JP3977690B2 - 曲を選ぶとともにその曲に用意されたカラオケ映像作品を複数の中から選らぶカラオケシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、曲を選ぶとともにその曲に用意されたカラオケ映像作品を複数の中から選らぶカラオケシステム、カラオケ装置、カラオケ選曲予約装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平8−6579号公報には、カラオケ演奏時の歌詞背景映像を利用者が主体的に選択できるように構成されたカラオケ装置が開示されている。
このカラオケ装置においては、各楽曲はその曲調によって複数種類に分類されていて、カラオケ音楽データベースに蓄積されている各楽曲データにはその分類識別子である曲調ジャンル識別子が付加されており、固有の映像番号で区別される各背景映像はその雰囲気がどのような曲調の背景表示に適しているのかという観点で分類されていて、背景映像データベースに蓄積されている各区分の背景映像データには前記曲調ジャンル識別子が付加されている。また、各区分の背景映像データはその内容がどのような映像要素で構成されているかという観点でも分類されており、その分類識別子である映像ジャンル識別子が各背景映像データに付加されている。そして、カラオケ装置はつぎのように背景映像を選択して出力する。
【0003】
(1)利用者が曲番号のみをリモコンで指定した場合、そのリクエスト曲の曲調ジャンル識別子と同じ曲調ジャンル識別子の付いた背景映像データの中から1区分の背景映像を自動的に選んで出力する。
(2)利用者が曲番号に加えて映像番号をリモコンで指定した場合、映像番号で特定される背景映像データを出力する。楽曲の演奏途中であっても、リモコンで映像番号を入力すると、該当する背景映像に切り替わる。
(3)利用者が曲番号に加えて映像ジャンルをリモコンで指定した場合、その映像ジャンルに分類されている背景映像データの中から1区分の背景映像を自動的に選んで出力する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
映像に関連した電子技術や情報技術が飛躍的に進歩したことにより、映像作品を制作することが高価な機材と専門知識のある少数の専門家だけの仕事ではなくなった。多くの人々が、高性能で安価な機材を利用して映像作品を制作する楽しみを手にし、さまざまな立場で映像制作の仕事をするようになった。このような時代的背景が音楽制作のあり方にも大きな影響を与え、音楽は映像と一体不可分の作品として取り扱われる傾向が強くなってきた。
【0005】
最近流行のアーチスト達は、音楽だけを収録したCDタイトルとして作品を発表するのではなく、音楽と映像の合体した作品として制作してDVDタイトルとして発表することが多くなってきた。あるアーチストの同一楽曲についても、新曲発売時にはある映像作品と組み合わせてDVDタイトルを制作し、またライブコンサートの映像と組み合わせて別のDVDタイトルを制作し、「懐かしの映画音楽」といった企画編集ものと呼ばれるDVDタイトルの制作時には別の映像と組み合わせて作品化する。このように音楽を映像と不可分の作品と捉えた制作手法は多くのアーチストやプロデューサーに受け入れられ、すでに多くのDVDタイトルが発売されている。この傾向がこれからの音楽産業の主流になるであろう。
【0006】
この傾向は当然カラオケの分野にも波及する。カラオケで歌いながら、その楽曲に合わせて制作されたカラオケ映像作品を楽しむことが、カラオケの重要な要素となる。また、ある楽曲に合わせてさまざまな人がカラオケ映像作品を制作し、それらの作品を利用者が選択して見ることができれば、カラオケの楽しみが大きくふくらむ。
【0007】
このような機能をカラオケ装置で実現するには、各楽曲に対応づけした膨大な量のカラオケ映像作品をデータベース化して取り扱うことになる。そして、あるカラオケ楽曲を演奏するときには、その楽曲用に制作されたカラオケ映像作品のグループの中から希望の映像作品を選出する手続き(ユーザインタフェース)が新たに必要になる。
【0008】
前述した特開平8−6579号公報に開示のカラオケ装置は、曲番号とともに映像番号をリモコンで入力すれば、その映像番号で特定される1区分の背景映像をカラオケ演奏時に出力させることができる。しかし、このユーザインタフェースは、カラオケ楽曲とカラオケ映像作品との一体化を図った制作意図に適合するものではない。たとえばデータベースに2万曲の楽曲が登録されており、各楽曲に3〜5作品の専用のカラオケ映像が登録されているとすると、カラオケ映像作品は合計で6万〜10万にもなるわけで、これを個々の映像番号に基づいて利用者が指定するというのは不便きわまりないことになる。
【0009】
この発明は、前記の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、カラオケ楽曲とカラオケ映像作品との一体化する制作意図に従って構築されたデータベースを備えたカラオケ装置に対し、あるカラオケ楽曲を演奏予約させるときに、その楽曲用に制作されたカラオケ映像作品のグループの中から希望の映像作品をきわめて合理的な手続きによって使い勝手がよいとともに、そのユーザインタフェースのプロセス自体にも新たな趣味性を持たせたカラオケシステム、カラオケ装置、カラオケ選曲予約装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るカラオケシステムは、分説すると、つぎの事項(1)〜(18)により特定されるものである。
(1)カラオケ装置と、カラオケ選曲予約装置を備えたカラオケシステムであること
(2)カラオケ装置は、記憶手段と、受信手段と、第1制御手段と、音響出力手段と、映像出力手段を備え、音楽データベースおよび映像データベースから取得したカラオケ伴奏音楽およびカラオケ映像作品を音響映像出力し、
(3)音楽データベースは、楽曲IDに対応付けしてカラオケ伴奏音楽を格納すること
(4)映像データベースは、映像IDに対応付けしてカラオケ映像作品を格納すること
(5)記憶手段は、音楽映像対応関係情報テーブルを格納すること
(6)音楽映像対応関係情報テーブルは、楽曲IDと、複数の選択肢番号と、各選択肢番号にそれぞれ対応付けた映像IDとを対応付けて記述すること
(7)受信手段は、カラオケ選曲予約装置から送信される演奏予約信号を受信可能とすること
(8)第1制御手段は、予約受付処理と、出力処理を行うこと
(9)予約受付処理は、楽曲IDと選択肢番号を含んだ演奏予約信号を受信手段により受信した際、当該楽曲IDと当該選択肢番号を対応付けして待ち行列に登録すること
(10)出力処理は、待ち行列に登録された楽曲IDと選択肢番号を読み出し、当該楽曲IDに基づいて音楽データベースから該当のカラオケ伴奏音楽を取得して音響出力させるとともに、当該楽曲IDと当該選択肢番号とに基づいて音楽映像対応関係情報テーブルから該当の映像IDを抽出し、抽出した映像IDに基づいて映像データベースから該当のカラオケ映像作品を取得して映像出力させること
(11)カラオケ選曲予約装置は、楽曲索引データベースと、利用者インタフェースと、第2制御手段と、送信手段を備えること
(12)楽曲索引データベースは、楽曲ごとに、楽曲IDと、曲名と、アーチスト名と、映像作品説明情報を対応付けすること
(13)映像作品説明情報は、複数の選択肢番号と、各選択肢番号にそれぞれ対応付けたカラオケ映像作品ごとの説明画像情報を含むこと
(14)利用者インタフェースは、第2制御手段の制御により情報を表示するとともに利用者入力を受付可能とすること
(15)第2制御手段は、利用者入力に従って楽曲索引データベースを検索して1曲が特定された際、第1〜第3処理を行うこと
(16)第1処理は、特定された楽曲IDに基づいて楽曲索引データベースから映像作品説明情報を抽出し、当該抽出情報中の複数の説明画像情報に基づいて各カラオケ映像作品の説明画像を列挙表示させる作品紹介画面を生成すること
(17)第2処理は、第1処理の作品紹介画面に従って利用者入力により1つのカラオケ映像作品が特定された際、特定されたカラオケ映像作品の選択肢番号を映像作品説明情報に基づいて抽出すること
(18)第3処理は、特定された楽曲IDと、第2処理で抽出された選択肢番号とを含んだ演奏予約信号を送信手段に送信させること
【0011】
【発明の実施の形態】
===カラオケ装置の構成とデータベース構造===
図1に本発明の実施例におけるカラオケリモコン装置の適用対象となるカラオケ装置の機能ブロック図を例示した。このカラオケ装置1のハードウエアは、通信カラオケシステム用の演奏端末と同様であり、中央制御部2、ハードデイスク装置3、操作制御部7、ビデオRAM12、映像制御部13、通信制御部15、操作パネル6を備えたコンピュータの基本構成にシンセサイザ8とミキシングアンプ9とを加えた構成となっている。そして、リモコン送信器5、スピーカ10、マイクロホン11、およびディスプレイ14を付帯している。
【0012】
中央制御部2は、ホスト装置から通信制御部15を介して受信したカラオケ音楽データをハードディスク装置3に格納し、これを楽曲IDに対応付けしてカラオケ音楽データベースとして管理している。また、ハードディスク装置3には、背景映像の生成起源となる適宜なデータ形式(MPEG1など)の長時間分の映像データが格納されており、長時間分の映像を短時間分の多数の映像として管理し、各短時間分の映像を映像IDによって識別管理するためのカラオケ映像データベースが構築されている。ここでは、短時間分の映像の一つ一つが映像ファイルに作成されており、各映像ファイル名を映像IDとしている。もちろん、映像IDを番号や記号によって表記し、各映像IDに映像データの所在やファイル名を対応付けして管理するように構成してもよい。
【0013】
例示したカラオケ装置において、映像ファイルは、その映像内容に従って、共用映像ファイルと特定の楽曲専用に作成されたカラオケ映像作品である専用映像ファイルとに分類される。共用映像ファイルは、従来の楽曲生成方式のカラオケ装置における背景映像の表示制御機能に供され、楽曲の演奏中に複数つなぎ合わされる短時間分の映像に相当する。専用映像ファイルは、そのファイル自体が特定の楽曲の内容と演奏時間とに合わせて特別に制作された一つの映像作品に相当する。
【0014】
なおカラオケ音楽データベースには、各楽曲の演奏時に使用される共用映像フィルとその処理順番と処理の開始タイミングなどを規定した映像台本情報が対応付けされており、楽曲に対応付けされたカラオケ映像作品がない場合や利用者がカラオケ映像作品の上映を望まない場合、背景映像はこの映像台本情報に基づいて表示される。
【0015】
一方、専用のカラオケ映像作品が対応付けされている楽曲については、楽曲IDと映像IDとの対応関係を記述した情報(音楽映像対応関係情報)がハードディスク装置3に格納されており、利用者が該当の楽曲を指定した上で、上映希望の映像作品を指定すれば、その楽曲演奏中に指定の映像作品がディスプレイ14に表示される。図2にカラオケ装置1におけるカラオケ音楽データベースと、音楽映像対応関係情報の概略構造図を示した。一つの楽曲IDにカラオケ音楽データの所在、属性情報、台本情報、および音楽映像対応関係情報が対応付けされており、音楽映像対応関係情報はカラオケ音楽データベースに付帯している。音楽映像対応関係情報には、楽曲IDに対応付けされているカラオケ映像作品について、その映像選択情報が記載されているとともに、各映像選択情報に映像IDに相当する専用映像ファイル名が対応付けされている。
【0016】
===カラオケ装置の動作===
カラオケ楽曲にカラオケ映像作品が対応付けされているかどうかがカラオケ会場に備え付けられている目次本に記載しておけばよい。具体的には、カラオケ楽曲の楽曲ID(所定桁数の楽曲番号)・曲名・アーティスト名に加え、その楽曲専用に用意されているカラオケ映像作品のうちの1つを特定するための選択肢番号(1,2,3など)とを記載しておく。もちろん、選択肢が一つしかない場合もある。この選択肢番号は映像選択情報に該当する。また、各選択肢番号ごとに映像作品の内容説明も併わせて記載しておく。図3にこの目次本の記載内容を示した。
【0017】
利用者は、リモコン送信器5や操作パネル6を操作し、楽曲番号に引き続き、上映を希望するカラオケ映像作品の選択肢番号の数字のキーを押すと、楽曲IDと選択肢番号とがカラオケ装置1に入力される。中央制御部2は、楽曲IDと選択肢番号を操作制御部7を介して受け取り、これらを所定の記憶領域に格納して演奏処理の待ち行列で管理する。
【0018】
中央制御部2は、待ち行列に登録された楽曲IDを順番に従ってピックアップし、その楽曲IDをカラオケ音楽データベースに照会してカラオケ音楽データの所在情報を取得する。このピックアップした楽曲IDに選択肢番号が対応付けされていれば、カラオケ音楽データベースにおける音楽映像対応関係情報を参照し、当該選択肢番号に対応する映像IDを取得する。そして、該当のカラオケ音楽データと映像ファイルとをハードディスク装置3から読み出す。
【0019】
中央制御部2は、カラオケ音楽データ中のMIDIデータをシンセサイザ8に転送するとともに、歌詞描出データを処理して歌詞字幕のビットマップ画像をビデオRAM12に展開していく。また、取り出した映像ファイルを映像制御部13に転送する。映像制御部13は、映像データの復号回路やビデオRAM12上の画像データを映像信号に変換するための回路などを内蔵し、中央制御部2から与えられた映像ファイルを復号してビデオRAM12に展開されている歌詞字幕をビデオRAM12上で合成する。そして、その合成画像をビデオ信号に変換出力する。それによって、歌詞字幕入りのカラオケ映像作品がディスプレイ14に上映される。
【0020】
なお、カラオケ映像作品が対応付けされていない楽曲がリクエストされたり、カラオケ映像作品が対応付けされていても利用者が楽曲IDのみを入力したりした場合には、中央制御部2は、カラオケ音楽データベースに記載されている該当の映像台本情報に従って、指定の映像ファイルを指定の順番で指定のタイミングで順次映像制御部13に転送していく。それによって、共用映像がつなぎ合わされて一連の背景映像に編集されてディスプレイ14に映像出力される。
【0021】
===カラオケリモコン装置===
カラオケ映像作品が対応付けされているかどうかを利用者に告知する方式としては、印刷された目次本にその旨を記載する以外に、電子目次本と呼ばれるタッチパネルを主体としたユーザインタフェースとGUIによる楽曲索引機能とを備えたリモコン送信器を使う方式があり、この電子目次本を本発明の実施例として挙げる。
図4(A)(B)のそれぞれに電子目次本の外観図と機能ブロック図とを示した。電子目次本20の構成はパーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータと基本的には同じであり、CPU・RAM・ROM・ビデオRAMなどを内蔵してコンピュータ本体として機能するリモコン制御部21によって統括制御されている。外部記憶として機能するフラッシュメモリ22には楽曲ID毎に属性情報とカラオケ映像作品の映像選択情報と映像作品の説明情報とを対応付けした索引情報が格納され、リモコン制御部21は、この情報を楽曲索引データベースとして管理している。リモコン制御部21は、RS232C規格の通信IF(インタフェース)23を介してカラオケ装置などの外部コンピュータと通信し、新規のカラオケ楽曲についての索引情報を取り込んでフラッシュメモリ22に格納し、楽曲索引データベースを適時に更新する。なお、カラオケ装置1とのデータ通信に基づいて楽曲索引データベースを更新する場合には、カラオケ装置1の音楽映像対応関係情報にカラオケ映像作品の説明情報を含ませ、電子目次本20は、この音楽映像対応関係情報とカラオケ音楽データベースとから楽曲索引データベースに供される各種データを取得するように構成すればよい。
【0022】
リモコン制御部21は、利用者にGUI環境を提供するために、タッチパネル27からの操作入力情報を操作制御部26を介して受け取ると、内部のROMに用意されている画像データや、操作入力情報に応じた処理結果を反映させた画像データをビデオRAMにビットマップ展開するとともに、LCDドライバ24を制御してこのビットマップ画像をLCD25に表示出力させる。リモコン制御部21は、GUIを介して利用者と対話しながら楽曲索引データベースを検索し、最終的に1つのカラオケ楽曲が利用者により特定されると、その楽曲の映像作品についての説明画面を表示する。
【0023】
図5に電子目次本を使用してカラオケ映像作品を指定する際のユーザインタフェース環境をタッチパネルに表示される画面遷移図によって示した。利用者が50音索引形式で曲名をその頭文字から入力して検索対象を絞っていき(A〜C)、最終的にリクエスト曲を特定すると、そのリクエスト曲に対応付けされているカラオケ映像作品のサムネイル(画像見本)31を含んだ説明画面(D)が表示される。この例では、説明画面(D)に表示されている各カラオケ映像作品のサムネイル(画像見本)31のいずれかをタッチすると、その作品内容についての説明文32が表示され(E)、この状態で「専用映像で予約」33ボタンをタッチすると、リモコン制御部21がリクエスト曲の楽曲IDとタッチ入力された位置に応じた映像選択情報とを含んだコードを生成し、そのコードをLEDドライバ28に転送する。LEDドライバ28は、このコードの変調信号をLED29に与えて、カラオケ装置1に演奏予約のための無線信号を送信させる。したがって利用者は、選択肢番号などの映像選択情報を意識することなく、リクエスト楽曲の演奏時に希望のカラオケ映像作品を上映させることができる。そして、リクエスト楽曲とその演奏時に上映するカラオケ映像作品の映像選択情報とを待ち行列に登録した旨の確認画面(F)を表示する。なお、専用のカラオケ映像作品を上映させたくない場合は、先の説明画面(D,E)で「通常映像で予約」ボタン34を指示する。
【0024】
===変更例===
カラオケ装置に映像IDと映像選択情報とを与えるためのユーザインタフェースとしては、カラオケ装置に付属のリモコン送信器やカラオケ装置本体の操作パネルに限るものではない。利用者が個人所有する形態のリモコン送信器であってもよい。また、最近では、ブラウザとJava実行環境とを実装するとともに、リモコン信号の送信機能を備えた携帯電話機もあり、この携帯電話機(多機能携帯電話機)をカラオケ装置用のユーザインタフェースとして使用することもできる。
【0025】
次に、この多機能携帯電話機をカラオケリモコン装置として使用する形態を本発明の変更例として説明する。図6にこの変更形態における各装置間での通信手順図を示した。多機能携帯電話機40にはあらかじめ、カラオケ装置1用のリモコン送信器として機能するソフトウエア(カラオケリモコンソフト)がJavaアプレットなどとしてインストールされているものとする。また、カラオケ事業者によって、インターネットや携帯電話網にカラオケ装置1におけるカラオケ映像データベースと同様のデータベースを備えるとともに、アクセスしてきたブラウザにカラオケ映像データベースに関連する適宜なデータを返送するためのWebサーバー41が設置されているものとする。
【0026】
多機能携帯電話機40には、カラオケリモコンソフトにより、カラオケ楽曲の曲名と楽曲IDとが記憶され、記憶したカラオケ楽曲を呼び出してその楽曲を演奏予約させるための指示を行うと、ブラウザを起動し、所定のURLを指定して多機能携帯電話機40をカラオケ事業者のWebサーバー41にアクセスさせる。そして、Webサーバー41にリクエスト曲の楽曲IDを与える(s1,s2)。
【0027】
Webサーバー41は、この楽曲IDを自身のカラオケ映像データベースに紹介して対応するカラオケ映像作品があれば、そのカラオケ映像作品についての内容説明が記載されたWebページを返送する(s3,s4→s5)。このWebページに含まれるカラオケ映像作品の内容説明の部分には映像選択情報が対応付けされており、利用者がこのWebページの画面上で、適宜な説明部分を指示すると、多機能携帯電話機40は、カラオケリモコンソフトにより、リクエスト曲の楽曲IDと指示された箇所に対応付けされている映像選択情報とを含んだリモコン信号を送信する(s6〜s8)。またWebサーバー41は、多機能携帯電話機40が送付してきた楽曲IDに対応する映像作品がない場合は、その旨の情報を返送し、多機能携帯電話機40は、楽曲IDのみを含んだリモコン信号を送信する(s4→s9,s10)。そして、カラオケ装置1は多機能携帯電話機40から受け付けた楽曲ID、あるいは楽曲IDと映像選択情報とを待ち行列に登録する(s11)。
【0028】
===その他の実施形態===
カラオケ映像作品を歌詞字幕の背景映像として表示せず、歌詞字幕とは個別のディスプレイに表示することとしてもよい。この場合、歌詞字幕を表示するディスプレイには歌詞字幕だけを表示してもよいし、楽曲IDのみを指定したときに適用される背景映像を表示してもよい。
【0029】
上記実施例では映像データは全て同じデータ形式であり、全ての映像データファイルがハードディスク装置に格納されていた。この構成に限らず、楽曲専用のカラオケ映像作品については高画質なデータ形式(MPEG2など)で作成された映像データとしたり、カラオケ映像作品はDVDなどの媒体に格納したりするなど、データ形式やデータ格納形態は適宜に変更可能である。
【0030】
また、カラオケ装置には映像データの所在を識別管理するためのカラオケ映像データベースさえあればよく、映像データ自体は外部の記憶資源に蓄積しておく構成としてもよい。例えば、複数のカラオケ装置が設置されているカラオケ店舗内にLANを構築し、カラオケ装置をLANに接続する。そして、LAN上に大規模な記憶装置を備えたサーバー装置を設置し、ここに映像データを格納する。あるいは、カラオケ装置にインターネット接続機能を備えさせ、インターネット上のWebサーバーなどに映像データを格納することも考えられる。この場合、映像IDとしてURLを記載すればよい。なお、ネットワークを介して映像データを取り寄せる形態では、カラオケ楽曲を演奏する前に映像データをカラオケ装置に転送しておいたり、カラオケ楽曲の演奏と同期しながら転送・復号したりするように構成すればよい。
【0031】
リモコン信号の送信機能を備えた携帯電話機をユーザインタフェースとして使用する形態において、携帯電話機とカラオケ装置とにブルートゥース規格などの短距離無線通信インタフェースが実装されていれば、カラオケ装置にて管理されている音楽映像対応関係情報を携帯電話機に送って、リクエスト曲に対応付けされているカラオケ映像作品を利用者に告知させたり、利用者が指定したカラオケ映像作品をリクエスト曲の演奏時に上映することができる。例えば、カラオケ装置とが通信リンクを確立した状態で携帯電話機にてリクエスト曲を指定すると、カラオケ装置にリクエスト曲の楽曲IDを送信する。カラオケ装置は、携帯電話機から楽曲IDを受け取ると、そのIDに対応付けされているカラオケ映像作品の映像選択情報や内容説明の情報を携帯電話機に返送する。携帯電話機では、カラオケ映像作品の内容情報を表示し、利用者が任意のカラオケ映像作品を指示すると、リクエスト曲の楽曲IDと該当の映像選択情報とをカラオケ装置に送信して待ち行列に登録させる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、個々の楽曲に合わせて制作された楽曲専用のカラオケ映像作品を利用者に提示するとともに利用者に選択してもらうことができる。そして、あるカラオケ楽曲用に制作されたカラオケ映像作品のグループの中から希望の映像作品を選出する際にはきわめて合理的な手続きによって処理でき、使い勝手がよいとともに、そのユーザインタフェースのプロセス自体にも新たな趣味性を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例が適用されるカラオケ装置の機能ブロック図である。
【図2】上記カラオケ装置にて管理されているカラオケ音楽データベースと音楽映像対応関係情報の構造図である。
【図3】上記カラオケ装置とともに利用されるカラオケ目次本の記載内容の概略図である。
【図4】本発明の実施例におけるカラオケリモコン装置となる電子目次本の外観図と機能ブロック図である。
【図5】上記電子目次本におけるユーザインタフェースの概略図である。
【図6】上記実施例の変更例における通信手順図である。
【符号の説明】
1 カラオケ装置
20 カラオケリモコン装置(電子目次本)
21 リモコン制御部
22 フラッシュメモリ
25 LCD
27 タッチパネル

Claims (1)

  1. カラオケ装置と、カラオケ選曲予約装置を備えたカラオケシステムであって、
    カラオケ装置は、記憶手段と、受信手段と、第1制御手段と、音響出力手段と、映像出力手段を備え、音楽データベースおよび映像データベースから取得したカラオケ伴奏音楽およびカラオケ映像作品を音響映像出力し、
    音楽データベースは、楽曲IDに対応付けしてカラオケ伴奏音楽を格納し、
    映像データベースは、映像IDに対応付けしてカラオケ映像作品を格納し、
    記憶手段は、音楽映像対応関係情報テーブルを格納し、
    音楽映像対応関係情報テーブルは、楽曲IDと、複数の選択肢番号と、各選択肢番号にそれぞれ対応付けた映像IDとを対応付けて記述し、
    受信手段は、カラオケ選曲予約装置から送信される演奏予約信号を受信可能とし、
    第1制御手段は、予約受付処理と、出力処理を行い、
    予約受付処理は、楽曲IDと選択肢番号を含んだ演奏予約信号を受信手段により受信した際、当該楽曲IDと当該選択肢番号を対応付けして待ち行列に登録し、
    出力処理は、待ち行列に登録された楽曲IDと選択肢番号を読み出し、当該楽曲IDに基づいて音楽データベースから該当のカラオケ伴奏音楽を取得して音響出力させるとともに、当該楽曲IDと当該選択肢番号とに基づいて音楽映像対応関係情報テーブルから該当の映像IDを抽出し、抽出した映像IDに基づいて映像データベースから該当のカラオケ映像作品を取得して映像出力させ、
    カラオケ選曲予約装置は、楽曲索引データベースと、利用者インタフェースと、第2制御手段と、送信手段を備え、
    楽曲索引データベースは、楽曲ごとに、楽曲IDと、曲名と、アーチスト名と、映像作品説明情報を対応付けし、
    映像作品説明情報は、複数の選択肢番号と、各選択肢番号にそれぞれ対応付けたカラオケ映像作品ごとの説明画像情報を含み、
    利用者インタフェースは、第2制御手段の制御により情報を表示するとともに利用者入力を受付可能とし、
    第2制御手段は、利用者入力に従って楽曲索引データベースを検索して1曲が特定された際、第1〜第3処理を行い、
    第1処理は、特定された楽曲IDに基づいて楽曲索引データベースから映像作品説明情報を抽出し、当該抽出情報中の複数の説明画像情報に基づいて各カラオケ映像作品の説明画像を列挙表示させる作品紹介画面を生成し、
    第2処理は、第1処理の作品紹介画面に従って利用者入力により1つのカラオケ映像作品が特定された際、特定されたカラオケ映像作品の選択肢番号を映像作品説明情報に基づいて抽出し、
    第3処理は、特定された楽曲IDと、第2処理で抽出された選択肢番号とを含んだ演奏予約信号を送信手段に送信させる
    カラオケシステム。
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