JP3977647B2 - 土留め壁構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路擁壁等の土留め壁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、道路擁壁等の土留め壁は、L型擁壁で代表されるコンクリート系擁壁が主流である。
【0003】
一方、既設構造物と近接する場所での施工を余儀なくされる施工条件(以下、近接施工という。)や、現況交通、周辺環境への影響を極力軽減すべき施工条件などの、施工条件の厳しい箇所では、通常のコンクリート擁壁の設置が困難である。このような場合は、コンクリート矢板等のコンクリート系壁体や、鋼管矢板、鋼矢板、箱形矢板、H型矢板等の鋼製の壁体からなる地下連続壁を自立させた構造の土留め壁が用いられている。
【0004】
例えば、既設の道路を拡幅する場合、従来、図21(A)、(B)の方法(第3従来例という)が取られていた。すなわち、同図(A)に示す例では、道路1の端部1aの傾斜地盤2に自立鋼管矢板(鋼構造)3(以下、鋼構造をS造ともいう。)を地中支持層まで打設して、矢板壁4を構築し、矢板壁4から道路側の傾斜地盤2aを掘削して拡幅するものである。しかし、この方法では、地盤の変位を抑える必要があり、特に、土留め壁の壁高が高く、背面土圧が大きい場合、それに耐え得るように自立鋼管矢板3の仕様が決定されるため不経済である。
【0005】
また、図21(B)に示す例では、道路1の端部1aの傾斜地盤2を含む点線(イ)で示す範囲を掘削し、この掘削部にL型擁壁(鉄筋コンクリート構造)6(以下、鉄筋コンクリート構造を、RC造ともいう。)を構築することで、道路幅を拡張するものである。しかし、この方法では、L型擁壁(RC造)6の背後地盤の掘削が必要であり、近接施工には不適当な施工法である。
【0006】
前記の欠点を改良するものとして、図15〜図20に示す第1、第2の従来例が知られている。
【0007】
図15〜図17の第1従来例には、道路1の端部の山留め壁を構築すべく自立鋼管矢板3を構築し、矢板上端にコンクリートの壁頭部5が構築された例が示されている。また、この第1従来例は、図のように土留め壁の壁高が高い場合において、鋼矢板連続壁3aの控えに、従来一般的に採用されているアースアンカー(グランドアンカー)8を採用した例を示している。図18〜図20の第2従来例には、前記と同様の鋼矢板連続壁3aにおいて、その控えに斜め控え杭10を採用した例を示している。
【0008】
第1従来例のアースアンカー方式においては、土留め壁の壁高が高い場合には、自立鋼管矢板3が背面地盤7からの土圧(図17左向き矢印)に耐えるよう、かつ、鋼管矢板の根入れ部の受働抵抗(図17右向き矢印)と相俟って連続壁頭部5の変位を抑えるため、壁背面の安定した地盤に、鋼管矢板3の上部から背後に前述のアースアンカー8を所定間隔で造成する。そして、予めプレストレスト・コンクリート(以下、PCともいう。)用鋼棒(以下、PC鋼棒ともいう。)やPC鋼線などの引張り材11に緊張力を与えることにより、アースアンカー8の引張り材抵抗(図17の斜め下向きの矢印で示すアースアンカー体定着部と、地盤との摩擦抵抗)と、山留め壁をなす鋼矢板連続壁3aの根入れ部の土の横抵抗で、背面土圧を支える支持力を確保する構造にしている。
【0009】
しかし、施工条件の厳しい箇所において、かつ、壁高の高い土留め壁で図のアースアンカー8を採用して施工する場合、大きな引抜き抵抗力が必要であり、アースアンカー8のアンカー長を長くする必要がある。それに伴い背後の必要用地も広く必要となるため、用地買収の費用が多大となる欠点がある。
【0010】
第2従来例の場合は、H形鋼杭、鋼管杭等を用いた斜め控え杭10を所定間隔で連続壁頭部5より背後に打設して引抜き抵抗を取る構造により、図20に示す、受働抵抗(図20右向き矢印)、摩擦抵抗(図20の斜め下向きの矢印で示す鋼管矢板の根入れ部控え杭の表面と地盤との摩擦力)が働くことで、土留め壁部に作用する背面土圧(図20左向き矢印)を支える支持力を確保する構造にしている。
【0011】
しかし、図20の斜め控え杭10の場合は、杭表面と地盤との接触摩擦力、つまり杭周面摩擦力により、この大きな引抜き抵抗力を確保する必要があるため、杭長が極端に長く必要となる。それに伴い、用地買収の費用が多大となるなどの欠点がある。なお、図18、図19に示す寸法関係については、後に[0036]、[0037]で説明する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、従来の自立式の土留め壁における壁頭部の変位を抑えるためのアースアンカーや斜め控え杭を施工する構造では、アンカー長や斜め控杭の杭長の長尺化とそれに伴う必要用地の広域化、さらにそれによる用地買収費用の増加の問題がある。
【0013】
本発明は、前記の問題点を解決した土留め壁構造を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記の目的達成するため、本発明は次のように構成する。
【0016】
第1の発明は、自立式の矢板を連続的に連結してなる矢板連続壁を主構造とする土留め壁であって、前記矢板連続壁の背後に前記矢板の頭部より所定の角度で羽根状拡径部付き回転圧入杭が設置され、前記矢板連続壁の上部が所定角度で前方にまたは後方に傾斜されており、この羽根状拡径部付き回転圧入杭の上端部は前記矢板の上端部と結合されていることを特徴とする。
【0017】
第2の発明は、自立式の矢板を連続的に連結してなる矢板連続壁を主構造とする土留め壁であって、該矢板連続壁の前面に前記矢板の頭部より所定の角度で羽根状拡径部付き回転圧入杭が設置されていることを特徴とする。
【0018】
第3の発明は、第2の発明において、前記矢板連続壁の上部を所定角度で前方にまたは後方に傾斜させたことを特徴とする。
【0019】
第4の発明は、第2または第3の発明において、前記羽根状拡径部付き回転圧入杭が途中部分で前記矢板連続壁と連結され、かつ、途中の連結部分から上部の回転圧入杭が切除されていることを特徴とする。
【0020】
第5の発明は、第1〜第4の何れかの発明において、前記羽根状拡径部付き回転圧入杭の上端部と前記矢板連続壁とを連結する連結部が、鉄筋コンクリート構造(RC構造)で一体的に築造されているとともに、少なくとも前記矢板連続壁の道路面から上方の壁面に、鉄筋コンクリート壁が、スタッド等を介して前記矢板連続壁と一体的に築造されていることを特徴とする。
【0021】
第6の発明は、第2または第3の何れかの発明において、前記羽根状拡径部付き回転圧入杭の上端部と前記矢板連続壁とを連結する連結部が、鉄筋コンクリート構造(RC構造)で一体的に築造されているとともに、少なくとも前記羽根状拡径部付き回転圧入杭の道路面から上の部位が化粧版からなる側壁板で被覆されていることを特徴とする。
【0022】
【作用】
本発明によると、壁高の高い土留め壁の頭部の変位を抑えるために設置するアースアンカー(グランドアンカー)および斜め控え杭の代わりに、先端に羽根状拡径部を有する回転圧入杭を土留め壁上部より斜めに回転圧入して、この羽根状拡径部分で地盤のせん断抵抗を増大させることにより、従来のアースアンカー工法や斜め控え杭式に比べて、短い杭で必要引抜き抵抗力および、押し込み支持力を確保でき、壁高の高い土留め壁の必要用地を軽減して、用地買収コストを安価にする土留め壁構造を実現するものである。
【0023】
また本発明において、前記の土留め壁とは、コンクリート矢板等のコンクリート系壁体や、鋼管矢板、鋼矢板、箱形矢板、H型矢板等の鋼製の壁体からなる地下連続壁を自立させた構造壁体を含めた広い意味で用いている。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、矢板が鋼製矢板で、羽根状拡径部付き回転圧入杭が鋼管杭である場合を例にして、図を参照しながら説明する。
【0025】
図1〜図3は、第1参考形態として、本発明の参考基本構造を示したものである。
【0026】
各図に示す第1参考形態において、道路1端部の山留め壁を構築すべく、多数の鋼管矢板16を地盤に打設することによって鋼管矢板連続壁17が構築されている。この鋼管矢板連続壁17は、特に土留め壁の壁高(h)が高い場所に構築されるもので、鋼管矢板16は、鋼管矢板本体16aの連結方向の両側面に嵌合溝18を有する鋼製パイプからなる継手16bを備えており、継手16bを相互に噛合わせた状態で基礎地盤20に打設されている。
【0027】
参考発明においては、特に、鋼管矢板連続壁17の控えに、従来一般的に採用されているアースアンカー控えまたは斜め控え杭に代えて、杭先端に羽根状拡径部を有する回転圧入鋼管杭が用いられている。その具体例として、図では、鋼管杭本体21の先端に所定の外径(L)を有する羽根22を取り付けた羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23を、鋼管矢板連続壁17の背後に所定の角度(θ)傾けて斜めに打設している。
【0028】
羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23は、いわゆる回転圧入工法で地盤に打設される鋼管杭であって、羽根の構造は特に制限されない。本発明の実施形態においては、羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23は、その先端支持力を最大限発揮させることを目的に、図14(A)、(B)に詳細を示すように、直径(D)、内径(D)を有数する鋼管杭本体21の先端部を螺旋状に切断し、この螺旋状先端面21aに鋼管杭本体21の直径(D)より大きな外径(L)を有する螺旋状の羽根22の内端寄りの上縁を溶接し、内端縁を鋼管杭本体21の内径側に所定長突出させて、内径(L)の開口22bを中心に有する構成としている。
【0029】
前述のとおり、羽根22の構造などは任意であるが、羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23に多大な支持力を期待するには、羽根22の外径(L)を大きくするなどの改良を加えるとよい。さらに、羽根22が溶接された鋼管杭本体21の先端は、開放したままの開端杭または、先端を閉鎖した閉端杭の何れでもよく、いずれを選択するかは、地盤のN値(標準貫入試験によるN値)、必要とする支持力、施工状況などでの諸条件に対応して適宜に選択するとよい。
【0030】
前記鋼管矢板16の頭部と羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23の上端部との結合手段は任意でよいが、第1参考形態では、両部材の上端部を溶接などで連結すると共に、鋼管矢板連続壁17の上部に構築する、コンクリート製の連続壁頭部24の中に埋設することで結合している。また、連続壁頭部24の下部において、鋼管矢板16と羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23の間は、鋼板やH形鋼などからなる剛結部材25を溶接することでさらに補強している。この羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23は、図2に示すように、連続壁頭部24に沿って土留め壁延長方向に所定間隔W、具体的には、杭径Dの約3倍の間隔(W=3D)をあけて設けられている。
【0031】
参考発明において、図1に示すように土留め壁の壁高(h)が高い場合に、従来のアースアンカーや斜め控え杭と同様に、鋼管矢板連続壁17の上部から背後に造成した羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23により、鋼管矢板連続壁17の根入れ部の受働抵抗、自立鋼管矢板16の剛性と相俟って連続壁頭部24の変位を抑えることができるため、この土留め壁構造で背面地盤からの土圧に耐えるものである。
【0032】
特に、参考発明によれば、次の作用が奏される。
【0033】
図3に示すように、参考発明の羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23を用いれば、鋼管杭23に作用する引抜き抵抗(斜め上向き矢印ロで示す)は、軟弱地盤層にあっては斜め下向き矢印ハで示す、鋼管矢板本体16aの表面と軟弱地盤とのせん断摩擦抵抗、地盤支持層31では矢印ハ−1で示す、羽根外径(L)上方の延長線の内側でかつ回転圧入鋼管杭23の周辺にある地盤領域と、その外側の地盤とのせん断摩擦抵抗により決まる。
【0034】
すなわち、図において、羽根状拡径部付き回転鋼管杭23を羽根22の向きに応じて回転しながら圧入するものとすれば、該回転鋼管杭23を円滑に圧入できる。また、鋼管矢板連続壁17に背面土圧が加わって、羽根状拡径部付き回転鋼管杭23が引き抜かれるような力が加わるとき、この引き抜き力に対して、従来の斜杭では、斜杭と土砂との摩擦による抵抗だけであるが、本発明の羽根状拡径部付き回転鋼管杭23を用いることにより羽根22上の土砂の荷重がかかる。さらに、羽根22により持ち上げあげられるような力が作用した土砂と、周囲の土砂との間に生じるせん断力に対する応力により、高い引き抜き抵抗力を得ることができ、背面土圧に対応することができる。
【0035】
参考発明の羽根状拡径部付き回転鋼管杭23における前記のせん断抵抗は、従来のH形鋼杭、鋼管杭等を用いた斜め控え杭10(図18に示す。)を構成した場合における、H形鋼や鋼管表面と地盤との摩擦力よりも数倍大きいことから、このH形鋼製の控え杭や鋼管製の控え杭に較べて、杭長を大幅に短くできる。
【0036】
図1〜図3の第1参考形態と、図18、図19の第2従来例で比較すると次のようになる。両者において、共通の条件は、鋼管矢板の直径Dはφ600mm、地盤の軟弱層の深さ10m、N値が3程度、支持層は、N値が50程度、土留め壁の壁高(h)は6m、両鋼管杭の直径はφ800mm、肉厚は16mm、中掘鋼管杭および回転圧入式鋼管杭の配設間隔寸法Wは、杭径Dの約3倍の2.34m、両鋼管杭の設置傾斜角θは20°である。
【0037】
前記共通の条件のもとに、両土留め壁の背面土圧に耐えるのに必要な従来例と本発明に係る両鋼管杭の長さを比較したところ、第2従来例(図18、図19)の斜め控え杭10にあっては、その長さL=67m、鋼管矢板の中心から斜め控え杭10の先端までの用地買収幅(B)が23m必要なのに対し、参考発明の羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23では、その長さL=24m、鋼管矢板の中心から回転鋼管杭23の先端までの用地買収幅(B)が8mでよく、従来に比べ、23m−8m=15mとなり、用地買収幅(B)を大幅に低減できることが確認された。
【0038】
また、羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23と同様に地盤のせん断抵抗により決まる第1従来例のアースアンカーの場合(図15に示す。)、アンカー削孔径Lは最大165mm程度であるのに対し、参考発明における羽根径Lは自由自在に大きさを変更できるので、必要引抜き抵抗力に対し、大きな羽根径を用いれば杭長を短くできる特長を有しており、これにより用地買収等のコスト、工期等が大幅に軽減できる。
【0039】
図4、図5は第2実施形態を示す。この第2実施形態は、下部を前方に傾斜させた鋼管矢板連続壁17を用いて既設の道路を拡幅する例が示されている。この場合、道路1の端部1aの傾斜地盤2の途中に鋼管矢板16を地中支持層まで打設して、鋼管矢板連続壁17を構築し、該鋼管矢板連続壁17から道路側の傾斜地盤2aを掘削して幅員を拡幅するものである。
【0040】
図4、図5の第2実施形態において、鋼管矢板連続壁17は、土圧軽減のため土留め鋼管矢板16の下部側を道路1側に10°傾斜させて打設した構造を示している。これに対して、羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23は背面側に15°傾斜して設けている。鋼管矢板16および羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23の構造および、両部材のコンクリート製の連続壁頭部24による連結構造は、第1参考形態と同じである。
【0041】
第2実施形態の方法によって、既設の道路1を拡幅できると共に、地盤状況の変位、特に、土留め壁の壁高(h)が高くても土圧軽減のため所定角度傾斜させた土留め鋼管矢板16と、その背面側に造成した羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23とによって、背面土圧が大きい場合も、それに耐え得る土留め壁を円滑に構築できる。
【0042】
さらに、第2実施形態においても、羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23における羽根径Lは設計により自由自在に大きさを変更できるので、必要引抜き抵抗力に対し、大きな羽根径を用いれば杭長を短くでき、これにより用地買収等のコスト、工期等が大幅に軽減できる。
【0043】
図6〜図8は、第3〜第5実施形態を示す。この各実施形態は、土留め鋼管矢板16の背後に用地がなく、止むを得ず鋼管矢板16の前面側に羽根状拡径部付き回転打設した例である。
【0044】
図6に示す第3実施形態では、土留め鋼管矢板16の背後に用地がない場合において、前面側に羽根状拡径部付き回転鋼管杭23を傾斜角(θ)を20°で打設した例を示している。この場合は、背面側に斜め杭を設ける場合と異なり、この羽根状拡径部付き回転鋼管杭23には押し込み支持力を期待する。押し込み支持力の場合、羽根状拡径部付き回転鋼管杭23の先端の羽根22が大きな先端支持力を発揮するとともに、引き抜き支持力に比較して押し込み支持力の安全率の考え方が、例えば道路橋示方書では、引き抜き力に対しては常時6、押し込み力に対しては常時3と小さく、この点からも大きな支持力が取れるため羽根状拡径部付き回転鋼管杭23の杭長および地盤支持層31への根入れ長が短くてすむ。
【0045】
第3実施形態において、既設道路1の端部1aの傾斜地盤2の途中に、鋼管矢板16を地中支持層まで打設して鋼管矢板連続壁17を構築し、道路側の傾斜地盤2aを掘削して拡大幅(W=2m)と必要拡幅幅(W=5m)を設け、羽根状拡径部付き回転鋼管杭23の道路面から上方の部位において、所定間隔で傾斜して位置する杭上部23aの前面には化粧版19を貼り付け、道路側壁を形成している。
【0046】
図7に示す第4実施形態は、土留め鋼管矢板16の上部側を所定角度(図の例では20°)で前傾させて連続して設置して構築された鋼管矢板連続壁17と、この鋼管矢板連続壁17の連続壁頭部24より前方にある角度(図の例では20°)で斜めに設置された羽根状拡径部付き回転鋼管杭23を組合わせた土留め壁の構造を示している。その他の構造は、図6の第3実施形態と同じであるので、同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0047】
第4実施形態の土留め壁の構造とすれば、土留め鋼管矢板16の傾斜角度により地盤中の横方向地盤反力が大きく取れるため、該鋼管矢板16の地盤中への根入れ長が短くてすみ、経済的な構造となる。また、この第4実施形態において、土留め鋼管矢板16と羽根状拡径部付き回転鋼管杭23の各上部の間の目隠し用化粧版19で閉じられた空間(S)をライフラインの設置等に有効利用できる特徴を有している。
【0048】
図8に示す第5実施形態は、上部側を所定角度(図の例では20°)前傾させて連続して設置された土留め鋼管矢板16からなる鋼管矢板連続壁17と、この鋼管矢板連続壁17の連続壁頭部24より鉛直に設置された羽根状拡径部付き回転鋼管杭23を組合わせた土留め壁の構造を示している。その他の構造は、第3、第4実施形態と同じであるので、同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0049】
第5実施形態の土留め壁の構造とすれば、土留め鋼管矢板16の角度により地盤中の横方向地盤反力が大きく取れるため、該土留め鋼管矢板16の地盤中への根入れ長が短くてすむ利点とともに、道路面から上方に位置する羽根状拡径部付き回転鋼管杭23の上部23aが垂直であることから、道路幅の有効幅員(W)が大きく取れる利点がある。さらに、第5実施形態においても、土留め鋼管矢板16と羽根状拡径部付き回転鋼管杭23との間の化粧版19で閉じられた空間(S)をライフラインの設置等に有効利用できる特徴を有している。
【0050】
次に、図9〜図12は第6実施形態を示す。
【0051】
この第6実施形態は、第3〜第5実施形態と同様に、土留め鋼管矢板16の背後に控え杭を打設するのに必要な用地が確保できず、止むを得ず前面側に斜め控え杭として、羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23を回転圧入で打設する場合において、鋼管矢板連続壁17を用いて既設の道路1を拡幅するものであるが、さらに、第6実施形態では、羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23を打設した後、その後工程で、傾斜地盤2の途中掘削後の回転圧入鋼管杭23の上部23aの切除、道路面の掘削、地中梁の設置、掘削部の埋め戻し等の一連の拡幅作業が行われる点が、第3〜第5実施形態と相異している。
【0052】
すなわち第6実施形態では、道路1の端部1aの傾斜地盤2の途中に自立型の鋼管矢板16を地中支持層まで打設して、鋼管矢板連続壁17を構築する。さらに、自立型の鋼管矢板16の前面側に10°〜20°傾斜させて先端に羽根22を有した羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23を地盤に所定長回転圧入する。このとき、鋼管矢板連続壁17と羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23の上端とは上部高さで、溶接、ボルト締結、コンクリート打設などで接合している。
【0053】
次に、土留め壁17から道路側の傾斜地盤2aを2点鎖線(ニ)で示す範囲に渡って、道路面レベルまで掘削し、さらに、道路面から下を、2点鎖線(ホ)で示す範囲に渡って掘削する。こうして、点線(ニ)および、点線(ホ)で示す範囲を掘削したとき、鋼管矢板16の前面の羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23の露出部分が道路幅員を阻害する場合には、点線(ホ)で示す掘削部の底面(道路面下の地中)部でH形鋼または鋼管等からなる地中横梁28を設置し、その両端部を鋼管矢板16の側面と羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23の側面に溶接、ボルト締結等で接合する。
【0054】
さらに、地中横梁28によって鋼管矢板16と羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23を接合した後、羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23の(ヘ)部分(地中横梁28の溶接部よりも上の部分。図11、図12参照。)を切除する。こうして、拡幅された道路側の側端部には、突起物が存在せず、さらに点線(ホ)で示す掘削部分を道路面と同じレベルまで埋め戻すことで、道路の拡幅作業が完了する。
【0055】
第6実施形態では、羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23は、第1、第2実施形態のように背面側と異なり、前面側に設けられているので、第3〜第5実施形態と同様に鋼管矢板16の背面土圧を支えるものである。つまり、この羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23には、押し込み支持力を期待する。この場合でも、羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23における羽根外径Lは自由自在に大きさを変更できるので、押し込み抵抗力に対し、大きな羽根径を用いれば杭長が短くでき、これにより工期等が大幅に軽減できる。
【0056】
図13は第7実施形態を示す。この第7実施形態では、鋼管矢板連続壁17aと、これの前面側に斜め控え杭として打設した羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23とのRCによる合成構造が第1〜第6実施形態と相異する。
【0057】
第7実施形態において、道路1の端部1aの傾斜地盤2の途中に自立型の鋼管矢板または、U型矢板等の鋼矢板16aを地中支持層まで打設して、鋼管矢板連続壁17aを構築する。さらに、自立型の鋼矢板16aの前面側に10°〜20°傾斜させて先端に羽根22を有した羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23を地盤に所定長回転圧入する。このとき、鋼管矢板連続壁17aと羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23の上端とは上部高さで接している。
【0058】
次に、鋼管矢板連続壁17aから道路側の傾斜地盤2aを点線(ト)で示す範囲に渡って、道路面レベルまで掘削し、露出した鋼管矢板連続壁17aを鉛直道路側壁(山留め壁)とする。
【0059】
さらに、道路面の端部を一部掘削した道路面下にRC部材の地中横梁30を用い、その両端部を鋼矢板16aの側面と羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23に接合することで、鋼矢板16aと羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23がRC地中横梁30によって接合される。こうして地中横梁30を設置した後、道路面レベルから上方に露出した羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23の点線(チ)で示す位置を切除する。
【0060】
羽根状拡径部付き回転圧入鋼管杭23の点線(チ)で示す位置を切除する前に、または切除した後、鋼管矢板連続壁17aの前面に沿って、鉄筋コンクリート壁29を打設して、スタッド等で合成させたRC部材と矢板を一体とさせた合成壁構造を構築する。特に、鋼管矢板連続壁17aをU型鋼矢板で構築した場合は、背面土圧に対して鋼矢板のみでは強度が不足する場合があるが、このようにRCと鋼矢板の合成壁構造とすることで、鋼矢板自体の剛性を向上させることにより、土留め壁の頭部の変位を抑えるとともに、鋼矢板断面を軽減させてコスト低減を図った構造を実現できる。
【0061】
鋼矢板16aを鋼管矢板で構成した場合にあっては、このようなRCと矢板の合成壁構造とすることで壁の剛性が向上するので、その分、鋼管矢板に要求される剛性を軽減できる。さらに、鋼矢板壁をコンクリートで覆った合成壁構造とすることで、いわゆる鋼矢板壁の表面の凹凸形状が隠されて、フラットなコンクリート平面となるので、この土留め壁の景観面も改善される。
【0062】
【発明の効果】
本発明によると、壁高の高い土留め壁の頭部の変位を抑えるために設置するグランドアンカーおよび斜め控え杭の代わりに、先端に羽根状拡径部を有する回転鋼管杭を土留め壁上部より斜めに打設して、拡大部分で地盤のせん断抵抗を増大させることにより、短い杭で必要引抜き抵抗力および、押し込み支持力を確保できる。さらに、前述の効果に伴って、工期を大幅に短縮でると共に、壁高の高い土留め壁の必要用地を軽減して、用地買収コストを安価にする土留め壁を構築できるなどの効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1参考形態に係る土留め壁構造の側面説明図である。
【図2】 図1の平面説明図である。
【図3】 図1の土留め壁構造における鋼製杭に作用する引き抜き抵抗力を示す側面説明図である。
【図4】 本発明の第2実施形態に係る土留め壁構造の側面説明図である。
【図5】 図4の平面説明図である。
【図6】 本発明の第3実施形態に係る土留め壁構造の側面説明図である。
【図7】 本発明の第4実施形態に係る土留め壁構造の側面説明図である。
【図8】 本発明の第5実施形態に係る土留め壁構造の側面説明図である。
【図9】 本発明の第6実施形態に係る土留め壁構造の第1の施工工程を示す側面説明図である。
【図10】 図10の平面説明図である。
【図11】 本発明の第6実施形態に係る土留め壁構造の第2の施工工程を示す側面説明図である。
【図12】 図11の平面説明図である。
【図13】(A)、(B)は、本発明の第7実施形態に係る土留め壁構造の第1と第2の施工工程を示す側面説明図である。
【図14】(A)、(B)は、本発明における鋼製控え杭の先端羽根部分の拡大側面図と拡大断面図である。
【図15】 第1従来例の土留め壁構造の側面説明図である。
【図16】 図15の平面説明図である。
【図17】 図15の土留め壁構造における鋼製杭に作用する引き抜き抵抗力を示す側面説明図である。
【図18】 第2従来例の土留め壁構造の側面説明図である。
【図19】 図18の平面説明図である。
【図20】 図18の土留め壁構造における鋼製杭に作用する引き抜き抵抗力を示す側面説明図である。
【図21】(A)、(B)は、第3従来例の土留め壁構造の第1と第2の施工工程を示す側面説明図である。
【符号の説明】
1 道路
1a 端部
2 傾斜地盤
2a 傾斜地盤
3 鋼管矢板
4 矢板壁
5 連続壁頭部
6 L型擁壁
7 背面地盤
8 アースアンカー
10 斜め控え杭
11 引張り材
12 斜め控え杭
16 鋼管矢板
16a 鋼管矢板本体
16b 継手
17 鋼管矢板連続壁
18 嵌合溝
19 化粧版
20 基礎地盤
21 鋼管杭本体
22 羽根
23 羽根状拡径部付き回転圧入杭
24 連続壁頭部
25 剛結部材
28 地中横梁
29 鉄筋コンクリート壁
30 地中横梁
31 地盤支持層

Claims (6)

  1. 自立式の矢板を連続的に連結してなる矢板連続壁を主構造とする土留め壁であって、前記矢板連続壁の背後に前記矢板の頭部より所定の角度で羽根状拡径部付き回転圧入杭が設置され、前記矢板連続壁の上部が所定角度で前方にまたは後方に傾斜されており、この羽根状拡径部付き回転圧入杭の上端部は前記矢板の上端部と結合されていることを特徴とする土留め壁構造。
  2. 自立式の矢板を連続的に連結してなる矢板連続壁を主構造とする土留め壁であって、前記矢板連続壁の前面に前記矢板の頭部より所定の角度で羽根状拡径部付き回転圧入杭が設置されていることを特徴とする土留め壁構造。
  3. 前記矢板連続壁の上部を所定角度で前方にまたは後方に傾斜させたことを特徴とする請求項2に記載の土留め壁構造。
  4. 前記羽根状拡径部付き回転圧入杭が、途中部分で前記矢板連続壁と連結され、かつ、途中の連結部分から上部の回転圧入杭が切除されていることを特徴とする請求項2または請求項に記載の土留め壁構造。
  5. 前記羽根状拡径部付き回転圧入杭の上端部と前記矢板連続壁とを連結する連結部が、鉄筋コンクリート構造(RC構造)で一体的に築造されているとともに、少なくとも前記矢板連続壁の道路面から上方の壁面に、鉄筋コンクリート壁が、スタッドを介して前記矢板連続壁と一体的に築造されていることを特徴とする請求項に記載の土留め壁構造。
  6. 前記羽根状拡径部付き回転圧入杭の上端部と前記矢板連続壁とを連結する連結部が、鉄筋コンクリート構造(RC構造)で一体的に築造されているとともに、少なくとも前記羽根状拡径部付き回転圧入杭の道路面から上の部位が、化粧版からなる側壁板で被覆されていることを特徴とする請求項2またはの何れか1項に記載の土留め壁構造。
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