JP3975583B2 - Idタグ用手持式リーダライタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電波によりIDタグと通信してデータの授受を行うIDタグ用手持式リーダライタに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、移動体の識別システムとして、高周波の電波を利用したリモートIDシステムがある。これは、コントローラとIDタグとの間で電波による通信を行い、離れた位置にあるIDタグのデータを読み取ったり、IDタグにデータを書き込んだりするものである。
【0003】
このようなリモートIDシステムは、配送システム、在庫管理システム、販売システムなど種々のシステムに応用することが考えられている。その一例として、例えば回転すし店の集計システムがある。このシステムの概要は、すしを載せる皿に埋め込んたIDタグに、すしの種類、作った時刻、売値などのデータを記録して置き、客が食事を終えたとき、食べたすしの皿を一か所に集めてそれら皿のIDタグと通信し、そして、IDタグからデータを得て客の支払うべき金額を計算するというものである。
【0004】
このような集計システムに応用したような場合、IDタグと通信するリーダライタが固定式のものである場合には、その固定式リーダライタの通信エリア内に皿を置いて集計すれば良い。ところが、固定式リーダライタでは、皿をそこまで運んでこなければならないため、不便である。そこで、客が座っているテーブル上で簡易に集計できるようにするために、手持式のリーダライタが考えられている。
【0005】
手持式リーダライタでは、通常、リーダライタ本体をテーブル上に積み重ねられた皿の上方に保持して送受信の操作を行う。ところが、送受信のための電波はそれ程強くないため、積み重ねられた皿の枚数にもよるが、多数枚重ねられていると、下の方の皿と通信できなくなるという不具合を生ずる。
【0006】
それならば、リーダライタ本体を積み重ねられている多数枚の皿の中程に保持して送受信すれば良いように思われるが、リーダライタの送信アンテナは1個のコイルから構成されているため、その送信アンテナから放射される磁界はコイルの中央部では直進するため、送信アンテナと垂直に設置されたリーダライタ本体の直ぐ近くの皿と通信することができなくなる。従って、全部の皿と通信するには、リーダライタ本体を積み重ねられている多数枚の皿に沿って上下に移動させなばならず、操作が煩わしいという問題がある。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、IDタグが付された物が多数あっても、本体を移動させずとも、それらと通信することが可能なIDタグ用手持式リーダライタを提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、IDタグとの間で電波信号を送受信するための送信アンテナおよび受信アンテナを備えたIDタグ用手持式リーダライタにおいて、前記送信アンテナを径方向に互いに近接して平行に並べられた同一形状、同一巻数の第1および第2のコイルにより構成し、送信時に前記第1および第2のコイルに電流を互に同一方向となるように流す場合と互に逆方向となるように流す場合とに切り換え可能に構成したことを特徴とするものである。
【0009】
送信アンテナに高周波電流を流して電波を放射する場合、その送信アンテナを構成する第1および第2のコイルに互いに同一方向となるように電流を流すと、磁界強度は、両コイルの近接部分では弱く、その両側では強くなる。また、第1および第2のコイルに互いに逆方向となるように電流を流すと、磁界強度は、両コイルの近接部分で強く、その両側では弱くなる。そこで、回転すし店の集計システムに適用した場合、例えば本体を積み重ねられている多数の皿の中程に保持し、第1および第2のコイルに互いに同一方向となるように電流を流すことによって上下両側部分の皿のIDタグと交信し、次いで第1および第2のコイルに電流を互いに逆方向となるように流すことによって中程の皿のIDタグと交信する。これにより、本体を動かさずとも、全部の皿と交信することが可能となる。
【0010】
更に、請求項1記載の発明は、本体は手持ち部とこの手持ち部の一端側に設けられた頭部とを備え、前記送信アンテナは、前記頭部を上向きとしたとき、その頭部に左右に並ぶように設けられていることを特徴とするものである。第1および第2のコイルが上下に位置された状態で電波を放射することによって上記のように全部の皿と交信することができる。一方、本体の手持ち部を手に持って、テーブル上に積み上げられている多数の皿の中程に保持する場合、手持ち部を横にした状態のときが自然で持ち易い。そして、第1および第2のコイルを頭部を手持ち部の一端側に左右に並べて設けておくことにより、手持ち部を横にしたとき、第1および第2のコイルが上下に位置するようになるので、操作し易くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例を図1ないし図9に基づいて説明する。なお、この実施例は、回転すし店の集計システムに適用したものである。ここで、回転すし店とは、次のようなシステムの店である。
店内にはループ状のコンベアが設けられ、そのコンベアに沿って客席が設けられている。すしは皿に載せられ、コンベアによって客席へと運ばれる。客は、コンベアによって運ばれてくる皿のうちから、好みのすしが載せられている皿を取り、食べ終えた後の皿は順にテーブル上に重ね置いて行く。店側では、すしをその売値に応じた色或いは模様の皿に載せるので、客は、重ね置いた皿と枚数とから店に支払うべきおおよその金額を知ることができるようになっている。食事を終えた後は、店員によって皿の枚数が色或いは模様別に数えられ、店に支払うべき金額が決定される。
【0012】
さて、図6に示すように、すしを載せる皿1(リードライト対象物)は、例えばメラニン樹脂などのプラスチック製のもので、その内部には、IDタグ2が埋め込まれている。上記IDタグ2は、図7に示すように、電波信号を送受信するためのアンテナ用コイル3と、共振コンデンサ4と、制御用IC5と、平滑部6とから構成され、共振コンデンサ4、制御用IC5および平滑部6はプリント配線基板7上に搭載されている。
【0013】
上記制御用IC5は、制御部としてのMPU(マイクロプロセッサユニット)8の他、整流部9、変復調部10、メモリ部11などを構成する半導体素子をワンチップ化したものである。また、平滑部6は、図示はしないが平滑コンデンサ、ツェナーダイオードなどを有している。
【0014】
そして、上記アンテナ用コイル3は、共振コンデンサ4と直列に接続されて共振回路を構成し、外部機器であるリーダライタから所定の高周波数の電力用電波信号が送信されてくると、これを受信して整流部9に送信する。整流部9は、平滑部6と共に動作用電源回路を構成するもので、共振回路から送信されてきた電力用電波信号を整流し、平滑部6により平滑化し且つ一定電圧の直流電力(動作用電力)にしてMPU8などに供給する。
【0015】
リーダライタから送信されてくるデータなどの信号は、電力用電波信号に重畳して送信されるようになっており、その信号は、変復調部10により復調されてMPU8に与えられる。MPU8は、メモリ部11が有するROMに記憶された動作プログラムに従って動作するもので、変復調部10から入力される信号に応じた処理を実行し、受信したデータをメモリ部11が有するEEPROMなどの消去可能な不揮発性メモリに書き込んだり、メモリ部11からデータを読み出して変復調部10により変調し、アンテナ用コイル3から電波信号として送信したりする。
【0016】
図1には、皿1のIDタグ2と通信する手持式リーダライタの本体12が示されている。この手持式リーダライタ本体12は、手持ち部を兼用する操作部13と、この操作部13の一端側に設けられた頭部14から構成されており、頭部14には例えば液晶からなる表示部15が設けられている。操作部13には、例えば複数のキースイッチ16が設けられ、これらキースイッチ16により、動作内容を指示したり、集計に必要な基礎的データ、例えば皿1の種類別単価などを入力したりするようになっている。
【0017】
手持式リーダライタ本体12は、その電気的構成を示す図2のように、主制御部17およびリモート制御部18を備えている。そして、主制御部17には、前記キースイッチ16群がスイッチ回路19を介して接続されていると共に、前記表示部15および上位装置(例えばパソコン)との間でデータの授受を行う通信部20などが接続されている。また、リモート制御部18には、IDタグ2との間で電波信号を送受信するアンテナ部21、およびブザーなどの発音部22が接続されている。なお、スイッチ回路19は、操作されたキースイッチに応じた信号を主制御部17に送信するものである。
【0018】
両制御部18,19は、図3および図4に示すように、それぞれMPU23,24、動作プログラムを記憶したROM25,26、データを一時的に記憶するRAM27,28、通信部29,30などから構成されており、主制御部17とリモート制御部18とは、それぞれの通信部29,30を通じてデータの授受を行うようになっている。また、リモート制御部18は、送信部31および受信部32を有しており、それら送信部31および受信部32は、アンテナ部21の送信アンテナ33および受信アンテナ34に接続されている。
【0019】
主制御部17のMPU23は、データを処理したり、周辺機器を制御したりするもので、リモート制御部18或いはスイッチ回路19から送られてくる信号に応じた処理を実行すると共に、その実行中の処理内容或いは処理結果などを表示器14に表示したりするように構成されている。
【0020】
一方、前記リモート制御部18のMPU24は、IDタグ2との通信を制御すると共に、発音部22の制御を行うもので、IDタグ2との通信を行う際には、まず、キャリア信号を送信部31で変調して電力用電波信号として送信アンテナ33から送信し、その後、送信すべきデータを電力用電波信号に重畳するように送信部31で変調して送信アンテナ33から送信する。
【0021】
IDタグ2から放射された電波信号については、これを受信アンテナ34により受信し、受信部32で復調してデータとして弁別する。そして、リモート制御部18のMPU24は、受信部32で復調されたデータをRAM28に一時的に記憶し、その後、そのデータを通信部30を介して主制御部17側に送信するようになっている。以上のような電気的構成を有する手持式リーダライタ本体12は、その動作用電源として電池35(図2参照)を備えている。
【0022】
さて、前記送信アンテナ33は、第1および第2のコイル36および37から構成されている。第1および第2のコイル36および37は、同一の方向に同一の巻数で同一の大きさおよび形状、この実施例では同一大の矩形状に巻回して構成されている。なお、図では両コイル36,37は1回しか巻回されていないように示されているが、実際には多数回巻回されている。これら両コイル36,37は、図1に示すように、手持式リーダライタ本体12の頭部14内に該頭部14を上にしたとき、左右に並ぶように配設されており、両コイル36,37の一辺部36a,37aは互いに近接して平行に並んでいる。また、前記受信アンテナ34も矩形状に巻回形成されたコイルからなるもので、頭部14内に上記両コイル36,37を囲むようにして配設されている。
【0023】
そして、前記送信部31の一方の出力端子は第1コイル36の一端36bに接続され、他方の出力端子は切換手段としての第1および第2のリレー38および39の一方の入力端子に接続され、第1のコイル35の他端36cは第1および第2のリレー38および39の他方の入力端子に接続されている。また、第2のコイル37の一端37bは両リレー38,39の一方の出力端子に接続されていると共に、他端37cは両リレー38,39の他方の出力端子に接続されている。一方、受信アンテナ34の両端は受信部32の両入力端子に接続されている。
【0024】
上記第1および第2のリレー38および39は半導体素子を用いたスイッチにより構成されている。この第1および第2のリレー38および39はMPU24により駆動部40を介して第1および第2の切換状態に制御される。そして、第1の切換状態では、第1のリレー38は第1のコイル36の他端36cを第2のコイル37の一端37bに接続し、第2のリレー39は第2のコイル37の他端37cを送信部31の他方の出力端子に接続する(図4の実線参照)。また、第2の切換状態では、第1のリレー38は第2のコイル37の他端37cを送信部31の他方の出力端子に接続し、第2のリレー39は第1のコイル36の他端36cを第2のコイル37の他端37cに接続する(図4の破線参照)。
【0025】
第1のコイル36と第2のコイル37とは、上記の第1の切換状態では、図5(a)に示すように、互いに同方向に電流が流れるように直列接続(以下、順方向接続)され、第2の切換状態では、図5(b)に示すように、互いに逆方向に電流が流れるように直列接続(以下、逆方向接続)される。このため、順方向接続では、電波の放射時に両コイル36,37の互いに近接する一辺部36a,37aを電流が互いに逆向きに流れるので、当該部分の磁界強度は弱くなり、送信アンテナ33全体としての磁界強度は中央部で弱く、その両側では強いという状態となる。また、逆方向接続では、両コイル36,37の互いに近接する一辺部36a,37aを電流が同じ向きに流れるので、当該部分の磁界強度は強くなり、送信アンテナ33全体としての磁界強度は中央部で強く、その両側では弱いという状態となる。
【0026】
次に上記構成の作用を図9に示すフローチャートをも参照しながら説明する。食事を済ませた客の支払金額を集計する場合、図8に示すように、手持式リーダライタの本体12の操作部13を手に持ち、その本体12をテーブル上に積まれている皿1群の横の上下方向中央に保持する。このとき、手持式リーダライタとしては、本体12を横にした場合の姿勢が、操作部13を持つに楽な姿勢で、この状態では、第1および第2のコイル36および37は上下に位置する形態となる。
【0027】
そして、キースイッチ16群のうちから読み取りスイッチ(集計用スイッチ)を選択して操作する。すると、主制御部17のMPU23がステップS1で「YES」と判断して集計指令をリモート制御部18に送信する。そして、この集計指令の受信により、リモート制御部18のMPU24がステップS2で駆動部40を介して第1および第2のリレー38および39を順方向接続状態となるように切換動作させる。
【0028】
この後、リモート制御部18のMPU24はキャリア信号を送信部31で変調して電力用電波信号として送信アンテナ33から送信し、その後、送信すべきデータを電力用電波信号に重畳するように送信部31で変調して送信アンテナ33から送信する。一方、皿1のIDタグ2側では、送信された電波信号をアンテナ用コイル3により受け、その電波信号を整流部9および平滑部で整流平滑して一定電力の直流電力に変換し、MPU8などの動作用電源として供給する。
【0029】
動作用電力の供給により、各皿1のIDタグ2のMPU8は動作を開始し、送信されてきた信号の内容に応じた処理、この場合には、メモリ部11から皿1のID番号、皿1の種類などのデータを読み出し、これを変復調部10で変調してアンテナ用コイル3から送信するという動作を行う。各皿1のIDタグ2から送信された電波信号は、手持式リーダライタ本体12の受信アンテナ34により受信され、その受信信号は受信部32で復調され、復調されたデータはRAM27に記憶される(以上、ステップS3および4の繰り返し)。
【0030】
ここで、今、送信アンテナ33の第1および第2のコイル36および37は順方向接続状態にあるので、送信される磁界強度は送信アンテナ33の中央部で弱い状態となる。このため、手持式リーダライタ本体12の直ぐ近くの皿1のIDタグ2においては、受信した電波信号強度が弱いため、整流部9および平滑部6で、MPU8などの動作に必要な電圧の直流電源を得ることができない。従って、手持式リーダライタ本体12の直ぐ近くの皿1のIDタグ2は電力不足の状態であるから、上記のような動作を行うことはなく、手持式リーダライタ本体12はその直ぐ近くの皿1のIDタグ2と通信することはない。
【0031】
このようにして順方向接続状態で通信できる全ての皿1のIDタグ2からのデータを受信すると、リモート制御部18のMPU24はステップS4で「YES」となり、次のステップS5で駆動部40を介して第1および第2のリレー38および39を切換動作させて逆方向接続状態とする。この逆方向接続状態では、手持式リーダライタ本体12から送信される電波の強度は、送信アンテナ33の中央部で強い状態となる。このため、手持式リーダライタ本体12の直ぐ近くの皿1のIDタグ2が動作し、そこから上下に離れた皿1のIDタグ2は電力不足の状態となるから、順方向接続状態では通信できなかった皿1のIDタグ2と通信できるようになる。
【0032】
そして、前述したと同様にして逆方向接続で通信可能な全ての皿1のIDタグ2からデータを得ると(ステップS6,7の繰り返し)、リモート制御部18のMPU24はステップS7で「YES」となり、通信動作を修了する。そして、主制御部17のMPU23はRAM27に記憶されている各皿1の種類(値段)およびその数などから客が支払うべき金額を演算する。
【0033】
ここで、全ての皿1のIDタグ2と通信したか否かの判断は、例えば次の通りである。通信可能な状態にある皿1のIDタグ2は、手持式リーダライタ本体12と逐次通信しており、手持式リーダライタ本体12のRAM28には、通信を終えた皿1のID番号が記憶される。そして、通信する皿1のID番号が全てRAM28に記憶されている状態が所定時間続いたとき、通信可能な状態にある全ての皿1のIDタグ2と通信を終了したと判断する。
【0034】
このように本実施例によれば、送信アンテナ33を構成する2個のコイル36,37を順方向接続と逆方向接続とに切換可能にしたので、手持式リーダライタ本体12と積み重ねられた多数枚の皿1のIDタグ2の全てと通信する場合、手持式リーダライタ本体12を動かさずとも、真ん中の位置の保持したままでこれを行うことができる。また、本実施例のように、順方向接続と逆方向接続との切り換えが自動的に行われるように構成した場合には、切り換えの手間が省け、操作上便利である。
【0035】
また、本実施例では、手持式リーダライタ本体12の両コイル36,37を、頭部14内に該頭部14を上にしたとき、左右に並ぶように配設したので、操作性に優れたものとすることができる。すなわち、手持式リーダライタ本体12が積み重ねられた皿1と通信する場合、両コイル36,37が上下に並ぶようにならないと、手持式リーダライタ本体12の上下両側部分の皿1と通信できなくなる。手持式リーダライタの本体12の操作部13を手に持って、その本体12をテーブル上に積まれている皿1群の横の上下方向中央に保持する場合、手持式リーダライタ本体12を横にして操作部13を手に持つ形態が楽に操作できる姿勢で、この状態では、第1および第2のコイル36および37は上下に位置する形態となり、操作性の良いものとなる。
【0036】
また、本実施例では、受信アンテナ34を両コイル36,37の周りに配設したので、両コイル36,37が逆方向接続状態とされたとき、両コイル36,37を流れる電流によって受信アンテナ34に生ずる起電力が各コイル36,37について互いに逆となるので、受信アンテナ34に送信アンテナ33からの雑音が入り難くなる。
【0037】
ところで、積み上げられた皿1の枚数が少ない場合には、手持式リーダライタ本体12を皿1の横に保持して読み取るようにしても良いが、皿1の上に保持して読み取るようにしても良い。ただ、送信アンテナ33は隣接する2個のコイル36,37から構成されているので、逆方向接続状態では、皿1の上から電波を放射すると、各コイル36,37の磁力線によって皿1のアンテナ用コイル3に発生する起電力が逆となり、動作電源が得られなくなるので、必ず順方向接続状態にしなければならない。また、積み重ねられた皿1の横から読み込む場合には、順方向接続状態では皿1のアンテナ用コイル3と鎖交する磁力線が発生しないので、必ず逆方向接続としなければならない。
【0038】
本発明の第2実施例を示す図10はこのような場合に対処しようとしたものである。
すなわち、キースイッチ16群中には上読み取りスイッチと横読み取りスイッチが設けられている。そして、皿1の上から読み取る場合、まず、上読み取りスイッチを操作して順方向接続状態となるようにする。すると、MPU24は上読み取りスイッチがオンか否かを判断するステップSA1で「YES」となり、駆動部40を介してリレー36,37を切り換え動作させ(ステップSA2)、両コイル36,37を順方向接続状態とする。そして、MPU24は前述したと同様にして皿1のIDタグ2と通信し(ステップSA5)、エンドとなる。
【0039】
また、皿1の横から読み取る場合、横読み取りスイッチを操作する。すると、MPU24は上読み取りスイッチがオンか否かを判断するステップSA1で「NO」、横読み取りスイッチがオンか否かを判断するステップSA3で「YES」となり、駆動部40を介してリレー38,39を切り換え動作させ、両コイル36,37を逆方向接続状態とする(ステップSA4)。そして、MPU24は皿1のIDタグ2と通信し(ステップSA5)、エンドとなる。
【0040】
この場合、図11に示す本発明の第3実施例のように、順方向接続と逆方向接続とを自動的に切り換えるように構成しても良い。すなわち、読み取りスイッチがオンされると、MPU24はステップSB1で「YES」となり、両コイル36,37を逆方向接続状態にする(ステップSB2)。そして、皿1のIDタグ2との通信処理を行う(ステップSB3)。
【0041】
この後、MPU24は正常に読み取れたか否かを判断し(ステップSB4)、正常に通信が行われて正常に読み取れた場合には、ステップSB4で「YES」となり、エンドとなる。また、正常に読み取りがなされなかった場合には、ステップSB4で「NO」となり、次のステップSB5で順方向接続状態にセットする。そして、皿1のIDタグ2との通信処理を行い(ステップSB6)、その後、正常に読み取れたか否かを判断し(ステップSB7)、正常に読み取れた場合にはステップSB7で「YES」となり、エンドとなる。また、正常に読み取れた場合には、ステップSB7で「NO」となり、再び前記ステップSB2に戻って上述のような動作を行う。
【0042】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定されるものではなく、次のような拡張或いは変更が可能である。
第1実施例において、両コイル36,37の順方向接続と逆方向接続との切り換えは、手動で行うようにしても良い。
読み取り対象物としては、回転すし店の皿1のように、上下に重ねられる商品に付されたIDタグ2に限らずものに、衣類、装身具など横方向に並べられる事情のある商品に付されたIDタグであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す手持式リーダライタの正面図
【図2】手持式リーダライタの電気的構成を示すブロック図
【図3】主制御部の構成を示すブロック図
【図4】リモート制御部の構成を示すブロック図
【図5】送信アンテナの2個のコイルの接続状態を示す図
【図6】皿の斜視図
【図7】皿のIDタグの電気的構成を示すブロック図
【図8】集計処理を行う場合の状態を示す斜視図
【図9】集計処理の制御内容を示すフローチャート
【図10】本発明の第2実施例を示す図9相当図
【図11】本発明の第3実施例を示す図9相当図
【符号の説明】
図中、1は皿、2はIDタグ、3はアンテナ用コイル、12は手持式リーダライタ、13は操作部(手持ち部)、14は頭部、17は主制御部、18はリモート制御部、33は送信アンテナ、36,37は第1,第2のコイル、37,38は第1,第2のリレーである。
Claims (4)
- IDタグとの間で電波信号を送受信するための送信アンテナおよび受信アンテナを備えたIDタグ用手持式リーダライタにおいて、
本体は、手持ち部とこの手持ち部の一端側に設けられた頭部とを備え、
前記送信アンテナを、径方向に互いに近接して平行に並べられた同一形状、同一巻数の第1および第2のコイルにより構成し、送信時に前記第1および第2のコイルに電流を互に同一方向となるように流す場合と互に逆方向となるように流す場合とに切り換え可能に構成され、
更に、前記送信アンテナは、前記頭部を上向きとしたとき、その頭部に左右に並ぶように設けられていることを特徴とするIDタグ用手持式リーダライタ。 - 前記受信アンテナは、前記第1および第2のコイルの周りに配設されることを特徴とする請求項1記載のIDタグ用手持式リーダライタ。
- 前記第1および第2のコイルに電流を互に同一方向となるように流す第1のスイッチと、前記第1および第2のコイルに電流を互に逆方向となるように流す第2のスイッチとを備えることを特徴とする請求項1記載のIDタグ用手持式リーダライタ。
- 前記第1および第2のコイルに電流を互に同一方向となるように流す場合と互に逆方向となるように流す場合とに自動的に切り換える切換手段を備えることを特徴とする請求項1記載のIDタグ用手持式リーダライタ。
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JP2000123124A (ja) | 2000-04-28 |
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