JP3979869B2 - 加熱調理器 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本体ケースの上面を調理プレートにて被覆し、かつ本体ケース内に加熱コイルやグリル等の熱源を内蔵した加熱調理器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
本体ケース内にヒータやグリル等の熱源を内蔵し、システムキッチン等に組み込んで使用される加熱調理器では、例えば特許第３００８９０４号公報に示される様に、システムキッチン等への施工性を考慮して、調理器本体の重心位置を調理プレートの前後方向の中心線より前寄りに設定している。
【０００３】
然しながら、調理器本体を前下がりの状態でシステムキッチンの天板に開口された開口部に組み込む場合、調理器本体の落し込み位置が少しでも後方にずれると、本体ケースの後板がシステムキッチンの開口部口縁に当たり、該部を損傷したり、本体ケースの後板が変形し、本体ケース内部に配設した回路部品等の位置がずれ、安全性に影響を及ぼす可能性がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、本体ケースとシステムキッチン等との接触による本体ケースの変形を防止する事を目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、システムキッチン等の天板に開口された開口部にドロップイン方式にて組み込む調理器本体を備え、この調理器本体の本体ケースの上面を調理プレートにて被覆し、本体ケース内に加熱コイルやグリル等の熱源を収納して装着したものにおいて、本体ケースの後板背面部に比較的板厚の厚い保護板を着脱可能に装着して成るものである。
【０００６】
又本発明は、保護板の重量を、本体ケースの重心位置が調理プレートの前後方向の中心位置、又は中心位置より後方に成る様に設定して成るものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を電磁調理器を用いて先ず図１に基づき説明すると、１は例えばシステムキッチンにドロップイン方式にて組み込まれる調理器本体で、本体ケース２の上面開口部に耐熱ガラス製の調理プレート３を装着していると共に、この調理プレート下方の内部上面左右に誘導加熱コイル４，４を配設し、これら誘導加熱コイル間の後方にラジェントヒータ５を配置している。
【０００８】
又、上記電磁調理器本体１内の前面右側には操作パネル６を配設していると共に、この操作パネルの左側には、図２にても示す様に、前面開口７をグリル扉８にて開閉するグリル９を内蔵している。
【０００９】
尚、上記調理プレート３の外周囲を額縁状の天板枠１０にて包囲し、この天板枠を上記本体ケース２の上面開口部に固定することで、調理プレート３を本体ケース２に堅固に固定している。
【００１０】
更に、上記本体ケース２は、左右の側板１１，１１と底板１２、及び後板１３にて略箱状に構成している。
【００１１】
１４は上記本体ケース２の後板１３の背面に着脱可能にビス１５，１５止めした比較的板厚の厚い金属板から成る保護板で、図３にても示す様に、上記後板１３の背面形状に合致する様に略く字状に折曲形成し、上端部に上記後板１３の上端部に穿孔した複数の係入孔１６・・に係入する係入片１７・・を一体に突設している。
【００１２】
又上記保護板１４は、上記本体ケース２への固定により、上記調理器本体１の重心位置が、例えば調理プレート３の前後方向の中心位置（図２中のＡ）又はこの中心位置よりやや後方位置に成る様に重量を設定している。
【００１３】
一方上記グリル９は、箱状のグリル室１８内の上部にヒータ１９を装着していると共に、上記グリル室１８内の底部には、魚等の被調理物を載せる焼網２０を着脱に載置したバット２１を前後方向に出し入れ自在に収納している。
【００１４】
又、上記グリル室１８の後壁上部には排気ダクト２２を連通状態に連結していると共に、この排気ダクトの途中に、このダクト内を通過する排気温度を検出するサーミスタ等から構成した温度センサ２３を装着している。
【００１５】
上記調理器本体１をシステムキッチン等に組み込む場合には、グリル扉８やバット２１、焼網２０を取り外した状態にて、例えば天板枠１０の上記重心位置を手で持ち上げた後、図４にて示す様に調理器本体１の前部が前下がりとなる様に傾斜させて、システムキッチン２４のカウンタートップ２５に開口した収納孔２６に落し込みながら、本体ケース２の前端部をシステムキッチン２４の前面開口２７に臨ませ、図５にて示す様に調理器本体１をシステムキッチン２４に収納装着する。
【００１６】
尚、上記調理器本体１のシステムキッチン２４への装着施工に際しては、ほとんどの場合、調理器本体１の前部のみを目視で確認しながら落し込み作業を行う為、本体ケース２の後板１３の位置確認が難しく、この後板が上記カウンタートップ２５の収納孔２６孔縁に当たり易いが、後板１３の背面を保護板１４で被覆しているので、調理器本体１の落し込み時に位置がズレ、誤って保護板１４が収納孔２６の孔縁に当接しても、後板１３が変形して内部部品の位置が移動することもなく、本体ケース２全体の強度並びに耐久性を向上する事が出来るものである。
【００１７】
又上記構成により、調理器本体１の重心位置を、天板３の前後方向の略中心位置、又は中心よりやや後方に設定したことで、持つ位置をわずかに前後に移動したり、手の角度を調節することで、落し込み時の調理器本体１の角度を比較的簡単に調節する事ができ、施工時の作業性を向上する事が出来るものである。
【００１８】
尚、上記保護板１４は着脱自在に構成している為、必要に応じて取り外しても良いが、後板１３がカウンタートップ２５の収納孔２６孔縁に接触すると、変形の恐れがある。
【００１９】
【発明の効果】
本発明の構成により、調理器本体をシステムキッチンの天板に開口された開口部にドロップイン方式にて組み込むものにおいて、本体ケースの後板背面部に、比較的板厚の厚い保護板を着脱可能に装着したことで、本体ケースをシステムキッチン等に組み込む施工時に、誤って本体ケースの後部がシステムキッチン等に接触しても、保護板によって後板の変形や変形による内部部品の移動等を防止し、本体ケース全体の強度や耐久性を向上する事が出来るものである。
【００２０】
又本発明の構成により、保護板の重量を、本体ケースの重心位置が調理プレートの前後方向の中心位置、又は中心位置より後方に成る様に設定したことで、システムキッチン等への組み込み時に本体ケースを任意の角度に調節し易く、施工時に作業性を向上する事が出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を用いた加熱調理器の実施例を示す斜視図である。
【図２】同じく側面縦断面図である。
【図３】同じく一部を分解した背面斜視図である。
【図４】同じく動作説明図である。
【図５】同じく施工時の側面図である。
【符号の説明】
２ 本体ケース
３ 調理プレート
４ 加熱コイル
９ グリル
１３ 後板
１４ 保護板

Claims (2)

1. システムキッチン等の天板に開口された開口部にドロップイン方式にて組み込む調理器本体を備え、この調理器本体の本体ケースの上面を調理プレートにて被覆し、上記本体ケース内に加熱コイルやグリル等の熱源を収納して装着したものにおいて、上記本体ケースの後板背面部に比較的板厚の厚い保護板を着脱可能に装着した事を特徴とする加熱調理器。
2. 上記保護板の重量を、上記本体ケースの重心位置が上記調理プレートの前後方向の中心位置、又は中心位置より後方に成る様に設定した事を特徴とする、上記請求項１に記載の加熱調理器。

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