JP3979614B2 - ヘア用フォーム剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘア用フォーム剤に関し、さらに詳しくは、毛髪が乾燥した状態で使用した時に、毛髪に艶が出ずに毛髪が濡れていないように見え、しかも毛髪のまとまり性が良好なヘア用フォーム剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、種々のヘア用フォーム剤が提案されているが、それらは毛髪に塗布した時に、毛髪に艶が出て毛髪が濡れているように見える。この現象は最近非常に嫌われ、ヘア用フォーム剤があまり使用されなくなってきた原因になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来のヘア用フォーム剤における問題点を解決し、毛髪が乾燥した状態で使用した時に、毛髪に艶が出ず毛髪が濡れていないように見え、しかも毛髪のまとまり性が良好なヘア用フォーム剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、原液と噴射剤とからなるヘア用フォーム剤において、原液にカオリンおよび加水分解ペプチドを含有させ、かつ、全体に対する原液比を50〜60重量%にするときは、毛髪が乾燥した状態で使用した時に、毛髪に艶が出ず毛髪が濡れていないように見え、しかも毛髪のまとまり性が良好なヘア用フォーム剤が得られることを見出し、本発明を完成するにいたった。
【0005】
すなわち、本発明のヘア用フォーム剤は、全体に対するその原液比を50〜60重量%にしていることによって、噴射剤の揮発性を利用して、毛髪が乾燥した状態で使用した時に、毛髪が濡れていないように見えるようにするのに適した速乾性を有している。
【0006】
また、本発明のヘア用フォーム剤は、原液中に水に不溶性の粒子径の小さいカオリンを含有させているので、毛髪に艶を出さず毛髪が濡れていないように見せる効果を生じる。また、カオリンは固まらずにふんわりとしたボリューム感のある状態の毛髪を維持させる作用も有している。
【0007】
本発明のヘア用フォーム剤は、原液中に加水分解ペプチドを含有していて、この加水分解ペプチドの有する保湿効果を利用して毛髪に良好なまとまり性を付与することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のヘア用フォーム剤は、原液と噴射剤とで構成され、通常、エアゾール容器に充填されて使用に供されるが、全体(ただし、原液と噴射剤との合計をいい、この全体にはエアゾール容器は含まない)に対する原液比は50〜60重量%であることが必要であり、特に52〜56重量%であることが好ましい。原液比が50重量%より少ない場合は、原液の毛髪への付着量が減少して、その機能を充分に発揮できなくなるとともに、原液と噴射剤とが均一に混和しにくくなり、原液比が60重量%より多い場合は、毛髪が乾燥した状態で使用した時に、毛髪が濡れていないように見えるようにするための速乾性を実現することができない。
【0009】
本発明において、カオリンは毛髪に対して艶を出さないようにし、また、セット性の付与にも寄与するが、このカオリンの原液中の含有量としては1〜5重量%が好ましく、特に2.5〜3.5重量%が好ましい。カオリンの原液中の含有量が1重量%より少ない場合は、充分に効果が発現できなくなるおそれがあり、5重量%より多い場合は、触感を損なわせるおそれがある。
【0010】
本発明において、加水分解ペプチドはその保湿作用により毛髪のまとまり性を良好にするが、この加水分解ペプチドとしては、例えば、加水分解コラーゲン、加水分解ケラチン、加水分解シルク、加水分解大豆タンパク、加水分解小麦タンパク、加水分解酵母タンパクなどが使用できる。この加水分解ペプチドの原液中の含有量としては0.3〜3重量%が好ましく、特に0.5〜1.5重量%が好ましい。加水分解ペプチドの原液中の含有量が0.3重量%より少ない場合は、効果が充分に発現できなくなるおそれがあり、3重量%より多い場合は、速乾性を低下させたり、べたつきのない触感を損なわせるおそれがある。
【0011】
また、本発明において、原液中にポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルを含有させておくと、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルの有する保湿効果により、毛髪のまとまり性を向上させることができる。
【0012】
このポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルの原液中の含有量としては、0.5〜5重量%が好ましく、特に1〜3重量%が好ましい。ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルの原液中の含有量が1重量%より少ない場合は、効果が充分に発現できなくなるおそれがあり、5重量%より多い場合は、速乾性を低下させたり、べたつきのない触感を損なわせるおそれがある。
【0013】
さらに、本発明においては、原液中にポリオキシエチレンヒマシ油を含有させておくと、艶を少なくし、べたつきのない触感や毛髪のまとまり性をさらに向上させることができる。このポリオキシエチレンヒマシ油の原液中の含有量としては1〜8重量%が好ましく、特に2〜4重量%が好ましい。このポリオキシエチレンヒマシ油の原液中の含有量が2重量%より少ない場合は、効果が充分に発現できなくなるおそれがあり、8重量%より多い場合は、速乾性を低下させたり、べたつきのない触感を損なわせるおそれがある。
【0014】
本発明のヘア用フォーム剤において、原液中には、上記の成分以外に、例えば、ビニルメチルエーテル・マレイン酸ブチル共重合体、酢酸ビニルなどのセット樹脂、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、高重合メチルポリシロキサン、メチルポリシロキサンなどのシリコーンなどを本発明の効果を損なわない範囲で含有させることができる。また、香料、界面活性剤などのフォーム剤に通常使用される添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で原液中に含有させることもできる。
【0015】
本発明のヘア用フォーム剤において、原液は上記の成分を水または水を主剤とする水性媒体に溶解または分散させることによって調製される。噴射剤としては、通常、液化n−ブタンガス、液化石油ガス(LPG)などが使用される。
【0016】
【実施例】
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例などにおいては、溶液状や分散液状で使用するものもあるが、その配合量も固形分(または純分)量で示している。
【0017】
実施例1および比較例1〜3
表1に示す組成で実施例1および比較例1〜3のヘア用フォーム剤の原液を調製した。各成分の配合量を示す数値の単位は重量部である。
【0018】
【表1】
【0019】
上記のように調製した原液と噴射剤とを重量比54:46で混合し、それをアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。上記噴射剤としては液化n−ブタンガス(圧力:約1.5kg/cm2 程度)を用いた。
【0020】
上記のようにして調製されたヘア用フォーム剤について、速乾性、毛髪のまとまり性、艶の少なさ、べたつきの少なさおよびセット性を次に示すように評価した。
【0021】
試験用の毛束としては、健康毛で重さ0.5g、長さ18cmに作製したものを用い、これの一方の端部を輪ゴムで縛って固定し、他方の端部をフリーにしたものを準備した。
【0022】
この毛束に上記実施例1および比較例1〜3のヘア用フォーム剤を、毛髪が乾燥した状態で、見た目で同量ずつ(ゴルフボール大)塗布し、上記評価項目について5名のパネラーに評価させた。その評価方法と評価基準は次の通りである。
【0023】
速乾性:
ヘア用フォーム剤塗布後の毛髪の外観を目視で観察し、時間経過に伴う乾き具合を評価する。
【0024】
評価基準:
5:1分以下で乾燥している。
4:1分より長くかかるが5分以下で乾燥している。
3:5分より長くかかるが10分以下で乾燥している。
2:10分より長くかかるが15分以下で乾燥している。
1:15分より長くしても乾いていない。
【0025】
毛髪のまとまり性:
ヘア用フォーム剤塗布・乾燥後の毛束を固定側からフリー側に向けて指先で2回しごき、その後、目視にて毛髪のまとまり具合を評価する。
【0026】
評価基準:
5:中間部から毛先まで1つの毛束になっている。
4:中間部は束になっているが毛先はバラけている。
3:中間部から毛先まで全体にわたって少しバラけている。
2:数本(5〜6本程度)にはっきりバラけている。
1:毛髪が1本1本にバラけている。
【0027】
艶の少なさ:
ヘア用フォーム剤塗布・乾燥後の毛束の艶を目視にて観察して評価する。
【0028】
評価基準:
5:艶がほとんどない。
4:艶が少ない。
3:普通(塗布前と変わらない)。
2:艶が少し出ている。
1:艶が大変出ている。
【0029】
べたつきの少なさ:
ヘア用フォーム剤塗布・乾燥後の毛束を固定側からフリー側に向けて指先で2回しごき、べたつきの程度を評価する。
【0030】
評価基準:
5:べたつきがまったくない。
4:べたつきが少しある。
3:べたつきがある。
2:べたつきが強い。
1:べたつきがかなり強い。
【0031】
セット性:
ヘア用フォーム剤塗布・乾燥後の毛束を指先で固定側からフリー側に向けて2回しごいた後、5分間放置し、その後、毛束の両端を指で同じ高さの位置まで持上げ、フリー側の端部をはなし、その時の垂れ具合いを目視にて観察しセット性の程度を評価する。
【0032】
評価基準:
5:セット性がかなり強い。
4:セット性が強い。
3:セット性がある。
2:セット性が少し強い。
1:セット性がない。
【0033】
評価結果を5人のパネラーの平均点で表2に示す。なお、表2への表示にあたっては、小数点以下を四捨五入して示す。
【0034】
【表2】
【0035】
表2に示すように、実施例1のヘア用フォーム剤は、いずれの項目においても評価点が高く、特に艶がほとんどなく、従来のヘア用フォーム剤の塗布した時に毛髪に艶が出て毛髪が濡れているように見えるという欠点を解消することができた。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、毛髪が乾燥した状態で使用した時に、毛髪に艶が出ずに毛髪が濡れていないように見え、しかも毛髪のまとまり性が良好なヘア用フォーム剤を提供することができた。
Claims (5)
- 原液と噴射剤とからなるヘア用フォーム剤において、原液がカオリンおよび加水分解ペプチドを含有し、かつ、全体に対する原液比が50〜60重量%であることを特徴とするヘア用フォーム剤。
- カオリンの原液中の含有量が1〜5重量%であり、加水分解ペプチドの原液中の含有量が0.3〜3重量%である請求項1記載のヘア用フォーム剤。
- 加水分解ペプチドが加水分解コラーゲンである請求項1または2記載のヘア用フォーム剤。
- ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルを原液中に0.5〜5重量%含有する請求項1、2または3記載のヘア用フォーム剤。
- ポリオキシエチレンヒマシ油を原液中に1〜8重量%含有する請求項1、2、3または4記載のヘア用フォーム剤。
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