JP3978157B2 - インクジェット式記録システム及びインクジェット式記録方法 - Google Patents

インクジェット式記録システム及びインクジェット式記録方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット式の記録ヘッドを備えたインクジェット式記録システム及びインクジェット式記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば再生専用型のCD−ROMディスクやDVD−ROMディスク等の情報記録媒体を大量に製造する過程において、これら情報記録媒体の表面に文字又は絵図等の画像を繰り返し連続的に印刷することが行われている。そのような画像としては、例えば、タイトル名、製造者名、配給者名、ロゴマーク等が挙げられる。従来、この種の印刷は、専用のスクリーン印刷機やオフセット印刷機を用いて行われていた(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図35に、片面2層のDVD−ROMディスクを製造する際の製造フローを示す。まず、基板成形工程151では、記録する情報に応じて形成されたスタンパに対してポリカーボネイト等の基板材料を射出成形することにより、ピット(情報記録部)が形成された基板105を作製する。次の反射膜形成工程152では、基板105の光入射面と反対側のピット表面にアルミを蒸着し、レーザ光を反射する反射膜を形成する。次の接着工程153では、2層分の異なるデータに対応するピットが形成された2枚の基板105をスピンコート接着等により貼り合わせ、UV硬化させる。下地層形成工程154では、下地層となるインクを光入射面と反対側の面にスクリーン印刷等により塗布し、UV硬化させる。そして、印刷工程155において、スクリーン印刷やオフセット印刷により、ディスクの表面にレーベル等を印刷し、UV硬化させる。以上の工程により、DVD−ROMディスクが製造される。
【0004】
しかし、スクリーン印刷やオフセット印刷では、版の作成や色合わせに相当の手間と費用が必要であった。また、印刷するタイトル等を変更する場合には、印刷装置をいったん停止し、印刷設定を一からやり直さなければならなかった。そのため、DVD−ROMの製造作業を長時間にわたって停止せざるを得ないという問題があった。
【0005】
これに対し、インクジェット式の記録装置は比較的安価に構成することができ、また、インクジェット式記録ヘッドに供給する画像データを変更することにより、設定変更を容易且つ迅速に行うことができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−230841号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、インクジェット式記録装置を用いて同一画像を大量に記録する場合には、以下のような課題があった。
【0008】
すなわち、インクジェット式の記録ヘッドの寿命はノズルの吐出回数に依存しており、吐出回数が一定以上になると、記録ヘッドは所定の性能を発揮することができなくなる。ところが、記録ヘッドにおける各ノズルの吐出回数は画像の内容に依存し、同一の記録ヘッド内において、吐出回数の多いノズルと吐出回数の少ないノズルとが混在する。そのため、同一画像を大量に記録する場合には、ノズル間の吐出回数に大きなばらつきが生じやすい。
【0009】
例えば、図36に示すように、縦方向に並ぶ複数のノズル111を備えたラインヘッド110を用いて、ディスク100の領域101、102、103、104にタイトル、配給元、ディスク仕様、サブタイトルをそれぞれ記録する場合を考える。この場合、領域101にインクを吐出するノズル112はK回、領域102及び103にインクを吐出するノズル113は2K回、領域104にインクを吐出するノズル114はK回のインク吐出をそれぞれ行う。その結果、図36(b)に示すように、ノズル間の吐出回数には大きなばらつきが生じる。
【0010】
ラインヘッド110のいずれかのノズルに寿命がくれば、ラインヘッド110は全体として初期の性能を発揮することができなくなるため、寿命を迎えることになる。そのため、いずれかのノズルに寿命がくれば、DVD−ROM等の製造作業を一時的に中断し、ラインヘッドを交換する必要が生じる。しかし、ラインヘッドの設定に際しては、ミクロンオーダの精度で位置決め調整を行わなければならない。そのため、ラインヘッドの交換作業には、多大な手間と時間が必要となる。したがって、ラインヘッドの寿命をできるだけ長くし、ラインヘッドの交換回数を削減することが望まれる。
【0011】
ここで、例えば、寿命となる吐出回数(以下、寿命回数という)をZ回とすると、ノズル113は、Z/(2K)枚のディスクに記録を行ったときに寿命を迎えることになる。しかし、ノズル112及び114では、寿命回数の半分の回数しか吐出動作を行っておらず、さらに、他のノズルにいたっては吐出回数が零である。
【0012】
このようにノズル間の吐出回数に大きなばらつきがある場合には、特定のノズルの吐出回数が寿命回数に達するまでの時間が短くなるため、ラインヘッドの交換回数が増加し、DVD−ROM等の製造作業が長期化するおそれがあった。また、寿命回数に比べて吐出回数の少ないノズルが多数存在する場合であっても、ラインヘッドの全体を廃棄しなければならなかったため、ラインヘッドの効率的な利用が困難であった。
【0013】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インクジェット式の記録ヘッドを用いて同一画像を複数記録する場合において、記録ヘッドの長寿命化を図るとともに、記録ヘッドの効率的な利用を図ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るインクジェット式記録システムは、円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体に対し記録を行うシステムであって、第1の方向に並んだ複数のノズルを、記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを前記第1方向と交差する第2方向に相対移動させる移動手段と、所定の画像を所定の記録方向から記録するための画像データに対し、前記画像を異なる角度で回転させた複数の変換画像データを生成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換手段と、前記画像データ変換手段によって決定された変換画像データを受け、前記第2方向を変更後の記録方向として前記記録媒体に前記画像を記録するように前記記録ヘッド及び前記移動手段を制御する制御手段と、を備えているものである。
【0015】
上記記録システムによれば、画像の記録方向を変更することができるので、同一画像を大量に記録する場合であっても、インクジェット式記録ヘッドの寿命が長くなるような記録方向から記録を行うことにより、記録ヘッドの長寿命化を図ることができる。また、ノズル間の吐出回数のばらつきが小さくなるような記録方向や使用ノズル数が多くなるような記録方向から記録を行うことにより、記録ヘッドの効率的な利用を図ることができる。使用ノズルの使用頻度がより平均化されるので、例えば、記録方向変更前は1つの画像を記録する際に1回しかインクを吐出していなかったノズルが、インクを複数回吐出するようになり、吐出間隔がより平均化される。吐出間隔が空くほどインクの粘度は増加するが、上記記録システムによれば、吐出時のノズル内のインク粘度の差が減少し、全体として吐出が安定化される。
【0016】
前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、予め設定した評価基準に基づいて、前記ノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定することが好ましい。
【0017】
前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドの複数のノズルのうち吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小となる変換画像データを決定することが好ましい。
【0018】
このことにより、記録ヘッドの長寿命化が図られる。
【0019】
前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドのノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となる変換画像データを決定してもよい。
【0020】
このことにより、記録ヘッドの効率的な利用が図られる。
【0021】
前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドの使用ノズル数が最大となる変換画像データを決定してもよい。
【0022】
このことにより、記録ヘッドの効率的な利用が図られる。
【0023】
前記画像データ変換手段は、前記画像を所定角度ずつ回転させた複数の変換画像データに基づいて、前記演算を行ってもよい。
【0024】
本発明に係る他のインクジェット式記録システムは、円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体に対し記録を行うシステムであって、第1の方向に並んだ複数のノズルを、記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、前記記録ヘッドと前記記録媒体とを前記第1方向と交差する第2方向に相対移動させる移動手段と、N個(ただしNは2以上の自然数。)の同一の画像が所定の列方向に繰り返し並んでなる複合画像を該列方向から記録するための画像データに対し、前記複合画像に含まれる少なくとも一つの画像を異なる角度で複数、回転させることによって該画像の記録方向が他の少なくとも一つの画像の記録方向と異なるように変更した複数の変換画像データを作成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換手段と、前記画像データ変換手段によって決定された変換画像データを受け、変更後の複合画像に含まれる各画像を、前記第2方向を前記列方向として前記記録媒体に記録するように前記記録ヘッド及び前記移動手段を制御する制御手段と、を備えているものである。
【0025】
上記記録システムによれば、複合画像に含まれる少なくとも2つの画像を、互いに異なる記録方向から記録することができる。したがって、同一の画像が異なるノズルを用いて形成されることになる。そのため、同一画像を大量に記録する場合であっても、同じノズルが常時使用される訳ではないので、記録ヘッドの長寿命化を図ることができる。また、ノズル間の吐出回数のばらつきの低減、及び使用ノズル数の増加を図ることができ、記録ヘッドの効率的な利用が図られる。また、インク粘度の増加が抑制される。
【0026】
本発明に係る他のインクジェット式記録システムは、円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体に対し記録を行うシステムであって、第1の方向に並んだ複数のノズルを、記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、前記第1方向と交差する第2方向に並ぶN個(ただしNは2以上の自然数。)の前記記録媒体と前記記録ヘッドとを前記第2方向に相対移動させる移動手段と、N個の同一の画像が所定の列方向に繰り返し並んでなる複合画像を該列方向から記録するための画像データに対し、前記複合画像に含まれる少なくとも一つの画像を異なる角度で複数、回転させることによって該画像の記録方向が他の少なくとも一つの画像の記録方向と異なるように該複合画像を変更した複数の変換画像データを作成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換手段と、前記画像データ変換手段によって決定された変換画像データを受け、変更後の複合画像に含まれる各画像を、前記第2方向を前記列方向として各記録媒体上にそれぞれ記録するように前記記録ヘッド及び前記移動手段を制御する制御手段と、を備えているものである。
【0027】
上記記録システムにおいても、複合画像に含まれる少なくとも2つの画像を、それぞれの記録媒体に対して、互いに異なる記録方向から記録することができる。したがって、記録ヘッドの長寿命化、ノズル間の吐出回数のばらつきの低減、及び使用ノズル数の増加を図ることができ、記録ヘッドの効率的な利用を図ることができる。また、インク粘度の増加が抑制される。
【0028】
前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、予め設定した評価基準に基づいて、前記ノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定することが好ましい。
【0029】
前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドの複数のノズルのうち吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小となる変換画像データを決定することが好ましい。
【0030】
このことにより、記録ヘッドの長寿命化が図られる。
【0031】
前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドのノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となる変換画像データを決定してもよい。
【0032】
このことにより、記録ヘッドの効率的な利用が図られる。
【0033】
前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドの使用ノズル数が最大となる変換画像データを決定してもよい。
【0034】
このことにより、記録ヘッドの効率的な利用が図られる。
【0035】
前記画像データ変換手段は、複合画像に含まれるN個の画像を360°/Nずつ回転させるように該複合画像を変更してもよい。
【0036】
決定した変換画像データいずれか一つの画像は、当該画像を記録する際に前記記録ヘッドの複数のノズルのうち吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小になるように設定されていてもよい。
【0037】
決定した変換画像データいずれか一つの画像は、当該画像を記録する際に前記記録ヘッドのノズル間の吐出回数の標準偏差が最小になるように設定されていてもよい。
【0038】
決定した変換画像データいずれか一つの画像は、当該画像を記録する際に前記記録ヘッドの使用ノズル数が最大になるように設定されていてもよい。
【0039】
前記のインクジェット式記録システムにおいて、画像データ変換手段は、1又は2以上の記録媒体に対して記録が行われた後に、複数の変換画像データを生成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定するとしてもよい。
【0040】
上記記録システムによれば、一連の記録動作の途中で画像の記録方向が変更されるので、同一の画像が異なるノズルを用いて形成されることになる。そのため、同一画像を大量に記録する場合であっても、同じノズルが常時使用される訳ではないので、記録ヘッドの長寿命化を図ることができる。また、ノズル間の吐出回数のばらつきの低減、及び使用ノズル数の増加を図ることができ、記録ヘッドの効率的な利用が図られる。また、インク粘度の増加が抑制される。
【0041】
前記制御手段は、前記画像の記録を繰り返し行うように構成され、前記画像データ変換手段は、所定回数の記録ごとに前記変換画像データの決定を実行してもよい。
【0042】
前記制御手段は、前記画像の記録を連続的に繰り返し行うように構成され、前記画像データ変換手段は、前記制御手段による連続的な記録が停止したときに前記変換画像データの決定を実行してもよい。
【0043】
前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、前記画像データ変換手段は、前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が所定値以上になると前記変換画像データの決定を実行してもよい。
【0044】
前記記録システムは、前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドにおける吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小となる変換画像データを決定することが好ましい。
【0045】
このことにより、記録ヘッドの動作履歴、すなわち画像データ変換前の各ノズルの吐出回数も考慮に入れたうえで、記録ヘッドを長寿命化するように回転角度の最適化又は好適化を行うことができる。
【0046】
前記記録システムは、前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となる変換画像データを決定してもよい。
【0047】
このことにより、記録ヘッドの動作履歴を考慮に入れたうえで、記録ヘッドの効率的利用を図るように回転角度の最適化又は好適化を行うことができる。
【0048】
前記記録システムは、前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドの使用ノズル数が最大となる変換画像データを決定してもよい。
【0049】
このことにより、記録ヘッドの動作履歴を考慮に入れたうえで、記録ヘッドの効率的利用を図るように回転角度の最適化又は好適化を行うことができる。
【0050】
前記画像データ変換手段は、所定数の画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後に吐出回数が最大となるノズルの吐出回数が最小になるように画像データの変換を1又は2回以上実行することが好ましい。
【0051】
このことにより、予め記録回数が定められている場合に、記録ヘッドを長寿命化するように画像データの変換の最適化又は好適化を行うことができる。
【0052】
前記画像データ変換手段は、所定数の画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後に前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となるように画像データの変換を1又は2回以上実行してもよい。
【0053】
このことにより、予め記録回数が定められている場合に、記録ヘッドの効率的利用を図るように画像データの変換の最適化又は好適化を行うことができる。
【0054】
前記画像データ変換手段は、所定数の画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後の前記記録ヘッドにおける使用ノズル数が最大となるように画像データの変換を1又は2回以上実行してもよい。
【0055】
このことにより、予め記録回数が定められている場合に、記録ヘッドの効率的利用を図るように画像データの変換の最適化又は好適化を行うことができる。
【0056】
前記のインクジェット式記録システムにおいて、前記画像データ変換手段は、前記複合画像の記録を1又は2回以上行った後に、複数の変換画像データを作成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定するとしてもよい。
【0057】
上記記録システムによれば、一連の記録動作の途中で少なくとも一つの画像の記録方向が変更されるので、同一の画像が異なるノズルを用いて形成されることになる。そのため、同一画像を大量に記録する場合であっても、同じノズルが常時使用される訳ではないので、記録ヘッドの長寿命化を図ることができる。また、ノズル間の吐出回数のばらつきの低減、及び使用ノズル数の増加を図ることができ、記録ヘッドの効率的な利用が図られる。また、インク粘度の増加が抑制される。
【0058】
前記制御手段は、前記複合画像の記録を繰り返し行うように構成され、前記画像データ変換手段は、所定回数の記録ごとに前記変換画像データの決定を実行することが好ましい。
【0059】
前記制御手段は、前記複合画像の記録を連続的に繰り返し行うように構成され、前記画像データ変換手段は、前記制御手段による連続的な記録が停止したときに前記変換画像データの決定を実行してもよい。
【0060】
前記記録システムは、前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、前記画像データ変換手段は、前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が所定値以上になると前記変換画像データの決定を実行してもよい。
【0061】
前記記録システムは、前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の複合画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドにおける吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小となる変換画像データを決定することが好ましい。
【0062】
このことにより、記録ヘッドの動作履歴、すなわち画像データ変換前の各ノズルの吐出回数も考慮に入れたうえで、記録ヘッドを長寿命化するように複合画像を変更することができる。
【0063】
前記記録システムは、前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の複合画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となる変換画像データを決定することが好ましい。
【0064】
このことにより、記録ヘッドの動作履歴を考慮に入れたうえで、記録ヘッドの効率的利用を図るように複合画像を変更することができる。
【0065】
前記記録システムは、前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の複合画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドの使用ノズル数が最大となる変換画像データを決定することが好ましい。
【0066】
このことにより、記録ヘッドの動作履歴を考慮に入れたうえで、記録ヘッドの効率的利用を図るように複合画像を変更することができる。
【0067】
前記画像データ変換手段は、所定数の複合画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後に吐出回数が最大となるノズルの吐出回数が最小になるように画像データの変換を1又は2回以上実行することが好ましい。
【0068】
このことにより、予め記録回数が定められている場合に、記録ヘッドを長寿命化するように画像データを変換することができる。
【0069】
前記画像データ変換手段は、所定数の複合画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後に前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となるように画像データの変換を1又は2回以上実行してもよい。
【0070】
このことにより、予め記録回数が定められている場合に、記録ヘッドの効率的利用を図るように画像データを変換することができる。
【0071】
前記画像データ変換手段は、所定数の複合画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後の前記記録ヘッドにおける使用ノズル数が最大となるように画像データの変換を1又は2回以上実行してもよい。
【0072】
このことにより、予め記録回数が定められている場合に、記録ヘッドの効率的利用を図るように画像データを変換することができる。
【0073】
前記記録媒体の記録面は円形状であってもよい。また、前記記録媒体の記録面は正多角形状であってもよい。
【0074】
前記記録媒体は、平板状の記録媒体からなっていてもよい。
【0075】
前記記録ヘッドは、固定式のラインヘッドからなり、前記移動手段は、前記記録媒体を支持するトレイと、該トレイを駆動する駆動機構とを備えていてもよい。 前記記録ヘッドは、それぞれ所定方向に並んだ複数のノズルを有する複数のラインヘッドからなり、前記ラインヘッドは、記録媒体との相対移動方向に配列されていてもよい。
【0076】
前記各ラインヘッドは固定され、前記移動手段は、記録媒体を支持するトレイと、該トレイを相対移動方向に移動させる駆動機構とを備えていてもよい。
【0077】
本発明に係るインクジェット式記録方法は、円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体と、第1の方向に並んだ複数のノズルを前記記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、を前記第1方向と交差する第2方向に相対移動させ、前記記録ヘッドにより前記記録媒体に前記第2方向から画像を記録するインクジェット式記録方法であって、所定の画像を所定の記録方向から記録するための画像データに対し、前記画像を異なる角度で回転させた複数の変換画像データを生成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換工程と、前記決定した変換画像データに基づいて、前記第2方向を変更後の記録方向として、変更後の画像を前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録する記録工程と、を備えている方法である。
【0078】
上記記録方法によれば、画像の記録方向を変更することができるので、同一画像を大量に記録する場合であっても、インクジェット式記録ヘッドの寿命が長くなるような記録方向から記録を行うことにより、記録ヘッドの長寿命化を図ることができる。また、ノズル間の吐出回数のばらつきが小さくなるような記録方向や使用ノズル数が多くなるような記録方向から記録を行うことにより、記録ヘッドの効率的な利用を図ることができる。また、インク粘度の増加が抑制される。
【0079】
本発明に係る他のインクジェット式記録方法は、円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体と、第1の方向に並んだ複数のノズルを前記記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、を前記第1方向と交差する第2方向に相対移動させ、N個(ただしNは2以上の自然数)の同一の画像が前記第2方向に並んでなる複合画像を前記記録媒体に前記第2方向から記録するインクジェット式記録方法であって、N個の同一の画像が所定の列方向に繰り返し並んでなる複合画像を該列方向から記録するための画像データに対し、前記複合画像に含まれる少なくとも一つの画像を異なる角度で複数、回転させることによって該画像の記録方向が他の少なくとも一つの画像の記録方向と異なるように該複合画像を変更した複数の変換画像データを作成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換工程と、前記決定した変換画像データに基づいて、前記第2方向を前記列方向として、変更後の複合画像に含まれる各画像を前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録する記録工程と、を備えている方法である。
【0080】
上記記録方法によれば、複合画像に含まれる少なくとも2つの画像を、互いに異なる記録方向から記録することができる。したがって、記録ヘッドの長寿命化や効率的利用等を図ることができる。
【0081】
本発明に係る他のインクジェット式記録方法は、円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体を、第2の方向にN個(ただしNは2以上の自然数)並べ、該第2の方向と交差する第1の方向に並んだ複数のノズルを前記記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、前記第2方向に並んだ前記記録媒体とを前記第2方向に相対移動させ、N個の同一の画像が前記第2方向に並んでなる複合画像を前記記録媒体に前記第2方向から記録するインクジェット式記録方法であって、N個の同一の画像が所定の列方向に繰り返し並んでなる複合画像を該列方向から記録するための画像データに対し、前記複合画像に含まれる少なくとも一つの画像を異なる角度で複数、回転させることによって該画像の記録方向が他の少なくとも一つの画像の記録方向と異なるように該複合画像を変更した複数の変換画像データを作成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換工程と、前記決定した変換画像データに基づいて、前記第2方向を前記列方向として、変更後の複合画像に含まれる各画像を前記記録ヘッドにより前記各記録媒体にそれぞれ記録する記録工程と、を備えている方法である。
【0082】
上記記録方法によれば、複合画像に含まれる少なくとも2つの画像を、各記録媒体に対して互いに異なる記録方向から記録することができる。したがって、記録ヘッドの長寿命化や効率的利用等を図ることができる。
【0083】
前記画像データ変換工程は、1又は2回以上の記録が行われた後に、実行してもよい。
【0084】
上記記録方法によれば、一連の記録動作の途中で画像の記録方向が変更されるので、同一の画像が異なるノズルを用いて形成されることになる。したがって、記録ヘッドの長寿命化や効率的利用等を図ることができる。
【0085】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0086】
<実施形態1>
始めに、図1を参照しながら、ディスク(例えば、DVD−ROMディスク等)の表面に画像を記録する工程について説明する。なお、本明細書でいう画像とは、文字、記号、絵図、写真等の1又は2以上を含むものである。
【0087】
通常、ディスク表面に記録される画像は、デザイナー等の画像作成者がパーソナルコンピュータ等の画像作成装置1を用いることによって作成される。画像作成者が作成した画像は、画像情報として電子化され、情報記録媒体(例えば、MO等)2や有線又は無線の通信手段を介して、画像生成装置3に送られる。画像生成装置3は、上記画像情報を読み出し、記録装置5の解像度や色の特性に合わせて画像処理を行い、画像データを生成する。生成された画像データは、管理装置4に送られる。管理装置4は、主として、ディスクの各製造工程を担う各装置のステータス情報や生産の状況を管理するものである。管理装置4は、画像生成装置3から送られてきた画像データを、記録装置5に転送する。記録装置5は、転送された画像データに基づいて、ディスクの表面に所定の画像を記録する。
【0088】
次に、図2を参照しながら、記録装置5の構成について説明する。記録装置5は、4本のインクジェット式ラインヘッドを備えたインクジェット式記録装置であり、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びブラック(Bk)の4色のインクを組み合わせることによりカラー画像を形成する。ラインヘッドの制御を行うヘッド制御部15、ヘッドブロック17、インクタンク20、及び回復系機構部21は、各色毎に設けられている。なお、回復系機構部21は、ヘッドノズル面の乾燥防止のためのキャッピングや、ヘッドノズル面のクリーニング等を行うものである。
【0089】
記録装置5は、記録対象であるディスク30を支持するトレイ22を備えている。図示は省略するが、トレイ22には、ディスク30を吸着固定する固定機構が設けられている。また、記録装置5は、トレイ22を所定方向(図示X方向)に搬送する駆動機構として、LFモータ19を備えている。このように、トレイ22はLFモータ19によって搬送され、ヘッドブロック17の下方をX方向に移動するようになっている。
【0090】
ラインヘッド31は、所定の方向に並ぶ複数のノズルを有していればよく、その形状や種類は特に限定されるものではない。しかし、本実施形態では、解像度を向上するために、記録ヘッドの構成に工夫を施している。すなわち、図3及び図4に示すように、一列に並ぶ複数のノズル33を有する単体ヘッド32を複数組み合わせることによって、各色のラインヘッド31を形成している。具体的には、ラインヘッド31では、複数の単体ヘッド32がそれぞれX方向から傾斜し且つ互いに平行な状態となって、X方向と直交するY方向に配列されている。このような構成により、ラインヘッド31のノズルの高密度化が図られ、解像度が向上している。
【0091】
図4に示すように、各単体ヘッド32は、133.9μmのピッチで配列された200個のノズル33を有している。ノズル33は、その列方向Y1がY方向と所定の角度αをなすように配列されている。なお、本実施形態では、角度αは71.6度に設定されている。これにより、ラインヘッド31では、長さ(Y方向長さ)が152.3mm、総ノズル数が3600個、X方向の解像度が200dpi(127μmピッチ)、Y方向の解像度が600dpi(42.33μmピッチ)となっている。
【0092】
図5に示すように、各色のラインヘッド31は、それぞれY方向に延びるように配置され、互いにX方向に並べられている。すなわち、ラインヘッド31は、各ラインヘッド31とディスク30との相対移動方向に対して直交する方向に配列されている。
【0093】
図6は、記録装置5の制御系統のブロック図である。図6に示すように、記録装置5は、管理装置4との間で画像データや各種制御コマンドを送受信するインターフェース部12と、画像データや制御プログラムを格納するメモリ13と、記録装置5の全体を制御するCPU14と、各ラインヘッド31を制御するヘッド制御部15と、LFモータ19を制御するモータ制御部16と、ディスク30の搬送位置を検出してモータ制御部16及びヘッド制御部15の制御の基準となるパルスを生成するエンコーダセンサ18とを備えている。
【0094】
次に、図6及び図7を参照しながら、記録装置5の基本的な記録動作について説明する。まず、管理装置4からインターフェース部12を介して、記録装置5に対して、画像データを含む記録命令信号が送信される。CPU14は、記録命令信号を受けると、受信した画像データをメモリ13に格納し、画像処理やヘッド31のノズル位置に合わせたデータの並び替え等の処理を行うと共に、ヘッド制御部15及びモータ制御部16のイニシャライズを行う。
【0095】
イニシャライズとしては、例えば、ヘッドノズル面の乾燥防止のためのキャッピングの解除、ヘッドノズル面のクリーニング、ヘッド駆動波形を供給するアンプの基準電圧の設定、LFモータ19を含む記録媒体搬送機構の基準原点の設定、制御パラメータの設定、トレイ22の記録開始位置への移動などが挙げられる。また、記録動作に先立って、ノズル先端近傍のインクのリフレッシュのために、ノズルからインクを強制的に吐出させることや、ノズル内のインクをメニスカス振動させるようにヘッドのアクチュエータを駆動することなどもイニシャライズに含めてもよい。
【0096】
このようなイニシャライズを完了すると、モータ制御部16はLFモータ19を駆動し、トレイ22をX方向に移動させることによってディスク30の搬送を開始する。図7(a)〜(d)に示すように、ディスク30は、イエロー色のインクを吐出するラインヘッド31Y、シアン色のインクを吐出するラインヘッド31C、マゼンタ色のインクを吐出するラインヘッド31M、ブラック色のインクを吐出するラインヘッド31Kの順に移動する。そして、それぞれのラインヘッド31Y,31C,31M,31Kからそれぞれの色のインクが吐出され、ディスク30の表面に所定の画像が記録される。
【0097】
上述のような記録動作は、複数枚のディスク30に対して連続的に行われる。そして、予め指示された枚数の記録が終了すると、記録装置5はヘッドノズル面のクリーニング、ヘッドノズル面の乾燥防止のためのキャッピング等の動作を行い、記録動作開始前の状態に復帰する。
【0098】
以上が記録装置5の基本動作である。
【0099】
このように、本記録装置5は、ディスク30の表面に所定の方向(X方向)から記録を行っていくものである。したがって、画像データには、画像の内容と共にその画像を記録していく方向(記録方向)に関する情報が含まれる。ただし、記録方向は、画像データ中に独立のパラメータとして明示的に規定されている必要はなく、黙示的に含まれていてもよい。例えば、予め記録装置5における上下左右方向が定められており、記録対象の画像の上下方向(画像作成者が想定している上下方向。例えば、人物画であれば、頭部が上、足部が下、等。)を記録装置5の上下方向に合わせることによって、当初の記録方向が規定されてもよい。
【0100】
通常、画像データは任意の一方向を記録方向として作成される。しかし、本実施形態に係る記録システムは、画像生成装置3における画像データの作成の際に、画像の内容に応じて画像の記録方向を設定する作業を行う。言い換えると、画像生成装置3は、所定の画像を所定の記録方向から記録するための画像データに対し、前記画像を回転させることによって該画像の記録方向を変更するような変換を行う。
【0101】
図8は、画像の記録方向を設定する記録方向調整手段70のブロック図である。この記録方向調整手段70は、画像生成装置3において、ソフトウェア的(コンピュータプログラム上)に構成されている。ただし、記録方向調整手段70はハードウェア的に構成されていてもよいことは勿論である。記録方向調整手段70は、記録方向設定手段71と記録データ生成手段72と記録データ解析手段73と記録方向決定手段74とを備えている。
【0102】
本実施形態では、記録方向調整手段70は、所定の評価基準に基づき、複数の記録方向の中から最適又は好適な記録方向を選択する。記録方向設定手段71は、複数の記録方向を順次設定していくものである。ここでは記録方向は、画像を所定角度だけ回転させることによって定められる。すなわち、画像を回転させることにより、その画像の内容を変更することなく、記録方向を変更することができる。記録データ生成手段72は、記録方向設定手段71が設定した記録方向から画像を記録するためのデータを生成するものである。記録データ解析手段73は、記録データ生成手段72からの記録データを受け、この記録データにしたがって記録を行った場合のラインヘッド31の動作を解析するものである。具体的には、上記記録データにしたがって画像を記録した場合における各ラインヘッド31の各ノズルの必要吐出回数を演算し、所定の評価基準にしたがって所定の評価を行う。評価結果は、記録方向決定手段74に送られる。なお、評価の詳細な内容は後述する。
【0103】
1つの記録方向に関する記録データ解析手段73の解析が終了すると、記録方向設定手段71が他の記録方向を設定し、当該他の記録方向に基づいて、記録データ生成手段72及び記録データ解析手段73において同様の処理が行われる。その結果、記録方向決定手段74には、複数の記録方向に関する評価結果が蓄えられる。そして、記録方向決定手段74は、複数の記録方向の中から最も評価の高い記録方向を選択し、当該記録方向を実際の記録方向とする。
【0104】
記録方向設定手段71による記録方向の設定方法は何ら限定されないが、本実施形態では、記録方向の設定は所定の一定角度θsごとに画像を回転させることによって行われる。具体的には、図9に示すように、始めにステップS1において、回転角度θの初期値として零が設定される。すなわち、画像を回転させる前の当初の記録方向を、そのまま記録方向とする。次に、ステップS2において、記録データ生成手段72により、当該記録方向から画像を記録するための記録データの生成が行われる。続いて、ステップS3において、記録データ解析手段73により、記録データの解析が行われる。すなわち、当該記録方向から画像を記録した場合のラインヘッド31の吐出動作が解析される。
【0105】
次に、ステップS4に進み、記録方向設定手段71は、回転角度θに所定角度θsを加算し、加算後の角度を新たな回転角度θとする。そして、ステップS5において、回転角度θと解析終了の基準として予め定めた所定角度θendとを比較し、θがθend以上か否かを判定する。回転角度θが所定角度θend未満の場合には、ステップS2に戻り、ステップS2〜S5の処理を繰り返す。一方、回転角度θが所定角度θend以上の場合には、ステップS6に進み、記録方向決定手段74による記録方向の決定を行う。
【0106】
本実施形態では、このように決定した記録方向にしたがって、複数枚のディスク30に対して記録動作を連続的に繰り返し行っていく。
【0107】
次に、図10(a)に示すようなべた塗りの三角形を記録画像の例として、記録方向の決定手法について説明する。ここでは、説明を簡単にするために、ラインヘッド31のノズル数は32個とし、1列のラインヘッド31のみからインクを吐出するものとする(単色記録)。また、1枚のディスク30に画像を記録するために、ラインヘッド31は32周期分の吐出動作を行うものとする。つまり、上記画像は、32×32個のインクドットの集合の一部により形成されるものとする。
【0108】
図10、11、12、13、14、15は、それぞれ回転角度θが0度、30度、60度、90度、120度、150度の場合における画像内容と各ノズルの吐出回数とを示している。すなわち、ここでは記録方向の設定に際し、回転角度θを30度ずつ増加させている(θs=30度)。各回転角度(すなわち各記録方向)ごとの解析結果は、表1に示すとおりである。なお、表1の“最大値”とは、吐出回数が最大となるノズルの吐出回数を意味し、“使用ノズル数”とは、当該画像を記録する際に少なくとも一回はインクを吐出するノズルの個数を意味する。“標準偏差”は、ノズル間の吐出回数のばらつきを表している。
【0109】
【表1】
記録方向を決定する際の評価基準には、種々の基準を用いることができる。例えば、吐出回数が最大となるノズルの吐出回数(つまり、前記最大値)が最小となること(以下、第1基準という)、標準偏差が最小となること(以下、第2基準という)、使用ノズル数が最大となること(以下、第3基準という)、等を評価基準とすることができる。また、上記評価基準を適宜に組み合わせて一つの評価基準を作成することも可能である。例えば、第1基準に基づいて評価を行った結果、同一の評価となる記録方向が複数存在する場合には、第2基準、第3基準の順に更に評価を行い、いずれか一つの記録方向を選択するようにしてもよい。上記画像例においてこのような評価を行う場合には、回転角度θ=60度のときの記録方向が選択されることになる。
【0110】
なお、回転角度θ=60度の場合には、当初の記録方向(回転角度θ=0度)の場合に比べて、最大値は30から14に減少している。したがって、本実施形態によれば、上記画像を繰り返し記録し続けていった場合に、理論上はラインヘッド31の寿命が30/14=2.1倍に延びることになる。
【0111】
以上のように、本実施形態によれば、ラインヘッド31のノズル33の最大吐出回数を少なくすることができるので、ラインヘッド31の寿命を長くすることが可能となる。また、ノズル間の吐出回数のばらつきを抑えることが可能となり、使用ノズル数を増加させることもできる。そのため、ラインヘッド31のノズル33を比較的均等に使用することができ、一部のノズル33のみが早期に劣化することは防止される。したがって、ラインヘッド31の効率的利用を図ることができる。
【0112】
一般に、ノズルの吐出間隔が空くほど、ノズル内のインクの粘度は増加する。しかし、ラインヘッド31では、使用ノズルの使用頻度がより平均化されるので、各ノズル33の吐出間隔がより平均化される。したがって、吐出時のノズル33内のインク粘度の差が減少し、全体として吐出性能が安定する。
【0113】
−変形例−
上記実施形態では、画像データの変換は画像生成装置3で行われていたが、画像データの変換を行う箇所は画像生成装置3に限られず、管理装置4や記録装置5であってもよい。また、画像データの変換処理が行われる場所は、ディスクの製造工場内に限らず、ディスク製造工場の外部であってもよい。画像作成者が予め画像作成装置1で画像データの変換までも行うようにしてもよい。勿論、画像作成者側及びディスク製造者側以外の第三者がデータ変換を行うことも可能である。
【0114】
上記実施形態では、記録方向の設定に際し、一定の回転角度θsごとに記録方向を設定していた。しかし、画像の回転角度θを不規則に変化させることによって記録方向を設定することも可能である。例えば、乱数発生器(図示せず)を設け、この乱数発生器により生成される乱数に基づいて、回転角度θを不規則に変化させてもよい。回転角度θの変更の仕方は何ら限定されるものではない。
【0115】
図2に示すように、上記記録装置5では、トレイ22はX方向に並ぶ2枚のディスク30を支持し、これら2枚のディスク30を同時に搬送するように構成されていた。しかし、トレイ22は、1枚のディスク30のみを支持及び搬送するように構成されていてもよい。ただし、上記記録装置5のように2枚のディスク30を同時に搬送するように構成すれば、以下の効果を得ることができる。
【0116】
すなわち、図16に示すように、ディスク30に記録を行う際には、停止しているトレイ22を加速しながらラインヘッド31の下方にまで移動させ、その後、トレイ22を一定の速度で搬送しながらラインヘッド31からインクを吐出し、記録終了後に再びトレイ22を減速して停止させる必要がある。したがって、1回の記録動作に要する時間Tは、トレイ22を加速する時間Taと、トレイ22を一定速度で搬送する時間Tpと、トレイ22を減速する時間Tdとを合算した時間となる。そのため、ラインヘッド31におけるインクの吐出は時間Tpの間しか行われていないにも拘わらず、1回の記録動作に要する時間は、トレイ22の加減速に要する時間Ta+Tdを加えた分だけ長くなっていた。
【0117】
これに対し、本実施形態では、図17に示すように、トレイ22は2枚のディスク30を搬送するように形成されているので、ラインヘッド31のインクの吐出に要する時間は2×Tpとなるが、トレイ22の加減速に要する時間はTa+Tdのままである。したがって、ディスク1枚あたりの記録動作に要する時間は、(Ta+2Tp+Td)/2であり、1枚ごとに記録動作を行う場合に比べて短くなっている。したがって、記録工程を短縮することができる。
【0118】
なお、記録装置5に供給される画像データは、1つの画像ごとに生成されていてもよいが、2枚の画像を含む複合画像を表すデータとして生成されてもよい。すなわち、同一の画像がトレイ22の搬送方向(X方向)に繰り返し並んで成る複合画像を、1回の記録動作におけるラインヘッド31の記録対象画像とし、2枚のディスク30を1個の記録対象として画像データを生成することも可能である。言い換えると、2枚のディスク30を搬送するトレイ22ごとに画像データを生成してもよい。
【0119】
<実施形態2>
実施形態2は、1回の記録動作により2枚のディスクに記録を行うものであり、更に、画像の記録方向が1枚目のディスクと2枚目のディスクとで異なるものである。具体的には、2つの同一画像がトレイ22の搬送方向(X方向)に繰り返し並んで成る複合画像に対し、それら画像の一方又は両方を回転させることにより、一方の画像の記録方向と他方の画像の記録方向とを異ならせることとしたものである。
【0120】
以下では、実施形態1の画像(べた塗りの三角形)がX方向に並んでなる複合画像を例にとり、画像の変換及び記録動作について説明する。
【0121】
本例では、まず、複合画像に含まれる1つの画像に対し、実施形態1で説明したような好適化処理を行う(図9参照)。すなわち、所定の評価基準にしたがって、当該画像を所定角度θだけ回転する。次に、他方の画像を、上記画像を半回転させた状態になるように回転させる。言い換えると、他方の画像を、上記所定角度θに180度を加えた角度θ’(=θ+180°)だけ回転させる。そして、このように角度θ及びθ’ずつ回転した画像がX方向に並んでなる画像を、新たな複合画像として生成する(図20参照)。
【0122】
前記画像がトレイ22の搬送方向(X方向)に繰り返し並んで成る複合画像を記録する場合、図19に示すように、画像の回転を伴わないときには、ラインヘッド31の吐出回数の最大値は大きくなる。また、ノズル間の吐出回数のばらつきは大きく、使用ノズル数は少なくなる。これに対し、両画像に対して実施形態1で説明したような画像の回転を行うこととすれば、図18に示すように、吐出回数の最大値は小さくなる。また、ノズル間の吐出回数のばらつきは小さくなり、使用ノズル数は増加する。
【0123】
しかし、本実施形態によれば、両画像の記録方向が異なることから、図20に示すように吐出回数の最大値は9.5、標準偏差は3.1、使用ノズル数は31となり、吐出回数の最大値は更に小さくなり、ノズル間の吐出回数のばらつきもより小さくなっている。このように吐出回数の最大値が9.5となっていることから、ラインヘッド31の寿命は、理論上は30/9.5=3.2倍まで延びると考えられる。
【0124】
したがって、本実施形態によれば、ラインヘッド31の更なる長寿命化を図ることができる。また、ノズル間の吐出ばらつきをより一層低減させることができ、ラインヘッド31の効率的利用を促進することができる。
【0125】
また、2枚の画像を含む複合画像ごとにデータの生成等を行い、記録動作も2枚のディスク30に対して一括して行われるので、実施形態1で説明したように、記録動作に要する時間はディスク1枚ごとに記録動作を行う場合に比べて短くなる。したがって、記録工程を短縮することができる。
【0126】
なお、各画像の回転角度の設定は、上記実施形態のものに限定されず、種々の設定方法が考えられる。複合画像を選択する際の評価基準には、種々の基準を用いることができる。
【0127】
例えば、複合画像ごとに記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小になるような複合画像を選択するようにしてもよい。
【0128】
また、複合画像ごとに記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、ノズル間の吐出回数のばらつきを最小にするような複合画像を選択するようにしてもよい。
【0129】
また、複合画像ごとに記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、記録ヘッドの使用ノズル数を最大にする複合画像を選択するようにしてもよい。
【0130】
なお、複合画像に含まれる画像の数は、2つに限られない。複合画像にはN個(ただし、Nは2以上の自然数。)の画像が含まれていてもよい。トレイ22はN個のディスク30を支持及び搬送するように形成されていてもよい。
【0131】
<実施形態3>
実施形態1は、予め画像を回転させることによって記録方向を設定しておき、一連の記録動作の間中、一定の記録方向から画像を記録していくものであった。これに対し、実施形態3は、一連の記録動作の途中で画像を回転させるような画像データ変換を行い、画像の記録方向を適宜に変更していくものである。
【0132】
記録システムの基本的構成は実施形態1と同様であるので、その説明は省略する。図21に示すように、本実施形態では、画像生成装置3は記録回数記憶手段75と記録方向設定手段71と記録データ生成手段72とを備えている。
【0133】
記録回数記憶手段75は、各ラインヘッド31の記録動作の回数を計測し、その回数を記憶するものである。記録方向設定手段71は、所定の規則にしたがって画像を回転させることにより、画像の記録方向を変更していく。本実施形態では、記録動作を所定回数行うごとに、画像を所定角度ずつ回転させることとした。
【0134】
次に、図22に示すようなべた塗りの略円形を画像例として、本実施形態の記録動作について説明する。
【0135】
本例では、1000枚のディスク30に画像を記録するたびに、回転角度を30度ずつずらしていくこととした。ただし、画像データの変換の基準となるディスク30の枚数は、上記枚数に限定されるものではない。図22〜図33は、各回転角度ごとの画像の内容とノズルの吐出回数とを示している。図34は、各ノズルの吐出回数の平均値を示すグラフである。
【0136】
図22(b)と図34とを比較すると、一連の記録動作の間で画像を回転していくことにより、吐出回数の最大値は7から2.4に減少することが分かる。したがって、ラインヘッド31の寿命は、理論上は7/2.4=2.9倍に延びることになる。また、ノズル間の吐出回数のばらつきも少なくなり、使用ノズル数も増加することになる。
【0137】
したがって、本実施形態によれば、実施形態1に比べて、ラインヘッド31の寿命を更に伸ばすことができる。また、ラインヘッド31を更に効率的に利用することが可能となる。
【0138】
なお、画像データの変換は、必ずしもディスク30の枚数を基準にして行う必要はなく、所定時間が経過するたびに画像データを変換するようにしてもよい。また、ディスク30の製造ラインにあっては、記録装置5以外の部分で故障が発生したり、あるいはその他の事情により、運転が一時的に停止する場合がある。そのため、画像の連続的な記録が一時的に停止されることがある。そこで、このような連続的な記録の停止があったときに、画像データの変換を行うようにしてもよい。
【0139】
また、各ラインヘッド31の各ノズル33の吐出回数を記憶する記憶手段(図示せず)を設けておき、ノズル間の吐出回数のばらつき(例えば標準偏差)が所定値以上になると、画像データの変換を実行するようにしてもよい。
【0140】
上記実施形態では、画像データの変換の際に、画像を所定角度ずつ回転させていた。しかし、画像の変更方法は、画像を所定角度ずつ回転させる方法に限らず、画像を不規則に回転させる方法であってもよい。例えば、乱数生成器(図示せず)を設けておき、この乱数生成器が生成する乱数に従った角度だけ画像を回転させるようにしてもよい。
【0141】
また、各ラインヘッド31の各ノズル33の吐出回数を記憶する記憶手段(図示せず)を設けておき、過去の履歴と今後の記録予定とを考慮したうえで、好適又は最適な回転角度を決定するようにしてもよい。
【0142】
例えば、画像データの変換に先立って、変換後の画像を所定回数記録する場合の各ノズル33の必要吐出回数を演算し、該各ノズル33の画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに各ラインヘッド31における吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小となるように前記画像の回転角度を決定してもよい。
【0143】
このことにより、画像データの変換時における最適又は好適な回転角度を決定することができ、ラインヘッド31のより一層の長寿命化等を図ることができる。
【0144】
また、画像データの変換に先立って、変換後の画像を所定回数記録する場合の各ノズル33の必要吐出回数を演算し、該各ノズル33の画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに各ラインヘッド31におけるノズル間の吐出回数のばらつきが最小となるように前記画像の回転角度を決定してもよい。
【0145】
あるいは、画像データの変換に先立って、変換後の画像を所定回数記録する場合の各ノズル33の必要吐出回数を演算し、該各ノズル33の画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに各ラインヘッド31の使用ノズル数が最大となるように前記画像の回転角度を決定してもよい。
【0146】
一方、予めディスク30の記録枚数が分かっている場合には、その枚数分だけの記録を行う場合に最適又は好適となる画像データ変換を行うことが好ましい。
【0147】
例えば、画像生成装置3は、所定数の画像を記録することを指示する命令を受けると、各ラインヘッド31の各ノズル33の必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後に吐出回数が最大となるノズルの吐出回数が最小になるように画像データの変換を1又は2回以上実行することが好ましい。
【0148】
あるいは、画像生成装置3は、所定数の画像を記録することを指示する命令を受けると、各ラインヘッド31の各ノズル33の必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後にノズル間の吐出回数のばらつきが最小となるように画像データの変換を1又は2回以上実行してもよい。
【0149】
また、画像生成装置3は、所定数の画像を記録することを指示する命令を受けると、各ラインヘッド31の各ノズル33の必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後の各ラインヘッド31における使用ノズル数が最大となるように画像データの変換を1又は2回以上実行してもよい。
【0150】
−変形例−
なお、実施形態2のように複数の画像が並んでなる複合画像において、当該複合画像に含まれる1又は2以上の画像に対し、上述したような画像の回転を行ってもよい。
【0151】
例えば、記録動作を所定回数行うごとに(言い換えると、所定枚数のディスク30に記録を行うごとに)、複合画像に含まれる1又は2以上の画像を所定角度ずつ回転させるようにしてもよい。
【0152】
複合画像に含まれる2つの画像のうち、いずれか一方のみを回転させてもよく、両方を回転させるようにしてもよい。両方の画像を回転させる場合には、両方の画像を同様に回転させてもよく、互いに回転角度が異なるように別々に回転させてもよい。互いに関連づけて回転させてもよく、それぞれ独立に回転させるようにしてもよい。
【0153】
このことにより、ラインヘッド31の更なる長寿命化や効率的利用を図ることができる。
【0154】
<他の実施形態>
前記各実施形態では、記録対象となる記録媒体は、円盤形状のディスク30であった。しかし、記録媒体は円盤状のディスク30に限らず、正多角形状等の他の形状のディスクであってもよい。また、ディスク以外の記録媒体であってもよい。記録媒体の記録面は、円形又は正多角形であってもよく、その他の形状であってもよい。
【0155】
また、記録媒体は、DVD−ROMディスク等のように1つの画像ごとに1つずつ用意されるものに限らず、1つの記録媒体に複数の画像が繰り返し記録されるものであってもよい。例えば、記録媒体はロール紙等であってもよい。
【0156】
記録ヘッドは、カラーの画像を形成するものに限らず、単色の画像を形成するものであってもよい。ラインヘッド31は複数設けられていなくてもよく、1つのみであってもよい。
【0157】
ラインヘッド31の長手方向(第1方向)と記録媒体の搬送方向(第2方向)とは交差していればよく、必ずしも直交している必要はない。
【0158】
【発明の効果】
本発明によれば、画像の記録方向を適宜に設定することができるので、画像の内容に応じて、記録ヘッドの長寿命化や高効率化等に適した記録方向から画像を記録することができる。したがって、記録ヘッドの長寿命化や効率的利用を図ることができる。
【0159】
また、一連の記録動作の途中で画像の記録方向を変更することができるので、同一の画像を異なるノズルを用いて記録することができる。したがって、同一画像を大量に記録する場合であっても、記録方向を変更することにより、記録ヘッドの長寿命化を図ることができる。また、ノズル間の吐出回数のばらつきを抑えることができ、使用ノズル数を多くすることができる。したがって、記録ヘッドのノズルを比較的均等に使用することが可能となり、記録ヘッドの効率的利用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る記録システムの構成図である。
【図2】 記録装置の斜視図である。
【図3】 ラインヘッドの概略平面図である。
【図4】 単体ヘッドの平面図である。
【図5】 ラインヘッドとディスクとの相対移動の位置関係を示す模式図である。
【図6】 記録装置の制御系統のブロック図である。
【図7】 ディスクの移動を説明するための模式図である。
【図8】 記録方向調整手段のブロック図である。
【図9】 記録方向の設定方法のフローチャートである。
【図10】 実施形態1における回転角度θ=0度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図11】 実施形態1における回転角度θ=30度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図12】 実施形態1における回転角度θ=60度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図13】 実施形態1における回転角度θ=90度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図14】 実施形態1における回転角度θ=120度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図15】 実施形態1における回転角度θ=150度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図16】 1枚のディスクを搬送するトレイを用いた場合におけるトレイの搬送動作の説明図である。
【図17】 2枚のディスクを搬送するトレイを用いた場合におけるトレイの搬送動作の説明図である。
【図18】 実施形態2に係る比較例の複合画像及び画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図19】 実施形態2に係る比較例の複合画像及び画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図20】 実施形態2に係る複合画像及び画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図21】 実施形態3に係る画像生成装置のブロック図である。
【図22】 実施形態3における回転角度θ=0度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図23】 実施形態3における回転角度θ=30度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図24】 実施形態3における回転角度θ=60度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図25】 実施形態3における回転角度θ=90度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図26】 実施形態3における回転角度θ=120度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図27】 実施形態3における回転角度θ=150度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図28】 実施形態3における回転角度θ=180度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図29】 実施形態3における回転角度θ=210度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図30】 実施形態3における回転角度θ=240度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図31】 実施形態3における回転角度θ=270度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図32】 実施形態3における回転角度θ=300度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図33】 実施形態3における回転角度θ=330度の場合の画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【図34】 実施形態3における各ノズルの平均吐出回数を表す図である。
【図35】 DVD−ROMディスクの製造工程を示す図である。
【図36】 ディスクに記録される画像及び当該画像の記録に必要な各ノズルの吐出回数を表す図である。
【符号の説明】
1 画像作成装置
3 画像生成装置(画像データ変換手段,画像データ供給手段)
4 管理装置
5 記録装置
14 CPU(制御手段)
19 LFモータ(移動手段)
22 トレイ
30 ディスク(記録媒体)
31 ラインヘッド(記録ヘッド)
33 ノズル
Y 第1の方向
X 第2の方向

Claims (46)

  1. 円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体に対し記録を行うインクジェット式記録システムであって、
    第1の方向に並んだ複数のノズルを、前記記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと前記記録媒体とを前記第1方向と交差する第2方向に相対移動させる移動手段と、
    所定の画像を所定の記録方向から記録するための画像データに対し、前記画像を異なる角度で回転させた複数の変換画像データを生成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換手段と、
    前記画像データ変換手段によって決定された変換画像データを受け、前記第2方向を変更後の記録方向として前記記録媒体に前記画像を記録するように前記記録ヘッド及び前記移動手段を制御する制御手段と、
    を備えているインクジェット式記録システム。
  2. 請求項1に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、予め設定した評価基準に基づいて、前記ノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  3. 請求項1に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドの複数のノズルのうち吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  4. 請求項1に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドのノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  5. 請求項1に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドの使用ノズル数が最大となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  6. 請求項2〜5のいずれか一つに記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、前記画像を所定角度ずつ回転させた複数の変換画像データに基づいて、前記演算を行うインクジェット式記録システム。
  7. 円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体に対し記録を行うインクジェット式記録システムであって、
    第1の方向に並んだ複数のノズルを、前記記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと前記記録媒体とを前記第1方向と交差する第2方向に相対移動させる移動手段と、
    N個(ただしNは2以上の自然数。)の同一の画像が所定の列方向に繰り返し並んでなる複合画像を該列方向から記録するための画像データに対し、前記複合画像に含まれる少なくとも一つの画像を異なる角度で複数、回転させることによって該画像の記録方向が他の少なくとも一つの画像の記録方向と異なるように変更した複数の変換画像データを作成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲におけ 前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換手段と、
    前記画像データ変換手段によって決定された変換画像データを受け、変更後の複合画像に含まれる各画像を、前記第2方向を前記列方向として前記記録媒体に記録するように前記記録ヘッド及び前記移動手段を制御する制御手段と、
    を備えているインクジェット式記録システム。
  8. 円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体に対し記録を行うインクジェット式記録システムであって、
    第1の方向に並んだ複数のノズルを、前記記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、
    前記第1方向と交差する第2方向に並ぶN個(ただしNは2以上の自然数。)の前記記録媒体と前記記録ヘッドとを前記第2方向に相対移動させる移動手段と、
    N個の同一の画像が所定の列方向に繰り返し並んでなる複合画像を該列方向から記録するための画像データに対し、前記複合画像に含まれる少なくとも一つの画像を異なる角度で複数、回転させることによって該画像の記録方向が他の少なくとも一つの画像の記録方向と異なるように該複合画像を変更した複数の変換画像データを作成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換手段と、
    前記画像データ変換手段によって決定された変換画像データを受け、変更後の複合画像に含まれる各画像を、前記第2方向を前記列方向として前記各記録媒体上にそれぞれ記録するように前記記録ヘッド及び前記移動手段を制御する制御手段と、
    を備えているインクジェット式記録システム。
  9. 請求項7又は8に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、予め設定した評価基準に基づいて、前記ノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  10. 請求項7又は8に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドの複数のノズルのうち吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  11. 請求項7又は8に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドのノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  12. 請求項7又は8に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、前記複数の変換画像データに基づいて、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記記録ヘッドの使用ノズル数が最大となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  13. 請求項7又は8に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、複合画像に含まれるN個の画像を360°/Nずつ回転させるように該複合画像を変更するインクジェット式記録システム。
  14. 請求項7又は8に記載のインクジェット式記録システムであって、
    決定した変換画像データに含まれるいずれか一つの画像は、当該画像を記録する際に前記記録ヘッドの複数のノズルのうち吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小になるように設定されているインクジェット式記録システム。
  15. 請求項7又は8に記載のインクジェット式記録システムであって、
    決定した変換画像データに含まれるいずれか一つの画像は、当該画像を記録する際に前記記録ヘッドのノズル間の吐出回数の標準偏差が最小になるように設定されているインクジェット式記録システム。
  16. 請求項7又は8に記載のインクジェット式記録システムであって、
    決定した変換画像データに含まれるいずれか一つの画像は、当該画像を記録する際に前記記録ヘッドの使用ノズル数が最大になるように設定されているインクジェット式記録システム。
  17. 請求項1に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、1又は2以上の記録媒体に対して記録が行われた後に、複数の変換画像データを生成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  18. 請求項17に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記制御手段は、前記画像の記録を繰り返し行うように構成され、
    前記画像データ変換手段は、所定回数の記録ごとに前記変換画像データの決定を実行するインクジェット式記録システム。
  19. 請求項17に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記制御手段は、前記画像の記録を連続的に繰り返し行うように構成され、
    前記画像データ変換手段は、前記制御手段による連続的な記録が停止したときに前記変換画像データの決定を実行するインクジェット式記録システム。
  20. 請求項17に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が所定値以上になると前記変換画像データの決定を実行するインクジェット式記録システム。
  21. 請求項17〜20のいずれか一つに記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドにおける吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  22. 請求項17〜20のいずれか一つに記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  23. 請求項17〜20のいずれか一つに記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドの使用ノズル数が最大となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  24. 請求項17に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、所定数の画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後に吐出回数が最大となるノズルの吐出回数が最小になるように画像データの変換を1又は2回以上実行するインクジェット式記録システム。
  25. 請求項17に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、所定数の画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後に前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となるように画像データの変換を1又は2回以上実行するインクジェット式記録システム。
  26. 請求項17に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、所定数の画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後の前記記録ヘッドにおける使用ノズル数が最大となるように画像データの変換を1又は2回以上実行するインクジェット式記録システム。
  27. 請求項7又は8に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、前記複合画像の記録を1又は2回以上行った後に、複数の変換画像データを作成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  28. 請求項27に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記制御手段は、前記複合画像の記録を繰り返し行うように構成され、
    前記画像データ変換手段は、所定回数の記録ごとに前記変換画像データの決定を実行するインクジェット式記録システム。
  29. 請求項27に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記制御手段は、前記複合画像の記録を連続的に繰り返し行うように構成され、
    前記画像データ変換手段は、前記制御手段による連続的な記録が停止したときに前記変換画像データの決定を実行するインクジェット式記録システム。
  30. 請求項27に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が所定値以上になると前記変換画像データの決定を実行するインクジェット式記録システム。
  31. 請求項27〜30のいずれか一つに記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の複合画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドにおける吐出回数が最大になるノズルの吐出回数が最小となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  32. 請求項27〜30のいずれか一つに記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の複合画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  33. 請求項27〜30のいずれか一つに記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録ヘッドの各ノズルの吐出回数を記憶する記憶手段を備え、
    前記画像データ変換手段は、画像データの変換に先立って、前記複数の変換画像データに基づき、変換後の複合画像を所定回数記録する場合の前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、該各ノズルの画像データ変換前の吐出回数と前記演算結果の吐出回数とを合算したときに前記記録ヘッドの使用ノズル数が最大となる変換画像データを決定するインクジェット式記録システム。
  34. 請求項27に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、所定数の複合画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後に吐出回数が最大となるノズルの吐出回数が最小になるように画像データの変換を1又は2回以上実行するインクジェット式記録システム。
  35. 請求項27に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、所定数の複合画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後に前記記録ヘッドにおけるノズル間の吐出回数の標準偏差が最小となるように画像データの変換を1又は2回以上実行するインクジェット式記録システム。
  36. 請求項27に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記画像データ変換手段は、所定数の複合画像を記録することを指示する命令を受けると、前記記録ヘッドの各ノズルの必要吐出回数を演算し、前記所定数の記録後の前記記録ヘッドにおける使用ノズル数が最大となるように画像データの変換を1又は2回以上実行するインクジェット式記録システム。
  37. 請求項1〜36のいずれか一つに記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録媒体の記録面は円形状であるインクジェット式記録システム。
  38. 請求項1〜36のいずれか一つに記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録媒体の記録面は正多角形状であるインクジェット式記録システム。
  39. 請求項37又は38に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録媒体は、平板状の記録媒体からなるインクジェット式記録システム。
  40. 請求項1〜39のいずれか一つに記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録ヘッドは、固定式のラインヘッドからなり、
    前記移動手段は、前記記録媒体を支持するトレイと、該トレイを駆動する駆動機構とを備えているインクジェット式記録システム。
  41. 請求項1〜39のいずれか一つに記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記記録ヘッドは、それぞれ所定方向に並んだ複数のノズルを有する複数のラインヘッドからなり、
    前記ラインヘッドは、記録媒体との相対移動方向に配列されているインクジェット式記録システム。
  42. 請求項41に記載のインクジェット式記録システムであって、
    前記各ラインヘッドは固定され、
    前記移動手段は、記録媒体を支持するトレイと、該トレイを相対移動方向に移動させる駆動機構とを備えているインクジェット式記録システム。
  43. 円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体と、第1の方向に並んだ複数のノズルを前記記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、を前記第1方向と交差する第2方向に相対移動させ、前記記録ヘッドにより前記記録媒体に前記第2方向から画像を記録するインクジェット式記録方法であって、
    所定の画像を所定の記録方向から記録するための画像データに対し、前記画像を異なる角度で回転させた複数の変換画像データを生成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換工程と、
    前記決定した変換画像データに基づいて、前記第2方向を変更後の記録方向として、変更後の画像を前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録する記録工程と、
    を備えているインクジェット式記録方法。
  44. 円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体と、第1の方向に並んだ複数のノズルを前記記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、を前記第1方向と交差する第2方向に相対移動させ、N個(ただしNは2以上の自然数)の同一の画像が前記第2方向に並んでなる複合画像を前記記録媒体に前記第2方向から記録するインクジェット式記録方法であって、
    N個の同一の画像が所定の列方向に繰り返し並んでなる複合画像を該列方向から記録するための画像データに対し、前記複合画像に含まれる少なくとも一つの画像を異なる角度で複数、回転させることによって該画像の記録方向が他の少なくとも一つの画像の記録方向と異なるように該複合画像を変更した複数の変換画像データを作成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換工程と、
    前記決定した変換画像データに基づいて、前記第2方向を前記列方向として、変更後の複合画像に含まれる各画像を前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録する記録工程と、
    を備えているインクジェット式記録方法。
  45. 円形状の外縁形状を有する画像記録範囲が設定された記録媒体を、第2の方向にN個(ただしNは2以上の自然数)並べ、該第2の方向と交差する第1の方向に並んだ複数のノズルを前記記録媒体の画像記録範囲に対応して設けたインクジェット式の記録ヘッドと、前記第2方向に並んだ前記記録媒体とを前記第2方向に相対移動させ、N個の同一の画像が前記第2方向に並んでなる複合画像を前記記録媒体に前記第2方向から記録するインクジェット式記録方法であって、
    N個の同一の画像が所定の列方向に繰り返し並んでなる複合画像を該列方向から記録するための画像データに対し、前記複合画像に含まれる少なくとも一つの画像を異なる角度で複数、回転させることによって該画像の記録方向が他の少なくとも一つの画像の記録方向と異なるように該複合画像を変更した複数の変換画像データを作成すると共に、それぞれの変換画像データに基づいて、前記記録媒体の画像記録範囲における前記記録ヘッドのノズルの吐出回数のばらつきが小さくなるように、一の変換画像データを決定する画像データ変換工程と、
    前記決定した変換画像データに基づいて、前記第2方向を前記列方向として、変更後の複合画像に含まれる各画像を前記記録ヘッドにより前記各記録媒体にそれぞれ記録する記録工程と、
    を備えているインクジェット式記録方法。
  46. 請求項43〜45のいずれか1項に記載のインクジェット式記録方法であって、
    前記画像データ変換工程は、1又は2回以上の記録が行われた後に、実行されるインクジェット式記録方法。
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