさせ、セレーション13a,14を係合させる。このような操作により、レバー部材3がピニオン7及び回転軸2の周りを移動し、カム8との相対位置を変え、従ってドアDの開度すなわちストップ保持位置が変更される。
【0061】
<実施の形態9>
図41乃至図44に示すように、この実施の形態9におけるドアクローザでは、実施の形態8の場合に比べ、スタットボルト38に代え頭付ピン42及び摘み付きリング43により固定具13がハウジング1の側面に保持され、頭付ピン42の軸上をスライドすることでセレーション13a,14の係脱を行うようになっている。頭付ピン42には摘み付きリング43が回転可能に取り付けられ、摘み付きリング43を頭付ピン42上で回転させることでセレーション13a,14の係脱を切り換えるようになっている。また、摘み付きリング43と固定具13との対向面には係脱可能な凹凸部44,45が設けられ、固定具13とハウジング1の側面との間にはバネ座金41が挿入されている。
【0062】
ドアDのストップ保持位置を変更する場合は、図44に示す位置に摘み付きリング43を頭付ピン42上で回転させて凹凸部44,45を合致させる。これにより、固定具13はバネ座金41の弾性により摘み付きリング43の方に押しやられ、ピニオンブッシュ1c,1cから速やかに離反してセレーション13a,14の係合を解く。そこで、ピニオンブッシュ1c,1cを所望角度だけ回動させた後に、図41乃至図43に示す位置へと再び摘み付きリング43を回転させ、凸部45を凹部44から離脱させる。これにより、固定具13はバネ座金41の付勢力に抗してハウジング1上をピニオンブッシュ1c,1c側にスライドし、再びセレーション13a,14を係合させる。このような操作により、ピニオンブッシュ1c,1cに支持されるレバー部材3がピニオン7及び回転軸2の周りを移動し、カム8との相対位置を変え、従ってドアDの開度すなわちストップ保持位置が変更される。
【0063】
<実施の形態10>
図45及び図46に示すように、この実施の形態10におけるドアクローザでは、実施の形態1の場合と異なり、ストップ保持手段のカム装置がラック5aとスライダ9との間に設けられ、中間部材である押し棒46がスライダ9に支持されている。
【0064】
すなわち、カム装置におけるカム8の凹部8a,8bがラック5aの歯と反対側の背面に形成され、カムフォロアである鋼製のボール47がスライダ9に形成された凹溝48内に出没可能に収納されている。スライダ9には上記凹溝48の底に通じるガイド孔49がスライダ軸方向に平行にトンネル状に形成され、このガイド孔49内に中間部材である押し棒46がスライド自在に挿入されている。押し棒46はその一端が圧縮コイルバネ10の反ピストン側に配置されるワッシャ50に当接し他端が上記ボール47又はこのボール47に接する他のボール51に当接し、圧縮コイルバネ10の反力をボール47に伝えるようになっている。ドアDを開けると圧縮コイルバネ10が圧縮され、その反発力がカムフォロアであるボール47とカムの凹部8a又は8bとの係合力として利用され、従ってドアDは強いストッパ保持力により開放状態を維持する。
【0065】
また、ストップ位置調整手段である調整ボルト52がハウジング1に螺合している。調整ボルト52はスライダ9のスライド方向に伸び、その先端がスライダ9の端面に当接し、頭部52aがハウジング1外に露出している。調整ボルト52の頭部52aをドライバ等の工具で係止し、調整ボルト52を回すとカムの凹部8a又は8bとボール47との相対位置が変わり、これによりドアDのストップ保持位置が変更される。すなわち、調整ボルト52を図45の状態より更に締め込み、ボール47を図中左方向へスライダ9と共に移動させておけば、扉のストップ位置を変更させることが可能である。
【0066】
次に、このドアクローザの作用について説明する。
【0067】
閉じたドアDを開くと、回転軸2が回転し、その回転力がラック5aとピニオン7を介してシリンダ・ピストン装置のピストン4に伝達される。即ち、図46(A)〜(C)に示すように、ドアDの開放に伴って、ピストン4がシリンダボア1a内を右側すなわち閉扉方向に摺動する。この際、圧縮コイルバネ10はピストン4とスライダ9との間で圧縮され、ドアDの自閉力が蓄積される。
【0068】
ピストン4と共にラック5aが開扉方向に摺動すると、図46(D)に示すようにラック5a上のカム8の凹部8aにボール47が嵌まり込む。ボール47には押し棒46を介し圧縮コイルバネ10の圧縮力の反力が作用するので、ボール47はカム8の凹部8aと強固に係合する。従って、ドアDは適正にストップ保持される。
【0069】
このような状態からドアDが更に開放されると、図46(E)(F)に示すように、ピストン4及びラックaが更に開扉方向に摺動し、ボール47は最初の凹部8aから脱出し、次の凹部8bに係合する。従って、ドアDが第二のストップ保持位置に保持される。
【0070】
ドアDがストッパ保持位置にある状態において、ドアDに閉じる方向に力を加えると、カム8の凹部8a又は8bとの係合が解かれ、ピストン4は圧縮コイルバネ10の作用により、図45において閉扉方向である左側に移動する。このように圧縮コイルバネ10によってピストン4に与えられる力は、ラック5aとピニオン7を介して回転軸2に伝達され、従って、ドアDはこの圧縮コイルバネ10の作用によって自閉する。
【0071】
ドアDのストップ保持位置を変更する場合は、調整ボルト52をいずれかの向きに回して、スライダ9とラック5aとの位置関係を変更し、カム8の凹部8a,8bとカムフォロアであるボール47との相対位置を調整する。これにより、ドアDの解放度が加減される。
【0072】
<実施の形態11>
クローザ本体Cは、図47乃至図50に示すような四角筒状のハウジング1を有する。ハウジング1は、その長さ方向に伸びるシリンダボア1aと、これに連通するようにして形成されたラック5a及びピニオン収容室1bとを有している。シリンダボア1aの開放端はプラグ1xによって閉塞され、ラック5a及びピニオン収容室1bの開放端は他のプラグ1yによって閉塞されている。ハウジング1内は流体である油で満たされている。
【0073】
ハウジング1のラック5a及びピニオン収容室1b側には、回転軸2が、ピニオンブッシュ1c及び軸受1dを介して回転可能に支持されている。すなわち、回転軸2の上端がピニオンブッシュ1c及び軸受1dを介してハウジング1に支持され、回転軸2の下端が軸受1dを介してハウジング1に支持される。又、回転軸2の上下端とピニオンブッシュ1c及びハウジング1との間には、シール部材としてのOリング1eが圧油の流出を防止するために設けられている。
【0074】
一方、ハウジング1のシリンダボア1a内には、シリンダ・ピストン装置のピストン4が往復摺動可能に配置されており、このピストン4がシリンダボア1aをプラグ1x側の第1室1axと、ラック5a及びピニオン収容室1b側の第2室1ayとに分割している。第1室1axと第2室1ayとは連通路(図示せず)を介して連通されており、この連通路に速度調整弁(図示せず)が設けられている。
【0075】
ピストン4には、一方向弁4aが組み込まれている。一方向弁4aは、圧油が第2室1ayから一方向弁4aを通って第1室1axへ移動することを許容するが、圧油が第1室1axから一方向弁4aを通って第2室1ayへ移動することを阻止する。従って、ピストン4が図48及び図49において右側に移動する場合には、圧油は一方向弁4aを開放して、第2室1ayから第1室1axに移動可能である。従って、圧油は、この方向へのピストン4の移動に対して、大きな抵抗を生ずることはない。一方、ピストン4がシリンダボア1a内を右側から左側に移動する場合には、一方向弁4aは遮断されており、圧油の第1室1axから第2室1ayへの移動は、上述した速度調整弁が設けられた連通路を介して行われる。従って、速度調整弁の絞りの度合いに応じて、圧油は、この方向へのピストン4の移動に対して、大きな抵抗を生ずる。
【0076】
シリンダボア1a内にはピストンロッド5が配置され、その一端は、ピストンピン6を介してピストン4に連結されている。
【0077】
上述したシリンダ・ピストン装置は、ラック5a及びピニオン7を介して上述した回転軸2に連結されている。即ち、ピストンロッド5の先端部にはラック5aが形成されており、一方、回転軸2には、ピニオン7が一体回転するように取り付けられている。ラック5aはこのピニオン7に噛み合っている。
【0078】
従って、ドアDの開閉に伴う回転軸2の回転が、ラック5a及びピニオンを介してシリンダ・ピストン装置のピストン4に伝達される。即ち、ドアDの開閉に伴って、ピストン4がシリンダボア1a内を摺動する。このピストン4の摺動時に、その移動方向に応じて、圧油はピストン4に対して所定の抵抗力を付与する。この抵抗力は、ドアDを開閉する際の緩衝作用を生ぜしめる。ドアDが開放される際、ピストン4は図48及び図49において開扉方向である右側に移動し、一方、ドアDが閉じられる際、ピストン4は図48及び図49において閉扉方向である左側に移動する。
【0079】
図48及び図49に示すように、シリンダボア1a内には、ピストン4を閉扉方向に常時付勢する弾性部材である二条の圧縮コイルバネ10,10aが収納されている。圧縮コイルバネ10,10aはドアDが開かれるとピストン4によって圧縮され、ドアDの自閉のための力を蓄勢する。実施の形態1の場合に比し、外側の圧縮コイルバネ10の内側に更に圧縮コイルバネ10aが付加され内外二重に設けられるので、ドアDの自閉力が増大し、またドアDを開状態に保持するストップ保持力も増大する。ドアDは開く途中で人手から開放されると、圧縮コイルバネ10,10aの弾性力によりピストン4が閉扉方向に摺動するので、ラック5a、ピニオン7及び回転軸2を介し自動的に閉じる。圧縮コイルバネ10,10aはこの実施の形態では二条設けられるが、三条以上設けることも可能である。
【0080】
クローザ本体Cの内部における回転軸2の周辺には、回転軸2を所望の回転角度に拘束してドアDを所望の開度でストップ保持するストップ保持手段が設けられる。このストップ保持手段は、上記弾性部材である圧縮コイルバネ10,10aの反力により反ピストン側に付勢される中間部材と、中間部材を介した圧縮コイルバネ10,10aの反力の作用で係合することにより回転軸2を所望の角度位置に拘束するカム装置とから構成される。
【0081】
中間部材はレバー部材3として形成され、圧縮コイルバネ10,10aの反ピストン側に配置される。レバー部材3と回転軸2との間にはカム装置が配置され、カム装置のカム8が回転軸2側に設けられ、カム装置のカムフォロアであるローラ3bがレバー部材3側に設けられている。もちろん、カム8をレバー部材3側に設け、カムフォロア3bを回転軸2側に設けることも可能である。
【0082】
レバー部材3は、図48に示すように、カム8及びピニオン7の外周に沿って湾曲し、単一のピニオンブッシュ1cに枢軸であるピン3aにより支持されている。ピニオンブッシュ1cは実施の形態1では上下に二分割されるが、この実施の形態11では図51及び図52に示すように、一つにまとめられている。これにより、ドアクローザ本体Cの構造が簡素化され、組立作業が簡易化され、レバー部材3は適正に支持され、ドアDのストップ位置の変更操作が簡易化される。ピニオンブッシュ1cは、図49、図51乃至図54に示すように、ハウジング1の上壁に嵌まり込み支持される円盤状の支持部53と、この支持部53からハウジング1内に垂下する円筒片状の垂下部54とを有する。支持部53はその中央で回転軸2の上端を保持し、垂下部54は図55乃至図57に示すようにその一側縁でレバー部材3をピン3aにより回転可能に保持する。レバー部材3がピニオンブッシュ1cに予めピン3aで軸支されることで、レバー部材3とピニオンブッシュ1cはユニット化された状態でハウジング1に組み込まれる。
【0083】
レバー部材3は後述するスライダ9の切欠内に入り込み、圧縮コイルバネ10,10aによりスライダ9を介してカム8側に付勢される。レバー部材3におけるピニオン7及びラック5aに対応する箇所には切欠が形成され、その切欠内にピニオン7の歯とは噛み合わないがカム8の凹部8a,8bとは係合し得るカムフォロアであるローラ3bがピン3cにより軸支されている。もちろんローラ3bを省略し、ピン3cをカムフォロアとして直にカム8に接触させるようにしてもよい。ローラ3bとピニオン7の歯との接触は、レバー部材3の切欠の両側部分を、回転軸2のピニオン7を挟む両側に形成された平滑面に当接させることで防止される。
【0084】
図48及び図49に示すように、カム装置のカム8はピニオン7の外周上に一体で形成され、その結果ピニオン7は欠歯歯車となっている。もちろん、カム8はピニオン7と別体に成形し、回転軸2にスプライン溝等により嵌め込むようにしてもよい。カム8には上記カムフォロアであるローラ3bが係合する二つの凹部8a,8bが形成されている。凹部8a,8bは二つに限らず、一つ設けてもよいし三つ以上設けてもよい。上記圧縮コイルバネ10,10aは、ピストン4をプラグ1x側に付勢しドアDを閉じる方向に弾性力を常時付与していることから、その反力がレバー部材3をカム8側に付勢する。従って、ドアDが開かれ回転軸2が回転すると、図10に示すように、ローラ3bは、圧縮コイルバネの反力の作用でカム8のいずれかの凹部8a,8bに嵌り込み、ドアDはその位置でストップ保持される。
【0085】
図48及び図49に示すように、上記レバー部材3と圧縮コイルバネ10,10aの反ピストン側との間にはスライダ9が配置される。スライダ9は、貫通孔9aを有する円筒体として構成されており、クローザ本体Cのシリンダボア1a内にスライド可能に配置され、その貫通孔9a内にラック5aが摺動可能に挿入されている。ラック5aはその往復動の際にスライダ9の貫通孔9aにより案内される。スライダ9の中央部の側壁は部分的に切除されることによって切欠が形成され、この切欠内に回転軸2、ピニオン7及びカム8が入り込み、ピニオン7がラック5aと噛み合っている。スライダ9は場合により省略し、圧縮コイルバネ10,10aの反力をレバー部材3に直に或いは座金等を介して作用させるようにしてもよい。
【0086】
また、スライダ9の側面には、図48に示すように、案内溝9bが形成されている。クローザ本体Cのハウジング1には、スライダ9側に向かって伸びるガイド部材としてのストッパネジ11がねじ込まれており、その先端がスライダ9の案内溝9b内に挿入されている。従って、ストッパネジ11は、スライダ9のその中心軸線を中心とした回転を規制すると共に、カム8及びピニオン7側へのスライダ9の摺動限界位置を決定する。ストッパネジ11によりスライダ9の摺動が規制される結果、レバー部材3の圧縮コイルバネ10,10aによるカム8側への押圧力が加減される。
【0087】
このドアクローザは、カム8に対するレバー部材3の位置を移動させてドアDのストップ保持位置を変更するストップ位置調整手段を備える。すなわち、ドアDのストップ保持位置は、回転軸2に設けられたカム8の凹部8a,8bにレバー部材3のローラ3bが入り込むまでの回転軸2の回転角度によって決まることから、この実施の形態11では、ストップ位置調整手段はレバー部材3を支持するピニオンブッシュ1cをハウジング1に対し回転調節可能に支持する方式を採用する。より具体的には、ストップ位置調整手段は、図47、図49及び図50に示すように、ハウジング1に回転可能に支持されたピニオンブッシュ1cと、ピニオンブッシュ1cをハウジング1に回転しないように固定する固定具13とを具備する。
【0088】
図47に示すように、ピニオンブッシュ1cのハウジング1外に突出した箇所には、スパナ等の工具を係止するための咥え面55が形成される。ピニオンブッシュ1cの咥え面55に工具を掛けることによりピニオンブッシュ1cをハウジング1に対して回動させ、レバー部材3のローラ3bとカム8との相対位置を変更することができる。
【0089】
ピニオンブッシュ1cと固定具13とは固定手段である一対のセレーション14,13aにより係合するようになっている。図51乃至図57に示すように、ピニオンブッシュ1cのハウジング1外に突出した周縁部にはセレーション14が形成される。また、図59(A)及び図60(A)に示すように、このセレーション14に噛み合う他方のセレーション13aが固定具13に形成されている。固定具13は、略L字に曲げられた金具であり、ハウジング1のプラグ1y側に被せられ、図59(A)、図60(A)及び図61に示すように、回転軸2と平行に配置される支点ピン13bによりハウジング1に保持されると共に、ロック装置によりハウジング1に固定されている。
【0090】
ロック装置は、図59乃至図61に示すように、ハウジング1の右壁に固定された植込みボルトからなる案内棒56と、案内棒56にスライド及び回転可能に取り付けられたダイヤル57とを具備する。案内棒56におけるハウジング1の右壁とダイヤル57との間に固定具13のノッチ58が係合する。案内棒56の後端にはC字形の止めリング59が固定され、ダイヤル57はこの止めリング59により案内棒56からの抜け落ちを阻止される。また、案内棒56の中間部にはロックピン60が案内棒56を横切るように固定され、ダイヤル57にはロックピン60に対しロックとアンロックを切り替えるためのスイッチ手段が設けられる。すなわち、図62及び図63に示すように、ダイヤル57の中央部にはロックピン60が貫通しうる長穴61と、ロックピン60が係合するカム面62と、ロックピン60のストッパ63とが形成される。長穴61はロックピン60の側面形状に相似な長方形に形成される。カム面62は案内棒56に垂直な平坦面であるが、長穴61に隣接する箇所にはロックピン60をカム面62に導入しやすくするためテーパ面62aが形成される。テーパ面62aは図中ドットにより示される。その他、ダイヤル57には指を掛けるための鰭片57aが形成され、固定具13とハウジング1との間には、図59及び図60に示すように、セレーション14,13a同士が離反するような方向に固定具13を付勢する弾性体であるスプリング64が介装される。
【0091】
ドアDのストップ保持位置を変更する場合は、ダイヤル57を図59(B)に示す位置から図60(B)に示す位置へと反時計方向に90度だけ回転させる。これにより、ロックピン60が長穴61に合致し、スプリング64の付勢力によってダイヤル57が案内棒56上を後端側へとスライドし、固定具13が支点ピン13bを支点にしてアンロック側に回動し、セレーション13a,14同士が離反する。そこで、ピニオンブッシュ1cを所望角度だけ回動させた後に、ダイヤル57をスプリング64の付勢力に抗するように案内棒56上でスライドさせ、図60(B)に示す位置から図59(B)に示す位置へと時計方向に90度だけ回転させる。これにより、長穴61がロックピン60を通り越し、カム面62がロックピン60を掬い上げるごとく回動し、カム面62とロックピン60とが再び係合し、固定具13が支点ピン13bを支点にしてロック側に回動し、セレーション13a,14同士が噛み合う。また、同時に固定具13がハウジング1に対し固定される。この一連の操作の結果、レバー部材3がピニオン7及び回転軸2の周りを移動し、カム8との相対位置を変え、従ってドアDの開度すなわちストップ保持位置が変更される。また、このダイヤル57の操作の際、セレーション13a,14同士がきちんと噛み合っていない状態では図60に示すようにロックピン60が長穴61内に留まるので、ダイヤル57の回転操作は不能になり、無理なセット操作が阻止される。
【0092】
ストップ保持位置の変更の際にピニオンブッシュ1cがハウジング1上で無制限に回転すると、レバー部材3のローラ3b等がピストンロッド5等に干渉するおそれがあるので、その干渉の防止のため、図48及び図58に示すように、ストッパ手段が設けられる。すなわち、ピニオンブッシュ1cに一定角度範囲で円弧状の溝65が設けられ、この溝65に入り込む凸部66がハウジング1に設けられている。溝65は、図51乃至図57に示すように、ピニオンブッシュ1cの垂下部54にピニオンブッシュ1cの中心軸を中心として所定の角度範囲で湾曲するように形成される。凸部66は、図48及び図58に示すように、ボルトとして形成され、クローザ本体Cの裏側からハウジング1に螺入される。この凸部66と溝65との係合によりピニオンブッシュ1cは回転範囲を一定範囲内に規制され、図58(A)に示すようにレバー部材3をドアDの開度が最小となるストップ位置から同図(B)に示すようにドアDの開度が最大となるストップ位置に変更した場合において、レバー部材3のピストンロッド5等に対する干渉が防止される。また、同時にピニオンブッシュ1cのハウジング1からの抜け出しも防止される。
【0093】
次に、上述したドアクローザの作用を説明する。
【0094】
閉じたドアDを開くと、回転軸2はリンク機構Lの作用により回転する。このようなドアDの開放に伴う回転軸2の回転力は、ラック5aとピニオン7を介してシリンダ・ピストン装置のピストン4に伝達される。即ち、ドアDの開放に伴って、ピストン4がシリンダボア1a内を図48において右側すなわち閉扉方向に摺動する。この際、一方向弁4aの作用により、圧油は、ピストン4の移動に対して、大きな抵抗を生ずることはない。従って、圧縮コイルバネ10,10aの弾性力よりも僅かに大きな最小限の力でドアDを開放することができる。このドアDの開動作に伴い、圧縮コイルバネ10,10aはピストン4とスライダ9との間で圧縮され、ドアDの自閉力が蓄積される。
【0095】
ドアDが開放され、回転軸2が回転すると、カム8も同時に回転する。この際、レバー部材3のローラ3bは、圧縮コイルバネ10,10aによってスライダ9を介しカム8の外周面に押圧される。このような状態で、カム8が所定の回転角度まで回転すると、レバー部材3のローラ3bは、カム8の凹部8aに係合する。従って、カム8の回転が停止状態に保持される。これにより、回転軸2の回転が阻止され、その結果、ドアDは所定の開放位置であるストッパ保持位置に保持される。
【0096】
このような状態からドアDが更に開放されると、カム8が更に回転し、レバー部材3のローラ3bはカム8の凹部8aから脱出し、その係合が解除されて、カム8の他の凹部8bに係合しようとする。ローラ3bと凹部8bとの係合によって、カム8の回転が第二の停止状態に保持される。これにより、回転軸2の回転が阻止され、ドアDは更に大きく開かれたストッパ保持位置に保持される。
【0097】
ドアDがストップ保持位置に保持された状態においては、レバー部材3のローラ3bは比較的大きな弾性係数を有する圧縮コイルバネ10,10aの圧縮力によりカム8の凹部8a又は8bに嵌り込むので、ドアDは大きな保持力でストップ保持位置に保持される。
【0098】
このような状態からドアDが更に開放されると、カム8が更に回転し、レバー部材3のローラ3bはカム8の凹部8bから脱出し、ドアDはその最大開放位置まで開放される。
【0099】
ドアDがストッパ保持位置にある状態において、ドアDに閉じる方向に力を加えると、ピストン4は圧縮コイルバネ10,10aの復元作用により、図48において閉扉方向である左側に移動する。このように圧縮コイルバネ10,10aによってピストン4に与えられる力は、ラック5aとピニオン7を介して回転軸2に伝達され、従って、ドアDはこの圧縮コイルバネ10の作用によって自動的に閉じる。このようにピストン4が図48において左側に移動する場合には、一方向弁4aは遮断されており、圧油の第1室1axから第2室1ayへの移動は、速度調整弁が設けられた連通路を介して行われる。従って、速度調整弁の絞りの度合いに応じて、圧油は、この方向へのピストン4の移動に対して、大きな抵抗を生ずる。その結果、ドアDが閉じられる方向に回転する速度は、著しく減少する。これによりドアDは静粛に閉じる。
【0100】
また、ドアDのストップ保持位置を変更する場合は、ダイヤル57を図59(B)に示す位置から図60(B)に示す位置へと反時計方向に90度だけ回転させる。ダイヤル57の回転により、ロックピン60が長穴61に合致し、スプリング64の付勢力によってダイヤル57が案内棒56上を後端側へとスライドし、固定具13が支点ピン13bを支点にしてアンロック側に回動し、セレーション13a,14同士が離反する。そこで、ピニオンブッシュ1cを所望角度だけ回動させた後に、ダイヤル57をスプリング64の付勢力に抗するように案内棒56上でスライドさせ、図60(B)に示す位置から図59(B)に示す位置へと時計方向に90度だけ回転させる。これにより、長穴61がロックピン60を通り越し、カム面62がロックピン60を掬い上げるごとく回動し、カム面62とロックピン60とが再び係合し、固定具13が支点ピン13bを支点にしてロック側に回動し、セレーション13a,14同士が噛み合い、同時に固定具13がハウジング1に固定される。これにより、ドアDの開度の変更操作が完了する。
【0101】
ドアDのストップ保持位置を変更する場合において、ドアDの最大開度にセットされた場合であっても、図58(B)に示すように、ピニオンブッシュ1cの溝65にハウジング1側の凸部66が入り込むので、ピニオンブッシュ1cは回転範囲を一定範囲内に規制され、レバー部材3の移動範囲は制限される。従って、レバー部材3のピストンロッド5等に対する干渉が防止される。
【0102】
<実施の形態12>
図64及び図65に示すように、この実施の形態12のドアクローザは実施の形態11のドアクローザとは異なる構成のロック装置を備える。
【0103】
このロック装置は、ハウジング1の上壁に垂直方向にスライド可能に取り付けられたプランジャ67と、プランジャ67に対応して固定具13に穿設された係合穴68とを具備する。プランジャ67の下端にはC字形の止めリング69が固定され、プランジャ67はこの止めリング69によりハウジング1からの抜け出しを阻止される。また、プランジャ67とハウジング1との隙間内には弾性体である第一のスプリング70が挿入され、この第一スプリング70がプランジャ67を係合穴68の方に常時付勢する。プランジャ67の上端には、係合穴68に合致する大径部67aと、この大径部67aから垂直に突出する小径部67bとが設けられる。係合穴68は、固定具13における支点ピン13bが設けられる板部上に穿設される。固定具13とハウジング1との間には、セレーション13a,14同士が離反するような方向に固定具13を回動させようとする弾性体である第二のスプリング71が介装される。
【0104】
ドアDのストップ保持位置を変更する場合は、プランジャ67を図64(A)及び図65(A)に示す位置から図64(B)及び図65(B)に示す位置へと第一のスプリング70の付勢力に抗して下方に押し下げる。これにより、プランジャ67の大径部67aが係合穴68から離脱し、第二のスプリング71の付勢力によって固定具13が支点ピン13bを支点にしてアンロック側に回動し、セレーション13a,14同士が離反する。セレーション13a,14同士が離反すると同時に、プランジャ67の小径部67bが係合穴68の縁に当接し、固定具13の回動を停止させる。そこで、ピニオンブッシュ1cを所望角度だけ回動させた後に、固定具13を第二のスプリング71の付勢力に抗するように押してロック位置へと回動させる。これにより、セレーション13a,14同士が噛み合うと同時に、プランジャ67が第一のスプリング70の付勢力により上昇し、その大径部67aが係合穴68内に入り込み、固定具13をハウジング1に対しロック位置に固定する。
【0105】
<実施の形態13>
図66に示すように、この実施の形態13のドアクローザはピストン4やラック5aの開扉方向への移動量を調整可能でドアDの開き角度を制限する制限手段を備える。
【0106】
この制限手段は具体的には、ラック5aの移動方向に平行に螺進退可能なストッパネジ72であり、ハウジング1の右端を閉じるプラグ1yに形成された雌ネジ73に螺合する。ストッパネジ72の後端にはプラグ1yに形成されたガイド穴74に挿入されるガイド棒75が設けられる。ガイド棒75には油漏れを防ぐためのOリングが取り付けられる。またガイド棒75のハウジング外に露出する後端にはドライバ等の工具を係止するための係止溝76が形成される。
【0107】
ドアDの開き角度が大きくなるに連れてピストン4及びラック5aは図66中右方向へと移動するが、このストッパネジ72をあらかじめ螺進退させ、その位置を調整しておくことにより、ドアDの最大開度を種々加減することができる。すなわち、図67(A)に示すようにストッパネジ72をハウジング1の内方へと螺進させるとピストン4及びラック5aのストロークが低減しドアDの最大開度は小さくなり、図67(B)に示すようにストッパネジ72をハウジング1の外方へと螺進させるとピストン4及びラック5aのストロークが増加しドアDの最大開度は大きくなる。上記ストッパネジ72の先端には、ラック5aとの衝突時の衝撃を緩和する緩衝部材を生め込んでも良い。このように、開扉方向へのピストン4やラック5aの移動ストロークに制限を加えることにより、ドアDを制限角度以上に開くのを防ぐことができ、これにより突風等によるドアDの破損が防止される。
【0108】
なお、上記各実施の形態においては、クローザ本体をドアに取り付け、リンク機構が、回転軸をドアフレーム側に連結するものとして説明したが、クローザ本体をドアフレーム側に取り付け、リンク機構が、回転軸をドア側に連結するように構成することも可能である。
【0109】
また、上記各実施の形態においては、カムを回転軸に固定し、カムフォロアをレバー部材上に設けたが、カムをレバー部材側に設け、カムフォロアを回転軸側に取り付けるようにしても同様の作用を実現することができる。
【0110】
【発明の効果】
発明によればドアの自閉のためにハウジング内に組み込まれている弾性係数の比較的大きい弾性部材の反発力をストップ保持に利用することができ、ドアのストップ保持力が向上し、安定してドアをストップ保持することができ、ストップ保持のON/OFF動作も明確に体感することができ、使い勝手が向上する。また、内装式ドアクローザにおけるストップ保持位置を簡易に変更することが可能となる。
【0112】
請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2記載のドアクローザにおいて、ストップ保持手段のストップ保持機能をON/OFF切換するストップ保持機能切換手段が設けられたことから、内装式ドアクローザにおけるストップ保持機能のON/OFF切換が可能となる。殊に、ストップ保持機能切換手段としてハウジングのシリンダを塞ぐ蓋部材を利用するようにした場合は、特別の部品を用意しなくとも容易にストップ機能の設定と解除を行うことができ、使い勝手のよいドアクローザとすることができる。
【0113】
請求項4の発明によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のドアクローザにおいて、ピストンの開扉方向への移動量を調整可能な制限手段が設けられたことから、開扉方向へのピストンの移動ストロークに制限を加えることができ、扉を制限角度以上に開くのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るドアクローザの作動状態を示す概略図である。
【図2】図1に示すドアクローザの正面図である。
【図3】図1に示すドアクローザの左側面図である。
【図4】図1に示すクローザ本体の正面図である。
【図5】図1に示すクローザ本体の平面図である。
【図6】図1に示すクローザ本体の左側面図である。
【図7】図1に示すクローザ本体の右側面図である。
【図8】図1に示すクローザ本体の垂直断面図である。
【図9】図1に示すクローザ本体の水平断面図である。
【図10】図1に示すクローザ本体のストップ保持手段を示す部分切欠水平断面図であり、(A)はストップ保持位置(小さい開き角度)を示し、(B)はストップ保持位置(大きい開き角度)を示す。
【図11】図1に示すクローザ本体をレバー部材に沿うように切断して示す断面図である。
【図12】レバー部材の水平断面図である。
【図13】レバー部材をその湾曲方向に沿うように切断して示す断面図である。
【図14】図1に示すクローザ本体のストップ位置調整手段を示す部分切欠平面図である。
【図15】図1に示すクローザ本体の作動状態を示す水平断面図である。
【図16】図1に示すクローザ本体のストップ保持機能切換手段を示す部分切欠水平断面図であり、(A)はストップ保持機能がONの状態、(B)はOFFの状態を表す。
【図17】本発明の実施の形態2を示し、カムとピニオンの位置関係を示す平面図である。
【図18】図17に示すカム及びピニオンの垂直断面図である。
【図19】図17に示すカムの平面図である。
【図20】本発明の実施の形態3に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠底面図である。
【図21】本発明の実施の形態4に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠平面図である。
【図22】本発明の実施の形態4に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠正面図である。
【図23】本発明の実施の形態4に係るストップ位置調整手段を示す右側面図である。
【図24】本発明の実施の形態4に係るストップ位置調整手段を調整可能な状態にして示す部分切欠平面図である。
【図25】本発明の実施の形態5に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠平面図である。
【図26】本発明の実施の形態5に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠正面図である。
【図27】本発明の実施の形態5に係るストップ位置調整手段を示す右側面図である。
【図28】本発明の実施の形態5に係るストップ位置調整手段を調整可能な状態にして示す図であり、(A)は部分切欠平面図、(B)は右側面図である。
【図29】本発明の実施の形態6に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠平面図である。
【図30】本発明の実施の形態6に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠正面図である。
【図31】本発明の実施の形態6に係るストップ位置調整手段を示す右側面図である。
【図32】本発明の実施の形態6に係るストップ位置調整手段を調整してストップ位置を変更した状態で示す部分切欠平面図である。
【図33】本発明の実施の形態7に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠平面図である。
【図34】本発明の実施の形態7に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠正面図である。
【図35】本発明の実施の形態7に係るストップ位置調整手段を示す右側面図である。
【図36】本発明の実施の形態7に係るストップ位置調整手段を調整してストップ位置を変更した状態で示す部分切欠平面図である。
【図37】本発明の実施の形態8に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠平面図である。
【図38】本発明の実施の形態8に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠正面図である。
【図39】本発明の実施の形態8に係るストップ位置調整手段を示す右側面図である。
【図40】本発明の実施の形態8に係るストップ位置調整手段を調整可能な状態にして示す部分切欠平面図である。
【図41】本発明の実施の形態9に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠平面図である。
【図42】本発明の実施の形態9に係るストップ位置調整手段を示す部分切欠正面図である。
【図43】本発明の実施の形態9に係るストップ位置調整手段を示す右側面図である。
【図44】本発明の実施の形態9に係るストップ位置調整手段を調整可能な状態にして示す部分切欠平面図である。
【図45】本発明の実施の形態10に係るストップ位置調整手段を示す水平断面図である。
【図46】本発明の実施の形態10に係るストップ位置調整手段を備えたクローザ本体の作用を示す動作図である。
【図47】本発明の実施の形態11に係るドアクローザにおけるドアクローザ本体の平面図である。
【図48】図47に示すドアクローザ本体の水平断面図である。
【図49】図47に示すドアクローザ本体の垂直断面図である。
【図50】図47に示すドアクローザ本体の右側面図である。
【図51】ピニオンブッシュの半断面図である。
【図52】ピニオンブッシュの右側面図である。
【図53】ピニオンブッシュの平面図である。
【図54】ピニオンブッシュの底面図である。
【図55】ピニオンブッシュをレバー部材と共に示す半断面図である。
【図56】図55に示したピニオンブッシュ及びレバー部材の平面図である。
【図57】図55に示したピニオンブッシュ及びレバー部材の底面図である。
【図58】(A)はドアのストップ角度を最小にセットした状態を示すドアクローザ本体の部分切欠水平断面図であり、(B)はドアのストップ角度を最大にセットした状態を示すドアクローザ本体の部分切欠水平断面図である。
【図59】(A)は図47に示すクローザ本体のストップ位置調整手段を固定状態にして示す部分切欠平面図であり、(B)は(A)に示すダイヤルの正面図である。
【図60】(A)は図47に示すクローザ本体のストップ位置調整手段を解除状態にして示す部分切欠平面図であり、(B)は(A)に示すダイヤルの正面図である。
【図61】図59に示した箇所の正面図である。
【図62】ダイヤルの拡大平面図である。
【図63】図62中、LXIII−LXIII線矢視断面図である。
【図64】(A)は本発明の実施の形態12に係るドアクローザ本体のストップ位置調整手段を固定状態にして示す部分切欠平面図であり、(B)は解除状態にして示す部分切欠平面図である。
【図65】(A)は本発明の実施の形態12に係るドアクローザ本体のストップ位置調整手段を固定状態にして示す部分切欠正面図であり、(B)は解除状態にして示す部分切欠正面図である。
【図66】本発明の実施の形態13に係るドアクローザ本体の水平断面図である。
【図67】(A)は図66に示すドアクローザ本体の開き角度制限手段を開き角度が小さくなる方に操作した状態を示す水平断面図であり、(B)は開き角度が大きくなる方に操作した状態を示す水平断面図である。
【符号の説明】
C…クローザ本体
D…ドア
F…ドアフレーム
L…リンク機構
1c…ピニオンブッシュ
1y…プラグ
2…回転軸
3…レバー部材
3b…ローラ
4…ピストン
5a…ラック
7…ピニオン
8…カム
10…圧縮コイルバネ
46…押し棒
72…ストッパネジ

Claims (5)

  1. ドア又はドアフレームに固定されるクローザ本体と、クローザ本体に支持される回転軸をドアフレーム又はドアに連結しドアの開閉に伴って回転軸を回転させるリンク機構とを備え、クローザ本体内には、ラックと連動するピストンを備え、前記回転軸と同軸であって一体的に回転するピニオンが前記ラックと噛み合うことで前記回転軸の回転にともなって前記ピストンが移動し、前記ピストンの閉扉方向の速度が開扉方向の速度よりも低減するように流体圧を制御するシリンダ・ピストン装置と、前記ピストンを閉扉方向に常時付勢する弾性部材と、前記回転軸を所望の回転角度に拘束してドアを所望の開度でストップ保持するストップ保持手段とを備えたドアクローザにおいて、
    前記ストップ保持手段は、
    前記ピニオンと一体的に回転する凹部を有するカムと、前記ドアを所定の位置まで開放した時に前記弾性部材の弾性力によって前記凹部に係合可能な凸部を有する中間部材と、前記中間部材を移動して前記カムに対する前記中間部材の相対位置を調整して前記ドアのストップ保持位置を変更するストップ位置調整手段と、
    を備えていることを特徴とするドアクローザ。
  2. ドア又はドアフレームに固定されるクローザ本体と、クローザ本体に支持される回転軸をドアフレーム又はドアに連結しドアの開閉に伴って回転軸を回転させるリンク機構とを備え、クローザ本体内には、ラックと連動するピストンを備え、前記回転軸と同軸であって一体的に回転するピニオンが前記ラックと係合することで前記回転軸の回転にともなって前記ピストンが移動し、前記ピストンの閉扉方向の速度が開扉方向の速度よりも低減するように流体圧を制御するシリンダ・ピストン装置と、前記ピストンを閉扉方向に常時付勢する弾性部材と、前記回転軸を所望の回転角度に拘束してドアを所望の開度でストップ保持するストップ保持手段とを備えたドアクローザにおいて、
    前記ストップ保持手段は、
    前記ラックに形成された凹部と、前記ドアを所定の位置まで開放した時に前記弾性部材の弾性力によって前記凹部に係合可能な係合部材と、前記係合部材を移動して前記凹部に対する前記係合部材の相対位置を調整して前記ドアのストップ保持位置を変更するストップ位置調整手段と、
    を備えていることを特徴とするドアクローザ。
  3. ストップ保持手段のストップ保持機能をON/OFF切換するストップ保持機能切換手段が設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のドアクローザ。
  4. ピストンの開扉方向への移動量を調整可能な制限手段が設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のドアクローザ。
  5. 前記ストップ位置調整手段は、前記クローザ本体の外部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のドアクローザ。
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