JP3977916B2 - カラオケビデオ記録システム及び記録用テープ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラオケ演奏の演奏音データ及び利用者の歌唱音声データと、その利用者を撮影した映像データなどを、記録用テープに記録させるようにしたカラオケビデオ記録システム、及びそのカラオケビデオ記録システムを用いてデータが記録される対象である記録テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、例えばカラオケボックスや飲食店等においてカラオケシステムが設置され、伴奏音楽に合わせて歌唱して楽しむことができるようにされている。そして、CRT等のモニタに歌詞テロップを表示すると共に、雰囲気を盛り上げるため、その歌詞テロップの背景映像として、カラオケ曲の内容にマッチした映像を表示するといったことが一般に行われている。また、予め準備された映像ではなく、例えばビデオカメラを準備して、歌唱している利用者の姿を撮影し、それを歌詞テロップの背景映像として用いることもなされている。
【0003】
ところで、カラオケで楽しんでいる自分の姿を音声と映像で記録として残しておきたいと考える場合、あるいは、例えばカラオケ選手権大会や新人歌手発掘のためのオーディションなどにビデオ映像を送る場合には、家庭用ビデオカメラなどをカラオケボックスなどに持参して撮影しなければならなかった。もちろん、物理的には可能であるが、実際には、自分自身で、あるいは他の人に手伝ってもらって録画しなければならない。また、カラオケ演奏音や自分が歌っている歌唱音声はスピーカから発音されたものを録音することとなり、周囲の雑音なども入り、クリアなものとはなり難い。
【0004】
このような現状に着目し、従来のカラオケ装置を基に工夫することで、利用者がカラオケ演奏を伴奏として歌唱しているところを、映像と音声にて記録した記録用テープを得るという新規サービスを実現するためのシステムなどを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
この目的を達成するためになされた請求項1に記載のカラオケビデオ記録システムは、選択されたカラオケ曲の楽音情報を再生してカラオケ演奏を実行するカラオケ演奏手段と、利用者の歌唱音声を入力するための音声入力手段と、利用者の姿を撮影した映像を入力するための映像入力手段と、カラオケ演奏手段によって実行されたカラオケ演奏の演奏音データと、音声入力手段によって入力された利用者の歌唱音声データと、映像入力手段によって撮影され入力された映像データを、記録用テープに記録させる録画録音手段とを備え、前記録画録音手段がデータを記録する対象である前記記録用テープには、テープの最初から所定時間分だけ特定の信号が記憶されており、さらに、前記記録用テープの再生、早送り、当該早送りと同じ速度での巻き戻しを実行可能なテープ再生機構と、前記テープ再生機構を用いて、前記記録用テープを最後まで巻き送るのに必要な時間よりも長い第1の時間で巻き送った後、その最後まで巻き送られた当該記録用テープを最初まで巻き戻すのに必要な時間よりも長いが前記第1の時間よりは短い第2の時間で巻き戻し、その巻き戻された記録用テープを再生して前記特定の信号を検出した場合に限って、前記録画録音手段によって前記記録用テープへの記録を実行を許可する記録許可手段と、を備えること、を特徴とする。
【0006】
このような構成のカラオケビデオ記録システムによれば、カラオケ演奏手段が、選択されたカラオケ曲の楽音情報を再生してカラオケ演奏を実行するため、利用者はそのカラオケ演奏を伴奏として歌唱し、いわゆる「カラオケ」としての利用ができる。そして、利用者の歌唱音声はマイクロフォンなどの音声入力手段を介して入力され、また、例えばテレビカメラなどの映像入力手段によって、歌唱している利用者の姿は撮影され入力される。このようにカラオケ演奏手段によって実行されたカラオケ演奏の演奏音データと、音声入力手段によって入力された利用者の歌唱音声データと、映像入力手段によって撮影され入力された映像データは、録画録音手段によって記録用テープに記録させることができる。
【0007】
これにより、利用者は、自分がカラオケ演奏を伴奏として歌唱しているところを、映像と音声にて記録した記録用テープを得ることができる。本発明においては、このようにカラオケ演奏を伴奏として歌唱しているところを映像と音声にて記録したものを「カラオケビデオ」と呼ぶこととする。そして、このカラオケビデオを記録した記録用テープは種々の使い途がある。
【0008】
(1)例えば、自分が登場しているカラオケビデオを自分自身で再度見ることができるので、単純に自分用の記録として楽しめる。従来において同様のビデオを作成しようとすると、例えば家庭用ビデオカメラをカラオケボックス等に持参し、自分で、あるいは他の人に手伝ってもらって録画録音しなければならず、非常に面倒である。また、家庭用ビデオカメラで記録する場合には、カラオケ演奏音や自分が歌っている歌唱音声はスピーカから発音されたものを録音することとなり、周囲の雑音なども入り、クリアなものとはなり難い。
【0009】
それに対して、本カラオケビデオ記録システムによれば、利用者は今までカラオケを楽しんできたのと同様にカラオケ演奏を伴奏として歌うだけでよく、カラオケビデオの記録は装置側が自動的に行ってくれるので非常に便利である。また、カラオケ演奏音や自分が歌っている歌唱音声は音声信号状態で直接記録することができ、周囲雑音などに影響されずクリアなものとなる。
【0010】
(2)また、例えばカラオケ選手権大会や有望な新人歌手発掘のためのオーディションなどにおける審査等が容易にできるようになる。つまり、従来は、参加希望者は自分の歌唱音声を録音機材を用いて音楽テープに記録したり、あるいは家庭用ビデオ装置でビデオテープに録画し、そのテープを大会開催委員会まで送るといった手順が一般的であった。したがって、この場合も、上記(1)と同様に、家庭用ビデオカメラを持参して、自分であるいは他の人に手伝ってもらって録画しなければならなかった。
【0011】
それに対して、本カラオケビデオ記録システムによれば、上述したようにカラオケビデオの記録は装置側が自動的に行ってくれるので非常に便利であり、カラオケ選手権大会に参加したい人は、このカラオケビデオを記録した記録テープを送ればよい。また、オーディションに応募するためのプロモ−ションビデオとしても、このカラオケビデオを利用できる。
【0012】
(3)さらに、自分の姿及び自分の音声が記録されているので、ビデオレター的な使い方も考えられる。特に、音声入力手段を介してメッセージも含めれば十分なビデオレターとなる。何も歌っている場合にしか音声入力手段から音声入力できないわけではなく、カラオケ演奏が始まる前や演奏中、あるいは演奏後においてメッセージなどを入れれば、使途範囲も拡がる。
なお、一般的にカラオケボックスなどにおいては利用者から料金を徴収することとなる。従って、本発明のカラオケビデオ記録システムをカラオケボックスなどに設置し、利用者から料金徴収することを想定すると、次のような問題が発生する。つまり、カラオケ曲の配信業者やカラオケボックスの経営者、あるいは著作者の利益を守るためには、例えばサービス料金や著作権料(複製使用料)をテープ代金に転嫁して徴収することが現実的である。もちろん、使用実績を正確に把握すれば、それに基づいて料金回収は可能であるが、いわゆる後払い制よりは前払い制の方が好ましい。そのため、例えばカラオケボックスの経営者に、カラオケビデオ記録システム専用の記録用テープを購入させ、それをカラオケビデオ録画システムの利用者に販売してサービスを受けさせる方式が好ましい。
しかしながら、これを実現する場合には、上述したカラオケビデオ記録システム専用の記録用テープ以外の「非専用テープ」が簡単に使用できるのでは、不正使用の蔓延を阻止することが難しく、実効があがらない。したがって、このような不正使用を防止するために、上記請求項1のように、例えば、データを記録する対象である記録用テープにおいては、テープの最初から所定時間分だけ特定の信号を記憶しておく前提で、上述したカラオケビデオ記録システム側を次のように構成することが考えられる。
すなわち、さらに、記録用テープの再生、早送り、当該早送りと同じ速度での巻き戻しを実行可能なテープ再生機構と、テープ再生機構を用いて、記録用テープを最後まで巻き送るのに必要な時間よりも長い第1の時間で早送りした後、その最後まで巻き送られた記録用テープを最初まで巻き戻すのに必要な時間よりも長いが第1の時間よりは短い第2の時間で巻き戻し、その巻き戻された記録用テープを再生して特定の信号を検出した場合に 限って、録画録音手段によって記録用テープへの記録を実行を許可する記録許可手段とを備えるのである。
このようにすると、専用の記録用テープを用いた場合、第1の時間で早送りすると必ず最後まで巻き送られ、その後第2の時間で巻き戻すと必ず最初まで巻き戻される。したがって、その状態で記録用テープを再生すれば、必ず特定の信号を検出できる。一方、例えば、非専用テープそのままであれば、当然ながら特定の信号が記憶されていないので完全に排除できる。そして、次に、専用テープをダビングして不正使用しようとする場合を想定する。この場合には特定の信号自体は記憶されているが、第1の時間で早送りした場合に、最後まで巻き送られなかったとすると、その後第2の時間で巻き戻すと必ず途中までしか巻き戻されなくなる。したがって、その状態で記録用テープを再生した場合に、特定の信号を検出できない可能性が高くなり、簡易的なライトプロテクトが実現され、不正使用を防止することができる。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
また、当然ではあるが、上述した(1)〜(3)にて例示したように、使い途に応じてカラオケビデオ記録システム側の処理も異なってくる。したがって、どのモードを選択するのかを利用者が自ら指示できるように構成しても良い。その場合には、例えば請求項2に示すように、上述のカラオケビデオ記録システムにおいて、録画録音手段によりカラオケ演奏の開始前、終了後の少なくともいずれか一方において記録される所定の映像や音声としてどのような内容のものを用いるかに関し、複数の記録タイプが設定されていると共に、複数の記録タイプを利用者が自ら指示するための指示手段を備えており、録画録音手段が、その指示手段によって指示された記録タイプに応じた内容の映像データ及び音声データを記録するよう構成すればよい。つまり、予め装置内に記憶されている映像を用いるのか、それとも映像入力手段から入力された利用者の姿を示す映像を用いるのかについては記録タイプによって異なる。また、予め準備されている映像を用いる場合であっても、記録タイプによってその内のどれを用いるのかも異なる。したがって、記録タイプに応じてどのような内容がふさわしいかを基準として用いる映像を決めておくのである。もちろん、BGMや利用者の音声も含める場合にも同様の考慮をすればよい。
【0018】
なお、ここでは、カラオケ演奏の開始前あるいは終了後について用いる映像や音声について言及したが、カラオケ演奏中についても次のような工夫をしてもよい。つまり、カラオケ演奏中は基本的に利用者の姿を示す映像が記録されるのであるが、その背景となる映像について変更してもよい。つまり、映像入力手段から入力した映像そのものであれば、利用者の背景は実際に利用者の背後に存在している壁などとなるが、その背景部分だけ装置内に準備した映像に置き換えるのである。この場合は、利用者の姿の部分だけを抜き出して、背景映像にスーパーインポーズすれば実現できる。このようにすれば、例えば上述したコンサートタイプなどの記録タイプに適した背景映像にすることもでき、より趣向性を向上させることができる。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
なお、専用の記録用テープは、その目的から、例えばカラオケ演奏を1曲あるいは2曲程度行っている時間に少しの余裕を加えた程度の記録時間を持つものに限定してもよい。例えば12分程度の時間である。すると、現状で一般的に普及している60分や120分の記録時間のビデオテープなどでは、上述したように必ず途中までしか巻き戻らなくなり、このような汎用テープを用いた不正使用は効果的に防止できる。
【0025】
したがって、このようなカラオケビデオ記録システムにおける録画録音手段によってデータが記録される記録用テープについても、上述したように、テープの最初から所定時間分だけ特定の信号が記憶されていることを特徴とする発明として捉えることができる(請求項3)。つまり、不正使用防止の点で有効な記録用テープの発明である。
【0026】
【0027】
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0029】
まず、図1を参照して、実施例としてのカラオケビデオ記録システムの構成を説明する。本実施例のカラオケビデオ記録システムは、コマンダ1と、録画制御装置50と、VTR装置70などを備えている。なお、これらは全て一体化して構成することもできるが、ここでは、従来からカラオケ装置として普及しているコマンダ1と、例えばテレビ番組などを録画し、再生するため家庭用としても普及している通常のVTR装置70を用いた構成例として説明する。
【0030】
コマンダ1は、図示しないホストコンピュータから通信によって配信される字幕情報及びMIDIデータからなる演奏データをデータ圧縮して記憶している。ホストコンピュータとの通信は、公衆回線網を使用して両装置を接続した上で、演奏データを、送信側であるホストコンピュータはモデム部11によって変調して出力し、受信側であるコマンダ1はモデム部11によって信号を復調して受信することで行っている。利用者からの曲の演奏指定に対して前記圧縮処理された演奏データを読み出して、演奏開始前に復元処理し、演奏中に字幕情報をディスプレイで表示するための映像信号に、またMIDI(Musical Instrument Digital Interface)データを音声信号にそれぞれ変換して、字幕の色変えに同期して音声信号を再生することでカラオケ演奏を行う。
【0031】
録画制御装置50は、コマンダ1とVTR装置70との間に介在し、コマンダ1から出力された音声あるいは映像データをVTR装置70側へ出力したり、あるいはコマンダ1からの指示に応じてVTR装置70を制御する。また、VTR装置70は、録画制御装置50から出力された音声あるいは映像データを、ビデオテープ100に録画録音することができる。また、ビデオテープ100を再生したり、早送りしたり、巻き戻したりすることができる。これらは録画制御装置50からの制御信号に応じて実行する。
【0032】
続いて、各装置の具体的な構成を説明する。まず、コマンダ1の構成を図1を参照して説明する。コマンダ1は、「カラオケ演奏手段」に相当し、さらに「録画録音手段」の一部や「記録許可手段」の一部としても機能するものであって、マイクロコンピュータ(以下「マイコン」と略記する)10と、モデム部11と、操作パネル12と、カレンダクロック13と、ハードディスクドライブ(以下「HDD」と略記する)14と、通信部15と、外付けのマイクロフォン21からの音声信号を入力する音声入力部22と、採点装置23と、MIDI再生部24と、音声制御部25と、外付けのスピーカ27へ音声を出力する音声出力部26と、外付けのビデオカメラ31からの映像信号を入力する映像入力部32と、映像データ作成装置33と、映像制御部34と、外付けのディスプレイ36に対して映像信号を出力する映像出力部35と、を備えている。
【0033】
前記マイコン10は、コマンダ全体の制御を司る制御手段であり、CPU、ROM、RAMなどを備える周知の構成である。前記モデム部11の役割については上述したが、ホストコンピュータへの送信機能も備えており、電話回線の接続及び切断、送信データの音声帯域信号への変調、音声帯域信号で受信したデータの復調を行う。
【0034】
操作パネル12は、「指示手段」としても機能し、利用者からのモード選択や曲番号の指定などを受け付けるためのもので、選曲中の番号を表示するための表示部も備えている。なお、選択できるモードとしては、本実施例の場合は少なくとも通常のカラオケモードとカラオケビデオ記録モードがあり、もちろんそれ以外のモードを備えていてもよい。モード選択は、専用の指定キーを設けてもよいが、演奏したい曲の番号はテンキーを用いて入力するようになっているので、モード選択も、テンキーを用いて行うようにすればよい。なお、選択したデータを確定入力するための確認キーは設けられている。
【0035】
また、カレンダクロック13は、現在日付、現在時刻を常にカウントしていて、マイコン10に通知する。HDD14は、ホストコンピュータ30から送られてくる演奏データを蓄積記憶すると共に、詳しくは後述するが静止画データも備えている。
【0036】
通信部15は、録画制御装置50側の通信部52と通信ライン(例えばRS232C)によって接続されており、コマンダ1側のマイコン10と録画制御装置50側のマイコン55との間でのデータ通信を実現するためのものである。また、MIDI再生部24は演奏データ中のMIDIデータをアナログ音声信号に変換して音声制御部25へ出力する。音声制御部25へは、マイクロフォン21からの音声信号も音声入力部22を介して入力されており、音声制御部25は、MIDI再生部24で生成された音声信号と、マイクロフォン21側から入力された音声信号をミキシングして増幅し、音声出力部26を介してスピーカ27及び録画制御装置50側へ出力する。
【0037】
なお、「音声入力手段」の一部として機能するマイクロフォン21から入力された音声信号は、「採点手段」としての採点装置23にも入力されており、この採点装置23において採点が実行される。具体的には、カラオケ演奏時にマイコン10から採点情報としてのボーカル情報が転送され、このボーカル情報とマイクロフォン21から入力された音声信号とに基づいて歌唱力を採点する。この採点方法としては、例えば音程の変化・リズム等を採点要素として歌唱音声をボーカル情報と比較し、歌唱音声がどの程度ボーカル情報に近いかによって採点することが考えられる。音程要素であれば、例えば所定時間毎に両者の一致具合いなどをカウントし、そのカウント数に基づいて得点を決定したりする。最初の持ち点を100点として、それから減点していく方法も考えられる。なお、現実的には、音程の一致具合いで採点する場合には所定数の比較対象について判定する必要があるので、スローテンポの曲とアップテンポの曲とでは採点する間隔を変えてもよい。具体的には、所定の小節毎に採点するようにしておけば、テンポの違いがあっても、ある程度信頼性のある採点結果となる。このように、所定の採点タイミングで採点された歌唱得点は、採点装置23内のメモリ(図示せず)に更新されながら記憶される。
【0038】
一方、「映像入力手段」の一部として機能するビデオカメラ31は、歌唱者の姿を撮影するためのものであり、ビデオカメラ31で撮影した映像は映像入力部32を介して映像データ作成装置33へ送られ、この映像データ作成装置33において所定の映像データ化されてマイコン10に送られることとなる。そして、この映像データは映像制御部34へ送られる。
【0039】
「映像化手段」としても機能する映像制御部34は、演奏データ中の字幕データをMIDI再生部24での演奏処理に同期してディスプレイ36にて表示可能な映像信号に変換し、上述の歌唱者の姿を撮影した映像データを背景映像とし、それに字幕データをスーパーインポーズする。そして、映像出力部35を介してディスプレイ36及び録画制御装置50側へ出力する。なお、ディプレイ36は「報知手段」としても機能する。
【0040】
次に、録画制御装置50について説明する。録画制御装置50は、「録画録音手段」の一部として機能し、コマンダ1の音声出力部26から出力された音声信号を入力するための音声入力部51と、コマンダ1側の通信部15と通信ラインにて接続された通信部52と、コマンダ1の映像出力部35から出力された映像信号を入力するための映像入力部53と、出力調整部54と、マイコン55と、リモコン発光部56と、VTR装置70側へ音声信号を出力する音声出力部57と、同じくVTR装置70側へ映像信号を出力する映像出力部58と、VTR装置70側から出力された音声信号を入力する音声入力部59とを備えている。
【0041】
前記マイコン55は、録画制御装置全体の制御を司る制御手段であり、CPU、ROM、RAMなどを備える周知の構成である。コマンダ1側から音声入力部51及び映像入力部53を介して入力された音声信号及び映像信号は、出力調整部54にてVTR装置70側で処理できる形式に調整された後、音声出力部57及び映像出力部58を介してVTR装置70側へ出力される。
【0042】
また、リモコン発光部56は、VTR装置70側のリモコン受光部74と発光ケーブルによって接続されており、録画制御装置50のマイコン55からの制御信号を赤外線信号としてVTR装置70へ送信する。なお、発光ケーブルにて接続したのは、録画制御装置50とVTR装置70との位置関係の制限を排除するためである。つまり、発光ケーブルがない場合には、リモコン発光部56から発光された赤外線ビームがVTR装置70側のリモコン受光部74へ到達するような配置をしなければならないため、自ずと位置が制限される。それに対して発光ケーブルによって接続すれば、例えばVTR装置70の側面にリモコン受光部74があった場合でも、録画制御装置50自体をVTR装置70の上部に載置することもでき、配置が制限されないのである。
【0043】
次に、VTR装置70について説明する。VTR装置70は、一般に普及している周知のものであるので詳しくは説明しないが、ここではいわゆる録画及び再生の両方ができるタイプのものが必要である。図1においては、録画制御装置50側から出力された音声信号を入力するための音声入力部71と、同じく録画制御装置50側から出力された映像信号を入力するための映像入力部72と、ビデオテープ100を再生した場合に再生された音声信号を録画制御装置50側へ出力するための音声出力部73と、上述した録画制御装置50側のリモコン発光部56と発光ケーブルにて接続されたリモコン受光部74のみを示しているが、当然ながら、ビデオテープ100に対しての録画・録音機能及び再生・早送り・巻き戻し機能を実行するためのテープ駆動機構や制御機構を備えている。これらに関しては、一般的な構成であるのでここでは特に説明しないが、早送り・巻き戻し機能について補足説明しておくと、これらは同じ速度で早送り及び巻き戻しがなされるようにされている。
【0044】
続いて、ビデオテープ100について説明する。ビデオテープ100は、「記録用テープ」に該当するものであり、このカラオケビデオ記録システムにおけるカラオケビデオの録画専用に作成されたもので、本実施例の場合には、図9に示すように、記録時間が12分である。なお、上述したVTR装置70にてこのビデオテープ100を早送りあるいは巻き戻した場合、いずれの場合もそれぞれ約18秒で早送りあるいは巻き戻されるようになっている。
【0045】
さらに、音声信号の記録部分には、テープの最初から30秒間は信号Aが記録され、残りの11分30秒間は信号Bが記録されている。また、映像信号の記録部分は、例えばいわゆる「ブルーバック」になるような映像かあるいは広告用映像が記憶されている。
【0046】
続いて、本実施例のカラオケビデオ記録システムにおける動作について説明する。図2は、コマンダ1において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
【0047】
電源投入後、最初のステップS10では、マイコン10内のRAMの初期化、モデム部11、MIDI再生部24、映像データ作成装置33、映像制御部34の初期化など装置全体の初期化を行う。続くS20では、操作パネル12が操作されてカラオケモードの指定がなされているかチェックする。カラオケモードが指定されていれば(S20:YES)、S30へ移行して利用者から指定された曲を演奏処理する周知のカラオケ処理を実行する。このカラオケ処理自体は、特に主要な部分ではないので、詳しい説明は省略する。
【0048】
一方、カラオケモードが指定されていなければ(S20:NO)、S40へ移行する。S40では、操作パネル12が操作されてカラオケビデオ録画モードの指定がなされているかチェックする。カラオケビデオ録画モードが指定されていれば(S40:YES)、S50へ移行してカラオケビデオ録画処理を実行する。このカラオケビデオ録画処理が主要な部分であるので、後で詳しく説明する。
【0049】
一方、カラオケビデオ録画モードでなければ(S40:NO)、S60へ移行して、他のモードであるかどうか判断する。その他のモードが指定されていれば(S60:YES)、対応する処理を実行してから(S70)、S20へ戻り、そうでなければ(S60:NO)、そのままS20へ戻る。
【0050】
それでは、次に、上述したS50にて実行されるサブルーチンでありカラオケビデオ記録処理の内容を図3〜図7のフローチャートを参照して説明する。図3のフローチャートの最初のステップS110では、映像制御部34を制御することで、ディスプレイ36に「テープをセットして下さい」というテープセットを促す指示メッセージを表示する。同メッセージ出力後、S120へ移行する。S120では、さらにディスプレイ36に「テープセット後、確認キーを操作して下さい」というテープセット確認を促す指示メッセージを表示する。同メッセージ出力後、S130へ移行する。
【0051】
S130では、操作パネル12上の確認キーが押下されているかをチェックする。確認キーの押下を検出するまでは(S130:NO)、S120での確認表示を続行し、同キー押下を検出したら(S130:YES)、S140へ移行する。
【0052】
S140では、通信部15を介して録画制御装置50側にテープチェックの開始を指示する。テープチェックの開始指示を受けた録画制御装置50では、図8に示すようなフローチャートを実行し、コマンダ1側に「テープOK」か「テープエラー」かを返答して来る。なお、この詳しい処理内容については後述することとして、図3のフローチャートの説明を続行する。
【0053】
続くS150では、映像制御部34を制御することで、ディスプレイ36に「記録タイプを選択し、選択後確認キーを操作して下さい」というタイプ選択を促す指示メッセージを表示する。ここでは、コンサートタイプ(Aタイプ)、プロモーションタイプ(タイプB)、プレゼントタイプ(タイプC)の3つのタイプがあり、そのタイプ名を番号に対応させてディスプレイ36に表示すると共に、そのいずれかの番号を入力する旨を表示する。そして、いずれかを選択入力した後は、確認キーを操作をする旨も表示する。なお、各タイプの簡単な説明も同時表示させてもよい。同メッセージ出力後、S160へ移行する。
【0054】
S160では、操作パネル12上の確認キーが押下されているかをチェックする。確認キーの押下を検出するまでは(S160:NO)、S150での表示を続行し、同キー押下を検出したら(S160:YES)、S170へ移行する。S170では、映像制御部34を制御することで、ディスプレイ36に「曲番号を入力し、入力後確認キーを操作して下さい」という曲番号入力を促す指示メッセージを表示する。なお、本実施例では上記S150にてコンサートタイプ(Aタイプ)を選択した場合に限り、2曲まで選曲可能としており、その旨も表示する。同メッセージ出力後、S180へ移行する。
【0055】
S180では、操作パネル12上の確認キーが押下されているかをチェックする。確認キーの押下を検出するまでは(S180:NO)、S170での表示を続行し、同キー押下を検出したら(S180:YES)、S190(図4参照)へ移行する。
【0056】
S190では、テープチェックが終了したかどうかを判断する。S140において、録画制御装置50側にテープチェックの開始を指示したが、上述したように、このテープチェックの開始指示を受けた録画制御装置50では、図8に示すようなフローチャートを実行し、コマンダ1側に「テープOK」か「テープエラー」かを返答して来る。したがって、この返答があるかないかで「テープチェックが終了したかどうか」を判断する。
【0057】
テープチェックが終了していない場合は(S190:NO)、S195へ移行して、選択された曲(2曲選択されている場合は最初の曲)をリハーサル演奏する旨を表示し、その後、実際のリハーサル演奏を実行する。利用者は、これに基づいてリハーサル的に歌えばよい。このようにリハーサル演奏を実行しながら、テープチェックが終了したかどうかを判断し続け(S190)、終了すればS190:YES)、S200へ移行する。
【0058】
S200では、録画制御装置50側からの返答内容が「テープOK」であるかどうかを判断する。返答内容が「テープエラー」であった場合には(S200:NO)、正規のテープが使用されていないため、S280に移行してその旨を警告する内容をディスプレイ36に表示して、正常の処理を終了する。なお、この場合には、例えば管理者などの専門の知識を持った者が所定の処理をしない限り通常処理ができないようにされる。つまり、不正使用が実行されたのであり、そのまま放置しておくことは適切でないからである。一方、録画制御装置50側からの返答内容が「テープOK」であれば(S200:YES)、S210へ移行する。S210では、上記S195にて実行していたリハーサル演奏をフェードアウトさせ、その後S220へ移行し、通信部15を介して録画制御装置50側へ録画開始指示を出す(S220)。その後S230へ移行する。
【0059】
S230では、上述したS150,S160での処理において利用者から入力されている記録タイプ(A,B,C)を判定する。Aタイプであれば、S240へ移行して出力処理Aルーチンを実行し、Bタイプであれば、S250へ移行して出力処理Bルーチンを実行し、Cタイプであれば、S260へ移行して出力処理Cルーチンを実行する。これらについては図5〜図7を参照して後で詳しく説明する。
【0060】
S240,S25,S260の処理が終了した後は、S270へ移行する。S270では、通信部15を介して録画制御装置50側へ録画終了指示を出す。これで本カラオケビデオ録画処理ルーチンを一旦終了し、図2のメインルーチンへ復帰する。
【0061】
それでは、上述した出力処理A(S240)、出力処理B(S250)、出力処理C(S260)について順番に説明する。まず、図4のS240にて実行される出力処理Aサブルーチンについて、図5を参照して説明する。
【0062】
この出力処理Aは、コンサートタイプの場合の処理であり、カラオケビデオ全体の内容が、自分が主役のコンサートであるかのようなバーチャル化されたものとなるタイプである。最初のステップS310では、オープニング画面とBGMを所定時間だけ出力する。このオープニング画面用の画像データとBGM用の楽音データは、共にHDD14に予め記憶させておく。この場合のオープニング画面としては静止画像でもよいし動画像でもよい。例えばテレビ番組などでコンサートを放映するような場合などのように、コンサート会場の客席側を撮したり、ステージ上を遠目から撮した後、ステージ上に徐々に寄っていく映像などがよく用いられている。したがって、このようないかにもオープニングであることを思わせるような一連の映像を準備しておいてもよい。なお、日付を入れることも考えられる。この場合には、カレンダクロック13からのデータに基づいて、マイコン10から映像制御部34へ日付用のデータを送り、オープニング画面に合成させれてばよい。
【0063】
S310にてオープニング画面とBGMを所定時間だけ出力した後は、S320へ移行して、カメラ映像への切替を行う。これは、ビデオカメラ31にて撮影した利用者の姿の映像を出力するように、映像制御部34を制御する。この状態で、S330では1曲目の演奏を開始し、終了まで行う。この場合には、当然ながらMIDI再生部24にて1曲目のカラオケ曲の音声信号が生成され、マイクロフォン21側から入力された歌唱者の音声信号と音声制御部25にてミキシングされ、音声出力部26を介してスピーカ27及び録画制御装置50側へ出力される。また、歌唱している利用者の姿はビデオカメラ31にて撮影され、映像制御部34にてカラオケ曲の字幕(歌詞テロップなど)と合成され、映像出力部35を介してディスプレイ36及び録画制御装置50側へ出力される。
【0064】
そして、1曲目の演奏が終了すると、S340へ移行して採点装置23による採点及びその採点結果をディスプレイ36に表示させる。なお、実際には、上記S330での1曲目の演奏の際にも採点に関係する処理が実行されている。つまり、マイクロフォン21から入力された歌唱者の音声信号は採点装置23にも入力する。そして、採点装置23にはマイコン10から1曲目に対応するボーカル情報(採点用情報に相当)が転送され、このボーカル情報とマイクロフォン21から入力された音声信号とに基づいて歌唱力を採点する。
【0065】
このS340での採点結果の表示が終了すると、S350において2曲目があるかどうかを判断する。上述した図3のS170,180の処理内容の説明でも述べたが、本実施例では2曲までは指定できるようにされている。したがって、2曲目も指定されていた場合には(S350:YES)、S360へ移行する。
【0066】
S360では、ハーフタイム画面とBGMを所定時間だけ出力する。これは上述したオープニング画面とBGMの場合と同様の趣旨であり、今度はハーフタイム用として適切な画像とBGMを出力するのである。そして、S360にてハーフタイム画面とBGMを所定時間だけ出力した後は、S370へ移行して、カメラ映像への切替を行い、続くS380において、2曲目の演奏を開始し、終了まで行う。そして、2曲目の演奏が終了すると、S390へ移行し、1曲目の場合と同様に、採点装置23による採点及びその採点結果をディスプレイ36に表示させる。
【0067】
その後、S400へ移行して、エンディング画面とBGMを所定時間だけ出力する。これには、例えば観客が拍手しているような映像を用いたりすればよい。なお、1曲しか選択されていなかった場合には(S350:NO)、S360〜S390の処理は実行せず、S400へ移行する。
【0068】
S400にてエンディング画面とBGMを所定時間だけ出力すると、本出力処理Aサブルーチンを終了し、図4のフローチャートのS270へ移行する。なお、本実施例では、ビデオテープ100の記録時間が12分である。したがって、2曲演奏する場合の時間を考慮して、上述したオープニング、ハーフタイム。エンディングそれぞれの画面を出力する時間を設定する必要がある。
【0069】
次に、図4のS250にて実行される出力処理Bサブルーチンについて、図6を参照して説明する。この出力処理Bは、プロモーションタイプの場合の処理であり、例えばカラオケ選手権大会や新人歌手発掘のためのオーディションなどに参加するためのカラオケビデオを作成するために有効なものである。
【0070】
最初のステップS410では、まずタイトル画面の出力を行う。つまり、プロモーション用のカラオケビデオであることを示す内容のタイトル映像を所定時間出力させる。もちろん、BGMも加えてもよいし、日付も加えてよい。当然ながら、このタイトル映像はディスプレイ36に表示されると共に、録画制御装置50側に出力される。なお、このタイトル表示用の画像データと必要ならBGM用の楽音データは、HDD14に予め記憶させておく。
【0071】
S410にてタイトル画面を所定時間だけ出力した後は、S420へ移行して、カメラ映像への切替を行う。そして、続くS430では、映像制御部34を制御することで、ディスプレイ36に「自己紹介して下さい」という利用者に対して自己紹介を促す指示メッセージを表示する。同メッセージ出力後、S440へ移行して所定時間Taが経過したかどうかを判断する。そして、所定時間Taが経過するまでは(S440:NO)、S430での表示を続け、所定時間Taが経過すると(S440:YES)、S450へ移行する。なお、S430での自己紹介を促す表示をする場合には、例えば「残り時間は○秒です」というような表示を加えてもよい。利用者としてはどの程度残り時間があるか判らないからである。
【0072】
S450では、選択された曲の演奏を開始し、終了まで行う。そして、曲の演奏が終了すると、S460へ移行する。S460では、映像制御部34を制御することで、ディスプレイ36に「歌った感想はどうですか」というような利用者に対して感想などを聞くメッセージを表示する。同メッセージ出力後、S470へ移行して終了指示があるかどうかを判断する。これは、操作パネル12において所定の終了キーが操作されたかどうかによって判断する。
【0073】
この終了指示がなければ(S470:NO)、S480へ移行して、所定時間Tbが経過したかどうかを判断する。そして、所定時間Tbが経過していなければS460へ戻る。そして、終了指示があるか(S470:YES)、あるいは所定時間Tbが経過した場合(S480:YES)、本出力処理Bサブルーチンを終了し、図4のフローチャートのS270へ移行する。
【0074】
次に、図4のS260にて実行される出力処理Cサブルーチンについて、図7を参照して説明する。この出力処理Cは、プレゼントタイプの場合の処理であり、自分の姿及び自分の音声が記録されたビデオテープ100を恋人などにプレゼントする目的、あるいはビデオレター的な使い方をする場合に有効なものである。
【0075】
最初のステップS510では、まずタイトル画面の出力を行う。つまり、プレゼント用のカラオケビデオであることを示す内容のタイトル映像を所定時間出力させる。もちろん、BGMも加えてもよいし、日付も加えてよい。なお、このタイトル画面は、送る相手に応じて選択できるようにしてもよい。例えば恋人用、友人用、恩師用、家族用などである。送る相手によってそれぞれふさわしい映像もあるので、それぞれふさわしい映像のタイトル表示用画像データを、HDD14に予め記憶させておく。
【0076】
S510にてタイトル画面を所定時間だけ出力した後は、S520へ移行して、カメラ映像への切替を行う。そして、続くS530では、所定時間Tcが経過したかどうかを判断する。そして、所定時間Tcが経過すると(S530:YES)、S540へ移行する。
【0077】
なお、このように所定時間Tcを待つのは、送り相手に対する利用者からのメッセージを入力してもらう時間を確保するためである。そして、上記図6を参照して説明したプロモーションタイプの場合には、自己紹介を促す表示をしていたが(図6のS430参照)、本プレゼントタイプの場合にはそれはしない。その理由は、次の通りである。つまり、表示などでガイダンスした方が不慣れな利用者に対して親切であるが、例えばプレゼントやビデオレターという目的を考えた場合、例えば「それではメッセージを述べて下さい」というような表示が映像内に含まれてしまうと趣に欠ける。したがって、この場合には使用方法をよく理解してもらった上で利用することを前提にし、カラオケビデオの内容的な充実のためにガイダンス表示などを出さない構成としている。また、同様の趣旨で「残り時間は○秒です」というような表示も極力避けたいが、逆にメッセージをしゃべる期間が突然終了してしまうのも好ましくないので、例えば残り5秒程度からカウントダウンするような工夫を取り入ることが好ましい。
【0078】
S540では、選択された曲の演奏を開始し、終了まで行う。そして、曲の演奏が終了すると、S550へ移行して終了指示があるかどうかを判断し、なければ(S550:NO)、S560へ移行して、所定時間Tdが経過したかどうかを判断する。そして、所定時間Tdが経過していなければS550へ戻る。そして、終了指示があるか(S550:YES)、あるいは所定時間Tdが経過した場合(S560:YES)、本出力処理Cサブルーチンを終了し、図4のフローチャートのS270へ移行する。
【0079】
なお、この演奏終了後の処理についても、上記図6を参照して説明したプロモーションタイプの場合には感想を聞くための表示をしていたが(図6のS460参照)、本プレゼントタイプの場合にはそれはしない。以上説明した処理が実行されることにより、コマンダ1からは、選択されたタイプに応じた映像信号及び音声信号が順次録画制御装置50側へ出力されていく。そして、録画制御装置50がそれらの映像信号及び音声信号を適宜調整した上でVTR装置70側へ出力する。VTR装置70では、録画制御装置50から入力した映像信号及び音声信号を図示しない録画録音機構を用いて、装着されたビデオテープ100に記録していく。これにより、利用者は所望のタイプによるカラオケビデオが記録されたビデオテープ100を取得することができる。
【0080】
このように、従来のカラオケ装置を基に工夫することで、利用者がカラオケ演奏を伴奏として歌唱しているところを、映像と音声にて記録したビデオテープ100を得るという新規サービスを実現できる。なお、例えば家庭用ビデオカメラをカラオケボックス等に持参すれば一応の記録はできるが、自分で、あるいは他の人に手伝ってもらって録画録音しなければならず、非常に面倒である。また、家庭用ビデオカメラで記録する場合には、カラオケ演奏音や自分が歌っている歌唱音声はスピーカから発音されたものを録音することとなり、周囲の雑音なども入り、クリアなものとはなり難い。さらに、本実施例のコンサートタイプの場合のように、カラオケビデオ全体を演出することはできない。それに対して、本カラオケビデオ記録システムによれば、利用者は今までカラオケを楽しんできたのと同様にカラオケ演奏を伴奏として歌うだけでよく、カラオケビデオの記録はシステム側が自動的に行ってくれるので非常に便利である。また、カラオケ演奏音や自分が歌っている歌唱音声は音声信号状態で直接記録することができ、周囲雑音などに影響されずクリアなものとなる。
【0081】
なお、上述したコマンド1にて実行される処理においては、図3,図4に示すカラオケビデオ録画処理が「録画録音手段」としての処理の実行に相当し、図4のS200における判断が「記録許可手段」としての処理の実行に相当する。ところで、上述した図4のS140においては録画制御装置50側にテープチェックの開始を指示した。そして、テープチェックの開始指示を受けた録画制御装置50では、所定の処理を実行した後、コマンダ1側に「テープOK」か「テープエラー」かを返答すると説明した。この詳しい処理内容について、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0082】
図8の最初のステップS710では、VTR装置70に対して早送り(FF)指示を出す。なお、この指示はリモコン発光部56を介して出力する。そして、続くS720にて60秒待機した後、続くS730では、VTR装置70に対して停止(STOP)指示を出し、続けて巻き戻し(REW)指示を出す。
【0083】
そして、続くS740にて今度は30秒待機した後、続くS750では、VTR装置70に対して停止(STOP)指示を出し、続けて再生(PLAY)指示を出す。この後、信号Aを検出できたかどうかを判断する。図9を参照して上述したように、ビデオテープ100は記録時間が12分であり、テープの最初から30秒分は信号Aが記録されている。したがって、S750での再生指示に応じて信号Aが再生されると、VTR装置70の音声出力部73から出力されて録画制御装置50の音声入力部59に入力する。録画制御装置50のマイコン55はこの音声入力部59に入力された信号に基づいて信号Aが検出できたかどうかを判断する。
【0084】
信号Aが検出できた場合には(S760:YES)、S770へ移行して、VTR装置70に対して停止(STOP)指示を出し、続けて巻き戻し(REW)指示を出す。そしてS780にて30秒待機した後、続くS790では、VTR装置70に対して停止(STOP)指示を出し、S800において、通信部52を介して、コマンダ1側へ「テープOK」を返答する。このテープOKが返答された場合、コマンダ1では、上述した図4のS200にて肯定判断をすることとなる。
【0085】
一方、信号Aが検出できない場合には(S760:YES)、S810へ移行して、タイムアウトかどうかを判断する。例えば20秒程度をタイムアウト時間として設定しておく。タイムアウトでなければ(S810:NO)、S760へ戻り、タイムアウトとなった場合には(S810:YES)、S820へ移行する。S820では、VTR装置70に対して停止(STOP)指示を出し、続けて巻き戻し(REW)指示を出す。そしてS830にて30秒待機した後、続くS840でVTR装置70に対して停止(STOP)指示を出す。その後、S850において、今度は「テープエラー」をコマンダ1側へを返答する。このテープエラーが返答された場合、コマンダ1では、上述した図4のS200にて否定判断をし、S280での警告表示に移行する。
【0086】
このような図8の処理を実行することでテープチェックができる点についてさらに説明する。まず、図9に示すような記録時間及び信号が予め記録された専用のビデオテープ100を用いた場合について説明する。上述したように、本実施例のビデオテープ100をVTR装置70にて早送りあるいは巻き戻した場合、いずれの場合もそれぞれ約18秒で早送りあるいは巻き戻される。したがって、図8のS710,S720に示すように60秒間早送りすると、本実施例のビデオテープ100の場合には必ず最後まで巻き送られるようにされている。その後、S740,S750に示すように30秒間巻き戻されると、今度もやはり必ず最初まで巻き戻される。したがって、その状態でビデオテープ100を再生すれば、最初から30秒間分は記憶されている信号Aが再生され、必ず検出できることとなる。
【0087】
一方、例えば、非専用テープとして、例えば一般的に普及している60分や120分の記録時間のビデオテープなどを用い、専用テープであるビデオテープ100をダビングしたものについて説明する。この場合には、60秒間早送りしても最後まで巻き送られず、その後30秒間巻き戻されてもテープの最初までは戻らない。つまり、差し引くと、テープ最初から30秒間早送りした位置になる。記録時間で30秒間分だけしか記憶されている信号Aは、テープの最初から数秒早送りすればなくなってしまうため、このような非専用テープを用いた不正使用の場合には信号Aが検出されない。このようにすることで簡易的なライトプロテクトが実現され、不正使用を防止することができる。
【0088】
このように不正使用が適切に防止できれば、専用テープであるビデオテープ100に例えばサービス料金や著作権料(複製使用料)を転嫁して徴収することができる。もちろん、使用実績を正確に把握すれば、それに基づいて料金回収は可能であるが、いわゆる後払い制よりは前払い制の方が好ましい。そのため、例えば本実施例のカラオケビデオ記録装置を購入して営業しているカラオケボックスの経営者に、専用テープであるビデオテープ100を購入させ、それをカラオケビデオ録画システムの利用者に販売してサービスを受けさせることができる。
【0089】
なお、このようにカラオケビデオ録画モードをはじめとしてカラオケモードやその他のモードについても、当該モード中において発生した使用実績はログとして記憶しておき、図示しないホストコンピュータにアップロードすることが好ましい。
【0090】
また、上述した実施例においては、構成説明において述べたように、現状を考慮し、従来からカラオケ装置として普及しているコマンダ1と、例えばテレビ番組などを録画し、再生するため家庭用としても普及している通常のVTR装置70を用いた構成例として説明した。この場合には、既存の設備を有効利用できる点で好ましい。
【0091】
もちろん、コマンダ1に録画制御装置50の機能を加えて一つの装置として構成することもできるし、さらにVTR装置70の機能も加えて一つの装置として構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のカラオケビデオ記録装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 実施例のコマンダにおいて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
【図3】 メイン処理中で実行されるカラオケビデオ記録処理の前半を示すフローチャートである。
【図4】 メイン処理中で実行されるカラオケビデオ記録処理の後半を示すフローチャートである。
【図5】 カラオケビデオ記録処理中で実行される出力処理Aサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】 カラオケビデオ記録処理中で実行される出力処理Bサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】 カラオケビデオ記録処理中で実行される出力処理Cサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】 実施例の録画制御装置にて実行されるテープチェック処理を示すフローチャートである。
【図9】 実施例のビデオテープの記録時間及び予め記憶されている信号などについての説明図である。
【符号の説明】
1…コマンダ 10…マイコン
11…モデム部 12…操作パネル
13…カレンダクロック 15…通信部
21…マイクロフォン 22…音声入力部
23…採点装置 24…MIDI再生部
25…音声制御部 26…音声出力部
27…スピーカ 30…ホストコンピュータ
31…ビデオカメラ 32…映像入力部
33…映像データ作成装置 34…映像制御部
35…映像出力部 36…ディスプレイ
50…録画制御装置 51…音声入力部
52…通信部 53…映像入力部
54…出力調整部 55…マイコン
56…リモコン発光部 57…音声出力部
58…映像出力部 59…音声入力部
70…VTR装置 71…音声入力部
72…映像入力部 73…音声出力部
74…リモコン受光部 100…ビデオテープ
Claims (3)
- 選択されたカラオケ曲の楽音情報を再生してカラオケ演奏を実行するカラオケ演奏手段と、
利用者の歌唱音声を入力するための音声入力手段と、
前記利用者の姿を撮影した映像を入力するための映像入力手段と、
前記カラオケ演奏手段によって実行されたカラオケ演奏の演奏音データと、前記音声入力手段によって入力された利用者の歌唱音声データと、前記映像入力手段によって撮影され入力された映像データを、記録用テープに記録させる録画録音手段と、
を備え、
前記録画録音手段がデータを記録する対象である前記記録用テープには、テープの最初から所定時間分だけ特定の信号が記憶されており、
さらに、
前記記録用テープの再生、早送り、当該早送りと同じ速度での巻き戻しを実行可能なテープ再生機構と、
前記テープ再生機構を用いて、前記記録用テープを最後まで巻き送るのに必要な時間よりも長い第1の時間で巻き送った後、その最後まで巻き送られた当該記録用テープを最初まで巻き戻すのに必要な時間よりも長いが前記第1の時間よりは短い第2の時間で巻き戻し、その巻き戻された記録用テープを再生して前記特定の信号を検出した場合に限って、前記録画録音手段によって前記記録用テープへの記録を実行を許可する記録許可手段と、
を備えること、
を特徴とするカラオケビデオ記録システム。 - 請求項1に記載のカラオケビデオ記録システムにおいて、
前記録画録音手段により前記カラオケ演奏の開始前、終了後の少なくともいずれか一方において記録される所定の映像や音声としてどのような内容のものを用いるかに関し、複数の記録タイプが設定されていると共に、当該複数の記録タイプを利用者が自ら指示するための指示手段を備えており、前記録画録音手段は、該指示手段によって指示された記録タイプに応じた内容の映像データ及び音声データを記録するよう構成されていること、
を特徴とするカラオケビデオ記録システム。 - 請求項1に記載のカラオケビデオ記録システムにおける前記録画録音手段によってデータが記録される記録用テープであって、
テープの最初から所定時間分だけ前記特定の信号が記憶されていることを特徴とする記録用テープ。
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