JP3980192B2 - 成形品の成形方法及び成形品 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂の射出成形時に加圧流体を用いて中空部を形成する方法で得られる成形品において、設計上の必要性に対して高強度を得られる等の優位点を持つ中実部分を併せて形成するとともに、外観の優れた成形品を得る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂の射出成形において成形体に中空部を設ける成形方法としては、一般に特開昭50−71756号公報、特開昭53−102960号公報、或いは特開昭60−24913号公報等に記載されるような方法が広く知られており、既に産業界において利用されてきている。具体的な成形方法としては多くの案が提案されているが、成形方法の要点としては射出成形用金型キャビティ内に溶融樹脂を射出し、流動過程、或いは成形品表面或いは内部に設けられた加圧流体の導入口から加圧流体を導入することにより成形品内部に中空部を設けるための方法として知られている。
加圧流体を導入するタイミングとしては、金型キャビティ内が樹脂で充填される途中、或いはほぼ充填してから導入する方法等が提案されている。金型キャビティ内が樹脂で充填される途中に加圧流体を導入する場合は樹脂充填から加圧流体導入に切り替わる際、樹脂流動先端の流速が変化し外観が変化する事がある。一方、ほぼ充填してから導入する場合は、前者に比べ均一な外観を出しやすく、更に加圧流体で押し出された余分な樹脂を流し込む副キャビティを設けるとより良い外観が得られる。
加圧流体の具体的な導入方法も多くの方法が提案されている。上記特開昭50−71756号公報、特開昭53−102960号公報では樹脂注入用のノズル或いはホットランナー用ノズルより加圧流体を導入する事が、或いは特開平1−157823号公報では金型内のスプルー或いはランナー部から加圧流体を導入する事が提案されているが、これらの方法では設計上の理由より製品の特定部分に中実構造部を設ける事が困難となる。
特開昭64−14012号公報では金型へ直接加圧流体導入ニードル(或いはノズル:以下括弧内略)を当接し加圧流体を供給する方法が提案されているが、この方法では加圧流体の給排出口は加圧流体の給排出の為に成形品の本来有るべきと考えられる表面より突起状の飛出した構造を持っており、機能上好ましくない形状を必要としている。また、この突起を後加工で切削し成形品表面と同一表面を持たせる為には二次工程が必要となり経済的に不利であるだけでなく、加圧流体の給排出のために最低限必要な開口径以上の大きな孔が空いてしまい、外観上も好ましくないものとなってしまう。
特開平5−118170号公報は扉等の開閉のために用いられる取っ手成形品に関するもので、握り部は外観が良く、取付け部は高強度を有する中空成形品の記載がある。これには上記特開昭64−14012号公報と同様の技術が応用されているものと考えられるが、溶融樹脂のニードルへの流入防止のためのチェック弁付き加圧流体導入口を持った比較的複雑なニードルを金型内のキャビティー面に二重構造を取った上で当接するように設置し、加圧流体導入後は該ニードルを後退させる事で加圧流体の排出を行っている。しかし、この方法では、樹脂注入ゲートより金型内のキャビティーに溶融樹脂が流入した際に形成される固化したまたは固化しかけた樹脂表面層を加圧流体がその圧力で突破る必要がある為、樹脂の粘度が低い状態で加圧流体を導入しなければならず、成形条件は狭い範囲に限定されてしまう事が多い。特に固化速度が極めて早くしかも一旦固化した後は非常に強靱な物性を示す結晶性樹脂では外観の良好な成形品を効率良く作る事は困難である。またこのような複雑な構造のニードルは高価であり、且つ複雑な構造の金型に対しては設置する位置が制限され、また何よりも良外観を得るべき握り部の一部に加圧流体導入跡の大きな穴が空くという重大な問題があり、良好な外観を持った中空部を形成するには限界がある。
【0003】
特開平3−87224号公報には樹脂の注入後供給される加圧流体の圧力で突出しピンをキャビティー内に突出し加圧流体を供給する方法が提案されているが、この場合もキャビティー内に注入した樹脂の表面をピンで突破る必要がある為、樹脂の冷却があまり進行しない状態で加圧流体を導入しなければならず、成形条件は狭い範囲に限定されてしまう事が多い。特に結晶性樹脂ではかなり成形条件が狭くなり、実質上成形が困難である。
一方、ニードルをあらかじめ金型キャビティー内に設置しておく方法も幾つか提案されている。特開昭63−281818号公報或いは特開平1−95007号公報では成形品にボスを設け中空孔を形成するコアピンに貫通穴を設けその先端より加圧流体等を導入する事でヒケ防止を図る提案があるが、ボスの不要な成形品では適用出来ないか、出来たとしても切削による二次加工が必要となる。また、これらのニードルは特開昭59−220338号公報に明らかに示されているごとく、金型開閉軸方向と平行に設置されるのが一般的である。これに対し、特開平3−164222号公報には金型開閉軸方向と平行でない方向で、金型キャビティー内にニードルを設置する方法が開示されているが、この方法では単にニードルの挿入方向の自由度を待たすための方法を開示しているだけであり、高強度が必要であり、中実構造を形成したい部分に上手くコントロールして中実構造を設ける事は困難であると共に、中実構造部分を持った外観の優れた中空成形品を得る事は困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来の問題点を解決する為なされたもので、強度を必要とする中実部を必要な部位に設け、且つ中空部を設けることによる軽量化、ヒケ防止等の一般的な利点を損うことなく、優れた外観を併せ持つ中空成形品を成形する方法並びにその成形方法により得られた中空成形品を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を達成するため鋭意研究し、本発明に至った。
即ち、本発明は、熱可塑性樹脂を用い、金型のキャビティ内に溶融樹脂を注入した後、成形品となる部分の内部に挿入されるように金型のキャビティ内に予め設置されたニードルから加圧流体を導入する成形方法により中実部と加圧流体の導入により形成される中空部を共に有する成形品を成形するに際し、該ニードルを該成形品となる部分の中実部とする部分から中空部とする部分に向けて、挿入されるように設置し、中実部とする部分のキャビティに設けられたゲート部から射出され注入された樹脂の流動を、中空部とする部分において実質的に該ニードルの長さ全体にわたり分断しないようにしたことを特長とする成形方法、並びにこのような成形方法により得られる成形品に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本願の請求項1に記載の如く、熱可塑性樹脂を用い、成形品内部に挿入されるように設置されたニードルから加圧流体を導入する成形方法により中実部と中空部を共に有する成形品を成形するに際し、該ニードルを該成形品の中実部とする部分から中空部とする部分の方向に挿入することにより、中空部とする部分にはニードル挿入穴による外観的問題が解消される。また、加圧流体を導入するためのニードルを、射出された樹脂が中空部とする部分に充填される流れが中空部とする部分に突出した該ニードルの長さ全体にわたり実質的に分断しないように設置することにより、ウエルドラインやフローマークといった外観不良の問題を生じさせない。そして、加圧流体の導入口であるニードルの先端が中空部とする部分の中心付近に設置してあるため、加圧流体を中心付近に樹脂の充填方向に沿って導入する事ができ、中空部とする部分の樹脂厚みが加圧流体の導入により大きく偏在する現象を防ぐ事が出来る。更にニードルの長さを調整することにより、中実とする部分を確実に設ける事が出来る。加えて、ニードル挿入穴が中空部表面に露出しない為、本来外観を必要とする中空部全体を意匠面とする事が可能となり、デザイン上の自由度が増す。
【0007】
本発明で用いられるニードルの形状としては、まっすぐでも湾曲していても、弁構造があってもなくても構わず、流体噴出孔の形状や方向も問わない。また、ニードルは成形品の形状並びに金型構造に応じ、金型に固定してあってもよいし、機械的要素により金型キャビティに挿入、引き抜きが出来る状態であってもよい。その長さは、中実部とする部分から中空部とする部分に5mm以上突出していることが望ましい。ニードルの突出長さが5mm未満であると、成形品のばらつきによりニードル先端から導入される加圧流体が樹脂を押し広げ、中実部とする部分まで中空部分を設けてしまい、選択的に中空部を設けることが出来なくなることがあり、好ましくない。また、5mm以上であれば、特別な成形条件を選ばずとも操作性や製品形状、中空部の範囲など中実部を選択的に設ける以外の点に問題が生じない限り特に制約はない。
【0008】
熱可塑性樹脂は射出成形機により一定量可塑化し、金型キャビティ内に充填後、金型内に設けたニードルより加圧流体をキャビティ内の樹脂中に導入し、樹脂を加圧流体の圧力によりキャビティ壁に押し付けることによりキャビティの形状に樹脂を成形する。この際、可塑化する樹脂の量は、キャビティを完全に満たすに十分な量であってもよいし、そうでなくともよく、30容量%以上であればよいが、後者のほうが望ましい。樹脂をキャビティを完全に満たすに十分な量を可塑化し、充填した場合、加圧流体導入により押し出された余分な樹脂を流し込む副キャビティを設けると更に良い外観が得られる。
【0009】
用いられる加圧流体は金型キャビティに注入された樹脂にニードルから導入出来、樹脂の内部から樹脂を金型壁面に自身の圧力をもって押し付けることが出来ればよいが、取扱いの容易さ、注入及び排出の容易さなどから、本願の請求項6に記載の如く、気体であることが好ましく、さらには、安価なこと、危険性の低さ、環境や健康への安全性などから、本願の請求項7に記載の如く、窒素ガスまたは空気が望ましい。
【0010】
用いられる熱可塑性樹脂は、特に制約はないが、その中で、結晶性熱可塑性樹脂は一般に非晶性熱可塑性樹脂に比べ固化速度が速く、樹脂圧力に比べ低い流体圧力で金型に押さえつけることになる中空成形では良外観の成形品を得ることが難しいが、本願の請求項4に記載の如く、本発明はこの様な外観を出しにくい結晶性樹脂でも容易に良い外観を出す事が出来る。中でも、本願の請求項5に記載の如く、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイドから選ばれた少なくとも1種を主成分とする樹脂は機械的特性や耐薬品性が良い為、このような強度の必要な中実とする部分と、外観が重要となる中空部とする部分とを併せ持つ形状の成形品については特に適した材料である。これら樹脂には主成分とする樹脂以外に、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート以外のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステルアミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂などの他の熱可塑性樹脂、安定剤、滑剤、可塑剤、核剤、帯電防止剤、着色剤などの添加剤、グラファイト、タルク、マイカ、ガラスフレーク、ガラスバルーン、ガラス繊維、カーボン繊維、ウィスカー繊維などの充填剤などが配合されていても構わない。
【0011】
【実施例】
以下、本発明を車両用レバースイッチノブを例にとり具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は棒状をした車両用レバースイッチノブの外観図であり、図2は成形品を得るためのキャビティ形状並びにゲート及びニードル配置である。ここで(2)−Xが中実部、(3)−Xが中空部とする部分である。図示されるように、ニードル(1)は金型キャビティの強度が必要で中実部とする部分(2)から(3)の方向に挿入され、中空部とする部分(3)において実質的にニードル(1)の突出部分全体にわたり分断しないように、中空部とする部分(3)の中心軸方向に設置してある。又、ニードル(1)は製品形状及び金型構造上、成形品突き出し方向と異なる方向に設けてあるので、駆動自在にして金型キャビティ(2)、(3)から引き抜いた後に成形品の突き出しをしている。
図2に示す形状とニードル配置で成形を行なう場合、樹脂の流れは中空部とする部分(3)に突出したニードルにより分断されない為、樹脂の流動を乱す事が無く樹脂注入を行なう事ができ、外観を損ねる原因であるウエルドラインやフローマークの発生が防止できた。
また、加圧流体の導入口であるニードル(1)の先端が中空部とする部分(3)の中心付近に設置してあるため、中空部とする部分(3)の中心に加圧流体を導入する事ができ、中空部とする部分(3)の偏肉を防ぐ事が出来た。尚、このニードル(1)が5mmより短い場合は、成形条件をせまい範囲でコントロールしないと、導入した加圧流体が中実とする部分(2)まで流れ込み、中実部が形成されないといった不良が発生した。
【0012】
実施例1
図1に示す棒状成形品を得るためのキャビティ形状並びにゲート及びニードル配置である金型(図2)で成形を行なった。中実とする部分(2)から中空とする部分(3)方向に突出しているニードルの長さは5mmとした。射出成形機にて、金型温度80℃で、樹脂温度 270℃のガラス繊維20重量%充填ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂を金型キャビティ内に完全に充填しない量を計量後、ゲートから金型キャビティ内に射出した。樹脂注入後、保圧を保持し成形機スクリュー位置を固定した状態で10MPa に加圧した窒素ガスをニードルより金型キャビティ内に導入した。窒素ガス導入から約30秒間そのままの状態で冷却した後、成形品中の加圧窒素ガスをニードルより排出し、ニードルを機械的操作で金型キャビティ内より引き抜き、金型を開いた後、成形品を取り出した。
ガスを注入しない状態で、ショートショット法により樹脂の充填状態を観察したところ、中空部でニードルにより樹脂の流動は分断されておらず、図2の矢印で示した方向にニードルに沿って安定した状態で注入されていた。また、得られた成形品の外観を観察したところ、中空部にウエルドラインやフローマークなどの外観不良やニードル跡もなく、優れた外観の成形品が得られた。さらに成形品を切断して内部を観察したところ、図2に示したように中実部、中空部が選択的に形成され、中空部の樹脂厚みの大きな偏在も無かった。
【0013】
実施例2〜5
樹脂材料ならびに成形温度条件を、ガラス繊維20重量%充填ポリアミド樹脂(金型温度:80℃、樹脂温度: 280℃)、ガラス繊維10重量%充填ポリアセタール樹脂(金型温度:80℃、樹脂温度: 200℃)、無充填ポリアセタール樹脂(金型温度:80℃、樹脂温度: 200℃)、ガラス繊維40重量%充填ポリフェニレンサルファイド樹脂(金型温度: 150℃、樹脂温度: 330℃)とし、実施例1で用いた金型を用い、成形を行った。成形条件は実施例1と同じで、冷却時間のみ材料によって適宜変更した。
得られた成形品は実施例1と同様に良好なものであった。
【0014】
実施例6
実施例1と同じキャビティ形状並びにゲート及びニードル配置であるが、中実とする部分(2)から中空とする部分(3)方向に突出しているニードルの長さを4mmとした金型(図3)で成形を行なった。
実施例1と同じ材料を使用し、同じ条件で成形品を作成した。得られた成形品を切断して内部を観察したところ、図3に示したように中実としたい部分にも窒素ガスが入り込み、中空部が形成されているものが混ざっていた。
この中実としたい部分にも中空部が形成されている成形品の中実としたい部分の曲げ強度を測定したところ、実施例1と比較して低下していた。但し、成形条件を検討したところ、ガスの導入タイミング及び圧力を特定の条件巾の範囲に設定することで、実施例1と同様の成形品を安定して得られることが判った。
【0015】
比較例1
図4に示すキャビティ形状並びにゲート及びニードル配置である金型で成形を行なった。成形品の形状、外寸法は実施例1と同様であるが、加圧流体の導入をゲート以前の流路の途中から導入する様にした。
上記金型を用い、実施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形品はウエルドラインやフローマークが無く、中空部の偏肉も無く外観は良好であったが、図4に示されるようにゲート部や中実としたい部分にも中空部が形成されていた。
【0016】
比較例2
図5に示すキャビティ形状並びにゲート及びニードル配置である金型で成形を行なった。成形品の形状、外寸法は実施例1と同様であるが、ニードルを中空部としたい部分に直接挿入する様にした。
上記金型を用い、実施例1と同様にして成形品を得た。この場合、成形条件幅が狭くなり、得られた成形品の外観にもフローマークが発生しており、ニードル跡も中空部表面に残るなど、外観上問題であった。また、実施例1と同様に樹脂の充填状態を観察したところ、図5で矢印で示したようにニードルにより樹脂の流れが分断され、阻害されており、そこにはウエルドが発生していた。成形品を切断して内部を観察したところ、ニードル挿入部付近に樹脂厚みの偏在が見られた。
【0017】
比較例3
図6に示すキャビティ形状並びにゲート及びニードル配置である金型で成形を行なった。成形品の形状、外寸法は実施例1と同様であるが、ニードルを中空部としたい部分に設けた突起に挿入する様にした。
上記金型を用い、実施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形品には図6に示されるように中実部、中空部が選択的に形成され、ウエルドラインやフローマークといった不良も見られなかった。しかし、流体注入のための突起部分の切削加工が必要であり、加工後には中空部表面に加工跡とニードル挿入穴が残り、外観上問題であった。
【0018】
【発明の効果】
本発明により、中実部、中空部を合わせ持つ成形品を、中空部表面にニードル挿入跡並びにウエルドマークやフローマークといった外観不良が無いように成形する方法並びにそのような成形方法で得られた優れた外観と強度を併せ持つ成形品を得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 棒状の車両用レバースイッチノブの外観図であり、(a) は平面図、(b) は側面図である。
【図2】 図1に示す棒状成形品を得るためのキャビティ形状並びにゲート及びニードル配置である金型を説明する実施例1に対応する図であり、(a) は図1のAA’断面図、(b) は図1のBB’断面図に対応する。
【図3】 図1に示す棒状成形品を得るためのキャビティ形状並びにゲート及びニードル配置である金型を説明する、中実部にガスが入り込み、中空部が形成されている実施例6に対応する図であり、(a) は図1のAA’断面図、(b) は図1のBB’断面図に対応する。
【図4】 図1に示す棒状成形品を得るためのキャビティ形状並びにゲート及びニードル配置である金型を説明する比較例1に対応する図であり、(a) は図1のAA’断面図、(b) は図1のBB’断面図に対応する。
【図5】 図1に示す棒状成形品を得るためのキャビティ形状並びにゲート及びニードル配置である金型を説明する比較例2に対応する図であり、(a) は図1のAA’断面図、(b) は図1のBB’断面図に対応する。
【図6】 図1に示す棒状成形品を得るためのキャビティ形状並びにゲート及びニードル配置である金型を説明する比較例3に対応する図であり、(a) は図1のAA’断面図、(b) は図1のBB’断面図に対応する。
【符号の説明】
(R) ランナ
(G) ゲート
(1) 加圧流体導入ニードル
(2)−X 製品部で中実部とする部分
(2) 金型キャビティにおける(2)−Xに対応部分
(3)−X 製品部で中空部とする部分
(3) 金型キャビティにおける(3)−Xに対応部分
(4) 樹脂の流れ方向

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂を用い、金型のキャビティ内に溶融樹脂を注入した後、成形品となる部分の内部に挿入されるように金型のキャビティ内に予め設置されたニードルから加圧流体を導入する成形方法により中実部と加圧流体の導入により形成される中空部を共に有する成形品を成形するに際し、該ニードルを該成形品となる部分の中実部とする部分から中空部とする部分に向けて、挿入されるように設置し、中実部とする部分のキャビティに設けられたゲート部から射出され注入された樹脂の流動を、中空部とする部分において実質的に該ニードルの長さ全体にわたり分断しないようにしたことを特長とする成形方法。
  2. 成形品が車両用レバースイッチノブである請求項1記載の成形方法。
  3. 金型のキャビティ内の全てを満たさないように溶融樹脂を注入し、次いで加圧流体を該樹脂内に導入することによる請求項1又は2記載の成形方法。
  4. 熱可塑性樹脂が結晶性樹脂である請求項1〜3の何れか1項記載の成形方法。
  5. 結晶性樹脂がポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイドから選ばれた少なくとも1種を主成分とする樹脂である請求項4記載の成形方法。
  6. 加圧流体が気体である請求項1〜5の何れか1項記載の成形方法。
  7. 加圧流体が窒素ガス又は空気である請求項6記載の成形方法。
  8. 請求項1〜7の何れか1項記載の成形方法で得られる成形品。
  9. 車両用レバースイッチノブである請求項8記載の成形品。
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