JP3978985B2 - 歯車対のラッピング方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの歯車からなる歯車対のラッピング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラッピング加工は、ハイポイドギヤのように2つの歯車よりなる歯車対の仕上げ加工を目的とするものである。ハイポイドギアは、周知のように、ピニオンとリングギアとからなるが、ラッピング加工は、このピニオンとリングギアとを相互に噛み合わせた状態で歯面にラッピングコンパウンド(ラップ材)を吹き付けながらピニオンとリングギアよりなる歯車対を回転させることにより、各歯の熱処理歪みやスケールを除去して歯車精度を高めることを基本としている。
【0003】
このラッピング加工においては、加工終了後に歯車対のバックラッシュが規定量となるようにする必要がある。このための方法としては、例えば加工終了時のバックラッシュが規定量となるように、ラッピングの初めにラップ取代分だけ歯車対の噛み合わせを小さくして、初めのバックラッシュを小さくしておくといった方法がある。しかし、この方法をとった場合、ラップ加工中にコンパウンドが適切に歯面に入り込まず、ラッピング自体が旨く行かないといった問題があった。
【0004】
このような問題を改善するための方法として、特開平1−71621号公報では、ラッピング加工前のバックラッシュを小さくしたり、ラップ取代を小さくすることなく、ラッピング終了時に適正なバックラッシュが得られるように、1つの歯面に対するラッピング工程を2段階に分けて、途中で一対の歯車のバックラッシュが小さくなるように、それらの一対の歯車を予め定められた近接距離だけ相対的に近接させるバックラッシュ縮小工程を有するようにすることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許に示された従来の技術では、ラッピング加工を2段階に分けて、途中にバックラッシュ縮小工程を挟んで、この工程でピニオンとリングギアを近接させているが、その近接距離は、2段階での総ラップ取代に相当する分となっていることから、各段階での歯車対の距離はラップ取代分だけ小さくしたものと同じである。
【0006】
このため、各段階におけるバックラッシュは、ラッピングが進むに従って変動するため、ラップ取代が大きい場合、ラップ加工の初期においてコンパウンドの歯面への入り込みが少なくなるといった現象が起こる可能性がある。
【0007】
また、ラップ取代は、サイクル数や負荷トルク、オシレーション速度に応じて変化するため、それらに応じた近接距離を設定しなければサイクルごとにバックラッシュ量が変化し、仕上がり時のバックラッシュが所望する大きさより小さくなってしまうことが懸念される。
【0008】
そこで、本発明の目的は、ラッピング加工終了時のバックラッシュが所望する量になると共に、ラッピング加工中においてもコンパウンドが適切に歯面に入り込み良好なラッピングが可能となる歯車対のラッピング方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0010】
(1)2つの歯車によって構成された歯車対を噛み合わせて、その状態で歯面にラッピングコンパウンドを吹き付けながら上記歯車対を回転させて仕上げ加工を行うラッピング方法において、前記歯車対の歯面内における所定のラッピングモーションを1サイクルとして該サイクルの進度に応じて前記歯車対の相対位置を近接させて行き、当該近接させる際の近接量が該1サイクルごとに少なくなるようにして、前記ラッピングコンパウンドの入り込み量を一定に保つことを特徴とするラッピング方法。
【0011】
(2)前記ラッピングコンパウンドの入り込み量を一定に保つための前記近接量は、関数Z=an (ただしaおよびbはあらかじめ実験によって求められた定数であり、nはラッピングサイクル数である)によって算出された量であることを特徴とする。
【0012】
(3)前記ラッピング方法において、ラッピング開始前の前記歯車対のバックラッシュ量を、前記歯車対の複数の噛み合いから設定する特徴とする。
【0013】
(4)前記歯車対は、ピニオンとリングギアよりなるハイポイドギアであることを特徴とする。
【0014】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、請求項ごとに以下のような効果を奏する。
【0015】
請求項1記載の本発明によれば、所定のラッピングモーションを1サイクルとするラッピングサイクルの進度の応じて歯車対の相対位置を徐々に近接させるようにしたので、ラッピング加工の最中から、ラッピング加工終了時においても、常にねらい通りのバックラッシュを保つことができる。また、ラッピング加工中においてはコンパウンドが適切に歯面に入り込み良好なラッピングができ、仕上げされた歯車対は所望する適切なバックラッシュが得られたものとなる。
【0016】
請求項2記載の本発明によれば、歯車対の近接量を、ラッピングのサイクル数に基づいた関数によって算出された量としてので、ラッピング中におけるバックラッシュ量をラッピングサイクルに対応させて、常に適切な量にすることができる。
【0017】
請求項3記載の本発明によれば、ラッピング開始前の前記歯車対のバックラッシュ量を、前記歯車対の複数の歯合いから設定することとしたので、歯車対の最初の状態において、各歯面の合いが悪かったり、軸の振れがあったりした場合でも初期バックラッシュを歯車対全体として一定に保つことができるので、この状態から、徐々に歯車対を近接させながらラッピングを行うことで、全歯面にわたり適切なバックラッシュ量とすることができる。また、これにより初期バックラッシュを歯車対が変わっても一定の値とすることが可能であり、歯車対の量産加工においては、どの歯車対も適切なバックラッシュ量に仕上げることが可能となる。
【0018】
請求項4記載の本発明によれば、歯車対をハイポイドギアとしたことで、このハイポイドギアを適切なバックラッシュ量に仕上げることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施の形態を説明する。なお、以下の説明では、まず、本発明のラッピング方法を用いてハイポイドギアをラッピングするためのラップ盤の概略について説明し、続いて、このラップ盤を用いた本発明によるハイポイドギアのラッピング方法を説明する。
【0020】
図1は、ハイポイドギアのラップ盤の概略構成を示す図面である。
【0021】
ハイポイドギヤは、周知のようにピニオン51とリングギア52とからなる。ピニオン51はスピンドル1の先端の取付治具2に装着され、リングギア52は別のスピンドル3の先端の取付治具4に装着された上でピニオン51と噛み合わされるようになっていて、ピニオン51を積極的に回転駆動させることでそれに応じて所定の負荷トルクを与えながらリングギア52を連れ回りさせるようになっている。
【0022】
ピニオン51を支持しているスピンドル1は、ブーリ5および6とベルト7とを介してモータ8によって回転駆動されるようになっている。また、スピンドル1の後端には、カップリング9を介してロータリーエンコーダ等の回転位置検出器10の入力軸が連結されていて、この回転位置検出器10によりピニオン51の回転位置が検出される。
【0023】
一方、リングギア52を支持しているスピンドル3は、プーリ11および12とベルト13とを介してモータ14により回転駆動されるようになっていて、スピンドル3の後端には、カップリング15を介してロータリーエンコーダ等の回転位置検出器16の入力軸が連結されていて、この回転位置検出器16によりリングギア52の回転位置が検出される。
【0024】
これらのスピンドル3を回転させるための機構部分は、ケーシング21に治められており、スピンドル3はこのケーシング21内において回転自在に保持されている。そして、スピンドル3はこのケーシング21ごと昇降する。このための昇降機構として、ケーシング21はスライドテーブル30上に固定された昇降機構板22に取り付けられているレール23によって昇降自在に保持されており、ケーシング21にボールねじ24が取り付けられていて、このボールねじ24のスクリューシャフト25が昇降機構板22の上部に設けられているP軸サーボモータ26の回転軸に接続されていて、このP軸サーボモータ26の回転によりケーシング21が昇降し、その結果リングギア52が上下動(P軸、図2参照)するようになっている。
【0025】
また、リングギア52側のスピンドル3は、スライドテーブル30上に、前記のように昇降機構板22ごと配置されている。このスライドテーブル30は、リングギア52とピニオン51との噛み合い量(G軸、図2参照)を移動させるためのG軸ステージ31と、リングギア52を横方向(E軸、図2参照)へ移動させるためのE軸ステージ41よりなる。
【0026】
G軸ステージ31は、E軸ステージ41上のレール32にG軸方向にスライド自在に保持されており、G軸ステージ31の下面にボールねじ33が設けられている。このボールねじ33のスクリューシャフト34がG軸サーボモータ35の回転軸に連結されていて、このG軸サーボモータ35の動きによって、G軸テーブル31がスライドする。
【0027】
E軸テーブル41も同様に、E軸テーブル41の下面にボールねじ(不図示)が設けられていて、このボールねじのスクリューシャフトがE軸サーボモータ45の回転軸に連結されており、このE軸サーボモータ45の動きによって、E軸テーブル41がスライドする。
【0028】
なお、上記の各モータ8、14、26、35、および45は、NC制御装置(不図示)からの指令によりその回転が制御されるとともに、各回転位置検出器10および16の出力が、アナログ信号からデジタル信号に変換された上でコンピュータ(不図示)にてデータ処理されて、後述するようにバックラッシュが適正な値となるように各軸の動きが制御される。
【0029】
上記P軸、E軸およびG軸は、図2に示すように、ピニオンア51に対してリングギ52が上下に動く方向がP軸、ピニオン51に対してリングギア51が左右に動く方向がE軸、ピニオン51に対してリングギア51が近接離間する方向がG軸である。なお、図2は前記図1に示された方向を正面とした場合の歯車対部分の拡大図で、図2(a)は側面図であり、図2(b)は正面図である。
【0030】
このラップ盤によるハイポイドギヤのラッピング加工は、図3に示すように、ピニオン51とリングギア52とを噛み合わせた状態で両者の間に規定のバックラッシュをもたせ、ピニオン51およびリングギア52のそれぞれを各モータ8、14により同期回転させる一方、図示したように歯面に向けてラッピングコンパウンドCを吹き付けて、歯車対51,52の噛み合い部QにラッピングコンパウンドCを複数回繰り返されるラッピングモーションの間噛み込ませるようにして行う。
【0031】
ラッピングモーションは、図4に示すように、歯面に対して、歯面中央Mから歯面ヒール側Aへ、そしてAからMへ戻り、さらにMから歯面トー側Bへ移動し、BからMへ戻る。そして、このラッピングモーションM→A→M→B→Mの動きを1サイクルとして、これを複数回繰り返すことによりラッピングが行われる。このラッピングモーションの動きは、P軸、E軸およびG軸の移動によって行われる。なお、図4において、図4(a)はリングギアのドライブ歯面を示し、図4(b)は同じくコースト歯面を示す。ここでドライブ歯面とは、このハイポイドギアを自動車など使用したときに前進方向にハイポイドギアが回転したとき、ピニオンの歯が当たるリングギアの歯面であり、一方、コースト歯面とは、自動車などが後退するときに、ピニオンの歯が当たるリングギアの歯面(すなわちドライブ歯面の反対の歯面)である。
【0032】
そして、本実施の形態では、複数回繰り返されるラッピングサイクルに応じて、G軸を移動し、徐々に、ピニオン51とリングギア52とを近接させるようにしている。
【0033】
図5は、ラッピングサイクルとG軸の動きを示す図面である。図において、(a)は従来の方法で、G軸をラッピングサイクルに対応して移動させていない場合を示し、これに対して、(b)は本発明を適用してG軸をラッピングサイクルの進度に対応して移動させた場合における第1の例であり、(c)は本発明を適用してG軸をラッピングサイクルの進度に対応して移動させた場合における第2の例である。なお、図においては、図示左手方向(G−)がピニオン51とリングギア52がより近接する方向である。
【0034】
図5(a)に示した従来の方法では、ピニオン51とリングギア52の歯面同士が、歯面の中央、ヒール、トーの各部分で均等に当たるようにするために、切り込み具合を調整する目的で、ラッピングモーションに合わせてG軸を動かしているが、それ以外G軸の動きはない。このため、ラッピングサイクル数が多くなるに従って、バックラッシュ量が大きくなってしまうのである。
【0035】
これに対して、まず図5(b)に示した第1の例は、一つひとつのサイクルは従来同様に、ピニオン51とリングギア52の歯面同士が均等に当たるようにG軸を動かし、さらに、1サイクルが終了するごとにG軸を動かして、ピニオン51とリングギア52が徐々に近接するようにしている。
【0036】
そして、この近接させる量は、ラッピングサイクルに基づいた関数Zによって算出される量であり、図に示したZの曲線に沿って移動させている。この関数Zは、下記(1)式よりなる。
【0037】
Z=anb …(1)
式中、aおよびbは定数であり、nはラッピングサイクル数である。
【0038】
このうち定数aおよびbは、予め実験によって求められた値で、実際にラッピングを行う歯車対と同形の歯車対を用いてラッピングを行い、そのときの1サイクルごとにバックラッシュを測定し、その値を統計処理によって、上記関数Zとなるようなaおよびbの値を求めたものである。この関数にしたがった歯車対51および52の近接量は、トルクが一定の場合、サイクル数が進むに従ってラップ取代が減るため、サイクルごとに少しずつ少なくなる。
【0039】
これによりバックラッシュがラッピングの最中においては、常に適切な量が保たれ、また、ラッピング終了時に所望する量になる。
【0040】
次に、図5(c)に示した第2の例は、ピニオン51とリングギア52の歯面同士が均等に当たるようにするためのG軸の動きと共に、一つひとつのサイクル内においても、ラッピングモーションに合わせてピニオン51とリングギア52が徐々に近接する方向にG軸を動かしているものである。この動作は、すなわち、1サイクル内のラッピングモーションにおいて、歯面中央Mからヒール側Aへ移動した後、AからMへ戻るときに関数Zの曲線に沿ってG軸を動かして、ピニオン51とリングギア52が近接するようにし、同様に1サイクル内の歯面中央Mからトー側Bへ動かし、BからMへ戻るときに、さらに関数Zの曲線に沿ってピニオン51とリングギア52が近接するようにしているものである。
【0041】
これにより、コンパウンドの入り込みが常に一定に保たれると共に、より一層、ラッピング終了時のバックラッシュを所望する量にすることができる。なお、この第2の例においても関数Zは、前記第1の例に用いたものと同じである。
【0042】
次に、図6に示すフローチャートを参照して、ラッピング工程の流れを説明する。
【0043】
まず、起動スイッチがオンされて(S1)、ピニオン51とリングギア52がそれぞれチャックされる(S2)。
【0044】
続いて、ラップ盤のG軸の移動によりピニオン51とリングギア52の自動噛み合わせが行われる(S3)。
【0045】
続いて初期バックラッシュの自動調整が行われる(S4)。この初期バックラッシュの自動調整は、ピニオン51とリングギア52が相互に噛み合っている状態で、モータ8の起動によりピニオン51を数回転させ、一方、リングギア52についてもモータ14の起動により負荷トルクを与えながら連れ回りさせる。このときのピニオン51の回転数としては、相手側のリングギア52が少なくとも1回転するだけの回転数であることが必要である。ピニオン51を複数回転させたならば、それぞれのモータ8、14を回転駆動方向を切り換えて、直ちにピニオン51を上記の回転数とほば同じ数だけ逆転させながら相手側のリングギア52についても負荷トルクを与えながら逆方向に連れ回りさせる。
【0046】
そして、上記歯車対51、52の正逆転に伴って各回転位置検出器10、16から連続的に出力される信号を取り出し、ピニオン51側の回転位置を基準としたときのリングギア52の回転位置のずれ量を算出する。具体的には、ピニオン51側の回転位置検出器10の出力とリングギア52側の回転位置検出器16の出力との差を正転時と逆転時でそれぞれ求めて、これを相対位置誤差とし、求めた正転時の相対位置誤差と逆転時の相対位置誤差の差分をとれば、これが複数の噛む合いにおけるバックラッシュ量となる。
【0047】
このとき得られたバックラッシュ量は、歯車対51、52の回転に伴って、噛み合いの違いにより変動した値となっている。これは、ラッピングの前であるので当然である。そこで、初期バックラッシュ量としては、求めたバックラッシュ量のうち最小値を選択して、この最小値にコンパウンドが十分に入り込める量を見込んだ最適値を決定する。そして、この最適値となるように、ピニオン51を固定した状態で、リングギア52を正逆回転させつつG軸を動かして、ピニオン51とリングギア52の噛み合い間隔を調整する。これにより、ピニオン51が複数回転する間の多数の噛み合い組み合わせのもとで、個々の歯合いにおけるバックラッシュにばらつきがあっても、全体としてのバックラッシュ量を一定にすることができる。
【0048】
初期バックラッシュの調整が終了したら、続いて、モータを駆動して、コースト歯面のラッピングを行う(S5)。このとき、前述した第1の例、または第2の例に従ってG軸を移動しなながら、所定量のラッピングを行う。
【0049】
続いて、一旦モータの駆動を停止し(S6)、モータの回転方向を逆にしてドライブ歯面のラッピングを行う(S7)。このときも、前述した第1の例、または第2の例に従ってG軸を移動しなながら、所定量のラッピングを行う。
【0050】
所定量のラッピングが終了したら、モータを停止して(S8)、噛み合わせを解除し(S9)、ピニオン51とリングギア52のそれぞれをチャックから外して(S10)、全てのラッピング工程を終了する。
【0051】
以上本実施の形態によれば、ラッピングの初めに、1つの歯合いではなく、歯車対が少なくとも1回転するまで回転させたときの両歯車の回転位置のずれ量から、初期バックラッシュ量を調整した上で、ラッピングの最中にピニオン51とリングギア52のラッピングサイクルに応じて切り込み量を変更して行くようにしたので、ラッピング終了時のバックラッシュ量を適切な値にすることができると共に、ラッピング中における切り込み量も常に適切な値を保つことが可能で、コンパウンドが適切に歯面に入り込み良好なラッピングが可能となる。また、これにより、同形の歯車対については、全て同じようにG軸を移動させることで、全ての歯車対を均等な品質に仕上げることができる。
【0052】
なお、以上説明した実施の形態では、ハイポイドギアのラッピングに本発明を適用した形態として説明したが、本発明は、ハイポイドギアの他にも2つの歯車が一対となった歯車対のラッピングに適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ハイポイドギアのラップ盤を示す概略図である。
【図2】 歯車対部分の拡大図である。
【図3】 ハイポイドギヤのラッピング加工を説明するための図面である。
【図4】 ラッピングモーションを説明するための図面である。
【図5】 ラッピング中のピニオンとリングギアとの相対位置の変更を従来との比較で説明するための図面である。
【図6】 ラッピング工程の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,3…スピンドル
2,4…取付治具
8,14,26,35,45…モータ
10,16…回転位置検出器
21…昇降機構板
23,32,42…レール
24,33…ボールねじ
25,34…スクリューシャフト
30…スライドテーブル
31…G軸ステージ
41…E軸ステージ
51…ピニオン
52…リングギア

Claims (4)

  1. 2つの歯車によって構成された歯車対を噛み合わせて、その状態で歯面にラッピングコンパウンドを吹き付けながら上記歯車対を回転させて仕上げ加工を行うラッピング方法において、
    前記歯車対の歯面内における所定のラッピングモーションを1サイクルとして該サイクルの進度に応じて前記歯車対の相対位置を近接させて行き、当該近接させる際の近接量が該1サイクルごとに少なくなるようにして、前記ラッピングコンパウンドの入り込み量を一定に保つことを特徴とするラッピング方法。
  2. 前記ラッピングコンパウンドの入り込み量を一定に保つための前記近接量は、関数Z=an (ただしaおよびbはあらかじめ実験によって求められた定数であり、nはラッピングサイクル数である)によって算出された量であることを特徴とする請求項1記載のラッピング方法。
  3. 前記ラッピング方法において、ラッピング開始前の前記歯車対のバックラッシュ量を、前記歯車対の複数の噛み合いから設定する特徴とする請求項1または2記載のラッピング方法。
  4. 前記歯車対は、ピニオンとリングギアよりなるハイポイドギアであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のラッピング方法。
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