JP3978155B2 - 潤滑剤の劣化監視方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーボモータを駆動源とした機械における潤滑対象部の潤滑剤の劣化監視装置に関し、特に、サーボモータの仕事量を測定することにより潤滑対象部の潤滑剤の劣化を監視する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
可動部分(潤滑対象部)を有する機械には、その可動部分の部品を摩擦や摩耗から保護するために、一般に、油やグリースなど潤滑剤が注入されている。この潤滑剤は、使用に従い、可動部品の摩擦や摩耗により発生する金属摩耗粉が混じることにより次第に清浄性がなくなったり、あるいは可動部品の摩擦熱により劣化したりして、その潤滑性能が低下する。潤滑性能が低下した潤滑剤を使用し続けると機械の寿命が短くなるので、機械の使用においては潤滑性能の低下を認知し、これに対処することが重要となる。
【0003】
そこで、従来は、機械をどの位の期間にわたり稼動すれば、潤滑剤がどの程度劣化するかということを、予め実験により調べておき、その期間がくれば一律に潤滑剤の交換を行うようにしていた。そのため、潤滑対象部を有する機械においては、一般に、潤滑対象部の潤滑剤を所定期間毎に交換または補給するようにしていた。
【0004】
しかし、使用頻度が大きい機械の場合は早期に潤滑性能が低下することがあり、所定期間の交換では不十分な場合がある。また、実際の生産ラインにおいては、定期的な潤滑剤の交換または補給が行われていない機械が少なからず存在している。これらの場合は、機械寿命を低下させる要因となるばかりではなく、稼働中の機械の突然の停止などにより、生産効率の低下を招く要因にもなる。その一方、所定期間使用しても潤滑剤があまり劣化していない機械において潤滑剤の定期的な交換を実施することは、費用や作業時間の浪費となるばかりでなく、廃棄される使用済み潤滑剤の量が増えることにより、その処理のために環境へ余分な負荷を与えることとなる。そのため、潤滑剤の管理においては、費用および作業時間の浪費を起こさずに環境負荷を低減できるような、潤滑剤の劣化監視技術が要求されることになる。
【0005】
この要求に応える潤滑剤の劣化監視装置としては、特許文献1や2に開示されたものがある。これら従来技術は、いずれも投光素子と受光素子とからなる光透過型のセンサを用い、潤滑剤を通過する光の透過度により潤滑剤の劣化を監視するようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−287100号公報
【特許文献2】
特開平7−72077号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した特許文献に開示された従来技術では、光透過型のセンサを使用しているので、例えばグリースのように、光が透過しないタイプの潤滑剤に対しては適用できないという問題を有していた。また、これら従来技術においては、潤滑剤を直接モニターするために、センサ部と、このセンサ部からの信号を送信する配線部と、潤滑油を透視可能にする透明部とを設ける必要があるので、構造が複雑となりコストがかかるという問題があるとともに、部品点数が増えることにより、保守・点検箇所が増加するという問題もある。さらに、これら従来技術においては、機械の構造・寸法的制約から前述したセンサ部や配線部などの装置を設けることが困難な場合には、適用できないという問題もある。
【0008】
本発明は、前述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、潤滑剤の種類に関係なく潤滑剤の劣化を監視可能な潤滑剤の劣化監視方法および装置を提供することを目的とする。また、本発明は、保守・点検作業が容易で、これにかかる費用が少なくて済むような潤滑剤の劣化監視方法および装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、機械の構造・寸法的制約に依存しない潤滑剤の劣化監視方法および装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、請求項1に係る発明では、サーボモータの駆動により動作する可動部分を有するとともにこの可動部分に対して潤滑剤を供給するようにされた機械における潤滑剤の劣化監視方法において、サーボモータの駆動電流Ii、サーボモータの回転位置としての角度θiから求められた角速度ωi、およびサーボモータの稼動時間tiに基づいてサーボモータの総仕事量Jを算出し、この総仕事量Jに基づいて潤滑剤の劣化を監視するようにしたことを特徴とする潤滑剤の劣化監視方法を提供した。
【0010】
そして、係る潤滑剤の劣化監視方法に対応する潤滑剤の劣化監視装置として、請求項2に係る発明では、サーボモータの駆動電流Ii、サーボモータの回転位置としての角度θiから求められた角速度ωi、およびサーボモータの稼動時間tiに基づいてサーボモータの総仕事量Jを算出する仕事量演算部を有し、この仕事量演算部が算出した総仕事量Jに基づいて潤滑剤の劣化を監視するようにしたことを特徴とする潤滑剤の劣化監視装置を提供した。
【0011】
前述した請求項1および2に係る発明において、サーボモータの総仕事量Jに基づいて潤滑剤の劣化を監視するようにした理由を以下に記載する。機械の可動部分(潤滑対象部)に注入された潤滑剤は、一般に、可動部品の摩耗・摩擦によって発生する金属摩耗粉が混じることにより次第に清浄性がなくなり、さらに可動部品の摩擦熱により潤滑剤が劣化し、潤滑性能が低下する。可動部品の摩耗・摩擦は機械の稼動によって発生し、その摩耗・摩擦は機械の使用頻度の影響を受ける。また、可動部品の摩擦熱も同様である。機械の使用頻度はその総仕事量で表すことができ、潤滑剤の劣化と機械の総仕事量には相関がある。したがって、機械の総仕事量を観測することにより、潤滑剤の種類に関係なく潤滑剤の劣化を監視することが可能となる。しかし、機械の総仕事量を観測するためには、機械の負荷をモニターするセンサ手段とそのセンサ手段からの信号を送信する配線手段とを設ける必要があるので、機械の構造・寸法的制約を受ける可能性があり、さらに、部品点数の増加により保守点検箇所が増えたり、コストが増加したりする問題もある。
【0012】
ところで、サーボモータは、エンコーダなどのセンサ手段を設けることにより位置や速度を検出し、これにより目標値を修正、制御するモータである。サーボモータを駆動するためには、サーボモータへの供給電流を制御するサーボアンプと、サーボモータに停止位置および移動速度を指令することによって現在の位置および速度のフィードバック制御を行う制御装置とが必要である。したがって、サーボモータを駆動源とする機械は、一般に、前述したサーボアンプおよび制御装置を有したものとなっている。また、サーボアンプは、サーボモータへの供給電流を制御するための電流検出器を備えている。
【0013】
したがって、サーボモータを駆動源する機械においては、サーボモータの総仕事量Jを算出するためのサーボモータへの供給電流を検出する電流検出器と、位置や速度を検出するためのセンサ手段と、そのセンサ手段からの信号を送信する配線手段は既に備えられていることになる。
【0014】
そこで、本発明では、サーボモータを駆動源とした機械において、サーボモータの総仕事量Jを観測することにより、潤滑対象部の潤滑剤の劣化を監視することとした。この機械はサーボモータにより駆動されるため、機械の総仕事量は駆動源であるサーボモータの総仕事量Jの出力となり、ある比でもって対応する。したがって、サーボモータの総仕事量Jを観測することにより、機械の負荷をモニターするセンサ手段とそのセンサ手段からの信号を送信する配線手段とを別途設けることを不要とし、その結果、機械の構造・寸法的制約がなくなる。また、機械の負荷をモニターする前述したセンサ手段や配線手段などの機械部品が増えないため、保守・点検箇所の増加を防ぐことができ、安価に潤滑剤の劣化監視装置を提供することができる。本発明によれば、機械における潤滑対象部の潤滑剤の劣化をサーボモータの総仕事量Jに出力に基づいて監視できるので、作業者は、その監視状態から潤滑剤の適切な交換または補給の時期がわかることになり、その結果、潤滑剤の費用および作業者の作業時間の低減に寄与できる。
【0015】
請求項3に係る発明では、請求項2に係る発明において、サーボモータの総仕事量Jが所定の設定値Fを超えた場合に潤滑剤が劣化したものと判断する比較・判断手段を設けるようにした。そのため、作業者は定性的に劣化の有無を判断できることになるので、総仕事量Jの定量的な値に基づいて劣化を判断する場合に比して、より確実に潤滑剤の劣化を判断できることになる。
【0016】
請求項4に係る発明では、請求項3に係る発明において、前述の比較・判断手段により潤滑剤が劣化したものと判断した場合に潤滑剤の劣化を作業者に通知する報知手段を設けるようにした。ここで、報知手段とは、例えば警告灯などのように目視によるものや、スピーカなどのように音声によるものをいう。係る構成により、作業者は潤滑剤の交換または補給の時期を確実に認知できるものとなり、作業者の監視忘れを防止し、適正な時期に潤滑剤の交換または補給を行うことができる。
【0017】
請求項5に係る発明では、サーボモータの駆動により動作する可動部分を有するとともにこの可動部分に対して潤滑剤を供給するようにされた機械を複数具備する設備と、この設備を遠隔制御するための管理コンピュータとを有するシステムにおける潤滑剤の劣化監視方法において、サーボモータの駆動電流Ii、サーボモータの回転位置としての角度θiから求められた角速度ωi、およびサーボモータの稼動時間tiに基づいてサーボモータの総仕事量Jを算出し、前記管理コンピュータは前記総仕事量Jが所定の設定値Fを超えた場合に潤滑剤が劣化したものと判断するようにした。
【0018】
そして、この請求項5に係る劣化監視方法に対応する潤滑剤の劣化監視装置として、請求項6に係る発明では、サーボモータの駆動電流Ii、サーボモータの回転位置としての角度θiから求められた角速度ωi、およびサーボモータの稼動時間tiに基づいてサーボモータの総仕事量Jを算出する仕事量演算部と、この仕事量演算部が算出した総仕事量Jが所定の設定値Fを超えた場合に潤滑剤が劣化したものと判断する比較・判断手段と、この比較・判断手段にて潤滑剤が劣化したものと判断した場合にその判断信号を管理コンピュータへ送信する送信手段と、を有するものを提供した。
【0019】
係る構成としたことにより、サーボモータの駆動により動作する可動部分を有するとともにこの可動部分に対して潤滑剤を供給するようにされた機械を複数具備する設備と、この設備を遠隔制御するための管理コンピュータとを有するシステムにおいては、管理コンピュータにより係る設備における潤滑剤の補給および交換の時期を集中して管理することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る潤滑剤の劣化監視装置0を含むサーボ制御系を示すブロック図である。図中1は指令位置計算部、2は位置ループ、3は速度ループ、4は電流ループ、5はロボットの各関節軸駆動用のサーボモータ、6はサーボモータ5の回転角(位置)を検出するエンコーダである。これら1〜6は一般的なサーボ制御系の構成部材であるので、その機能に関する詳細な説明は省略する。0は潤滑剤の劣化監視装置であり、この潤滑剤の劣化監視装置0は、サーボモータ5の仕事量を算出し積和することによりサーボモータ5の総仕事量Jを算出する仕事量演算部7、この仕事量演算部7にて算出されたサーボモータ5の総仕事量Jを記憶するメモリ部8、およびメモリ部8に記憶されたサーボモータ5の総仕事量Jを表示する出力表示部9を具備している。なお、図中のSは微分器としてのラプラス演算子である。
【0021】
指令位置計算部1から出力された指令角度θdを含む制御信号は、位置ループ2、速度ループ3を介して電流ループ4へ伝送され、電流ループ4にて電流信号に変換され、電流ループ4から出力された駆動電流によりサーボモータ5が駆動される。エンコーダ6により検出された位置データである各駆動軸の角度θiは、微分器Sにより角速度ωiに変換され、角度θiは位置ループ2へ、角速度ωiは速度ループ3へそれぞれフィードバックされるとともに、角速度ωiについてはサーボモータ5の総仕事量Jの算出に必要なデータとして仕事量演算部7へも伝送される。また、電流ループ4から出力された駆動電流は電流ループ4とサーボモータ5との間の伝送路上に設けられた電流検出器により検出され、検出された駆動電流Iiは電流ループ4へフィードバックされるとともに、サーボモータ5の総仕事量Jの算出に必要なデータとして仕事量演算部7へも伝送される。
【0022】
図1は、図2に示した仕事量演算部7にて行われる、サーボモータ5の総仕事量Jを算出する処理を示すフローチャートである。ステップ11では、電流ループ4とサーボモータ5との間の伝送路上に設けられた電流検出器により検出されたサーボモータ5の駆動電流Iiを取り込み、これにサーボモータ5のトルク定数kiを掛けることにより、駆動軸に入力されるトルクすなわち駆動トルクTiを算出する。ステップ12では、エンコーダ6により検出された位置データである駆動軸の角度θiを微分器Sで微分して得られた角速度ωiを取り込む。ステップ13では、ステップ11において算出された駆動トルクTiにステップ12において取り込まれた角速度ωiを掛けることにより、サーボモータ5の仕事率Wiを算出する。さらに、ステップ14では、ステップ13において算出されたサーボモータ5の仕事率Wiにサーボモータ5の稼動時間tiを掛けることにより、サーボモータ5の仕事量を算出し、ステップ15では、ステップ14で計算された仕事量を積和することにより、サーボモータ5の総仕事量Jを算出する。
【0023】
このようにして算出されたサーボモータ5の総仕事量Jは、メモリ部8に記憶される。そして、メモリ部8に記憶されたサーボモータ5の総仕事量Jは、出力表示部9において表示される。
【0024】
図3は、サーボモータ5を駆動源とする機械の稼働時間tiとサーボモータ5の総仕事量Jとの関係を示したものである。この図3に示すように、ある仕事量毎に潤滑剤を交換または補給することにより、潤滑剤を所定期間毎に交換または補給することは不要となる。
【0025】
なお、前述した実施形態においては、仕事量演算部7において算出されたサーボモータ5の総仕事量Jはメモリ部8に一旦記憶され、このメモリ部8に記憶されたサーボモータ5の総仕事量Jが出力表示部9に直接表示される形態としていた。しかし、本発明は係る形態に限定されるものではない。例えば、潤滑剤の劣化監視装置0は、メモリ部8に記憶されたサーボモータ5の総仕事量Jが所定の設定値を超えた場合に潤滑剤が劣化したものと判断する比較・判断手段と、この比較・判断手段により潤滑剤が劣化したものと判断された場合にこれを作業者に警告通知する報知手段とを備えた構成としてもよい。係る報知手段としては、例えば警告灯などの視覚によるものやスピーカなどの音声によるもののように、作業者に対して潤滑剤が劣化したことを認知させるようなものであればよい。係る構成とすることにより、潤滑剤の交換または補給を一層確実に実施することができるものとなる。
【0026】
図4は、前述した比較・判断手段において行われる、潤滑剤が劣化したか否かを比較・判断する処理を示すフローチャートである。ステップ21では、メモリ部8に記録されたサーボモータ5の総仕事量Jを読み込む。ステップ22では、ステップ21で読み込んだサーボモータ5の総仕事量Jが所定の設定値Fを超えたか否かを比較・判断する。ここで、サーボモータ5の総仕事量Jが所定の設定値Fを超えた場合には(ステップ22Yes)、潤滑剤が劣化したものと判断し、前述した報知手段に対してこれを出力する(ステップ23)。そして、ステップ24において、前述の所定の設定値Fに潤滑剤の交換または補給の周期fに相当する値を加え、ステップ22で用いられる所定の設定値Fを更新する。
【0027】
以上、本発明の一実施形態について説明した。ところで、サーボモータ5を駆動源とした機械を複数有する設備があり、この設備を遠隔制御するための管理コンピュータがある場合は、前述した仕事量演算部7とメモリ部8と比較・判断手段とを備えてなる潤滑劣化監視装置0を設備側の各機械に設け、これら各機械に設けられた潤滑劣化監視装置0において前述したように潤滑剤が劣化したものと判断したときに、その判断信号を管理コンピュータへ送信する送信手段を設けるようにしてもよい。係る構成とすれば、サーボモータ5を駆動源とした機械を複数有する設備を遠隔制御するための管理コンピュータにより、係る設備における潤滑剤の補給および交換の時期を集中して管理することができる。なお、係る形態においては、比較・判断手段は管理コンピュータ側に設けるようにし、仕事量演算部7とメモリ部8とは設備側の各々の機械に設けるようにし、設備側のメモリ部8と管理コンピュータ側の比較・判断手段とを前述した送信手段により結ぶようにしてもよい。
【0028】
以上のように、本実施形態によれば、機械における潤滑対象部の潤滑剤の劣化をサーボモータ5の総仕事量Jに基づいて監視するようにしているので、潤滑剤の種類に関係なく潤滑剤の劣化を監視することができる。さらに、本実施形態のものでは、潤滑剤の劣化をモニターするセンサ手段やそのセンサ手段からの信号を送信する配線手段を新たに設けることは不要であるので、機械の構造・寸法的制約を受けることなく、安価な監視装置とすることができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、サーボモータを駆動源とした機械の潤滑対象部において、サーボモータの総仕事量から潤滑対象部の潤滑剤の劣化を監視することができるため、潤滑剤の種類に関係なく潤滑剤の劣化を監視できるようになった。また、潤滑剤の交換時期を正確に判断できるため、保守作業の発生費用を最小限に抑えることができるようになった。さらに、潤滑剤の劣化をモニターするセンサ手段とそのセンサ手段からの信号を送信する配線手段とを新たに設けることが不要であるので、機械の構造・寸法的制約を受けることがなくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における、仕事量演算部7にて行われる、サーボモータ5の総仕事量Jを算出する処理を示すフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態における、潤滑剤の劣化監視装置0を含むサーボ制御系を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態における、サーボモータ5を駆動源とする機械の稼働時間tiとサーボモータ5の総仕事量Jとの関係を示したグラフである。
【図4】本発明の一実施形態における、潤滑剤の補給および交換の時期を比較・判断する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
0 劣化監視装置
1 位置指令計算部
2 位置ループ
3 速度ループ
4 電流ループ
5 サーボモータ
6 エンコーダ
7 仕事量演算部
8 メモリ部
9 出力表示部

Claims (6)

  1. サーボモータの駆動により動作する可動部分を有するとともに該可動部分に対して潤滑剤を供給するようにされた機械における潤滑剤の劣化監視方法において、
    前記サーボモータの駆動電流Ii、前記サーボモータの回転位置としての角度θiから求められた角速度ωi、および前記サーボモータの稼動時間tiに基づいて前記サーボモータの総仕事量Jを算出し、
    該総仕事量Jに基づいて潤滑剤の劣化を監視するようにしたことを特徴とする潤滑剤の劣化監視方法。
  2. サーボモータの駆動により動作する可動部分を有するとともに該可動部分に対して潤滑剤を供給するようにされた機械における潤滑剤の劣化監視装置において、
    前記サーボモータの駆動電流Ii、前記サーボモータの回転位置としての角度θiから求められた角速度ωi、および前記サーボモータの稼動時間tiに基づいて前記サーボモータの総仕事量Jを算出する仕事量演算部を有し、
    該仕事量演算部が算出した総仕事量Jに基づいて潤滑剤の劣化を監視するようにしたことを特徴とする潤滑剤の劣化監視装置。
  3. 前記総仕事量Jが所定の設定値Fを超えた場合に潤滑剤が劣化したものと判断する比較・判断手段を有することを特徴とする請求項2に記載の潤滑剤の劣化監視装置。
  4. 前記比較・判断手段により潤滑剤が劣化したものと判断した場合に潤滑剤の劣化を作業者に通知する報知手段を有することを特徴とする請求項3に記載の潤滑剤の劣化監視装置。
  5. サーボモータの駆動により動作する可動部分を有するとともに該可動部分に対して潤滑剤を供給するようにされた機械を複数具備する設備と、該設備を遠隔制御するための管理コンピュータとを有するシステムにおける潤滑剤の劣化監視方法において、
    前記サーボモータの駆動電流Ii、前記サーボモータの回転位置としての角度θiから求められた角速度ωi、および前記サーボモータの稼動時間tiに基づいて前記サーボモータの総仕事量Jを算出し、
    前記管理コンピュータは前記総仕事量Jが所定の設定値Fを超えた場合に潤滑剤が劣化したものと判断するようにしたことを特徴とする潤滑剤の劣化監視方法。
  6. サーボモータの駆動により動作する可動部分を有するとともに該可動部分に対して潤滑剤を供給するようにされた機械を複数具備する設備と、該設備を遠隔制御するための管理コンピュータとを有するシステムにおける潤滑剤の劣化監視装置において、
    前記サーボモータの駆動電流Ii、前記サーボモータの回転位置としての角度θiから求められた角速度ωi、および前記サーボモータの稼動時間tiに基づいて前記サーボモータの総仕事量Jを算出する仕事量演算部と、
    該仕事量演算部が算出した総仕事量Jが所定の設定値Fを超えた場合に潤滑剤が劣化したものと判断する比較・判断手段と、
    該比較・判断手段にて潤滑剤が劣化したものと判断した場合にその判断信号を前記管理コンピュータへ送信する送信手段と、
    を有し、
    前記仕事量演算部が算出した総仕事量Jに基づいて潤滑剤の劣化を監視するようにしたことを特徴とする潤滑剤の劣化監視装置。
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