JP3976009B2 - 車輌のジャッキアップ判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車輌のジャッキアップ判定装置に係り、更に詳細には車輪のストローク等の車輪に関する情報に基づきジャッキアップを判定するジャッキアップ判定装置に係る。
自動車等の車輌に於ける車輪速度に基づくアンチスキッド制御の如き車輌制御に於いては、タイヤ交換による車輪径の段差的変化があった場合には、車輪径に関する車輪速度の補正係数を更新したり、補正係数の更新が完了するまで暫定的な車輌制御を行う必要があり、また車輪速度に基づくタイヤ空気圧の推定に於いては、タイヤ交換による車輪径の段差的変化があった場合には、タイヤ空気圧の推定に供される車輪速度のデータを破棄したりタイヤ空気圧の推定値を更新したりする必要があり、そのためジャッキアップ若しくはこれに伴うタイヤ交換を判定する必要がある。
自動車等の車輌のジャッキアップ若しくはこれに伴うタイヤ交換を判定する装置の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる下記の特許文献1に記載されている如く、車輌が停止状態になった時点よりの車輪のストロークの変化量に基づきジャッキアップを判定する装置が既に知られており、また下記の特許文献2に記載されている如く、車体を浮かせることによりサスペンションにかかる荷重が0になる位置まで車輪のリバウンド方向へのストロークが増大したことがストロークセンサにより検出されるとジャッキアップが行われたと判定する装置も既に知られている。
特開2001−55125号公報 特開平7−186642号公報
しかし上述の特許文献1に記載された従来のジャッキアップ判定装置に於いては、車輌が停止状態になった時点の車輪のストロークを検出して記憶し、その後検出される車輪のストローク及び記憶されている車輪のストロークに基づき車輌が停止状態になった時点よりの車輪のストロークの変化量を逐次演算しなければならず、ジャッキアップ判定装置の演算負担が大きいという問題があり、また車輌が停止状態になった時点及びその時点の車輪のストロークが正確に検出されなければジャッキアップを正確に判定することができないという問題がある。
また上述の特許文献2に記載された従来のジャッキアップ判定装置に於いては、ジャッキアップを判定するためのストロークの基準値は車体を浮かせることによりサスペンションにかかる荷重が0になる位置に対応する高い値に設定されなければならず、車体を浮かせることによりサスペンションにかかる荷重が0になる位置まで車輪のリバウンド方向へのストロークが増大しない限り、ジャッキアップを判定することができないという問題がある。
尚上述の特許文献1及び2に記載された従来のジャッキアップ判定装置に於いては、車輪のストロークのみに基づきジャッキアップを判定するようになっているが、車輪の接地荷重のみに基づきジャッキアップを判定する場合にも同様の問題がある。
本発明は、車輪のストローク又は接地荷重のみに基づきジャッキアップを判定するよう構成された従来のジャッキアップ判定装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、車輪のストローク及び接地荷重の両者に基づきジャッキアップを判定することにより、判定基準値を高くすることなく従来のジャッキアップ判定装置の場合に比して正確にジャッキアップを判定することである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち各車輪について車輪速度Vwi、接地荷重Pwi、ストロークSwiを検出し、車輌の停止状態に於ける接地荷重Pwiを0とし、車輪のリバウンド方向のストロークSwiを正とし、接地荷重Pwi及びストロークSwiの関係をSwi=a・Pwi(aは負の定数)として、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが負の値であり且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwiであるときにジャッキアップが行われていると判定することを特徴とする車輌のジャッキアップ判定装置によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが接地荷重基準値Pwoi(負の定数)よりも小さく且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwiであるときにジャッキアップが行われていると判定するよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが負の値であり且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwi+b(bは正の定数)であるときにジャッキアップが行われていると判定するよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが負の値であり且つ当該車輪のストロークSwiがストローク基準値Swoi(正の定数)よりも大きく且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwiであるときにジャッキアップが行われていると判定するよう構成される(請求項4の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが接地荷重基準値Pwoi(負の定数)よりも小さく且つ当該車輪のストロークSwiがストローク基準値Swoi(正の定数)よりも大きく且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwi+b(bは正の定数)であるときにジャッキアップが行われていると判定するよう構成される(請求項5の構成)。
一般に、車輌が停止状態にあるときには、少なくとも何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪についてジャッキアップが行われると、当該車輪の接地荷重Pwiが負の値になり且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwiの関係を充足する。
上記請求項1の構成によれば、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが負の値であり且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwiであるときにジャッキアップが行われていると判定されるので、何れかの車輪についてジャッキアップが行われたときには、ジャッキアップを確実に判定することができる。
また上記請求項2の構成によれば、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが接地荷重基準値Pwoi(負の定数)よりも小さく且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwiであるときにジャッキアップが行われていると判定されるので、車輪の接地荷重Pwiについて誤判定回避のマージンが設定されていない上記請求項1の構成の場合に比して正確にジャッキアップを判定することができる。
また上記請求項3の構成によれば、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが負の値であり且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwi+b(bは正の定数)であるときにジャッキアップが行われていると判定されるので、車輪の接地荷重PwiとストロークSwiとの関係について誤判定回避のマージンが設定されていない上記請求項1の構成の場合に比して正確にジャッキアップを判定することができる。
また上記請求項4の構成によれば、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが負の値であり且つ当該車輪のストロークSwiがストローク基準値Swoi(正の定数)よりも大きく且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwiであるときにジャッキアップが行われていると判定されるので、車輪のストロークSwiの値自体が考慮されない上記請求項1の構成の場合に比して正確にジャッキアップを判定することができる。
また上記請求項5の構成によれば、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが接地荷重基準値Pwoi(負の定数)よりも小さく且つ当該車輪のストロークSwiがストローク基準値Swoi(正の定数)よりも大きく且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwi+b(bは正の定数)であるときにジャッキアップが行われていると判定されるので、車輪の接地荷重Pwi及び車輪の接地荷重PwiとストロークSwiとの関係について誤判定回避のマージンが設定されておらず車輪のストロークSwiの値自体が考慮されない上記請求項1の構成の場合に比して正確にジャッキアップを判定することができ、また上記請求項2乃至4の構成の場合に比して正確にジャッキアップを判定することができる。
[課題解決手段の好ましい態様]
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至5の構成に於いて、イグニッションスイッチがオフの状態にあるときに対応する条件が成立しているか否かを判定するよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至5の構成に於いて、車輌は車輪速度に対する車輪径についての補正係数を演算し、補正係数にて補正された車輪速度に基づき車輌の制御を行う車輌制御装置を有し、ジャッキアップが行われていると判定されたときには、補正係数を演算し直すよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至5の構成に於いて、車輌は車輪速度に対する車輪径についての補正係数を演算し、補正係数にて補正された車輪速度に基づきタイヤ空気圧を推定するタイヤ空気圧推定装置を有し、ジャッキアップが行われていると判定されたときには、補正係数を演算し直すと共にタイヤ空気圧を推定し直すよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2又は3の構成に於いて、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが接地荷重基準値Pwoi(負の定数)よりも小さく且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwi+b(bは正の定数)であるときにジャッキアップが行われていると判定するよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項5の構成に於いて、ストローク基準値Swoiはa・Pwoi+bよりも大きい値であるよう構成される(好ましい態様5)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は本発明による車輌のジャッキアップ判定装置の実施例1を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ左右の後輪を示している。操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン式のパワーステアリング装置16によりタイロッド18L及び18Rを介して操舵される。
各車輪の制動力は制動装置20の油圧回路22によりホイールシリンダ24FR、24FL、24RR、24RLの制動圧が制御されることによって制御されるようになっている。図には示されていないが、油圧回路22はオイルリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル26の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ28により制御され、また必要に応じて後に説明する如く制動力制御用電子制御装置30により制御される。
車輪10FR〜10RLにはそれぞれ対応する車輪の車輪速度(回転速度)Vwi(i=fr、fl、rr、rl)を検出する車輪速度センサ32FR〜32RL、車輪のストロークSwi(i=fr、fl、rr、rl)を検出するストロークセンサ34FR〜34RL、車輪の接地荷重Pwi(i=fr、fl、rr、rl)を検出する荷重センサ36FR〜36RLが設けられている。またステアリングホイール14が連結されたステアリングコラムには操舵角θを検出する操舵角センサ38が設けられており、車輌12には車輌のヨーレートγを検出するヨーレートセンサ40、車輌の前後加速度Gxを検出する前後加速度センサ42、車輌の横加速度Gyを検出する横加速度センサ44が設けられている。
尚車輪速度センサ32FR〜32RL、ストロークセンサ34FR〜34RL、荷重センサ36FR〜36RLは図には示されていないイグニッションスイッチがオフの状態にあるときにも駆動電流が供給されることにより対応する検出値を検出する。またストロークセンサ34FR〜34RLは標準積載状態にて車輌が停止しているときの値を0とし、リバウンド方向を正として車輪のストロークSwiを検出し、荷重センサ36FR〜36RLは標準積載状態にて車輌が停止しているときの値を0とし、積載荷重増大方向を正として車輪の接地荷重Pwiを検出する。また操舵角センサ36、ヨーレートセンサ40、横加速度センサ44は車輌の左旋回方向を正としてそれぞれ操舵角、ヨーレート、横加速度を検出する。
図示の如く、車輪速度センサ32FR〜32RLにより検出された車輪速度Vwiを示す信号、ストロークセンサ34FR〜34RLにより検出された車輪のストロークSwiを示す信号、荷重センサ36FR〜36RLにより検出された車輪の接地荷重Pwiを示す信号は電子制御装置46に入力される。また上記他のセンサにより検出された値を示す信号は制動力制御用電子制御装置30に入力され、制動力制御用電子制御装置30には電子制御装置46より車輪速度Vwiを示す信号も入力される。
尚図には詳細に示されていないが、制動力制御用電子制御装置30及び電子制御装置46はそれぞれ例えばCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のマイクロコンピュータを含んでいる。
電子制御装置46は、後述の如く図2に示されたフローチャートに従い、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり車輌が停止している状況に於いて接地荷重Pwiが負の値である車輪が存在するときには、当該車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiが所定の不等式の関係を充足する場合に、当該車輪について車輌のジャッキアップが行なわれタイヤの交換が行われている可能性があると判定し、そのことを示すフラグFtを1にセットする。
また電子制御装置46は、フローチャートとしては図示されていないが、車輌の直進走行時の各車輪の車輪速度Vwiの蓄積データに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて各車輪について車輪速度Vwiに対する車輪径の補正係数Kaを演算すると共に、補正係数Kaにて補正された各車輪の車輪速度Vwiの蓄積データに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて各車輪のタイヤ空気圧Pi(i=fr、fl、rr、rl)を推定する。
更に電子制御装置46は、フローチャートとしては図示されていないが、車輪について車輌のジャッキアップが行なわれタイヤの交換が行われている可能性があると判定すると、各車輪の車輪速度Vwiの蓄積データをクリアし、各車輪の新たな車輪速度Vwiの蓄積データに基づき補正係数Kaの演算及びタイヤ空気圧Piの推定を行う。
制動力制御用電子制御装置30は、フローチャートとしては図示されていないが、車輌のスピン状態の程度を示すスピン状態量SV及び車輌のドリフトアウト状態の程度を示すドリフトアウト状態量DVを演算し、これらの状態量に基づき車輌の挙動を安定化するための各車輪の目標制御量としての目標スリップ率を演算し、補正係数Kaにて補正された各車輪の車輪速度Vwiに基づいて演算される各車輪のスリップ率がそれぞれ対応する目標スリップ率になるようフィードバック制御し、これにより車輌の旋回挙動を安定化させる挙動制御を行う。
また制動力制御用電子制御装置30は、フローチャートとしては図示されていないが、補正係数Kaにて補正された各車輪の車輪速度Vwiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車体速度Vb及び各車輪の制動スリップ量SBi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、何れかの車輪の制動スリップ量SBiがアンチスキッド制御(ABS制御)開始の基準値よりも大きくなり、アンチスキッド制御の開始条件が成立すると、アンチスキッド制御の終了条件が成立するまで、当該車輪について制動スリップ量が所定の範囲内になるようホイールシリンダ内の圧力を増減するアンチスキッド制御を行う。
また制動力制御用電子制御装置30は、フローチャートとしては示されていないが、補正係数Kaにて補正された各車輪の車輪速度Vwiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車体速度Vbを演算し、駆動輪である左右後輪の車輪速度Vwrl、Vwrr及び推定車体速度Vbに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて左右後輪の加速スリップ量SArl及びSArrを演算し、加速スリップ量SArl若しくはSArrがトラクション制御(TRC制御)開始の基準値よりも大きくなり、トラクション制御の開始条件が成立すると、トラクション制御の終了条件が成立するまで、当該車輪について加速スリップ量が所定の範囲内になるようホイールシリンダ40RL、40RR内の圧力を増減するトラクション制御を行う。
更に制動力制御用電子制御装置30は、フローチャートとしては示されていないが、車輌の制動時に後輪がロックすることを防止して車輌の走行安定性を向上させるべく、補正係数Kaにて補正された各車輪の車輪速度Vwiに基づいて推定される車輌の運転状態が所定の状態になると後輪の制動圧を保持又は減圧し或いはパルス増圧して後輪の制動力の上昇を抑制する前後輪制動力配分制御を行う。
尚図には示されていないが、各車輪はサスペンションスプリング及びショックアブソーバを含むサスペンションにより懸架されており、車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiはaiを負の定数としてサスペンションにより一義的に定まる下記の式1にて表される関係を有する。
Swi=ai・Pwi ……(1)
次に図2に示されたフローチャートを参照して実施例1に於けるジャッキアップ判定制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチが開成されている状況に於いて所定の時間毎に繰返し実行される。また図2に於いて、フラグFtは車輌がジャッキアップされタイヤの交換が行われている可能性があるか否かに関するものであり、1は車輌がジャッキアップされタイヤの交換が行われている可能性があることを意味する。
まずステップ10に於いては各車輪の車輪速度Vwiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であるか否かの判別、即ち車輌が停止状態にあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ70へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ30へ進む。
ステップ30に於いては何れかの車輪の接地荷重Pwiが負の値であるか否かの判別、即ち接地荷重Pwiが標準積載状態にて車輌が停止しているときの接地荷重よりも小さいか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ70へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ50へ進む。
ステップ50に於いてはaを各車輪のサスペンションにより一義的に定まる負の定数として、ステップ30に於いて肯定判別が行われた車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiが下記の式2の不等式を充足するか否かの判別、即ちサスペンションにより一義的に定まるストロークSwi及び接地荷重Pwiの関係に対しストロークSwiが大きいか否かの判別が行なわれ、肯定判別が行われたときには車輌がジャッキアップされタイヤの交換が行われている可能性があるのでステップ60に於いてフラグFtが1にセットされ、否定判別が行われたときにはステップ70に於いてフラグFtが0にリセットされる。
Swi>ai・Pwi ……(2)
かくして図示の実施例1によれば、ステップ20に於いて車輌が停止していると判定されると、ステップ30に於いて接地荷重Pwiが負の値である車輪が存在するか否かの判別が行われ、接地荷重Pwiが負の値である車輪が存在するときには、ステップ50に於いて当該車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiが上記不等式の関係を充足する場合に、ステップ60に於いて当該車輪について車輌のジャッキアップが行なわれタイヤの交換が行われている可能性があると判定される。
従って図示の実施例1によれば、車輌が停止状態にある状況にて何れかの車輪について車輌のジャッキアップが行なわれタイヤの交換が行われたときには、図3に於いてハッチングにて示されている如く、当該車輪の接地荷重Pwiが負の値になり且つ当該車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiが上記不等式2の関係を充足することにより、車輌のジャッキアップが行なわれタイヤの交換が行われている可能性があることを確実に判定することができる。
図4は本発明による車輌のジャッキアップ判定装置の実施例2に於けるジャッキアップ判定制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図4に於いて図2に示されたステップと同一のステップには図2に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている(このことは後述の他の実施例についても同様である)。
この実施例2に於いては、ステップ20に於いて肯定判別が行われると、ステップ35に於いて何れかの車輪の接地荷重Pwiが基準値Pwoi(負の定数)未満であるか否かの判別、即ち接地荷重Pwiが標準積載状態にて車輌が停止しているときの接地荷重よりも小さい値よりも小さいか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ70へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ50へ進む。尚他のステップは上述の実施例1の場合と同様に実行される。
従って図示の実施例2によれば、ステップ35に於いて接地荷重Pwiが標準積載状態にて車輌が停止しているときの接地荷重よりも小さい値よりも小さいか否かの判別が行われることにより、車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiが図5に於いてハッチングにて示された領域にあるか否かが判定されるので、車輌の積載量が標準積載量よりも少ないような状況に於いても、車輌のジャッキアップが行なわれタイヤの交換が行われている可能性があるか否かの判定を上述の実施例1の場合よりも正確に行うことができる。
図6は本発明による車輌のジャッキアップ判定装置の実施例3に於けるジャッキアップ判定制御ルーチンを示すフローチャートである。
この実施例3に於いては、ステップ30に於いて肯定判別が行われると、ステップ55に於いて接地荷重Pwiが負の値であると判定された車輪について車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiが下記の式3の不等式を充足するか否かの判別、即ちサスペンションにより一義的に定まるストロークSwi及び接地荷重Pwiの関係に対しストロークSwiがb(正の定数)以上大きいか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ70へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ50へ進む。尚他のステップは上述の実施例1の場合と同様に実行される。
Swi>a・Pwi+b ……(3)
従って図示の実施例3によれば、ステップ55に於いてサスペンションにより一義的に定まるストロークSwi及び接地荷重Pwiの関係に対しストロークSwiがb以上大きいか否かの判別が行われることにより、車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiが図7に於いてハッチングにて示された領域にあるか否かが判定されるので、サスペンションスプリング等の経時変化により車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiの関係が上記式1にて表される関係とは異なるような状況に於いても、車輌のジャッキアップが行なわれタイヤの交換が行われている可能性があるか否かの判定を上述の実施例1の場合よりも正確に行うことができる。
図8は本発明による車輌のジャッキアップ判定装置の実施例4に於けるジャッキアップ判定制御ルーチンを示すフローチャートである。
この実施例4に於いては、ステップ30に於いて肯定判別が行われると、ステップ40に於いて接地荷重Pwiが負の値であると判定された車輪についてストロークSwiが基準値Swoi(a・Pwoi+bよりも大きい正の定数)よりも大きいか否かの判別、即ちストロークSwiが標準積載状態にて車輌が停止しているときのストロークよりも大きい値よりも大きいか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ70へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ50へ進む。尚他のステップは上述の実施例1の場合と同様に実行される。
従って図示の実施例4によれば、ステップ40に於いてストロークSwiが標準積載状態にて車輌が停止しているときのストロークよりも大きい値よりも大きいか否かの判別が行われることにより、車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiが図9に於いてハッチングにて示された領域にあるか否かが判定されるので、車輌のジャッキアップが行われタイヤの交換が行われている可能性があるか否かの判定を上述の実施例1の場合、即ちストロークSwiの値自体が考慮されない場合よりも正確に行うことができる。
図10は本発明による車輌のジャッキアップ判定装置の実施例5に於けるジャッキアップ判定制御ルーチンを示すフローチャートである。
この実施例5に於いては、ステップ20に於いて肯定判別が行われると、上述の実施例2の場合と同様にステップ35が実行され、ステップ35に於いて肯定判別が行われると、上述の実施例4の場合と同様にステップ40が実行され、ステップ40に於いて肯定判別が行われると、上述の実施例3の場合と同様にステップ55が実行される。
従って図示の実施例5によれば、ステップ35、40、55に於いて肯定判別が行われた場合に、換言すれば車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiが図11に於いてハッチングにて示された領域にある場合にフラグFtが1にセットされるので、車輌のジャッキアップが行われタイヤの交換が行われている可能性があるか否かの判定を上述の実施例1乃至4の場合よりも正確に行うことができる。
特に図示の各実施例によれば、イグニッションスイッチがオフの状態にあるときに各フローチャートに基づく車輌のジャッキアップの判定が行われるので、イグニッションスイッチがオフの状態にあるか否かが考慮されない場合に比して、車輪速度Vwiに基づく車輌の停止状態を正確に判定することができ、これにより車輌のジャッキアップを正確に判定することができる。
また図示の各実施例によれば、ステップ20に於いて何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であるか否かの判別が行われ、ステップ30又は35以降のステップは車輪速度Vwiが0の車輪であるか否かに関係なく実行さるので、例えばジャッキアップされタイヤ交換される車輪が手回しにより回転されるような状況に於いても確実にジャッキアップを判定することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の各実施例に於いては、イグニッションスイッチがオフの状態にあるときに各フローチャートに基づく車輌のジャッキアップの判定が行われるようになっているが、イグニッションスイッチがオンの状態にあるときにも各フローチャートに基づく車輌のジャッキアップの判定が行われるよう修正されてもよい。
また上述の各実施例に於いては、車輌の停止状態は何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であるか否かの判別により行われようになっているが、車輌の停止状態は複数の車輪の車輪速度Vwiが0であるか否かの判別により行われるよう修正されてもよい。
更に上述の実施例5に於いては、ステップ35、40、55の判別により車輌のジャッキアップが行われているか否かが判定されるようになっているが、ステップ40が省略され、車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiが図12に於いてハッチングにて示された領域にあるか否かによりジャッキアップが判定されるよう修正されてもよい。
本発明による車輌のジャッキアップ判定装置の実施例1を示す概略構成図である。(実施例1) 実施例1に於けるジャッキアップ判定制御ルーチンを示すフローチャートである。(実施例1) 車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiの関係として実施例1に於けるジャッキアップ判定領域を示すグラフである。(実施例1) 実施例2に於けるジャッキアップ判定制御ルーチンを示すフローチャートである。(実施例2) 車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiの関係として実施例2に於けるジャッキアップ判定領域を示すグラフである。(実施例2) 実施例3に於けるジャッキアップ判定制御ルーチンを示すフローチャートである。(実施例3) 車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiの関係として実施例3に於けるジャッキアップ判定領域を示すグラフである。(実施例3) 実施例4に於けるジャッキアップ判定制御ルーチンを示すフローチャートである。(実施例4) 車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiの関係として実施例4に於けるジャッキアップ判定領域を示すグラフである。(実施例4) 実施例5に於けるジャッキアップ判定制御ルーチンを示すフローチャートである。(実施例5) 車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiの関係として実施例5に於けるジャッキアップ判定領域を示すグラフである。(実施例5) 車輪のストロークSwi及び接地荷重Pwiの関係として実施例5の修正例に於けるジャッキアップ判定領域を示すグラフである。
符号の説明
10FR〜10RL 車輪
20 制動装置
28 マスタシリンダ
30 制動力制御用電子制御装置
32FR〜32RL 車輪速度センサ
34FR〜34RL ストロークセンサ
36FR〜36RL 荷重センサ
38 操舵角センサ
40 ヨーレートセンサ
42 前後加速度センサ
44 横加速度センサ
46 電子制御装置

Claims (5)

  1. 各車輪について車輪速度Vwi、接地荷重Pwi、ストロークSwiを検出し、車輌の停止状態に於ける接地荷重Pwiを0とし、車輪のリバウンド方向のストロークSwiを正とし、接地荷重Pwi及びストロークSwiの関係をSwi=a・Pwi(aは負の定数)として、何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが負の値であり且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwiであるときにジャッキアップが行われていると判定することを特徴とする車輌のジャッキアップ判定装置。
  2. 何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが接地荷重基準値Pwoi(負の定数)よりも小さく且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwiであるときにジャッキアップが行われていると判定することを特徴とする請求項1に記載の車輌のジャッキアップ判定装置。
  3. 何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが負の値であり且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwi+b(bは正の定数)であるときにジャッキアップが行われていると判定することを特徴とする請求項1に記載の車輌のジャッキアップ判定装置。
  4. 何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが負の値であり且つ当該車輪のストロークSwiがストローク基準値Swoi(正の定数)よりも大きく且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwiであるときにジャッキアップが行われていると判定することを特徴とする請求項1に記載の車輌のジャッキアップ判定装置。
  5. 何れかの車輪の車輪速度Vwiが0であり、何れかの車輪の接地荷重Pwiが接地荷重基準値Pwoi(負の定数)よりも小さく且つ当該車輪のストロークSwiがストローク基準値Swoi(正の定数)よりも大きく且つ当該車輪の接地荷重Pwi及びストロークSwiがSwi>a・Pwi+b(bは正の定数)であるときにジャッキアップが行われていると判定することを特徴とする請求項1に記載の車輌のジャッキアップ判定装置。
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